JP2000258023A - 冷蔵庫 - Google Patents

冷蔵庫

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JP2000258023A
JP2000258023A JP11063196A JP6319699A JP2000258023A JP 2000258023 A JP2000258023 A JP 2000258023A JP 11063196 A JP11063196 A JP 11063196A JP 6319699 A JP6319699 A JP 6319699A JP 2000258023 A JP2000258023 A JP 2000258023A
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refrigerant
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好郎 苗村
Kazuaki Aino
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    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2600/00Control issues
    • F25B2600/25Control of valves
    • F25B2600/2511Evaporator distribution valves

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮機の停止と共に発生する冷媒流音を防止
するようにした冷蔵庫を提供すること。 【解決手段】 上流側に冷蔵用蒸発器50を配置し、こ
の冷蔵用蒸発器50の下流側に冷凍用送風機56を配置
する。また、圧縮機の停止時には三方弁を冷蔵用蒸発器
50側に切り替え制御する。これにより、冷却中に余っ
た液冷媒100を圧縮機の停止中に冷蔵用蒸発器50を
容量(溜め容器)として一時的に溜めることが可能とな
り、アキュムレータ74内に液冷媒100が多く流出す
るのを防止することができる。これにより、圧縮機停止
中のアキュムレータ74内での冷媒流音の発生を防止で
きる。また、冷蔵用蒸発器50側に、より多くの液冷媒
100を溜めるためのトラップ118を設けても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷蔵用の蒸発器と
冷凍用の蒸発器との2つの蒸発器を備えた冷蔵庫に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】この種の冷蔵用の蒸発器と冷凍用の蒸発
器との2つの蒸発器を備え、冷媒流路を切替弁と2つの
キャピラリーチューブによって冷蔵モード、冷凍モード
を交互に冷却するようにした冷蔵庫の冷媒回路を実施例
の図8を用いて説明する。
【0003】圧縮機46から出た冷媒は、マフラー5
8、放熱パイプ60、凝縮器62、防露パイプ64、ド
ライヤー66を経て三方弁68に至る。三方弁68にお
いて冷媒流路は分岐し、一方は冷蔵用キャピラリーチュ
ーブ70に向かい、他方は冷凍用キャピラリーチューブ
72に向かう。冷蔵用キャピラリーチューブ70から冷
蔵用蒸発器50に至り、冷凍用キャピラリーチューブ7
2の出口側と1つになり、冷凍用蒸発器52に至る。そ
の後、アキュムレータ74、サクションパイプ76を通
って圧縮機46に戻る。
【0004】冷蔵モードの場合には、三方弁68を冷蔵
用キャピラリーチューブ70側に切替え、また、冷凍モ
ードの場合には三方弁68を冷凍用キャピラリーチュー
ブ72側に切り換えて、それぞれ冷却を行なうようにな
っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、冷蔵側、冷
凍側と交互に冷却する場合、サイクルとして短い冷凍側
冷却中は、特に中低室温以下で使用された時、熱交換が
少ないので冷媒が余ってきてしまい、圧縮機46の停止
中にはアキュムレータ74の冷媒流路付近で冷媒流音
(ポコポコ音)が発生していた。
【0006】すなわち、冷凍用蒸発器52内の液冷媒が
圧縮機46の停止時にアキュムレータ74内に流出し、
アキュムレータ74内の液面が上昇していく。そして、
アキュムレータ74の入口パイプ(吐出)先端部をオー
バーしてしまい、パイプは液中に位置するようになる。
その後、パイプ先端より流出する気泡冷媒は液冷媒の中
を通過するため、その時にいわゆるポコポコ音が発生
し、冷蔵庫外に伝わり騒音となっていた。また、冷凍室
庫内が狭いため、冷凍用蒸発器52、アキュムレータ7
4の設置位置が従来に比べ異なる構造であり、発生が顕
著である。
【0007】上記の状態を図を用いて説明する。図9は
アキュムレータ74内を示し、このアキュムレータ74
内には、気液二相冷媒(ガス、液)があり、圧縮機46
の停止中には、冷凍用蒸発器52ほかよりガスと液の冷
媒(ガス冷媒102と液冷媒100)が入口パイプ10
4を経て流出してくる。そして、アキュムレータ74内
の液冷媒100の液面高さは、入口パイプ104の先端
の高さより下にあり、入口パイプ104から気泡冷媒ガ
ス108がガス冷媒102側に直接流出するために、冷
媒流音(ポコポコ音)が発生するに至らない。つまり、
ガス冷媒102と液冷媒100との境界である気泡境界
層が入口パイプ104の先端部より下でバランスして冷
媒流音を発生することはない。なお、入口パイプ104
の底部にはオイル戻し穴106があり、冷媒内に混入し
たオイルがアキュムレータ74内に溜まるのを防ぐ役目
を果たしている。
【0008】そして、冷蔵側、冷凍側と交互に冷却する
場合、サイクルとして短い冷凍側冷却中は特に中低室温
以下で使用された時、冷媒が余ってきてしまい、圧縮機
46の停止時に図10に示すように、冷凍用蒸発器52
内の液冷媒100がアキュムレータ74内に流出し、ア
キュムレータ74の液面が上昇していく。そして、入口
パイプ104の先端部を越してしまい、入口パイプ10
4は液冷媒100中に位置するようになる。その後、入
口パイプ104より流出する気泡冷媒ガス108が液冷
媒100の中を通過するため、その時にいわゆるポコポ
コ音が発生し、冷蔵庫外に伝わり騒音となっていた。
【0009】図11は従来の冷凍用蒸発器52とアキュ
ムレータ74との配置関係を示す図であり、冷凍用蒸発
器52の上方にアキュムレータ74を設置している。こ
の図11に示す場合では、冷凍用蒸発器52の冷媒の入
口部と出口部が上部にあるため、余剰冷媒を下方にある
冷凍用蒸発器52が容量(溜め容器)となり、図10の
ように液面が上昇して冷媒流音が発生するということは
なかった。
【0010】また、今回のアキュムレータ74と冷凍用
蒸発器52との設置構造は、図12に示すように、冷凍
室庫内が狭いなどの関係から、冷凍用蒸発器52の側方
にアキュムレータ74を配置し、しかも、冷凍用蒸発器
52の入口部と出口部は冷凍用蒸発器52の下部に設け
られている。この図12に示す配置関係では、図11の
ように余剰冷媒を冷凍用蒸発器52に蓄えるのが難し
い。
【0011】図13はこの状態を示し、特に、冷凍冷却
で圧縮機46を停止した時の冷凍用蒸発器52内の冷媒
の様子を示すものである。この場合も、図10に示した
のと同様に、アキュムレータ74内の液冷媒100とガ
ス冷媒102との境界層である液面が上昇して冷媒流音
(ポコポコ音)を発生するという問題があった。
【0012】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、圧縮
機の停止と共に発生する冷媒流音を防止するようにした
冷蔵庫を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の冷蔵
庫は、圧縮機と、凝縮器と、冷蔵室に対応した冷蔵温度
帯用の冷蔵用蒸発器と、冷凍室に対応した冷凍温度帯用
の冷凍用蒸発器と、冷媒を滞留させるアキュムレータと
を環状に接続して冷媒流路を構成し、冷媒流路を切り替
えて冷蔵用蒸発器と冷凍用蒸発器を通して冷媒を流した
り、冷凍用蒸発器のみに冷媒を流す切替弁を冷媒流路に
介設した冷蔵庫において、冷蔵用蒸発器の下流側に冷凍
用蒸発器を配置し、冷凍用蒸発器の下流側にアキュムレ
ータを配置し、圧縮機の停止時には切替弁を冷蔵用蒸発
器側に切り替え制御する制御手段を備えていることを特
徴としている。
【0014】請求項2記載の冷蔵庫は、請求項1のもの
において、冷凍用蒸発器の側方にアキュムレータを設け
たものである。
【0015】請求項3記載の冷蔵庫は、請求項1のもの
において、冷凍室側を冷却中に圧縮機を停止する場合に
も切替弁を冷蔵用蒸発器側に切り替えた後に圧縮機を停
止させていることを特徴としている。
【0016】請求項4記載の冷蔵庫は、請求項1のもの
において、冷凍室側を冷却中に圧縮機を停止する場合に
も切替弁を冷蔵用蒸発器側に切り替えた後に特定時間経
過してから圧縮機を停止させていることを特徴としてい
る。
【0017】請求項5記載の冷蔵庫は、請求項1のもの
において、冷凍用蒸発器の近傍には冷凍用送風機が配設
され、圧縮機の停止中に冷凍用送風機を回転させるよう
にしていることを特徴としている。
【0018】請求項6記載の冷蔵庫は、請求項1のもの
において、冷凍用蒸発器の近傍には冷凍用送風機が配設
され、圧縮機の停止中に冷凍用送風機を特定時間だけ回
転させるようにしていることを特徴としている。
【0019】請求項7記載の冷蔵庫は、請求項1のもの
において、冷凍用蒸発器の近傍には冷凍用送風機が配設
され、圧縮機の停止中に冷凍用送風機を特定の室温以下
の場合に回転させるようにしていることを特徴としてい
る。
【0020】請求項8記載の冷蔵庫は、請求項1のもの
において、冷蔵用蒸発器の出口側に冷媒を冷蔵用蒸発器
側に蓄えるためのトラップを設けていることを特徴とし
ている。
【0021】請求項9記載の冷蔵庫は請求項1のものに
おいて、冷蔵用蒸発器の下方に冷凍用蒸発器を設けたも
のである。
【0022】請求項10記載の冷蔵庫は請求項1〜請求
項9のいずれかのものにおいて、除霜運転中に上記いず
れかの制御を行なうようにしている。
【0023】本発明の冷蔵庫であると、圧縮機の停止時
には、切替弁を冷蔵用蒸発器側に切り替えることで、冷
却中に余った液冷媒を圧縮機の停止中に冷蔵用蒸発器を
容量として一時的に溜めることが可能となり、アキュム
レータ内に液冷媒が多く流出するのを防止することがで
きる。これにより、圧縮機停止中のアキュムレータ内で
の冷媒流音の発生を防止することができる。
【0024】また、圧縮機停止中に冷凍用送風機を回転
させることで、さらに余剰冷媒を気化させる効果があ
り、冷媒流音発生防止につながる効果がある。
【0025】さらに、冷蔵用蒸発器の出口側にトラップ
を設けていることで、このトラップにより冷蔵用蒸発器
側に液冷媒を多く溜めることができ、そのため、アキュ
ムレータ側に多くの液冷媒が流出するのを防止でき、冷
媒流音の発生を防ぐことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図1〜図
8に基づいて説明する。
【0027】先ず、本実施例の冷蔵庫10の全体の構成
について図3〜図8に基づいて説明する。
【0028】図3は、本実施例の冷蔵庫10の正面図で
あり、図4は、冷蔵庫10の各扉を開けた状態の正面図
である。
【0029】まず、図3及び図4に基づいて冷蔵庫10
の構成を説明する。
【0030】冷蔵庫10の本体であるキャビネット12
には、上段から冷蔵室14、野菜室16、温度切替室1
8、冷凍室22が設けられている。また、温度切替室1
8の左側には製氷室20が設けられている。そして、野
菜室16と温度切替室18、製氷室20との間には断熱
仕切体24が配されている。
【0031】冷蔵室14には、ヒンジによって開閉する
冷蔵室扉14aが設けられている。また、この冷蔵室1
4の下部には、約0℃付近で庫内温度を維持するチルド
室26が設けられている。
【0032】野菜室16は、引出式の野菜室扉16aが
設けられ、この扉と共に野菜容器28が引き出し可能と
なっている。野菜容器28にはクリスパカバー29によ
って覆われている。
【0033】温度切替室18には、引出式の温度切替室
扉18aが設けられ、この扉と共に温度切替室容器30
が引き出し可能となっている。
【0034】冷凍室22にも、引出式の冷凍室扉22a
が設けられ、この扉と共に冷凍容器32が引き出し可能
となっている。
【0035】製氷室20は、図6に示すように、その天
井部付近に製氷装置34が設けられ、この下方には貯氷
容器36が設けられている。
【0036】製氷装置34は、製氷皿38と、それを回
転させる駆動部40と、貯氷容器36の氷の量を検知す
る検氷レバー42とよりなる。なお、製氷皿38に水を
供給するタンク44は、チルド室26の左側に設けられ
ている。
【0037】次に、図5〜図8に基づいて、冷蔵庫10
の冷凍サイクルの構造及びその配置について説明する。
【0038】まず、圧縮機46は、図6に示すように、
キャビネット12の底部、すなわち冷凍室22の後方下
部に設けられている機械室48に設けられている。
【0039】冷蔵庫10の蒸発器は冷蔵用と冷凍用の2
つ存在し、冷蔵用蒸発器50は野菜室16の後方に配さ
れ、冷凍用蒸発器52は冷凍室22の後方上部に設けら
れている。また、冷蔵用蒸発器50の上方には冷蔵用送
風機54が設けられ、冷凍用蒸発器52の上方には冷凍
用送風機56が設けられている。また、冷蔵用蒸発器5
0の下方には除霜ヒータ96が設けられている。冷凍用
蒸発器52の下方には除霜ヒータ98が設けられてい
る。
【0040】ところで、温度切替室18の左側壁と底板
は断熱構造となっている。これによって、温度切替室1
8の庫内温度を冷蔵室と同じ温度に設定しても、周囲に
存在する冷凍室22等からの温度影響を受けることがな
い。さらに、温度切替室18の背面板も断熱構造となっ
ているため、冷凍用蒸発器52からの温度影響を受ける
こともない。
【0041】この冷凍サイクルの装置の配置を概説した
ものが図7であり、その冷媒流路を示したブロック図が
図8である。以下、この図7及び図8に基づいて、冷媒
の流れについて説明する。
【0042】圧縮機46から出た冷媒は、マフラー5
8、放熱パイプ60、凝縮器62、防露パイプ64、ド
ライヤー66を経て三方弁68に至る。三方弁68にお
いて冷媒流路は分岐し、一方は冷蔵用キャピラリーチュ
ーブ70に向かい、他方は冷凍用キャピラリーチューブ
72に向かう。冷蔵用キャピラリーチューブ70から前
記した冷蔵用蒸発器50に至り、冷凍用キャピラリーチ
ューブ72の出口側と1つになり、前記した冷凍用蒸発
器52に至る。その後、アキュムレータ74、サクショ
ンパイプ76を通って圧縮機46に戻る。
【0043】ここで、上記で説明していない各装置の冷
蔵庫10における取付位置を説明する。
【0044】凝縮器62は、図7に示すように、複数回
折曲されて板状に構成され、図6に示すように、冷凍室
22の底部下方に配されている。また、アキュムレータ
74は、図5に示すように、冷凍用蒸発器52の右側に
取り付けられている。
【0045】次に、上記構成の冷凍サイクルにおける冷
気の流れを冷蔵庫10の図5及び図6を用いて説明す
る。
【0046】まず、冷蔵用蒸発器50によって冷却され
た冷気の流れについて説明する。
【0047】冷蔵用蒸発器50によって冷却された冷気
は、冷蔵用送風機54の前側から、野菜室16の後方に
位置する冷蔵分岐空間78に送り込まれる。この冷蔵分
岐空間78の上部は、冷蔵室14の背面に設けられてい
る冷蔵ダクト80に接続され、この冷蔵ダクト80に冷
気が送られる。冷蔵ダクト80は、図5に示すように、
冷蔵室14の下部で二股に分かれ、ほぼU字状の形状を
なしている。冷蔵ダクト80の前面には所定間隔毎に冷
気の吹出口82が設けられ、これら吹出口82から冷蔵
室14に冷気が吹き込まれる。冷蔵室14を冷却した冷
気はチルド室26、タンク44の下方を通って(図6参
照)、冷蔵用送風機54及び冷蔵用蒸発器50の左右に
設けられたリターンダクト84に流れ(図5参照)、冷
蔵用蒸発器50の下方に吹き出される。そして、この冷
気は再び冷蔵用蒸発器50で冷却されて、冷蔵用送風機
54の位置に至る。
【0048】一方、冷蔵分岐空間78からは、野菜室1
6のクリスパカバー29に沿って吹き出され、野菜室1
6を冷却する(図6参照)。この冷気は、野菜容器28
の底部を前から後ろに向かって流れ、リターン開口部8
8に至って冷蔵用蒸発器50に循環する(図5参照)。
【0049】次に、冷凍用蒸発器52によって冷却され
た冷気の流れを説明する。
【0050】冷凍用蒸発器52によって冷却された冷気
は冷凍用送風機56により、冷凍分岐空間90に至る。
この冷凍分岐空間90の上部は製氷装置34に通じてお
り、冷気はこの上部から製氷装置34に吹き出す。ま
た、冷凍分岐空間90の下部は、冷凍室22の冷凍容器
32の背面板に開口している孔33と、冷凍容器32の
上面に通じており、冷気は、この下部から冷凍容器32
内部に向かって吹き出す。
【0051】製氷室20を冷却した冷気は冷凍室22の
前面に流れ、冷凍室22の冷凍容器32の内部を冷却し
た冷気は冷凍室22の前面に流れる。そして、この冷気
は冷凍容器32の前面に沿って下方に流れ、底部を通っ
てリターンダクト92に至る。リターンダクト92に流
れ込んだ冷気は、冷凍用蒸発器52に循環する。
【0052】図5及び図6に示すように、冷凍分岐空間
90の右側には、温度切替室18に冷気を送るためのダ
ンパ装置94が設けられ、このダンパ装置94のダンパ
の開閉によって、温度切替室18に送る冷気の量を調整
され、その庫内温度を調整する。温度切替室18を冷却
した冷気は、温度切替室18の底部から冷凍用蒸発器5
2に通じるリターンダクト95に流れ込み冷凍用蒸発器
52に循環する。
【0053】また、冷蔵用蒸発器50、冷凍用蒸発器5
2は、所定の温度以下になった場合には、除霜ヒータ9
6、98により除霜される。
【0054】図2は、本発明の要旨と関係した要部ブロ
ック図を示し、冷蔵庫の全体の制御はマイクロコンピュ
ータからなる制御装置110により行なわれるようにな
っている。112は室温センサであり、時間積算タイマ
ー114は、冷凍用送風機56の運転時間を積算するも
のである。
【0055】図1は冷蔵室側と冷凍室側の概略配置構成
図を示し、上流側に冷蔵用蒸発器50を配置し、下流側
に冷凍用蒸発器52を配置している。本発明では、余剰
冷媒を出来る限りアキュムレータ74内に流出しないよ
うにしたものであり、そのため、冷却冷却中で圧縮機4
6を停止する前に三方弁68(図8参照)を冷蔵側に切
り替えて、冷蔵用蒸発器50を容量(溜め容器)として
用いている。つまり、上流側の冷蔵用蒸発器50側に冷
媒を蓄えることで、冷凍用蒸発器52側に流れる冷媒を
少なくして、アキュムレータ74内への余剰冷媒の流出
を防止している。これによりアキュムレータ74内の気
液境界層116は下降して入口パイプ104の先端より
下方に位置することで、冷媒流音(ポコポコ音)の発生
を防止することができる。
【0056】なお、上記では、三方弁68を冷蔵側に切
り替えてから圧縮機46を停止させる時間を特に規定し
ていなかったが、特定時間(例えば、5分間)経過して
から、圧縮機46を停止させるようにしても良い。これ
は、圧縮機46を直ぐに停止させると、冷媒がサイクル
内を循環しないため、冷凍用蒸発器52側の冷媒が減ら
ないためである。すなわち、三方弁68を冷凍側から冷
蔵側に切り替えて、特定の時間の経過後に圧縮機46を
停止させる制御である。これにより基本的に冷蔵側に切
り替えることで、冷媒流路の経路としては長くなり、且
つ冷蔵側の冷蔵用蒸発器50も加わることにより、液冷
媒100を蓄えることが可能となり、アキュムレータ7
4内の液面上昇を抑えることが可能となる。
【0057】なお、三方弁68の切り替えは、圧縮機4
6の運転中に行なうようにしている。これにより三方弁
68の切り替え音は、圧縮機46の運転音により消され
て騒音対応として効果を発揮する。
【0058】また、上記の制御の他に図1に示すよう
に、より多くの液冷媒100を冷蔵用蒸発器50側に蓄
えるために、冷蔵用蒸発器50の出口パイプにトラップ
118を設けるようにしても良い。これによりアキュム
レータ74内の液面上昇を抑えることができる。なお、
図1では、トラップ118を形成した場合を示している
が、他の制御の場合には、トラップ118を形成しない
ようにしても良い。
【0059】また、圧縮機46の停止中に、同時に冷凍
室22にある冷凍用送風機56を回転させるようにして
も良い。これにより冷凍用蒸発器52内の液冷媒100
を気化させて余剰冷媒を少なくさせ、アキュムレータ7
4内の液面上昇を抑えて冷媒流音の発生を防止すること
ができる。
【0060】なお、この冷凍用送風機56の回転制御は
常に行なうようにしても良いが、あまり冷凍用送風機5
6を回転させると庫内温度が上昇するため、圧縮機46
の停止中に特定時間だけ、特定室温のときに行なうこと
で、より効果を上げることができる。室温は、図2に示
す室温センサ112により室温を検知し、室温が例え
ば、10〜15℃より以下の場合に冷凍用送風機56を
回転させ、また、時間積算タイマー114により、特定
の時間だけ回転させるようにしている。
【0061】なお、これらの制御は、除霜運転中におい
ても適用することができるようになっている。
【0062】また、上記の制御は単独でも良く、各制御
を組み合わせて行なうようにしても良いものである。
【0063】
【発明の効果】以上により本発明の冷蔵庫であると、圧
縮機の停止時には、三方弁を冷蔵用蒸発器側に切り替え
ることで、冷却中に余った液冷媒を圧縮機の停止中に冷
蔵用蒸発器を容量として一時的に溜めることが可能とな
り、アキュムレータ内に液冷媒が多く流出するのを防止
することができる。これにより、圧縮機停止中のアキュ
ムレータ内での冷媒流音の発生を防止することができ
る。
【0064】また、圧縮機停止中に冷凍用送風機を回転
させることで、さらに余剰冷媒を気化させる効果があ
り、冷媒流音発生防止につながる効果がある。
【0065】さらに、冷蔵用蒸発器の出口側にトラップ
を設けていることで、このトラップにより冷蔵用蒸発器
側に液冷媒を多く溜めることができ、そのため、アキュ
ムレータ側に多くの液冷媒が流出するのを防止でき、冷
媒流音の発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の冷蔵用蒸発器と冷凍用蒸発
器との配置構成を示す概略構成図である。
【図2】本発明の制御動作を行なわしめるための制御ブ
ロック図である。
【図3】本発明の一実施例を示す冷蔵庫の正面図であ
る。
【図4】同じく扉を開けた状態のキャビネットの正面図
である。
【図5】冷蔵庫のキャビネットの後方における縦断面図
である。
【図6】図3におけるA−A線断面図である。
【図7】冷凍サイクルを構成する各装置の配置図であ
る。
【図8】冷媒流路を示すブロック図である。
【図9】アキュムレータ内における入口パイプの先端と
液冷媒との関係を示す説明図である。
【図10】アキュムレータ内での液面上昇による冷媒流
音が発生する状態を示す説明図である。
【図11】蒸発器の上方にアキュムレータを配置してい
る場合の従来の説明図である。
【図12】蒸発器とアキュムレータとを横に配置した場
合の説明図である。
【図13】従来例のアキュムレータ内で冷媒流音を発生
する状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10 冷蔵庫 46 圧縮機 50 冷蔵用蒸発器 52 冷凍用蒸発器 68 三方弁 74 アキュムレータ 100 液冷媒 102 ガス冷媒 110 制御装置 118 トラップ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F25D 19/00 510 F25D 19/00 510F (72)発明者 苗村 好郎 大阪府茨木市太田東芝町1番6号 株式会 社東芝大阪工場内 (72)発明者 合野 一彰 大阪府茨木市太田東芝町1番6号 東芝エ ー・ブイ・イー株式会社大阪事業所内 Fターム(参考) 3L045 AA01 AA02 AA03 AA06 AA07 BA01 CA02 DA02 EA01 HA02 HA06 JA02 JA15 LA05 LA09 LA14 MA05 MA12 NA03 NA16 PA02 PA04 PA05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮機と、凝縮器と、冷蔵室に対応した冷
    蔵温度帯用の冷蔵用蒸発器と、冷凍室に対応した冷凍温
    度帯用の冷凍用蒸発器と、冷媒を滞留させるアキュムレ
    ータとを環状に接続して冷媒流路を構成し、 冷媒流路を切り替えて冷蔵用蒸発器と冷凍用蒸発器を通
    して冷媒を流したり、冷凍用蒸発器のみに冷媒を流す切
    替弁を冷媒流路に介設した冷蔵庫において、 冷蔵用蒸発器の下流側に冷凍用蒸発器を配置し、冷凍用
    蒸発器の下流側にアキュムレータを配置し、 圧縮機の停止時には切替弁を冷蔵用蒸発器側に切り替え
    制御する制御手段を備えていることを特徴とする冷蔵
    庫。
  2. 【請求項2】冷凍用蒸発器の側方にアキュムレータを設
    けたことを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
  3. 【請求項3】冷凍室側を冷却中に圧縮機を停止する場合
    にも切替弁を冷蔵用蒸発器側に切り替えた後に圧縮機を
    停止させていることを特徴とする請求項1記載の冷蔵
    庫。
  4. 【請求項4】冷凍室側を冷却中に圧縮機を停止する場合
    にも切替弁を冷蔵用蒸発器側に切り替えた後に特定時間
    経過してから圧縮機を停止させていることを特徴とする
    請求項1記載の冷蔵庫。
  5. 【請求項5】冷凍用蒸発器の近傍には冷凍用送風機が配
    設され、 圧縮機の停止中に冷凍用送風機を回転させるようにして
    いることを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
  6. 【請求項6】冷凍用蒸発器の近傍には冷凍用送風機が配
    設され、 圧縮機の停止中に冷凍用送風機を特定時間だけ回転させ
    るようにしていることを特徴とする請求項1記載の冷蔵
    庫。
  7. 【請求項7】冷凍用蒸発器の近傍には冷凍用送風機が配
    設され、 圧縮機の停止中に冷凍用送風機を特定の室温以下の場合
    に回転させるようにしていることを特徴とする請求項1
    記載の冷蔵庫。
  8. 【請求項8】冷蔵用蒸発器の出口側に冷媒を冷蔵用蒸発
    器側に蓄えるためのトラップを設けていることを特徴と
    する請求項1記載の冷蔵庫。
  9. 【請求項9】冷蔵用蒸発器の下方に冷凍用蒸発器を設け
    たことを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
  10. 【請求項10】除霜運転中に上記いずれかの制御を行な
    うようにしていることを特徴とする請求項1〜請求項9
    にいずれか記載の冷蔵庫。
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