JP2000254945A - 射出成形用金型 - Google Patents
射出成形用金型Info
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- JP2000254945A JP2000254945A JP5276899A JP5276899A JP2000254945A JP 2000254945 A JP2000254945 A JP 2000254945A JP 5276899 A JP5276899 A JP 5276899A JP 5276899 A JP5276899 A JP 5276899A JP 2000254945 A JP2000254945 A JP 2000254945A
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- runner
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ゲートの断面積を拡大することなく、しかも
樹脂温度の上昇を必要以上に発生する恐れのない射出成
形用金型を提供する。 【解決手段】 ランナー４及びゲート６が設けられた射
出成形用金型において、ランナー４の先端部とゲート６
との間にランド部５が設けられ、ランド部５のランナー
先端部側の一端からゲート側の他端にかけてランナー先
端部の断面形状からゲートの断面形状に次第に移行さ
れ、且つランナー先端部の断面積からゲートの断面積に
次第に減少されている。
樹脂温度の上昇を必要以上に発生する恐れのない射出成
形用金型を提供する。 【解決手段】 ランナー４及びゲート６が設けられた射
出成形用金型において、ランナー４の先端部とゲート６
との間にランド部５が設けられ、ランド部５のランナー
先端部側の一端からゲート側の他端にかけてランナー先
端部の断面形状からゲートの断面形状に次第に移行さ
れ、且つランナー先端部の断面積からゲートの断面積に
次第に減少されている。
Description
【０００１】
【発明が属する技術分野】本発明は、射出成形用金型に
関し、特に、硬質塩化ビニル樹脂の成形品を成形する際
に使用して好適なものである。
関し、特に、硬質塩化ビニル樹脂の成形品を成形する際
に使用して好適なものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、例えば、実開平１−１４１０１７
号公報等に記載されているように、ランナー及びゲート
が設けられ、溶融樹脂がランナー及びゲートを経由して
キャビティ内に射出されて成形品が成形されるようにな
っている射出成形用金型が知られている。
号公報等に記載されているように、ランナー及びゲート
が設けられ、溶融樹脂がランナー及びゲートを経由して
キャビティ内に射出されて成形品が成形されるようにな
っている射出成形用金型が知られている。
【０００３】ゲート部を必要以上に絞り込んでいる通常
のゲートは、樹脂温度の上昇を必要以上に発生させるも
のであり、硬質塩化ビニル樹脂により管継手等を成形す
る場合には、樹脂の分解、焼け等の外観不良を発生する
場合がある。このような不具合を解消するためには、多
くはゲートの断面積を拡大する処置が取られる。
のゲートは、樹脂温度の上昇を必要以上に発生させるも
のであり、硬質塩化ビニル樹脂により管継手等を成形す
る場合には、樹脂の分解、焼け等の外観不良を発生する
場合がある。このような不具合を解消するためには、多
くはゲートの断面積を拡大する処置が取られる。
【０００４】又、比較的小型の多数の成形品を成形する
場合には、樹脂注入口から遠ざかる方向に複数段のキャ
ビティが設けられた所謂積層金型が使用されている。
場合には、樹脂注入口から遠ざかる方向に複数段のキャ
ビティが設けられた所謂積層金型が使用されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ゲート
の断面積の拡大は樹脂の固化時間の増長を招き生産性が
低下する他、成形品に大きなゲート跡が残るため、成形
品の外観上、意匠上でも不具合を生じる恐れがある。
の断面積の拡大は樹脂の固化時間の増長を招き生産性が
低下する他、成形品に大きなゲート跡が残るため、成形
品の外観上、意匠上でも不具合を生じる恐れがある。
【０００６】又、所謂積層金型においては、通常の金型
と異なり、ゲートバランス、即ち各段のゲートから各段
のキャビティに充填される樹脂量の均一化を図りゲート
バランスをとることは困難である。その理由としては、
スプルーが各段毎に必要であり、樹脂注入口から各段に
おけるゲートまでの距離が異なり、各段のキャビティへ
の樹脂供給に要する時間に差異が生じることが考えら
れ、そのために成形機の型締め力の増大、成形品の品質
低下等の不具合を生じていた。
と異なり、ゲートバランス、即ち各段のゲートから各段
のキャビティに充填される樹脂量の均一化を図りゲート
バランスをとることは困難である。その理由としては、
スプルーが各段毎に必要であり、樹脂注入口から各段に
おけるゲートまでの距離が異なり、各段のキャビティへ
の樹脂供給に要する時間に差異が生じることが考えら
れ、そのために成形機の型締め力の増大、成形品の品質
低下等の不具合を生じていた。
【０００７】従来は、このような不具合の解決には、金
型の試作による試行錯誤を繰り返し、金型修正を行うこ
とにより対処していた。
型の試作による試行錯誤を繰り返し、金型修正を行うこ
とにより対処していた。
【０００８】本発明は、従来の射出成形用金型における
叙上のような問題点に鑑みてなされたものであって、そ
の目的とするところは、従来の射出成形用金型における
問題点を解消し、ゲートの断面積を拡大することなく、
しかも樹脂温度の上昇を必要以上に発生する恐れのない
射出成形用金型を提供することにある。
叙上のような問題点に鑑みてなされたものであって、そ
の目的とするところは、従来の射出成形用金型における
問題点を解消し、ゲートの断面積を拡大することなく、
しかも樹脂温度の上昇を必要以上に発生する恐れのない
射出成形用金型を提供することにある。
【０００９】又、所謂積層金型において、各段のキャビ
ティに充填される樹脂量の均一化を図りゲートバランス
をとることが可能な射出成形用金型を提供することにあ
る。
ティに充填される樹脂量の均一化を図りゲートバランス
をとることが可能な射出成形用金型を提供することにあ
る。
【００１０】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項１記載の本発明の射出成形用金型は、ラン
ナー及びゲートが設けられた射出成形用金型において、
ランナー先端部とゲートとの間にランド部が設けられ、
ランド部のランナー先端部側の一端からゲート側の他端
にかけてランナー先端部の断面形状からゲートの断面形
状に次第に移行され、且つランナー先端部の断面積から
ゲートの断面積に次第に減少されていることを特徴とす
るものである。
めに、請求項１記載の本発明の射出成形用金型は、ラン
ナー及びゲートが設けられた射出成形用金型において、
ランナー先端部とゲートとの間にランド部が設けられ、
ランド部のランナー先端部側の一端からゲート側の他端
にかけてランナー先端部の断面形状からゲートの断面形
状に次第に移行され、且つランナー先端部の断面積から
ゲートの断面積に次第に減少されていることを特徴とす
るものである。
【００１１】又、請求項２記載の本発明の射出成形用金
型は、請求項１記載の射出成形用金型において、ランナ
ー先端部の断面形状及びゲートの断面形状が共に円形で
あることを特徴とするものである。
型は、請求項１記載の射出成形用金型において、ランナ
ー先端部の断面形状及びゲートの断面形状が共に円形で
あることを特徴とするものである。
【００１２】又、請求項３記載の本発明の射出成形用金
型は、樹脂注入口から遠ざかる方向に複数段のキャビテ
ィが設けられ、各段のキャビティの容積はほぼ等しくさ
れ、樹脂注入口からスプルーを経由して各段のランナー
及びゲートを経由して各段のキャビティに溶融樹脂が充
填されるようにされている射出成形用金型であって、樹
脂注入口から接近した段のランナー及びゲートの流動抵
抗は樹脂注入口から遠い段のランナー及びゲートの流動
抵抗よりも大きくすることにより各段のキャビティへの
樹脂充填完了時間がほぼ均一となるようにされているこ
とを特徴とするものである。
型は、樹脂注入口から遠ざかる方向に複数段のキャビテ
ィが設けられ、各段のキャビティの容積はほぼ等しくさ
れ、樹脂注入口からスプルーを経由して各段のランナー
及びゲートを経由して各段のキャビティに溶融樹脂が充
填されるようにされている射出成形用金型であって、樹
脂注入口から接近した段のランナー及びゲートの流動抵
抗は樹脂注入口から遠い段のランナー及びゲートの流動
抵抗よりも大きくすることにより各段のキャビティへの
樹脂充填完了時間がほぼ均一となるようにされているこ
とを特徴とするものである。
【００１３】請求項１記載の本発明において、ランナー
先端部の断面形状からゲートの断面形状に次第に移行す
る態様としては、主に、次の４種類の態様となる。即
ち、第１の態様は、ランナー先端部の断面形状及びゲー
トの断面形状が共に円形であり、ランド部の形状として
は円錐形であるものであり、第２の態様はランナー先端
部の断面形状及びゲートの断面形状が共に四角形であ
り、ランド部の形状としては角錐形であるものであり、
第３の態様はランナー先端部の断面形状が円形であっ
て、ゲートの断面形状が四角形であるものであり、第４
の態様は、第３の態様とは逆に、ランナー先端部の断面
形状が四角形であって、ゲートの断面形状が円形である
ものであり、円形には半円形としてもよい。
先端部の断面形状からゲートの断面形状に次第に移行す
る態様としては、主に、次の４種類の態様となる。即
ち、第１の態様は、ランナー先端部の断面形状及びゲー
トの断面形状が共に円形であり、ランド部の形状として
は円錐形であるものであり、第２の態様はランナー先端
部の断面形状及びゲートの断面形状が共に四角形であ
り、ランド部の形状としては角錐形であるものであり、
第３の態様はランナー先端部の断面形状が円形であっ
て、ゲートの断面形状が四角形であるものであり、第４
の態様は、第３の態様とは逆に、ランナー先端部の断面
形状が四角形であって、ゲートの断面形状が円形である
ものであり、円形には半円形としてもよい。
【００１４】〔作用〕請求項１記載の本発明の射出成形
用金型においては、ランナー先端部とゲートとの間にラ
ンド部が設けられ、ランド部のランナー先端部側の一端
からゲート側の他端にかけてランナー先端部の断面形状
からゲートの断面形状に次第に移行され、且つランナー
先端部の断面積からゲートの断面積に次第に減少されて
いるので、剪断発熱による樹脂の分解、焼けが生じにく
いものとなる。
用金型においては、ランナー先端部とゲートとの間にラ
ンド部が設けられ、ランド部のランナー先端部側の一端
からゲート側の他端にかけてランナー先端部の断面形状
からゲートの断面形状に次第に移行され、且つランナー
先端部の断面積からゲートの断面積に次第に減少されて
いるので、剪断発熱による樹脂の分解、焼けが生じにく
いものとなる。
【００１５】又、請求項２記載の本発明の射出成形用金
型においては、ランナー先端部の断面形状及びゲートの
断面形状が共に円形であるので、樹脂がランナー部を一
層円滑に流通し、剪断発熱による樹脂の分解、焼けが一
層生じ難いものとなる。
型においては、ランナー先端部の断面形状及びゲートの
断面形状が共に円形であるので、樹脂がランナー部を一
層円滑に流通し、剪断発熱による樹脂の分解、焼けが一
層生じ難いものとなる。
【００１６】又、請求項３記載の本発明の射出成形用金
型においては、樹脂注入口から接近した段のランナー及
びゲートの流動抵抗は樹脂注入口から遠い段のランナー
及びゲートの流動抵抗よりも大きくすることにより各段
のキャビティへの樹脂充填完了時間がほぼ均一となるよ
うにされているので、ゲートバランスをとることが可能
となる。
型においては、樹脂注入口から接近した段のランナー及
びゲートの流動抵抗は樹脂注入口から遠い段のランナー
及びゲートの流動抵抗よりも大きくすることにより各段
のキャビティへの樹脂充填完了時間がほぼ均一となるよ
うにされているので、ゲートバランスをとることが可能
となる。
【００１７】
【発明の実施の形態】図１は本発明の射出成形用金型の
一例を示す断面図である。図１において、１は固定側金
型、２は移動側金型、３はスプルー、３１はコールドス
ラグ、４はランナー、５はランド部、６はゲート、７は
キャビティであり、スプルー３から導入された塩化ビニ
ル樹脂はランナー４、ランド部５、ゲート６を経由して
キャビティ７内に射出され、キャビティ７内において重
量１５０グラム、厚み４ｍｍの塩化ビニル樹脂製管継手
が成形されるようになっている。８は芯型である。
一例を示す断面図である。図１において、１は固定側金
型、２は移動側金型、３はスプルー、３１はコールドス
ラグ、４はランナー、５はランド部、６はゲート、７は
キャビティであり、スプルー３から導入された塩化ビニ
ル樹脂はランナー４、ランド部５、ゲート６を経由して
キャビティ７内に射出され、キャビティ７内において重
量１５０グラム、厚み４ｍｍの塩化ビニル樹脂製管継手
が成形されるようになっている。８は芯型である。
【００１８】ランナー４及びゲート６の断面形状は共に
円形であり、ランド部５のランナー４の先端部側の一端
からゲート６側の他端にかけてランナー４の先端部の断
面形状である大きい円形からゲート６の断面形状である
小さい円形に次第に移行され、且つ図２に示すように、
ランナー４の先端部の内径Ｄ３＝６ｍｍから中間の箇所
の内径Ｄ２＝４ｍｍを経由してゲート６の内径Ｄ１＝２
ｍｍに次第に減少されることにより、ランナー４の先端
部の断面積からゲート６の断面積に次第に減少されてい
る。尚、ランド部５の長さＬ＝５ｍｍである。
円形であり、ランド部５のランナー４の先端部側の一端
からゲート６側の他端にかけてランナー４の先端部の断
面形状である大きい円形からゲート６の断面形状である
小さい円形に次第に移行され、且つ図２に示すように、
ランナー４の先端部の内径Ｄ３＝６ｍｍから中間の箇所
の内径Ｄ２＝４ｍｍを経由してゲート６の内径Ｄ１＝２
ｍｍに次第に減少されることにより、ランナー４の先端
部の断面積からゲート６の断面積に次第に減少されてい
る。尚、ランド部５の長さＬ＝５ｍｍである。
【００１９】図１に示す本発明の射出成形用金型におい
ては、ランナー４の先端部とゲート６との間にランド部
５が設けられ、ランド部５のランナー４の先端部側の一
端からゲート６側の他端にかけてランナー４の先端部の
断面形状である大きい円形からゲート６の断面形状であ
る小さい円形に次第に移行され、且つランナー４の先端
部側の断面積からゲート６側の断面積に次第に減少され
ているので、剪断発熱による樹脂の分解、焼けが生じに
くいものとなる。
ては、ランナー４の先端部とゲート６との間にランド部
５が設けられ、ランド部５のランナー４の先端部側の一
端からゲート６側の他端にかけてランナー４の先端部の
断面形状である大きい円形からゲート６の断面形状であ
る小さい円形に次第に移行され、且つランナー４の先端
部側の断面積からゲート６側の断面積に次第に減少され
ているので、剪断発熱による樹脂の分解、焼けが生じに
くいものとなる。
【００２０】尚、ランナー４の断面形状を正方形とし、
ゲート６の断面形状を小さい円形として、図３に示すよ
うに、ランド部５のランナー４の先端部側の断面形状を
正方形とし、ゲート側の断面形状を小さい円形としても
よい。この場合には、ランド部５のランナー４の先端部
側の一端からゲート６側の他端にかけてランナー４の先
端部の断面形状である正方形から中間のほぼ円形を経由
して小さい円形に次第に移行させ、且つランナー４の先
端部の内径Ｄ３から中間の箇所の内径Ｄ２を経由してゲ
ート６の内径Ｄ１に次第に減少されることにより、ラン
ナー４の先端部の断面積からゲート６の断面積に次第に
減少されている。
ゲート６の断面形状を小さい円形として、図３に示すよ
うに、ランド部５のランナー４の先端部側の断面形状を
正方形とし、ゲート側の断面形状を小さい円形としても
よい。この場合には、ランド部５のランナー４の先端部
側の一端からゲート６側の他端にかけてランナー４の先
端部の断面形状である正方形から中間のほぼ円形を経由
して小さい円形に次第に移行させ、且つランナー４の先
端部の内径Ｄ３から中間の箇所の内径Ｄ２を経由してゲ
ート６の内径Ｄ１に次第に減少されることにより、ラン
ナー４の先端部の断面積からゲート６の断面積に次第に
減少されている。
【００２１】図４は本発明の射出成形用金型の他の一例
を示す断面図である。図４に示す本発明の射出成形用金
型においては、ランナー４及びゲート６の断面形状は共
に半円形である。従って、図５に示すように、ランド部
５のランナー４の先端部側の一端からゲート６側の他端
にかけてランナー４の先端部の断面形状である大きい半
円形からゲート６の断面形状である小さい半円形に次第
に移行され、且つ図２に示すように、ランナー４の先端
部の半径Ｒ３＝８ｍｍから中間の箇所の半径Ｒ２＝５．
５ｍｍを経由してゲート６の半径Ｒ１＝３ｍｍに次第に
減少されることにより、ランナー４の先端部の断面積か
らゲート６の断面積に次第に減少されている。
を示す断面図である。図４に示す本発明の射出成形用金
型においては、ランナー４及びゲート６の断面形状は共
に半円形である。従って、図５に示すように、ランド部
５のランナー４の先端部側の一端からゲート６側の他端
にかけてランナー４の先端部の断面形状である大きい半
円形からゲート６の断面形状である小さい半円形に次第
に移行され、且つ図２に示すように、ランナー４の先端
部の半径Ｒ３＝８ｍｍから中間の箇所の半径Ｒ２＝５．
５ｍｍを経由してゲート６の半径Ｒ１＝３ｍｍに次第に
減少されることにより、ランナー４の先端部の断面積か
らゲート６の断面積に次第に減少されている。
【００２２】〔評価〕図４、５に示す本発明の射出成形
用金型を使用した場合（実施例）と従来のゲート部を必
要以上に絞り込んでいる通常のゲートを使用した場合
（比較例）とをゲート通過時の樹脂温度について測定し
た結果を表１に示した。
用金型を使用した場合（実施例）と従来のゲート部を必
要以上に絞り込んでいる通常のゲートを使用した場合
（比較例）とをゲート通過時の樹脂温度について測定し
た結果を表１に示した。
【００２３】
【表１】
【００２４】表１に示すように、比較例においては、ゲ
ート通過時の樹脂温度が実施例に比較して高温となっ
た。表２に成形による成形性（焼けの有無）について、
実施例と比較例とを評価した結果を示した。
ート通過時の樹脂温度が実施例に比較して高温となっ
た。表２に成形による成形性（焼けの有無）について、
実施例と比較例とを評価した結果を示した。
【００２５】
【表２】
【００２６】表２に示すように、実施例においては、焼
けは存在しなかったが、比較例においては焼けが存在し
た。
けは存在しなかったが、比較例においては焼けが存在し
た。
【００２７】表３に成形時間について測定し、実施例と
比較例とを評価した結果を示した。
比較例とを評価した結果を示した。
【００２８】
【表３】
【００２９】表３に示すように、比較例においては、実
施例に比較して長い成形時間が必要であった。
施例に比較して長い成形時間が必要であった。
【００３０】図６は本発明の射出成形用金型の更に異な
る他の一例を示す断面図である。図６において、１は固
定側金型、１１は固定側金型１の型板、１２は固定側金
型１の取付板、１３はスプルーブッシュであり、スプル
ーブッシュ１３に樹脂注入口１３１が設けられている。
る他の一例を示す断面図である。図６において、１は固
定側金型、１１は固定側金型１の型板、１２は固定側金
型１の取付板、１３はスプルーブッシュであり、スプル
ーブッシュ１３に樹脂注入口１３１が設けられている。
【００３１】２は移動側金型であり、２１は移動側金型
２の第１段の型板、２２は移動側金型２の第２段の型
板、２３はスペーサーブロック、２４は移動側金型２の
取付板、２５は上部エジェクタプレート、２６は下部エ
ジェクタプレート、２７はスプルーロックピンである。
２の第１段の型板、２２は移動側金型２の第２段の型
板、２３はスペーサーブロック、２４は移動側金型２の
取付板、２５は上部エジェクタプレート、２６は下部エ
ジェクタプレート、２７はスプルーロックピンである。
【００３２】７ａは型板１１と第１段の型板２１との間
に設けられた第１段のキャビティ、７ｂは第１段の型板
２１と第２段の型板２２との間に設けられた第２段のキ
ャビティである。
に設けられた第１段のキャビティ、７ｂは第１段の型板
２１と第２段の型板２２との間に設けられた第２段のキ
ャビティである。
【００３３】３ａは第１段のスプルー、４ａはランナ
ー、５ａはランド部、６ａはゲートであり、樹脂注入口
１３１から導入された塩化ビニル樹脂は第１段のスプル
ー３ａを経由し、図７に拡大して示すように、ランナー
４ａ、ランド部５ａ、ゲート６ａを経由して第１段のキ
ャビティ７ａ内に射出され、キャビティ７ａ内において
重量９０グラム、厚み３ｍｍの水道管用の塩化ビニル樹
脂製管継手が成形されるようになっている。尚、８ａは
芯型である。
ー、５ａはランド部、６ａはゲートであり、樹脂注入口
１３１から導入された塩化ビニル樹脂は第１段のスプル
ー３ａを経由し、図７に拡大して示すように、ランナー
４ａ、ランド部５ａ、ゲート６ａを経由して第１段のキ
ャビティ７ａ内に射出され、キャビティ７ａ内において
重量９０グラム、厚み３ｍｍの水道管用の塩化ビニル樹
脂製管継手が成形されるようになっている。尚、８ａは
芯型である。
【００３４】図９に示すように、ランナー４ａ及びゲー
ト６ａの断面形状は共に円形であり、ランド部５ａのラ
ンナー４ａの先端部側の一端からゲート６ａ側の他端に
かけてランナー４ａの先端部の断面形状である大きい円
形からゲート６ａの断面形状である小さい円形に次第に
移行され、断面積が変化する。図７に示すように、ラン
ナー４ａの先端部の内径Ｄ６＝６ｍｍから中間の箇所の
内径Ｄ５＝４ｍｍを経由してゲート６ａの内径Ｄ４＝２
ｍｍに次第に減少されることにより、ランナー４ａの先
端部の断面積からゲート６ａの断面積に次第に減少され
ている。尚、ランド部５ａの長さＬ１＝５ｍｍである。
ト６ａの断面形状は共に円形であり、ランド部５ａのラ
ンナー４ａの先端部側の一端からゲート６ａ側の他端に
かけてランナー４ａの先端部の断面形状である大きい円
形からゲート６ａの断面形状である小さい円形に次第に
移行され、断面積が変化する。図７に示すように、ラン
ナー４ａの先端部の内径Ｄ６＝６ｍｍから中間の箇所の
内径Ｄ５＝４ｍｍを経由してゲート６ａの内径Ｄ４＝２
ｍｍに次第に減少されることにより、ランナー４ａの先
端部の断面積からゲート６ａの断面積に次第に減少され
ている。尚、ランド部５ａの長さＬ１＝５ｍｍである。
【００３５】尚、図１０に示すように、端面形状を変化
させることも可能であり、この場合、ランナー４ａの断
面形状を正方形とし、ゲート６ａの断面形状を小さい円
形として、ランド部５ａのランナー４ａの先端部側の断
面形状を正方形とし、ゲート側の断面形状を小さい円形
としてもよい。この場合には、ランド部５ａのランナー
４ａの先端部側の一端からゲート６ａ側の他端にかけて
ランナー４ａの先端部の断面形状である正方形から中間
のほぼ円形を経由して小さい円形に次第に移行させ、且
つランナー４ａの先端部の内径Ｄ６から中間の箇所の内
径Ｄ５を経由してゲート６ａの内径Ｄ４に次第に減少さ
れることにより、ランナー４ａの先端部の断面積からゲ
ート６ａの断面積に次第に減少されている。
させることも可能であり、この場合、ランナー４ａの断
面形状を正方形とし、ゲート６ａの断面形状を小さい円
形として、ランド部５ａのランナー４ａの先端部側の断
面形状を正方形とし、ゲート側の断面形状を小さい円形
としてもよい。この場合には、ランド部５ａのランナー
４ａの先端部側の一端からゲート６ａ側の他端にかけて
ランナー４ａの先端部の断面形状である正方形から中間
のほぼ円形を経由して小さい円形に次第に移行させ、且
つランナー４ａの先端部の内径Ｄ６から中間の箇所の内
径Ｄ５を経由してゲート６ａの内径Ｄ４に次第に減少さ
れることにより、ランナー４ａの先端部の断面積からゲ
ート６ａの断面積に次第に減少されている。
【００３６】図６において、３ｂは第２段のスプルー、
４ｂはランナー、５ｂはランド部、６ｂはゲートであ
り、樹脂注入口１３１から導入された塩化ビニル樹脂は
第１段のスプルー３ａを経由し、第２段のスプルー３ｂ
から図８に拡大して示すように、ランナー４ｂ、ランド
部５ｂ、ゲート６ｂを経由して第１段のキャビティ７ｂ
内に射出され、キャビティ７ｂ内において重量９０グラ
ム、厚み３ｍｍの水道管用の塩化ビニル樹脂製管継手が
成形されるようになっている。尚、８ｂは芯型である。
４ｂはランナー、５ｂはランド部、６ｂはゲートであ
り、樹脂注入口１３１から導入された塩化ビニル樹脂は
第１段のスプルー３ａを経由し、第２段のスプルー３ｂ
から図８に拡大して示すように、ランナー４ｂ、ランド
部５ｂ、ゲート６ｂを経由して第１段のキャビティ７ｂ
内に射出され、キャビティ７ｂ内において重量９０グラ
ム、厚み３ｍｍの水道管用の塩化ビニル樹脂製管継手が
成形されるようになっている。尚、８ｂは芯型である。
【００３７】図８において、ランナー４ｂの断面形状は
円形であり、ランナー４ｂの内径Ｄ８は８ｍｍであり、
ランナー４ｂの先端から断面円形の内径２ｍｍのランド
部５ｂに流路が急激に絞られ、ランド部５ｂから断面円
形の内径２ｍｍのゲート６ｂに連通されている。ランド
部５ｂの長さＬ２は２ｍｍである。
円形であり、ランナー４ｂの内径Ｄ８は８ｍｍであり、
ランナー４ｂの先端から断面円形の内径２ｍｍのランド
部５ｂに流路が急激に絞られ、ランド部５ｂから断面円
形の内径２ｍｍのゲート６ｂに連通されている。ランド
部５ｂの長さＬ２は２ｍｍである。
【００３８】第１段のキャビティ７ａに至るランナー４
ａの先端に連通するランド部５ａはその内径が次第に減
少されているのに対し、第２段のキャビティ７ｂに至る
ランナー４ｂの先端からランド部５ｂにかけて急激に流
路が絞られているので、樹脂が発熱する結果、ランナー
４ｂから第２段のキャビティ７ｂに至る樹脂の流動抵抗
はランナー４ａから第１段のキャビティ７ａに至る樹脂
の流動抵抗に比較して小さい。
ａの先端に連通するランド部５ａはその内径が次第に減
少されているのに対し、第２段のキャビティ７ｂに至る
ランナー４ｂの先端からランド部５ｂにかけて急激に流
路が絞られているので、樹脂が発熱する結果、ランナー
４ｂから第２段のキャビティ７ｂに至る樹脂の流動抵抗
はランナー４ａから第１段のキャビティ７ａに至る樹脂
の流動抵抗に比較して小さい。
【００３９】従って、第１段のキャビティ７ａ及び第２
段のキャビティ７ｂへの樹脂充填完了時間がほぼ均一と
なり、ゲートバランスをとることが可能となる。図６〜
８に示す本発明の射出成形用金型を使用し、ＣＡＥ流動
解析したところ、第１段のキャビティ７ａ及び第２段の
キャビティ７ｂへの樹脂充填完了時間差は０．０５秒に
過ぎなかった。
段のキャビティ７ｂへの樹脂充填完了時間がほぼ均一と
なり、ゲートバランスをとることが可能となる。図６〜
８に示す本発明の射出成形用金型を使用し、ＣＡＥ流動
解析したところ、第１段のキャビティ７ａ及び第２段の
キャビティ７ｂへの樹脂充填完了時間差は０．０５秒に
過ぎなかった。
【００４０】以上、本発明の実施の形態を図により説明
したが、本発明の具体的な構成は図示の実施の形態に限
定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲
の設計変更は本発明に含まれる。
したが、本発明の具体的な構成は図示の実施の形態に限
定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲
の設計変更は本発明に含まれる。
【００４１】例えば、図６に示す本発明の射出成形用金
型のようにキャビティが２段に積層された金型とする代
わりにキャビティが３段以上に積層された金型とうして
もよい。
型のようにキャビティが２段に積層された金型とする代
わりにキャビティが３段以上に積層された金型とうして
もよい。
【００４２】
【発明の効果】請求項１記載の本発明の射出成形用金型
においては、剪断発熱による樹脂の分解、焼けが生じに
くいものとなるので、外観の優れた製品を得ることがで
き、従来のように焼けを修正する必要がないので、成形
時間を短縮することができ、生産性向上を図ることがで
きる。
においては、剪断発熱による樹脂の分解、焼けが生じに
くいものとなるので、外観の優れた製品を得ることがで
き、従来のように焼けを修正する必要がないので、成形
時間を短縮することができ、生産性向上を図ることがで
きる。
【００４３】又、請求項２記載の本発明の射出成形用金
型においては、樹脂がランナー部を一層円滑に流通し、
剪断発熱による樹脂の分解、焼けが一層生じにくいもの
となるので、外観の一層優れた製品を得ることができ、
従来のように焼けを修正する必要がないので、成形時間
を短縮することができ、生産性向上を図ることができ
る。
型においては、樹脂がランナー部を一層円滑に流通し、
剪断発熱による樹脂の分解、焼けが一層生じにくいもの
となるので、外観の一層優れた製品を得ることができ、
従来のように焼けを修正する必要がないので、成形時間
を短縮することができ、生産性向上を図ることができ
る。
【００４４】又、請求項３記載の本発明の射出成形用金
型においては、樹脂注入口から接近した段のランナー及
びゲートの流動抵抗は樹脂注入口から遠い段のランナー
及びゲートの流動抵抗よりも大きくすることにより各段
のキャビティへの樹脂充填完了時間がほぼ均一となるよ
うにされているので、ゲートバランスをとることが可能
となる。
型においては、樹脂注入口から接近した段のランナー及
びゲートの流動抵抗は樹脂注入口から遠い段のランナー
及びゲートの流動抵抗よりも大きくすることにより各段
のキャビティへの樹脂充填完了時間がほぼ均一となるよ
うにされているので、ゲートバランスをとることが可能
となる。
【図１】本発明の射出成形用金型の一例を示す断面図。
【図２】図１に示す本発明の射出成形用金型のランド部
の断面形状及び断面積の移行の態様を示す説明図。
の断面形状及び断面積の移行の態様を示す説明図。
【図３】ランド部の断面形状及び断面積の移行の他の態
様を示す説明図。
様を示す説明図。
【図４】本発明の射出成形用金型の他の一例を示す断面
図。
図。
【図５】図４に示す本発明の射出成形用金型のランド部
の断面形状及び断面積の移行の態様を示す説明図。
の断面形状及び断面積の移行の態様を示す説明図。
【図６】本発明の射出成形用金型の他の一例を示す断面
図。
図。
【図７】図６の円Ａの箇所を拡大して示す断面図。
【図８】図６の円Ｂの箇所を拡大して示す断面図。
【図９】図７に示す本発明の射出成形用金型のランド部
の断面形状及び断面積の移行の態様を示す説明図。
の断面形状及び断面積の移行の態様を示す説明図。
【図１０】ランド部の断面形状及び断面積の移行の他の
態様を示す説明図。
態様を示す説明図。
１ 固定側金型 １１ 型板 １２ 取付板 １３ スプルーブッシュ ２ 移動側金型 ２１ 第１段の型板 ２２ 第２段の型板 ２３ スペーサーブロック ２４ 取付板 ２５ 上部エジェクタプレート ２６ 下部エジェクタプレート ２７ スプルーロックピン ３ スプルー ３ａ 第１段のスプルー ３ｂ 第２段のスプルー ３１、３ｃ コールドスラグ ４、４ａ、４ｂ ランナー ５、５ａ、５ｂ ランド部 ６、６ａ、６ｂ ゲート ７ キャビティ ７ａ 第１段のキャビティ ７ｂ 第２のキャビティ ８、８ａ、８ｂ 芯型
Claims (3)
- 【請求項１】 ランナー及びゲートが設けられた射出成
形用金型において、ランナー先端部とゲートとの間にラ
ンド部が設けられ、ランド部のランナー先端部側の一端
からゲート側の他端にかけてランナー先端部の断面形状
からゲートの断面形状に次第に移行され、且つランナー
先端部の断面積からゲートの断面積に次第に減少されて
いることを特徴とする射出成形用金型。 - 【請求項２】 ランナー先端部の断面形状及びゲートの
断面形状が共に円形であることを特徴とする請求項１記
載の射出成形用金型。 - 【請求項３】 樹脂注入口から遠ざかる方向に複数段の
キャビティが設けられ、各段のキャビティの容積はほぼ
等しくされ、樹脂注入口からスプルーを経由して各段の
ランナー及びゲートを経由して各段のキャビティに溶融
樹脂が充填されるようにされている射出成形用金型であ
って、樹脂注入口から接近した段のランナー及びゲート
の流動抵抗は樹脂注入口から遠い段のランナー及びゲー
トの流動抵抗よりも大きくすることにより各段のキャビ
ティへの樹脂充填完了時間がほぼ均一となるようにされ
ていることを特徴とする射出成形用金型。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5276899A JP2000254945A (ja) | 1999-01-06 | 1999-03-01 | 射出成形用金型 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP117599 | 1999-01-06 | ||
| JP11-1175 | 1999-01-06 | ||
| JP5276899A JP2000254945A (ja) | 1999-01-06 | 1999-03-01 | 射出成形用金型 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000254945A true JP2000254945A (ja) | 2000-09-19 |
Family
ID=26334355
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5276899A Pending JP2000254945A (ja) | 1999-01-06 | 1999-03-01 | 射出成形用金型 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000254945A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104325606A (zh) * | 2014-10-27 | 2015-02-04 | 苏州广型模具有限公司 | 一种非球面塑料透镜注塑浇口 |
| CN105856507A (zh) * | 2016-05-31 | 2016-08-17 | 歌尔声学股份有限公司 | 软胶表带类产品注塑模具的浇口结构及成型方法 |
-
1999
- 1999-03-01 JP JP5276899A patent/JP2000254945A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104325606A (zh) * | 2014-10-27 | 2015-02-04 | 苏州广型模具有限公司 | 一种非球面塑料透镜注塑浇口 |
| CN105856507A (zh) * | 2016-05-31 | 2016-08-17 | 歌尔声学股份有限公司 | 软胶表带类产品注塑模具的浇口结构及成型方法 |
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