JP2000253962A - 椅 子 - Google Patents

椅 子

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JP2000253962A
JP2000253962A JP2000060004A JP2000060004A JP2000253962A JP 2000253962 A JP2000253962 A JP 2000253962A JP 2000060004 A JP2000060004 A JP 2000060004A JP 2000060004 A JP2000060004 A JP 2000060004A JP 2000253962 A JP2000253962 A JP 2000253962A
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seat plate
chair
plate
desk
child
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JP2000060004A
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Katsunori Hama
克典 濱
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Itoki Crebio Corp
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Itoki Crebio Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】低学年の児童が通常の高さの学習机を使用する
において、椅子を机の内部に入り込ませた状態で椅子に
乗り降りできるようにして、椅子及び机の使用を容易な
らしめる。 【構成】座板2を左右側枠体3に対して前後動自在に取
付ける。左右側枠体3の側面形状を、ステップ板5と背
もたれ4とを結ぶ線Aに対して凹状に形成する。座板2
を後退させた状態で、側枠体3及びステップ板5と机D
との間に、児童Cがその身体を横移動させ得る空間Bが
空くため、椅子1をDの内部に入り込ませた状態であっ
ても、児童Cは座板2に乗り降りできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として児童が使用す
る椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】児童用の椅子において、例えば実開昭6
3−197439号公報や実公平4−39705号公報
に記載されているように、児童の成長に応じて座板の高
さ及び前向き突出寸法を調節できるようにすることが行
われている。これら両従来技術とも、側面視矩形に形成
した左右一対の側枠体(脚体)に、座板を高さ調節自在
及び前後位置調節自在に取付け、更に、両側枠体の前端
間に、着座した状態の児童の足を載せるためのステップ
板を装架したもので、児童の成長に合わせて座板を下げ
ることにより、机の高さを変えることなく適正な姿勢を
維持できるようにしたものである。
【0003】この場合、低学年の児童の場合は、身長に
比べて座板の高さの比が小さいため、換言すると、低学
年の児童の場合は座板が身体の上部に位置しているた
め、足をステップ板に載せると共に片手で背もたれを掴
んで、椅子の斜め前方の部位からいわばよじ登るように
して着座することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
児童用椅子とセットで使用される学習机は、一般に、側
面視矩形に形成した左右一対の脚体で天板を支持すると
共に、机の右側の部位には袖キャビネットを設けた構成
になっており、従って、机の左脚体と袖キャビネットと
の間の空間に座板を部分的に入り込ませた状態で勉強す
ることになる。
【0005】しかるに、前記従来技術のように椅子の側
枠体を側面視で矩形に形成したものにおいては、児童は
椅子の斜め前方の部位からよじ登るようにして着座する
ものであるため、児童は、椅子を机から離した状態で椅
子に座ってから、ステップ板に載せた足を踏ん張った状
態で両手で机の天板の前端縁を強く掴み、その状態で天
板を引っ張るように腕に力を入れることにより、椅子を
机に向けて引き寄せるようにしている。
【0006】また、椅子から降りる場合は、机の天板の
前端縁に両手を突っ張らせることによって椅子を机から
離反させるようにしている。しかし、このように、椅子
に座ってから机の天板を掴んで椅子を机に向けて引き寄
せたり、手を机の天板に対して突っ張らせたりすること
は、非力な低学年の児童にとっては過大な負担になって
いるばかりか、椅子を机に遠近移動させるに際して、椅
子が動かずに机が動いてしまうことがある不都合もあっ
た。
【0007】換言すると、従来の児童用椅子は、一つの
椅子を長年にわたって使用できる構造になっていたに過
ぎず、使用者である児童への配慮や使い勝手は考慮され
ていなかったのである。本発明は、このような従来技術
の欠点に鑑み成されたもので、低学年の児童が使用する
場合のように座板が身体の上部に位置している椅子であ
っても、容易に使用できるようにすることを目的とする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は、「座板と、該座板を前後動自在に支持するた
め当該座板の左右両側に配置した左右一対の側枠体と、
両側枠体の上端間又は座板に取付けた背もたれと、着座
した人の足が載るよう座板よりも下方の部位において左
右側枠体に取り付けたステップ板とを備え、前記左右両
側枠体の側面形状を、ステップ板と背もたれとを結ぶ線
に向けて側面視で略凹状に形成することより、側枠体の
前方に、座板を後退させた状態で人の身体を着座し得る
状態に横移動させ得るようにした空間を形成する」の構
成にした。
【0009】
【発明の作用・効果】この構成において、児童が椅子を
使用するに当たっては、椅子は、机を適正な姿勢で使用
できるように予め机の内部に入り込ませた状態にしてお
く。すると、机と側枠体との間には、児童の身体を横方
向から入り込ませ得る空間が空く。従って、児童は、椅
子の側方(一般に机に向かって椅子の左側)に立って、
片手(右手)で背もたれを掴むと共に片足(左足)をス
テップ板の縁(又は一方の側枠体のうちステップ板が取
付いた部位)に載せ、その状態で、ステップ板及び側枠
体と机との間に形成された空間によじ登るようにして身
体を横方向から入り込ませることにより、身体を中腰の
状態にし、次いで、ステップ板に両足を載せた中腰の状
態で両手で座板を掴み、その状態で座板を前進させてか
ら着座すれば良い。
【0010】椅子から下りるときは前記と逆の手順で行
えば良い。このように本発明においては、座板を机の内
部に部分的に入り込ませた状態のままで、座板に乗り降
りすることができるから、低学年の児童のように座板の
高さが身体の上部に位置する場合であっても、椅子に座
ったり降りたりすることを容易に行うことができると共
に、椅子の使用に際して机が動いてしまう不都合を解消
できる効果を有する。
【0011】また、請求項2の構成にすると、児童の成
長に応じて座板及びステップ板の高さを変えることがで
きるから、児童用の椅子として特に好適である。なお、
本発明に係る椅子は、児童が学習机に使用することには
限らず、身長の低い大人が通常の高さの机用として使用
したり、或いは高さの高いカウンター用として一般の大
人が使用したりすることもでき、その場合も、容易に着
座できることは言うまでもない。
【0012】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1〜図13は第1実施例を示す。これらの図の
うち図1において椅子1の全体を示しており、この椅子
1は、木製等の座板2と、該座板2の左右両側に配置し
た左右一対の側枠体3と、左右両側枠体3の上端間に固
着した背もたれ4と、左右両側枠体3の下部間に装架し
たステップ板5とを備えている。
【0013】前記側枠体3は、木製等の板材で形成して
おり、キャスター6を有する水平支持部3aと、該水平
支持部3aの後端から立設した垂直部3bと、水平支持
部3aから後傾状に延びると共に上端を平坦部3c′に
形成して成る第1傾斜部3cと、該第1傾斜部3aの上
端後面から垂直部3bの中途高さ部位に向けて後傾状に
延びる第2傾斜部3dとから成っている。
【0014】従って、左右両側枠体3は、ステップ板5
と背もたれ4とを結ぶ線Aに向けて凹状に形成されてお
り、その結果、ステップ板5の上方及び後方に、児童の
身体を座板2に向けて横移動させ得る空間Bが形成され
る。左右両側枠体3における水平支持部3aは、前後一
対の連結棒7で連結されている。
【0015】図2に明瞭に示すように、左右両側枠体3
における第1傾斜部3cの内面には、椅子1の前方及び
内側に向けて開口した水平状の係合溝8が上下適宜間隔
で複数段形成されており、この係合溝8に前記ステップ
板5の左右両端部を嵌め込んで、左右両第1傾斜部3c
に貫通したねじ9をステップ板5にねじ込むことによ
り、ステップ板5をそれら第1傾斜部3cに高さ調節自
在に固定している。
【0016】他方、左右両側枠体3における垂直部3b
の上端には上下適宜間隔で複数個の穴10が穿設されて
おり、この穴10に貫通したねじ11で背もたれ4を固
着している。この場合、背もたれ4の端面から突設した
ダボ12を一つの穴10に嵌め込んでいる(図2参
照)。なお、実施例では穴10を余分に空けることによ
り、背もたれ4の上下高さを2段階に調節できるように
している。
【0017】なお、背もたれ4は高さ調節不能に固定し
ても良いし、3段以上に高さ調節できるようにしても良
いし、更に、側枠体3の垂直部3bに対して前後移動調
節可能に取付けても良い。次に、図3〜図10に基づい
て座板2の取付け構造を説明する。図3に示すように、
左右両側枠体3の第2傾斜部3dには、その長手方向に
沿って延びる取付け穴13が適宜間隔で多数穿設されて
おり、この取付け穴13に外側からねじ込んだねじ14
にて、左右両第2傾斜部3dの内面にスペーサ板15を
高さ調節自在に固着し、これら左右両スペーサ板15の
内面に、上向きに延びる座受け板17をねじ止めにて固
着している。
【0018】前記左右両座受け板16の略上半部は、椅
子1の正面視で外向きコ字状に形成されており、左右座
板受け板16における上端の相互間は側面視山形の補強
部材17で連結されている。左右両座板受け板16にお
ける上端の水平片16aの上面には、スライド阻止手段
の一例として、ゴムのように摩擦係数の大きい素材から
成る軟質弾性板18を固着している。
【0019】更に、左右両座受け板16の上部外面に
は、椅子1の正面視で断面L字状の固定レール19を固
着している。両固定レール19は、座板受け板16の前
後両方にはみ出しており、図5に示すように、これら左
右両固定レール19の前部に、固定レール19の側板1
9aに密接した状態で前後方向に延びる揺動体20を配
置し、この揺動体20の後端部を、固定レール19に設
けたブラケット21に水平状のピン22にて枢着し、更
に、揺動体20の前端部には、左右方向の軸線回りに回
転自在なローラ23を軸支している。
【0020】前記揺動体20における前端部の下端には
爪部20aが内向きに突設されている一方、前記固定レ
ール19における側板19aの前端には、前記爪部19
aと平面視で重なるようにしたストッパー片24が前向
き突設されている。また、揺動体20の前後中途部と固
定レール19との間には圧縮ばね25が介挿されてい
る。
【0021】従って、揺動体20は、ローラ23が上向
き動する方向に圧縮ばね25にて常時付勢されており、
且つ、圧縮ばね25に抗して揺動体20を下向き回動さ
せることができる。また、爪部20aがストッパー片2
4に当たることにより、揺動体20の上向き回動姿勢が
規制される。図6及び図7(a)に示すように、揺動体
20の爪部20aが固定レール19のストッパー片24
に当たった状態で、ローラ23の上面が座板受け板16
の上面よりも上方に突出するように設定している。
【0022】両固定レール19における側板19aの後
端部には、合成樹脂のように摩擦係数の小さい素材から
成る略角形のスライド補助具26を固着している。スラ
イド補助具26は、固定レール19との間に隙間を開け
た状態で取付けている。図6及び図7(a)に明示する
ように、座板2の下面のうち前記左右両固定レール19
に対応した部位には、前記ローラ23及びスライド補助
具26を外側から抱持した状態で前後方向に沿って延び
る断面略コ字状の可動レール27を固着している。従っ
て、座板2に荷重が作用していない状態では、図6に示
すように座板2は、圧縮ばね25及びローラ23にて上
向きに付勢されており、このため、低学年の児童であっ
ても手で容易に前後移動させることができる。
【0023】図5及び図6に明示しているように、前記
可動レール27の前後両端にはそれぞれストッパー板2
7a,27bが曲げ形成されており、前部ストッパー板
27aがローラ23に当たることによって座板2の後退
位置が規制され、後部ストッパー板27bがスライド補
助具26に当たることによって座板2の前進位置が規制
される。
【0024】座板2をローラ23で上向き動させた状態
で、可動レール27の上面と軟質弾性板18との間の間
隔寸法よりも、可動レール27の下面と固定レール19
との間の間隔寸法が大きくなるように設定している。ま
た、図6及び図8に示すように、可動レール27のうち
座板2を前進させ切った状態でローラ23の下方に位置
する部位に、ローラ23に部分的に被嵌し得る切欠き2
8を形成している。
【0025】図3及び図4に示すように、座板2の下面
には、前記固定レール19や可動レール27等のを覆う
上向き開口のカバー29がねじ30’にて固着されてい
る。このカバー29には、前記左右座板受け板16の上
部に被嵌する長溝30が後方に向けて切り開き形成され
ている。従って、カバー29を座板2に固着したままで
座板2を前後動させることができる。
【0026】上記のような座板2の取付け構造におい
て、座板2に荷重が作用していない状態では座板2は、
低学年の児童でも手で軽く前後動させることができる。
他方、座板2に児童が座ると、図9に示すように、ロー
ラ23が圧縮ばね25に抗して押し下げられて、可動レ
ール27が固定レール19の軟質弾性体18に密着する
ため、軟質弾性体18の摩擦によって座板2は前後動不
能に保持される。
【0027】すなわち、座板2は児童の手で容易に前後
動させることができると共に、児童の着座によって任意
の前後位置で前後動不能に保持されるのである。なお、
着座した状態で座板2を前後動不能に保持するためのス
ライド阻止部材としては、実施例のような軟質弾性板1
8に限らない。また、座板2を前進させ切った状態で座
板2を上向きに持ち上げると、図10に示すように、可
動レール27に形成した切欠き28がローラ23に下方
から嵌まり係合するため、座板2は前後動不能に保持さ
れ、従って、座板2を持ち上げて椅子1を移動させるこ
とを容易に行える。
【0028】次に、上記のように構成した椅子1の使用
方法を図11〜図13に基づいて説明する。図13は児
童Cが机Dにて適正な姿勢で勉強している状態の図であ
り、この状態で椅子1は机Dの内部(机Dの左脚体D1
と袖キャビネットD2及びセンター抽斗D3との間)に
部分的に入り込んでいる。そして、椅子1は、図13の
ように児童Cが適正な姿勢で勉強し得るように、予め机
Dの内部に入り込ませておく。
【0029】そして、児童Cが椅子1に座るに当たって
は、図11に示すように、予め座板2を後退させておい
てから、椅子1の側方(一般に机Dに向かって椅子1の
左側)に立って、片足(左足)を側枠体3における第1
傾斜部3cの平坦部3c′又はステップ板5にかけると
共に片手(右手)で背もたれ4を掴み、その状態で、ス
テップ板5及び側枠体3と机Dとの間に形成された空間
から、よじ登るようにした身体を机Dと左右側枠体3と
の間の空間に入り込ませることにより、図12のよう
に、上半身を座板2の上方に位置させた中腰の状態にす
る。
【0030】それから、両足をステップ板5に載せた状
態で、両手で座板2の左右両側縁を掴むことにより、姿
勢を保持しつつ座板2を前進動させ、座板2を適正な位
置まで引き出したら着座する。これにより、図13のよ
うに適正な姿勢で勉強することができる。椅子1から降
りるのは前記逆の手順で行えば良い(但し、降りる場合
は必ずしも座板2を後退させる必要はない)。
【0031】このように、椅子1を机Dの内部に予め入
り込ませた状態で、児童Cが椅子1に乗り降りすること
ができるから、児童Cに過大な負担がかかることはな
い。なお、机Dに向かって椅子1の右側から乗り降りす
ることもできる。また、側枠体は1枚に形成しても良
い。実施例のように、第2傾斜部3dに沿って座板2を
下降させる構成にすると、スペーサ板15を下向き移動
させるに連れて背もたれ4からの座板2の突出寸法が徐
々に大きくなるため、座板2を下降調節するだけで、座
板2の高さと前向き突出位置とを児童Cの成長に適合す
るように同時に調節できる利点がある。
【0032】また、実施例のように側枠体3における第
1傾斜図3cの上端を平坦部3c′に形成すると、児童
Cは椅子1に乗り降りするに際して姿勢を安定させるこ
とができるから、椅子1への乗り降りをより容易に行う
ことができる。なお、実施例では、左右両側枠体3にス
ペーサ板15を固着するための取付け穴13を穿設する
において、図2に示すように、当該取付け穴13の穴の
列の状態と中途部とに、水平方向に並ぶようにした第1
補助取付け穴13aと、下向きに並ぶようにした第2補
助取付け穴13bとを穿設している。
【0033】取付け穴13,13a,13bの並びをこ
のように構成すると、第1補助取付け穴13aの存在に
より、座板2を最上段及び中段に位置した高さで当該座
板2の奥行き寸法だけを調節できるので、例えば最上段
に位置した状態で児童の太股がセンター抽斗D3の下面
に当たることを防止できる(座板2を単に第2傾斜部3
dに沿って傾斜方向に高さ調節するだけでは、座板2の
奥行きを調節するために座板2を後退させると座板2も
上昇するため、児童の太股がセンター抽斗D3の下面に
つかえてしまうことがある。) また、第2補助取付け穴13bの存在により、座板2を
奥行きは不変で垂直方向に高さだけ調節できるので、椅
子1を体格の大きい子供が使用したり大人が使用したり
する場合のように、ステップ板5を取り外した状態で使
用するに際して便利である。つまり、ステップ板5を取
り外した状態で使用すると座板2の高さが高過ぎること
があり、その場合、単に座板2を第2傾斜部3dに沿っ
て下降させたのでは座板2も前進するため、座板2の奥
行きが深くなり過ぎて適正な姿勢を確保できないが、第
2補助取付け穴13bを設けると、座板2の奥行きは変
えることなく高さのみを変えることができるので、体格
の大きい子供や大人が使用する場合であっても適正な姿
勢を確保できるのである。
【0034】図14に示すのは第2実施例であり、この
実施例では、左右側枠体3に肘当て31を後ろ向き回動
自在に枢着している。この実施例では、肘当て31を後
ろ向きに回動させた状態で椅子1に乗り降りする。側枠
体3の他の側面形状を図15〜図17に示している。こ
のうち図15に示す第3実施例は、側枠体3の前面を側
面視でく字状に屈曲した状態に形成し、側枠体3の上部
に穿設した側面視く字状の第1ガイド溝32に沿って座
板2を高さ調節し、側枠体3の下部に形成した側面視後
傾状の第2ガイド溝33に沿ってステップ板5を高さ調
節するようにしたものである。
【0035】この図15の場合も、側枠体3はステップ
板5と背もたれ4とを結ぶ線Aに向けて凹状に形成され
ているため、机Dと側枠体3との間には、児童が身体を
横移動させ得る空間Bが形成されている。図16に示す
第4実施例は、側枠体3を、その前部が低く後部が高く
なるように段違い状に形成したものである。この実施例
では、側枠体3に、座板2及びステップ板5を取付ける
ために穴34を上下左右に並ぶように多数穿設して、座
板2及びステップ板5の高さと前後位置とをきめ細かに
に調節できるようにしている。
【0036】図17(a)に示す第5実施例は、側枠体
3を側面視L字状に形成したものであり、図17(b)
に示す第6実施例は、側枠体3の下部を後ろ向きに開口
した状態に形成したものである。図17(c)に第7実
施例は、側枠体3の前面を側面視で湾曲した状態に形成
したものである。更に図17(d)に示す第8実施例
は、左右両側枠体3を、床面に設置する固定枠部3e
と、該固定枠部位3eに対して上下高さ調節自在な可動
枠部3fとで構成し、左右両可動枠部3fの上端間に固
着した座板受け部35に座板2を前後動自在に装着した
ものである。この第8実施例では、背もたれ4を座板2
に対して前後移動調節自在に取り付けており、また、背
もたれ4は、座板2に取付く背支持体36に対し上下動
自在に取付けている。
【0037】本発明の具体的態様は上記各実施例に限る
ものでなはく、他の種々の形態をとることができる。ま
た、本発明は児童用の椅子に好適ではあるが、身長の低
い大人用にも適用することができ、その場合は、必ずし
も座板とステップ板とは高さ調節自在に構成する必要は
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る椅子の斜視図である。
【図2】背もたれ及びステップ板の取付け関係を示す分
解斜視図である。
【図3】座板を支持する機構の分解斜視図である。
【図4】(a)は図1のIV−IV視断面図で(b)のa−
a視断面図、(b)は(a)のb−b視図、(c)は
(a)のc−c視断面図である。
【図5】座板の支持機構の要部を示す一部破断斜視図で
ある。
【図6】図5のVI−VI視断面図である。
【図7】(a)は図7のa−a視断面図、(b)は図7
のb−b視断面図、(c)は図7のc−c視断面図であ
る。
【図8】可動レールの部分斜視図である。
【図9】着座した状態での座板の支持機構の断面図であ
る。
【図10】座板を持ち上げた状態での断面図である。
【図11】椅子に座る途中の状態を示す平面図である。
【図12】椅子に座る途中の状態を示す側面図である。
【図13】椅子の使用状態を示す側面図である。
【図14】第2実施例を示す図である。
【図15】第3実施例を示す図である。
【図16】第4実施例を示す図である。
【図17】(a)は第5実施例を示す図、(b)は第6
実施例を示す図、(c)は第7実施例を示す図、(d)
は第8実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 椅子 2 座板 3 側枠体 4 背もたれ 5 ステップ板 15 スペーサ板 16 座板受け板 18 軟質弾性板 19 固定レール 20 揺動体 23 ローラ 25 圧縮ばね 29 可動レール A ステップ板と背もたれを結ぶ線 B 空間 C 児童 D 机
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年3月31日(2000.3.3
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】椅子
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として児童が使用す
る椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】児童用の椅子において、例えば実開昭6
3−197439号公報や実公平4−39705号公報
に記載されているように、児童の成長に応じて座板の高
さ及び前向き突出寸法を調節できるようにすることが行
われている。
【0003】 これら両従来技術とも、側面視矩形に形成
した左右一対の側枠体(脚体)に、座板を高さ調節自在
及び前後位置調節自在に取付け、更に、両側枠体の前端
間に、着座した状態の児童の足を載せるためのステップ
板を装架したもので、児童の成長に合わせて座板を下げ
ることにより、机の高さを変えることなく適正な姿勢を
維持できるようにしたものである。
【0004】 この場合、低学年の児童の場合は、身長に
比べて座板の高さの比が小さいため、換言すると、低学
年の児童の場合は座板が身体の上部に位置しているた
め、足をステップ板に載せると共に片手で背もたれを掴
んで、椅子の斜め前方の部位からいわばよじ登るように
して着座することになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
児童用椅子とセットで使用される学習机は、一般に、側
面視矩形に形成した左右一対の脚体で天板を支持すると
共に、机の右側の部位には袖キャビネットを設けた構成
になっており、従って、机の左脚体と袖キャビネットと
の間の空間に座板を部分的に入り込ませた状態で勉強す
ることになる。
【0006】 しかるに、前記従来技術のように椅子の側
枠体を側面視で矩形に形成したものにおいては、児童は
椅子の斜め前方の部位からよじ登るようにして着座する
ものであるため、児童は、椅子を机から離した状態で椅
子に座ってから、ステップ板に載せた足を踏ん張った状
態で両手で机の天板の前端縁を強く掴み、その状態で天
板を引っ張るように腕に力を入れることにより、椅子を
机に向けて引き寄せるようにしている。
【0007】 また、椅子から降りる場合は、机の天板の
前端縁に両手を突っ張らせることによって椅子を机から
離反させるようにしている。しかし、このように、椅子
に座ってから机の天板を掴んで椅子を机に向けて引き寄
せたり、手を机の天板に対して突っ張らせたりすること
は、非力な低学年の児童にとっては過大な負担になって
いるばかりか、椅子を机に遠近移動させるに際して、椅
子が動かずに机が動いてしまうことがある不都合もあっ
た。
【0008】 換言すると、従来の児童用椅子は、一つの
椅子を長年にわたって使用できる構造になっていたに過
ぎず、使用者である児童への配慮や使い勝手は考慮され
ていなかったのである。
【0009】 本発明は、このような従来技術の欠点に鑑
み成されたもので、低学年の児童が使用する場合のよう
に座板が身体の上部に位置している椅子であっても、容
易に使用できるようにすることを目的とするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る椅
子は、座板と、該座板を支持する側枠体と、前記座板に
取付けた背もたれと、着座した人の足を載せ得るように
座板よりも下方の部位において前記側枠体に取り付けた
ステップ板とを備えており、前記側枠体は座板の上方に
は突出しておらず、前記座板は、着座する人が手で自在
に前後動させ得る状態で枠体に取り付けられており、更
に、座板は、側枠体の上端部よりも前方に突出させ得る
ように設定している。
【0011】請求項2の発明は、請求項1において、前
記側枠体は、床に接地する固定枠部と、この固定枠部に
高さ調節可能に取付けられた可動枠部とで構成されてお
り、可動枠部に前記座板が前後動自在に取付けられてい
る一方、前記ステップ板は、前記固定枠部に高さ調節可
能に取付けられている。請求項3の発明では、前記背も
たれは、前後移動調節可能な状態で座板に取り付けられ
ている。
【0012】
【発明の作用・効果】この構成において、児童が椅子を
使用するに当たっては、椅子は、机を適正な姿勢で使用
できるように予め机の内部に入り込ませた状態にしてお
く。
【0013】そして、 児童は、椅子の側方(一般に机に
向かって椅子の左側)に立って、座板を後退させてお
き、その座板に取付いた背もたれを、片手(右手)で掴
むと共に、片足(左足)をステップ板の縁(又は一方の
側枠体のうちステップ板が取付いた部位)に載せ、その
状態で、ステップ板及び側枠体と机との間に形成された
空間によじ登るようにして身体を横方向から入り込ませ
ることにより、身体を中腰の状態にし、次いで、ステッ
プ板に両足を載せた中腰の状態で両手で座板を掴み、そ
の状態で座板を前進させてから着座すれば良い。この場
合、側枠体は座板の上方に突出していないため、着座す
るのがより容易である。椅子から下りるときは前記と逆
の手順で行えば良い。
【0014】 このように本発明においては、座板を机の
内部に部分的に入り込ませた状態のままで、座板に乗り
降りすることができるから、低学年の児童のように座板
の高さが身体の上部に位置する場合であっても、椅子に
座ったり降りたりすることを容易に行うことができると
共に、椅子の使用に際して机が動いてしまう不都合を解
消できる。
【0015】 また、請求項2の構成にすると、児童の成
長に応じて座板及びステップ板の高さを変えることがで
きるから、児童用の椅子として特に好適である。また、
請求項3のように構成すると、児童の体格に応じて背も
たれの位置を前後調節することができて好適である。
【0016】 なお、本発明に係る椅子は、児童が学習机
に使用することには限らず、身長の低い大人が通常の高
さの机用として使用したり、或いは高さの高いカウンタ
ー用として一般の大人が使用したりすることもでき、そ
の場合も、容易に着座できることは言うまでもない。
【0017】
発明の実施形態】図1〜図13には本発明に関連した
椅子が記載されており、本願発明の実施形態の理解を助
けるため、まず、図1〜図13に記載されている関連発
明について説明する。
【0018】(1).関連発明の説明(図1〜図13) 図1〜図13の うち図1において椅子1の全体を示して
おり、この椅子1は、木製等の座板2と、該座板2の左
右両側に配置した左右一対の側枠体3と、左右両側枠体
3の上端間に固着した背もたれ4と、左右両側枠体3の
下部間に装架したステップ板5とを備えている。
【0019】 前記側枠体3は、木製等の板材で形成して
おり、キャスター6を有する水平支持部3aと、該水平
支持部3aの後端から立設した垂直部3bと、水平支持
部3aから後傾状に延びると共に上端を平坦部3c′に
形成して成る第1傾斜部3cと、該第1傾斜部3aの上
端後面から垂直部3bの中途高さ部位に向けて後傾状に
延びる第2傾斜部3dとから成っている。
【0020】 従って、左右両側枠体3は、ステップ板5
と背もたれ4とを結ぶ線Aに向けて凹状に形成されてお
り、その結果、ステップ板5の上方及び後方に、児童の
身体を座板2に向けて横移動させ得る空間Bが形成され
る。左右両側枠体3における水平支持部3aは、前後一
対の連結棒7で連結されている。
【0021】 図2に明瞭に示すように、左右両側枠体3
における第1傾斜部3cの内面には、椅子1の前方及び
内側に向けて開口した水平状の係合溝8が上下適宜間隔
で複数段形成されており、この係合溝8に前記ステップ
板5の左右両端部を嵌め込んで、左右両第1傾斜部3c
に貫通したねじ9をステップ板5にねじ込むことによ
り、ステップ板5をそれら第1傾斜部3cに高さ調節自
在に固定している。
【0022】 他方、左右両側枠体3における垂直部3b
の上端には上下適宜間隔で複数個の穴10が穿設されて
おり、この穴10に貫通したねじ11で背もたれ4を固
着している。この場合、背もたれ4の端面から突設した
ダボ12を一つの穴10に嵌め込んでいる(図2参
照)。なお、実施例では穴10を余分に空けることによ
り、背もたれ4の上下高さを2段階に調節できるように
している。
【0023】 なお、背もたれ4は高さ調節不能に固定し
ても良いし、3段以上に高さ調節できるようにしても良
いし、更に、側枠体3の垂直部3bに対して前後移動調
節可能に取付けても良い。
【0024】 次に、図3〜図10に基づいて座板2の取
付け構造を説明する。図3に示すように、左右両側枠体
3の第2傾斜部3dには、その長手方向に沿って延びる
取付け穴13が適宜間隔で多数穿設されており、この取
付け穴13に外側からねじ込んだねじ14にて、左右両
第2傾斜部3dの内面にスペーサ板15を高さ調節自在
に固着し、これら左右両スペーサ板15の内面に、上向
きに延びる座受け板17をねじ止めにて固着している。
【0025】 前記左右両座受け板16の略上半部は、椅
子1の正面視で外向きコ字状に形成されており、左右座
板受け板16における上端の相互間は側面視山形の補強
部材17で連結されている。左右両座板受け板16にお
ける上端の水平片16aの上面には、スライド阻止手段
の一例として、ゴムのように摩擦係数の大きい素材から
成る軟質弾性板18を固着している。
【0026】 更に、左右両座受け板16の上部外面に
は、椅子1の正面視で断面L字状の固定レール19を固
着している。両固定レール19は、座板受け板16の前
後両方にはみ出しており、図5に示すように、これら左
右両固定レール19の前部に、固定レール19の側板1
9aに密接した状態で前後方向に延びる揺動体20を配
置し、この揺動体20の後端部を、固定レール19に設
けたブラケット21に水平状のピン22にて枢着し、更
に、揺動体20の前端部には、左右方向の軸線回りに回
転自在なローラ23を軸支している。
【0027】 前記揺動体20における前端部の下端には
爪部20aが内向きに突設されている一方、前記固定レ
ール19における側板19aの前端には、前記爪部19
aと平面視で重なるようにしたストッパー片24が前向
き突設されている。また、揺動体20の前後中途部と固
定レール19との間には圧縮ばね25が介挿されてい
る。
【0028】 従って、揺動体20は、ローラ23が上向
き動する方向に圧縮ばね25にて常時付勢されており、
且つ、圧縮ばね25に抗して揺動体20を下向き回動さ
せることができる。また、爪部20aがストッパー片2
4に当たることにより、揺動体20の上向き回動姿勢が
規制される。
【0029】 図6及び図7(a)に示すように、揺動体
20の爪部20aが固定レール19のストッパー片24
に当たった状態で、ローラ23の上面が座板受け板16
の上面よりも上方に突出するように設定している。
【0030】 両固定レール19における側板19aの後
端部には、合成樹脂のように摩擦係数の小さい素材から
成る略角形のスライド補助具26を固着している。スラ
イド補助具26は、固定レール19との間に隙間を開け
た状態で取付けている。
【0031】 図6及び図7(a)に明示するように、座
板2の下面のうち前記左右両固定レール19に対応した
部位には、前記ローラ23及びスライド補助具26を外
側から抱持した状態で前後方向に沿って延びる断面略コ
字状の可動レール27を固着している。従って、座板2
に荷重が作用していない状態では、図6に示すように座
板2は、圧縮ばね25及びローラ23にて上向きに付勢
されており、このため、低学年の児童であっても手で容
易に前後移動させることができる。
【0032】 図5及び図6に明示しているように、前記
可動レール27の前後両端にはそれぞれストッパー板2
7a,27bが曲げ形成されており、前部ストッパー板
27aがローラ23に当たることによって座板2の後退
位置が規制され、後部ストッパー板27bがスライド補
助具26に当たることによって座板2の前進位置が規制
される。
【0033】 座板2をローラ23で上向き動させた状態
で、可動レール27の上面と軟質弾性板18との間の間
隔寸法よりも、可動レール27の下面と固定レール19
との間の間隔寸法が大きくなるように設定している。
【0034】 また、図6及び図8に示すように、可動レ
ール27のうち座板2を前進させ切った状態でローラ2
3の下方に位置する部位に、ローラ23に部分的に被嵌
し得る切欠き28を形成している。
【0035】 図3及び図4に示すように、座板2の下面
には、前記固定レール19や可動レール27等のを覆う
上向き開口のカバー29がねじ30’にて固着されてい
る。このカバー29には、前記左右座板受け板16の上
部に被嵌する長溝30が後方に向けて切り開き形成され
ている。従って、カバー29を座板2に固着したままで
座板2を前後動させることができる。
【0036】 上記のような座板2の取付け構造におい
て、座板2に荷重が作用していない状態では座板2は、
低学年の児童でも手で軽く前後動させることができる。
他方、座板2に児童が座ると、図9に示すように、ロー
ラ23が圧縮ばね25に抗して押し下げられて、可動レ
ール27が固定レール19の軟質弾性体18に密着する
ため、軟質弾性体18の摩擦によって座板2は前後動不
能に保持される。
【0037】 すなわち、座板2は児童の手で容易に前後
動させることができると共に、児童の着座によって任意
の前後位置で前後動不能に保持されるのである。なお、
着座した状態で座板2を前後動不能に保持するためのス
ライド阻止部材としては、実施例のような軟質弾性板1
8に限らない。
【0038】 また、座板2を前進させ切った状態で座板
2を上向きに持ち上げると、図10に示すように、可動
レール27に形成した切欠き28がローラ23に下方か
ら嵌まり係合するため、座板2は前後動不能に保持さ
れ、従って、座板2を持ち上げて椅子1を移動させるこ
とを容易に行える。
【0039】 次に、上記のように構成した椅子1の使用
方法を図11〜図13に基づいて説明する。
【0040】 図13は児童Cが机Dにて適正な姿勢で勉
強している状態の図であり、この状態で椅子1は机Dの
内部(机Dの左脚体D1と袖キャビネットD2及びセン
ター抽斗D3との間)に部分的に入り込んでいる。そし
て、椅子1は、図13のように児童Cが適正な姿勢で勉
強し得るように、予め机Dの内部に入り込ませておく。
【0041】 そして、児童Cが椅子1に座るに当たって
は、図11に示すように、予め座板2を後退させておい
てから、椅子1の側方(一般に机Dに向かって椅子1の
左側)に立って、片足(左足)を側枠体3における第1
傾斜部3cの平坦部3c′又はステップ板5にかけると
共に片手(右手)で背もたれ4を掴み、その状態で、ス
テップ板5及び側枠体3と机Dとの間に形成された空間
から、よじ登るようにした身体を机Dと左右側枠体3と
の間の空間に入り込ませることにより、図12のよう
に、上半身を座板2の上方に位置させた中腰の状態にす
る。
【0042】 それから、両足をステップ板5に載せた状
態で、両手で座板2の左右両側縁を掴むことにより、姿
勢を保持しつつ座板2を前進動させ、座板2を適正な位
置まで引き出したら着座する。これにより、図13のよ
うに適正な姿勢で勉強することができる。椅子1から降
りるのは前記逆の手順で行えば良い(但し、降りる場合
は必ずしも座板2を後退させる必要はない)。
【0043】 このように、椅子1を机Dの内部に予め入
り込ませた状態で、児童Cが椅子1に乗り降りすること
ができるから、児童Cに過大な負担がかかることはな
い。なお、机Dに向かって椅子1の右側から乗り降りす
ることもできる。また、側枠体は1枚に形成しても良
い。
【0044】図面の ように、第2傾斜部3dに沿って座
板2を下降させる構成にすると、スペーサ板15を下向
き移動させるに連れて背もたれ4からの座板2の突出寸
法が徐々に大きくなるため、座板2を下降調節するだけ
で、座板2の高さと前向き突出位置とを児童Cの成長に
適合するように同時に調節できる利点がある。
【0045】 また、図面のように側枠体3における第1
傾斜図3cの上端を平坦部3c′に形成すると、児童C
は椅子1に乗り降りするに際して姿勢を安定させること
ができるから、椅子1への乗り降りをより容易に行うこ
とができる。
【0046】 なお、図面の形態では、左右両側枠体3に
スペーサ板15を固着するための取付け穴13を穿設す
るにおいて、図2に示すように、当該取付け穴13の穴
の列の状態と中途部とに、水平方向に並ぶようにした第
1補助取付け穴13aと、下向きに並ぶようにした第2
補助取付け穴13bとを穿設している。
【0047】 取付け穴13,13a,13bの並びをこ
のように構成すると、第1補助取付け穴13aの存在に
より、座板2を最上段及び中段に位置した高さで当該座
板2の奥行き寸法だけを調節できるので、例えば最上段
に位置した状態で児童の太股がセンター抽斗D3の下面
に当たることを防止できる(座板2を単に第2傾斜部3
dに沿って傾斜方向に高さ調節するだけでは、座板2の
奥行きを調節するために座板2を後退させると座板2も
上昇するため、児童の太股がセンター抽斗D3の下面に
つかえてしまうことがある。)
【0048】 また、第2補助取付け穴13bの存在によ
り、座板2を奥行きは不変で垂直方向に高さだけ調節で
きるので、椅子1を体格の大きい子供が使用したり大人
が使用したりする場合のように、ステップ板5を取り外
した状態で使用するに際して便利である。
【0049】 つまり、ステップ板5を取り外した状態で
使用すると座板2の高さが高過ぎることがあり、その場
合、単に座板2を第2傾斜部3dに沿って下降させたの
では座板2も前進するため、座板2の奥行きが深くなり
過ぎて適正な姿勢を確保できないが、第2補助取付け穴
13bを設けると、座板2の奥行きは変えることなく高
さのみを変えることができるので、体格の大きい子供や
大人が使用する場合であっても適正な姿勢を確保できる
のである。
【0050】(2).本願発明の実施形態(図14) 図14では本願発明の実施形態を示している。
【0051】この実施形態では、 左右両側枠体3を、床
面に接地する固定枠部3eと、該固定枠部3eに対して
上下高さ調節自在に取付けた可動枠部3fとで構成され
ており、左右両可動枠部3fの上端間に固着した座板受
け部35に座板2を前後動自在に装着している。
【0052】図面に明示しているように、座板2は、可
動枠部3fの上端部よりも前方に突出(オーバーハン
グ)させ得るように設定している。なお、座板のスライ
ド機構の説明は省略しているが、この点は記述した関連
発明の説明から容易に理解できるであろう。
【0053】この実施形態では、背もたれ4は、左右の
背支持体36を介して座板2に取付けられており、背支
持体36は、前後位置を調節できる状態で座板2に取付
けられており、また、背もたれ4は、背支持体36に対
して高さを段階的に調節できる状態で取付けられてい
る。
【0054】本願発明に係る椅子の使用方法は関連発明
の場合と同様であり、身長の低い児童であっても、椅子
を机の内部の所定位置に入り込ませた状態のままで、座
板2を後退させることにより、椅子に簡単に乗り降りす
ることができる。
【0055】(3).その他 本発明の具体的態様は上記各実施例に限るものでなは
く、他の種々の形態をとることができる。また、本発明
は児童用の椅子に好適ではあるが、身長の低い大人用に
も適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】関連発明に係る椅子の斜視図である。
【図2】関連発明において、背もたれ及びステップ板の
取付け関係を示す分解斜視図である。
【図3】関連発明において、座板を支持する機構の分解
斜視図である。
【図4】 (a)は図1のIV−IV視断面図で(b) のa−a視
断面図、 (b)は (a)のb−b視図、(c) は (a)のc−c
視断面図である。
【図5】関連発明において、座板の支持機構の要部を示
す一部破断斜視図である。
【図6】図5のVI−VI視断面図である。
【図7】 (a)は図7のa−a視断面図、 (b)は図7のb
−b視断面図、 (c)は図7のc−c視断面図である。
【図8】関連発明において、可動レールの部分斜視図で
ある。
【図9】関連発明において、着座した状態での座板の支
状態を示す断面図である。
【図10】関連発明において、座板を持ち上げた状態での
断面図である。
【図11】関連発明において、椅子に座る途中の状態を示
す平面図である。
【図12】関連発明において、椅子に座る途中の状態を示
す側面図である。
【図13】関連発明において、椅子の使用状態を示す側面
図である。
【図14】本願発明の実施形態を示す図である。
【符号の説明】 1 椅子 2 座板 3 側枠体 4 背もたれ 5 ステップ板 15 スペーサ板 16 座板受け板 18 軟質弾性板 19 固定レール 20 揺動体 23 ローラ 25 圧縮ばね 29 可動レール A ステップ板と背もたれを結ぶ線 B 空間 C 児童 D 机
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】削除
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】削除
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】削除

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】座板と、該座板を前後動自在に支持するた
    め当該座板の左右両側に配置した左右一対の側枠体と、
    両側枠体の上端間又は座板に取付けた背もたれと、着座
    した人の足が載るよう座板よりも下方の部位において左
    右側枠体に取り付けたステップ板とを備え、前記左右両
    側枠体の側面形状を、ステップ板と背もたれとを結ぶ線
    に向けて側面視で略凹状に形成することより、側枠体の
    前方に、座板を後退させた状態で人の身体を着座し得る
    状態に横移動させ得るようにした空間を形成したことを
    特徴とする椅子。
  2. 【請求項2】「請求項1」において、前記座板及びステ
    ップ板が高さ調節自在であることを特徴とする椅子。
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