JP2000257582A - 外部駆動形ラインポンプ - Google Patents

外部駆動形ラインポンプ

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JP2000257582A
JP2000257582A JP6278399A JP6278399A JP2000257582A JP 2000257582 A JP2000257582 A JP 2000257582A JP 6278399 A JP6278399 A JP 6278399A JP 6278399 A JP6278399 A JP 6278399A JP 2000257582 A JP2000257582 A JP 2000257582A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、小型、高揚程、高効率であり、簡
単な構造で寸法精度を確保でき外部駆動形ラインポンプ
を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明の外部駆動形ラインポンプは、周
囲に駆動マグネットが設けられたマウスリング部を備
え、該駆動マグネットの吐出側端部の背面において内部
に形成された内部流路が昇圧のために拡開方向に曲げら
れたロータと、前記駆動マグネットの周囲に配設され、
前記ロータを駆動するための回転磁界を形成するステー
タと、前記ロータの吐出側に設けられ、流れを軸方向に
向けて吐出するボリュートケーシングを備えたことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動マグネットを
周囲に配設するとともに、内部には昇圧のための内部流
路が拡開して設けられているロータを有する小型、高揚
程の外部駆動形ラインポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ステータで形成した回転磁界によ
り駆動するための駆動マグネットが周囲に配設されると
ともに、内部に軸流羽根が設けられた羽根車を有する外
部駆動形軸流ポンプは、例えば米国特許2697986
号明細書によって知られている。
【0003】図2は従来の外部駆動形軸流ポンプの断面
図である。図2において、1’は内部に軸流羽根が設け
られた羽根車、2は羽根車1’の外周に形成されたシュ
ラウド内に設けられ、外部の磁界によって駆動される駆
動マグネット、3は羽根車1’のシュラウド内に駆動マ
グネット2を保持するカバー、4は羽根車1’のボス部
内に設けられた軸受、5は駆動マグネット2の周囲に設
けられ、駆動マグネット2を回転させるための回転磁界
を形成するステータ、6は軸受4内に挿通され、羽根車
1’を支承するための固定軸、7は羽根車1’が運転時
の軸推力で吸込み側に移動したとき軸受4と当接してス
ラスト荷重を支える軸受板、8は吸込側配管と吐出側配
管に接続され、ステータ5を外部に保持するとともに羽
根車1’を内蔵し、駆動マグネット2とステータ5の間
を仕切る隔壁である。
【0004】そこで、このように構成された従来の外部
駆動形軸流ポンプの動作について図2に基づき説明す
る。回転磁界を形成するためステータ5に制御電流が通
電されると、この回転磁界によって駆動マグネット2が
軸6まわりのトルクを受け、軸6まわりに羽根車1’が
隔壁8内で回転を開始する。このとき隔壁8内に呼び水
が導かれていると、羽根車1’に設けられた軸流羽根の
作用でこの水を押し出し、昇圧する。このとき吐出圧力
と流量は羽根車1’の回転数によって変化するが、この
ポンプは軸流羽根の羽根作用だけで昇圧するため、比較
的多量の流量を吐出することはできるものの、吐出圧力
はあまり上がらないという特性を有するものであった。
そして、回転数が低い間は回転数にほぼ比例して圧力と
流量が上昇するという傾向を有すが、回転数をさらに上
げていくと軸流羽根の設計点から外れて効率が大きく下
がってしまうという問題を有していた。
【0005】
【発明の解決しようとする課題】以上説明した従来の外
部駆動形軸流ポンプは、ライン形のポンプを実現するこ
とができ、駆動モータのロータと羽根車を共用するため
部品点数を削減できるなどの他のポンプにない特徴をも
つものであったが、ライン形のポンプを実現するために
軸流羽根を採用せざるをえず、本質的に高揚程のポンプ
を実現することは困難であった。そして回転数を上げて
圧力を上げようとすると、上記した通り効率の悪いポン
プになってしまうという問題があった。
【0006】そして、この外部駆動形軸流ポンプを小型
化しようとすると、通常の大きさのポンプの特性をその
まま維持しながら小型にスケールダウンできないもので
あった。というのは、ポンプの大きさを相似に小型化し
て製作することはできても、損失の大きさは物理的大き
さに比例してスケールダウンできないからである。例え
ば、機械損失や流体損失、漏れ損失などは相対的に小さ
くすることはできない。しかも、このポンプを小型化し
てさらに高揚程化しようとすると、回転数を上げる必要
があり、こうした各種損失に加え、上記したような高速
化に伴なう効率の低下が起こり、きわめて効率の悪いポ
ンプとなってしまうものであった。そして、高速化する
ため羽根車の吸込み側でキャビテーションが発生する
し、水との比重差で発生するエアの滞留量も小型化とは
逆に相対的に大きな影響をもつようになり、効率を損な
い、機械の寿命を短くするものであった。例えば、高速
化にともない軸受寿命は著しく低下する。
【0007】では、高揚程化するために単純に軸流形ポ
ンプという点を放棄して遠心形のポンプにすればよいか
というと、半径方向の大きさが増して大型化してしまう
し、同時にライン形のポンプという点まで放棄しなけれ
ばなくなるものであった。さらに、外部駆動形という点
を維持するためには、駆動系の方から制約があるし、駆
動マグネットの配置や羽根車構造にも苦慮しなければな
らないという問題があった。小型のポンプを製作するた
め、多くの小さなパーツを用意して組み立てるのは組立
上、製造上難しいという問題もあった。もしこれを一体
型のポンプで製作すると、駆動マグネットをモールドす
るため羽根車の肉厚が不可避的に不均一なものとなって
高品質のものを製造するのは難しいし、小型であればあ
るほど接触防止のため寸法精度が必要なはずであるが、
精度がでなくなるという問題があった。もし精度がでな
い場合には接触したり、漏れが大きくなったりして損失
が増大し、一方を改善すれば他方が悪化するといった悪
循環が生じることになる。
【0008】以上説明したように、従来の外部駆動形軸
流ポンプで、小型、高揚程でライン形のポンプを実現し
ようとすれば、多くの矛盾が生じ、事実上この種のポン
プを実現することは困難であった。
【0009】そこで本発明はこれらの課題を解決するた
めのもので、小型、高揚程、高効率であり、簡単な構造
で寸法精度を確保できる外部駆動形ラインポンプを提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の外部駆動形ラインポンプは、周囲に駆動マ
グネットが設けられたマウスリング部を備え、該駆動マ
グネットの吐出側端部の背面において内部に形成された
内部流路が昇圧のために拡開方向に曲げられたロータ
と、前記駆動マグネットの周囲に配設され、前記ロータ
を駆動するための回転磁界を形成するステータと、前記
ロータの吐出側に設けられ、流れを軸方向に向けて吐出
するボリュートケーシングを備えたことを特徴とする。
【0011】これにより、小型、高揚程、高効率であ
り、簡単な構造で寸法精度を確保できる。
【0012】
【発明の実施の形態】請求項1に記載された発明は、周
囲に駆動マグネットが設けられたマウスリング部を備
え、該駆動マグネットの吐出側端部の背面において内部
に形成された内部流路が昇圧のために拡開方向に曲げら
れたロータと、前記駆動マグネットの周囲に配設され、
前記ロータを駆動するための回転磁界を形成するステー
タと、前記ロータの吐出側に設けられ、流れを軸方向に
向けて吐出するボリュートケーシングを備えたことを特
徴とする外部駆動形ラインポンプであるから、駆動マグ
ネットの吐出側端部の背面で内部流路が昇圧のために拡
開方向に曲げられ、外部駆動形のロータで小型化すると
ともに、高揚程化することができる。
【0013】請求項2に記載された発明は、内部流路が
羽根部を備えたことを特徴とする請求項1記載の外部駆
動形ラインポンプであるから、高効率にすることができ
る。
【0014】請求項3に記載された発明は、羽根部が斜
流羽根を備えたことを特徴とする請求項2記載の外部駆
動形ラインポンプであるから、小型化と併せて高揚程化
できるとともに、軸方向に吐出すことが容易となる。
【0015】請求項4に記載された発明は、羽根部入口
に軸流羽根が設けられたことを特徴とする請求項2また
は3に記載の外部駆動形ラインポンプであるから、軸流
羽根がインデューサとして作用し、ロータへの円滑な流
入と、キャビテーションを防止することができる。
【0016】請求項5に記載された発明は、軸流羽根か
ら斜流羽根に移行して拡開し始める軸方向位置に駆動マ
グネットの吐出側端部が置かれていることを特徴とする
請求項4記載の外部駆動形ラインポンプであるから、駆
動マグネットの位置決めを簡単かつ正確にできる。
【0017】請求項6に記載された発明は、駆動マグネ
ットの吐出側端部に斜流羽根に沿ったテーパが形成され
ていることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載
の外部駆動形ラインポンプであるから、斜流羽根に拡開
する位置を入口側に移すことができる。
【0018】請求項7に記載された発明は、マウスリン
グ部に形成された駆動マグネット収容溝の吐出側当接面
と該駆動マグネットの吐出側端部には、回転方向への位
置ずれを防止する位置決め用嵌合部が設けられているこ
とを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の外部駆
動形ラインポンプであるから、駆動マグネットが回転方
向に位置ずれを起こさない。
【0019】請求項8に記載された発明は、ロータの外
周面が円筒面であることを特徴とする請求項1〜7のい
ずれかに記載の外部駆動形ラインポンプであるから、隔
壁とロータ外周面の間を水中軸受として利用できる。
【0020】請求項9に記載された発明は、マウスリン
グ部の周囲に駆動マグネットを保持するためのカバーが
設けられた請求項1〜8のいずれかに記載の外部駆動形
ラインポンプであるから、駆動マグネットを保持してそ
の取り付けを簡単化でき、ロータ外周の隔壁との隙間を
微調整できる。
【0021】請求項10に記載された発明は、ロータの
外周面の一部をカバーが構成する請求項9記載の外部駆
動形ラインポンプであるから、駆動マグネットを保持し
てその取り付けを簡単化でき、ロータ外周の隔壁との隙
間を微調整できるとともに、この間隙により水中軸受の
作用を奏させることができる。
【0022】以下、本発明の実施の形態1について、図
1を用いて説明する。
【0023】(実施の形態1)本発明の一実施の形態で
ある外部駆動形ラインポンプについて図面を参照しなが
ら詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態における
外部駆動形ラインポンプの断面図である。
【0024】図1において、1は液中で回転することに
より内部に設けられた羽根部や通路等の内部流路の作用
でここを通過する液に運動量を与えるロータ、2はロー
タ1の外周に所定間隔で複数配設した永久磁石で、外部
に形成される回転磁界によって回動される駆動マグネッ
トである。ロータ1にはマウスリング部が設けられ、駆
動マグネット2が周囲に配設されており、駆動マグネッ
ト2の吐出側端部の背面では内部流路が拡開方向(遠心
方向または斜流方向)に曲げられている。本実施の形態
1の場合、ロータ1内に設けられた羽根部が、入口側の
軸流羽根と、これと接続された斜流羽根とから構成され
ている。この軸流羽根は、小型、高揚程の外部駆動形ラ
インポンプを実現するため、高速回転でもキャビテーシ
ョンを発生しないで円滑な吸込みを実現できるように設
けられるもので、インデューサとなっている。温水を送
る場合にはキャビテーションが発生し易くなる傾向があ
るから、温水を送るポンプのときにはこのインデューサ
を設けた方がよい。そしてインデューサは、小型化のた
め相対的に影響の大きくなったロータ1内に溜まるエア
の排出にも寄与するものである。高揚程化のため高速回
転にするといっても、小型のポンプの場合には振動等が
発生し易く、どうしても高速化には限度がある。そこで
本実施の形態1では、遠心作用を与えて周速度成分を圧
力化し、同時にライン方向吐出を容易にするために、斜
流羽根を設けているのである。もちろん軸流羽根と駆動
マグネット2の厚さを若干越える高さの遠心羽根を用い
るのでも十分な小型化と高揚程化を達成できるものであ
る。ポンプ効率を考えたときには翼作用のある羽根が望
ましいのは当然であるが、運動量を与える内部流路構成
として、羽根部に代えて斜流方向に向いた通路を設け、
遠心成分を与えるのでも構わない。駆動マグネット2は
所定形状の永久磁石を複数ロータ1の収容溝内に嵌め込
んで形成するのでも、樹脂等でモールドするのでもよ
い。本実施の形態1の場合、駆動マグネット2の吐出側
端部には斜流羽根に沿ったテーパが設けられている。そ
して、マウスリング部に形成された駆動マグネット2の
収容溝の吐出側当接面とこの駆動マグネット2の吐出側
端部には、回転方向への位置ずれを防止する位置決め用
嵌合部が設けられている。本実施の形態1では、吐出側
当接面に突起が形成されており、駆動マグネット2側に
嵌合凹部が形成されている。そして、駆動マグネット2
を収容するマウスリング部は、製造に際して正確な位置
決めを実現するために一体に形成しておくのがよい。さ
らには、樹脂内に磁性粉を混入したプラスチックマグネ
ットでロータ1を成形し、この磁性粉が成形中でまだ流
動しているときに外部から磁界をかけて着磁させ、これ
によって駆動マグネット2を形成するのでもよい。この
製造方法によればきわめて容易にロータ1を製造するこ
とができる。また、このように羽根部の構成が軸流羽根
と斜流羽根の組み合わせであるため、ロータ1の入口側
の流路外径と出口側の流路外径の外径差の部分に駆動マ
グネット2を軸と平行に収容することができ、空間の有
効利用ができる。小型、高揚程のポンプではロータの動
バランスが重要になるが、駆動マグネットを軸と平行に
設けて嵌め込む場合、羽根出口側の収容溝の当接面に当
接させることができるので(なお、駆動マグネットの端
面とロータ1との接触は、点接触よりも面接触が望まし
い)、駆動マグネット2の装着時マグネット背後から収
容溝内に嵌合挿入部材を挿入することで、駆動マグネッ
ト2とロータ1全体の位置決めが正確かつ容易にでき、
製造上バランスを崩す因子が少なくなり、振動の少ない
ロータとすることができる。また、ロータ1の軸方向肉
厚が所定幅で一定であるから、ロータ1の両端面をポン
プケーシング内に配置する際に、配置の精度を上げるた
めの寸法精度を上げるのが容易である。
【0025】3は駆動マグネット2をロータ1の外周に
取り付けて保持するカバー、4はロータ1のボス部に圧
入された軸受である。上述したプラスチックマグネット
でロータ1を構成する場合にはカバー3は不要である。
駆動マグネット2に欠けやすいフェライトマグネット等
を用いる場合は、破損防止あるいは破損時の拡散防止の
ためカバー3が必要となる。本発明のように小型、高揚
程のポンプでは、高圧側からの漏れと流体損失が通常の
大きさのポンプより相対的に大きくなるので、カバー3
によって間隙を微調整することもできる。カバー3を取
り付けた状態でカバー3とロータ1の羽根出口との外径
が面一の円筒面を形成するようにして、ロータ外周を円
筒面にすることにより流体損失と漏れを少なくすること
ができる。また、軸受4は液中で使用するため水中軸受
が適当である。そしてロータ1の外周の漏れ流れによる
軸受作用と、軸受4の軸受作用を総合的に考慮すること
により、もっとも漏れ量が少なく、振動、接触の少ない
外部駆動形ラインポンプとすることができる。
【0026】5は駆動マグネット1と対向した位置に設
けられ、通電することによりロータ1を回転するための
回転磁界を形成する固定子巻線から構成されたステータ
である。本実施の形態1ではロータ1とステータ5とで
ブラシレスDCモータを構成している。固定子巻線を流
れる駆動電流は、制御基板(図示しない)に設けられた
コミュテータ素子をスイッチングすることで切換えら
れ、ロータ1が回転される。6は軸受4の中心に位置
し、ロータ1を支承する固定軸、7はポンプ運転時にロ
ータ1前後で発生する軸推力によってロータ1が軸方向
に移動したとき軸受4の端面に当接してスラスト荷重を
支える軸受板である。ロータ1を回転して昇圧したと
き、ロータ1背面には昇圧後の圧力が作用し、ロータ1
の前面には昇圧前の圧力が作用するから、この差が軸推
力となって運転時スラスト荷重を与えるものである。当
然ながら高揚程になればなるほど軸推力は大きくなる。
8はロータ1とステータ5の間に設けられポンプケーシ
ングを構成する隔壁、9はロータ1の入口側に設けら
れ、ロータ1内の羽根部や通路に流入する流れを整流す
る整流板である。高速回転時には整流板9で予旋回を与
えて羽根の衝突損失を減らすことができる。また、実施
の形態1では整流板9とインデューサの間に間隙を開け
て低速時の損失を高速回転時同様に減らしている。
【0027】10はロータ1の下流に設けられ、ロータ
1の回転によって与えられた運動エネルギを圧力エネル
ギに変換するボリュートケーシング、11は固定軸6を
支持した軸支持部である。ボリュートケーシング10
は、ロータ1で与えられた運動エネルギを圧力エネルギ
に変換するための圧力回復を行うもので、通常は渦巻き
形の形状をしている。しかし、本発明のボリュートケー
シング10は、小型の外部駆動ラインポンプの圧力回復
装置であって外径が限られるため、ロータ1から吐出さ
れた液を円周方向に旋回させる円周溝となっているとと
もに、溝の流路断面積を徐々に増すように固定軸6の方
向に張り出し量を増加する形状となっている。巻き始め
部分まで円周溝内を360°周回した後、圧力回復して
液は軸方向に向けて吐出される。吐出流量がほぼ一定の
定格点近傍で運転するポンプの場合、このボリュートケ
ーシング10の中に案内羽根を設けると、圧力回復が円
滑となり、さらに効率の高いポンプを実現できる。
【0028】ところで、本実施の形態1の外部駆動形ラ
インポンプは、軸流羽根と斜流羽根の組み合わせである
から、吐出側のロータ1の側面形状は斜流羽根の形状に
沿って所定の肉厚をとれば図1に示すように円錐状の凹
部を有するものとなる。この凹部を形成しないで厚肉と
するとロータ1の重量が大きくなり、ステータ5を大き
なものにせざるをえなくなり、ポンプが大型化する。慣
性が大きくなり、応答も悪くなる。このような理由から
凹部を形成しているが、この凹部をそのままにしておく
と、ロータ1の回転に伴なって2次流れが生じ、これが
大きな損失の原因となる。また、軸受4の背後近傍に溜
まったエアは排出が難しくなる。そこで、本実施の形態
1においては、固定軸6の一方を軸支持部11、他方を
ボリュートケーシング10で支持するとともに、この凹
部を埋めるコーン部をボリュートケーシング10に設け
ている。これにより、ロータ1背後に大きな2次流れが
形成されることがなくなり、流体損失を減らし、軸受近
傍に溜まったエアによる軸受4の焼き付き等を防止する
ことができる。
【0029】続いて、本実施の形態1の外部駆動形ライ
ンポンプの動作について説明する。液を充たした状態で
ステータ5に通電すると、回転磁界が形成されロータ1
が固定軸6周りに回転を始める。軸流羽根の作用で液を
ロータ1内に導き入れたら、斜流羽根によって羽根の作
用のほか遠心作用を付与して液に運動エネルギを与え、
外周位置でロータ1から吐出させる。この構成によって
小型、高揚程の外部駆動形ポンプを実現できる。ロータ
1から吐出された液体はボリュートケーシング10によ
り旋回しながら徐々に圧力回復され、軸方向へ吐出され
る。ロータ1の前後の圧力差で軸推力が発生するが、ロ
ータ1が入口側に移動し、スラスト荷重を軸受板7で支
承する。ロータ1の外周と隔壁8の間隙は小さく、漏れ
は少ない。そして、この間隙に液膜が形成され、水中軸
受である軸受4と一緒にロータ1を安定して支承する。
しかもロータ1背後のコーン部により、2次流れが防が
れ、流体損失を防止できる。小型、高揚程である場合、
ロータ1はどうしても不安定となって振動を発生する
が、本実施の形態1ではこのような作用で安定し、駆動
マグネット2をロータ1外周に配設して動バランス取り
が容易であり、振動や騒音の小さなポンプを実現でき
る。
【0030】このように実施の形態1の外部駆動形ライ
ンポンプによれば、駆動マグネットの吐出側端部の背面
で内部流路を構成する斜流羽根によって拡開方向に曲げ
られ、外部駆動形のロータで小型化するとともに、高揚
程化、高効率にし、ライン化することができる。また、
軸流羽根をインデューサとして設けるから、ロータへの
円滑な流入と、キャビテーションを防止することができ
る。そして、軸流羽根から斜流羽根に移行して拡開し始
める軸方向位置に駆動マグネットの吐出側端部を配置す
るから、駆動マグネットの位置決めを簡単かつ正確にで
きる。さらに、マウスリング部の周囲に駆動マグネット
を保持するためのカバーを設けるとともに、カバーを含
めロータ外周面を円筒面にするので、駆動マグネットを
保持してその取り付けを簡単化でき、ロータ外周の隔壁
との隙間を微調整できるとともに、この間隙により水中
軸受の作用を奏させることができる。
【0031】
【発明の効果】請求項1に記載された発明によれば、周
囲に駆動マグネットが設けられたマウスリング部を備
え、該駆動マグネットの吐出側端部の背面において内部
に形成された内部流路が昇圧のために拡開方向に曲げら
れたロータと、前記駆動マグネットの周囲に配設され、
前記ロータを駆動するための回転磁界を形成するステー
タと、前記ロータの吐出側に設けられ、流れを軸方向に
向けて吐出するボリュートケーシングを備えたことを特
徴とする外部駆動形ラインポンプであるから、駆動マグ
ネットの吐出側端部の背面で内部流路が昇圧のために拡
開方向に曲げられ、外部駆動形のロータで小型化すると
ともに、遠心作用で高揚程化することができ、円滑な流
れで効率がよく、ライン方向に吐出可能なポンプを提供
できる。
【0032】請求項2に記載された発明によれば、内部
流路が羽根部を備えたことを特徴とする請求項1記載の
外部駆動形ラインポンプであるから、高効率にすること
ができる。
【0033】請求項3に記載された発明によれば、羽根
部が斜流羽根を備えたことを特徴とする請求項2記載の
外部駆動形ラインポンプであるから、小型化と併せて高
揚程化できるとともに、高効率で円滑に軸方向に吐出す
ことが容易となる。
【0034】請求項4に記載された発明によれば、羽根
部入口に軸流羽根が設けられたことを特徴とする請求項
2または3に記載の外部駆動形ラインポンプであるか
ら、軸流羽根がインデューサとして作用し、ロータへの
円滑な流入と、キャビテーションを防止することがで
き、高効率を実現できる。
【0035】請求項5に記載された発明によれば、軸流
羽根から斜流羽根に移行して拡開し始める軸方向位置に
駆動マグネットの吐出側端部が置かれていることを特徴
とする請求項4記載の外部駆動形ラインポンプであるか
ら、駆動マグネットの位置決めを簡単かつ正確にでき
る。
【0036】請求項6に記載された発明によれば、駆動
マグネットの吐出側端部に斜流羽根に沿ったテーパが形
成されていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか
に記載の外部駆動形ラインポンプであるから、斜流羽根
に拡開する位置を入口側に移すことができ、より小型化
できる。
【0037】請求項7に記載された発明によれば、マウ
スリング部に形成された駆動マグネット収容溝の吐出側
当接面と該駆動マグネットの吐出側端部には、回転方向
への位置ずれを防止する位置決め用嵌合部が設けられて
いることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の
外部駆動形ラインポンプであるから、駆動マグネットが
回転方向に位置ずれを起こさない。
【0038】請求項8に記載された発明によれば、ロー
タの外周面が円筒面であることを特徴とする請求項1〜
7のいずれかに記載の外部駆動形ラインポンプであるか
ら、隔壁とロータ外周面の間を水中軸受として利用で
き、振動少なく安定した小型、高揚程のポンプにするこ
とができる。
【0039】請求項9に記載された発明によれば、マウ
スリング部の周囲に駆動マグネットを保持するためのカ
バーが設けられた請求項1〜8のいずれかに記載の外部
駆動形ラインポンプであるから、駆動マグネットを保持
してその取り付けを簡単化でき、ロータ外周の隔壁との
隙間を微調整でき、製造が容易となる。
【0040】請求項10に記載された発明によれば、ロ
ータの外周面の一部をカバーが構成する請求項9記載の
外部駆動形ラインポンプであるから、駆動マグネットを
保持してその取り付けを簡単化でき、ロータ外周の隔壁
との隙間を微調整できるとともに、この間隙により水中
軸受の作用を奏させることができ、振動少なく、安定し
た小型、高揚程のポンプを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における外部駆動形ライン
ポンプの断面図
【図2】従来の外部駆動形軸流ポンプの断面図
【符号の説明】
1 ロータ 1’ 羽根車 2 駆動マグネット 3 カバー 4 軸受 5 ステータ 6 固定軸 7 軸受板 8 隔壁 9 整流板 10 ボリュートケーシング 11 軸支持部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周囲に駆動マグネットが設けられたマウス
    リング部を備え、該駆動マグネットの吐出側端部の背面
    において内部に形成された内部流路が昇圧のために拡開
    方向に曲げられたロータと、 前記駆動マグネットの周囲に配設され、前記ロータを駆
    動するための回転磁界を形成するステータと、 前記ロータの吐出側に設けられ、流れを軸方向に向けて
    吐出するボリュートケーシングを備えたことを特徴とす
    る外部駆動形ラインポンプ。
  2. 【請求項2】内部流路が羽根部を備えたことを特徴とす
    る請求項1記載の外部駆動形ラインポンプ。
  3. 【請求項3】羽根部が斜流羽根を備えたことを特徴とす
    る請求項2記載の外部駆動形ラインポンプ。
  4. 【請求項4】羽根部入口に軸流羽根が設けられたことを
    特徴とする請求項2または3に記載の外部駆動形ライン
    ポンプ。
  5. 【請求項5】軸流羽根から斜流羽根に移行して拡開し始
    める軸方向位置に駆動マグネットの吐出側端部が置かれ
    ていることを特徴とする請求項4記載の外部駆動形ライ
    ンポンプ。
  6. 【請求項6】駆動マグネットの吐出側端部に斜流羽根に
    沿ったテーパが形成されていることを特徴とする請求項
    3〜5のいずれかに記載の外部駆動形ラインポンプ。
  7. 【請求項7】マウスリング部に形成された駆動マグネッ
    ト収容溝の吐出側当接面と該駆動マグネットの吐出側端
    部には、回転方向への位置ずれを防止する位置決め用嵌
    合部が設けられていることを特徴とする請求項1〜6の
    いずれかに記載の外部駆動形ラインポンプ。
  8. 【請求項8】ロータの外周面が円筒面であることを特徴
    とする請求項1〜7のいずれかに記載の外部駆動形ライ
    ンポンプ。
  9. 【請求項9】マウスリング部の周囲に駆動マグネットを
    保持するためのカバーが設けられたことを特徴とする請
    求項1〜8のいずれかに記載の外部駆動形ラインポン
    プ。
  10. 【請求項10】ロータの外周面の一部をカバーが構成す
    ることを特徴とする請求項9記載の外部駆動形ラインポ
    ンプ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007043821A (ja) * 2005-08-03 2007-02-15 Asmo Co Ltd モータ及びウォータポンプ
JP2010216374A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Kawasaki Heavy Ind Ltd 水力発電装置
CN113275333A (zh) * 2021-06-23 2021-08-20 田雨 一种磁力推动的微反应输送装置

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