JP2000258376A - マイクロヒータ及びマイクロヒータの作製方法 - Google Patents

マイクロヒータ及びマイクロヒータの作製方法

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JP2000258376A
JP2000258376A JP6319299A JP6319299A JP2000258376A JP 2000258376 A JP2000258376 A JP 2000258376A JP 6319299 A JP6319299 A JP 6319299A JP 6319299 A JP6319299 A JP 6319299A JP 2000258376 A JP2000258376 A JP 2000258376A
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micro
sio
metal wiring
functional thin
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JP6319299A
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English (en)
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Motofumi Tajima
基史 田島
Taketo Nakai
健人 中井
Nobuyuki Yoshiike
信幸 吉池
Yoshiaki Sakurai
芳昭 櫻井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hochiki Corp
Kubota Corp
Osaka Prefecture
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Hochiki Corp
Kubota Corp
Osaka Prefecture
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高品質、高歩留りで作製されたマイクロブリ
ッジ及び機能性薄膜を備え、多機能センサへの発展が可
能なマイクロヒータを提供する。 【解決手段】 マイクロブリッジ1が、熱酸化SiO2
膜11と、その上に加熱部3を形成すべく形成された加
熱用金属配線15と、その加熱用金属配線15と熱酸化
SiO2 膜11上にスパッタリング法により形成された
中層SiO2 膜12と、その上に形成されたSiN膜1
3と、そのSiN膜13上に形成された電極用金属配線
16,17と、その電極用金属配線16,17とSiN
膜13上にスパッタリング法により形成された上層Si
2 膜14と、電極用金属配線16,17の一部を露出
すべく上層SiO2 膜14の一部を除去して形成された
開口部18とからなる積層構造を有し、所定の被測定対
象に感応して電気特性が変化する機能性薄膜4が開口部
18に部分的に成膜されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロブリッジ
内に加熱部を有し、前記マイクロブリッジの上面に所定
の被測定対象に感応して電気特性が変化する機能性薄膜
を有するマイクロヒータ及びその作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のマイクロヒータにおい
て、マイクロブリッジの構造体であるSiO2 膜を熱酸
化法やCVD法等の種々の方法で成膜していた。また、
機能性薄膜として、例えば、金属酸化物や導電性高分子
等のガス感応膜があり、これらの機能性薄膜を形成する
場合、スパッタリング法、蒸着法、CVD法等で機能性
薄膜を基板全体に形成し、フォトリソグラフィ技術によ
り不要部分を薬液によるウェットエッチング、または、
プラズマによるドライエッチングにより除去する方法が
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、マイク
ロブリッジの構造体であるSiO2 膜を熱酸化法で成膜
する場合、膜厚が厚いと、マイクロブリッジの加工に至
るまでに発生する約800℃〜1000℃の高温の熱工
程で加わる熱応力がマイクロブリッジ形成後に残留応力
となってマイクロブリッジを破損する虞がある。他方、
かかる高温処理を必要としないスパッタリング法でSi
2 膜を成膜した場合、熱酸化法によって成膜した場合
と異なり、膜自体に欠陥が多いため、マイクロブリッジ
を形成すべくSi基板をSi異方性エッチングする際に
ピンホールが発生しやすいという問題があり、マイクロ
ブリッジ作製の歩留り並びに信頼性を低下させる虞があ
った。また、上記した機能性薄膜の形成方法では、機能
性薄膜に薬液やプラズマによるダメージを与え、機能性
薄膜の品質及び信頼性の劣化や、製造歩留りの低下を来
す虞があった。
【0004】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、高歩留りでマイクロブリッジを作
製でき、更には、高品質、高信頼度の機能性薄膜を作製
でき、複数の機能性薄膜を備えた多機能センサへの発展
が可能なマイクロヒータ及びその作製方法を提供する点
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明に係るマイクロヒータの第一の特徴構成は、特
許請求の範囲の欄の請求項1に記載した通り、マイクロ
ブリッジ内に加熱部を有し、前記マイクロブリッジの上
面に所定の被測定対象に感応して電気特性が変化する機
能性薄膜を有するマイクロヒータであって、前記マイク
ロブリッジが、熱酸化SiO2 膜と、その熱酸化SiO
2 膜上に形成された加熱用金属配線と、その加熱用金属
配線と前記熱酸化SiO2 膜上にスパッタリング法によ
り形成された中層SiO2 膜と、その中層SiO2 膜上
に形成されたSiN膜と、そのSiN膜上に形成された
電極用金属配線と、その電極用金属配線と前記SiN膜
上にスパッタリング法により形成された上層SiO2
と、前記電極用金属配線の一部を露出すべく前記上層S
iO2 膜の一部を除去して形成された開口部とからなる
積層構造を有し、前記機能性薄膜が前記開口部に部分的
に成膜されてなる点にある。
【0006】本明細書において、マイクロブリッジと
は、ブリッジ状の中空で支持される微小構造物体として
所謂マイクロマシーニング技術で加工されたものをい
う。また、マイクロマシーニング技術は、Si単結晶の
エッチング速度に結晶軸異方性があることを利用してS
i基板を所定のエッチャントで所定方向にエッチングす
るSi異方性エッチング技術を使用する。尚、マイクロ
ブリッジを平面視した大きさは、概ね数10μmから数
100μm角程度であるが、その大きさは目安であっ
て、マイクロブリッジであるか否かを決定するものでは
ない。
【0007】同第二の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項2に記載した通り、マイクロブリッジ内に加熱
部を有し、前記マイクロブリッジの上面に所定の被測定
対象に感応して電気特性が変化する機能性薄膜を有する
マイクロヒータであって、前記マイクロブリッジが、熱
酸化SiO2 膜と、その熱酸化SiO2 膜上に形成され
た加熱用金属配線と、その加熱用金属配線と前記熱酸化
SiO2 膜上に形成されたSiN膜と、そのSiN膜上
に形成された電極用金属配線と、その電極用金属配線と
前記SiN膜上にスパッタリング法により形成された上
層SiO2 膜と、前記電極用金属配線の一部を露出すべ
く前記上層SiO2 膜の一部を除去して形成された開口
部とからなる積層構造を有し、前記機能性薄膜が前記開
口部に部分的に成膜されてなる点にある。
【0008】この目的を達成するための本発明に係るマ
イクロヒータの作製方法の特徴構成は、特許請求の範囲
の欄の請求項3に記載した通り、前述の第一または第二
の特徴構成を有するマイクロヒータの作製方法であっ
て、Si基板上に前記積層構造を形成した後に、前記マ
イクロブリッジ部分の側方開口部を形成すべく前記上層
SiO2 膜から前記熱酸化SiO2 膜までの積層膜の前
記側方開口部に相当する部分をエッチングで除去する工
程と、前記Si基板を、前記側方開口部から前記マイク
ロブリッジの下方側にかけて異方性エッチングしてマイ
クロブリッジを形成する工程と、前記機能性薄膜を前記
開口部上に部分的に成膜する工程とを順次実行する点に
ある。
【0009】以下に上記特徴構成による作用並びに効果
を説明する。上記本発明に係るマイクロヒータの第一の
特徴構成によれば、上部に前記熱酸化SiO2 膜が形成
されているSi基板の内の上方にマイクロブリッジが形
成される部分をSi異方性エッチングによりマイクロマ
シーニング加工する際に、熱酸化で成膜された前記熱酸
化SiO2 膜の場合はスパッタリングで形成されたSi
2 膜と異なりSi異方性エッチング時にピンホールが
生じないため、ピンホールに起因するマイクロブリッジ
作製の歩留り並びに信頼性の低下を防止できるのであ
る。また、前記熱酸化SiO2 膜は膜厚が厚いと、マイ
クロブリッジの加工に至るまでに発生する熱工程で加わ
る熱応力がマイクロブリッジ形成後に残留応力となって
マイクロブリッジを破損する虞があるが、スパッタリン
グで形成された前記中層及び上層SiO2 膜はかかる熱
応力の問題がないため、前記熱酸化SiO2 膜の膜厚を
薄くし、その薄くした膜厚分を前記中層及び上層SiO
2 膜とすることで、マイクロブリッジ自体の強度維持に
必要な厚みを確保できるのである。また、前記電極用金
属配線の保護膜である前記上層SiO2 膜の一部をエッ
チングにより除去して前記開口部を形成する際に前記S
iN膜はエッチングストッパとして機能し、当該エッチ
ングにより前記中層SiO2 膜がエッチングされて前記
加熱用金属配線が露出してしまうのを未然に回避できる
のである。このようにして形成された前記開口部に、前
記機能性薄膜を形成することで、その機能性薄膜と前記
電極用金属配線が接触し、前記機能性薄膜の被測定対象
を電気特性の変化として検出できるセンサを容易に構成
することができるのである。更に、マイクロブリッジの
積層構造が、前記開口部に前記機能性薄膜を形成する時
には、既に前記電極用金属配線の保護膜である前記上層
SiO2 膜と前記開口部とを有しマイクロブリッジとし
て完成してるため、その開口部に前記機能性薄膜を部分
的に成膜することで、成膜後に前記機能性薄膜に対して
ダメージを与えるマイクロブリッジ形成や前記機能性薄
膜のパターニングに要する薬液処理やプラズマ処理等が
不要となり、高品質、高信頼度の機能性薄膜を高歩留り
で成膜することができるのである。以上の結果、マイク
ロブリッジの破損を効果的に防止できる単体のマイクロ
ヒータを高歩留りで作製でき、しかも、その上部にセン
サを容易且つ高歩留りに形成できるのである。更には、
単体歩留りが高いため、本発明にかかるマイクロヒータ
を同一基板上に複数個を並列配置したアレイ型マイクロ
ヒータ等も高歩留りで作製できるのである。
【0010】上記第二の特徴構成によれば、前記SiN
膜の1層が上記第一の特徴構成における前記中層SiO
2 膜と前記SiN膜の2層と置換した以外は同じ構造で
あるので、上記第一の特徴構成と同様の作用効果を奏す
ることができるのである。
【0011】上記本発明に係るマイクロヒータの作製方
法の特徴構成によれば、マイクロブリッジ形成後に前記
機能性薄膜を部分的に成膜するために、成膜後の機能性
薄膜に対してダメージを与える薬液処理やプラズマ処理
等が、全て前記機能性薄膜を成膜する前に終了している
ため、高品質、高信頼度の機能性薄膜を高歩留りで成膜
することができるのである。特に、上述したアレイ型マ
イクロヒータ等において、多種の機能性薄膜を個々のマ
イクロヒータに設ける場合においても、夫々の機能性薄
膜にダメージがないため、多機能センサを容易に作製す
ることができるのである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。本発明に係るマイクロヒータは、
図1及び図2に示すように、マイクロブリッジ1と周辺
部2からなり、前記マイクロブリッジ1内に加熱部3を
有し、そのマイクロブリッジ1の上部にガス感応膜等の
所定の被測定対象に感応して電気特性が変化する機能性
薄膜4を形成可能な構成となっている。前記マイクロブ
リッジ1となる部分及び前記周辺部2は結晶面(10
0)のSi基板5に形成され、前記Si基板5の内の上
部に前記マイクロブリッジ1が形成される部分が後述す
るSi異方性エッチングによって除去されて空隙部6が
形成され、前記周辺部2の4カ所の支持部7で側方から
中空支持される前記マイクロブリッジ1が形成される。
また、前記マイクロブリッジ1と前記周辺部2は、前記
支持部7を除き、側方開口部8で相互に分離されてい
る。
【0013】図1に示すように、前記マイクロブリッジ
1は、下から順に熱酸化SiO2 膜11、中層SiO2
膜12、SiN膜13、上層SiO2 膜14からなる4
層絶縁膜を有し、加熱用金属配線15が前記熱酸化Si
2 膜11と前記中層SiO 2 膜12の間に形成され、
前記機能性薄膜4の電気特性を検出するための1対の電
極用金属配線16,17が前記SiN膜13上に形成さ
れ、前記上層SiO2膜14の一部が開口して前記電極
用金属配線16,17を露出させる開口部18が形成さ
れた積層構造となっている。図2に示すように、前記加
熱部3を形成する前記加熱用金属配線15は電気抵抗を
大きくするため蛇行形状にパターニングされ、その両端
部が夫々前記4カ所の支持部7の内の2カ所を介して前
記周辺部2に延設されている。また、前記1対の電極用
金属配線16,17は夫々櫛形状にパターニングされ、
その櫛形部分が前記開口部18内で噛合対向するよう配
置されている。そして、前記各電極用金属配線16,1
7は前記4カ所の支持部7の内の他の2カ所を介して前
記周辺部2に延設されている。前記加熱用金属配線15
の両端部及び前記各電極用金属配線16,17は夫々、
図1に示す前記周辺部2に形成された電極パッド15
a,15b,16a,17aと接続している。
【0014】次に、前記マイクロブリッジ1の作製工程
を、図3及び図4に示す工程図に基づいて説明する。前
記マイクロブリッジ1の作製工程は、図3(イ)〜
(ニ)及び図4(ホ)〜(チ)に示す各工程からなり、
当該各工程を順次実行することにより前記マイクロブリ
ッジ1と前記周辺部が同時に形成される。
【0015】図3(イ)に示すように、前記Si基板5
の表面を熱酸化して膜厚1000Åの前記熱酸化SiO
2 膜11を形成する(第1工程)。
【0016】引き続き、図3(ロ)に示すように、前記
熱酸化SiO2 膜11上にPt(1000Å)/Ti
(200Å)を成膜し、前記加熱用金属配線15と前記
電極パッド15a,15bをリフトオフ法等によりパタ
ーニングし、更に、前記電極パッド15a,15bと前
記加熱用金属配線15の内の前記周辺部2の配線用にA
u(3000Å)/Cr(100Å)を成膜し、前記電
極パッド15a,15bと前記周辺部2の配線パターン
をリフトオフ法等によりパターニングする(第2工
程)。
【0017】引き続き、図3(ハ)に示すように、前記
熱酸化SiO2 膜11、前記加熱用金属配線15、前記
電極パッド15a,15b上にスパッタリング法により
膜厚4500Åの前記中層SiO2 膜12と膜厚150
0Åの前記SiN膜13を順番に成膜する(第3工
程)。
【0018】引き続き、図3(ニ)に示すように、前記
SiN膜13上にPt(1000Å)/Ti(200
Å)を成膜し、前記電極用金属配線16,17と前記電
極パッド16a,17aをパターニングし、更に、前記
電極パッド16a,17aと前記電極用金属配線16,
17の内の前記周辺部2の配線用にAu(3000Å)
/Cr(100Å)を成膜し、前記電極パッド16a,
17aと前記周辺部2の配線パターンをパターニングす
る(第4工程)。
【0019】引き続き、図4(ホ)に示すように、前記
SiN膜13、前記電極用金属配線16,17、前記電
極パッド16a,17a上にスパッタリング法により膜
厚3000Åの前記上層SiO2 膜14を成膜する(第
5工程)。
【0020】引き続き、図4(ヘ)に示すように、前記
電極用金属配線16,17の前記櫛形部分を露出させる
べく、前記上層SiO2 膜14の前記開口部18に相当
する部分をウェットエッチングで除去して、前記開口部
18を形成する(第6工程)。尚、前記第3工程で形成
された前記SiN膜13がエッチングストッパとして働
くのである。
【0021】引き続き、図4(ト)に示すように、前記
4層絶縁膜11、12、13、14の内の前記マイクロ
ブリッジ1の前記側方開口部8となる部分と前記電極パ
ッド15a,15b,16a,17aのボンディング用
の開口窓をRIE(反応性イオンエッチング)でエッチ
ングして、前記側方開口部8を形成し、前記Si基板5
の表面を露出させ、前記電極パッド15a,15b,1
6a,17aの中央部を露出させる(第7工程)。
【0022】引き続き、図4(チ)に示すように、前記
Si基板5を、TMAH(tetramethylammonium hydrox
ide)により前記側方開口部8の前記Si基板5の露出
部分から異方性エッチングして前記空隙部6を形成する
(第8工程)。尚、前記空隙部6は前記側方開口部8の
外周辺より内側で(111)面に囲まれる部分に形成さ
れる。ここで、前記空隙部6の大きさ、つまり、前記マ
イクロブリッジ1の大きさは図2に示すように、150
μmである。
【0023】
【表1】
【0024】ここで、前記第1工程と前記第3工程にお
ける前記熱酸化SiO2 膜11、前記中層SiO2 膜1
2、前記SiN膜13の膜厚とブリッジの大きさとブリ
ッジの破損と関係につき実験した結果を表1に示す。
尚、夫々の膜は単層で独立して形成されたものである。
また、表1中、〇はブリッジの破損なし、×はブリッジ
の破損ありを示す。表1に示す実験結果より、前記熱酸
化SiO2 膜11の膜厚は1000Åが好ましく、前記
中層SiO2 膜12と前記SiN膜13の膜厚は設計自
由度があることが分かる。
【0025】また、前記マイクロブリッジ1の作製工程
を、前記第1工程において前記熱酸化SiO2 膜11の
膜厚のみを2500Åと厚くして、前記第2工程以降を
全く同様に処理してマイクロブリッジを作製したとこ
ろ、前記支持部7と接続するアーム部分にひび割れの発
生が確認された。
【0026】次に、前記マイクロブリッジ1の作製工程
後、前記第6工程で形成された前記開口部18に前記機
能性薄膜4を部分的に成膜する工程について説明する。
前記機能性薄膜4として、所定のガスに反応する金属酸
化物や導電性高分子等のガス反応膜を前記開口部18に
形成する。尚、前記ガス反応膜の候補としては表2に示
すものが候補として挙げられる。
【0027】前記機能性薄膜4が金属酸化物の場合は、
前記開口部18より僅かに大きな開口を有するメタルマ
スクを用いて蒸着法により前記開口部18及びその周縁
部に金属酸化物からなる前記機能性薄膜4を膜厚200
0Åに蒸着形成する。これにより、全面に前記機能性薄
膜4を成膜してエッチングによりパターニングするため
のフォトマスクが不要になるとともに、当該エッチング
で前記機能性薄膜4に対してダメージが与えられる危険
性が回避される。また、CVD法で金属酸化物を析出さ
せる方法に比べて、原料が固体であるため、装置の設置
及び維持管理に要するコスト等の低減が図れる。
【0028】また、前記機能性薄膜4が導電性高分子膜
の場合は、導電性高分子の電解液をマイクロピペットで
前記開口部18に滴下し、前記電極用金属配線16,1
7間に電流を流すことによる電解重合法により前記機能
性薄膜4を前記開口部18に部分的に形成することがで
きる。
【0029】
【表2】
【0030】以上の要領で作製された前記機能性薄膜4
は、例えば、ガス等の被測定対象物に反応して電気抵抗
や容量等の電気特性が変化するのを、前記電極用金属配
線16,17間の電圧や電流の変化として検出でき、そ
の電気信号を前記電極パッド16a,17aから外部に
出力できるのである。また、このようにガス等の被測定
対象物に対するセンサとして機能させる場合に、前記機
能性薄膜4を所定温度条件下において制御する場合、前
記機能性薄膜4が形成されている前記マイクロブリッジ
1が前記Si基板5から断熱分離され熱容量が小さいた
め、当該温度制御が高速且つ制御性良く行えるのであ
る。
【0031】以下、本発明の別実施形態を列記する。 〈1〉前記マイクロブリッジ1の作製工程中、前記第3
工程において、前記熱酸化SiO2 膜11、前記加熱用
金属配線15、前記電極パッド15a,15b上にスパ
ッタリング法により前記SiN膜13のみを成膜しても
構わない。この場合、前記SiN膜13は、前記中層S
iO2 膜12と同様にマイクロブリッジの支持体として
機能するとともに、前記第6工程におけるウェットエッ
チング処理に対するエッチングストッパとして機能す
る。
【0032】〈2〉上記各実施の形態では、前記Si基
板5上に単独のマイクロヒータを作製する場合について
説明したが、複数のマイクロヒータを、例えば、前記マ
イクロブリッジ1を2次元的に複数配置して、アレイ状
に作製するようにしても構わない。この場合、前記マイ
クロブリッジ1の作製工程中、前記第2、第4、第6及
び第7工程において、前記加熱用金属配線15、前記電
極パッド15a,15b、前記電極用金属配線16,1
7、前記電極パッド16a,17a、前記開口部18及
び前記側方開口部8のパターニングを、複数の前記マイ
クロブリッジ1の配置に対応させて各パターニング用の
フォトマスクを変更し、夫々複数組形成するようにしな
ければならない。
【0033】〈3〉上記各実施の形態において、前記熱
酸化SiO2 膜11、前記中層SiO 2 膜12、前記S
iN膜13並びに前記上層SiO2 膜14の各膜厚及び
前記マイクロブリッジ1の大きさは、上記した数値例に
限定されるものではない。但し、前記マイクロブリッジ
1の大きさが50〜150μm乃至それ以上の場合は、
前記熱酸化SiO2 膜11の膜厚は、前記マイクロブリ
ッジ1の大きさに応じて1000Å付近の値が好まし
い。
【0034】〈4〉更に、上記各実施の形態において、
前記加熱用金属配線15及び前記電極パッド15a,1
5bのPt/Ti及びAu/Crの各膜厚、前記電極用
金属配線16,17及び前記電極パッド16a,17a
のPt/Ti及びAu/Crの各膜厚、または、前記機
能性薄膜4を膜厚は、上記した数値例に限定されるもの
ではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマイクロヒータの一実施の形態の
縦断面図
【図2】本発明に係るマイクロヒータのマイクロブリッ
ジ部分を示す平面図
【図3】本発明に係るマイクロヒータのマイクロブリッ
ジ作製工程の前半工程を示す工程図
【図4】本発明に係るマイクロヒータのマイクロブリッ
ジ作製工程の後半工程を示す工程図
【符号の説明】
1 マイクロブリッジ 2 周辺部 3 加熱部 4 機能性薄膜 5 Si基板 6 空隙部 7 支持部 8 側方開口部 11 熱酸化SiO2 膜 12 中層SiO2 膜 13 SiN膜 14 上層SiO2 膜 15 加熱用金属配線 15a、15b 電極パッド 16、17 電極用金属配線 16a、17a 電極パッド 18 開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000205627 大阪府 大阪府大阪市中央区大手前2丁目1番22号 (72)発明者 田島 基史 兵庫県尼崎市浜1丁目1番1号 株式会社 クボタ技術開発研究所内 (72)発明者 中井 健人 東京都品川区上大崎2丁目10番43号 ホー チキ株式会社内 (72)発明者 吉池 信幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 櫻井 芳昭 大阪府大阪市中央区谷町4丁目8―30― 1404 Fターム(参考) 2G046 AA04 AA10 AA12 AA23 AA25 BA01 BB02 BB04 BC03 BE03 DB04 DB05 EA11 FA01 FB02 FE38

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロブリッジ内に加熱部を有し、前
    記マイクロブリッジの上面に所定の被測定対象に感応し
    て電気特性が変化する機能性薄膜を有するマイクロヒー
    タであって、 前記マイクロブリッジが、熱酸化SiO2 膜と、その熱
    酸化SiO2 膜上に形成された加熱用金属配線と、その
    加熱用金属配線と前記熱酸化SiO2 膜上にスパッタリ
    ング法により形成された中層SiO2 膜と、その中層S
    iO2 膜上に形成されたSiN膜と、そのSiN膜上に
    形成された電極用金属配線と、その電極用金属配線と前
    記SiN膜上にスパッタリング法により形成された上層
    SiO2膜と、前記電極用金属配線の一部を露出すべく
    前記上層SiO2 膜の一部を除去して形成された開口部
    とからなる積層構造を有し、 前記機能性薄膜が前記開口部に部分的に成膜されてなる
    マイクロヒータ。
  2. 【請求項2】 マイクロブリッジ内に加熱部を有し、前
    記マイクロブリッジの上面に所定の被測定対象に感応し
    て電気特性が変化する機能性薄膜を有するマイクロヒー
    タであって、 前記マイクロブリッジが、熱酸化SiO2 膜と、その熱
    酸化SiO2 膜上に形成された加熱用金属配線と、その
    加熱用金属配線と前記熱酸化SiO2 膜上に形成された
    SiN膜と、そのSiN膜上に形成された電極用金属配
    線と、その電極用金属配線と前記SiN膜上にスパッタ
    リング法により形成された上層SiO2膜と、前記電極
    用金属配線の一部を露出すべく前記上層SiO2 膜の一
    部を除去して形成された開口部とからなる積層構造を有
    し、 前記機能性薄膜が前記開口部に部分的に成膜されてなる
    マイクロヒータ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のマイクロヒータ
    の作製方法であって、 Si基板上に前記積層構造を形成した後に、前記マイク
    ロブリッジ部分の側方開口部を形成すべく前記上層Si
    2 膜から前記熱酸化SiO2 膜までの積層膜の前記側
    方開口部に相当する部分をエッチングで除去する工程
    と、前記Si基板を、前記側方開口部から前記マイクロ
    ブリッジの下方側にかけて異方性エッチングしてマイク
    ロブリッジを形成する工程と、前記機能性薄膜を前記開
    口部に部分的に成膜する工程とを順次実行することを特
    徴とするマイクロヒータの作製方法。
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