JP2009057472A - コーティング剤の製造方法及び電子写真用部材 - Google Patents

コーティング剤の製造方法及び電子写真用部材 Download PDF

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Abstract

【課題】合成後の残留モノマーを抑制し、過剰な反応による白濁や相分離を抑制し、均一な合成物を含有し、長期保存が可能で、塗工むら、塗工すじ等を抑制した塗膜が得られるコーティング剤の製造方法を提供する。また、塗工むら、塗工すじ等を抑制した表面層が形成された電子写真用部材部材を提供する。
【解決手段】工程(1)、(2)、(3)を経ることを特徴とするコーティング剤の製造方法。
(1)加水分解性シラン化合物(A)、アルコール(B)、及び炭酸水(C)を混合し、炭酸水(C)の混合量によりpHを5.0≦pH≦6.4に調整して混合物を作成する工程。
(2)前記混合物を加熱還流して、加水分解性シラン化合物(A)の脱水・縮合反応によりポリシロキサンを生成させポリシロキサン溶液を作成する工程。
(3)前記ポリシロキサン溶液に光重合開始剤(D)を添加する工程。
【選択図】なし

Description

本発明は、コーティング剤の製造方法や、得られるコーティング剤を用いて形成された表面層を有する電子写真用部材に関する。
複写機やレーザービームプリンター等の電子写真装置には、感光体の外表面を一様に帯電させる帯電部材、感光体の表面に形成された静電潜像にトナーを供給しトナー像として現像する現像部材、トナー像を記録材に転写する転写部材が設けられている。その他、記録材上のトナー像を定着する定着部材、転写後、感光体表面に残留するトナーを除去するクリーニング部材等が設けられている。これらの部材のうち、特に感光体と当接ニップを十分に確保する必要がある部材は、支持体及び該支持体上に設けられた導電性弾性層を有する。このような導電性弾性層は、ウレタンゴム等のゴム成分から形成されるが、この種のゴム成分は低分子量成分を多量に含み、低分子量成分がブリードアウトし感光体の表面を汚染する場合がある。導電性弾性層からの低分子量成分のブリードアウトを抑制するため、導電性弾性層上に、導電性弾性層に比べて弾性率の高い表面層を設けることが行われている。
具体的には、転写及び/または定着部材に、ゾルゲル法を用いたコーティング液を硬化させ、適用する(特許文献1)ことが報告されている。このコーティング液の合成の際に、アルコキシドの加水分解反応を促進させるために、所望により塩酸、リン酸、酢酸等の触媒を適宜使用することが記載されている。
また、電子写真用導電性ロール、導電性ベルト等の表面層に、ゾルゲル法を用いたコーティング液を硬化させ、適用することが報告されている。このコーティング液にもアルコキシドの加水分解反応を促進させるために、塩酸、リン酸、酢酸等の触媒を適宜使用することが記載されている。
しかしながら、コーティング液において、含有する合成物が均一で、しかも残留する未反応モノマーのない状態とするためには、合成時のpH調整が非常に重要である。本来、加水分解性シラン化合物の原材料自身が持つpHやその組み合わせによる混合物全体のpHの変化で、合成の安定性に影響が生じることがある。合成時の反応速度、安定性等を調整するために、従来、合成時のpH調整は塩酸、リン酸、酢酸等を用いて行われているが、このような酸を用いる場合、反応が急速に進行し、ポリシロキサンの分子量が大きくなりすぎることがある。更に、ポリシロキサン自身が使用する溶媒に対して難溶性になり、白濁や相分離状態が生じることがある。このようなコーティング剤を用いて、塗膜を形成すると、塗工ムラ、スジ等が発生し、部材の外観の状態がそのまま画像に表れ、不均一画像が形成される可能性がある。また、アルカリ性に調整して合成を行うと、合成後の液は一見では均一だが、未反応のアルコキシドのモノマーが大量に残存することがある。このため、残留モノマー同士の経時による脱水・縮合反応が進行し、経時的に粘度が増大し、コーティング液としての保存時の安定性に問題が生じてしまうことがある。
また合成後直ちに使用し塗膜を形成しても、残留モノマーは塗工後のウェットな状態から硬化、乾燥過程で再凝集し易く、塗工むら、塗工すじ等が発生し画像形成に影響を及ぼす傾向がある。
特開2002−038093号公報 特開2002−080785号公報
本発明の課題は、合成後の残留モノマーを抑制し、過剰な反応による白濁や相分離を抑制し、均一な合成物を含有し、長期保存が可能で、塗工むら、塗工すじ等を抑制した塗膜が得られるコーティング剤の製造方法を提供することにある。
また、本発明の課題は、塗工むら、塗工すじ等を抑制した表面層が形成された電子写真用部材部材を提供することにある。
本発明は、工程(1)、(2)、(3)を経ることを特徴とするコーティング剤の製造方法に関する。
(1)加水分解性シラン化合物(A)、アルコール(B)、及び炭酸水(C)を混合し、炭酸水(C)の混合量によりpHを5.0≦pH≦6.4に調整して混合物を作成する工程。
(2)前記混合物を加熱還流して、加水分解性シラン化合物(A)の脱水・縮合反応によりポリシロキサンを生成させポリシロキサン溶液を作成する工程。
(3)前記ポリシロキサン溶液に光重合開始剤(D)を添加する工程。
また、本発明は、上記コーティング剤の製造方法により得られたコーティング剤を塗布し、活性エネルギー線を照射して形成した表面層を有することを特徴とする電子写真用部材に関する。
本発明のコーティング剤の製造方法によれば、合成後の残留モノマーを抑制し、過剰な反応による白濁や相分離を抑制し、均一な合成物を含有し、長期保存が可能で、塗工むら、塗工すじ等を抑制した塗膜が得られるコーティング剤の製造方法を提供できる。
また、本発明の電子写真用部材によれば、塗工むら、塗工すじ等を抑制した表面層が形成された電子写真用部材を提供できる。
本発明のコーティング剤の製造方法は、工程(1)、(2)、(3)を経ることを特徴とする。
工程(1)は、加水分解性シラン化合物(A)、アルコール(B)、及び炭酸水(C)を混合し、炭酸水(C)の混合量によりpHを5.0≦pH≦6.4に調整して混合物を作成する工程である。
工程(1)に用いる加水分解性シラン化合物(A)は、脱水・縮合してポリシロキサンを形成するものであり、カチオン重合可能な官能基を有する、式(1)で表される化合物を含有することが好ましい。
Figure 2009057472
式中、R11、R12は、独立して飽和又は不飽和の1価の炭化水素基を示し、Z11は、2価の有機基を示し、Rc11は、カチオン重合可能な官能基を示し、dは0〜2のいずれかの整数を示し、eは1〜3のいずれかの整数を示し、d+e=3である。
式(1)中、R11、R12が独立して示す飽和又は不飽和の1価の炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基又はアリール基を挙げることができる。これらの中でも、炭素数1〜3の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。式(1)中、R11はd個(0〜2個)、R12はe個(1〜3個)であり、R11、R12の合計はd+e=3である。eが3であることが好ましい。また、R11、R12が、それぞれ、式(1)中において複数存在する場合、それらは同一でも、異なっていってもよい。
式(1)中、Z11が示す、2価の有機基としては、具体的には、アルキレン基、又はアリーレン基を挙げることができる。これらの中でも、炭素数1〜6のアルキレン基が好ましく、さらにはエチレン基がより好ましい。
式(1)中、Rc11が示すカチオン重合可能な官能基としては、開裂によってオキシアルキレン基を生成するカチオン重合可能な有機基であることが好ましく、エポキシ基やオキセタン基等の環状エーテル基、ビニルエーテル基等を挙げることができる。これらの中でも、入手の容易性、反応制御の容易性の観点から、エポキシ基が好ましい。加水分解性シラン化合物(A)が、カチオン重合可能な官能基を有することにより、生成したポリシロキサン間において架橋を形成し、塗膜の強度の向上を図ることができる。
式(1)で表される化合物としては、具体的には、例えば以下のものを挙げることができる。グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(1−1)、グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(1−2)、エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン(1−3)、エポキシシクロヘキシルエチルトリエトキシシラン(1−4)。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、加水分解性シラン化合物(A)として、式(2)で表される化合物を含むことが好ましい。式(2)で表される化合物を含有することにより、塗膜表面への付着物、例えば、トナーや外添剤の付着の低減を図ることができる。
Figure 2009057472
式中、R21、R22は、独立して無置換又は置換基を有するアルキル基を示し、Z21は、2価の有機基を示し、Rp21は、炭素数1〜11のパーフルオロアルキル基を示す。fは0〜2のいずれかの整数を示し、gは1〜3のいずれかの整数を示し、f+g=3である。
式(2)中、R21、R22が、独立して示すアルキル基としては、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。式(2)中、R21はf個(0〜2個)、R22はg個(1〜3個)、R21、R22の合計は、f+g=3である。gが3であることが好ましい。また、R21、R22が、それぞれ、式(2)中において複数存在する場合、それらは同一でも、異なっていってもよい。
式(2)中、Z21が示す2価の有機基としては、具体的には、アルキレン基、又はアリーレン基を挙げることができる。これらの中でも、炭素数1〜6のアルキレン基が好ましく、さらにはエチレン基がより好ましい。
式(2)中、Rp21が示す炭素数1〜11のパーフルオロアルキル基としては、処理性の観点から、炭素数6〜31の直鎖状パーフルオロアルキル基であることが好ましい。
式(2)で表される化合物としては、具体的には、例えば以下のものを挙げることができる。
(2−1):CF3−(CH22−Si−(OR)3
(2−2):F(CF22−(CH22−Si−(OR)3
(2−3):F(CF24−(CH22−Si−(OR)3(2−3)
(2−4):F(CF26−(CH22−Si−(OR)3(2−4)
(2−5):F(CF28−(CH22−Si−(OR)3(2−5)
(2−6):F(CF210−(CH22−Si−(OR)3
上記(2−1)〜(2−6)中のRはメチル基又はエチル基を示す。これらのうち、(2−4)〜(2−6)がより好ましい。式(2)で表される化合物は1種又は2種以上を組み合わせて使用することができ、特に(2−4)〜(2−6)を組み合わせて使用することがより好ましい。
更に、式(2)で示される化合物としては、Rp21に含まれる炭素数が異なるものを組み合わせて使用することが好ましい。式(2)で示される化合物として、Rp21が炭素数nA(nAは6〜31の整数)のものと、炭素数nB(nBは6〜31の整数かつnB≠nA)のものを併用すると、生成されるポリシロキサンは、炭素数の異なるパーフルオロアルキル基を有することになる。パーフルオロアルキル基は、ポリシロキサンの塗膜中で、表面に向かって配向する傾向にあり、塗膜表面に炭素数の異なるパーフルオロアルキル基が配向することになる。炭素数の異なるパーフルオロアルキル基を含有するポリシロキサン塗膜は、単一の炭素数のパーフルオロアルキル基のみを含有するポリシロキサン塗膜と比較して、塗膜表面近傍のフッ素原子密度が高くなり、表面自由エネルギーが低くなる。このため、このような塗膜を有する部材を、長期間反復使用した場合、部材表面への付着物、例えば、トナーや外添剤の低減を図ることができる。
また、加水分解性シラン化合物(A)として、式(3)で表される化合物を含むことが好ましい。式(3)で表される化合物は表面の帯電量等の物性を調整する機能を有する。
Figure 2009057472
式中、R31は、無置換若しくはフェニル基を有するアルキル基、又は、無置換若しくはアルキル基を有するアリール基を示し、R32は、飽和又は不飽和の1価の炭化水素基を示す。aは0〜3のいずれかの整数を示し、bは1〜4のいずれかの整数を示し、a+b=4である。
式(3)中、R31が示す無置換若しくはフェニル基を有するアルキル基としては、炭素数1〜21の直鎖状のアルキル基が好ましい。また、R31が示す、無置換若しくはアルキル基を有するアリール基としては、無置換若しくは炭素数1〜21の直鎖状のアルキル基を有するフェニル基が好ましい。R32が示す、飽和又は不飽和の1価の炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、又はアリール基等を挙げることができる。これらの中でも、炭素数1〜3の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基がより好ましい。式(3)中、R31はa個(0〜3個)、R32はb個(1〜4個)であるが、R31、R32の合計は、a+b=4である。aは、式(2)で表される化合物と併用する場合を含めて、1〜3のいずれかの整数が好ましく、より好ましくは1であり、bは、式(2)で表される化合物と併用する場合を含めて、1〜3のいずれかの整数が好ましく、より好ましくは3である。R21、R22が、それぞれ、式(3)中において複数存在する場合、それらは同一でも、異なっていてもよい。
式(3)中、a個のR31のうち1個のR31は炭素数1〜21の直鎖状のアルキル基であることが好ましい。R31の直鎖状のアルキル基の炭素数をn1(n1は1〜21の整数)とし、式(2)中のRp21の炭素数をn2(n2は1〜31の整数)としたとき、n2−1≦n1≦n2+1であることが好ましい。式(3)で表される化合物のR31が示すアルキル基は、式(2)で表される化合物中のRp21が示すパーフルオロアルキル基と同様、電子写真用部材の表面に向かって配向する傾向にある。n1≦n2+1であれば、上記式(2)で示される化合物においてRp21が示すパーフルオロアルキル基による効果を阻害するのを抑制することができる。一方、n2−1≦n1であれば、得られるコーティング剤を適用した帯電部材において、理由の詳細は不明であるが、帯電不良によるゴーストの発生を抑制することができる。ゴーストとは、ハーフトーン画像を出力した際に、その直前に出力した文字や黒い図形等の高濃度の画像がハーフトーン画像中にわずかに残像となって出力されてしまう現象をいう。
式(3)で表される化合物としては、具体的には、例えば以下のものを挙げることができる。テトラメトキシシラン(3−1)、テトラエトキシシラン(3−2)、テトラプロポキシシラン(3−3)、メチルトリメトキシシラン(3−4)、メチルトリエトキシシラン(3−5)、メチルトリプロポキシシラン(3−6)。エチルトリメトキシシラン(3−7)、エチルトリエトキシシラン(3−8)、エチルトリプロポキシシラン(3−9)、プロピルトリメトキシシラン(3−10)、プロピルトリエトキシシラン(3−11)、プロピルトリプロポキシシラン(3−12)。ヘキシルトリメトキシシラン(3−13)、ヘキシルトリエトキシシラン(3−14)、ヘキシルトリプロポキシシラン(3−15)、デシルトリメトキシシラン(3−16)、デシルトリエトキシシラン(3−17)、デシルトリプロポキシシラン(3−18)。フェニルトリメトキシシラン(3−19)、フェニルトリエトキシシラン(3−20)、フェニルトリプロポキシシラン(3−21)、ジフェニルジメトキシシラン(3−22)、ジフェニルジエトキシシラン(3−23)。
式(3)で表される化合物は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができ、特に、R31がアルキル基を示すものとフェニル基を示すものとを組み合わせて使用することが好ましい。アルキル基は塗膜の表面に偏析し、表面物性に与える影響が大きい傾向にあり、例えば、感光体の帯電1周目と帯電2周目以降の飽和電位(暗部電位VD1、VD2)との間に電位差が生じた場合、ゴーストを発生させる場合がある。R31がフェニル基を示すものを組み合わせて使用することにより、ゴーストの抑制を図ることができる。
上記加水分解性シラン化合物(A)として、式(1)で示される化合物(MC)と、式(2)及び式(3)で示される化合物の合計(M1)のモル比(MC:M1)は10:1〜1:10の範囲で用いることが好ましい。
更に、加水分解性シラン化合物(A)として式(1)及び式(2)で表される化合物を使用した場合、これらの化合物は以下の範囲で使用することが好ましい。式(1)で表される化合物は、Rc11で示されるカチオン重合可能な官能基(オキシアルキレン基)が、ポリシロキサン全質量に対し5.0〜70.0質量%の範囲で含有されるような割合であることが好ましい。また、式(2)で表される化合物は、Rp21で示されるパーフルオロアルキル基が、ポリシロキサン全質量に対し5.0〜50.0質量%の範囲で含有されるような割合であることが好ましい。また、式(1)及び式(2)で表される化合物のシロキサン部分が、ポリシロキサン全質量に対し20.0〜90.0質量%の範囲となるような範囲で含有されることが好ましい。
また、加水分解性シラン化合物(A)として式(1)、式(2)、式(3)で表される化合物を使用した場合、これらの化合物は以下の範囲で使用することが好ましい。式(1)で表される化合物は、Rc11で示されるカチオン重合可能な官能基(オキシアルキレン基)が、ポリシロキサン全質量に対し5.0〜30.0質量%の範囲で含有されるような割合であることが好ましい。また、式(2)で表される化合物は、Rp21で示されるパーフルオロアルキル基が、ポリシロキサン全質量に対し5.0〜50.0質量%の範囲で含有されるような割合であることが好ましい。式(3)で表される化合物は、R31がアルキル基の場合、ポリシロキサン全質量に対しアルキル基が5.0〜30.0質量%の範囲で含有され、フェニル基の場合、フェニル基が5.0〜60.0質量%の範囲で含有されるような割合であることが好ましい。また、式(1)、式(2)、式(3)で表される化合物のシロキサン部分が、ポリシロキサン全質量に対し20.0〜80.0質量%の範囲となるような範囲で含有されることが好ましい。
工程(1)に用いるアルコール(B)は、合成時の濃度調整のために使用するものである。アルコール(B)としては、例えば、エタノール、2−ブタノール等のアルコールを挙ることができる。アルコール(B)の使用量としては、加水分解性シラン化合物(A)の脱水・縮合反応を効率よく、温和に進行させ未反応モノマーの低減を図り、所望の分子量を有するポリシロキサンが得られる範囲である。アルコール(B)の使用量は、具体的には、工程(1)で得られる混合物中の加水分解性シラン化合物(A)の濃度が20〜40質量%となるようにを調整する。全加水分解性シラン化合物(A)の濃度が20質量%以上であれば反応確率が低くなるのを抑制し、残留モノマーが多量になるのを抑制できる。40質量%以下であればより反応の制御を容易に行うことができる。
工程(1)に用いる炭酸水(C)は、温和な状態で加水分解性シラン化合物(A)の脱水・縮合反応を進行させ、残留モノマーの減少を図るものである。水中に溶解する二酸化炭酸量を変化させ、pHを4.5〜6.5、好ましくは5.0〜6.0に調整したものを用いることが好ましい。炭酸水(C)の使用量としては、加水分解性シラン化合物(A)の加水分解部分のモル数の1.0〜2.0倍のモル数の炭酸を含む量が好ましい。炭酸のモル数が1.0倍以上であれば、加水分解を進行させることができ、残留モノマーの減少を図ることができ、2.0倍以下であれば、加水分解が低速になるのを抑制し、長期保管時に増粘して安定性が損なわれるのを抑制することができる。
炭酸水の調整は以下の公知の方法を使用することができる。蒸留水、精製水、イオン交換水等に液化炭酸ガスボンベから炭酸ガスを一定温度環境下で強制的に溶解させる方法。一定量のドライアイスを水に添加し常温常湿環境下(23±3℃、60±10%R.H)に開封状態で溶解させる方法。
ここで、pHは、電子ペーハーメーター(ピッコロII:金田理化工業(株)製)を用い、校正用溶液(pH=7.0、pH=4.0)2種類を用い、先ず校正を行ってから、常温常湿環境下(23±5℃、60±10%R.H)で測定した測定値とする。
上記加水分解性シラン化合物(A)、アルコール(B)、及び炭酸水(C)を混合して混合物を作成するには、その添加方法等、いずれであってもよい。例えば、加水分解性シラン化合物(A)、アルコール(B)を混合し、pHを測定しながら、pHを5.0≦pH≦6.4の範囲となるように、炭酸水(C)をその混合量を調整して添加して攪拌混合することができる。
混合物のpHを5.0以上にすることにより、常用対数表示で平均分子量が4.5以下のポリシロキサンを得ることができる。ポリシロキサンの常用対数表示で平均分子量が4.5以下であれば、分子量が過大となることにより生じるポリシロキサン溶液の白濁、相分離を抑制することができる。このため、これを用いて良好な塗膜を形成することができ、画像不良の発生を抑制することができる電子写真用部材が得られる。
また、混合物のpHを6.4以下にすることにより、常用対数表示で平均分子量が4.0以上のポリシロキサンを得ることができる。ポリシロキサンの常用対数表示で平均分子量が4.0以上であれば、残留モノマーが少ないポリシロキサン溶液を得ることができる。
工程(2)は、工程(1)で作成した混合物を加熱還流して、加水分解性シラン化合物(A)の脱水・縮合反応によりポリシロキサンを生成させポリシロキサン溶液を作成する工程である。工程(2)において加水分解性シラン化合物が加水分解してシラノールが生成され、更に縮合してポリシロキサンが生成される。混合物の加熱還流は、アルコール(B)と炭酸水(C)の共沸点温度以上で合成を行うことが好ましく、60℃〜140℃で行うことが好ましく、より好ましくは80℃〜120℃である。このような条件下、混合物中に含まれる加水分解性シラン化合物(A)はそのほとんどが脱水・縮合反応によりポリシロキサンに生成される。
ここでポリシロキサン合成後、作成されるポリシロキサン溶液中の残留モノマー量の測定は以下の方法により測定することができる。
予め質量(A)を測定したアルミカップに、作成したポリシロキサン溶液約2.000〜3.000gを精密天秤で秤量(B)し、160℃のオーブン中に15分間放置する。その後、再度精密天秤で質量(C)を測定し、以下の式により、ポリシロキサン溶液に含まれる固形分を算出する。未反応のモノマーが存在する場合、ポリシロキサン溶液中に含まれる溶媒、脱水・縮合反応により生成した水と共に、モノマーの揮発による質量減少が生じ、質量減少分が残留モノマーに起因するものとして、その残留量を求めることができる。
Figure 2009057472
工程(2)において得られるポリシロキサン溶液中に残留するモノマーは、工程(1)において、混合物のpHが5.0≦pH≦6.4に調整された場合、極めて少ないものとなる。工程(2)で得られるポリシロキサン溶液中の固形分と、工程(1)における混合物のpHとの関係を図1に示す。工程(1)における混合物のpHが6.4より大きくなると、固形分の低下が急激となり、残留モノマー量が増加する。工程(1)における混合物のpHが5.0よりも低い場合は図示していないが、固形分はほぼ理論値に近い値となる。
また、生成されるポリシロキサンとしては、重量平均分子量(Mw)が、常用対数表示において4.0以上4.5以下であることが好ましい。ポリシロキサンとしては、重量平均分子量(Mw)が、常用対数表示において4.0以上であれば、残留モノマーの含有量が少なく、保管時においてモノマーの脱水・縮合反応の進行による増粘を抑制でき、安定性の優れたコーティング剤を得ることができる。常用対数表示において4.0以下のポリシロキサンであると、保管時間を経ずに製造直後のコーティング剤を用いて塗膜形成を行った場合であっても、塗膜中で再凝集が生じ、塗工むら、塗工すじが発生する場合があるが、そのような事態の発生を抑制できる。
ポリシロキサンの重量平均分子量(Mw)が、常用対数表示において4.5以下であれば、ポリシロキサン溶液中に残留するモノマーが少なく、良好な塗膜を形成し得るコーティング剤を得ることができる。
ポリシロキサンの重量平均分子量(Mw)と、固形分の関係を図2に示す。ポリシロキサン溶液中の固形分が6.6質量%以上7.4質量%以下となるような範囲であると、重量平均分子量(Mw)が常用対数表示において4.0以上4.5以下のポリシロキサンを得ることができる。
ポリシロキサンの重量平均分子量は、以下の測定方法による測定値を採用することができる。GPC装置としてHLC−8120GPC(東ソー(株)製)を用いた。カラムはTSKgel SuperH3000、TSKgel SuperH2000、TSKgel SuperHM-Mを2本連結して用いる。溶離液として、高速液体クロマトグラフィー用THFを用い、流速0.6ml/min、温度INLET40℃、OVEN40℃、RI40℃とする。検出器はRIで行い、検量線はポリスチレン(EasiCal PS−2)を用いる。サンプルは、0.25質量%になるように高速液体クロマトグラフィー用THFで調整する。
工程(3)は、前記ポリシロキサン溶液に光重合開始剤(D)を添加する工程である。
工程(3)で用いる光重合開始剤(D)としては、活性エネルギー線照射により、活性化し、ポリシロキサンを構成する加水分解性シラン化合物(A)のカチオン重合可能な官能基、例えばエポキシ基の開環を促進させ、架橋を形成させ得るものである。光重合開始剤(D)としてはカチオン重合開始剤を含むことが好ましい。
カチオン重合開始剤(D)としては、ポリシロキサンに含まれる官能基に応じて選択することが好ましい。ポリシロキサンがカチオン重合可能なエポキシ基を含有する場合、例えば、紫外線によって活性化される、ルイス酸のオニウム塩を用いることが好ましい。
その他のカチオン重合開始剤としては、例えば、ボレート塩、イミド構造を有する化合物、トリアジン構造を有する化合物、アゾ化合物、過酸化物等を挙げることができる。
各種カチオン重合開始剤の中でも、感度、安定性及び反応性の観点から、芳香族スルホニウム塩や芳香族ヨードニウム塩が好ましい。特に、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム塩や、下記式で示される化合物(アデカオプトマ−SP150:旭電化工業(株)製)や、
Figure 2009057472
下記式で示される化合物(イルガキュア261:チバスペシャルティーケミカルズ社製)
Figure 2009057472
が好ましい。
ポリシロキサン溶液に光重合開始剤(D)を添加する方法は、特に制限されるものではなく、例えば、光重合開始剤(D)を活性化する光を遮断して、これらを混合、攪拌し、コーティング剤を得ることができる。光重合開始剤の添加量は、ポリシロキサンを100として0.5〜4.0質量%の範囲が、適切な架橋を形成することができることから好ましい。
このようにして得られるコーティング剤は、塗布性向上のために、適当な溶剤を用いてポリシロキサン溶液の粘度を調整することができる。適当な溶剤としては、エタノール、2−ブタノール等のアルコールや、酢酸エチルや、メチルエチルケトン、これらを混合したもの等を挙げることができる。
本発明の電子写真用部材は、上記コーティング剤の製造方法によって得られたコーティング剤を塗布し、活性エネルギー線を照射して形成した表面層を有する。
表面層は上記コーティング剤を塗布して塗膜を形成し、活性エネルギー線を照射してポリシロキサンの架橋を形成する。塗布方法はいずれの方法であってもよいが、ロールコーターを用いた塗布、浸漬塗布、リング塗布等を採用することができる。
活性エネルギー線としては、紫外線を用いることが、発熱が少なく、導電性弾性層の膨張、収縮を抑制し、成形時のみならず、使用環境の変化にも追従し、表面層にシワ、クラックが発生するのを抑制することができる。しかも、15分以内等短時間で架橋を形成することができ、導電性弾性層の電気的特性の劣化を抑制することができる。
紫外線源としては、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、低圧水銀ランプ、エキシマUVランプ等を用いることができ、これらのうち、紫外線の波長が150〜480nmの光を豊富に含む紫外線源が好ましい。紫外線の照射量としては、照射時間や、ランプ出力や、ランプと被照射体との距離で調整を行うことが可能であり、照射時間内で照射量に勾配を付けることもでき、具体的には、5000〜15000mJ/cm2を挙げることができる。紫外線量が5000mJ/cm2以上であれば充分な架橋を形成することができ、15000mJ/cm2以下であれば、過度の酸化による表面自由エネルギーが増加して耐久時のトナーや外添剤の付着、延いては帯電不良となるのを抑制することができる。紫外線の積算光量は下記式で算出することができる。
紫外線積算光量[mJ/cm2]=紫外線強度[mW/cm2]×照射時間[s]
また、紫外線積算光量は、紫外線照射を低圧水銀ランプを用いて行う場合、紫外線積算光量計(UIT−150−AやUVD−S254:ウシオ電機(株)製)を用いて測定することができる。また、紫外線照射をエキシマUVランプを用いて行う場合、紫外線積算光量計(UIT−150−AやVUV−S172:ウシオ電機(株)製)を用いて測定することができる。
本発明の電子写真用部材の一例として、図3に示す電子写真装置用ローラーを以下に説明する。図3に示すローラーは、支持体101上に導電性弾性層102を有し、導電性弾性層上に、上記表面層103を有する。
支持体は、導電性を有し、材質としては、鉄、銅、ステンレス、アルミニウム、アルミニウム合金又はニッケル合金等を挙げることができる。また、支持体表面は耐傷性付与を目的として、導電性を損なわない範囲で、メッキ処理等の表面処理を施してもよい。
導電性弾性層は、感光体間にニップを形成するため現像ローラーに弾性を付与するものであり、ゴムや熱可塑性エラストマー等で形成される。かかるゴムとしては、以下のものを挙げることができる。ウレタンゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム。スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、ポリノルボルネンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンゴム、アクリロニトリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、アルキルエーテルゴム。
熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系エラストマー及びオレフィン系エラストマーを挙げることができる。スチレン系エラストマーとしては、ラバロン(三菱化学(株)製)、セプトンコンパウンド(クラレ(株)製)等の市販品を用いることができる。オレフィン系エラストマーとしては、サーモラン(三菱化学(株)製)、ミラストマー(三井石油化学工業(株)製)、住友TPE(住友化学工業(株)製)、サントプレーン(アドバンストエラストマーシステムズ社製)等の市販品を用いることができる。
また、導電性弾性層には、導電剤を適宜使用することによって、その導電性を所定の値にすることができる。導電性弾性層の電気抵抗は、導電剤の種類及び使用量を適宜選択することによって調整することができ、その電気抵抗の好適な範囲は102〜108Ωであり、より好適な範囲は103〜106Ωである。
導電性弾性層に用いられる導電剤としては、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、両性イオン界面活性剤、帯電防止剤、電解質を挙げることができる。
陽イオン性界面活性剤としては以下のものを挙げることができる。ラウリルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウム、オクタドデシルトリメチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、変性脂肪酸のジメチルエチルアンモニウム等の第四級アンモニウム塩。第四級アンモニウム塩としては、過塩素酸塩、塩素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、エトサルフェート塩、ハロゲン化ベンジル塩(臭化ベンジル塩や塩化ベンジル塩など)を挙げることができる。
陰イオン性界面活性剤としては、脂肪族スルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加硫酸エステル塩、高級アルコール燐酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加燐酸エステル塩等を挙げることができる。
帯電防止剤としては、例えば、高級アルコールエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステル等の非イオン性帯電防止剤を挙げることができる。
電解質としては、例えば、周期律表第1族の金属(LiやNaやKなど)の塩(第四級アンモニウム塩など)を挙げることができる。周期律表第1族の金属の塩として、具体的には、LiCF3SO3、NaClO4、LiAsF6、LiBF4、NaSCN、KSCN、NaCl等を挙げることができる。
更に、導電剤として、以下のイオン導電剤を用いることができる。周期律表第2族の金属(CaやBaなど)の塩(Ca(ClO42など)やこれから誘導される帯電防止剤が、イソシアネート(一級アミノ基や二級アミノ基など)と反応可能な活性水素を有する基(水酸基やカルボキシル基など)を1つ以上持ったもの。これらと多価アルコール(1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)若しくはその誘導体との錯体。これらとモノオール(エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなど)との錯体。
また、導電剤として、ケッチェンブラックEC、アセチレンブラック、ゴム用カーボン、酸化処理を施したカラー(インク)用カーボン、熱分解カーボン等の導電性導電剤を用いることができる。ゴム用カーボンとして以下のものが挙げられる。Super Abrasion Furnace(SAF:超耐摩耗性)、Intermediate Super Abrasion Furnace(ISAF:準超耐摩耗性)、High Abrasion Furnace(HAF:高耐摩耗性)。Fast Extruding Furnace(FEF:良押し出し性)、General Purpose Furnace(GPF:汎用性)、Semi Rein Forcing Furnace(SRF:中補強性)。Fine Thermal(FT:微粒熱分解)、Medium Thermal(MT:中粒熱分解)。天然グラファイト、人造グラファイト等のグラファイト。酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物、ニッケル、銅、銀、ゲルマニウム等の金属。ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリマー。
また、導電性弾性層には、その他充填剤や架橋剤を添加してもよい。充填剤としては、シリカ(ホワイトカーボン)、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレー、タルク、ゼオライト、アルミナ、硫酸バリウム、硫酸アルミニウムを挙げることができる。架橋剤としては、イオウ、過酸化物、架橋助剤、架橋促進剤、架橋促進助剤、架橋遅延剤を挙げることができる。
上記導電性弾性層の硬度は、感光体と当接して使用されるローラーの耐磨耗性、耐久性観点から、アスカーCで70度以上であることが好ましく、73度以上90度以下であることがより好ましい。
本発明の電子写真用部材を適用したプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の一例を、図4に示す。図4に示す電子写真装置は、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される円筒状の感光体1を有する。感光体は支持体、支持体上に形成された感光層、電荷注入層、表面層等を有するものであってもよい。
回転駆動される感光体の表面は、帯電部材3により、正又は負の所定電位に均一に帯電され、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光の露光手段(不図示)から出力される露光光(画像露光光)4を受け、目的の画像に対応した静電潜像が形成される。
帯電部材3による感光体1の表面の帯電の際、帯電部材3には、電圧印加手段(不図示)から直流電圧或いは直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が印加される。
感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5に設けられる現像ローラーにより現像剤が供給され反転現像又は正規現像されてトナー像となる。次いで、感光体1の表面のトナー像は、転写ローラー6に印加される転写バイアスによって、感光体1と転写ローラー6との間に感光体の回転と同期して搬送された紙等の転写材Pに順次転写される。
現像手段としては、例えば、ジャンピング現像手段、接触現像手段、磁気ブラシ手段等が挙られるが、トナーの飛散性改善の観点から、接触現像手段が好ましく、後述の実施例においては、接触現像手段を採用した。
また、転写ローラーとしては、支持体上に中抵抗に調整された弾性樹脂層を有するものを使用することができる。
トナー像が転写された転写材Pは、感光体1の表面から分離されて定着手段8へ導入されて、トナー像が定着された画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。両面画像形成モードや多重画像形成モードの場合、この画像形成物は、再循環搬送機機構に導入されて転写部へ再導入される。
トナー像転写後の感光体1の表面は、クリーニングブレード等のクリーニング手段7によって転写残りの現像剤(トナー)が除去され清浄面化され、さらに前露光手段からの前露光光により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。帯電手段が接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
感光体1、帯電部材3、現像手段5、クリーニング手段7とを一体化してプロセスカートリッジ9とし、電子写真装置本体のレール等の案内手段10を用いて電子写真装置本体に着脱自在になっている。上記部材の他、転写手段等から適宜選択してカートリッジ化し、電子写真装置本体に着脱自在とをすることもできる。
これらのうち、帯電部材、現像ローラー、転写ローラー、定着手段、クリーニングブレード等を上記コーティング剤を用いて形成した表面層を有する上記電子写真用部材とすることができる。
本発明のコーティング剤の製造方法を、具体的に詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらに限定されるものではない。以下の数値は「質量%」を示す。
[実施例1]
[導電性弾性層の調製]
以下のものを6Lニーダーで20分間混練した。
中高ニトリル [商品名:JSR N230SV(結合アクリルニトリル量 35.0%)
ムーニー粘度(ML1+4 100℃)32、比重0.98、JSR(株)製]100部。
充填剤としてのカラー用カーボンブラック[商品名:#7360SB、粒子径28nm、窒素吸着比表面積77m2/g、DBP吸収量87100cm3/100g、東海カーボン(株)社製]48部。
充填剤として炭酸カルシウム(商品名:ナノックス#30 丸尾カルシウム社製)20部。
東海カーボン(株)製48部。
酸化亜鉛5部。
ステアリン酸1部。
更に、加硫促進剤としてのテトラベンジルチウラムジスルフィド[商品名:サンセラーTBZTD、三新化学工業(株)製]4.5部、加硫剤としてのイオウ1.2部を加え、オープンロールでさらに8分間混練し、混練物Iを得た。
次に、直径6mm、長さ252mmの円柱形の鋼製の支持体(表面をニッケルメッキ加工したもの)の中央部分231mmの領域に、金属及びゴムを含む熱硬化性接着剤(商品名:メタロックN−33、(株)東洋化学研究所製)を塗布した。これを30分間温度80℃で乾燥させた後、更に1時間温度120℃で乾燥させた。
クロスヘッド押出機を使用し、混練物Iと熱硬化性接着剤を塗布し乾燥させた支持体を同時に挿入し、混練物Iを外径8.75mmの円筒形として支持体外周に押し出し、端部を切断し、連続加熱炉で温度160℃1時間加硫して、導電性弾性層用1次加硫品を得た。
次に、導電性弾性層用1次加硫品の導電性弾性層部分(ゴム部分)の両端を切断し、導電性弾性層部分の表面を回転砥石で研磨し、端部直径8.26mm、中央部直径8.5mmのクラウン形状の導電性弾性ローラー1を作製した。この導電性弾性ローラーは、表面の十点平均粗さ(Rz)が6.0μmで、振れが20μm、硬度は73度(アスカーC)であった。十点平均粗さ(Rz)はJISB6101に準拠して測定した。
振れの測定は、ミツトヨ(株)製高精度レーザー測定機LSM−430vを用いて行った。詳しくは、該測定機を用いて外径を測定し、最大外径値と最小外径値の差を外径差振れとし、この測定を5点で行い、5点の外径差振れの平均値を被測定物の振れとした。
[表面層の調製]
炭酸水を調製した。水[商品名:精製水(イオン交換水)、キシダ化学(株)製]1Lをポリエチレン製カップに移し、常温常湿環境下(23±5℃、60±10%R.H)に開封状態で96h放置した。炭酸水のpHは5.5であった。
以下のものを、500mlのナスフラスコに入れ、フットボール型回転子(全長45mm×径20mm)を入れ、混合した後、室温で30分攪拌し、混合物を得た。混合物のpHは5.2であった。
(A)加水分解性シラン化合物としてのグリシドキシプロピルトリエトキシシラン(GPTES)[商品名:KBE−403、信越化学工業(株)製]27.44g(0.099mol)。
(A)フェニルトリエトキシシラン(PhTES)[商品名:KBE−103、信越化学工業(株)製]94.78g(0.394mol)。
(A)ヘキシルトリメトキシシラン(HeTMS)[商品名:KBM−3063、信越化学工業(株)製]29.00g(0.141mol)。
(A)トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチルトリエトキシシラン(FTS−5)[商品名:SIT8175.0、Gelest,Inc製]35.90(0.070mol)。
(B)エタノール48.18g。
(C)上記炭酸水(pH=5.5)45.64g。
次いで温度暴走防止機構付きスターラー上に、120℃に設定したオイルバスを置き、回転数750rpmで、20時間加熱還流を行うことによって、加水分解性シラン化合物の縮合物のポリシロキサン溶液I−1(固形分28質量%)を得た。このポリシロキサン溶液のlog(Mw)は4.4であった。
コーティング剤のライフ評価
得られたポリシロキサン溶液I−1の合成直後、3ヶ月放置後において、29Si−NMR測定により、次式により縮合度DC(Degree of Condensation)を算出し、コーティング剤の保存安定性を評価した。
Figure 2009057472
サンプル調整として、試料1.0〜3.0mlを10mm径のテフロン試料管に充填し、緩和試薬を加えて充分に攪拌して溶解させた後に測定を行った。測定装置、測定条件を表1に示す。
Figure 2009057472
ここでT0、T1、T2、T3の帰属は以下のとおりである。
0 : R─Si(OR)3 (−44ppm)
1 : R─Si(OR)2(OSi≡) (−49ppm)
(−63ppm)
2 : R─Si(OR)1(OSi≡)2 (−58ppm)
(−71ppm)
3 : R─Si(OSi≡)3 (−66ppm)
(−78ppm)

DCとして60≦DC[%] ≦85であることが好ましい。更に好ましくは65≦DC[%] ≦80がよい。DC<60であると残留モノマー由来のT0が多く、ポリシロキサンの分子量が低目となり、塗工後の塗工むら、塗工すじが発生し易い。初期にDC>85あるいは経時でDC>85に変化すると、ポリシロキサンの分子量が増大し、ポリシロキサン溶液自身が白濁化や相分離状態となりやすい。
ポリシロキサン溶液I−1の初期のDCは77.5、3ヶ月後のDCは84.2であった。
上記ポリシロキサン溶液I−1に2−ブタノール、エタノールを質量比25g/10g/65gとして加え、固形分7質量%のポリシロキサン溶液I−2を調製した。固形分は7.12であった。
このポリシロキサン溶液I−2 100gに対し、0.35gの光カチオン重合開始剤(D)としての芳香族スルホニウム塩[アデカオプトマーSP−150:旭電化工業(株)製]を添加し、更にエタノールで希釈し、コーティング剤1(固形分2質量%)を得た。
次に、導電性弾性ローラーIの導電性弾性層上にコーティング剤1を吐出量:0.008ml/s、リング部のスピード:30mm/s、総吐出量:0.064mlで塗布した。塗膜を、ハリソン東芝ライティング(株)製の低圧水銀ランプを用いて、254nmの波長の紫外線を積算光量が8500mJ/cm2になるように照射して、硬化し、2〜3秒間乾燥させて表面層を形成し、帯電ローラー1を得た。紫外線の照射によってグリシドキシプロピルトリエトキシシランのグリシドキシ基が開裂し、ポリシロキサンの架橋反応が生じたと考えられる。
[帯電ローラーの外観評価]
以下の基準により帯電ローラーの外観を評価した。結果を表2に示す。
◎ :塗工むら、すじが目視で全く確認できないもの。
〇 :塗工むら、すじが目視でほとんど確認できないもの。
△:塗工むら、すじが目視で非画像領域の極端部にのみ確認できるもの。
× :塗工むら、すじが目視で画像領域に明らかに確認できるもの。
[実施例2]
以下のものを用いて混合物を調製した他は実施例1と同様にしてポリシロキサン溶液IIを調製し、コーティング剤2を調製し、帯電ローラー2を作製し、外観の評価を行った。結果を表2に示す。
(A)加水分解性シラン化合物としてのグリシドキシプロピルトリエトキシシラン(GPTES)[商品名:KBE−403、信越化学工業(株)製]23.95g(0.086mol)。
(A)フェニルトリエトキシシラン(PhTES)[商品名:KBE−103、信越化学工業(株)製]82.71g(0.344mol)。
(A)ヘキシルトリメトキシシラン(HeTMS)[商品名:KBM−3063、信越化学工業(株)製]25.31g(0.123mol)。
(A)トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチルトリエトキシシラン(FTS−5)[商品名:SIT8175.0、Gelest,Inc製]31.33(0.061mol)。
(B)エタノール67.85g。
(C)炭酸水(pH=5.5)49.79g。
混合物のpHは5.4であった。ポリシロキサン溶液II−1のlog(Mw)は4.2、初期のDCは71.3、3ヶ月後のDCは81.3であった。実施例1と同様に調製したポリシロキサン溶液II−2の固形分は7.14であった。
[実施例3]
以下のものを用いて混合物を調製した他は実施例1と同様にしてポリシロキサン溶液IIIを調製し、コーティング剤3を調製し、帯電ローラー3を作製し、外観の評価を行った。結果を表2に示す。
(A)加水分解性シラン化合物としてのグリシドキシプロピルトリエトキシシラン(GPTES)[商品名:KBE−403、信越化学工業(株)製]19.08g(0.069mol)。
(A)フェニルトリエトキシシラン(PhTES)[商品名:KBE−103、信越化学工業(株)製]65.91g(0.274mol)。
(A)ヘキシルトリメトキシシラン(HeTMS)[商品名:KBM−3063、信越化学工業(株)製]20.17g(0.098mol)。
(A)トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチルトリエトキシシラン(FTS−5)[商品名:SIT8175.0、Gelest,Inc製]24.97(0.049mol)。
(B)エタノール97.84g。
(C)炭酸水(pH=5.5)52.91g。
混合物のpHは5.8であった。ポリシロキサン溶液III−1のlog(Mw)は4.3、初期のDCは67.5、3ヶ月後のDCは79.1であった。実施例1と同様に調製したポリシロキサン溶液III−2の固形分は7.08であった。
[実施例4]
以下のものを用いて混合物を調製した他は実施例1と同様にしてポリシロキサン溶液IVを調製し、コーティング剤4を調製し、帯電ローラー4を作製し、外観の評価を行った。結果を表2に示す。
(A)加水分解性シラン化合物としてのグリシドキシプロピルトリエトキシシラン(GPTES)[商品名:KBE−403、信越化学工業(株)製]14.22g(0.051mol)。
(A)フェニルトリエトキシシラン(PhTES)[商品名:KBE−103、信越化学工業(株)製]49.11g(0.204mol)。
(A)ヘキシルトリメトキシシラン(HeTMS)[商品名:KBM−3063、信越化学工業(株)製]15.03g(0.073mol)。
(A)トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチルトリエトキシシラン(FTS−5)[商品名:SIT8175.0、Gelest,Inc製]18.60(0.036mol)。
(B)エタノール133.82g。
(C)炭酸水(pH=5.5)49.28g。
混合物のpHは6.1であった。ポリシロキサン溶液IV−1のlog(Mw)は4.1、初期のDCは63.4、3ヶ月後のDCは73.6であった。実施例1と同様に調製したポリシロキサン溶液IV−2の固形分は7.21であった。
[実施例5]
炭酸水として以下のものを用いて混合物を調製した他は実施例1と同様にしてポリシロキサン溶液Vを調製し、コーティング剤5を調製し、帯電ローラー5を作製し、外観の評価を行った。結果を表2に示す。
(C)液化炭酸ガスボンベから炭酸ガスを一定温度環境下で強制的に溶解させ、pH=4.5の炭酸水を調整した。
混合物のpH5.0であった。ポリシロキサン溶液V−1のlog(Mw)は4.5、初期のDC80.3、3ヶ月後のDCは85.0であった。実施例1と同様に調製したポリシロキサン溶液V−2の固形分は7.25であった。
[実施例6]
炭酸水として以下のものを用いて混合物を調製した他は実施例1と同様にしてポリシロキサン溶液VIを調製し、コーティング剤6を調製し、帯電ローラー6を作製し、外観の評価を行った。結果を表2に示す。
(C)水[商品名:精製水(イオン交換水)、キシダ化学(株)製]1Lをポリエチレン製カップに移し、常温常湿環境下(23±5℃、60±10%R.H)に開封状態で24h放置した。そのときの炭酸水のpHは6.5であった。
混合物のpH6.4であった。ポリシロキサン溶液VI−1のlog(Mw)は4.0、初期のDC61.3、3ヶ月後のDCは70.5であった。実施例1と同様に調製したポリシロキサン溶液VI−2の固形分は6.89であった。
[比較例1]
炭酸水に替えて塩酸pH2.5を用いて混合物を調製した他は実施例1と同様にしてポリシロキサン溶液VIIを調製し、コーティング剤7を調製し、帯電ローラー7を作製し、外観の評価を行った。結果を表2に示す。
混合物のpH1.5であった。ポリシロキサン溶液VII−1のlog(Mw)は5.2、初期のDC93.3、3ヶ月後のDCは95.2であった。実施例1と同様に調製したポリシロキサン溶液VII−2の固形分は7.15であった。
[比較例2]
炭酸水に替えてギ酸pH4.0を用いて混合物を調製した他は実施例1と同様にしてポリシロキサン溶液VIIIを調製し、コーティング剤8を調製し、帯電ローラー8を作製し、外観の評価を行った。結果を表2に示す。
混合物のpH3.0であった。ポリシロキサン溶液VIII−1のlog(Mw)は4.8、初期のDC87.1、3ヶ月後のDCは94.1であった。実施例1と同様に調製したポリシロキサン溶液VIII−2の固形分は7.16であった。
[比較例3]
炭酸水に替えて精製水を用いて混合物を調製した他は実施例1と同様にしてポリシロキサン溶液IXを調製し、コーティング剤9を調製し、帯電ローラー9を作製し、外観の評価を行った。結果を表2に示す。
混合物のpH6.5であった。ポリシロキサン溶液IX−1のlog(Mw)は3.8、初期のDC58.1、3ヶ月後のDCは67.2であった。実施例1と同様に調製したポリシロキサン溶液IX−2の固形分は6.24であった。
Figure 2009057472
以上のとおり、本発明によれば、合成後に残留モノマーがほとんどなく、また過剰な反応による白濁や相分離状態を抑制し、均一であって長期保管が可能で、塗工むらや塗工すじ等を低減した塗膜の形成が可能なコーティング剤が得られる。これにより電子写真用部材において、塗工むら、スジ等を抑制した表面層を形成することができ、良好な画像を得ることができる。
本発明のコーティング剤の製造方法における工程(1)により得られる混合物のpHと工程(2)により得られるポリシロキサン溶液に含有される固形分との関係をを示す図である。 本発明のコーティング剤の製造方法における工程(2)より得られるポリシロキサン溶液に含有される固形分とポリシロキサンの重量平均分子量との関係をを示す図である。 本発明の電子写真用部材を適用した一例を示す側面図である。 本発明の電子写真用部材を適用した電子写真装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
103 表面層
3 帯電部材
5 現像手段
6 転写ローラー
7 クリーニング手段
8 定着手段

Claims (7)

  1. 工程(1)、(2)、(3)を経ることを特徴とするコーティング剤の製造方法。
    (1)加水分解性シラン化合物(A)、アルコール(B)、及び炭酸水(C)を混合し、炭酸水(C)の混合量によりpHを5.0≦pH≦6.4に調整して混合物を作成する工程。
    (2)前記混合物を加熱還流して、加水分解性シラン化合物(A)の脱水・縮合反応によりポリシロキサンを生成させポリシロキサン溶液を作成する工程。
    (3)前記ポリシロキサン溶液に光重合開始剤(D)を添加する工程。
  2. ポリシロキサンの重量平均分子量(Mw)が、常用対数表示において4.0以上4.5以下であることを特徴とする請求項1記載のコーティング剤の製造方法。
  3. 加水分解性シラン化合物(A)が、式(1)で表される化合物を含むことを特徴とする請求項1又は2記載のコーティング剤の製造方法。
    Figure 2009057472
    (式中、R11、R12は、独立して飽和又は不飽和の1価の炭化水素基を示し、Z11は、2価の有機基を示し、Rc11は、カチオン重合可能な官能基を示し、dは0〜2のいずれかの整数を示し、eは1〜3のいずれかの整数を示し、d+e=3である。)
  4. 加水分解性シラン化合物(A)が、式(2)で表される化合物を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のコーティング剤の製造方法。
    Figure 2009057472
    (式中、R21、R22は、独立して無置換又は置換基を有するアルキル基を示し、Z21は、2価の有機基を示し、Rp21は、炭素数1〜11のパーフルオロアルキル基を示し、fは0〜2のいずれかの整数を示し、gは1〜3のいずれかの整数を示し、f+g=3である。)
  5. 加水分解性シラン化合物(A)が、式(3)で表される化合物を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のコーティング剤の製造方法。
    Figure 2009057472
    (式中、R31は、無置換若しくはフェニル基を有するアルキル基、又は、無置換若しくはアルキル基を有するアリール基を示し、R32は、飽和又は不飽和の1価の炭化水素基を示し、aは0〜3のいずれかの整数を示し、bは1〜4のいずれかの整数を示し、a+b=4である。)。
  6. 光重合開始剤(D)がカチオン重合開始剤を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のコーティング剤の製造方法。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載のコーティング剤の製造方法により得られたコーティング剤を塗布し、活性エネルギー線を照射して形成した表面層を有することを特徴とする電子写真用部材。
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