JP2003322183A - ブレーキ用摩擦材 - Google Patents

ブレーキ用摩擦材

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Cuやアンチモン等の重金属を含む材料を含
有しない、高温でのブレーキ摩擦性能及び機械的強度が
良好なブレーキ用摩擦材を提供する。 【解決手段】 繊維成分、結合成分及び摩擦調整成分を
含むブレーキ用摩擦材において、前記摩擦調整成分とし
て酸化マグネシウム(MgO)と黒鉛を摩擦材中に40
〜85体積%含有し、前記酸化マグネシウム(MgO)
と黒鉛の体積比率(MgO/黒鉛)が1/1〜6/1で
あり、且つ結合成分として熱硬化性樹脂を3〜20体積
%含有し、前記酸化マグネシウム(MgO)と該熱硬化
性樹脂の体積比率(MgO/熱硬化性樹脂)が2/1〜
15/1であることを特徴とするブレーキ用摩擦材とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車や産業機械
のブレーキに用いられるブレーキ用摩擦材に関し、さら
に詳しくはCu系金属や重金属を含まない、高温でのブ
レーキ摩擦性能及び機械的強度が良好なブレーキ用摩擦
材に関する。
【0002】
【従来の技術】摩擦材として一般に用いられている非石
綿系摩擦材には、強度補強や摩擦係数の維持、品質向上
などのために各種の繊維成分が使用されており、金属繊
維としてCu繊維やスチール繊維等が多量に使用されて
いる。また、非石綿系摩擦材には、繊維成分の他、摩擦
調整成分や結合成分等も含まれており、重金属のアンチ
モン(Sb)を含むSb23やSb23も摩擦調整成分
として使用されている。
【0003】現在、一般に非石綿系摩擦材には、Cu繊
維やCu粉が0〜20体積%程度含まれている。Cuは
摩擦材の強度補強や摩擦係数向上、さらに400℃以上
での摩擦係数の維持や放熱効率の向上に有効である。ま
た、スチール繊維と異なり、ローター材等の摩耗量を増
やしたりする相手攻撃性が小さい、錆を発生することが
少ないなどの特徴がある。
【0004】また、重金属のアンチモン(Sb)を含む
Sb23やSb23等のアンチモン化合物は、通常、非
石綿系摩擦材に0〜数体積%含まれており、高温での潤
滑性の向上、摩擦材の難燃性の向上に有効である。
【0005】しかし、最近では、環境衛生上の配慮から
欧米を中心にこれらの重金属系の材料を使用しない摩擦
材の開発が望まれてきている。
【0006】今後、Cuやアンチモンなどの重金属を含
まず、且つ従来の摩擦材と同じ特性を持つ摩擦材が必要
となるが、Cu系材料については容易にその代替となる
材料が見つかっていない。例えば、Cu系材料の代わり
に、スチール繊維やFe粉を用いるセミメタリック系摩
擦材が従来より存在するが、これは相手攻撃性があり、
且つ錆が出やすい、鳴き・ジャダー等が発生しやすいな
どの問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決しようとするものであり、Cuやアンチモン等の
重金属を含む材料を含有しないブレーキ用摩擦材を提供
することを目的とする。さらには、高温での摩擦性能、
耐摩耗性及び機械的強度が良好なブレーキ用摩擦材を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するべく、Cu繊維やCu粉及びSb23やSb
23粉の代替となる材料を検討した結果、セラミック粒
子の中でも比較的柔らかいため相手攻撃性が小さく且つ
熱伝導性が高い酸化マグネシウム(MgO)と、400
℃以下での摩擦係数を維持し、さらに潤滑性や熱伝導性
の確保に有効である黒鉛(グラファイト)と、原料粒子
を結合し摩擦材の硬度や機械的性質に大きな影響を及ぼ
す熱硬化性樹脂を特定量で且つ特定の割合で含む摩擦材
が、上記の目的を達成できることを知得した。さらに特
定の繊維成分及び/又は摩擦調整成分を特定量含有させ
ることで、摩擦係数や機械的性質がより向上することが
できることを知得した。
【0009】即ち、本発明は以下の通りである。 (1)繊維成分、結合成分及び摩擦調整成分を含むブレ
ーキ用摩擦材において、酸化マグネシウム(MgO)と
黒鉛を摩擦材中に40〜85体積%含有し、前記酸化マ
グネシウム(MgO)と黒鉛の体積比率(MgO/黒
鉛)が1/1〜6/1であり、且つ結合成分として熱硬
化性樹脂を3〜20体積%含有し、前記酸化マグネシウ
ム(MgO)と該熱硬化性樹脂の体積比率(MgO/熱
硬化性樹脂)が2/1〜15/1であることを特徴とす
るブレーキ用摩擦材。 (2)前記繊維成分として、耐熱性有機繊維を2〜20
体積%含有することを特徴とする(1)のブレーキ用摩
擦材。 (3)前記繊維成分として、スチール繊維及び/又はス
テンレス繊維を0.2〜10体積%含有することを特徴
とする(1)又は(2)のブレーキ用摩擦材。 (4)前記繊維成分として、カーボン繊維を2〜20体
積%含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれ
かのブレーキ用摩擦材。 (5)前記繊維成分として、アルミナ−シリカ系セラミ
ックス繊維を0.2〜10体積%含有することを特徴と
する(1)〜(4)のいずれかのブレーキ用摩擦材。 (6)前記摩擦調整成分としてAl23、ZrO2、S
iC、SiO2、Si34、AlN、Fe23からなる
群より選ばれる1種又は2種以上の硬質粒子を1〜15
体積%含有することを特徴とする(1)〜(5)のいず
れかのブレーキ用摩擦材。 (7)前記摩擦調整成分としてBa2SO4、CaC
3、Ca3(PO42、CaF2、アパタイトからなる
群より選ばれる1種又は2種以上を1〜15体積%含有
することを特徴とする(1)〜(6)のいずれかのブレ
ーキ用摩擦材。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明は、繊維成分、結合成分及び摩擦調
整成分を含むブレーキ用摩擦材であって、前記摩擦調整
成分として、特定量の酸化マグネシウム(MgO)と黒
鉛とを含有し、前記結合成分として、特定量の熱硬化性
樹脂を含有するブレーキ用摩擦材である。
【0012】本発明のブレーキ用摩擦材は、前記摩擦調
整成分のMgOと黒鉛がブレーキ用摩擦材中に40〜8
5体積%含まれており、前記結合成分の熱硬化性樹脂が
3〜20体積%含まれている。
【0013】前記繊維成分としては、耐熱性有機繊維、
ガラス繊維、ロックウール繊維、カーボン繊維、アルミ
ナ−シリカ系セラミックス繊維、スチール繊維、ステン
レス繊維等が挙げられる。
【0014】耐熱性有機繊維としては、アラミド繊維、
アクリル繊維、ポリイミド繊維、フェノール繊維等が挙
げられ、本発明のブレーキ用摩擦材に、耐熱性有機繊維
を2〜20体積%含有するのが好ましい。上記範囲で耐
熱性有機繊維を含有させることで、摩擦材の機械的強度
を確保することができる。
【0015】なお、耐熱性有機繊維の好ましい繊維径、
繊維長は繊維の種類によって異なるが、例えばアラミド
繊維の場合、繊維径0.1〜30μm、繊維長0.5〜
6mmのものが好ましい。
【0016】また、本発明のブレーキ用摩擦材は、スチ
ール繊維及び/又はステンレス繊維を0.2〜10体積
%含有することが好ましい。上記範囲でスチール繊維及
び/又はステンレス繊維を含有させることで、高温での
摩擦材の機械的強度を向上させることができる。スチー
ル繊維、ステンレス繊維の組成成分は特に制限はなく、
様々な組成のものを用いることができる。また、スチー
ル繊維及びステンレス繊維は、繊維径3〜300μm、
繊維長0.1〜5mm、ビッカーズ硬度500以下のも
のが好ましい。
【0017】本発明のブレーキ用摩擦材は、カーボン繊
維を2〜20体積%含有することが好ましい。上記範囲
でカーボン繊維を含有させることで、高温での摩擦材の
機械的強度を向上させることができる。カーボン繊維は
特に制限はないが、繊維径1〜200μm、繊維長1μ
m〜5mmのものが好ましい。
【0018】本発明のブレーキ用摩擦材は、アルミナ−
シリカ系セラミックス繊維を0.2〜10体積%含有す
るのが好ましい。上記範囲でアルミナ−シリカ系セラミ
ックス繊維を含有させることで、高温での摩擦材の機械
的強度を向上させることができる。アルミナ−シリカ系
セラミックス繊維も特に制限はないが、繊維径1〜20
0μm、繊維長1μm〜5mmのものが好ましい。
【0019】上記繊維成分は、これらの中から選んだ1
種又は適宜組み合わせた2種以上を使用することができ
る。
【0020】前記結合成分としては熱硬化性樹脂を用い
る。熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、尿素樹
脂、メラミン樹脂、又はそれらの変性樹脂等が挙げら
れ、摩擦材中に3〜20体積%含有される。
【0021】摩擦調整成分は、酸化マグネシウム(Mg
O)と黒鉛を含む。酸化マグネシウム(MgO)と黒鉛
は、摩擦材中に40〜85体積%含有される。MgOと
黒鉛以外の摩擦調整成分として、カシューダスト、ゴム
ダスト、Al23、ZrO2、SiC、SiO2、Si3
4、AlN、Fe23等の硬質粒子、Ba2SO4、C
aCO3、Ca3(PO42、CaF2、アパタイト等を
耐熱性向上、潤滑効果、摩擦係数調整、ブレーキノイズ
対策等のために適量用いてもよい。
【0022】本発明のブレーキ用摩擦材は、前記摩擦調
整成分としてAl23、ZrO2、SiC、SiO2、S
34、AlN、Fe23からなる群より選ばれる1種
又は2種以上の硬質粒子を1〜15体積%含有すること
が好ましい。Al23、ZrO2、SiC、SiO2、F
23等の硬質粒子は、いずれも平均粒径1〜200μ
mのものが好ましい。
【0023】また、前記摩擦調整成分としてBa2
4、CaCO3、Ca3(PO42、CaF2、アパタイ
トからなる群より選ばれる1種又は2種以上を1〜15
体積%含有することも好ましい。これらはいずれも平均
粒径1〜200μmのものが好ましい。
【0024】本発明のブレーキ用摩擦材は、前記摩擦調
整成分のMgOと黒鉛を40〜85体積%含み、前記結
合成分の熱硬化性樹脂を3〜20体積%含む。
【0025】MgO、黒鉛、熱硬化性樹脂の最適な混合
量を決定すべく、図1〜5に、摩擦材中のMgO、黒
鉛、熱硬化性樹脂の含有量、混合比を変えて検討した結
果を示す。具体的には、相手材として、ローターの1/
10の大きさの鋳鉄及びTiAl金属間化合物からなる
試験片を用い、ダイナモ式慣性型摩耗試験機を使用し、
高温(〜500℃)で摩擦試験を繰り返し実施した。
【0026】図1は摩擦材中のMgOと黒鉛の含有量を
変えたときの摩耗量を示し、図2は熱硬化性樹脂(本試
験においてはフェノール樹脂を使用)の含有量を変えた
ときのロックウェル硬度を示す。また、図3及び図4は
摩擦材中のMgO+黒鉛の含有量を60体積%に固定し
て、MgO/黒鉛の体積混合比を変えたときの摩擦係数
及び摩耗量を示し、図5は摩擦材中の熱硬化性樹脂を7
体積%に固定してMgO/熱硬化性樹脂の体積混合比を
変えたときの摩耗量を示す。
【0027】その結果、MgOと黒鉛の含有量が40体
積%より少ないと高温での摩耗が激しくなり、85体積
%を超えると高温下での機械的強度が低く、摩耗量が増
加する傾向があることが判明した。より好ましいMgO
と黒鉛の含有量は、45〜75体積%である。
【0028】熱硬化性樹脂の含有量は、3体積%より少
ないと硬度が低すぎて機械的強度が著しく低下し、10
体積%を超えると逆に硬度が高すぎてローター攻撃性が
顕著に増加する傾向があると判明した。より好ましい熱
硬化性樹脂の含有量は、4〜12体積%である。
【0029】また、図3及び図4からもわかるように、
MgOと黒鉛の体積比率(MgO/黒鉛)は1/1〜6
/1がよい。MgOが黒鉛に対して1より少ないと高温
での耐熱性が低くなり摩擦係数が低下し、6を超えると
高温での相手材のローター及び摩擦材の摩耗量が著しく
増加する傾向があることが判明した。
【0030】図5から、MgOと熱硬化性樹脂の体積比
率(MgO/熱硬化性樹脂)は2/1〜15/1のとき
に、良好な高温摩耗特性及び機械的性質を示すことがわ
かった。
【0031】本発明におけるMgOは、一般に用いられ
ているものでよく、活性MgO及び電融MgOのいずれ
でもよい。MgOの平均粒径は、10〜400μmが望
ましく、さらに望ましくは50〜200μmである。
【0032】また、本発明における黒鉛は、摩擦材に通
常用いられるものを使用することができ、天然黒鉛又は
人造黒鉛のいずれでもよい。黒鉛の平均粒径は5〜50
0μmが望ましく、さらに望ましくは50〜150μm
である。
【0033】本発明のブレーキ用摩擦材は、通常の方法
により製造可能であるが、具体的に例えば以下のように
して製造できる。
【0034】まず、上述のブレーキ用摩擦材の原料をブ
レンダ等で混合し、得られた粉末状混合物を予備成型金
型に投入し、予備成型して予備成型物を形成する。その
後、予備成型物を加圧加熱成形し、さらに熱処理を行う
ことにより、本発明のブレーキ用摩擦材を得ることがで
きる。予備成形、加圧加熱成形、熱処理の条件は、特に
制限はなく、通常の方法で行うことができるが、加圧加
熱成形時の温度は120〜250℃、最終の熱加圧は2
0〜80MPa、加圧時間を100〜1200secで
成型することが望ましい。
【0035】
【実施例】以下に実施例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0036】摩擦調整成分としてMgOと黒鉛を、結合
成分としてフェノール樹脂を、繊維成分として耐熱性有
機繊維であるケブラー繊維(商品名、デュポン社製)を
用いた。
【0037】その他、繊維成分として、スチール繊維、
ステンレス繊維、カーボン繊維、アルミナ−シリカ系セ
ラミックス繊維を、摩擦調整成分として、Ba2SO4
CaCO3、Al23、ZrO2、SiO2を適宜用い
た。
【0038】表1に示す組成の原料を用いて実施例1〜
15及び表2に示す組成の原料を用いて比較例1〜9の
ブレーキ用摩擦材を作製した。なお、比較例9において
はCu繊維を用いた従来の非石綿系摩擦材とした。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】 摩擦材の作製は、まず摩擦材原料をブレンダで十分に均
一に混合した後、粉末状混合物を予備成型金型に投入
し、常温下、圧力約7.2MPaで約5秒間加圧し、予
備成型物を形成した。次いで、予め表面にフェノール樹
脂系接着剤を塗布したプレッシャープレートとともに熱
成型金型にセットし、加圧圧力50MPa、温度160
℃で5分間熱成型した。これをさらに200℃で5時間
熱処理してブレーキ用摩擦材を得た。
【0041】作製したブレーキ用摩擦材と下記のロータ
ーを用いて、ダイナモ式慣性型摩耗試験機による摩耗試
験を行った。試験条件は以下の通りである。 ローター材:鋳鉄材(FC200)あるいは軽量金属間
化合物(TiAl) 試験パターン:初速85km/h、減速度4.41m/
2(0.45G)、制動開始前温度200℃又は50
0℃、繰り返し45回 摺り合わせ条件:初速50km/h、減速度3.43m
/s2(0.35G)、制動開始前温度135℃、繰り
返し100回 測定項目:摩擦係数(1ブレーキごとの平均摩擦係
数)、摩耗量(500℃摩耗試験後の摩擦材、ローター
の肉厚変化を測定) 高温での摩擦材の機械的強度(500℃摩擦試験後の摩
擦材表面の崩れ具合を崩れた場所の面積率で評価する。
評価基準は○:30%以下、△:30〜50%、×:5
0%以上) 硬度(ロックウェル硬度、Sスケール)、ロックウェル
硬度は、JIS Z2245のロックウェル硬さ試験方
法に準じて測定した。
【0042】試験結果を表1〜3にまとめて示す。
【0043】
【表3】 実施例1〜15のブレーキ用摩擦材は、比較例9のブレ
ーキ用摩擦材(従来の摩擦材)に比べて、同じか優れた
値を示している。
【0044】また、比較例1〜8のブレーキ用摩擦材
(MgOと黒鉛の含有量、MgO/黒鉛の比、熱硬化性
樹脂の含有量、MgO/熱硬化性樹脂の比が本発明の範
囲外の摩擦材)は、摩擦係数の安定性と摩耗量が比較例
9のブレーキ用摩擦材より劣っており、特に500℃摩
耗試験では摩擦材、ローター材の摩耗量が比較例9の2
〜5倍になっており、摩擦係数も0.24以下になって
いる。また、試験後のブレーキ用摩擦材表面の崩れ方も
比較例に比べて激しかった。
【0045】
【発明の効果】本発明により、Cu繊維、Cu粉及びS
bS粉等の重金属を含まなくても従来の非石綿系摩擦材
と同等以上の高温摩擦性能及び機械的性質を有するブレ
ーキ用摩擦材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 摩擦材中におけるMgO+黒鉛の含有量と摩
耗量の関係を示す。
【図2】 摩擦材中におけるフェノール樹脂の含有量と
硬度の関係を示す。
【図3】 摩擦材中におけるMgO/黒鉛の体積比率と
摩擦係数の関係を示す。
【図4】 摩擦材中におけるMgO/黒鉛の体積比率と
摩耗量の関係を示す。
【図5】 摩擦材中におけるMgO/フェノール樹脂の
体積比率と摩耗量の関係を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 87/00 C08L 87/00 (72)発明者 荻原 長雄 埼玉県羽生市東5丁目4番71号 株式会社 曙ブレーキ中央技術研究所内 Fターム(参考) 3J058 BA32 EA08 EA14 EA28 FA01 FA11 GA03 GA04 GA07 GA23 GA24 GA29 GA33 GA34 GA43 4F071 AA03 AA10 AA31 AA41 AA56 AA60 AB03 AB12 AB13 AB18 AB21 AB22 AB24 AB25 AB26 AD01 AE12 4J002 CC03W CL06X DA016 DA017 DA067 DB016 DC007 DD036 DE076 DE096 DE116 DE146 DE147 DE236 DF016 DG046 DH046 DJ006 DJ016 DJ017 FA04X FA047 FD206 GM03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維成分、結合成分及び摩擦調整成分を
    含むブレーキ用摩擦材において、前記摩擦調整成分とし
    て酸化マグネシウム(MgO)と黒鉛を摩擦材中に40
    〜85体積%含有し、前記酸化マグネシウム(MgO)
    と黒鉛の体積比率(MgO/黒鉛)が1/1〜6/1で
    あり、且つ結合成分として熱硬化性樹脂を3〜20体積
    %含有し、前記酸化マグネシウム(MgO)と該熱硬化
    性樹脂の体積比率(MgO/熱硬化性樹脂)が2/1〜
    15/1であることを特徴とするブレーキ用摩擦材。
  2. 【請求項2】 前記繊維成分として、耐熱性有機繊維を
    2〜20体積%含有することを特徴とする請求項1記載
    のブレーキ用摩擦材。
  3. 【請求項3】 前記繊維成分として、スチール繊維及び
    /又はステンレス繊維を0.2〜10体積%含有するこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のブレーキ用摩擦
    材。
  4. 【請求項4】 前記繊維成分として、カーボン繊維を2
    〜20体積%含有することを特徴とする請求項1〜3の
    いずれか一項記載のブレーキ用摩擦材。
  5. 【請求項5】 前記繊維成分として、アルミナ−シリカ
    系セラミックス繊維を0.2〜10体積%含有すること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載のブレー
    キ用摩擦材。
  6. 【請求項6】 前記摩擦調整成分として、Al23、Z
    rO2、SiC、SiO2、Si34、AlN、Fe23
    からなる群より選ばれる1種又は2種以上の硬質粒子を
    1〜15体積%含有することを特徴とする請求項1〜5
    のいずれか一項記載のブレーキ用摩擦材。
  7. 【請求項7】 前記摩擦調整成分として、Ba2SO4
    CaCO3、Ca3(PO42、CaF2、アパタイトか
    らなる群より選ばれる1種又は2種以上を1〜15体積
    %含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一
    項記載のブレーキ用摩擦材。
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