JP2000256650A - 摩擦材組成物及び摩擦材組成物を用いた摩擦材 - Google Patents
摩擦材組成物及び摩擦材組成物を用いた摩擦材Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 絶対湿度が高いとき及び夜間一晩駐車したと
きのグー音の発生及び音圧を低減することが可能な摩擦
材に適した摩擦材組成物及び摩擦材組成物を用いた摩擦
材を提供する。 【解決手段】 繊維状物質、結合剤及び摩擦調整剤を含
み、かつ全組成物中にフッ素樹脂パウダーを０．０８〜
１０．５重量％含有してなる摩擦材組成物並びに上記の
摩擦材組成物を加熱加圧成形してなる摩擦材。
きのグー音の発生及び音圧を低減することが可能な摩擦
材に適した摩擦材組成物及び摩擦材組成物を用いた摩擦
材を提供する。 【解決手段】 繊維状物質、結合剤及び摩擦調整剤を含
み、かつ全組成物中にフッ素樹脂パウダーを０．０８〜
１０．５重量％含有してなる摩擦材組成物並びに上記の
摩擦材組成物を加熱加圧成形してなる摩擦材。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車、特に乗用
車、各種産業機械等の制動に用いられるディスクブレー
キパッド、ブレーキライニング等の摩擦材に適した摩擦
材組成物及び摩擦材組成物を用いた摩擦材に関する。
車、各種産業機械等の制動に用いられるディスクブレー
キパッド、ブレーキライニング等の摩擦材に適した摩擦
材組成物及び摩擦材組成物を用いた摩擦材に関する。
【０００２】
【従来の技術】乗用車、各種産業機械等には、その制動
のためディスクブレーキパッド、ブレーキライニング等
の摩擦材が使用されている。従来の摩擦材、例えばディ
スクブレーキパッドは、特開昭４９−２１５４４号公
報、特開平２−１３２１７５号公報等に示されるように
補強繊維として、スチール繊維、黄銅繊維、銅繊維等の
金属繊維、アクリル繊維、アラミド繊維、フェノール繊
維等の有機繊維、ロックウール、チタン酸カリウム繊
維、アルミナシリカ繊維、カーボン繊維等の無機繊維を
基材とし、これに結合剤としてフェノール樹脂、メラミ
ン樹脂等の熱硬化性樹脂、摩擦調整剤として、ゴムダス
ト、カシューダスト等の有機質摩擦調整剤、硫酸バリウ
ム、黒鉛、三硫化アンチモン、マイカ、ジルコニア、シ
リカ、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等
の無機質摩擦調整剤などを含む混合物を加熱加圧成形し
たものが一般的に知られている。
のためディスクブレーキパッド、ブレーキライニング等
の摩擦材が使用されている。従来の摩擦材、例えばディ
スクブレーキパッドは、特開昭４９−２１５４４号公
報、特開平２−１３２１７５号公報等に示されるように
補強繊維として、スチール繊維、黄銅繊維、銅繊維等の
金属繊維、アクリル繊維、アラミド繊維、フェノール繊
維等の有機繊維、ロックウール、チタン酸カリウム繊
維、アルミナシリカ繊維、カーボン繊維等の無機繊維を
基材とし、これに結合剤としてフェノール樹脂、メラミ
ン樹脂等の熱硬化性樹脂、摩擦調整剤として、ゴムダス
ト、カシューダスト等の有機質摩擦調整剤、硫酸バリウ
ム、黒鉛、三硫化アンチモン、マイカ、ジルコニア、シ
リカ、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等
の無機質摩擦調整剤などを含む混合物を加熱加圧成形し
たものが一般的に知られている。
【０００３】しかしながら、従来のディスクブレーキパ
ッドは、例えば乗用車の場合、ブレーキペダルを踏んで
ディスクブレーキが制動したときの止まり際又はそれか
ら発進するためブレーキペダルの踏力を弱めたとき、即
ち揺り戻し時などにグー音と称する２００〜３００Hz付
近の異音が発生し、グー音の音圧が高い場合ユーザーに
とっては、故障の前兆とみなすことがある。このグー音
は、ディスクブレーキパッドと相手材のディスクロータ
ー間のスティックスリップを起振源とし、サスペンショ
ン部品を共振系として発生し、特に絶対湿度が高いとき
及び夜間一晩駐車した場合に大きくなる。
ッドは、例えば乗用車の場合、ブレーキペダルを踏んで
ディスクブレーキが制動したときの止まり際又はそれか
ら発進するためブレーキペダルの踏力を弱めたとき、即
ち揺り戻し時などにグー音と称する２００〜３００Hz付
近の異音が発生し、グー音の音圧が高い場合ユーザーに
とっては、故障の前兆とみなすことがある。このグー音
は、ディスクブレーキパッドと相手材のディスクロータ
ー間のスティックスリップを起振源とし、サスペンショ
ン部品を共振系として発生し、特に絶対湿度が高いとき
及び夜間一晩駐車した場合に大きくなる。
【０００４】この主原因は、絶対湿度の高いとき及び夜
間一晩駐車したときに、ディスクロータ表面に生成され
るトランスファーフィルムに水分が吸着し、この水分が
原因でディスクロータとトランスファーフィルム間に錆
を発生させ、再運転する際運転初期時にトランスファー
フィルムが剥離することで静動μ低下比が大きくなって
グー音の音圧を大きくしていると考えられる。
間一晩駐車したときに、ディスクロータ表面に生成され
るトランスファーフィルムに水分が吸着し、この水分が
原因でディスクロータとトランスファーフィルム間に錆
を発生させ、再運転する際運転初期時にトランスファー
フィルムが剥離することで静動μ低下比が大きくなって
グー音の音圧を大きくしていると考えられる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】請求項１記載の発明
は、絶対湿度が高いとき及び夜間一晩駐車したときのグ
ー音の発生及び音圧を低減することが可能な摩擦材に適
した摩擦材組成物を提供するものである。請求項２記載
の発明は、絶対湿度が高いとき及び夜間一晩駐車したと
きのグー音の発生及び音圧を低減することが可能な摩擦
材を提供するものである。
は、絶対湿度が高いとき及び夜間一晩駐車したときのグ
ー音の発生及び音圧を低減することが可能な摩擦材に適
した摩擦材組成物を提供するものである。請求項２記載
の発明は、絶対湿度が高いとき及び夜間一晩駐車したと
きのグー音の発生及び音圧を低減することが可能な摩擦
材を提供するものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、繊維状物質、
結合剤及び摩擦調整剤を含み、かつ全組成物中にフッ素
樹脂パウダーを０．０８〜１０．５重量％含有してなる
摩擦材組成物に関する。また、本発明は、上記の摩擦材
組成物を加熱加圧成形してなる摩擦材に関する。
結合剤及び摩擦調整剤を含み、かつ全組成物中にフッ素
樹脂パウダーを０．０８〜１０．５重量％含有してなる
摩擦材組成物に関する。また、本発明は、上記の摩擦材
組成物を加熱加圧成形してなる摩擦材に関する。
【０００７】
【発明の実施の形態】本発明において、フッ素樹脂パウ
ダーの含有量は、全組成物中に０．０８〜１０．５重量
％、好ましくは０．１〜１０．０重量部、より好ましく
は０．５〜７．０重量％、さらに好ましくは１．０〜
５．０重量％の範囲とされ、０．０８重量％未満である
とグー音の音圧低下の効果が得られない。一方、１０．
５重量％を越えると摩擦材にクラックが発生する。なお
フッ素樹脂パウダーの平均粒径は、０．０５〜５０μｍ
が好ましく、０．１〜２０μｍであることがより好まし
く、０．５〜１０μｍであることがさらに好ましい。
ダーの含有量は、全組成物中に０．０８〜１０．５重量
％、好ましくは０．１〜１０．０重量部、より好ましく
は０．５〜７．０重量％、さらに好ましくは１．０〜
５．０重量％の範囲とされ、０．０８重量％未満である
とグー音の音圧低下の効果が得られない。一方、１０．
５重量％を越えると摩擦材にクラックが発生する。なお
フッ素樹脂パウダーの平均粒径は、０．０５〜５０μｍ
が好ましく、０．１〜２０μｍであることがより好まし
く、０．５〜１０μｍであることがさらに好ましい。
【０００８】本発明に用いられるフッ素樹脂パウダーと
しては、例えば、テトラフルオロエチレン（ＰＴＦ
Ｅ）、フッ化エチレンポリプロピレンコポリマー（ＦＥ
Ｐ）、テトラフルオロエチレン−パーフロロアルキルビ
ニルエーテルコポリマー（ＰＦＡ）等が挙げられ、この
うちテトラフルオロエチレン（ＰＴＦＥ）を用いること
が好ましい。
しては、例えば、テトラフルオロエチレン（ＰＴＦ
Ｅ）、フッ化エチレンポリプロピレンコポリマー（ＦＥ
Ｐ）、テトラフルオロエチレン−パーフロロアルキルビ
ニルエーテルコポリマー（ＰＦＡ）等が挙げられ、この
うちテトラフルオロエチレン（ＰＴＦＥ）を用いること
が好ましい。
【０００９】本発明における繊維状物質としては、例え
ば、スチール繊維、黄銅繊維、銅繊維、アラミド繊維、
アクリル繊維、フェノール繊維、セラミック繊維、ロッ
クウール、チタン酸カリウム繊維、カーボン繊維等が挙
げられる。本発明における結合剤としては、例えば、フ
ェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、カシュー
樹脂等の熱硬化性樹脂、ＮＢＲ、ＳＢＲ、ＩＲ等のゴ
ム、前記熱硬化性樹脂と前記ゴムとを混合したものなど
が挙げられる。本発明における摩擦調整剤としては、例
えば、ゴムダスト、カシューダスト等の有機質摩擦調整
剤、硫酸バリウム、黒鉛、三硫化アンチモン、マイカ、
ジルコニア、シリカ、アルミナ炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム等の無機質摩擦調整剤などが挙げられる。さ
らに必要に応じて黄銅粉、鉄粉、銅粉等の金属粉が添加
される。
ば、スチール繊維、黄銅繊維、銅繊維、アラミド繊維、
アクリル繊維、フェノール繊維、セラミック繊維、ロッ
クウール、チタン酸カリウム繊維、カーボン繊維等が挙
げられる。本発明における結合剤としては、例えば、フ
ェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、カシュー
樹脂等の熱硬化性樹脂、ＮＢＲ、ＳＢＲ、ＩＲ等のゴ
ム、前記熱硬化性樹脂と前記ゴムとを混合したものなど
が挙げられる。本発明における摩擦調整剤としては、例
えば、ゴムダスト、カシューダスト等の有機質摩擦調整
剤、硫酸バリウム、黒鉛、三硫化アンチモン、マイカ、
ジルコニア、シリカ、アルミナ炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム等の無機質摩擦調整剤などが挙げられる。さ
らに必要に応じて黄銅粉、鉄粉、銅粉等の金属粉が添加
される。
【００１０】上記における繊維状物質の含有量は、機械
強度などの点から、全組成物中に３０〜６０重量％とす
ることが好ましく、４０〜５０重量％とすることがより
好ましい。結合剤の含有量は、成形性などの点から、全
組成物中に３〜２０重量％とすることが好ましく、５〜
１５重量％とすることがより好ましい。フッ素樹脂パウ
ダーを除く摩擦調整剤の含有量は、摩擦係数の高さ、安
定性などの点から、２１〜６６重量％とすることが好ま
しく、２８〜５４重量％とすることがより好ましい。ま
た、有機質摩擦調整剤と無機質摩擦調整剤の使用割合
は、有機質摩擦調整剤／無機質摩擦調整剤（重量比）が
１０／９０〜２０／８０とすることが好ましい。なお必
要に応じて添加する金属粉の含有量は、全組成物中に１
〜２０重量％とすることが好ましく、３〜１５重量％と
することがより好ましい。これらの成分は、全組成物が
１００重量％となるように配合される。
強度などの点から、全組成物中に３０〜６０重量％とす
ることが好ましく、４０〜５０重量％とすることがより
好ましい。結合剤の含有量は、成形性などの点から、全
組成物中に３〜２０重量％とすることが好ましく、５〜
１５重量％とすることがより好ましい。フッ素樹脂パウ
ダーを除く摩擦調整剤の含有量は、摩擦係数の高さ、安
定性などの点から、２１〜６６重量％とすることが好ま
しく、２８〜５４重量％とすることがより好ましい。ま
た、有機質摩擦調整剤と無機質摩擦調整剤の使用割合
は、有機質摩擦調整剤／無機質摩擦調整剤（重量比）が
１０／９０〜２０／８０とすることが好ましい。なお必
要に応じて添加する金属粉の含有量は、全組成物中に１
〜２０重量％とすることが好ましく、３〜１５重量％と
することがより好ましい。これらの成分は、全組成物が
１００重量％となるように配合される。
【００１１】本発明になる摩擦材は、フッ素樹脂パウダ
ー、繊維状物質、結合剤及び他の摩擦調整剤を含む材料
を加えて均一に混合し、この混合物を予備成形し、次い
で金型内に裏金及び予備成形体を挿設した後、加熱加圧
成形法で成形し、その後熱処理を行い、必要に応じて表
面の有機成分を除去するためスコーチ処理を行って得ら
れる。なお成形する際の加熱温度は１３０〜１７０℃が
好ましく、１４０〜１６０℃がより好ましい。圧力は３
０〜６０MPaが好ましく、４０〜５０MPaがより好まし
い。熱処理温度は１００〜３００℃が好ましく、１５０
〜２５０℃がより好ましい。
ー、繊維状物質、結合剤及び他の摩擦調整剤を含む材料
を加えて均一に混合し、この混合物を予備成形し、次い
で金型内に裏金及び予備成形体を挿設した後、加熱加圧
成形法で成形し、その後熱処理を行い、必要に応じて表
面の有機成分を除去するためスコーチ処理を行って得ら
れる。なお成形する際の加熱温度は１３０〜１７０℃が
好ましく、１４０〜１６０℃がより好ましい。圧力は３
０〜６０MPaが好ましく、４０〜５０MPaがより好まし
い。熱処理温度は１００〜３００℃が好ましく、１５０
〜２５０℃がより好ましい。
【００１２】必要に応じて行うスコーチ処理は、摩擦部
材に熱盤を押し当てる方法、ガスの炎などの直火で加熱
する方法、遠赤外線などの輻射熱で加熱する方法等があ
り特に制限はない。またスコーチ処理の条件について
は、その材質に合った条件を選定して処理すればよい。
本発明における摩擦材の配合は、セミメタリック系、ノ
ンスチール系のいずれにも適用でき特に制限はない。定
して処理すればよい。
材に熱盤を押し当てる方法、ガスの炎などの直火で加熱
する方法、遠赤外線などの輻射熱で加熱する方法等があ
り特に制限はない。またスコーチ処理の条件について
は、その材質に合った条件を選定して処理すればよい。
本発明における摩擦材の配合は、セミメタリック系、ノ
ンスチール系のいずれにも適用でき特に制限はない。定
して処理すればよい。
【００１３】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。 実施例１ 平均粒径が３．０μｍのフッ素樹脂パウダー〔テトラフ
ルオロエチレン（ＰＴＦＥ）（三井・デュポンクロロケ
ミカル(株)製、商品名ＴＬＰ１０Ｆ−１）〕３．０重量
％に、表１に示す量の他の材料を配合し、混合機で３０
００r/minの回転速度で４分間混合し、摩擦材組成物Ａ
を得た。
ルオロエチレン（ＰＴＦＥ）（三井・デュポンクロロケ
ミカル(株)製、商品名ＴＬＰ１０Ｆ−１）〕３．０重量
％に、表１に示す量の他の材料を配合し、混合機で３０
００r/minの回転速度で４分間混合し、摩擦材組成物Ａ
を得た。
【００１４】実施例２ 実施例１で用いた平均粒径が３．０μｍのフッ素樹脂パ
ウダー０．１重量％に、表１に示す量の他の材料を配合
し、混合機で３０００r/minの回転速度で４分間混合
し、摩擦材組成物Ｂを得た。
ウダー０．１重量％に、表１に示す量の他の材料を配合
し、混合機で３０００r/minの回転速度で４分間混合
し、摩擦材組成物Ｂを得た。
【００１５】実施例３ 実施例１で用いた平均粒径が３．０μｍのフッ素樹脂パ
ウダー１０．０重量％に、表１に示す量の他の材料を配
合し、混合機で３０００r/minの回転速度で４分間混合
し、摩擦材組成物Ｃを得た。
ウダー１０．０重量％に、表１に示す量の他の材料を配
合し、混合機で３０００r/minの回転速度で４分間混合
し、摩擦材組成物Ｃを得た。
【００１６】比較例１ 実施例１で用いた平均粒径が３．０μｍのフッ素樹脂パ
ウダー０．０５重量％に、表１に示す量の他の材料を配
合し、混合機で３０００r/minの回転速度で４分間混合
し、摩擦材組成物Ｄを得た。
ウダー０．０５重量％に、表１に示す量の他の材料を配
合し、混合機で３０００r/minの回転速度で４分間混合
し、摩擦材組成物Ｄを得た。
【００１７】比較例２ 実施例１で用いた平均粒径が３．０μｍのフッ素樹脂パ
ウダー１１．０重量％に、表１に示す量の他の材料を配
合し、混合機で３０００r/minの回転速度で４分間混合
し、摩擦材組成物Ｅを得た。
ウダー１１．０重量％に、表１に示す量の他の材料を配
合し、混合機で３０００r/minの回転速度で４分間混合
し、摩擦材組成物Ｅを得た。
【００１８】比較例３ フッ素樹脂パウダーを用いず表１に示す量の材料を配合
し、混合機で３０００r/minの回転速度で４分間混合
し、摩擦材組成物Ｆを得た。
し、混合機で３０００r/minの回転速度で４分間混合
し、摩擦材組成物Ｆを得た。
【００１９】上記の実施例１〜３及び比較例１〜３で得
られた摩擦材組成物Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅ及びＦを各々予
備成形し、次いで金型内にディスクブレーキパッドの裏
金及び予備成形体を挿設し、その後１５０±２．５℃、
圧力４９MPaの条件で５分間加熱加圧成形した。さらに
２００℃で５時間熱処理を行い、冷却後研磨し、４７０
±１０℃で５分間の表面スコーチ処理を行って端部から
端部までの長さが１２７mmのディスクブレーキパッド
Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅ及びＦを得た。
られた摩擦材組成物Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅ及びＦを各々予
備成形し、次いで金型内にディスクブレーキパッドの裏
金及び予備成形体を挿設し、その後１５０±２．５℃、
圧力４９MPaの条件で５分間加熱加圧成形した。さらに
２００℃で５時間熱処理を行い、冷却後研磨し、４７０
±１０℃で５分間の表面スコーチ処理を行って端部から
端部までの長さが１２７mmのディスクブレーキパッド
Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅ及びＦを得た。
【００２０】
【表１】
【００２１】次に上記で得られたディスクブレーキパッ
ドＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅ及びＦについて比較試験を行っ
た。その試験結果を表２に示す。なおグー音の評価方法
については、車両重量：１６００kg、ブレーキ型式：コ
レットタイプ（シリンダ面積：２８cm2）、２０００cc
オートマチック車で、市街地走行（１０００km）を行
い、下記の３条件のときのグー音の音圧を騒音計を用い
てそれぞれ測定し、その測定結果を表２に示す。また外
観（クラック発生の有無）について調べた結果も表２に
示す。
ドＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅ及びＦについて比較試験を行っ
た。その試験結果を表２に示す。なおグー音の評価方法
については、車両重量：１６００kg、ブレーキ型式：コ
レットタイプ（シリンダ面積：２８cm2）、２０００cc
オートマチック車で、市街地走行（１０００km）を行
い、下記の３条件のときのグー音の音圧を騒音計を用い
てそれぞれ測定し、その測定結果を表２に示す。また外
観（クラック発生の有無）について調べた結果も表２に
示す。
【００２２】測定条件１：絶対湿度が２〜５g/m3の環境
条件下で、制動前温度１３０℃で５０km/hの速度から
０．３Ｇで制動し、揺り戻し時のグー音を１０回測定
し、その平均値を求めた。 測定条件２：絶対湿度が１５〜１８g/m3の環境条件下
で、制動前温度１３０℃で５０km/hの速度から０．３Ｇ
で制動し、揺り戻し時のグー音を１０回測定し、その平
均値を求めた。 測定条件３：走行後に夜間一晩駐車し、翌朝エンジン始
動直後に２０km/hの速度から０．３Ｇで制動し、揺り戻
し時のグー音を５回測定し、その平均値を求めた。
条件下で、制動前温度１３０℃で５０km/hの速度から
０．３Ｇで制動し、揺り戻し時のグー音を１０回測定
し、その平均値を求めた。 測定条件２：絶対湿度が１５〜１８g/m3の環境条件下
で、制動前温度１３０℃で５０km/hの速度から０．３Ｇ
で制動し、揺り戻し時のグー音を１０回測定し、その平
均値を求めた。 測定条件３：走行後に夜間一晩駐車し、翌朝エンジン始
動直後に２０km/hの速度から０．３Ｇで制動し、揺り戻
し時のグー音を５回測定し、その平均値を求めた。
【００２３】
【表２】
【００２４】表２に示されるように、本発明の実施例に
なる摩擦材組成物を用いたディスクブレーキパッドは、
グー音の音圧が低く、クラックの発生も認められなかっ
た。これに対し比較例１及び３の摩擦材組成物を用いた
ディスクブレーキパッドは、グー音の音圧が高く、特に
吸湿量が多くなるとさらにグー音の音圧が高くなり、ま
た比較例２の摩擦材組成物を用いたディスクブレーキパ
ッドは、クラックが発生するという欠陥が生じた。
なる摩擦材組成物を用いたディスクブレーキパッドは、
グー音の音圧が低く、クラックの発生も認められなかっ
た。これに対し比較例１及び３の摩擦材組成物を用いた
ディスクブレーキパッドは、グー音の音圧が高く、特に
吸湿量が多くなるとさらにグー音の音圧が高くなり、ま
た比較例２の摩擦材組成物を用いたディスクブレーキパ
ッドは、クラックが発生するという欠陥が生じた。
【００２５】
【発明の効果】請求項１における摩擦材組成物は、絶対
湿度が高いとき及び夜間一晩駐車したときのグー音の発
生及び音圧を低減することが可能で、クラックの発生の
ない摩擦材を提供することができる。請求項２における
摩擦材は、絶対湿度が高いとき及び夜間一晩駐車したと
きのグー音の発生及び音圧を低減することができ、クラ
ックの発生もなく工業的に極めて好適である。
湿度が高いとき及び夜間一晩駐車したときのグー音の発
生及び音圧を低減することが可能で、クラックの発生の
ない摩擦材を提供することができる。請求項２における
摩擦材は、絶対湿度が高いとき及び夜間一晩駐車したと
きのグー音の発生及び音圧を低減することができ、クラ
ックの発生もなく工業的に極めて好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｆ１６Ｄ 69/02 Ｆ１６Ｄ 69/02 Ｃ Ｆターム(参考） 3J058 BA21 BA23 BA25 BA46 BA78 CA02 CA42 FA01 FA31 FA35 GA04 GA07 GA15 GA20 GA26 GA28 GA33 GA34 GA37 GA45 GA54 GA62 GA65 GA73 GA82 GA92 4F071 AA12 AA26 AA27 AA33 AA41 AA42 AA56 AB03 AB06 AB07 AB08 AB10 AB13 AB21 AB23 AB24 AB26 AB29 AB30 AE12 AE13 AE17 AH07 AH17 DA01
Claims (2)
- 【請求項１】 繊維状物質、結合剤及び摩擦調整剤を含
み、かつ全組成物中にフッ素樹脂パウダーを０．０８〜
１０．５重量％含有してなる摩擦材組成物。 - 【請求項２】 請求項１記載の摩擦材組成物を加熱加圧
成形してなる摩擦材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6151799A JP2000256650A (ja) | 1999-03-09 | 1999-03-09 | 摩擦材組成物及び摩擦材組成物を用いた摩擦材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6151799A JP2000256650A (ja) | 1999-03-09 | 1999-03-09 | 摩擦材組成物及び摩擦材組成物を用いた摩擦材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000256650A true JP2000256650A (ja) | 2000-09-19 |
Family
ID=13173372
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6151799A Pending JP2000256650A (ja) | 1999-03-09 | 1999-03-09 | 摩擦材組成物及び摩擦材組成物を用いた摩擦材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000256650A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001098682A2 (en) * | 2000-06-16 | 2001-12-27 | Honeywell International Inc. | Improvement of noise behavior of non-asbestos friction materials through use of fluoropolymers |
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