JP2000256897A - 基板メッキ装置及び基板メッキ方法 - Google Patents

基板メッキ装置及び基板メッキ方法

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JP2000256897A
JP2000256897A JP11064371A JP6437199A JP2000256897A JP 2000256897 A JP2000256897 A JP 2000256897A JP 11064371 A JP11064371 A JP 11064371A JP 6437199 A JP6437199 A JP 6437199A JP 2000256897 A JP2000256897 A JP 2000256897A
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electrolytic plating
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貞雄 平得
Yusuke Muraoka
祐介 村岡
Hiromi Murayama
博美 村山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板に対する電解メッキ処理を高速かつ均一
に行う。 【解決手段】 基板保持機構1と上部カップ10とによ
り形成されたメッキ反応槽12に電解メッキ液Qを満た
した後、メッキ反応槽12への電解メッキ液Qの供給を
継続しつつ、基板保持機構1と上部カップ10とを所定
量離間させて基板保持機構1に保持された基板Wの周囲
に電解メッキ液Qを排出するための隙間80を形成し、
基板保持機構1を回転させながら、陽電極14と陰電極
との間に給電した状態で電解メッキ処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハや液
晶表示装置用のガラス基板などの基板に対してメッキ処
理を施す基板メッキ装置及び基板メッキ方法に係り、特
には、基板の処理面に電解メッキ液でメッキ層を形成す
る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の基板メッキ装置として、
例えば、特開平1−294888号公報に示すようなも
のがある。
【0003】この公報に開示された従来の基板メッキ装
置は、図19に示すように、メッキ層を形成する処理面
WFを上方に向けて基板Wを静止状態で保持する基板ス
テージ200や、基板ステージ200に保持された基板
Wの処理面WFに対して電気的に接続する陰電極(カソ
ードコンタクト部)210、基板ステージ200に保持
された基板Wの上部に電解メッキ液を貯留するカップ部
220、カップ部220に貯留された電解メッキ液に浸
漬され、基板ステージ200に保持された基板Wの処理
面WFに対向配置される陽電極(アノード)230、カ
ップ部220に電解メッキ液を供給するための電解メッ
キ液の貯留タンク241やポンプ242、供給管243
などからなる電解メッキ液供給機構240、陽電極23
0から陰電極210へ向けて電流が流れるように給電す
る電源250などを備えている。なお、図19中の符号
260は、基板Wの搬入、搬出に用いる昇降のみ可能な
基板押し上げ台を示す。
【0004】この従来装置による電解メッキ処理は、処
理面WFを上方に向けて基板Wを保持した状態で基板ス
テージ200をカップ部220内に収容し、基板Wが静
止保持された状態でカップ部220内に電解メッキ液を
供給しつつ、カップ部220の上部から電解メッキ液を
オーバーフローで排出することで、カップ部220内に
貯留される電解メッキ液を入れ替えながら、陽電極23
0と陰電極210との間に給電することで行われてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。すなわち、基板Wの処理面WFへのメッキ層の形
成は、基板Wの処理面WFへのメッキ層形成イオン(銅
メッキであれば、Cu2+)の移動が起き易ければそれだけ
活発に行われることになる。
【0006】ところで、従来装置の構成では、基板Wの
処理面WFへのメッキ層形成イオンの移動は、カップ部
220内への電解メッキ液の供給とカップ部220内か
らの電解メッキ液の排出とにより形成されるカップ部2
20内での電解メッキ液の流れ(図19中に矢印で示
す)に依存することになる。ここで、従来装置における
カップ部220内での電解メッキ液の流れを解析する
と、基板ステージ200に保持された基板Wの処理面W
F上に電解メッキ液が静止した境界層が比較的厚く形成
されることが判明した。この境界層内では、メッキ層形
成イオンの移動が起き難いので、従来装置はメッキ層の
形成が活発に行われず、その結果、メッキ層の形成に長
時間を要することになる。
【0007】また、従来装置では、基板ステージ200
に保持された基板Wの処理面WF上に形成される境界層
の厚みが基板Wの処理面WF上で不均一でもある。その
ため、基板Wの処理面WFへのメッキ層形成イオンの移
動にバラツキが生じ、基板Wの処理面WFに形成された
メッキ層の厚みが不均一になっている。
【0008】すなわち、従来装置は、電解メッキ処理に
長時間を要する上に、形成されたメッキ層が不均一であ
るという欠点を有している。
【0009】また、従来装置のように、基板Wの処理面
WFを上方に向けて保持し、その処理面WFの上部に電
解メッキ液を貯留して電解メッキ処理を行う構成におい
ては、基板押し上げ台260の昇降により基板Wをカッ
プ部220に対して搬入、搬出するためには、基板Wの
上方に配置されている陽電極230を上昇させる必要が
あり、その際に、陽電極230が大気にさらされること
が避けられない。例えば、陽電極230が銅の溶解性電
極である場合、陽電極230が大気にさらされると、陽
電極230の表面に形成されたブラックフィルムと呼ば
れる皮膜層が電極表面から流れ出たり変質したりするな
どして再現性のある電解メッキ処理を行えないという問
題も生じている。
【0010】さらに、従来装置には、基板Wを洗浄する
ための機構を備えていないので、例えば、電解メッキ処
理を終えた基板Wを洗浄するためには、電解メッキ装置
と別個に設けられた洗浄装置に電解メッキ処理を終えた
基板Wを搬送する搬送機構が必要である。また、電解メ
ッキ装置から洗浄装置に搬送する基板Wには電解メッキ
液が付着しているので、搬送機構は耐薬性を持たせて構
成する必要があるし、電解メッキ装置から洗浄装置への
基板Wの移動領域を、電解メッキ液が滴下してもよい構
造にしなければならない。そのため、構成の複雑化、フ
ットプリントの増大、コスト高などを招いている。
【0011】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、電解メッキ処理に要する時間を短縮す
るとともに、均一なメッキ層が形成できる基板メッキ装
置及び基板メッキ方法を提供することを主目的とする。
【0012】また、本発明の別の目的は、陽電極を保護
して再現性のある電解メッキ処理を実現し得る基板メッ
キ装置を提供することにある。
【0013】さらに、本発明の別の目的は、電解メッキ
処理と洗浄処理とを好適に実施し得る基板メッキ装置及
び基板メッキ方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、基板に対してメッキ処理
を施す基板メッキ装置であって、メッキ層を形成する処
理面を上方に向けて基板を保持する基板保持手段と、前
記基板保持手段に保持された基板の処理面に対して電気
的に接続する陰電極と、前記基板保持手段を回転させる
回転手段と、前記基板保持手段に保持された基板の上部
に電解メッキ液を貯留するメッキ反応槽と、前記メッキ
反応槽に貯留された電解メッキ液に浸漬され、前記基板
保持手段に保持された基板の処理面に対向配置される陽
電極と、前記メッキ反応槽に電解メッキ液を供給する電
解メッキ液供給手段と、前記陽電極から前記陰電極へ向
けて電流が流れるように給電する給電手段と、を備えた
ことを特徴とするものである。
【0015】請求項2に記載の発明は、上記請求項1に
記載の基板メッキ装置において、前記メッキ反応槽は、
下方が開口され、前記基板保持手段の上部を覆う上部カ
ップを備え、前記基板保持手段と前記上部カップとを相
対的に接離させる接離手段を備え、かつ、前記メッキ反
応槽に電解メッキ液を満たした後、前記メッキ反応槽へ
の電解メッキ液の供給を継続しつつ、前記基板保持手段
と前記上部カップとを所定量離間させて前記基板保持手
段に保持された基板の周囲に電解メッキ液を排出するた
めの隙間を形成し、前記基板保持手段を回転させなが
ら、前記陽電極と前記陰電極との間に給電した状態で電
解メッキ処理を行うことを特徴とするものである。
【0016】請求項3に記載の発明は、上記請求項1ま
たは2に記載の基板メッキ装置において、前記陽電極の
周りの電解メッキ液を保持する電解メッキ液保持手段を
さらに備えたことを特徴とするものである。
【0017】請求項4に記載の発明は、上記請求項3に
記載の基板メッキ装置において、前記電解メッキ液保持
手段は、前記陽電極の側方及び上方を囲う囲い部材と、
前記陽電極の下方に配置された複数の微小開口孔が形成
された仕切り板とで形成された液保持空間内に前記陽電
極を収容したことにより構成したことを特徴とするもの
である。
【0018】請求項5に記載の発明は、上記請求項1な
いし4のいずれかに記載の基板メッキ装置において、前
記基板保持手段に保持された基板に洗浄液を供給する洗
浄液供給手段をさらに備えたことを特徴とするものであ
る。
【0019】請求項6に記載の発明は、上記請求項5に
記載の基板メッキ装置において、前記基板保持手段の周
囲に配設され、電解メッキ液回収部と洗浄液回収部とが
形成された液回収部と、前記基板保持手段と前記液回収
部との位置関係を変位させて、排出された液を前記電解
メッキ液回収部で回収する状態と前記洗浄液回収部で回
収する状態とで切り換える切換え手段と、をさらに備え
たことを特徴とするものである。
【0020】請求項7に記載の発明は、上記請求項1な
いし6のいずれかに記載の基板メッキ装置において、前
記基板保持手段に保持された基板の上方の防滴位置に位
置されて上方から前記基板保持手段に保持された基板へ
の電解メッキ液の滴下を防止する防滴部材と、前記防滴
位置と前記防滴位置から外れた待機位置との間で前記防
滴部材を移動させる移動手段と、をさらに備えたことを
特徴とするものである。
【0021】請求項8に記載の発明は、上記請求項5に
記載の基板メッキ装置において、前記基板保持手段に保
持された基板の上方の防滴位置に位置されて上方から前
記基板保持手段に保持された基板への電解メッキ液の滴
下を防止する防滴部材と、前記防滴位置と前記防滴位置
から外れた待機位置との間で前記防滴部材を移動させる
移動手段とをさらに備え、前記洗浄液供給手段は、前記
防滴部材の下部に設けられた洗浄液供給ノズルであるこ
とを特徴とするものである。
【0022】請求項9に記載の発明は、基板に対してメ
ッキ処理を施す基板メッキ方法であって、メッキ層を形
成する処理面を上方に向けて基板を保持する基板保持手
段と、下方が開口され、前記基板保持手段の上部を覆う
上部カップとを離間させた状態で、処理面を上方に向け
て前記基板保持手段に基板を保持させる基板搬入工程
と、 前記上部カップと前記基板保持手段とを近接さ
せ、前記上部カップの下端部と前記基板保持手段と閉じ
合わされて形成されたメッキ反応槽に電解メッキ液を供
給して、前記メッキ反応槽に電解メッキ液を満たす電解
メッキ液充填工程と、前記メッキ反応槽への電解メッキ
液の供給を継続しつつ、前記基板保持手段と前記上部カ
ップとを所定量離間させて前記基板保持手段に保持され
た基板の周囲に電解メッキ液を排出するための隙間を形
成し、前記基板保持手段を回転させながら、前記基板保
持手段に保持された基板の処理面に対向配置されるよう
に前記上部カップ内に配設された陽電極と前記基板保持
手段に保持された基板の処理面に対して電気的に接続さ
れた陰電極との間に給電した状態で電解メッキ処理を行
う電解メッキ処理工程と、メッキ層が形成された基板を
前記基板保持手段から取り出す基板搬出工程と、を備え
たことを特徴とするものである。
【0023】請求項10に記載の発明は、上記請求項9
に記載の基板メッキ方法において、前記電解メッキ処理
工程と前記基板搬出工程の間に、前記基板保持手段と前
記上部カップとを離間させ、前記基板保持手段を回転さ
せながら、前記基板保持手段に保持された基板に洗浄液
を供給して基板を洗浄する洗浄処理工程と、洗浄液の供
給を停止した後、前記基板保持手段を回転させて基板を
乾燥させる乾燥処理工程と、を備えたことを特徴とする
ものである。
【0024】
【作用】請求項1に記載の発明の作用は次のとおりであ
る。メッキ層を形成する処理面を上方に向けて基板が基
板保持手段に保持されると、その基板の処理面に対して
陰電極が電気的に接続され、陽電極が対向配置される。
そして、電解メッキ液供給手段によってメッキ反応槽に
電解メッキ液が供給され、基板保持手段に保持された基
板の上部に電解メッキ液が貯留される。このとき、陽電
極はメッキ反応層に貯留された電解メッキ液に浸漬され
る。そして、回転手段によって基板保持手段及びそれに
よって保持された基板を回転させながら、給電手段によ
り陽電極と陰電極との間に給電した状態で電解メッキ処
理が行われる。
【0025】このように、電解メッキ処理中、基板保持
手段(基板)を回転させることで、基板の処理面上に基
板の中心から周囲に向かう電解メッキ液の流れが強制的
に形成され、基板の処理面上に形成される境界層を薄
く、かつ、均一にすることができる。
【0026】請求項2に記載の発明の作用は次のとおり
である。すなわち、下方が開口され、基板保持手段の上
部を覆う上部カップと基板保持手段とが接離手段によっ
て近接され、メッキ反応槽に電解メッキ液が満たされた
後、メッキ反応槽への電解メッキ液の供給を継続しつ
つ、接離手段により基板保持手段と上部カップとを所定
量離間させて基板保持手段に保持された基板の周囲に電
解メッキ液を排出するための隙間を形成する。そして、
基板保持手段(基板)を回転させながら、陽電極と陰電
極との間に給電した状態で電解メッキ処理が行われる。
【0027】基板保持手段(基板)を回転させることに
伴って、基板の処理面上には基板の中心から周囲へ向か
う電解メッキ液の流れが形成されるが、上述したよう
に、基板保持手段に保持された基板の周囲に電解メッキ
液を排出するための隙間を形成したことにより、基板保
持手段(基板)の回転に伴う電解メッキ液の流れに逆ら
うことなく自然に基板の周囲の隙間から電解メッキ液を
メッキ反応槽外に排出することができ、メッキ反応槽内
の電解メッキ液の流れを乱すことがない。
【0028】また、仮に、基板保持手段と上部カップと
を接触させた状態で基板保持手段を回転させようとする
と、上部カップを基板保持手段と一体的に回転させる場
合は、基板保持手段の回転の負担が大きくなるし、ま
た、上部カップを停止させ、基板保持手段を回転させる
場合は、特別な回転シール機構が必要になる。これに対
して、上述したように基板保持手段と上部カップとを離
間させて非接触にしたことで上部カップと無関係に基板
保持手段を回転させることができる。
【0029】請求項3に記載の発明によれば、電解メッ
キ液保持手段によって陽電極の周りの電解メッキ液が保
持され、陽電極が電解メッキ液に浸漬された状態が常時
維持される。
【0030】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
に記載の電解メッキ液保持手段が以下のように構成され
る。
【0031】すなわち、陽電極の側方及び上方を囲う囲
い部材と、陽電極の下方に配置された複数の微小開口孔
が形成された仕切り板とで形成された液保持空間内に陽
電極が収容される。これにより、電解メッキ液の表面張
力により、液保持空間内の電解メッキ液が仕切り板に形
成された微小開口孔から下方に排出されることが防止さ
れ、陽電極の周りの液保持空間内の電解メッキ液が保持
され、陽電極が電解メッキ液内に浸漬された状態が常時
維持される。なお、電解メッキ処理中は、仕切り板に形
成された微小開口孔を介して電解メッキ液を流通させる
ことができ、電解メッキ処理に支障はない。
【0032】請求項5に記載の発明によれば、洗浄液供
給手段により基板保持手段に保持された基板に洗浄液が
供給されて基板が洗浄される。なお、基板の洗浄は、回
転手段によって基板保持手段(基板)を回転させながら
行ってもよい。また、洗浄液の供給を停止した後、回転
手段によって基板保持手段(基板)を回転させること
で、洗浄後の基板を乾燥させることもできる。
【0033】請求項6に記載の発明によれば、電解メッ
キ処理時は、切換え手段によって基板保持手段と液回収
部との位置関係を変位させて、排出された液を電解メッ
キ液回収部で回収する状態に切り換え、基板保持手段
(基板)の回転に伴って基板保持手段(基板)の周囲に
飛散される電解メッキ液が電解メッキ液回収部で回収さ
れる。また、洗浄処理時や乾燥処理時は、切換え手段に
よって基板保持手段と液回収部との位置関係を変位させ
て、排出された液を洗浄液回収部で回収する状態に切り
換え、基板保持手段(基板)の回転に伴って基板保持手
段(基板)の周囲に飛散される洗浄液が洗浄液回収部で
回収される。
【0034】請求項7に記載の発明によれば、基板の洗
浄や乾燥、搬入、搬出を行う際には、移動手段によって
防滴部材が基板保持手段に保持された基板の上方の防滴
位置に位置されて上方から基板保持手段に保持された基
板への電解メッキ液の滴下を防止する。また、電解メッ
キ処理を行う際は、移動手段によって防滴部材が待機位
置に移動される。
【0035】請求項8に記載の発明によれば、防滴位置
に位置された防滴部材の下部に設けられている洗浄液供
給ノズルから基板保持手段に保持された基板に洗浄液が
供給されて基板が洗浄される。
【0036】請求項9に記載の発明は、請求項2に記載
の発明に係る基板メッキ装置を用いた基板メッキ方法で
あって、その作用は次のとおりである。
【0037】すなわち、まず、メッキ層を形成する処理
面を上方に向けて基板を保持する基板保持手段と、下方
が開口され、基板保持手段の上部を覆う上部カップとを
離間させた状態で、処理面を上方に向けて基板保持手段
に基板が保持される(基板搬入工程)。
【0038】次に、上部カップと基板保持手段とを近接
させ、上部カップの下端部と基板保持手段とが閉じ合わ
さて形成されたメッキ反応槽に電解メッキ液を供給し
て、メッキ反応槽に電解メッキ液が満たされる(電解メ
ッキ液充填工程)。
【0039】そして、メッキ反応槽への電解メッキ液の
供給を継続しつつ、基板保持手段と上部カップとを所定
量離間させて基板保持手段に保持された基板の周囲に電
解メッキ液を排出するための隙間を形成し、基板保持手
段(基板)を回転させながら、基板保持手段に保持され
た基板の処理面に対向配置されるように上部カップ内に
配設された陽電極と基板保持手段に保持された基板の処
理面に対して電気的に接続された陰電極との間に給電し
た状態で電解メッキ処理が行われる(電解メッキ処理工
程)。
【0040】電解メッキ処理の後、メッキ層が形成され
た基板は基板保持手段から取り出される(基板搬出工
程)。
【0041】請求項10に記載の発明は、請求項5に記
載の発明に係る基板メッキ装置を用いた基板メッキ方法
であって、その作用は次のとおりである。
【0042】すなわち、電解メッキ処理工程を終える
と、次に、基板保持手段と上部カップとを離間させ、基
板保持手段を回転させながら、基板保持手段に保持され
た基板に洗浄液を供給して基板を洗浄する(洗浄処理工
程)。
【0043】そして、基板の洗浄を終えると、洗浄液の
供給を停止し、基板保持手段を回転させて基板を乾燥さ
せ(乾燥処理工程)、基板が乾燥すると、その基板は基
板保持手段から取り出される(基板搬出工程)。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明の一実施例に係る基
板メッキ装置の全体構成を示す図である。
【0045】この実施例装置は、メッキ層を形成する処
理面WFを上方に向けて基板Wを保持する基板保持手段
に相当する基板保持機構1を備えている。
【0046】この基板保持機構1は、回転手段に相当す
る電動モーター2に連動連結されて鉛直方向の軸芯周り
で回転される回転軸3の上部に基板Wよりも大径の円板
状のベース部材4が一体回転可能に連結され、ベース部
材4の上面周辺部に基板Wの周縁部を保持する保持部材
5が3本以上設けられている。
【0047】ベース部材4は導電性の材料で形成されて
いる。このベース部材4に設けられた回転軸3との連結
部4aには、給電ブラシ6によって、基板保持機構1の
回転中でもブラシ給電されるようになっている。なお、
回転軸3は絶縁部3aによって上部と下部とが電気的に
絶縁されており、給電ブラシ6からの給電が電動モータ
ー2に影響しないように構成されている。
【0048】各保持部材5は、偏芯した鉛直方向の軸芯
周りで回転可能に構成され、この軸芯から離れた外周部
に基板Wの周縁部を係止するための凹部5aが形成され
ている。また、各保持部材5は、凹部5aの天井面側に
設けられた陰電極7だけが給電ブラシ6と導通するよう
になっており、基板Wが各保持部材5に係止されて保持
されると、基板Wの処理面WFと陰電極7とが電気的に
接続されて基板Wの処理面WFだけに通電できるように
なっている。
【0049】基板保持機構1は、第1の昇降機構8によ
って昇降可能に構成されている。この第1の昇降機構8
は、ボールネジなどで構成される周知の1軸方向駆動機
構によって実現されている。
【0050】基板保持機構1の上方には、下方が開口さ
れ、基板保持機構1の上部を覆う有蓋円筒状の上部カッ
プ10が設けられている。この上部カップ10も、周知
の1軸方向駆動機構によって実現された第2の昇降機構
11によって昇降可能に構成されている。第1、第2の
昇降機構8、11によって基板保持機構1と上部カップ
10とが近接され、基板保持機構1のベース部材4の上
面と上部カップ10の下端部とが閉じ合わされることに
より、基板保持機構1に保持された基板Wの上部に電解
メッキ液を貯留するメッキ反応槽12が形成されるよう
になっている。なお、上部カップ10の下端部にはシー
ル部材13が設けられ、後述する電解メッキ液充填工程
の際に、ベース部材4の上面と上部カップ10の下端部
との接合部分から電解メッキ液が漏れ出ないようになっ
ている。第1、第2の昇降機構8、11は請求項2に記
載の発明における接離手段に相当し、第1の昇降機構8
は請求項6に記載の発明における切換え手段にも相当す
る。
【0051】上部カップ10内には、基板保持機構1に
保持された基板Wの処理面WFに対向配置されるように
円板状の陽電極14が配設されている。
【0052】上述した給電ブラシ6は電源ユニット15
の陰極側に、上記陽電極14は電源ユニット15の陽極
側にそれぞれ接続されている。従って、基板Wの処理面
WFは、陰電極7だけがベース部材4と導通させる導電
部(図示省略)、ベース部材4、連結部4a、給電ブラ
シ6、導線16を介して陰極となり、陽電極14は、導
線17を介して陽極となるように給電され、請求項1に
記載の発明における給電手段が実現されている。
【0053】また、本実施例では、以下のような構成に
より陽電極14の周りの電解メッキ液を保持する電解メ
ッキ液保持手段に相当する電解メッキ液保持機構20が
設けられている。
【0054】すなわち、まず、上部カップ10内には、
陽電極14の下方に位置させて複数の微小開口孔21が
形成された仕切り板22が設けられ、この仕切り板22
と、陽電極14の側方及び上方を囲う囲い部材に相当す
る上部カップ10の側壁及び天井面とによって液保持空
間23が形成され、この液保持空間23内に陽電極14
が収容された状態にする。
【0055】また、上部カップ10の天井部分に電解メ
ッキ液の供給口24を設け、この供給口24から、ま
ず、液保持空間23に電解メッキ液が供給され、仕切り
板22に形成された微小開口孔21からメッキ反応槽1
2内に電解メッキ液を供給させるように構成している。
【0056】このような構成により、後述するように、
電解メッキ処理を終えて液保持空間23への電解メッキ
液の供給を停止するとともに、メッキ反応槽12内の電
解メッキ液を排出しても、電解メッキ液の表面張力によ
り、液保持空間23内の電解メッキ液が仕切り板22に
形成された微小開口孔21から下方に排出されることが
防止され、陽電極14の周りの液保持空間23内の電解
メッキ液が保持され、陽電極14が電解メッキ液内に浸
漬された状態を常時維持することができる。
【0057】なお、仕切り板22に形成する微小開口孔
21の孔径は、液保持空間23内の電解メッキ液が微小
開口孔21から下方に排出されないような電解メッキ液
の表面張力が得られる孔径とし、電解メッキ液の粘度や
仕切り板22の材質などに応じて設定される。
【0058】上部カップ10の天井面には、メッキ反応
槽12内と大気と連通させて、メッキ反応槽12内に電
解メッキ液を供給できるようにするためのエア抜き部2
5が設けられている。
【0059】上部カップ10の天井部分に設けられた電
解メッキ液の供給口24には、以下のような電解メッキ
液供給手段に相当する電解メッキ液供給機構30により
電解メッキ液が供給されるようになっている。
【0060】すなわち、供給口24は、貯留タンク31
内の電解メッキ液Qを供給する供給管32が接続されて
いる。供給管32には、貯留タンク31内の電解メッキ
液Qを送液するポンプ33や開閉弁34が介装されてい
るとともに、供給管32途中には、帰還管35が分岐さ
れている。帰還管35の先端は貯留タンク31に接続さ
れ、その管路途中には開閉弁36も設けられている。こ
の実施例では、装置の稼働中は常時ポンプ33を駆動さ
せている。そして、メッキ反応槽12に電解メッキ液Q
を供給しないときには、開閉弁34を閉、開閉弁36を
開にして、供給管32の一部と帰還管35とを介して貯
留タンク31内の電解メッキ液Qを供給口24近くまで
送液した状態で循環させている。そして、メッキ反応槽
12に電解メッキ液Qを供給するときには、開閉弁34
を開、開閉弁36を閉に切り換えて、供給口24に電解
メッキ液Qをすぐに供給できるようにしている。なお、
上述した供給管32の一部と帰還管35とを介した電解
メッキ液Qの循環中に図示しない温度調整機構により電
解メッキ液Qの温度を所定温度(範囲)に維持するよう
に温調したり、図示しない濃度調整機構により電解メッ
キ液Qの濃度を所定濃度(範囲)に維持するように構成
してもよい。
【0061】貯留タンク31には液補充管37や回収管
38も接続されている。貯留タンク31内の電解メッキ
液Qの貯留量が減少すると、図示しない液補充機構によ
って液補充管37を介して電解メッキ液Qが貯留タンク
31に補充されるようになっている。また、後述する液
回収部40に形成された電解メッキ液回収部41によっ
て電解メッキ処理中に回収された電解メッキ液Qは回収
管38を介して貯留タンク31に戻されるようになって
いる。
【0062】基板保持機構1の周囲には、電解メッキ液
回収部41と洗浄液回収部42とが形成されるととも
に、電解メッキ液回収部41の回収口43と洗浄液回収
部42の回収口44とが上下方向に設けられた液回収部
40が固設されている。
【0063】この液回収部40は、円筒状の内壁45
と、円筒状の仕切り壁46と、円筒状の外壁47と、仕
切り壁46の上部に設けられた傾斜部48と、外壁47
の上部に設けられた傾斜部49とで構成されている。内
壁45と、仕切り壁46及び傾斜部48の内側面とによ
って囲まれる空間が洗浄液回収部42となり、仕切り壁
46及び傾斜部48の外側面と、外壁47及び傾斜部4
9とによって囲まれる空間が電解メッキ液回収部41と
なっている。また、内壁45の上端部と傾斜部48の先
端部との間の開口が洗浄液回収部42の回収口44とな
り、傾斜部48の先端部と傾斜部49の先端部との間の
開口が電解メッキ液回収部41の回収口43となってい
る。
【0064】後述する電解メッキ処理時は、第1の昇降
機構8によって液回収部40に対して基板保持機構1が
昇降されて液回収部40に形成された電解メッキ液回収
部41の回収口43を基板保持機構1の周囲に位置さ
せ、基板保持機構1及びそれによって保持された基板W
の回転に伴って基板保持機構1(基板W)の周囲に飛散
される電解メッキ液Qが電解メッキ液回収部41の回収
口43を介して傾斜部49の内側面で受け止められ、電
解メッキ液回収部41に回収される。なお、電解メッキ
液回収部41の底部には、回収管38に接続された液排
出口50が設けられ、電解メッキ液回収部41で回収さ
れた電解メッキ液Qは液排出口50、回収管38を介し
て貯留タンク31に戻される。
【0065】また、後述する洗浄処理時や乾燥処理時
は、第1の昇降機構8によって液回収部40に対して基
板保持機構1が昇降されて液回収部40に形成された洗
浄液回収部42の回収口44を基板保持機構1の周囲に
位置させ、基板保持機構1(基板W)の回転に伴って基
板保持機構1(基板W)の周囲に飛散される洗浄液が洗
浄液回収部42の回収口44を介して傾斜部48の内側
面で受け止められ、洗浄液回収部42で回収される。な
お、洗浄液回収部42の底部には、廃棄管51に接続さ
れた液排出口52が設けられ、洗浄液回収部42で回収
された洗浄液は液排出口52、廃棄管51を介して廃棄
されるようになっている。
【0066】また、本実施例では、基板保持機構1に保
持された基板Wの上方であって、この実施例では、離間
された基板保持機構1と上部カップ10との間の防滴位
置に位置されて上方から基板保持機構1に保持された基
板Wへの電解メッキ液Qの滴下を防止する円板状の防滴
部材60と、防滴位置とそこから外れた待機位置(図1
に示す防滴部材60の位置)との間で防滴部材60を移
動させる移動手段に相当する移動機構61とを備えてい
る。
【0067】本実施例では、防滴部材60は、防滴位置
に位置しているとき水平姿勢をとり、待機位置に位置し
ているとき起立姿勢をとるように構成している。このよ
うな姿勢転換を伴う防滴部材60の移動を行う移動機構
61は、例えば、図2に示すような構成で実現すること
ができる。
【0068】すなわち、固定フレームに取り付けられた
回転軸62、63に回動自在に連結された支持部材6
4、65の基端部に防滴部材60が支持されている。そ
して、支持部材65の先端部には、エアシリンダ66の
ロッド67が連結されていて、エアシリンダ66のロッ
ド67を伸縮させることにより、図2(b)に示すよう
に、姿勢転換を伴う防滴部材60の移動が行われる。
【0069】このように防滴部材60が待機位置に位置
しているときは起立姿勢をとるように構成したことによ
り、装置のフットプリントを小さくすることができる。
【0070】図1に戻って、防滴部材60の下部には、
基板保持機構1に保持された基板Wに洗浄液を供給する
洗浄液供給ノズル70が設けられている。洗浄液供給ノ
ズル70には、洗浄液供給管71を介して図示しない洗
浄液供給源から洗浄液が供給されるようになっている。
洗浄液供給ノズル70からの洗浄液の供給とその停止の
切換えは、洗浄液供給管71に介装された開閉弁72の
開閉によって行われる。なお、洗浄液供給ノズル70、
洗浄液供給管71、及び開閉弁72は、請求項5に記載
の発明における洗浄液供給手段に相当する。
【0071】上記実施例装置の各部の制御は図示を省略
した制御部によって行われる。この制御部は各部を制御
して以下のように装置を動作させて基板Wの処理面WF
にメッキ層を形成する。
【0072】次に、上記構成を有する実施例に係る基板
メッキ装置の動作を図3に示すフローチャートや図4な
いし図10に示す動作説明図を参照して説明する。
【0073】ステップS1:処理面WFを上方に向けて
基板Wを基板保持機構1に保持させる(基板搬入工
程)。
【0074】具体的には、第1の昇降機構8によって基
板保持機構1を上昇させて、基板保持機構1のベース部
材4を液回収部40の傾斜部49の先端部よりも上方に
位置させるとともに、第2の昇降機構11によって上部
カップ10を上昇させて、基板保持機構1と上部カップ
10とを離間させて、基板搬送アーム(図示省略)が進
入できるようにし、また、各保持部材5の凹部5aが外
側を向くように各保持部材5を回転させて基板Wを受け
入れられる状態にし、さらに、移動機構61によって防
滴部材60を防滴位置に移動させる(図4(a))。
【0075】次に、基板Wの処理面WFが上方を向くよ
うに支持した状態で基板搬送アームを進入させ、基板W
の周縁部の高さを各保持部材5の凹部5aの高さに一致
する高さに位置させる。そして、各保持部材5を回転さ
せて基板Wの周縁部を係止して保持するとともに、基板
搬送アームを退避させる(図4(b))。
【0076】なお、図4(a)、(b)では、液保持空
間23に電解メッキ液Qが保持されている状態を示して
いるが、液保持空間23に電解メッキ液Qを保持するた
めのイニシャル処理については後述する。
【0077】ステップS2:メッキ反応槽12を形成し
てメッキ反応槽12に電解メッキ液Qを満たす(電解メ
ッキ液充填工程)。
【0078】具体的には、移動機構61によって防滴部
材60を待機位置に移動させ、また、第1の昇降機構8
によって基板保持機構1を下降させて、基板保持機構1
の周囲に液回収部40に形成された電解メッキ液回収部
41の回収口43を配置させるとともに、第2の昇降機
構11によって上部カップ10を下降させて、基板保持
機構1と上部カップ10とを近接させて、基板保持機構
1のベース部材4の上面と上部カップ10の下端部とを
閉じ合わせてメッキ反応槽12を形成する(図5
(a))。
【0079】次に、開閉弁34を閉から開、開閉弁36
を開から閉に切り換えて、供給口24からの電解メッキ
液Qの供給を開始する。これにより、電解メッキ液Q
は、液保持空間23に供給され、仕切り板22に形成さ
れた微小開口孔21から押し出されるようにしてメッキ
反応槽12に供給される。予め決めておいた時間が経過
すると、メッキ反応槽12に電解メッキ液Qが満たされ
る(図5(b))。
【0080】ステップS3:図6に示すように、メッキ
反応槽12への電解メッキ液Qの供給を継続しつつ、第
2の昇降機構11によって基板保持機構1と上部カップ
10とを所定量離間させて基板保持機構1に保持された
基板Wの周囲に電解メッキ液Qを排出するための隙間8
0を形成し、電動モーター2を駆動して基板保持機構1
及びそれによって保持された基板Wを回転させながら、
電源ユニット15を作動させて陽電極14と陰電極7と
の間に給電した状態で電解メッキ処理を行う(電解メッ
キ処理工程)。
【0081】これにより、基板Wの処理面WFが陰極
(−)に、陽電極14が陽極(+)になり、基板Wの処
理面WFと陽電極14との間に満たされている電解メッ
キ液Qが電気分解され、例えば、電解メッキ液Qが硫酸
銅メッキ液である場合には、処理面WFに銅が析出して
処理面WFに銅のメッキ層が形成される。
【0082】なお、上記電解メッキ処理の間、基板保持
機構1(基板W)の回転に伴って隙間80から周囲に飛
散される電解メッキ液Qは液回収部40に形成された電
解メッキ液回収部41で回収されて貯留タンク31に戻
される。
【0083】ステップS3の電解メッキ処理を予め決め
られた時間行うと、開閉弁34を開から閉、開閉弁36
を閉から開に切り換えて、供給口24からメッキ反応槽
12への電解メッキ液Qの供給を停止し、電動モーター
2の駆動を停止して基板保持機構1(基板W)の回転を
一旦停止する。
【0084】ステップS4:洗浄処理の準備を行う。具
体的には、第2の昇降機構11によって上部カップ10
を上昇させて、基板保持機構1と上部カップ10とを離
間させてメッキ反応槽12内の電解メッキ液Qを電解メ
ッキ液回収部41に排出させ、次に、第1の昇降機構8
によって基板保持機構1を下降させて、基板保持機構1
の周囲に液回収部40に形成された洗浄液回収部42の
回収口44を配置させるとともに、移動機構61によっ
て防滴部材60を防滴位置に移動させる(図7)。
【0085】なお、基板保持機構1と上部カップ10と
を離間させることにより、メッキ反応槽12内の電解メ
ッキ液Qは電解メッキ液回収部41に排出されるが、上
述したように液保持空間23内の電解メッキ液Qは保持
される。
【0086】ステップS5:図8に示すように、電動モ
ーター2を駆動して基板保持機構1(基板W)を回転さ
せながら、開閉弁72を閉から開に切り換えて洗浄液供
給ノズル70から基板保持機構1に保持された基板W
(処理面WF)に洗浄液Rを供給して基板Wを洗浄する
(洗浄処理工程)。
【0087】ステップS5の洗浄処理を予め決められた
時間行うと、開閉弁72を開から閉に切り換えて、洗浄
液供給ノズル70から基板Wへの洗浄液Rの供給を停止
する。
【0088】ステップS6:図9に示すように、基板保
持機構1(基板W)を高速回転させて、基板Wに付着す
る洗浄液Rを振り切り乾燥する(乾燥処理工程)。
【0089】なお、上記ステップS5、S6の洗浄処理
及び乾燥処理の間、基板保持機構1(基板W)の回転に
伴って基板Wから周囲に飛散される洗浄液Rは液回収部
40に形成された洗浄液回収部42で回収されて廃棄さ
れる。
【0090】ステップS6の乾燥処理を予め決められた
時間行うと、電動モーター2の駆動を停止して基板保持
機構1(基板W)の回転を停止する。
【0091】ステップS7:乾燥させた基板Wを基板保
持機構1から取り出す(基板搬出工程)。
【0092】具体的には、第1の昇降機構8によって基
板保持機構1を上昇させて、基板保持機構1のベース部
材4を液回収部40の傾斜部49の先端部よりも上方に
位置させる(図10(a))。
【0093】次に、空の基板搬送アームを進入させ、保
持部材5に保持されている基板Wを支持すると、各保持
部材5の凹部5aが外側を向くように各保持部材5を回
転させて基板Wの保持を解除して、基板Wを基板搬送ア
ームに引き渡す。そして、処理済の基板Wを支持した基
板搬送アームを退避させて基板Wが装置から搬出される
(図10(b))。これで、図4(a)の状態に戻り、
続けて処理するときは上記処理を繰り返す。
【0094】次に、液保持空間23に電解メッキ液Qが
保持されていない状態から、液保持空間23に電解メッ
キ液Qを保持するイニシャル処理については図11に示
すフローチャートや図12ないし図14に示す動作説明
図を参照して説明する。
【0095】図12に示す状態を初期状態とする。 ステップT1:上記ステップS2の電解メッキ液充填工
程と同じに動作により、メッキ反応槽12を形成してメ
ッキ反応槽12に電解メッキ液Qを満たす(図13)。
このとき、電解メッキ液Qは、まず、液保持空間23内
に満たされ、液保持空間23内に電解メッキ液Qが満た
されると仕切り板22に形成された微小開口孔21から
絞り出されるようにメッキ反応槽12に電解メッキ液Q
が供給されていく。
【0096】ステップT2:上記ステップS4と同様の
動作により、メッキ反応槽12内の電解メッキ液Qを電
解メッキ液回収部41に排出させる。これにより、液保
持空間23内に電解メッキ液Qが保持される(図1
4)。図14に示す状態から、第1の昇降機構8によっ
て基板保持機構1を昇降させて、基板保持機構1のベー
ス部材4を液回収部40の傾斜部49の先端部よりも上
方に位置させると、図4(a)に示す状態となる。
【0097】以上の構成及び動作より明らかなように、
この実施例によれば、以下のような効果が得れる。
【0098】基板保持機構1及びそれによって保持され
た基板Wを回転させながら電解メッキ処理を行うように
構成したので、基板Wの回転によって、図6に示す矢印
のように、基板Wの処理面WF上に基板Wの中心から周
囲に向かう電解メッキ液Qの流れが強制的に形成され、
基板保持機構1に保持された基板Wの処理面WF上に形
成される境界層を薄く、かつ、均一にすることができ、
基板Wの処理面WFにメッキ層形成イオンが移動し易く
なるとともに、基板Wの処理面WFへのメッキ層形成イ
オンの移動を均一化できる。従って、メッキ層の形成に
要する時間を短縮することができるとともに、均一なメ
ッキ層を基板Wの処理面WFに形成することができる。
【0099】また、上部カップ10と基板保持機構1と
により形成されるメッキ反応槽12内に電解メッキ液Q
を満たした後、メッキ反応槽12への電解メッキ液Qの
供給を継続しつつ、基板保持機構1と上部カップ10と
を所定量離間させて基板保持機構1に保持された基板W
の周囲に電解メッキ液Qを排出するための隙間80を形
成し、基板保持機構1を回転させながら、陽電極14と
陰電極7との間に給電した状態で電解メッキ処理を行う
ように構成したので、基板保持機構1(基板W)の回転
に伴う電解メッキ液Qの流れに逆らうことなく自然に基
板Wの周囲の隙間80から電解メッキ液Qをメッキ反応
槽12外に排出することができ、メッキ反応槽12内の
電解メッキ液Qの流れを乱すことがない。従って、基板
保持機構1に保持された基板Wの処理面WF上に形成さ
れる境界層が厚くなったり不均一になったりすることを
抑制できる。また、メッキ反応槽12内で電解メッキ液
Qによる乱流などが形成されることも抑制できるので、
メッキ反応槽12内で気泡が発生したり、気泡が基板W
の処理面WFへ流れるようなことも抑制でき、気泡によ
るメッキ層形成欠陥なども抑制することができる。さら
に、上部カップ10と無関係に基板保持機構1を回転さ
せることができるので、簡単な構成で基板保持機構1を
回転させることもできる。
【0100】また、陽電極14の周りの電解メッキ液Q
を保持する電解メッキ液保持機構20を備えたので、陽
電極14が電解メッキ液Q内に浸漬された状態を常時維
持することができる。従って、陽電極14が大気にさら
されることを防止することができ、陽電極14の表面に
形成された皮膜層が流れ出たり変質したりすることなど
を防止できて、再現性のある電解メッキ処理を実施する
ことができる。
【0101】さらに、上記実施例の電解メッキ液保持機
構20は、陽電極14の側方及び上方を囲う上部カップ
10の側壁及び天井面と、陽電極14の下方に配置され
た複数の微小開口孔21が形成された仕切り板22とで
形成された液保持空間23内に陽電極14を収容したこ
とにより構成したので、簡単な構成で電解メッキ液保持
機構20を実現することができる。
【0102】また、基板保持機構1に保持された基板W
に洗浄液Rを供給する洗浄液供給手段を備えたので、電
解メッキ処理や洗浄処理、さらには、洗浄処理の後の乾
燥処理を、基板Wを搬送することなく1つの装置内で行
うことができる。
【0103】さらに、基板保持機構1の周囲に配設さ
れ、電解メッキ液回収部41と洗浄液回収部42とが形
成された液回収部40と、基板保持機構1と液回収部4
0との位置関係を変位させて、排出された液を電解メッ
キ液回収部41で回収する状態と洗浄液回収部42で回
収する状態とで切り換える第1の昇降機構8とを備えた
ので、電解メッキ液Qと洗浄液Rを分離回収することが
できる。
【0104】また、基板保持機構1に保持された基板W
の上方の防滴位置に位置されて上方から基板保持機構1
に保持された基板Wへの電解メッキ液Qの滴下を防止す
る防滴部材60と、防滴位置とそこから外れた待機位置
との間で防滴部材60を移動させる移動機構61とを備
えたので、図4、図8、図9、図10に示すように、基
板Wの洗浄や乾燥、搬入、搬出などの際に、基板Wに電
解メッキ液Qが滴下することを防止でき、基板Wの洗浄
や乾燥、搬入、搬出などを好適に行うことができる。
【0105】さらに、基板保持機構1に保持された基板
Wに洗浄液Rを供給する洗浄液供給ノズル70を防滴部
材60の下部に設けたので、洗浄機能及び防滴機能を備
えた基板メッキ装置をコンパクトに構成することができ
る。
【0106】なお、本発明は上記実施例の構成に限定さ
れず、例えば、以下のように変形実施することができ
る。
【0107】上記実施例の基板保持機構1は、基板Wを
保持すると同時に陰電極7と基板Wの処理面WFとが電
気的に接続されるように構成したが、陰電極7と基板W
の処理面WFとを電気的に接続する機構と基板Wの保持
機構とを別個の機構によって実現してもよい。
【0108】また、基板Wの保持は、周縁部を保持する
構成に限らず、例えば、ベース部材4に基板Wの下面を
真空吸着保持する構成などであってもよい。
【0109】さらに、上記実施例では、接離手段を、基
板保持機構1側の昇降と上部カップ10側の昇降とによ
り実現したが、いずれか一方だけを昇降させることで実
現してもよい。
【0110】また、上記実施例では、切換え手段を、液
回収部40を固定し、基板保持機構1側だけを昇降させ
ることにより実現したが、基板保持機構1を固定し、液
回収部40側だけを昇降させたり、基板保持機構1側と
液回収部40側との双方を昇降させたりすることで実現
してもよい。
【0111】さらに、上記実施例では、基板保持機構1
と上部カップ10とによりメッキ反応槽12を形成する
構成であったが、本発明はその構成に限定されず、基板
保持機構がメッキ反応槽の構成要素と無関係に構成され
た装置であっても請求項1に記載の発明は同様に適用で
きる。
【0112】また、上記実施例の電解メッキ液保持機構
20は、仕切り板22に形成した微小開口孔21におけ
る電解メッキ液Qの表面張力を利用したものであった
が、例えば、図15に示すように、複数の開口26がそ
れぞれ形成された2枚の仕切り板27を重ねて配置し、
メッキ反応槽12内に電解メッキ液を供給するときに
は、図15(a)に示すように、2枚の仕切り板27の
各開口26の位置を一致させ、液保持空間23に電解メ
ッキ液を保持するときには、2枚の仕切り板27を相対
的に変位(回転でも水平移動でもよい)させ、図15
(b)に示すように、2枚の仕切り板27の各開口26
の位置をずらせるようにして液保持空間23に電解メッ
キ液を保持するように構成することもできる。
【0113】さらに、上記実施例や図15に示す変形例
では、陽電極14の側方及び上方を囲う囲い部材を、上
部カップ10の側壁及び天井面で形成したが、図16に
示すように、独立した囲い部材28を設けて液保持空間
23を形成してもよい。
【0114】また、上記実施例や図15に示す変形例で
は、メッキ反応槽12への電解メッキ液Qの供給を液保
持空間23を介して行うように構成したが、メッキ反応
槽12への電解メッキ液Qの供給と液保持空間23への
電解メッキ液Qの供給とを別個の供給系統で実現しても
よい。
【0115】さらに、上記実施例では、電解メッキ処理
の後の基板Wの洗浄について説明したが、基板Wが基板
保持機構1に保持された後、電解メッキ処理の前に基板
Wを洗浄するようにしてもよい。この前洗浄も図8に示
すように行えばよい。
【0116】また、上記実施例では、防滴部材60を単
なる板状部材で構成したが、例えば、図17に示すよう
に、防滴部材60の上面に、上から滴下してきた電解メ
ッキ液Qを回収するための回収凹部68を設けるととも
に、回収凹部68で回収された電解メッキ液Qを回収管
69を介して貯留タンク31に戻すように構成してもよ
い。
【0117】さらに、例えば、基板Wの洗浄や乾燥、搬
入、搬出に際に、基板保持機構1から離間された上部カ
ップ10を基板保持機構1(基板W)の上方から外れた
位置に退避させるように構成すれば、防滴部材60を省
略してもよい。
【0118】また、上記実施例では、装置のフットプリ
ントを小さくするために防滴部材60が待機位置に位置
されているとき起立姿勢をとるように構成したが、例え
ば、水平姿勢の防滴部材60を単に水平移動させて防滴
位置とその側方の待機位置との間で移動させるように構
成してもよい。
【0119】上記実施例では、洗浄液供給ノズル70を
防滴部材60の下部に設けているが、例えば、図18
(a)に示すように、洗浄液供給ノズル70を基板保持
機構1の周辺部に固定配置してもよいし、図18(b)
に示すように、基板保持機構1に保持された基板Wの上
方の実線で示す洗浄位置と、そこから外れた二点鎖線で
示す待機位置との間で移動可能に構成した洗浄液供給ノ
ズル70を設けてもよい。
【0120】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、基板保持手段を回転させる回
転手段を備え、基板保持手段及びそれによって保持され
た基板を回転させながら電解メッキ処理を行うように構
成したので、基板保持手段に保持された基板の処理面上
に形成される境界層を薄く、かつ、均一にすることがで
き、メッキ層の形成に要する時間を短縮することができ
るとともに、均一なメッキ層を基板の処理面に形成する
ことができる。
【0121】請求項2に記載の発明によれば、下方が開
口され、基板保持手段の上部を覆う上部カップと基板保
持手段とにより形成されるメッキ反応槽に電解メッキ液
を満たした後、メッキ反応槽への電解メッキ液の供給を
継続しつつ、基板保持手段と上部カップとを所定量離間
させて基板保持手段に保持された基板の周囲に電解メッ
キ液を排出するための隙間を形成し、基板保持手段を回
転させながら、陽電極と陰電極との間に給電した状態で
電解メッキ処理を行うように構成したので、基板保持手
段(基板)の回転に伴う電解メッキ液の流れに逆らうこ
となく自然に基板の周囲の隙間から電解メッキ液をメッ
キ反応槽外に排出することができ、メッキ反応槽内の電
解メッキ液の流れを乱すことがない。従って、請求項1
に記載の発明をより好適に実現することができる。ま
た、メッキ反応槽内で電解メッキ液による乱流などが形
成されることを抑制できるので、メッキ反応槽内で気泡
が発生したり、気泡が基板の処理面に流れるようなこと
も抑制でき、気泡によるメッキ層形成欠陥なども抑制す
ることができる。さらに、上部カップと無関係に基板保
持手段を回転させることができるので、簡単な構成で基
板保持手段を回転させることもできる。
【0122】請求項3に記載の発明によれば、陽電極の
周りの電解メッキ液を保持する電解メッキ液保持手段を
備えたので、陽電極が電解メッキ液内に浸漬された状態
を常時維持することができる。従って、陽電極が大気に
さらされることを防止することができ、陽電極の表面に
形成された皮膜層が流れ出たり変質したりすることなど
を防止できて、再現性のある電解メッキ処理を実施する
ことができる。
【0123】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
に記載の発明における電解メッキ液保持手段を、陽電極
の側方及び上方を囲う囲い部材と、陽電極の下方に配置
された複数の微小開口孔が形成された仕切り板とで形成
された液保持空間内に陽電極を収容したことにより構成
したので、簡単な構成で電解メッキ液保持手段を実現す
ることができる。
【0124】請求項5に記載の発明によれば、基板保持
手段に保持された基板に洗浄液を供給する洗浄液供給手
段を備えたので、電解メッキ処理や洗浄処理、さらに
は、洗浄処理の後の乾燥処理を、基板を搬送することな
く1つの装置内で行うことができる。
【0125】請求項6に記載の発明によれば、基板保持
手段の周囲に配設され、電解メッキ液回収部と洗浄液回
収部とが形成された液回収部と、基板保持手段と液回収
部との位置関係を変位させて、排出された液を電解メッ
キ液回収部で回収する状態と洗浄液回収部で回収する状
態とで切り換える切換え手段とを備えたので、電解メッ
キ液と洗浄液を分離回収することができる。
【0126】請求項7に記載の発明によれば、基板保持
手段に保持された基板の上方の防滴位置に位置されて上
方から基板保持手段に保持された基板への電解メッキ液
の滴下を防止する防滴部材と、防滴位置とそこから外れ
た待機位置との間で防滴部材を移動させる移動手段とを
備えたので、基板の洗浄や乾燥、搬入、搬出などの際
に、基板に電解メッキ液が滴下することを防止でき、基
板の洗浄や乾燥、搬入、搬出などを好適に行うことがで
きる。
【0127】請求項8に記載の発明によれば、基板保持
手段に保持された基板に洗浄液を供給する洗浄液供給ノ
ズルを防滴部材の下部に設けたので、洗浄機能及び防滴
機能を備えた基板メッキ装置をコンパクトに構成するこ
とができる。
【0128】請求項9に記載の発明によれば、請求項2
に記載の発明に係る基板メッキ装置を用いた電解メッキ
処理を好適に行うことができる。
【0129】請求項10に記載の発明によれば、請求項
5に記載の発明に係る基板メッキ装置を用いた電解メッ
キ処理や洗浄処理、乾燥処理を好適に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る基板メッキ装置の全体
構成を示す図である。
【図2】実施例装置の移動機構の一例を示す図である。
【図3】実施例装置の動作を示すフローチャートであ
る。
【図4】基板搬入工程の動作説明図である。
【図5】電解メッキ液充填工程の動作説明図である。
【図6】電解メッキ処理工程の動作説明図である。
【図7】洗浄処理の準備の動作説明図である。
【図8】洗浄処理工程の動作説明図である。
【図9】乾燥処理工程の動作説明図である。
【図10】基板搬出工程の動作説明図である。
【図11】液保持空間内に電解メッキ液を保持するため
のイニシャル処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】イニシャル処理を行う際の初期状態を示す図
である。
【図13】イニシャル処理においてメッキ反応槽に電解
メッキ液を満たした状態を示す図である。
【図14】イニシャル処理においてメッキ反応槽内の電
解メッキ液を排出した状態を示す図である。
【図15】電解メッキ液保持機構の変形例を示す図であ
る。
【図16】液保持空間を形成する囲い部材の変形例を示
す図である。
【図17】防滴部材の変形例を示す図である。
【図18】洗浄液供給ノズルの変形例を示す図である。
【図19】従来の基板メッキ装置の構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1:基板保持機構 2:電動モーター 7:陰電極 8:第1の昇降機構 10:上部カップ 11:第2の昇降機構 12:メッキ反応槽 14:陽電極 15:電源ユニット 20:電解メッキ液保持機構 21:微小開口孔 22:仕切り板 23:液保持空間 30:電解メッキ液供給機構 40:液回収部 41:電解メッキ液回収部 42:洗浄液回収部 60:防滴部材 61:移動機構 70:洗浄液供給ノズル 80:電解メッキ液を排出するための隙間 W:基板 WF:基板の処理面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C25D 21/08 C25D 21/08 21/10 302 21/10 302 (72)発明者 村岡 祐介 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内 (72)発明者 村山 博美 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内 Fターム(参考) 4K024 AA09 BB09 BB12 CB01 CB02 CB08 CB11 CB18 CB19 CB26 DB10 GA16

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に対してメッキ処理を施す基板メッ
    キ装置であって、 メッキ層を形成する処理面を上方に向けて基板を保持す
    る基板保持手段と、 前記基板保持手段に保持された基板の処理面に対して電
    気的に接続する陰電極と、 前記基板保持手段を回転させる回転手段と、 前記基板保持手段に保持された基板の上部に電解メッキ
    液を貯留するメッキ反応槽と、 前記メッキ反応槽に貯留された電解メッキ液に浸漬さ
    れ、前記基板保持手段に保持された基板の処理面に対向
    配置される陽電極と、 前記メッキ反応槽に電解メッキ液を供給する電解メッキ
    液供給手段と、 前記陽電極から前記陰電極へ向けて電流が流れるように
    給電する給電手段と、 を備えたことを特徴とする基板メッキ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の基板メッキ装置におい
    て、 前記メッキ反応槽は、下方が開口され、前記基板保持手
    段の上部を覆う上部カップを備え、 前記基板保持手段と前記上部カップとを相対的に接離さ
    せる接離手段を備え、かつ、 前記メッキ反応槽に電解メッキ液を満たした後、前記メ
    ッキ反応槽への電解メッキ液の供給を継続しつつ、前記
    基板保持手段と前記上部カップとを所定量離間させて前
    記基板保持手段に保持された基板の周囲に電解メッキ液
    を排出するための隙間を形成し、前記基板保持手段を回
    転させながら、前記陽電極と前記陰電極との間に給電し
    た状態で電解メッキ処理を行うことを特徴とする基板メ
    ッキ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の基板メッキ装
    置において、 前記陽電極の周りの電解メッキ液を保持する電解メッキ
    液保持手段をさらに備えたことを特徴とする基板メッキ
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の基板メッキ装置におい
    て、 前記電解メッキ液保持手段は、前記陽電極の側方及び上
    方を囲う囲い部材と、前記陽電極の下方に配置された複
    数の微小開口孔が形成された仕切り板とで形成された液
    保持空間内に前記陽電極を収容したことにより構成した
    ことを特徴とする基板メッキ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の基
    板メッキ装置において、 前記基板保持手段に保持された基板に洗浄液を供給する
    洗浄液供給手段をさらに備えたことを特徴とする基板メ
    ッキ装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の基板メッキ装置におい
    て、 前記基板保持手段の周囲に配設され、電解メッキ液回収
    部と洗浄液回収部とが形成された液回収部と、 前記基板保持手段と前記液回収部との位置関係を変位さ
    せて、排出された液を前記電解メッキ液回収部で回収す
    る状態と前記洗浄液回収部で回収する状態とで切り換え
    る切換え手段と、 をさらに備えたことを特徴とする基板メッキ装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の基
    板メッキ装置において、 前記基板保持手段に保持された基板の上方の防滴位置に
    位置されて上方から前記基板保持手段に保持された基板
    への電解メッキ液の滴下を防止する防滴部材と、 前記防滴位置と前記防滴位置から外れた待機位置との間
    で前記防滴部材を移動させる移動手段と、 をさらに備えたことを特徴とする基板メッキ装置。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の基板メッキ装置におい
    て、 前記基板保持手段に保持された基板の上方の防滴位置に
    位置されて上方から前記基板保持手段に保持された基板
    への電解メッキ液の滴下を防止する防滴部材と、 前記防滴位置と前記防滴位置から外れた待機位置との間
    で前記防滴部材を移動させる移動手段とをさらに備え、 前記洗浄液供給手段は、前記防滴部材の下部に設けられ
    た洗浄液供給ノズルであることを特徴とする基板メッキ
    装置。
  9. 【請求項9】 基板に対してメッキ処理を施す基板メッ
    キ方法であって、 メッキ層を形成する処理面を上方に向けて基板を保持す
    る基板保持手段と、下方が開口され、前記基板保持手段
    の上部を覆う上部カップとを離間させた状態で、処理面
    を上方に向けて前記基板保持手段に基板を保持させる基
    板搬入工程と、 前記上部カップと前記基板保持手段とを近接させ、前記
    上部カップの下端部と前記基板保持手段と閉じ合わされ
    て形成されたメッキ反応槽に電解メッキ液を供給して、
    前記メッキ反応槽に電解メッキ液を満たす電解メッキ液
    充填工程と、 前記メッキ反応槽への電解メッキ液の供給を継続しつ
    つ、前記基板保持手段と前記上部カップとを所定量離間
    させて前記基板保持手段に保持された基板の周囲に電解
    メッキ液を排出するための隙間を形成し、前記基板保持
    手段を回転させながら、前記基板保持手段に保持された
    基板の処理面に対向配置されるように前記上部カップ内
    に配設された陽電極と前記基板保持手段に保持された基
    板の処理面に対して電気的に接続された陰電極との間に
    給電した状態で電解メッキ処理を行う電解メッキ処理工
    程と、 メッキ層が形成された基板を前記基板保持手段から取り
    出す基板搬出工程と、 を備えたことを特徴とする基板メッキ方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の基板メッキ方法にお
    いて、 前記電解メッキ処理工程と前記基板搬出工程の間に、 前記基板保持手段と前記上部カップとを離間させ、前記
    基板保持手段を回転させながら、前記基板保持手段に保
    持された基板に洗浄液を供給して基板を洗浄する洗浄処
    理工程と、 洗浄液の供給を停止した後、前記基板保持手段を回転さ
    せて基板を乾燥させる乾燥処理工程と、 を備えたことを特徴とする基板メッキ方法。
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