JP2000254490A - 比較的低分子の化合物を選択的に捕捉する特性を有する高分子材料、被覆剤、分離方法、分離材、機能性化合物等の検知方法および検知材料 - Google Patents

比較的低分子の化合物を選択的に捕捉する特性を有する高分子材料、被覆剤、分離方法、分離材、機能性化合物等の検知方法および検知材料

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JP2000254490A
JP2000254490A JP11067660A JP6766099A JP2000254490A JP 2000254490 A JP2000254490 A JP 2000254490A JP 11067660 A JP11067660 A JP 11067660A JP 6766099 A JP6766099 A JP 6766099A JP 2000254490 A JP2000254490 A JP 2000254490A
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functional compound
functional
chemical
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Ken Hosoya
憲 細矢
Hiroshi Sasaki
佐々木  寛
Fumihisa Kano
文久 狩野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】機能性化合物の構造類似体を選択的に捕捉また
は除去し得る高分子材料を提供する。 【解決手段】機能性化合物の存在下に、反応性化合物を
反応させて得られたものから該機能性化合物を除去して
得られた、機能性化合物の構造類似体を含む化学系材料
に添加または接触させることにより、機能性化合物の構
造類似体を捕捉または分離する特性を付与した高分子材
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料、印刷イン
キ、接着剤等の樹脂、樹脂組成物または被覆剤あるいは
その他の化学系材料に対して、機能性化合物の構造類似
体を選択的に捕捉または除去し得る高分子材料に関す
る。すなわち、塗料、印刷インキ、接着剤用の樹脂また
は樹脂組成物として、性能上または環境衛生上好ましく
ない化合物、例えば食品包装材用途に用いた場合におけ
る、機能性化合物の構造類似体(有害性分子等)が樹脂
または樹脂組成物に混在した場合、それを高分子材料自
体が認識し、高分子材料内に取り込むこにより機能性化
合物の構造類似体を捕捉または除去し、生体への影響を
消滅・低減する効果を有する高分子材料、それを使用し
てなる被覆剤、分離方法または分離剤、並びに機能性の
検知方法および検知材料に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート、ポリスチレン樹脂、
エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ
酢酸ビニル等の製造に使用されるまたは存在する低分子
化合物及び可塑剤は、生体に対する影響が懸念されてい
る。生体内では化学物質の認識機構として、特定の化学
物質と細胞に存在する特異的レセプターとが結合するこ
とにより、それを化学言語として認識する仕組みがあ
る。例えば神経伝達物質は神経細胞をつなぐ細胞間隙内
で一方の神経細胞から放出され、情報の受け手であるも
う一方の神経細胞膜のレセプターと結合することにより
神経細胞どうしの情報を伝える役目をしている。また微
生物は細胞表層に栄養物質を認識するレセプターを有
し、有用であるか否かの認識をレセプターとの親和性
(結合性)で感知し、親和性のあるものは細胞内へ取り
込み栄養源にする機構を有している。
【0003】以上、生体内におけるレセプターの役割は
化学物質の分子認識と生体制御である。本発明は、主に
工業用途に用いられる樹脂、樹脂組成物または被覆剤あ
るいはその他の化学系材料に、特定の化学物質と親和性
のある人工的に合成したレセプターを付加することによ
り、樹脂等に含有し得る特定の分子及び樹脂と接触する
外界系に含有しうる特定の分子を認識し結合することに
より、結果それら分子をレセプター内に取り込む機能を
有する材料に関する。なお、特表平6−510474
号、特開平5−194617号、特表平8−50632
0号、米国特許第5110833号等に、分子刻印法ま
たはモレキュラーインプリンテイング法による高分子化
合物を、触媒、酵素、抗体等に使用することが知られて
いる。
【0004】先に、従来樹脂、樹脂組成物または被覆剤
あるいはその他の化学系材料に含まれている機能性化合
物を選択的に捕捉または除去し得る高分子材料(人工レ
セプター)を添加または接触させることにより、機能性
化合物を人工レセプター内に取り込み、すなわち樹脂、
樹脂組成物または被覆剤あるいはその他の化学系材料か
ら機能性化合物の分離が可能となり、系外へ移行するこ
と、または系内に残存すること、を阻止できることを見
い出した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】化学系材料の1つであ
る樹脂合成に使用される原料モノマーは各々個別の問題
点を有しており、合成後の樹脂に未反応モノマーまたは
樹脂の分解等により、残さとして残る懸念がある。本発
明はこれら問題点を解決することを目的し、特に機能性
化合物の構造類似体に対して、捕捉または除去できる高
分子材料が望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、第1の発明
は、機能性化合物の存在下に、反応性化合物を反応させ
て得られたものから該機能性化合物を除去して得られ
た、機能性化合物の構造類似体を含む化学系材料に添加
または接触させることにより、機能性化合物の構造類似
体を捕捉または分離する特性を付与したものである高分
子材料である。第2の発明は、反応性化合物として、2
以上の反応性基を有する架橋性化合物を含む高分子材料
である。第3の発明は、反応性化合物が、塩基性基また
は酸性基を有する反応性化合物を含む反応性材料を反応
させてなるものである高分子材料である。
【0007】第4の発明は、反応性化合物が、水酸基を
有する反応性化合物を含む反応性材料を反応させてなる
ものである高分子材料である。第5の発明は、低分子量
のアルコールまたは水を含む低分子量のアルコールでコ
ンディショニング処理してなる高分子材料である。第6
の発明は、選択的な受容性または親和性を有する材料を
被覆材料に添加してなる被覆剤である。第7の発明は、
選択的な受容性または親和性を有する材料を、機能性化
合物の構造類似体を含む化学系材料に添加または接触さ
せ、機能性化合物の構造類似体を分離する分離方法であ
る。
【0008】第8の発明は、上記選択的な受容性または
親和性を有する材料あるいは該材料を含有または保持し
てなる担持体に、機能性化合物の構造類似体を含む化学
系材料を接触または濾過させ、機能性化合物の構造類似
体を分離または除去するための分離材である。第9の発
明は、選択的な受容性または親和性を有する高分子材料
を、未知の対象物や機能性化合物の構造類似体を含む対
象物に対して使用し、機能性を検知する方法である。第
10の発明は、未知の対象物や機能性化合物の構造類似
体を含む対象物に対して使用してなる、機能性を予知す
る、選択的な受容性または親和性を有する材料による機
能性の検知材料である。
【0009】樹脂、樹脂組成物または被覆剤あるいはそ
の他の化学系材料に特定の分子(機能性化合物)が混在
する化学系材料に、本発明の高分子材料を混合、接触さ
せることにより該高分子材料(人工レセプター)と当該
分子が結合または該高分子材料に当該分子が取り込ま
れ、その結果特定分子の樹脂外系に対する影響を消滅・
低減する機能を有する材料等を提供する。本発明は、モ
レキュラーインプリンテイング法にて、機能性化合物お
よび2以上の反応性基を有する架橋性化合物を含む反応
性化合物を反応させて得られたものから機能性化合物を
除去して得られた、機能性化合物の構造類似体を含み得
る化学系材料に添加または接触させることにより、機能
性化合物の構造類似体を捕捉または除去・分離する特性
を付与したものである高分子材料である。
【0010】モレキュラーインプリンテイング法とは、
人工アフイニテイ材料の創製とも言われ、人工酵素や人
工抗体の製造に検討されている手法である。機能性化合
物(プリント分子)およびモノマーを重合させ、プリン
ト分子を抽出等により除去し、該重合物がプリント分子
に対して相補性を保持し、選択的にプリント分子を吸着
または結合し得る。また、本発明においては、共有結合
型のモレキュラーインプリンテイングであっても、非共
有結合型のモレキュラーインプリンテイングであっても
よい。機能性化合物としては、比較的低分子化合物であ
り、通常、存在しないことが望ましい化合物であり、化
学系材料の中に含まれている可能性がある、あるいは、
使用中または使用後に生ずるまたは含まれている化合物
である。例えば、化学系材料の性能に影響を及ぼす物
質、生体に対して悪影響のある物質、衛生性等の問題が
示唆されている物質等であり、ノニルフェノール、ブチ
ルフェノール、ジクロロフェノール、ビスフェノール
A、スチレン、スチレンダイマー、スチレントリマー、
オクタクロロスチレン、フタル酸ブチル、フタル酸プロ
ピル、フタル酸ヘキシル、フタル酸ペンチル、フタル酸
ジクロロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸
ジエチルヘキシル、ポリ臭化ビフェニル、アジピン酸ジ
エチルヘキシル、酢酸ビニル、塩化ビニル等である。ま
た、機能性化合物としては、有用な化合物であってもよ
い。
【0011】本発明の高分子材料の合成方法としては、
機能性化合物および反応性化合物、好ましくは重合性化
合物を反応させた後、機能性化合物を、溶剤処理等によ
り除去する方法である。反応性化合物としては、分子刻
印法またはモレキュラーインプリンテイング法の化合物
として知られている(メタ)アクリレート類、ビニルベ
ンゼン類、複素環芳香族化合物等の化合物が使用できる
が、2以上のビニル基等の重合性基を有する架橋剤、カ
ルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミノ基、シア
ノ基等の官能基を含む重合性基を有するモノマー、その
他の重合性基を有するモノマー、を使用することができ
る。好ましくは、2以上のビニル基等の重合性基を有す
る架橋剤および官能基を含む重合性基を有するモノマ
ー、必要に応じてその他のモノマー、を使用する。通
常、官能基を含む重合性基を有するモノマーは、機能性
化合物(プリント分子)に対してリガンドとなり得る。
塩基性基または酸性基を有する反応性化合物、水酸基を
有する反応性化合物を反応性化合物として使用すること
が望ましい。
【0012】2以上のビニル基等の重合性基を有する架
橋剤としては、例えば、ジビニルベンゼン、エチレング
リコールジアクリレート、エチレングリコールジメタク
リレート、グリセロールジメタクリレート、テトラメチ
レングリコールジメタクリレート、ペンタエリスリトー
ルテトラメタクリレート等の二重結合を2つ以上有する
化合物である。3ないし4以上の重合性基を有する化合
物を使用することも好ましい。塩基性基または酸性基等
の官能基を含む重合性基を有するモノマーとしては、例
えば、アクリル酸、タクリル酸、マレイン酸、無水マレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸2−ヒドロ
キシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アク
リルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、ビニルピリジン、ビニルイミダゾー
ル、グリシジルメタクリレート、酢酸ビニル等の1種ま
たは2種以上が使用される。
【0013】その他のモノマーとしては、(メタ)アク
リル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)ア
クリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸
ラウリル、スチレン等である。機能性化合物は、官能基
を含む重合性基を有するモノマー1モルに対して、例え
ば、0.05〜1モル、好ましくは0.1〜0.7モ
ル、より好ましくは0.2〜0.5モル程度存在させ
る。反応において、その他に、重合開始剤、溶剤、界面
活性剤、分散安定剤等が使用される。重合開始剤として
は、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキ
サイド等であり、溶剤としては、ベンゼン、トルエン、
キシレン、低級アルコール、クロロホルム、ヘキサン等
である。
【0014】反応方法としては、懸濁重合、バルク重
合、シード重合、分散重合等であり、重合条件として
は、例えば40〜120℃で加熱する、または紫外線、
電子線等の活性エネルギー線照射を行う。好ましくは、
粒径の均一な粒子が得られ易い、シード重合である。ま
た、本発明材料の利用方法の一つとしての、カラムに詰
めた分離材であるような場合には、必要によりフイルタ
ーを底に置いた、ロッドに、反応性材料を充填し、反応
を行い、さらに機能性化合物を除去することにより、分
離のための材をモレキュラーインプリンテイング反応と
同時に製造することもできる。
【0015】さらに、本発明材料の、カラム等に詰めた
分離材により、機能性化合物またとその構造類似体の環
境測定を行うこともできる。得られた高分子材料を、機
能性化合物を溶解し得る溶剤等で抽出または洗浄して、
機能性化合物を高分子材料から除去する。溶剤抽出を行
い、さらにソックスレーにて除去することもできる。こ
れ以外の除去方法であってもよい。必要に応じて、機能
性低分子化合物を除去した高分子材料を粉砕し、使用目
的に従って、粒度を調整する。例えば、50〜300μ
mに粒度にすることもできるが、得られた高分子化合物
の粒度のまま使用することもできる。好ましくは均一な
粒度を有する重合方法により得られた高分子材料を使用
する。なお、粉砕した後に、機能性化合物を高分子材料
から除去することもできる。
【0016】高分子材料を、低分子量のアルコールや水
を含む低分子量のアルコールでコンディショニング処理
することによって、吸着率の特性を著しく向上させるこ
とができる。本発明において、化学系材料としては、生
体と対比するものであり、主たる成分が人工的化学物質
からなるものであり、主に有機系化学材料を示す。但
し、天然物を一部に含有するもの、や天然物および人工
的化学材料の混合物も、当然化学系材料に含まれる。化
学系材料の1例である被覆剤としては、水性塗料、有機
溶剤型塗料、反応硬化型塗料(熱、紫外線、電子線
等)、オフセットインキ、グラビアインキ、フレキソイ
ンキ、スクリーンインキ、水性接着剤、有機溶剤型接着
剤、反応硬化型接着剤、ホットメルト接着剤等であり、
別の観点からは、包装材用塗料、包装材用印刷インキ、
包装材用接着剤、半導体封止剤等である。これらの化学
系材料材料にレセプター機能を有する材料を添加または
混合されるか、接触させることにより、機能性化合物の
構造類似体を分離、除去する、または捕捉させることが
できる。
【0017】本発明による高分子材料の被覆剤への添加
または混合は、本発明の高分子材料の微粒子を、樹脂、
樹脂組成物または被覆剤あるいはその他の化学系材料へ
そのまま添加する方法、本発明による高分子材料を充填
したカラムに、溶液状の樹脂、樹脂組成物または被覆剤
あるいはその他の化学系材料を通す方法、本発明による
高分子化合物の固定化膜に、溶液状の樹脂、樹脂組成物
または被覆剤あるいはその他の化学系材料を通し濾過す
る方法、等が挙げられる。本発明では、高分子材料を、
機能性化合物の構造類似体が含まれている可能性がある
対象物または未知の対象物に対して、機能性の予知また
は検知方法または予知または検知材料としても使用でき
る。さらには、潜在的機能性(毒性、衛生性等)を評価
したり、機能性を見積もることも可能である。
【0018】なお、本発明において、構造類似体とは、
(1)各種異性体、(2)置換基の有無の場合、例えば
フェノールとノニルフェノール、(3)置換基の種類が
異なる場合、ノニルフェノールとオクチルフェノール、
(4)アルキレン基の数が異なる化合物、(5)同一系
統化合物、例えばアルカンにおける、オクタンとデカ
ン、等である。また、構造類似体の中には、機能性化合
物の反応物または分解物も含まれる。本発明において
は、必要に応じてサイクロデキストリン等の包接化合物
や、機能性化合物の構造類似体を捕捉または分離できる
その他の材料を、本発明の材料と併用することもでき
る。
【0019】次に実施例により、本発明を説明する。実
施例は、本発明の1実施態様であり、本発明が実施例の
みに制限されるものではない。なお、例中「部」、
「%」はそれぞれ重量部、重量%を示す。 実施例1 ポリスチレン(平均粒径1μm)を使用したシード重合
にて、すなわち、ポリスチレン、膨潤助剤(高沸点有機
溶剤)、ドデシル硫酸ナトリウムおよび水に、ジビニル
ベンゼン/4−ビニルピリジン/ビスフェノールA(モ
ル比100/50/1.5)、重合開始剤(BPO)、
ポリビニルアルコール、ドデシル硫酸ナトリウム、トル
エン、水を均一に分散したものを添加し、反応させた。
【0020】反応物をメタノールおよびTHF(テトラ
ヒドロフラン)で洗浄し、ビスフェノールAを除去し
た。得られた高分子化合物の平均粒径は5μmであっ
た。 実施例2 実施例1において、ジビニルベンゼン/4−ビニルピリ
ジン/ビスフェノールAを、エチレングリコールジメタ
クリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ビ
スフェノールA(モル比100/48/1.5)を使用
した以外は、実施例1と同様にして高分子化合物を得
た。 実施例3 実施例1において、ジビニルベンゼン/4−ビニルピリ
ジン/ビスフェノールAを、エチレングリコールジメタ
クリレート/4−ビニルピリジン/ビスフェノールA
(モル比100/48/1.5)を使用した以外は、実
施例1と同様にして高分子化合物を得た。
【0021】実施例1〜3で得られた高分子化合物を使
用して、捕捉または吸着率を試験した。 〔定量条件〕 カラム:CAPCELL PAK C18(資生堂
(株))4.6mm(I.D.)×150mm 流速 :1.0ml/min 温度 :30℃ 検出器:UV270nm 移動相:バッファ:0.1Mクエン酸/クエン酸トリナ
トリウム(pH4.0) メタノール:バッファー=1:1 〔定量方法〕 サンプル1:アニソール(1.08mg/ml)および
ビスフェノールA(0.99mg/ml)を1−オクタ
ノールに溶解させた。
【0022】サンプル2:フェノール(0.985mg
/ml)、ビスフェノールA(0.982mg/ml)
およびp−tert−ブチルフェノール(1.007m
g/ml)を1−オクタノールに溶解させた。 吸着率の測定:実施例および比較例で得られた高分子化
合物の粒子1部に対してサンプル1または2を10部加
え、5分間の超音波振とうの後、2時間攪拌を行った。
粒子への吸着率(%)は、市販ODSカラムを用い調整
したサンプルと面積比より求めた。 結果を表1に示す。
【0023】
【表1】サンプル1に対する結果−吸着率(%)
【表2】サンプル2に対する結果−吸着率(%) 実施例4 ジビニルベンゼン/4−ビニルピリジン/2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート/ビスフェノールA(モル比1
00/38/12/1.5)を、重合開始剤(BP
O)、トルエンと共に、塊状重合させ、粉砕機によっ
て、粉砕して粒状とした。
【0024】反応物をメタノールおよびTHFで洗浄
し、ビスフェノールAを除去した。得られた高分子化合
物の平均粒径は約70μmであった。 実施例5 ペンタエリスリトールテトラメタクリレート/1−ビニ
ルイミダゾール/2−ヒドロキシエチルメタクリレート
/ビスフェノールA(モル比100/12/38/1.
5)を、重合開始剤として、アゾビスイソブチロニトリ
ルを使用して、トルエンと共に、塊状重合させ、洗浄
し、粉砕して高分子化合物を得た。 実施例6 実施例5と同様にして、ペンタエリスリトールテトラメ
タクリレート/1−ビニルイミダゾール/2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート/ビスフェノールA(モル比1
00/38/12/1.5)を、同様にして、塊状重合
させ、洗浄し、粉砕して高分子化合物を得た。 実施例7 実施例5と同様にして、ペンタエリスリトールテトラメ
タクリレート/4−ビニルピリジン/2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート/ビスフェノールA(モル比100
/38/12/1.5)を、同様にして、塊状重合さ
せ、洗浄し、粉砕して高分子化合物を得た。
【0025】実施例4〜7で得られた高分子化合物を使
用して、サンプル1に対する吸着率を測定した。結果を
表3に示す。
【0026】
【表3】サンプル1に対する結果−吸着率(%)
【0027】
【発明の効果】表1ないし表3から明らかなように、機
能性化合物(プリント分子)を使用して得られた高分子
化合物(実施例1〜7)は、機能性化合物の構造類似体
に対して捕捉または除去できることが示された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D017 AA03 BA04 CA13 CB01 DA01 EA01 4G066 AA47A AA47D AB03A AB03D AB05D AB06D AB07A AB11A AC12D AC17B AC35A BA20 BA36 CA52 CA56 FA08 FA11 FA40

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機能性化合物の存在下に、反応性化合物
    を反応させて得られたものから該機能性化合物を除去し
    て得られた、機能性化合物の構造類似体を含む化学系材
    料に添加または接触させることにより、機能性化合物の
    構造類似体を捕捉または分離する特性を付与したもので
    あることを特徴とする高分子材料。
  2. 【請求項2】 反応性化合物として、2以上の反応性基
    を有する架橋性化合物を含むことを特徴とする請求項1
    記載の高分子材料。
  3. 【請求項3】 反応性化合物が、塩基性基または酸性基
    を有する反応性化合物を含む反応性材料を反応させてな
    るものであることを特徴とする請求項1または2記載の
    高分子材料。
  4. 【請求項4】 反応性化合物が、水酸基を有する反応性
    化合物を含む反応性材料を反応させてなるものであるこ
    とを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の高分子
    材料。
  5. 【請求項5】 低分子量のアルコールまたは水を含む低
    分子量のアルコールでコンディショニング処理したこと
    を特徴とする請求項1ないし4いずれか記載の高分子材
    料。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5いずれか記載の高分子
    材料を被覆材料に添加してなる被覆剤。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし5いずれか記載の高分子
    材料を、機能性化合物の構造類似体を含む化学系材料に
    添加または接触させ、機能性化合物の構造類似体を分離
    または除去することを特徴とする分離方法。
  8. 【請求項8】 機能性化合物の構造類似体を含む化学系
    材料を接触または濾過させ、機能性化合物の構造類似体
    を分離または除去する、請求項1ないし5いずれか記載
    の高分子材料あるいは該材料を含有または保持してなる
    担持体である分離材。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし5いずれか記載の高分子
    材料を使用することを特徴とする機能性化合物の構造類
    似体の検知方法。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし5いずれか記載の高分
    子材料を使用してなることを特徴とする機能性化合物の
    構造類似体の検知材料。
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JP2001212456A (ja) * 2000-02-07 2001-08-07 Toyo Ink Mfg Co Ltd 対象物質を選択的に捕捉する特性を有する高分子材料、分離方法、分離材および選択的固相抽出法
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