JP2000160135A - 摩擦材組成物及び該摩擦材組成物を用いた摩擦材 - Google Patents

摩擦材組成物及び該摩擦材組成物を用いた摩擦材

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JP2000160135A
JP2000160135A JP33332298A JP33332298A JP2000160135A JP 2000160135 A JP2000160135 A JP 2000160135A JP 33332298 A JP33332298 A JP 33332298A JP 33332298 A JP33332298 A JP 33332298A JP 2000160135 A JP2000160135 A JP 2000160135A
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zirconium oxide
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Noboru Suzuki
昇 鈴木
Hiromitsu Yamamoto
博光 山元
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特にオートマチック車におけるクリープトル
クに起因したグー音と称する低周波異音を抑制すること
ができる摩擦材に適した摩擦材組成物及び該摩擦材組成
物を用いた摩擦材を提供する。 【解決手段】 全組成物中にモース硬度が7以上で、平
均粒径が0.2〜70μmの部分安定化又は安定化酸化
ジルコニウムを1〜20重量%含有してなる摩擦材組成
物及び該摩擦材組成物を加熱加圧成形してなる摩擦材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車、鉄道車
両、各種産業用機械等の制動に用いられるディスクブレ
ーキパッド、ブレーキライニング等の摩擦材に適した摩
擦材組成物及び該摩擦材組成物を用いた摩擦材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車、鉄道車両、各種産業用機械等の
制動装置として、例えばディスクブレーキが使用されて
おり、その制動部材としてディスクブレーキパッド、ブ
レーキライニング等の摩擦材が使用されている。現在、
ディスクブレーキパッドの主流は、特公昭59−446
2号公報、特開平6−184525号公報等に示される
ように補強繊維として、スチール繊維、黄銅繊維、銅繊
維等の金属繊維、アラミド繊維、アクリル繊維、フェノ
ール繊維等の有機質繊維、アルミナシリカ繊維、ロック
ウール、チタン酸カリウム繊維、カーボン繊維等の無機
質繊維を組み合わせたものが使用されている。
【0003】しかしながら上記に示すような補強繊維を
用いたディスクブレーキパッドは、特にオートマチック
車におけるクリープトルクに起因したグー音と称する低
周波異音が発生し問題となっている。
【0004】上記の問題点を解消するため、例えば特開
平3−239784号公報に示されるように、黒鉛及び
層間で劈開し易い板状の鉱物を使用したものがあるが、
確認の結果満足すべき効果が得られていないのが現状で
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、特にオートマチック車におけるクリープトルクに起
因したグー音と称する低周波異音を抑制することができ
る摩擦材に適した摩擦材組成物を提供するものである。
請求項2及び3記載の発明は、請求項1記載における低
周波異音をさらに抑制させることができる摩擦材に適し
た摩擦材組成物を提供するものである。請求項4記載の
発明は、特にオートマチック車におけるクリープトルク
に起因したグー音と称する低周波異音を抑制することが
できる摩擦材を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、全組成物中に
モース硬度が7以上で、平均粒径が0.2〜70μmの
部分安定化又は安定化酸化ジルコニウムを1〜20重量
%含有してなる摩擦材組成物に関する。また、本発明
は、部分安定化又は安定化酸化ジルコニウムが、球形の
部分安定化又は安定化酸化ジルコニウムである摩擦材組
成物に関する。また、本発明は、部分安定化又は安定化
酸化ジルコニウムが、酸化イットリウムで部分安定化又
は安定化した酸化ジルコニウムである摩擦材組成物に関
する。さらに、本発明は、上記の摩擦材組成物を加熱加
圧成形してなる摩擦材に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるモース硬度が
7以上の部分安定化又は安定化酸化ジルコニウムの粒径
は、平均粒径が0.2〜70μm、好ましくは0.4〜
65μm、さらに好ましくは0.8〜60μmの範囲と
され、0.2μm未満であるとグー音と称する低周波異
音を抑制することができず、70μmを超えると相手材
攻撃性が悪化する。また、その含有量は、全組成物中に
1〜20重量%、好ましくは1.5〜10重量%、さら
に好ましくは2〜8重量%の範囲とされ、1重量%未満
であるとグー音と称する低周波異音を抑制することがで
きず、20重量%を超えると相手材攻撃性が悪化する。
【0008】部分安定化又は安定化酸化ジルコニウム
は、球形の部分安定化又は安定化酸化ジルコニウムを用
いれば熱的に安定で、高温になっても体積変化が小さく
なり安定してグー音と称する低周波異音を抑制すること
ができるので好ましい。球形の部分安定化又は安定化酸
化ジルコニウムを得るのには共沈法と称する方法で製造
することが好ましい。酸化ジルコニウムを部分安定化又
は安定化させる安定化剤としては、酸化イットリウム、
酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等が
あるが、このうち酸化イットリウムを用いることが好ま
しい。酸化イットリウムの含有量は、酸化ジルコニウム
に対して2〜9モル%含有することが好ましく、2.6
〜9モル%含有することがより好ましく、3〜9モル%
含有することがさらに好ましい。
【0009】本発明において、部分安定化酸化ジルコニ
ウムとは、丸善(株)発行、窯業協会編のセラミックス辞
典に記載されているように、立方晶と正方晶あるいは単
斜晶からなる酸化ジルコニウムのことをいう。なお部分
安定化酸化ジルコニウム中の立方晶と正方晶あるいは単
斜晶の量については、焼成するときの粉末の粒径、焼成
温度、焼成条件等により変化するため正確に表わすこと
はできないが、例えば、立方晶は数%程度含まれてい
る。また安定化酸化ジルコニウムとは、上記のセラミッ
クス辞典に記載されているように、酸化ジルコニウムを
完全に立方晶のみにしたものをいう。安定化に必要な安
定化剤として酸化イットリウムを用いる場合は8モル%
以上である。
【0010】本発明における摩擦材組成物は、酸化ジル
コニウムの他に補強繊維、結合剤、摩擦調整剤等が用い
られ、さらに必要に応じ黄銅、青銅等の金属粉が用いら
れる。本発明で用いられる補強繊維は、銅繊維、黄銅繊
維、スチール繊維等の金属繊維、ガラス繊維、セラミッ
ク繊維、炭素繊維、ロックウール、チタン酸バリウム繊
維等の無機繊維、アラミド繊維、ポリアミド繊維、ポリ
イミド繊維、アクリル繊維、フェノール繊維等の有機繊
維等が挙げられる。補強繊維の含有量は、全組成物中に
30〜50重量%含有することが好ましく、35〜45
重量%含有することがさらに好ましい。
【0011】結合剤としては、フェノール樹脂、エポキ
シ樹脂、メラミン樹脂、カシュー樹脂等の熱硬化性樹
脂、NBR、SBR、IR等のゴム組成物などが用いら
れる。結合剤の含有量は、全組成物中に8〜18重量%
含有することが好ましく、12〜15重量%含有するこ
とがさらに好ましい。
【0012】摩擦調整剤としては、黒鉛、硫酸バリウ
ム、フリクションダスト、三硫化アンチモン、セラミッ
クス粉末、マイカ粉等が用いられる。摩擦調整剤の含有
量は、全組成物中に30〜60重量%含有することが好
ましく、35〜55重量%含有することがさらに好まし
い。なお必要に応じて添加する金属粉の含有量は、全組
成物中に10〜30重量%含有することが好ましく、1
5〜25重量%含有することがさらに好ましい。これら
の成分は、全組成物が100重量%となるように配合さ
れる。
【0013】本発明になるディスクブレーキパッドは、
摩擦材組成物を予備成形し、次いで金型内に裏金を挿設
し、その上部に予備成形体を挿填した後加熱加圧成形法
で一体成形し、熱処理した後、表面を研磨することによ
り得られる。なお成形する際の加熱温度は130〜17
0℃が好ましく、140〜160℃がより好ましい。圧
力は30〜60MPaが好ましく、45〜55MPaがより好
ましい。熱処理温度は100〜300℃が好ましく、1
50〜250℃がより好ましい。
【0014】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。 実施例1、比較例1 表1及び表2に示す成分を配合し、混合機で均一に混合
した成形粉を予備成形し、次いで金型内に裏金を挿設
し、その上部に予備成形体を挿填した後152.5±
2.5℃、圧力49MPaの条件で5分間加熱加圧成形
し、更に200℃で5時間焼成し、冷却後研磨して摩擦
部材と裏金とを一体化したディスクブレーキパッドを得
た。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】次に本発明になるディスクブレーキパッド
(実施例1)と本発明に含まれないディスクブレーキパ
ッド(比較例1)についてグー音の代用特性である静止
摩擦係数と動的摩擦係数の低下比の比較試験を行った。
試験は、下記寸法のテストピースをディスクロータに1
000回摺り合わせた後、2時間放置し、その後停止し
ているディスクロータにテストピースを押し付け、次い
でディスクロータに回転トルクを加え、滑り出す瞬間の
ピークトルク(Tmax)及び滑り出し後の平均トルク
(Ta)を測定し、この工程を10回繰り返し、数1に
示す式により静止摩擦係数と動的摩擦係数の低下比を求
めた。その結果を表3に示す。なお試験条件は下記の通
りである。
【0018】 使用テストピース寸法 ディスクブレーキパッドを25×25mm角に切断したも
のを2枚使用。 摺り合わせ相手材 ディスクロータ(乗用車用) 摺り合わせ回数(1000回) ・ディスクロータの回転数:800min-1 ・ディスクロータの温度:80℃ ・ディスクロータへの押し付け圧力:294kPa 各トルクの測定(10回) ・ディスクロータの回転数:0→500min-1 ・ディスクロータの温度:50℃ ・ディスクロータへの押し付け圧力:588kPa
【0019】
【数1】
【0020】
【表3】
【0021】表3に示すように、本発明になるディスク
ブレーキパッドは、静止摩擦係数と動的摩擦係数の低下
比が小さく、グー音の抑制に効果があることがわかる。
【0022】
【発明の効果】請求項1記載の摩擦材組成物は、特にオ
ートマチック車におけるクリープトルクに起因したグー
音と称する低周波異音を抑制することができる摩擦材に
適した摩擦材組成物である。請求項2及び3記載の摩擦
材組成物は、請求項1記載における低周波異音をさらに
抑制させることができる摩擦材に適した摩擦材組成物で
ある。請求項4記載の摩擦材は、特にオートマチック車
におけるクリープトルクに起因したグー音と称する低周
波異音を抑制することができる摩擦材である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/14 530 C09K 3/14 530G C08J 5/14 C08J 5/14 F16D 69/02 F16D 69/02 F Fターム(参考) 3J058 BA21 FA01 FA11 FA21 GA07 GA15 GA28 GA31 GA37 GA45 GA55 GA65 GA82 GA85 GA92 GA95 4F071 AA41 AA42 AA74 AB03 AB07 AB12 AB18 AB28 AB29 AD01 AD02 AE13 AE17 AF25Y AH19 DA01 DA04 DA12 DA15 DA18

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全組成物中にモース硬度が7以上で、平
    均粒径が0.2〜70μmの部分安定化又は安定化酸化
    ジルコニウムを1〜20重量%含有してなる摩擦材組成
    物。
  2. 【請求項2】 部分安定化又は安定化酸化ジルコニウム
    が、球形の部分安定化又は安定化酸化ジルコニウムであ
    る請求項1記載の摩擦材組成物。
  3. 【請求項3】 部分安定化又は安定化酸化ジルコニウム
    が、酸化イットリウムで部分安定化又は安定化した酸化
    ジルコニウムである請求項1又は2記載の摩擦材組成
    物。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の摩擦材組成物
    を加熱加圧成形してなる摩擦材。
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