JP2000256539A - 有機・無機複合体及びその製造法 - Google Patents

有機・無機複合体及びその製造法

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JP2000256539A
JP2000256539A JP11063601A JP6360199A JP2000256539A JP 2000256539 A JP2000256539 A JP 2000256539A JP 11063601 A JP11063601 A JP 11063601A JP 6360199 A JP6360199 A JP 6360199A JP 2000256539 A JP2000256539 A JP 2000256539A
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polyester
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inorganic
inorganic composite
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Yoshiki Nakajo
善樹 中條
Akira Tamaki
亮 玉城
Mana Yamaguchi
真魚 山口
Shoichi Gyobu
祥一 形舞
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリエステル共存下で、加水分解性無機化合物
を加水分解重合反応させてゲル化させることで、生成し
た無機酸化物とポリエステルが互いに均一に分散された
有機・無機複合体及びその製造法を提供する。 【解決手段】無機化合物とポリエステルの双方に極性基
を導入することで両者間の相互作用を向上させ、生成し
た無機酸化物とポリエステルが互いに均一に分散する有
機・無機複合体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機・無機複合体及
びその製造法に関し、さらに詳しくは無機酸化物とポリ
エステルが互いに均一に分散された構造を有する有機・
無機複合体及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に有機ポリマーと無機物を混合する
と相溶性に乏しいために相分離し、得られる物質は不均
質なものとなる。この問題を解決するため、特開平3-21
2451号公報ではアミド結合を有する非反応性ポリマーの
存在下、テトラアルコキシシランなどの加水分解性無機
化合物を加水分解重合によりゲル化させ、生成した無機
酸化物ゲルの三次元微細ネットワーク構造中にアミド結
合を有する非反応性ポリマーが均一に分散された有機・
無機複合透明均質体を得ることが開示されている。また
特開平5-85860号公報には、特開平3-212451号公報と同
様にして得られる無機酸化物のマトリックス中にウレタ
ン結合を有する非反応性ポリマーが均一に分散した有機
・無機複合透明均質体が開示されている。さらに特開平
10-101717号公報にはスチレンモノマーの重合によるポ
リスチレンの合成反応と加水分解性の有機ケイ素化合物
の加水分解反応を同一系中で行うことで、シロキサン結
合を有する無機物のマトリックス中にポリスチレンが均
一に分散された有機・無機複合体が開示されている。
【0003】一方、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートに
代表されるポリエステルはフィルム、繊維、ボトル、シ
ート、エンジニアリングプラスティック用途等の各種成
形体用途に用いられるだけでなく、各種モノマーを共重
合することで上記各種成形体のみならず、コーティング
剤、接着剤等種々の用途に広範に用いられている。ポリ
エステルを有機ポリマーとして有機・無機複合体を得よ
うとすると、ポリエステルと無機化合物の相溶性が乏し
いために相分離しやすく、得られる複合体は均一性に欠
けたものになってしまう。特にテレフタル酸、イソフタ
ル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸
を有するポリエステルは相分離する傾向が著しい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】先述したように、ポリ
エステル、特に芳香族ジカルボン酸を含有するポリエス
テルは無機酸化物との相溶性に乏しく、均一な有機・無
機複合体を得ることはできない。本発明の目的は、無機
酸化物とポリエステルが互いに均一に分散されてなる有
機・無機複合体及びその製造法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは特定の構造
を有するモノマーを含有するポリエステルを用いること
で、上記課題が解決されることを見出し、本発明に到達
した。すなわち本発明は、(1)〜(6)のいずれかの構成に
よって達成される。 (1)無機酸化物とポリエステルが互いに均一に分散され
てなる有機・無機複合体。 (2)ポリエステル中に芳香族ジカルボン酸残基を含むこ
とを特徴とする上記(1)記載の有機・無機複合体。 (3)ポリエステル中にイオン性基を含有することを特徴
とする上記(1)または(2)記載の有機・無機複合体。 (4)ポリエステル中にスルホン酸塩基を含有することを
特徴とする上記(1)、(2)または(3)記載の有機・無機複
合体。 (5)無機酸化物がシリカ及び/またはアルミナからなる上
記(1)、(2)、(3)または(4)記載の有機・無機複合体。 (6) 無機酸化物の前駆体として極性基を有する加水分解
性無機化合物を含むことを特徴とする上記(1)、(2)、
(3)、(4)または(5)記載の有機・無機複合体。 (7)ポリエステルの共存下、加水分解性無機化合物を加
水分解重合反応させてゲル化させ、生成した無機酸化物
とポリエステルが互いに均一に分散された構造を有する
有機・無機複合体を得る製造法。
【0006】以下に本発明について詳細に説明する。本
発明に言うポリエステルとは、ジカルボン酸を含む多価
カルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体から選
ばれる一種または二種以上とグリコールを含む多価アル
コールから選ばれる一種または二種以上とから成るも
の、またはヒドロキシカルボン酸およびこれらのエステ
ル形成性誘導体から成るものをいう。
【0007】本発明のポリエステルにおいて、酸成分と
しては例えばオルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸、ジフェニン酸、1,3ーナフタレンジカルボン
酸、1,4ーナフタレンジカルボン酸、1,5ーナフタレ
ンジカルボン酸、2,6ーナフタレンジカルボン酸、2,
7ーナフタレンジカルボン酸、4、4’ービフェニルジ
カルボン酸、4、4’ービフェニルスルホンジカルボン
酸、4、4’ービフェニルエーテルジカルボン酸、1,
2ービス(フェノキシ)エタンーp,p’ージカルボン
酸、パモイン酸、アントラセンジカルボン酸などに例示
される芳香族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成
性誘導体が挙げられる。得られた有機・無機複合体の耐
熱性を向上させるためには、芳香族ジカルボン酸の含有
量はポリエステルを構成する全酸成分の50モル%以上が
好ましく、より好ましくは70モル%以上である。芳香族
ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6ーナフタ
レンジカルボン酸、イソフタル酸より選ばれる一種もし
くは二種以上の組み合わせを用いることが特に好まし
い。
【0008】芳香族ジカルボン酸として、上記化合物に
加えてスルホン酸塩基含有芳香族ジカルボン酸またはそ
のエステル形成性誘導体を用いることが好ましい。スル
ホン酸塩基含有芳香族ジカルボン酸としては、例えば2
ースルホテレフタル酸金属塩、5ースルホイソフタル酸
金属塩、5-スルホイソフタル酸ホスホニウム塩、2ース
ルホテレフタル酸ホスホニウム塩が挙げられる。これら
のうち、2ースルホテレフタル酸金属塩、5ースルホイ
ソフタル酸金属塩はLi塩、Na塩、K塩などのアルカリ金
属塩、2ースルホテレフタル酸ホスホニウム塩、5ース
ルホイソフタル酸ホスホニウム塩はそれぞれテトラブチ
ルホスホニウム塩、トリーnーブチルヘキサデシルホス
ホニウム塩、トリーnーブチルテトラデシルホスホニウ
ム塩、トリーnーブチルドデシルホスホニウム塩が特に
好ましい。これらは単独で用いても良いし、もちろん2
種以上を組み合わせて用いても良い。スルホン酸塩基含
有芳香族ジカルボン酸はポリエステルを構成する全酸成
分に対して0.1mol%から50mol%の範囲で用いられること
が好ましく、3mol%から30mol%であればさらに好まし
い。スルホン酸塩基含有芳香族ジカルボン酸の含有量が
あまり少ないとポリエステルと無機酸化物のマトリック
スとの相溶性が低く、相分離することがあり、また逆に
あまり多いとポリエステルの分子量が上がりにくくな
り、ポリエステルの力学特性が低下する問題を生じる。
【0009】スルホン酸塩基含有芳香族ジカルボン酸を
含有することでポリエステルに塩基性染料に対する染色
性を付与できることはよく知られている。本発明の有機
・無機複合体についても公知の塩基性染料で染色するこ
とが可能であり、これにより任意の色に染色された有機
・無機複合体を得ることができる。もちろん染色は公知
の分散染料を用いても可能であるが、この場合染色堅牢
度は塩基性染料を用いた場合よりは劣る。
【0010】ホスホニウム塩基に抗菌性があることはよ
く知られている。ホスホニウム塩基を含有したポリエス
テルを用いることで、本発明の有機・無機複合体にも抗
菌性を付与することが出来る。
【0011】その他の酸成分としては、蓚酸、マロン
酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、
スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカル
ボン酸、ドデカンジカルボン酸、テトラデカンジカルボ
ン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、1,3ーシクロブタ
ンジカルボン酸、1,3ーシクロペンタンジカルボン
酸、1,2ーシクロヘキサンジカルボン酸、1,3ーシク
ロヘキサンジカルボン酸、1,4ーシクロヘキサンジカル
ボン酸、2,5ーノルボルナンジカルボン酸、ダイマー
酸などに例示される飽和脂肪族ジカルボン酸またはこれ
らのエステル形成性誘導体、フマル酸、マレイン酸、イ
タコン酸などに例示される不飽和脂肪族ジカルボン酸ま
たはこれらのエステル形成性誘導体が挙げられる。
【0012】ヒドロキシカルボン酸としては、乳酸、ク
エン酸、リンゴ酸、酒石酸、ヒドロキシ酢酸、3ーヒド
ロキシ酪酸、p−ヒドロキシ安息香酸、pー(2ーヒド
ロキシエトキシ)安息香酸、4ーヒドロキシシクロヘキ
サンカルボン酸、またはこれらのエステル形成性誘導体
などが挙げられる。
【0013】本発明のポリエステルのグリコール成分と
してはエチレングリコール、1、2ープロピレングリコ
ール、1、3ープロピレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、1、2ーブチレング
リコール、1、3ーブチレングリコール、2、3ーブチ
レングリコール、1,4ーブチレングリコール、1、5
ーペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6
ーヘキサンジオール、1,2ーシクロヘキサンジオー
ル、1,3ーシクロヘキサンジオール、1,4ーシクロヘ
キサンジオール、1,2ーシクロヘキサンジメタノー
ル、1,3ーシクロヘキサンジメタノール、1,4ーシク
ロヘキサンジメタノール、1,4ーシクロヘキサンジエ
タノール、1,10ーデカメチレングリコール、1、1
2ードデカンジオール、ポリエチレングリコール、ポリ
トリメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコー
ルなどに例示される脂肪族グリコール、ヒドロキノン、
4, 4’ージヒドロキシビスフェノール、1,4ービス
(βーヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4ービス
(βーヒドロキシエトキシフェニル)スルホン、ビス
(p−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(p−ヒド
ロキシフェニル)スルホン、ビス(p−ヒドロキシフェ
ニル)メタン、1、2ービス(p−ヒドロキシフェニ
ル)エタン、ビスフェノールA、ビスフェノールC、2,
5ーナフタレンジオール、これらのグリコールにエチレ
ンオキシドが付加したグリコール、などに例示される芳
香族グリコールが挙げられ、これらのグリコールのうち
エチレングリコールおよび1,4ーブチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコールが特に好ましい。
【0014】本発明のポリエステルにおいては、三官能
以上のポリカルボン酸やポリオール成分を含むこともで
きる。例えばポリカルボン酸としては、エタントリカル
ボン酸、プロパントリカルボン酸、ブタンテトラカルボ
ン酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、トリメシン
酸、3、4、3’、4’ービフェニルテトラカルボン
酸、およびこれらのエステル形成性誘導体など、ポリオ
ールとしては、トリメチロールメタン、トリメチロール
エタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、グリセロール、ヘキサントリオールなどが挙げられ
る。これらの化合物はポリエステルの成形性や溶剤溶解
性を損なわない範囲で用いるため、ポリエステルを構成
するジカルボン酸成分やグリコール成分に対して20モル
%以下であることが望ましい。
【0015】本発明のポリエステルにおいて、還元粘度
は0.05〜4.0であることが望ましい。還元粘度が0.05以
下だと力学特性に劣り、4.0を越えるとゾル−ゲル反応
時に溶剤溶解性に乏しくなる問題を有する。
【0016】本発明のポリエステルの製造には、公知の
任意の方法が適用できる。例えば、溶融重合法、溶液重
合法、固相重合法などいずれも適宜用いられる。溶融重
合法の場合、エステル交換法でも直接重合法であっても
よい。樹脂の粘度を向上させるため、溶融重合後に固相
重合を行うことはもちろん望ましいことである。また、
有機・無機複合体化した後にさらに固相重合を行うこと
で、ポリエステル部分の分子量を向上させることもでき
る。
【0017】重合反応に用いる触媒としては、公知の触
媒であれば特に限定はしないが、アンチモン化合物、チ
タン化合物、ゲルマニウム化合物が特に好ましい。これ
らの触媒を使用する際には単独でも、また2種以上併用
してもよく、使用量としてはポリエステルを構成するジ
カルボン酸成分に対して0.001〜0.2mol%が好ましい。
【0018】また、ポリエステルには公知のリン化合物
を含有させることも可能である。例えばリン酸、リン酸
トリメチルに代表される3官能性リン化合物、フェニル
ホスホン酸ジフェニル、フェニルホスホン酸ジメチルに
代表される2官能性ホスホネート化合物、(2-カルボキ
シエチル)フェニルホスフィン酸、(2-カルボキシエチ
ル)メチルホスフィン酸に代表される2官能性ホスフィ
ネート化合物、(1,2-ジカルボキシエチル)ジメチルホス
フィンオキシドに代表される2官能性ホスフィンオキシ
ド化合物、9,10-ジヒドロ-10-オキサ-(2,3-カルボキシ
プロピル)-10-ホスファフェナンスレン-10-オキシドな
どのリン化合物を含有させることができる。この場合、
得られる有機・無機複合体の難燃性を向上させることが
可能である。
【0019】得られたポリエステルには公知の安定剤
(例えば、耐熱安定剤、耐光安定剤など)を含有させても
よい。耐熱安定剤としては、例えば4,4-ビス(2,6-ジ第
三ブチルフェノール)などのフェノール化合物、N,N'-ビ
ス(β-ナフチル)-p-フェニレンジアミンなどのアミン化
合物、ジラウリルチオネートなどのイオウ化合物などを
挙げることができる。また耐光安定剤としては例えば置
換ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール化合物などを挙
げることができる。
【0020】また安定剤以外にも公知の樹脂あるいは低
分子化合物、無機物などを配合、ブレンド、もしくはア
ロイ化してもよい。例えばエポキシ化合物、イソシアネ
ート化合物、顔料、補強剤、添加剤、機能化剤などが挙
げられる。機能化剤としては公知のものであれば特に限
定はしないが、例えば吸水剤、撥水剤、難燃剤、抗菌
剤、消臭剤、芳香剤、蓄光剤、制電剤、導電剤等が挙げ
られる。ポリエステルにこれらの機能化剤を含有させて
おくことで、得られた有機・無機複合体にも同様の機能
を付与することができる。
【0021】有機・無機複合体中の無機酸化物とポリエ
ステルとの割合は特に限定はされないが、無機酸化物の
割合が大きすぎると強度が低下する問題を生じ、ポリエ
ステルの割合が大きすぎると無機酸化物の効果、例えば
耐熱性向上効果が得られにくい。以上より、有機・無機
複合体中の無機酸化物とポリエステルの割合は、ポリエ
ステル100重量部に対し無機酸化物が1〜10000重量部、
好ましくは10〜1000重量部、さらに好ましくは20〜500
重量部であることが望ましい。
【0022】本発明の有機・無機複合体を得るには、特
に限定はされないが、通常はゾル−ゲル法を利用する。
ゾル−ゲル法を用いる製造法としては、例えばポリエス
テルと加水分解性無機化合物を溶媒に溶解し、ポリエス
テルの存在下で加水分解性無機化合物を加水分解重合さ
せることでゲル化させ、生成した無機酸化物とポリエス
テルを互いに均一に分散させる方法が採用される。
【0023】無機酸化物としては、シリカやアルミナが
一般的であるが、もちろんこれらに限定される訳ではな
く、チタニア、ジルコニア等の公知の酸化物を使うこと
もできる。具体的な加水分解性無機化合物としては、通
常のゾル−ゲル反応に用いられる物質であれば特に限定
はしないが、例えばシリカマトリックスを得るためには
一般にはテトラアルコキシシランが用いられる。テトラ
アルコキシシランとしては、テトラメトキシシラン、テ
トラエトキシシランが特に好ましい。またアルキルトリ
アルコキシシランやジアルキルジアルコキシシランを用
いることでマトリックスに柔軟性を付与することもでき
る。アルキルトリアルコキシシランやジアルキルジアル
コキシシランはテトラアルコキシシランと併用して用い
ることが多いが、アルキルトリアルコキシシランの場合
は単独で本発明のゾル−ゲル反応に用いることもでき
る。アルキルトリアルコキシシランとしては、メチルト
リメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピ
ルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、フ
ェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラ
ン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシ
シラン、ブチルトリエトキシシラン、フェニルトリエト
キシシランが好ましく、ジアルキルジアルコキシシラン
としては、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジメト
キシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジエ
トキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニ
ルジエトキシシランが好ましい。
【0024】アルミナマトリックスを得るには、例えば
トリメトキシアルミネート、トリエトキシアルミネー
ト、トリプロポキシアルミネート、トリブトキシアルミ
ネートなどが挙げられる。
【0025】チタニアマトリックスを得るには、例えば
トリメトキシチタネート、テトラメトキシチタネート、
トリエトキシチタネート、テトラエトキシチタネート、
テトラプロポキシチタネート、クロロトリメトキシチタ
ネート、クロロトリエトキシチタネート、エチルトリメ
トキシチタネート、メチルトリエトキシチタネート、エ
チルトリエトキシチタネート、ジエチルジエトキシチタ
ネート、フェニルトリメトキシチタネート、フェニルト
リエトキシチタネートなどが挙げられる。
【0026】ジルコニアマトリックスを得るには、例え
ばトリメトキシジルコネート、テトラメトキシジルコネ
ート、トリエトキシジルコネート、テトラエトキシジル
コネート、テトラプロポキシジルコネート、クロロトリ
メトキシジルコネート、クロロトリエトキシジルコネー
ト、エチルトリメトキシジルコネート、メチルトリエト
キシジルコネート、エチルトリエトキシジルコネート、
ジエチルジエトキシジルコネート、フェニルトリメトキ
シジルコネート、フェニルトリエトキシジルコネートな
どが挙げられる。
【0027】本発明における加水分解重合反応は、基本
的に従来のゾル−ゲル反応と同様の条件で行うことがで
きる。すなわちポリエステルと加水分解性無機化合物を
共通の溶媒系に溶解させ均一な溶液とし、ゾル−ゲル反
応を行う。反応は無溶媒でも可能であるが、溶媒中で行
われることが望ましく、溶媒としてはポリエステルと加
水分解性無機化合物の双方を溶解するものであれば特に
限定はしないが、極性溶媒が好ましく、例えばメタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、ヘキサフル
オロイソプロパノール等のアルコール類、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール
等のグリコール類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテ
ル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミ
ド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、N-メ
チルピロリドン、アセトニトリル等のニトリル類、クロ
ロホルム、塩化メチレン等のハロゲン化炭素類、酢酸エ
チル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン等
のケトン類、トリフルロ酢酸及びこれらの混合物が好ま
しい。
【0028】またゾル−ゲル反応は触媒を用いなくとも
もちろん可能であるが、触媒を用いても良い。触媒とし
ては例えば酸触媒を用いてもよい。酸触媒としては、塩
酸、硫酸、リン酸に代表される無機酸、ギ酸、酢酸、p-
トルエンスルホン酸に代表される有機酸のいずれの種類
を用いても良い。
【0029】反応温度は、使用する溶媒や加水分解重合
反応の速度によって0〜200℃の間で適宜選択でき、反応
時間は、反応温度との関係で適宜選択できる。またゾル
−ゲル反応は空気雰囲気下、窒素、アルゴン等の不活性
ガス雰囲気下、または0.1torrすなわち減圧下あるいは7
00torrすなわち微減圧下でも可能である。
【0030】本発明において、ポリエステルと無機酸化
物の間の相溶性を向上させるため、ポリエステルと加水
分解性無機化合物の双方に極性を有する官能基が導入さ
れていることが好ましい。極性基導入により両者の相溶
性が向上する結果、生成した無機酸化物とポリエステル
が相分離することなく、互いに均一に分散された構造を
有する複合体を得ることが可能になる。
【0031】なお、互いに均一に分散された構造とは光
の波長以下のオーダーで両者が混ざり合っていることを
意味し、例えば目視で外観が透明であること、あるいは
可視光領域において十分大きな光透過率を有することを
指す。
【0032】ポリエステルに極性基を導入するには、イ
オン性基を有するモノマーを共重合させることが最も一
般的な手法である。イオン性基を有するモノマーとして
は、例えば前述したスルホン酸塩基含有芳香族ジカルボ
ン酸及びそのエステル形成性誘導体が挙げられる。また
この他にもスルホン酸塩基含有安息香酸及びそのエステ
ル形成誘導体も使用可能である。スルホン酸塩基含有安
息香酸としては、例えば2ーアルカリ金属スルホ安息香
酸のLi塩、Na塩、K塩が挙げられる。
【0033】マトリックスの無機酸化物に極性基を導入
するには、加水分解性無機化合物の一部またはすべてに
アミノ基、アミド基やスルホニウム塩、アンモニウム
塩、ホスホニウム塩等のオニウム塩基を含有する加水分
解性無機化合物を用いることが好ましい。特にアミノ基
を有する加水分解重合性無機化合物やアンモニウム塩基
を有する加水分解性無機化合物が好ましい。アミノ基を
有する加水分解性無機化合物としては、例えばアミノプ
ロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキ
シシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリ
メトキシシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチ
ルトリメトキシシラン、m-アミノフェニルトリメトキシ
シラン、p-アミノフェニルトリメトキシシラン、(3-ト
リメトキシシリルプロピル)ジエチレントリアミンや市
販のカップリング剤として用いられているものが好まし
い。アンモニウム塩基を有する加水分解性無機化合物と
しては例えばN-トリメトキシシリルプロピル-N,N,N-ト
リ-n-ブチルアンモニウムクロライド、N-トリメトキシ
シリルプロピル-N,N,N-トリ-n-メチルアンモニウムクロ
ライドなどが挙げられる。
【0034】本発明のゲル化反応に際して、溶媒を用い
たときはその溶媒を賦形後、またはゲル化反応過程やゲ
ル化後賦形前に除去することができる。
【0035】本発明の有機・無機複合体を用いて基材表
面を被覆する場合は、例えばゲル化前に基材へのコーテ
ィング操作を行い、基材上でゲル化反応を起こさせるこ
とで有機・無機複合体被膜を形成させることができる。
また被膜以外にも繊維状、フィルム状、シート状、球
状、管状、棒状など種々の形態に成形が可能であり、成
型法としては、押し出し成形法、プレス成型法、注型成
型法、遠心注入法、流延法、コーティング法など目的に
応じて、任意の方法が選択できる。
【0036】上記手法によって成形された成形体は、そ
の形状、形態を保持したまま無機酸化物の多孔体へと変
換することができる。無機酸化物の多孔質体は、例えば
ポリエステル部分をポリエステルの分解温度以上の温度
で加熱処理し除去することで得ることができる。またポ
リエステルが加溶媒分解されやすい特徴を活かし、酸や
アルカリによる加水分解反応やメタノリシスなどの加ア
ルコール分解反応により、比較的低温の穏和な条件下で
無機酸化物の多孔体へ変換することもできる。
【0037】得られた多孔質体は、その形態を生かし、
フィルター、触媒等各種物質の担体、吸着剤、クロマト
グラフィー用担体や充填材などに利用できる。
【0038】
【実施例】以下に実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、これら実施例において下記の測定項目は、以
下の方法に従った。 (1)固有粘度 ポリマー各0.05g、0.10g、0.15gを25mlの混合溶媒(フェ
ノール/テトラクロロエタン=60/40(wt/wt))に溶かし
て、オストワルド粘度計を用いて30℃で各サンプル量に
おける還元粘度を測定し、次いで横軸にサンプル濃度、
縦軸に還元粘度をプロットし、サンプルの固有粘度を求
めた。 (2)10%熱重量損失温度(Td10) 空気雰囲気下、島津熱重量測定装置TGA-50を用い、室温
から800℃まで10℃/minで昇温して測定した。
【0039】ポリエステル(a)の調製 ジメチルテレフタレート18.9重量部、ジメチルNa-スル
ホイソフタレート3.2重量部、エチレングリコール14.2
重量部、酢酸亜鉛2水和物0.007重量部、酢酸ナトリウ
ム0.018重量部を4口フラスコに仕込み、室温から190℃
まで3時間かけて昇温し、エステル交換反応を行った。
次いでポリエチレングリコール(平均分子量1000)8.65重
量部、三酸化アンチモン0.0063重量部を加え、内部を徐
々に減圧すると共にさらに昇温し、1時間かけて275℃、
1torr以下にして初期縮合反応を行った。さらに275℃、
1torr以下の状態で30分重合反応を行い、ポリエステル
を取り出した。得られたポリエステルの固有粘度は0.41
(dl/g)であった。組成を表1に示す。
【0040】ポリエステル(b)、(c)の調製 表1に示す組成になるようにモノマーを仕込んだ以外
は、ポリエステル(a)に準じて重合を行い、ポリエステ
ル(b)、(c)を得た。得られたポリエステルの固有粘度は
ポリエステル(b)が0.50(dl/g)、ポリエステル(c)は0.55
(dl/g)であった。
【0041】
【表1】
【0042】(実施例1)ポリエステル(a)0.4gを溶媒
(水2ml、DMSO40ml)に溶解し、アミノプロピルトリメト
キシシラン0.032g、テトラメトキシシラン0.521gを加
え、得られた溶液を25℃で1時間撹拌した。その後、60
℃で2日間、80℃で2日間、100℃で2日間放置して溶
媒を除去しながらゲル化及びゲルの熟成反応を行い、次
いで60℃で1週間真空乾燥して溶媒を完全に除去し、表
2に示す透明な有機・無機複合体を得た。
【0043】(実施例2)アミノプロピルトリメトキシ
シランを0.032g、テトラメトキシシランを1.34gとした
以外は実施例1と同様にして、透明な有機・無機複合体
を得た。
【0044】(実施例3)アミノプロピルトリメトキシ
シランを0.032g、テトラメトキシシランを0.027gとした
以外は実施例1と同様にして、透明な有機・無機複合体
を得た。
【0045】(実施例4)ポリエステル(a)の代わり
に、ポリエステル(b)を用いた以外は全て実施例1と同
様にして、透明な有機・無機複合体を得た。
【0046】(実施例5)アミノプロピルトリメトキシ
シランを0.5g、テトラメトキシシランを0.047gとした以
外は全て実施例4と同様にして、透明な有機・無機複合
体を得た。
【0047】(比較例1)実施例1の条件でアミノプロ
ピルトリメトキシシランを用いず、テトラメトキシシラ
ンを0.548g用いて、有機・無機複合体を得たが、その外
観は不透明であった。
【0048】(比較例2)実施例4の条件でアミノプロ
ピルトリメトキシシランを用いず、テトラメトキシシラ
ンを0.548g用いて、有機・無機複合体を得たが、その外
観は不透明であった。
【0049】(比較例3)実施例1の条件でポリエステ
ル(a)の代わりにポリエステル(c)を用いた以外は全て実
施例1と同様にして有機・無機複合体を得たが、その外
観は不透明であった。
【0050】
【表2】
【0051】
【発明の効果】本発明の有機・無機複合体は高い均一性
・透明性を有し、有機ポリマーの特徴を生かした高い成
形性と無機酸化物の特徴を生かした高い耐熱性を兼ね備
えた新規複合材料として、種々の用途へ利用可能であ
る。また本発明の方法によると、加水分解重合という簡
略な操作をもって、前記のごとく優れた特性を有する新
規有機・無機複合体を製造することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 形舞 祥一 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4J002 CF011 CF041 CF051 CF061 CF071 CF081 CF091 CF141 CF181 CF221 DE096 DE136 DE146 DJ016

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機酸化物とポリエステルが互いに均一
    に分散されてなる有機・無機複合体。
  2. 【請求項2】 ポリエステル中に芳香族ジカルボン酸残
    基を含むことを特徴とする請求項1記載の有機・無機複
    合体。
  3. 【請求項3】 ポリエステル中にイオン性基を含有する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の有機・
    無機複合体。
  4. 【請求項4】 ポリエステル中にスルホン酸塩基を含有
    することを特徴とする請求項1、請求項2または請求項
    3記載の有機・無機複合体。
  5. 【請求項5】 無機酸化物がシリカ及び/またはアルミ
    ナからなる請求項1、請求項2、請求項3または請求項
    4記載の有機・無機複合体。
  6. 【請求項6】 無機酸化物の前駆体として極性基を有す
    る加水分解性無機化合物を含むことを特徴とする請求項
    1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5記載
    の有機・無機複合体。
  7. 【請求項7】 ポリエステルの共存下、加水分解性無機
    化合物を加水分解重合反応させてゲル化させ、生成した
    無機酸化物とポリエステルが互いに均一に分散された構
    造を有する有機・無機複合体を得る製造法。
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