JP2000261248A - 温度補償型水晶発振器 - Google Patents
温度補償型水晶発振器Info
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- JP2000261248A JP2000261248A JP11059811A JP5981199A JP2000261248A JP 2000261248 A JP2000261248 A JP 2000261248A JP 11059811 A JP11059811 A JP 11059811A JP 5981199 A JP5981199 A JP 5981199A JP 2000261248 A JP2000261248 A JP 2000261248A
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Abstract
化や電源電圧変動に対する周波数変動の抑制のために、
電圧レギュレータで温度補償型水晶発振回路を駆動する
と、位相ノイズが悪化する。 【解決手段】 温度補償型水晶発振回路1を駆動する電
圧レギュレータ3は、差動回路5と、差動回路5に帰還
信号を供給する直流負荷7と、直流負荷7と温度補償型
水晶発振回路1とを駆動するアクチェータ9と、アクチ
ェータ9の制御端子に接続するローパスフィルタ13
と、ローパスフィルタ13を構成する抵抗13aに並列
に接続するスイッチ15と、差動回路5とローパスフィ
ルタ13との間に接続するボルテージフォロワ17とを
備える構成の温度補償型水晶発振器とする。
Description
通信機器に搭載用の温度補償型水晶発振器の構成に関す
るものである。
器とは、主に10MHz帯のATカット水晶振動子を振
動源として、これになんらかの周波数調整回路を用いて
温度補償回路を構成し、ATカット水晶振動子の3次曲
線の温度特性を打ち消すことにより発振周波数を安定化
させるものである。
変化に対する周波数の安定性のほかに、電源電圧変動に
たいする周波数の安定性や、低消費電力なども要求され
ている。
手段としては、電源電圧よりも低い電圧を出力する電圧
レギュレータで、温度補償型水晶発振回路を駆動するこ
とである。
晶発振器の構成の1つの例を図6のブロック回路図に示
す。
路1を電圧レギュレータ3が駆動する。
圧Aを1つの入力とする差動回路5と、差動回路5に帰
還信号を供給し基準電圧Aと温度補償型水晶発振回路1
の駆動電圧との比、すなわち増幅率を決定する直流負荷
7と、温度補償型水晶発振回路1の直接の駆動部である
アクチェータ9とからなる。さらに図6に示す例では、
自励発振防止用の位相補償コンデンサ11を、アクチェ
ータ9の出力と制御信号との間に設けているが、これは
必須ではない。
抵抗7aと第2の抵抗7bとの直列接続などで構成され
る。
い。もし温度補償型水晶発振回路1の駆動電圧に等しい
基準電圧Aを得ることができるならば、直流負荷7をな
くして、アクチェータ3の出力をそのまま差動回路5の
帰還信号としてよい。
いて温度補償型水晶発振回路1の駆動電圧を電源電圧よ
りも低くすることにより、温度補償型水晶発振器の低消
費電力化と電源電圧変動に対する周波数の安定化とを達
成することができる。
ギュレータを用いて温度補償型水晶発振回路を駆動する
と、電源電圧で直接温度補償型水晶発振回路を駆動する
場合に比べて、位相ノイズが悪化するという課題があ
る。
ュレータの利点を活用しつつ、しかも位相ノイズが低い
温度補償型水晶発振器を提供することである。
め、本発明による温度補償型水晶発振器の構成は、下記
の通りとする。
振器の構成は、温度補償型水晶発振回路を電圧レギュレ
ータが駆動する温度補償型水晶発振器であって、この電
圧レギュレータは、温度補償型水晶発振回路の直接の駆
動部であるアクチェータと、アクチェータの制御電圧発
生回路と、制御電圧発生回路の出力に接続するボルテー
ジフォロワと、ボルテージフォロワの出力とアクチェー
タの制御端子との間にあって、抵抗またはコイルとコン
デンサとからなるローパスフィルタと、抵抗またはコイ
ルに並列に接続するスイッチとを備えることを特徴とす
る。
晶発振器の構成は、温度補償型水晶発振回路を電圧レギ
ュレータが駆動する温度補償型水晶発振器であって、こ
の電圧レギュレータは、温度補償型水晶発振回路の直接
の駆動部であるアクチェータと、アクチェータの制御電
圧発生回路と、制御電圧発生回路の出力とアクチェータ
の制御端子との間にあって、抵抗またはコイルとコンデ
ンサとからなるローパスフィルタと、制御電圧発生回路
の出力に接続するボルテージフォロワと、ボルテージフ
ォロワの出力とアクチェータの制御端子との間に接続す
るスイッチとを備えることを特徴とする。
おいて、ローパスフィルタの遮断周波数は1Hz以下で
あることを特徴とする。
器において、抵抗またはコイルの両端を短絡可能なスイ
ッチの浮遊容量は、ローパスフィルタを構成するコンデ
ンサの容量値の100分の1以下であることを特徴とす
る。
発振器は、アクチェータや差動回路などによって電圧レ
ギュレータを構成し、この電圧レギュレータの出力で温
度補償型水晶発振回路を駆動している。そして、この駆
動電圧の定電圧性を保持する手段としては、フィードバ
ック制御が用いられることが一般的である。
期的には安定な負荷であるが、短期的には発振の位相状
態に応じて電流が脈動する特性を有している。つまり、
インピーダンスが短期的に変化するという性質を持つ負
荷である。
圧レギュレータで駆動すると、アクチェータの出力電圧
が負荷変動の影響で脈動するため、差動回路に帰還して
くる信号も脈動することになる。
力電圧を一定に保つために負荷変動を打ち消す動作を行
う。
て、温度補償型水晶発振回路の周波数に追随できるなら
ば、出力電圧は一定のまま保たれる。
ェータを制御している差動回路を、10MHz帯の温度
補償型水晶発振回路に追随できるほど高速にすること
は、きわめて困難である。
MHz帯の変動に対し、電圧レギュレータはそれよりも
低い周波数で負荷変動を補償する動作を行う。
定に保とうとする速度よりも負荷変動の方が高速である
ため、出力電圧を一定に保つことができず、出力電圧は
10MHz帯の変動と、これよりも低い周波数の変動と
が組み合わさった特性を示すことになる。
動電圧によって変化するから、電圧レギュレータの出力
電圧がある周波数で変化すると、温度補償型水晶発振回
路の発振周波数が微妙に変調されることになる。
ズの悪化として現れるのである。
ては、差動回路の応答可能周波数は数10kHz程度で
ある。このような電圧レギュレータの場合、温度補償型
水晶発振回路の発振周波数からの偏差が数10kHz以
内の範囲に対して、位相ノイズを悪化させることにな
る。
からの偏差が1Hzから100kHzの間の範囲での位
相ノイズが低いことを要求しており、従来の電圧レギュ
レータはこの大部分の範囲の位相ノイズを悪化させてい
ることになる。
相ノイズの悪化を防ぐためには、電圧レギュレータの応
答可能周波数を1Hz以下にすれば良い。
1Hz以下にする1つの手段が、上述の本発明の構成で
ある。
ータの制御信号にローパスフィルタが挿入されており、
このローパスフィルタの遮断周波数より高周波側の成分
はアクチェータに伝達しない。そこで、ローパスフィル
タの遮断周波数を1Hz以下に設定すれば、電圧レギュ
レータの応答可能周波数が1Hz以下となる。
においては、位相ノイズの悪化を防ぐことができる。
レータを搭載しながら位相ノイズの悪化を防止できる理
由である。
ては、待ち受け時間中の消費電力を削減するために、待
ち受け時間中は温度補償型水晶発振器などを間欠駆動す
るという方式が採用されている。たとえば、1秒間のう
ち20msecの間だけを通話検出時間として温度補償
型水晶発振器などを動作させ、残りの時間はタイマーを
除き電源を切るという手段になっている。
ど、積算の消費電力の抑制が可能となることから、温度
補償型水晶発振器に対して、電源投入時の立ち上がりを
できるだけ速くせよという要求が強くなっている。最近
の仕様では、たとえば電源投入から3msec後におけ
る発振周波数が、所定の周波数の0.5ppm以内であ
ることというようになっている。
ローパスフィルタの遮断周波数は1Hz以下であるか
ら、ローパスフィルタが通常な状態で電源が投入される
と、電圧レギュレータの出力電圧が安定するまでに1秒
以上の時間がかかってしまう。したがって、間欠駆動に
対応するためには、電源投入時にローパスフィルタの動
作を高速にする手段が必要である。
は種々考えられるが、ローパスフィルタを通常状態に戻
す際に、発振周波数が変化しないような手段でなければ
意味がない。言い換えれば、ローパスフィルタを高速状
態から通常状態に変化させる際に、アクチェータの制御
電圧が変化しないような手段でなければならない。
タを構成する抵抗またはコイルの両端に並列にスイッチ
を設けている。
ることによって、ローパスフィルタの遮断周波数は上昇
し、ローパスフィルタを構成するコンデンサは高速に充
電され、速やかに制御電圧に達する。この時スイッチの
両端の電位は等しいから、その後このスイッチをオフ状
態としても、電位の変動はない。
は、スイッチをオフにした時の電荷の再分布による電位
の変動が無視できなくなる。このような電位の変動によ
る発振周波数の変動は、実用上0.1ppm以内程度と
しか許容できない。
は、ローパスフィルタを構成するコンデンサの容量値の
100分の1以下にする必要がある。
の制御電圧発生回路とローパスフィルタとの間にボルテ
ージフォロワを設けている。
電流の抑制や自励発振防止などの観点から、比較的高イ
ンピーダンスの回路にせざるを得ない。一般的には、ロ
ーパスフィルタに設けるスイッチのオン抵抗よりも、制
御電圧発生回路のインピーダンスの方が高くなることが
多い。
パスフィルタを構成するコンデンサを充電しようとする
と、充電時間が長くなってしまうため、電源投入時の要
求仕様を満足できなくなる。
によるボルテージフォロワであり、一種のインピーダン
ス変換回路として使用している。
ロワであるから、その出力インピーダンスは、ローパス
フィルタに設けるスイッチのオン抵抗程度かそれ以下で
なければならないことは言うまでもない。
成するコンデンサを高速に充電するには、ボルテージフ
ォロワとスイッチとの直列接続を、ローパスフィルタと
並列に接続し、この並列接続を、制御電圧発生回路の出
力とアクチェータの制御端子との間に挿入してもよい。
度補償型水晶発振器における最適な実施形態を説明す
る。まずはじめに、本発明の第1の実施の形態を説明す
る。図1は、本発明の第1の実施の形態における温度補
償型水晶発振器の構成を示すブロック回路図である。
ブロック回路図に示すように、温度補償型水晶発振回路
1を電圧レギュレータ3が駆動する。
圧Aを1つの入力とする差動回路5と、差動回路5に帰
還信号を供給する直流負荷7と、直流負荷7および温度
補償型水晶発振回路1を駆動するアクチェータ9と、こ
のアクチェータ9の制御端子に接続し抵抗13aとコン
デンサ13bとからなるローパスフィルタ13と、抵抗
13aに並列に接続するスイッチ15と、差動回路5と
ローパスフィルタ13との間に接続するボルテージフォ
ロワ17とからなる。
と第2の抵抗7bとの直列接続などで構成する。
クチェータ9の制御電圧発生回路である。
定値からずらす要因には、電源電圧変動やデバイス特性
の製造ばらつきや負荷変動などがある。そして、これら
の変動要因に対処する手段が、アクチェータの出力また
はその分圧を差動回路に帰還する、いわゆるフィードバ
ック制御である。
チェータ9の出力の分圧が、直流負荷7から差動回路5
に帰還する。つまり、アクチェータ9と直流負荷7と
は、フィードバックループを構成する。
圧の変動やデバイス特性の製造ばらつきや負荷変動によ
らず、アクチェータ9の出力は、基準電圧Aの定数倍の
一定値を保つことができる。このような構成は、図6に
示す従来技術と同様である。
負荷である温度補償型水晶発振回路1を駆動するから、
負荷変動の影響により駆動電圧が脈動することになる。
ィードバックされる帰還信号も脈動するから、差動回路
5の動作点が変動することになる。差動回路5の動作が
充分に高速であれば、帰還信号の脈動に追随して動作で
きるから、動作点の変動周波数は、温度補償型水晶発振
回路1の発振周波数に一致する。
高速になると、電圧レギュレータ3が自励発振してしま
うので、通常は作動回路5を流れる電流を減らすなどの
手段によって、差動回路5が高速に動作しないようにし
なければならない。
追随できず、アクチェータ9への制御信号の変動の最大
周波数は、帰還信号の脈動の周波数すなわち温度補償型
水晶発振回路1の発振周波数よりも低くなる。通常は数
10kHz程度である。
周波数で変動する制御信号によりアクチェータ9を直接
制御するため、温度補償型水晶発振回路1の発振周波数
と異なる周波数で駆動電圧が変動し、発振周波数からの
偏差が数10kHz以内の範囲における位相ノイズの悪
化を引き起こすのである。
は、差動回路5からの制御信号を直接アクチェータ9に
接続するのではなく、ローパスフィルタ13を通す構成
にしている。この構成により、アクチェータ9の制御信
号の変動周波数成分は、ローパスフィルタ13の遮断周
波数以下になる。
ノイズの悪化は、温度補償型水晶発振回路1の発振周波
数からの偏差がローパスフィルタ13の遮断周波数以下
の範囲に限られ、これよりも偏差が大きい範囲の位相ノ
イズは、温度補償型水晶発振回路1を電源電圧で直接駆
動する場合の位相ノイズと同等になる。
波数からの偏差が1Hzから100kHzの間の範囲に
おける位相ノイズが低いことを要求しているから、ロー
パスフィルタ13の遮断周波数を1Hz以下に設定すれ
ば、電圧レギュレータ3を使用する温度補償型水晶発振
器であっても、この要求を満足することができる。この
ような電圧レギュレータ3を使用することによる位相ノ
イズの悪化は、発振周波数からの偏差が1Hz以下の範
囲であり、問題とはならない。
消費電力化や電源電圧変動対策のために電圧レギュレー
タを使用した場合であっても、要求される偏差範囲にお
ける位相ノイズの悪化がない温度補償型水晶発振器を提
供することができる。
け時間帯での消費電力を削減するために、通話検出に要
する時間だけ温度補償型水晶発振器などを動作させ、タ
イマーを除きほとんどの時間は各回路に供給する電源を
切るという間欠駆動の仕様になっている。このため、温
度補償型水晶発振器は、電源投入後3msec程度の時
間内に、所定の周波数で発振が起動するよう要求されて
いる。
1Hz以下であるローパスフィルタをそのまま用いる場
合は、周波数が所定の値に達するまでに少なくとも1s
ec以上かかるから、要求を満足するためには電源投入
時に動作を加速する手段が必要である。図1に示すスイ
ッチ15は、その手段の1つである。
ば、ローパスフィルタ13の遮断周波数は、スイッチ1
5のオン抵抗とコンデンサ13aの容量値との積で決ま
る。したがって、スイッチ15のオン抵抗が充分低くな
るように設定し、かつ電源投入時にスイッチ15がオン
状態となるようにすることにより、発振周波数を所定の
値に速やかに立ち上げることができる。
0.01μFならば、スイッチ15のオン抵抗を10k
Ω程度かそれ以下にすれば、時定数は100μsec以
下となって、電源投入後2msec以内にほぼ完全に所
定の周波数に達する。
が充分に高い、言い換えれば、差動回路5のインピーダ
ンスがスイッチ15のオン抵抗に比べて充分に低いこと
を前提としている。
路5のインピーダンスを100kΩ以下にすることはで
きない。また、差動回路5のインピーダンスを低くする
と、自励発振してしまう危険性が高くなる。
ルタ13に接続した場合には、スイッチ15のオン抵抗
よりもインピーダンスが高い回路でコンデンサ13bを
充電することになり、電源投入時に発振周波数を所定の
値に速やかに立ち上げることが困難になる。
図1に示すボルテージフォロワ17である。
電圧値が等しく、しかも出力インピーダンスを低くする
ことは容易に可能である。したがって、充分に低い出力
インピーダンスを有するボルテージフォロワ17を用い
ることにより、電源投入時の起動の速さは、スイッチ1
5のオン抵抗とコンデンサ13aの容量値との積のみで
ほぼ決まるようにすることができる。
断周波数が1Hz以下であるローパスフィルタ13を用
いた場合であっても、電源投入後に速やかに発振周波数
を所定の値にすることができる。
集積回路で構成する場合には、スイッチ15はCMOS
トランジスタなどで構成することになり、一般的には浮
遊容量を0にすることはできない。したがって、スイッ
チ15のオンオフにともない浮遊容量への充放電が起こ
るから、電荷の移動が発生することは避けられない。
の制御電圧をわずかながら変動させて、それにより発振
周波数もわずかに変動させることになる。その変動量が
許容範囲内にとどまるように、スイッチ15の浮遊容量
を制御しなければならない。
イッチ15の浮遊容量をコンデンサ13aの容量値の1
00分の1以下にすれば、周波数の変動量を0.1pp
m以内にすることができる。この値は充分に許容範囲内
である。
サ13aの容量値の100分の1以下にすることは容易
である。たとえば、前述のように、コンデンサ13aの
容量値が0.01μFならば、スイッチ15のオン抵抗
は10kΩ程度かそれ以下であればよいが、オン抵抗が
10kΩ程度のCMOSトランジスタスイッチは、1〜
2pF以下の浮遊容量で容易に形成可能であり、この値
はコンデンサ13aの容量値の1000分の1以下であ
るから、100分の1以下という条件を満足している。
用いるローパスフィルタ13の構成について説明する。
サ13bとでローパスフィルタを構成しており、それぞ
れの値をR(Ω)、C(F)とすれば、遮断周波数は1
/2πRCとなるから、これが1Hz以下になるよう
に、それぞれの値を選択すればよい。たとえば、抵抗1
3aを100MΩ、コンデンサ13bを0.01μF程
度とすればよい。もちろん、遮断周波数をもっと低くす
ることは何ら差し支えない。
に示すように、受動デバイスのみで構成する受動フィル
タでなければならず、能動デバイスを用いるアクティブ
フィルタであってはならない。
ドバック制御によってその性能が発揮されるように構成
されており、基本的には従来例の電圧レギュレータと同
様のノイズ成分を有するからである。つまり、ノイズ成
分を除去するためのローパスフィルタ自身が、ノイズ成
分を出してしまうということである。
にコイルがあり、抵抗13aをコイルで置き換えること
は何ら差し支えない。
する。図2は、本発明の第2の実施の形態における温度
補償型水晶発振器の構成を示すブロック回路図である。
ブロック回路図に示すように、温度補償型水晶発振回路
1を電圧レギュレータ3が駆動する。
圧Aを1つの入力とする差動回路5と、差動回路5に帰
還信号を供給する直流負荷7と、差動回路5の制御下に
あって直流負荷7を駆動する第1のアクチェータ9a
と、温度補償型水晶発振回路1を駆動する第2のアクチ
ェータ9bと、この第2のアクチェータ9bの制御端子
に接続し抵抗13aとコンデンサ13bとからなるロー
パスフィルタ13と、抵抗13aの両端に並列に接続す
るスイッチ15と、第1のアクチェータ9aの制御端子
とローパスフィルタ13との間に接続するボルテージフ
ォロワ17と、第1のアクチェータ9aの制御端子と出
力端子とに接続する位相補償コンデンサ11とからな
る。
と第2の抵抗7bとの直列接続などで構成する。また、
ローパスフィルタ13は受動素子のみで構成し、たとえ
ば高抵抗13aとコンデンサ13bとで構成する。これ
らの構成は、図1に示す第1の実施の形態と同様であ
る。
のアクチェータ9bとは、同一種類のデバイスで構成す
るものとする。
1のアクチェータ9aと位相補償コンデンサ11とが、
第2のアクチェータ9bの制御電圧発生回路である。な
お、位相補償コンデンサ11は必須ではない。
路1とそれを駆動する第2のアクチェータ9bとは、フ
ィードバックループの外にあり、第2のアクチェータ9
bは第1のアクチェータ9aの制御信号を一方的に受け
取るだけであるから、ローパスフィルタ13は必要がな
いようにみえる。
2のアクチェータ9bの駆動電圧のみでなく、電源電圧
にも変動を及ぼすため、結果的に差動回路5にフィード
バックする帰還信号を変動させてしまう。そのため、第
1のアクチェータ9aの制御信号には、位相ノイズを悪
化させる変動が重畳されてしまうのである。
3の遮断周波数を1Hz以下にすれば、携帯電話機が要
求する周波数偏差範囲内での位相ノイズの悪化を防ぐこ
とができる。
ロワ17を設ける理由は、図1に示す第1の実施の形態
と同様であり、詳しい説明は省略する。
ーパスフィルタ13をフィードバックループの外に設け
る構成の方が、フィードバックループの中に設けるより
もフィルタ効果が大きい。
する。図3は、本発明の第3の実施の形態における温度
補償型水晶発振器の構成を示すブロック回路図である。
ブロック回路図に示すように、温度補償型水晶発振回路
1を電圧レギュレータ3が駆動する。
19を駆動しダイオード接続構成の第1のアクチェータ
9aと、温度補償型水晶発振回路1を駆動する第2のア
クチェータ9bと、この第2のアクチェータ9bの制御
端子に接続し抵抗13aとコンデンサ13bとからなる
ローパスフィルタ13と、抵抗13aの両端に並列に接
続するスイッチ15と、第1のアクチェータ9aの制御
端子とローパスフィルタ13との間に接続するボルテー
ジフォロワ17とからなる。
る一定以上の電源電圧のもとでは、ほぼ一定値となり、
これがアクチェータ9bの制御電圧である。したがっ
て、第3の実施の形態は第2のアクチェータ9bを定電
圧で制御する構成であり、この定電圧に変動がない限
り、ローパスフィルタ13は不要である。
電圧を変動させる結果、第1のアクチェータ9aの出力
電圧も変動するから、この出力電圧で直接第2のアクチ
ェータ9bを制御すると、やはり位相ノイズが悪化して
しまう。
3によって第1のアクチェータ9aの出力電圧から高周
波成分を除去することにより、位相ノイズの悪化を防止
できる。
御電圧発生回路に自励発振の危険性はないが、消費電力
の抑制のために定電流負荷19の電流値を制限せざるを
得ないので、スイッチ15のオン抵抗よりもインピーダ
ンスが高くなってしまう。
に、ボルテージフォロワ17を設ける必要があること
は、第1の実施の形態と同様である。
する。図4は、本発明の第4の実施の形態における温度
補償型水晶発振器の構成を示すブロック回路図である。
ブロック回路図に示すように、温度補償型水晶発振回路
1を電圧レギュレータ3が駆動する。
圧Aを1つの入力とする差動回路5と、差動回路5に帰
還信号を供給する直流負荷7と、直流負荷7および温度
補償型水晶発振回路1を駆動するアクチェータ9と、差
動回路5の出力とアクチェータ9の制御端子との間に接
続し抵抗13aとコンデンサ13bとからなるローパス
フィルタ13と、差動回路5の出力に接続するボルテー
ジフォロワ17と、ボルテージフォロワ17の出力とア
クチェータ9の制御端子との間に接続するスイッチ15
とからなる。
と第2の抵抗7bとの直列接続などで構成する。
クチェータ9の制御電圧発生回路である。
す第1の実施の形態との差異は、基本的にはローパスフ
ィルタ13を構成する抵抗13aの一方の端子の接続先
が、ボルテージフォロワ17の入力か出力かという違い
である。
フォロワ17がスイッチ15を通してコンデンサ13b
を高速に充電するから、ボルテージフォロワ17にオフ
セットがなければ、どちらの構成でも同じ動作になる。
実施の形態の場合にも、抵抗13aの一方の端子の接続
先をボルテージフォロワ17の入力にするという構成が
可能であるが、その詳細は省略する。
改善度合について説明する。図5は、本発明の温度補償
型水晶発振器の位相ノイズと、従来構成の温度補償型水
晶発振器の位相ノイズとの実測値を示すグラフである。
グラフは、線が下にあればあるほど位相ノイズが低いこ
とを表している。
補償型水晶発振器の位相ノイズと比較して、本発明の構
成による温度補償型水晶発振器の位相ノイズはかなり低
くなっている。
具体的に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定
されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々
の変更が可能であることは言うまでもない。
差動回路やアクチェータはMOSトランジスタで構成し
ているが、ジャンクションFETで構成してもよい。
ンデンサとで構成しているが、複数段の抵抗とコンデン
サとで構成してもよい。
晶発振器においては、電源投入時の動作加速手段を有す
るローパスフィルタを備え、このローパスフィルタによ
って応答周波数を低くした電圧レギュレータで温度補償
型水晶発振回路を駆動する構成とすることにより、起動
が速く低消費電力でありながら位相ノイズの悪化防止が
可能な温度補償型水晶発振器を提供することができる。
度補償型水晶発振器に本発明を適用するならば、その効
果はきわめて大きい。
水晶発振器の構成を示すブロック回路図である。
水晶発振器の構成を示すブロック回路図である。
水晶発振器の構成を示すブロック回路図である。
水晶発振器の構成を示すブロック回路図である。
振器と、従来構成の温度補償型水晶発振器との位相ノイ
ズの比較の一例を示すグラフである。
を示すブロック回路図である。
ュレータ 5:差動回路 7:直流負荷 9:アクチェータ 13:ローパスフィルタ 15:スイッチ 17:ボルテージフォロワ
Claims (4)
- 【請求項1】 温度補償型水晶発振回路を駆動する電圧
レギュレータを有する温度補償型水晶発振器であって、 電圧レギュレータは、温度補償型水晶発振回路の直接の
駆動部であるアクチェータと、 アクチェータの制御電圧発生回路と、 制御電圧発生回路の出力に接続するボルテージフォロワ
と、 ボルテージフォロワの出力とアクチェータの制御端子と
の間にあって、抵抗またはコイルとコンデンサとからな
るローパスフィルタと、 抵抗またはコイルに並列に接続するスイッチとを備える
ことを特徴とする温度補償型水晶発振器。 - 【請求項2】 温度補償型水晶発振回路を駆動する電圧
レギュレータを有する温度補償型水晶発振器であって、 電圧レギュレータは、温度補償型水晶発振回路の直接の
駆動部であるアクチェータと、 アクチェータの制御電圧発生回路と、 制御電圧発生回路の出力とアクチェータの制御端子との
間にあって、抵抗またはコイルとコンデンサとからなる
ローパスフィルタと、 制御電圧発生回路の出力に接続するボルテージフォロワ
と、 ボルテージフォロワの出力とアクチェータの制御端子と
の間に接続するスイッチとを備えることを特徴とする温
度補償型水晶発振器。 - 【請求項3】 前記ローパスフィルタの遮断周波数は、 1Hz以下であることを特徴とする請求項1または請求
項2記載の温度補償型水晶発振器。 - 【請求項4】 前記スイッチの浮遊容量は、 ローパスフィルタを構成するコンデンサの容量値の10
0分の1以下であることを特徴とする請求項1または請
求項2記載の温度補償型水晶発振器。
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