JP2000256015A - 金属酸化物複合体及び蛋白質固定化用担体 - Google Patents

金属酸化物複合体及び蛋白質固定化用担体

Info

Publication number
JP2000256015A
JP2000256015A JP11060698A JP6069899A JP2000256015A JP 2000256015 A JP2000256015 A JP 2000256015A JP 11060698 A JP11060698 A JP 11060698A JP 6069899 A JP6069899 A JP 6069899A JP 2000256015 A JP2000256015 A JP 2000256015A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal oxide
gel
metal
oxide composite
protein
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11060698A
Other languages
English (en)
Inventor
Toyoki Kunitake
豊喜 國武
Nobuo Kimizuka
信夫 君塚
Masatake Tanaka
正剛 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokuyama Corp filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP11060698A priority Critical patent/JP2000256015A/ja
Publication of JP2000256015A publication Critical patent/JP2000256015A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ゲル体の少なくとも表層部にナノレベルの金属
酸化物粒子が分散して存在し、特に、蛋白質を担持する
のに適度な金属酸化物複合体を提供する。 【解決手段】アガロース、カラジーナン、アルギン酸、
ポリアクリルアミド、ポリイソプロピルアクリルアミド
及びポリビニルアルコール等のゲル体の少なくとも表層
部に粒径5〜200nmの酸化チタンなどの金属酸化物
粒子が分散して存在する金属酸化物複合体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な金属酸化物
複合体に関する。詳しくは、ゲル体の少なくとも表層部
にナノレベルの金属酸化物粒子が分散して存在し、特
に、蛋白質を担持するのに適度な密度で該金属酸化物粒
子を存在させることが可能な金属酸化物複合体である。
【0002】
【従来の技術】酸化チタンに代表される金属酸化物は、
光学的、電気的、物理的に特異な機能性を有しているた
め、エレクトロニクス材料、光学的触媒、分離膜用素材
等として利用したり、これに酵素等の蛋白質を担持させ
てバイオセンサー、バイオリアクター等として利用する
など、様々な分野においての活用が期待されている。
【0003】これらの金属酸化物は、主にその表面での
機能性を利用する目的から、一般に、基体上に薄膜の形
態で形成して上記分野に供されることが多い。
【0004】従来、金属酸化物の薄膜を基体上に形成す
る方法として、金属化合物水溶液から、加水分解を利用
して基体上に金属酸化物の薄膜を形成する液相析出法
(Liquid-phase Deposition、以下、LPD法という)
が知られている。LPD法は、溶液中に基体を浸漬する
ことにより、その表面状態を問わず、該基体表面にナノ
レベルの金属酸化物粒子よりなる薄膜を形成する方法と
して近年注目されている。
【0005】上記LPD法は、例えば、ホウ酸(B(O
H)3)と(NH42TiF6との混合溶液における加水
分解反応を利用して、該混合溶液から基体上に酸化チタ
ン(TiO2)薄膜を形成させた例が報告されている。
この方法は、フッ素イオン捕捉剤によって水溶液中での
チタンフルオロ錯体の加水分解平衡反応を酸化チタン析
出側にシフトさせ、酸化チタン薄膜を形成するものであ
る。この場合、良好な薄膜を得るためには、均一溶液を
保ちつつ且つ沈殿を生じずにフッ素イオン捕捉剤がフッ
素イオンと反応して安定な化合物を生成することが必要
であり、かかる要件を満足するフッ素補足剤として、ホ
ウ酸、金属アルミニウムが用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記L
PD法によって得られた酸化チタン薄膜は、蛋白質の固
定用担体として用いた場合、蛋白質の吸着量が低く、ま
た、吸着に伴う変性が起こる場合があるなどの問題を有
することが確認された。この原因として、LPD法によ
って基体表面に薄膜として形成される酸化チタン層は、
酸化チタン粒子が緻密に配列して薄膜を形成しているた
め、蛋白質の吸着がその表面のみで起こり、蛋白質の吸
着における活性点が十分に確保できないことによるもの
と推定される。
【0007】一方、基体表面に金属酸化物の層を形成す
る他の方法として、蒸着法、スパッタ法、コロイド溶液
の塗布、乾燥による方法等が知られているが、かかる方
法によって得られる金属酸化物の層についても、金属酸
化物の密度が高過ぎ、その結果、蛋白質の吸着量が低い
という問題を有する。
【0008】従って、本発明の目的は、ナノレベルオー
ダーの粒子径を有する金属酸化物が適度な密度で且つ安
定に存在し、特に蛋白質の吸着に優れた表面特性を有す
る金属酸化物層を有する構造体を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく、鋭意研究を行った結果、ゲル体の表層部
で、金属フルオロ錯体のような加水分解可能な金属化合
物の加水分解反応を実施することにより、ナノレベルの
極めて微細な金属酸化物粒子が高密度で存在しながら、
該ゲル体をマトリックスとして適度に分散された、ゲル
体と金属酸化物との新規な複合体が形成されること、及
び上記金属酸化物複合体は、かかる構造により酸化チタ
ンにおいて対比した場合、酵素等の蛋白質の吸着効果
が、従来のLPD法により形成される金属酸化物薄膜の
10倍という優れた特性を発揮することを見い出し、本
発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明は、ゲル体の少なくとも表層
部に粒径5〜20nmの金属酸化物粒子を分散して存在
せしめたことを特徴とする金属酸化物複合体を提供する
ものである。また、本発明は、上記金属酸化物複合体の
製造方法として、ゲル体の少なくとも表層部において、
加水分解可能な金属化合物を加水分解することにより、
該ゲル体内に金属酸化物粒子を生成せしめることを特徴
とする金属酸化物複合体の製造方法を提供する。
【0011】更に、本発明は、前記金属酸化物複合体よ
りなるタンパク質固定化用担体をも提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の金属酸化物複合体を構成
するゲル体は、含水ゲル(ヒドロゲル)又は乾燥ゲルの
状態の何れでも良い。
【0013】また、ゲル体のゲルの種類は、公知のもの
が特に制限なく使用される。例えば、アガロース、カラ
ジーナン、アルギン酸等の多糖ゲル、ポリアクリルアミ
ド、ポリイソプロピルアクリルアミド、ポリビニルアル
コール等の合成ゲルなどが代表的である。
【0014】これらのゲルは、その構造に応じて架橋し
ていても良く、この場合、金属酸化物複合体に高度な耐
水性を付与することができるため、好ましい。
【0015】また、上記ゲル体中に存在する金属酸化物
は、加水分解が可能な金属化合物を形成可能な金属の酸
化物が好適である。また、上記金属酸化物は、水酸化物
としてゲル体中に存在していても良い。
【0016】金属酸化物を例示すれば、チタン、バナジ
ウム、ケイ素、鉄、アルミニウム、銀、ジルコニウム等
の金属の一種又は二種以上の酸化物が挙げられる。具体
的には、酸化チタン(TiO2)、酸化バナジウム(V2
3)、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化鉄(α−Fe2
3)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化ジルコニ
ウム(ZrO2)等の単一金属酸化物及び上記金属を含
む複合酸化物が挙げられる。また、β−FeO(O
H)、α−FeO(OH)、γ−FeO(OH)、水酸
化鉄(III)、水酸化銅、水酸化亜鉛等の金属水酸化物
も挙げることができる。更に、上記金属酸化物は、L
a、Sm、Gd等の希土類元素や、金の超微粒子等の貴
金属コロイド粒子を共存させることも可能である。
【0017】上記金属酸化物のうち、酸化チタンは、得
られる金属酸化物複合体の蛋白質の吸着特性に特に優れ
ており、好適である。
【0018】本発明の金属酸化物複合体は、ゲル体中に
粒径が、5〜200nm、好ましくは5〜100nm、
更に好ましくは5〜50nmの金属酸化物粒子が分散し
て存在していることを特徴とする。かかるナノレベルの
粒子径を有する金属酸化物粒子は、通常の金属酸化物粉
体の一次粒子径程度に匹敵し、このような大きさのレベ
ルでゲル体中に分散して存在する複合体は本発明によっ
て初めて提案されたものである。
【0019】そして、上記ナノレベルの大きさを有する
金属酸化物粒子は、極めて特異な特性を発揮する。例え
ば、上記粒径でゲル体中に分散して存在する酸化チタン
は、酵素等の蛋白質を極めて多量に安定して固定するこ
とができ、また、そのままでも高い光感受性を発揮し、
光還元触媒として優れた特性を示す。
【0020】本発明において、上記金属酸化物粒子は、
ゲル体の表層部に存在すれば良いが、ゲル体全体に存在
していても良く、同様の効果が得られる。即ち、一般
に、金属酸化物の作用がその表面の反応を利用したもの
であることを勘案すれば、ゲル体の表層部に存在すれば
十分である。
【0021】ここで、ゲル体の表層部とは、ゲル体表面
からその内部に厚みを有することを意味し、厚みに対し
ては厳密な意味を有するものではないが、該厚みは、金
属酸化物粒子の粒子径の2倍以上、好ましくは、5倍以
上であることがその表面に蛋白質の担持量を高めるため
に好適である。
【0022】後記の製造方法において、ゲル体に加水分
解可能な金属酸化物水溶液を浸透させて金属酸化物を生
成させる方法の場合、上記金属酸化物粒子が存在する厚
みは、上記範囲を十分満足することが本発明者らによっ
て確認された。
【0023】また、上記ゲル体中に存在する金属酸化物
粒子の密度は、ゲル体をマトリックスとする範囲内で高
い程好ましい。好適な密度は、10000nm2中に3
0〜100個、好ましくは40〜70個の金属酸化物粒
子が存在する密度である。また、金属酸化物粒子の上記
密度は、少なくとも表層部において達成されていること
が好ましい。
【0024】ここで、ゲル体に分散した金属酸化物粒子
の密度の測定は、十分に洗浄した被測定面について撮影
された電子顕微鏡写真において、10000nm2の区
画を任意に5点選び、各区画中の金属酸化物粒子の個数
を数えることにより行われる。
【0025】本発明の金属酸化物複合体の形状は、特に
制限されず、フィルム状、シート状、板状、球状、柱
状、不定形状等任意の形状を採ることができ、目的に応
じて選択すればよい。また、本発明の金属酸化物複合体
は、任意の形状を有する基体上に層状に形成して、その
表面特性を支配することもできる。
【0026】例えば、ガラス、石英、セラミックス、金
属、プラスチック、雲母等の材質よりなる板状体、ビー
ズ状体、繊維状体等の任意の材質及び形状の基体上に数
μm〜数百μmの厚みで、少なくとも表層部に前記金属
酸化物粒子が分散して存在する本発明の金属酸化物複合
体を形成せしめる態様が挙げられる。
【0027】本発明の金属酸化物複合体の製造方法は、
特に制限されないが、好適な方法を例示すれば、ゲル体
の少なくとも表層部内において、加水分解可能な金属化
合物を加水分解することにより、該ゲル体内に金属酸化
物粒子を生成せしめる方法が挙げられる。
【0028】具体的には、(a)ゲル体を調製する段階
から加水分解剤を存在させ、該加水分解剤を含むゲル体
に加水分解可能な金属化合物を浸透させることにより、
該金属化合物を加水分解する方法、(b)ゲル体を調製
する段階から上記金属化合物を存在させ、該金属化合物
を含むゲル体に加水分解剤を浸透させることにより、該
金属化合物を加水分解する方法、が挙げられる。
【0029】また、他の方法として、(c)ゲル体に上
記金属化合物と加水分解剤とをそれぞれ浸透させる方
法、が挙げられる。上記(c)の方法において、各水溶
液のゲル体への浸透順序は特に制限されない。
【0030】これらの製造方法の内、特に、(a)の方
法が、ゲル体の表層部に金属酸化物粒子を高密度で生成
することができ好ましい。
【0031】本発明において、加水分解可能な金属化合
物は、ゲル体で加水分解が可能で、且つ加水分解により
金属酸化物或いは金属水酸化物を生成可能な金属化合物
が特に制限なく使用できる。
【0032】上記金属化合物として好適なものを例示す
れば、(NH42TiF6、H2SiF6等金属フルオロ
錯体を代表とする金属錯体、α−FeO(OH)/NH
4F・HF、V25/HF、金属アルコキシド等が挙げ
られる。これらの金属化合物をゲル体に浸透させる場
合、水等を溶媒とする溶液の状態で浸透させるのが一般
的である。
【0033】また、加水分解剤としては、上記金属化合
物の加水分解反応を進行せしめる化合物として使用され
る公知の化合物を使用することができる。
【0034】上記加水分解剤として好適なものを例示す
れば、金属錯体に対して、ホウ酸、リン酸等の酸の他、
アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、有機アミ
ン類、アンモニア水等の塩基性化合物等が挙げられ、前
記金属化合物の種類に応じて適宜選択して使用される。
これらの加水分解剤のうち、リン酸、アルカリ金属水酸
化物、アミン類は、従来のLPD法においては溶液が白
濁し、使用することができなかったものであるが、本発
明においては、良好に使用することができる。また、酸
化チタンにおいては、LPD法において通常使用される
ホウ酸を使用した場合に比べて、リン酸を加水分解剤と
して使用した場合には、その光学的特性の異なる金属酸
化物複合体を得ることができ、加水分解剤の使用可能な
範囲が拡大と共に、更なる金属酸化物複合体の応用分野
の可能性を拡大することができる。上記の加水分解剤を
ゲル体に浸透させる場合、水等を溶媒とする溶液の状態
で浸透させるのが一般的である。
【0035】本発明の金属酸化物複合体の製造方法にお
いて、より高密度の金属酸化物粒子をゲル体中に存在さ
せるためには、ゲル体を調製する段階から加水分解剤を
存在させる前記(a)の製造方法の場合、ゲル体中の加
水分解剤の濃度は、0.1〜0.5モル%が好ましく、
また、ゲル体に浸透させる加水分解可能な金属化合物溶
液中の金属化合物の濃度は、0.05〜0.15モル%
が好ましい。また、ゲル体を調製する段階から上記金属
化合物を存在させる前記(b)の製造方法の場合、ゲル
体中の上記金属化合物の濃度は、0.05〜0.15モ
ル%が好ましく、また、ゲル体に浸透させる加水分解剤
の濃度は、0.1〜0.5モル%が好ましい。
【0036】また、加水分解時の温度は特に制限されな
いが、10〜30℃の温度が適当である。
【0037】更に、本発明において、金属酸化物複合体
は、加水分解後、必要に応じてゲル体に含まれる水を除
去して乾燥ゲル体とすることができる。
【0038】本発明の金属酸化物複合体は、蛋白質の吸
着特性に優れており、蛋白質固定化用担体として有用で
ある。特に、金属酸化物が酸化チタンの場合、かかる特
性が顕著に発揮される。かかる蛋白質の吸着量は、酸化
チタンで対比した場合、従来の方法によって得られた金
属酸化物薄膜に対して10倍以上の優れた吸着特性を示
す。
【0039】かかる効果の発現機構は明らかではない
が、金属酸化物粒子がゲル体をマトリックスとして分散
されたることにより、該金属酸化物粒子が適度な空間を
保って3次元的に重層されているため、蛋白質の吸着が
表層部のみに限られず、内部の金属酸化物粒子も吸着に
有効に働くことによると推定される。また、かかる構造
は、蛋白質の吸着に限らず、光学的特性等、その他の表
面特性の改善に対しても高い可能性が期待される。
【0040】上記蛋白質としては、グルコース酸化酵
素、ピルビン酸酸化酵素等の酸化酵素、アルデヒド脱水
素酵素等の脱水素酵素、ペルオキシターゼ等の酸化物分
解酵素、リパーゼ、キモトリプシン等の加水分解酵素、
チトクロムc、チトクロムcオキシターゼ、チトクロム
b5、フェレドキシン等の電子輸送蛋白質、免疫グロブ
リン、アルブミン、レクチンや各種抗体等の蛋白質が挙
げられる。
【0041】また、本発明の金属酸化物複合体に蛋白質
を担持させる方法は、特に制限されるものではなく、公
知の方法が特に制限なく使用される。一般には、金属酸
化物複合体を蛋白質を分散したバッファー溶液に浸漬す
ることによって行うことができる。例えば、チトクロム
cを固定化する場合、チトクロムcのリン酸バッファー
溶液に金属酸化物複合体を浸漬して、該金属酸化物複合
体表面にチトクロムcを担持させることができる。上記
処理の時間は、通常、10〜120分で十分である。
【0042】蛋白質を担持した金属酸化物複合体は、必
要に応じて、洗浄、乾燥後、各種用途に使用することが
できる。この場合、本発明の金属酸化物複合体の特徴と
して、蛋白質の担持後、水を飛ばして乾燥ゲルとして
も、該蛋白質が壊れないというメリットも有する。
【0043】
【発明の効果】以上の説明より理解されるように、本発
明の金属酸化物複合体は、ナノレベルの金属酸化物粒子
をゲル体中に分散して存在した、従来の金属酸化物の薄
膜形成技術では達成できない新規な構造を有することに
より、特に蛋白質の吸着特性において極めて優れた特性
を発揮するものである。従って、例えば、酵素蛋白を高
濃度で表面に担持した活性の高い酵素触媒、蛋白質の機
能制御をおこなえる機能性担体等として応用が可能であ
り、その工業的な価値も極めて高いものである。
【0044】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に説明するため実
施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。
【0045】実施例1 (ホウ酸を含むアガロースゲル表面における(NH42
TiF6の加水分解反応)ホウ酸水溶液(0.5M)に
アガロースを1重量%の濃度となるように加え、加熱し
て均一溶液とした。次いで、図1に示すように、底に石
英板よりなる基板2を静置した容器(シャーレ)1にこ
の溶液を注いで放冷し、アガロースのハイドロゲルより
なるゲル体3を得た。
【0046】このホウ酸を含むアガロースゲルの表面
に、(NH42TiF6水溶液(0.1M、1ml)よ
りなる加水分解可能な金属化合物溶液4をスポイドによ
りのせて2時間放置することにより、該水溶液をゲル中
に浸透させた。その後、アガロースゲル上に残っている
(NH42TiF6水溶液を除去し、アガロースゲル表
面を純水で洗浄した。ついで窒素ガスをアガロースゲル
表面に吹き付け、表面の水分を飛ばして乾燥させた。
【0047】次に、石英板に沿ってアガロースゲルを切
り取り、石英板ごと取り出し、本発明の金属酸化物複合
体を得た。
【0048】石英板上に形成されるゲルの厚みは、シャ
ーレに注ぐアガロース溶液の量で調節できるが、一般的
には1mm未満のものを用いた。このアガロースゲル膜
の紫外―可視吸収(UV−Vis)スペクトルを図2に
示す。
【0049】図2において、ホウ酸水溶液を含むアガロ
ースゲルに(NH42TiF6水溶液を接触させた結
果、340nmに吸収端を有する吸収が出現した(図2
(a))。この吸収は、ホウ酸を含むアガロースゲル単
独においては観測されず(図2(b))、酸化チタンの
バンドギャップ吸収に特有のものである。即ち、アガロ
ースゲル表面上で酸化チタンが生成したことが確認され
た。
【0050】次に、このアガロースゲル/酸化チタン複
合膜を大気中に放置して乾燥した。得られた乾燥膜を石
英板から剥離し、その表面を走査型電子顕微鏡によって
観察した。図3に観察例を示す。
【0051】図3において、アガロースゲル/酸化チタ
ン複合体(金属酸化物複合体)の表面に、直径約15n
mの酸化チタンナノ粒子が高密度に固定化されているこ
とが確認された。酸化チタン粒子の表面に占める密度
は、100nm×100nm当たりの面積について45
個であった。かかる密度は、表面から200μmの深さ
まで維持されていた。
【0052】実施例2 (リン酸緩衝液を含むアガロースゲル表面における(N
42TiF6の加水分解反応)アガロースをリン酸緩
衝液(Na2HPO4(0.2M)、NaH2PO4(0.
2M)、イオン強度0.22、pH7)に1重量%の濃
度で加熱溶解させ、冷却してゲルを調製した。このリン
酸緩衝液を含むゲルの表面に、(NH42TiF6水溶
液(0.1M、1ml)をのせて約30分間放置するこ
とにより、金属酸化物複合体を製造した。この膜につい
て、UV−Visスペクトル測定を行った。測定例を図
4に示す。
【0053】図4において、330nmに吸収端を有す
る吸収が観測され、アガロースゲル上における酸化チタ
ンの生成が確認された。
【0054】また、得られた金属酸化物複合体の表面を
走査型電子顕微鏡によって観察した結果、その表面に、
直径約13nmの酸化チタン粒子が高密度に固定化され
ていることが確認された。酸化チタン粒子の表面に占め
る密度は、100nm×100nm当たりの面積につい
て60個であった。かかる密度は、表面から250μm
の深さまで維持されていた。
【0055】実施例3 (逐次形成法)アガロースゲル、カラジーナンゲルをそ
れぞれ純水を用いて作製し、これらゲルの表面に(NH
42TiF6水溶液をのせて浸透させ、ついでこのゲル
薄膜をリン酸緩衝液(加水分解剤)に浸すことにより、
これらのゲル表面に酸化チタン粒子を形成させた。
【0056】先ず、アガロースとカラジーナンとをそれ
ぞれイオン交換水に1重量%もしくは3重量%の濃度で
加熱溶解し、次いで、冷却してハイドロゲルを得た。こ
れらのハイドロゲルの表面上に(NH42TiF6水溶
液(0.1M、1ml)をのせて放置し、TiF6 2-
オンをゲル内部へ浸透させた。1時間後にゲル上に残存
する(NH42TiF6水溶液を除去し、石英板に沿っ
てゲルを切り取った。
【0057】切り取ったアガロースゲル膜ならびにカラ
ジーナンゲル膜をリン酸バッファー溶液に30分間浸漬
し、ついでイオン交換水に1分間浸漬することにより洗
浄した。
【0058】図5に作製したアガロースゲル膜のUV−
Visスペクトルの測定例を、また図6にカラジーナン
ゲル膜のスペクトルの測定例をそれぞれ示す。
【0059】図5、図6に示すように、いずれの場合も
330nmに吸収端を有する酸化チタン粒子の形成に基
づく吸収が観測され、アガロースゲルならびにカラジー
ナンゲルと酸化チタンナノ粒子の複合化が確認された。
【0060】また、得られた金属酸化物複合体の表面を
走査型電子顕微鏡によって観察した結果、その表面に、
直径約13nmの酸化チタン粒子が高密度に固定化され
ていることが確認された。酸化チタン粒子の表面に占め
る密度は、100nm×100nm当たりの面積につい
て60個であった。かかる密度は、表面から250μm
の深さまで維持されていた。
【0061】実施例4 (蛋白質の固定化)蛋白質としてチトクロムcを用い
た。チトクロムcは等電点pI=10.1の塩基性蛋白
質であり、中性pHでは正電荷を帯びている。その溶液
へアガロースゲル/酸化チタンナノ粒子複合膜を浸漬し
たときのUV−Visスペクトルから、吸着量を評価し
た。また、チトクロムcの吸着が飽和に達した後、アガ
ロースゲル/酸化チタン複合体をリン酸緩衝液に浸して
チトクロムcの脱着を評価した。
【0062】先ず、純水から調製したアガロースゲル
(1wt%もしくは3wt%)表面にTiF6 2-水溶液
(0.1M、1ml)をのせて浸透させ(1時間)、さ
らにこの溶液を除き水洗した後、リン酸緩衝液(5m
l、pH7)に浸漬して加水分解反応を行い、金属酸化
物複合体としてアガロース/酸化チタン複合体を得た。
【0063】また、得られた金属酸化物複合体の表面を
走査型電子顕微鏡によって観察した結果、その表面に、
直径約13nmの酸化チタン粒子が高密度に固定化され
ていることが確認された。酸化チタン粒子の表面に占め
る密度は、100nm×100nm当たりの面積につい
て60個であった。かかる密度は、表面から250μm
の深さまで維持されていた。
【0064】このようにして得られたアガロース/酸化
チタン複合体を、チトクロムc(酸化型)のリン酸緩衝
液溶液(10μM、pH7)に所定時間浸漬した。
【0065】次いで、複合体を溶液から引き上げ、イオ
ン交換水で表面上のチトクロムcを洗浄した後、窒素を
吹き付けて乾燥させた。この複合体のUV−Visスペ
クトル測定例を図7に示す。
【0066】アガロース/酸化チタン複合体は、酸化チ
タンのバンドギャップ吸収に基づく吸収端を340nm
に与えている(図7(a))。一方、アガロース/酸化
チタン複合体をチトクロムc溶液に150分浸漬した後
は、酸化型チトクロムcに基づくソーレー帯の吸収(4
09nm)が観測された。
【0067】このことは、アガロース/酸化チタン複合
体にチトクロムcが吸着したことを意味する。また、こ
の吸収極大波長は、酸化型チトクロムcのリン酸緩衝液
中のそれと一致することから、複合体上に固定化された
チトクロムcは変性を受けていないことが判る。
【0068】図7(c)は、このチトクロムcを吸着さ
せたアガロース/酸化チタン複合体を、別に調製したリ
ン酸緩衝液(5ml、pH7)に120分間浸漬して洗
浄した後のUV−Visスペクトルを示す。この洗浄操
作により、40%程度のチトクロムcの脱着が認められ
たが、約60%は脱着せずに安定に吸着固定化されてい
ることが判る。また、洗浄をさらに12時間続けても、
これ以上のチトクロムcの脱着は観測されなかった。
【0069】次に、比較のため、このアガロースゲル/
酸化チタン複合体へのチトクロムcの吸着ならびに脱着
挙動を、同じ膜厚のアガロースゲル(石英板上)ならび
に、液相析出法(LPD法)により石英板上に作製した
酸化チタン薄膜(膜厚100nm程度)について行っ
た。
【0070】図8にアガロースゲル/酸化チタン複合
体、アガロースゲル、ならびに酸化チタン薄膜をチトク
ロムcのリン酸バッファー溶液(10μM、pH7)へ
浸漬したときの吸光度(ソーレー帯:409nm)の経
時変化を比較した。図中のA点において、別途調製した
リン酸緩衝液に薄膜を浸漬し、チトクロムcの脱着挙動
を観察した。
【0071】アガロースゲル/酸化チタン複合体に対す
るチトクロムcの吸着は2時間以内に飽和に達し、また
その吸着量は上記3種の基板のうち、もっとも多い(図
8(a))。一方、同じ膜厚のアガロースゲルにはアガ
ロースゲル/酸化チタン複合体への吸着量に比べて約2
2%のチトクロームcが(図8(b))、またLPD法
により作製した酸化チタン表面には、約8%が吸着する
に留まった(図8(c))。
【0072】これら3種の基板からの洗浄に伴うチトク
ロームcの脱着(A点以降)を比較すると、アガロース
ゲルからはすべてのチトクロームcが(図8(b))、
またLPD法で調整した酸化チタン薄膜からは30%の
チトクロームcが脱着した(図8(c))。先に述べた
ように、アガロースゲル/酸化チタン複合体からは約4
0%のチトクロームcが脱着したが、洗浄による脱着後
の最終的な吸着量はアガロースゲル/酸化チタン複合体
が一番大きく、その吸着量は酸化チタン薄膜(LPD)
におけるそれの10倍以上に達する。
【0073】このように、アガロースゲル/酸化チタン
複合体は、チトクロムcの吸着固定化において極めて優
れた担体であることが判る。
【0074】このようなチトクロムcの安定な吸着挙動
は、アガロースゲル/酸化チタン複合体を他の方法、即
ちホウ酸を含むアガロースゲル(1wt%)の表面にT
iF6 2-水溶液をのせて加水分解することにより調製し
た場合についても、実施例4と同様に観測された。
【0075】実施例5 (固定化の安定性評価)実施例1に従って作製したアガ
ロースゲル/酸化チタン複合体ならびにアガロースゲル
(基板:石英板)を、チトクロムcのリン酸緩衝液溶液
(10μM、pH7)に浸漬してチトクロムcを吸着さ
せた(浸漬時間:1時間45分)。
【0076】図9において、チトクロムcの吸着したア
ガロースゲルの吸収スペクトル(図9(a))、ならび
にこのゲルを大気下で12時間放置乾燥した後の吸収ス
ペクトル(図9(b))を示した。
【0077】チトクロムcの吸着後、アガロースゲルが
水分を含む状態で観測されるソーレー帯の吸収は、乾燥
後に著しく強度を弱めた(図9(b))。このことは、
チトクロムcがアガロースゲルの乾燥(収縮)に伴って
変成したことを示している。この乾燥したアガロース膜
を純水に浸しても、チトクロムcの吸収強度は回復せず
(図9(c))、チトクロムcの水中への溶出が認めら
れた。
【0078】一方、アガロースゲル/酸化チタン複合体
にチトクロムcを吸着させた場合、吸着直後(図10
(a))とその乾燥膜(図10(b))のソーレー帯の
吸光度はあまり変わらず、吸収極大波長が402nmに
短波長シフトしたのみであった。
【0079】このことは、アガロースゲル/酸化チタン
複合体に吸着したチトクロムcは、乾燥状態においても
大きな変成を受けずに固定化されていることを示す。こ
の乾燥膜を純水中に1.5時間浸漬すると、吸収極大波
長は元の位置に近づき、またこの間吸光度は保たれた
(図10(c))。このように、アガロースゲル/酸化
チタン複合体に吸着したチトクロムcは、乾燥状態にお
いても変成を受けにくいことが示唆され、アガロースゲ
ルに比べて優れた蛋白質固定能を有することが判る。
【0080】実施例6 (固定化チトクロムcの活性評価)アガロースゲル/酸
化チタン複合体に吸着したチトクロムcの酸化還元活性
について検討した。還元剤としてハイドロサルファイト
ナトリウム(ジチオナイト)を、また酸化剤としてフェ
リシアンカリウムを用い、チトクロムcの還元・再酸化
にともなうUV−Visスペクトルの変化を測定した。
【0081】実施例3で調製したアガロースゲル/酸化
チタン複合体にチトクロムcを吸着させた。この複合体
表面にハイドロサルファイトナトリウムのリン酸バッフ
ァー溶液(100mM、pH7)0.1mlをのせ、1
0分後にこの溶液を取り除いてから薄膜のUV−Vis
スペクトルを測定した。測定例を図11に示す。
【0082】図11に示すように、ハイドロサルファイ
トナトリウム溶液を添加することによって、酸化体の吸
収(522nm;Q−帯)に代わって還元型チトクロム
cに基づく吸収(520 mと550nm)が現れ、ア
ガロースゲル/酸化チタン複合体に固定化されたチトク
ロムcが酸化還元活性を有していることが判った。つい
で、この還元型チトクロムcを含むアガロースゲル/酸
化チタン複合体にフェリシアンカリウムのリン酸バッフ
ァー溶液(100mM、pH7)0.1mlをのせ、1
0分後にこの溶液を除いてからUV−Visスペクトル
を測定した。測定例を図12に示す。
【0083】図12に示すように、フェリシアンカリウ
ム溶液を添加することによって、520、550nmの
吸収はブロードな酸化型チトクロムcの吸収(522n
m)に変化し、アガロースゲル/酸化チタン複合体に固
定化されたチトクロムcは可逆的な酸化還元特性を示
す、すなわち酸化還元活性が保持された状態で固定され
ていることが明らかとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハイドロゲル表面におけるTiF6 2-の加水分
解反応を利用したチタン酸化物の作製方法の模式図
【図2】実施例1において、ホウ酸水溶液を含むアガロ
ースハイドロゲルの表面上でTiF6 2-の加水分解を行
ったときのUV−Visスペクトルを示す。
【図3】 実施例1において作製されたアガロースゲル
/酸化チタン複合体の走査型電子顕微鏡写真である。
【図4】 実施例2において、リン酸バッファー溶液を
含むアガロースハイドロゲルの表面上でTiF6 2-の加
水分解を行ったときのUV−Visスペクトルを示す。
【図5】 実施例3において、1重量%アガロースゲル
の表面上でTiF6 2-の加水分解を行ったときのUV−
Visスペクトルを示す。
【図6】 実施例3において、カラジーナンゲルの表面
上でTiF6 2-の加水分解を行ったときのUV−Vis
スペクトルを示す。
【図7】 実施例4において、アガロースゲル/酸化チ
タン複合体へのチトクロムcの吸着・脱着に伴うUV−
Visスペクトルを示す。
【図8】 実施例4において、アガロースゲル/酸化チ
タン複合体、アガロースゲル膜、酸化チタン薄膜へのチ
トクロムcの吸着・脱着に伴う409nmの吸光度変化
を示す。
【図9】 実施例5において、チトクロムcが吸着した
アガロースゲル膜の乾燥に伴うUV−Visスペクトル
変化を示す。
【図10】 実施例5において、チトクロムcが吸着し
たアガロースゲル/酸化チタン複合体の乾燥に伴うUV
−Visスペクトル変化を示す。
【図11】 実施例6において、アガロースゲル/酸化
チタン複合体に吸着したチトクロムcの還元反応に伴う
UV−Visスペクトル変化を示す。
【図12】 実施例6において、アガロースゲル/酸化
チタン複合体に吸着したチトクロムcの再酸化に伴うU
V−Visスペクトルを示す。
【符号の説明】
1 シャーレ 2 基板 3 加水分解剤を含むゲル体 4 加水分解可能な金属化合物溶液
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 11/08 C12N 11/08 B C 11/10 11/10 11/14 11/14 Fターム(参考) 4B033 NA22 NA42 NB14 NB22 NB35 NB36 NB48 NB50 NB54 NB62 NC04 NC06 NC18 ND05 ND16 4G042 DA01 DB11 DC03 4G047 CA02 CB05 CC03 CD04 4H045 AA10 BA60 BA62 BA63 EA50 FA82

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲル体の少なくとも表層部に粒径5〜2
    00nmの金属酸化物粒子が分散して存在することを特
    徴とする金属酸化物複合体。
  2. 【請求項2】 金属酸化物が、酸化チタンである請求項
    1項に記載の金属酸化物複合体。
  3. 【請求項3】 ゲル体が、アガロース、カラジーナン、
    アルギン酸、ポリアクリルアミド、ポリイソプロピルア
    クリルアミド及びポリビニルアルコールよりなる群より
    選ばれた含水ゲル又は乾燥ゲルよりなる請求項1項に記
    載の金属酸化物複合体。
  4. 【請求項4】 ゲル体の少なくとも表層部において、加
    水分解可能な金属化合物を加水分解することにより、該
    ゲル体内に金属酸化物粒子を生成せしめることを特徴と
    する金属酸化物複合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも表層部に加水分解剤を含むゲ
    ル体に金属化合物を浸透させ、該金属化合物を加水分解
    する、請求項4項に記載の金属酸化物複合体の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 少なくとも表層部に金属化合物を溶解し
    て含むゲル体に、加水分解剤を浸透させ、該金属化合物
    をゲル内で加水分解する、請求項4項項に記載の金属酸
    化物複合体の製造方法。
  7. 【請求項7】 金属化合物が金属フルオロ錯体であり、
    加水分解剤がフッ素イオン補足剤である請求項4〜6項
    に記載の金属酸化物複合体の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の金属酸化物複合体よりな
    る蛋白質固定化用担体。
JP11060698A 1999-03-08 1999-03-08 金属酸化物複合体及び蛋白質固定化用担体 Pending JP2000256015A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11060698A JP2000256015A (ja) 1999-03-08 1999-03-08 金属酸化物複合体及び蛋白質固定化用担体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11060698A JP2000256015A (ja) 1999-03-08 1999-03-08 金属酸化物複合体及び蛋白質固定化用担体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000256015A true JP2000256015A (ja) 2000-09-19

Family

ID=13149785

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11060698A Pending JP2000256015A (ja) 1999-03-08 1999-03-08 金属酸化物複合体及び蛋白質固定化用担体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000256015A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008247708A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Hiroshima Univ 無機粒子分散エマルション
KR100886794B1 (ko) * 2000-07-29 2009-03-05 우미코레 아게 운트 코 카게 귀금속 나노입자, 이의 제조방법 및 이의 용도
EP2173107A2 (en) 2001-04-16 2010-04-07 KDDI Corporation Apparatus for monitoring quality of picture in transmission

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100886794B1 (ko) * 2000-07-29 2009-03-05 우미코레 아게 운트 코 카게 귀금속 나노입자, 이의 제조방법 및 이의 용도
EP2173107A2 (en) 2001-04-16 2010-04-07 KDDI Corporation Apparatus for monitoring quality of picture in transmission
EP2173108A2 (en) 2001-04-16 2010-04-07 KDDI Corporation Apparatus for monitoring quality of picture in transmission
JP2008247708A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Hiroshima Univ 無機粒子分散エマルション

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Wang et al. Facile synthesis of trilaminar core-shell Ag@ C@ Ag nanospheres and their application for H2O2 detection
JPH08257417A (ja) 殻触媒、その製造法、二重結合を水素添加もしくは酸化する方法、n−o−化合物を還元する方法、およびc−o−化合物、c−n−化合物およびc−ハロゲン−化合物を水添分解する方法、ならびに電極触媒
JPH02501679A (ja) 固定化酵素電極
WO2016041405A1 (zh) Pd基复合纳米粒子及其制备方法
TWI324530B (en) Photocatalyst composite and fabrication method thereof
Liu et al. A Pd/SBA-15 composite: synthesis, characterization and protein biosensing
Hull et al. Synthesis of nanometer‐scale silver crystallites via a room‐temperature electrostatic spraying process
Lu et al. Ag nanoparticles self-supported on Ag2V4O11 nanobelts: Novel nanocomposite for direct electron transfer of hemoglobin and detection of H2O2
Ganesh et al. Electrochemical sensing interfaces based on novel 2D-MXenes for monitoring environmental hazardous toxic compounds: A concise review
JPS5816697B2 (ja) 酵素電極およびその製造法
TWI304048B (en) A media having crystals of ammonium oxotrifluorotitanate, a method for preparing the same, and a method for preparing madias having crystals of titanium dioxide
Ribeiro et al. Cobalt (II) porphyrin complex immobilized on the binary oxide SiO2/Sb2O3: electrochemical properties and dissolved oxygen reduction study
Shen et al. Fabrication of Metalloporphyrin‐Polyoxometalyte Hybrid Film by Layer‐by‐Layer Method and Its Catalysis for Dioxygen Reduction
JP5875035B2 (ja) 電極部材とその製造方法
JP2000256015A (ja) 金属酸化物複合体及び蛋白質固定化用担体
Zheng et al. Construction of a bioinspired Fe3O4/N-HCS nanozyme for highly sensitive detection of GSH
Asefa et al. Corrugated and nanoporous silica microspheres: synthesis by controlled etching, and improving their chemical adsorption and application in biosensing
US7892801B2 (en) Process for enhancing the activity of glucose oxidase
Machida et al. Preparation of Platinum Cluster‐Derived Electrodes from Metal Carbonyl Complexes and Their Electrocatalytic Properties for Anodic Oxidation of Methanol
JP2016203031A (ja) 光触媒およびその製造方法
KR100308818B1 (ko) 다공성 TiO₂박막이 코팅된 친수성 코팅 유리
JP3053414B2 (ja) 金属触媒支承体としての有効性を改善するための新しい或は古いグラファイト粉末の処理方法
JP2003527958A (ja) イオン伝導性セラミック膜及び表面処理
KR101449187B1 (ko) 빛을 이용한 그래핀의 환원방법
Zheng et al. Preparation of magnetic ordered mesoporous carbon composite and its application in direct electrochemistry of horseradish peroxidase