JP2000253479A - 超音波振動素子 - Google Patents

超音波振動素子

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JP2000253479A
JP2000253479A JP11051817A JP5181799A JP2000253479A JP 2000253479 A JP2000253479 A JP 2000253479A JP 11051817 A JP11051817 A JP 11051817A JP 5181799 A JP5181799 A JP 5181799A JP 2000253479 A JP2000253479 A JP 2000253479A
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Japan
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ultrasonic
vibration
vibrator
diaphragm
frequency
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JP11051817A
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Susumu Fujiwara
奨 藤原
Noboru Okino
登 興野
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Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
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Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射される超音波の出力音圧レベルが低いと
いう課題や広い周波数域の交流信号を再生できないとい
う課題があった。 【解決手段】 3つの振動構造体8a〜8cを備えてい
る。各振動構造体8a〜8cは、振動板と音放射振動子
とを備えて成る超音波放射源を備えている。第1〜第3
の振動板2a〜2cの外径寸法を変えて、各振動板2a
〜2cの共振周波数の値を変えるとともに、最小の共振
周波数を示す振動板の共振周波数から最大の共振周波数
を示す振動板の共振周波数までの周波数域の入力交流信
号を、すべての超音波放射源から放射される超音波が到
達する領域内において再生可能であるように、各超音波
放射源を近接配置している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、超音波を放射す
る超音波振動素子に関し、特にスピーカ装置における超
音波振動素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は特開昭61−296897号公報
に示された従来例1の超音波振動素子を示す構成図であ
る。図において、101は超音波振動素子、102はセ
ラミック等の圧電体から成る振動板、103は断面が円
錐台形のケース、104はケース103を保持する弾性
防振体、105は交流信号が入力する端子ピン、106
は振動板102と端子ピン105、ケース103と端子
ピン105とを接続するリード線である。
【0003】この従来例1の超音波振動素子101で
は、ケース103の底面部103aの内側に振動板10
2を貼着することにより、バイモルフ振動子、すなわち
超音波放射源を構成している。また、弾性防振体104
に形成された円形穴104aにより、ケース103の底
面部103aを挟んだ対向する位置に音響管107を形
成している。
【0004】次に動作について説明する。端子ピン10
5から交流信号が入力すると、その信号がリード線10
6を介して振動板102及びケース103に印加され、
バイモルフ振動子が振動する。そして、この振動によ
り、超音波が音響管107を介して外部に放射される。
【0005】図9は特開平9−327095号公報に示
された従来例2の超音波振動素子を示す構成図である。
図において、201は超音波振動素子、202,203
はセラミック等の圧電体から成る振動板、204はステ
ンレス等の金属からなる中間板、205は柔らかい接着
剤、206はコーン振動子、207は振動板202とコ
ーン振動子206とを結合するピン、208は台座、2
09は交流信号が入力する端子ピン、210は振動板2
02,203と端子ピン209、中間板204と端子ピ
ン209とを接続するリード線である。
【0006】この従来例2の超音波振動素子201で
は、中間板204を挟んで振動板202,203を配置
することによりバイモルフ振動子、すなわち超音波放射
源を構成している。また、バイモルフ振動子がたわみ振
動したとき、コーン振動子206の円錐面上に円錐軸を
中心とした円環状の振動の節206aを形成するよう
に、バイモルフ振動子及びコーン振動子206の複合体
を構成している。また、バイモルフ振動子及びコーン振
動子206の複合体をバイモルフ振動子のたわみ振動の
節位置で台座208と結合している。
【0007】次に動作について説明する。端子ピン20
9から交流信号を入力すると、その信号がリード線21
0を介して振動板202,203及び中間板204に印
加され、バイモルフ振動子がたわみ振動する。また、こ
のバイモルフ振動子の振動により、コーン振動子206
がコーン振動子206の振動の節206aを境界として
逆位相で振動する。そして、これらコーン振動子206
及びバイモルフ振動子の振動により、超音波が放射され
る。
【0008】図10は上述した従来例1及び従来例2に
示すような超音波放射源を1つ備えた従来の超音波振動
素子における、バイモルフ振動子に印加する交流信号の
周波数をスキャンしたときの振動−音放射特性図であ
る。図10中、上側の曲線は超音波振動素子から放射さ
れた超音波の放射特性を示し、下側の曲線は交流信号が
印加されたバイモルフ振動子の振動特性を示す。上側の
曲線における縦軸は出力音圧レベルであり、横軸は超音
波振動素子から放射された超音波の周波数である。ま
た、下側の曲線における縦軸は電気インピーダンスであ
り、横軸はバイモルフ振動子に印加する交流信号の周波
数である。
【0009】図10に示すように、従来の超音波振動素
子では、バイモルフ振動子に印加する交流信号の周波数
をスキャンしたとき、周波数f0 1で電気インピーダン
スがピークを示す。また、バイモルフ振動子に印加する
交流信号の周波数をスキャンしたとき、周波数f0 1を
最大音圧レベルとした非常に狭い周波数幅の超音波が放
射される。この周波数f0 1は、バイモルフ振動子を構
成する振動板の持つ固有値に依存した周波数、すなわち
共振周波数であり、振動板がセラミックス等の圧電板か
らなるという材料の性質上及び超音波振動素子が小型で
あるという構造の制約上から、この周波数f0 1は高い
周波数帯域に位置する。
【0010】従って、従来の超音波振動素子では、周波
数f0 1付近の交流信号をバイモルフ振動子に印加し、
バイモルフ振動子を振動させ、超音波を放射させる。要
するに、周波数f0 1付近の交流信号を再生させる。
【0011】このように、従来の超音波振動素子は、再
生音の周波数帯域が高く、かつ周波数幅が狭いため、各
種電気機器や電子機器におけるブザーとして用いられて
いた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の超音波振動素子
は以上のように、バイモルフ振動子、すなわち超音波放
射源を1つだけ備えた構成であるので、放射される超音
波の出力音圧レベルが低い。その結果、離れた位置の聴
取者に対して再生音を提供できないという課題があっ
た。
【0013】また、従来の超音波振動素子では、再生音
の周波数幅が狭く、広い周波数域の交流信号を再生でき
ない。その結果、複雑なメロディーなどを再生できない
という課題があった。なお、バイモルフ振動子や振動板
単体からなる超音波放射源1つで広い周波数域の交流信
号を再生できるように構成する場合には、小型構造であ
るという特徴が損なわれる結果となる。
【0014】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、超音波を高出力音圧レベルで放射
できる超音波振動素子を得ることを目的とする。
【0015】また、この発明は小型構造であって、かつ
広い周波数域の交流信号を再生することができる超音波
振動素子を得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明に係る超音波振
動素子は、超音波放射源を、超音波の放射方向を揃えて
複数備えたものである。
【0017】この発明に係る超音波振動素子は、超音波
放射源が、振動板と、振動板の板面に垂直な方向と軸方
向を一致させて振動板に対向して配置された、振動板の
固有値と同じ固有値を持つ円錐状の振動子とを備えて成
るものである。
【0018】この発明に係る超音波振動素子は、振動板
の外径寸法を超音波放射源毎に変えるとともに、少なく
とも最小の共振周波数を示す振動板の共振周波数から最
大の共振周波数を示す振動板の共振周波数までの周波数
域の入力交流信号を、すべての超音波放射源から放射さ
れる超音波が到達する領域内において再生可能であるよ
うに、各超音波放射源を近接配置したものである。
【0019】この発明に係る超音波振動素子は、振動板
と、振動板の板面に垂直な方向と軸方向を一致させて振
動板に対向して配置された、振動板の固有値と同じ固有
値を持つ円錐状の振動子と、振動板と振動子との間隙に
挿入された弾性部材とを備えて成る超音波放射源を備え
たものである。
【0020】この発明に係る超音波振動素子は、超音波
放射源を複数備えたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による超
音波振動素子を示す側面図である。また、図2はこの発
明の実施の形態1による超音波振動素子を示す上面図で
ある。図において、1は超音波振動素子、2a〜2cは
セラミック等の圧電体から成る円形をした第1〜第3の
振動板(振動板)、3a〜3cはセラミック等の圧電体
から成る円錐状をした第1〜第3の音放射振動子(振動
子)である。第1の音放射振動子3aはその短径側端を
第1の振動板2a側に向け長径側端を第1の振動板2a
と反対側に向けて第1の振動板2aに対向しており、第
2の音放射振動子3bはその短径側端を第2の振動板2
b側に向け長径側端を第2の振動板2bと反対側に向け
て第2の振動板2bに対向しており、第3の音放射振動
子3cはその短径側端を第3の振動板2c側に向け長径
側端を第3の振動板2cと反対側に向けて第3の振動板
2cに対向している。
【0022】また、4aは第1の音放射振動子3aを第
1の振動板2aに固着する第1の接続体、4bは第2の
音放射振動子3bを第2の振動板2bに固着する第2の
接続体、4cは第3の音放射振動子3cを第3の振動板
2cに固着する第3の接続体である。
【0023】また、5aは第1の振動板2aと第1の音
放射振動子3aとの複合体を保持する第1の防振体、5
bは第2の振動板2bと第2の音放射振動子3bとの複
合体を保持する第2の防振体、5cは第3の振動板2c
と第3の音放射振動子3cとの複合体を保持する第3の
防振体である。
【0024】また、6aは第1の振動板2aと第1の音
放射振動子3aとの複合体を第1の防振体5aに固着す
る第1の接着層、6bは第2の振動板2bと第2の音放
射振動子3bとの複合体を第2の防振体5bに固着する
第2の接着層、6cは第3の振動板2cと第3の音放射
振動子3cとの複合体を第3の防振体5cに固着する第
3の接着層である。
【0025】また、7は第1の振動板2aと第1の音放
射振動子3aとの複合体を固着した第1の防振体5a、
第2の振動板2bと第2の音放射振動子3bとの複合体
を固着した第2の防振体5b、及び第3の振動板2cと
第3の音放射振動子3cとの複合体を固着した第3の防
振体5cを保持する架台である。
【0026】また、8aは第1の振動板2a、第1の音
放射振動子3a、第1の接続体4a、第1の防振体5
a、第1の接着層6a、及び架台7から構成される第1
の振動構造体、8bは第2の振動板2b、第2の音放射
振動子3b、第2の接続体4b、第2の防振体5b、第
2の接着層6b、及び架台7から構成される第2の振動
構造体、8cは第3の振動板2c、第3の音放射振動子
3c、第3の接続体4c、第3の防振体5c、第3の接
着層6c、及び架台7から構成される第3の振動構造体
である。
【0027】また、9は交流信号が入力する端子ピンで
あり、一方の端子ピン9はリード線(図示せず)等を介
して第1〜第3の振動板2a〜2cに接続し、他方の端
子ピン9はリード線(図示せず)等を介して第1〜第3
の音放射振動子3a〜3cに接続している。
【0028】このようにこの実施の形態1の超音波振動
素子1は、3つの振動構造体8a〜8cを備えている。
そして、この実施の形態1の超音波振動素子1では、各
振動構造体8a〜8cは、振動板と音放射振動子とを備
えて成る超音波放射源を備えている(以下、第1の振動
板2aと第1の音放射振動子3aとを備えて成る超音波
放射源を第1の超音波放射源1aといい、第2の振動板
2bと第2の音放射振動子3bとを備えて成る超音波放
射源を第2の超音波放射源1bといい、第3の振動板2
cと第3の音放射振動子3cとを備えて成る超音波放射
源を第3の超音波放射源1cという。)。
【0029】また、この実施の形態1の超音波振動素子
1では、第1の音放射振動子3aを第1の接続体4aに
より第1の振動板2aに固着して第1の音放射振動子3
aを第1の振動板2aと対向して配置し、第2の音放射
振動子3bを第2の接続体4bにより第2の振動板2b
に固着して第2の音放射振動子3bを第2の振動板2b
と対向して配置し、第3の音放射振動子3cを第3の接
続体4cにより第3の振動板2cに固着して第3の音放
射振動子3cを第3の振動板2cと対向して配置してい
る。さらに、第1の振動板2aの板面に垂直な方向と第
1の音放射振動子3aの軸方向とを一致させ、第2の振
動板2bの板面に垂直な方向と第2の音放射振動子3b
の軸方向とを一致させ、第3の振動板2cの板面に垂直
な方向と第3の音放射振動子3cの軸方向とを一致させ
ている。さらにまた、第1の音放射振動子3aの固有値
を第1の振動板2aの固有値と同じ値にし、第2の音放
射振動子3bの固有値を第2の振動板2bの固有値と同
じ値にし、第3の音放射振動子3cの固有値を第3の振
動板2cの固有値と同じ値にしている。このようにし
て、各超音波放射源1a〜1cの出力音圧レベルを上げ
ている。
【0030】また、この実施の形態1の超音波振動素子
1では、各振動板2a〜2cの板面に垂直な方向を一致
させることにより、各超音波放射源1a〜1cの超音波
放射方向を揃えている。
【0031】さらに、この実施の形態1の超音波振動素
子1では、第1〜第3の振動板2a〜2cの外径寸法、
すなわち直径を変えて、各振動板2a〜2cの共振周波
数の値を変えるとともに、最小の共振周波数を示す振動
板の共振周波数から最大の共振周波数を示す振動板の共
振周波数までの周波数域の入力交流信号を、すべての超
音波放射源から放射される超音波が到達する領域内にお
いて再生可能であるように、各超音波放射源1a〜1c
を近接配置している。
【0032】次に動作について説明する。端子ピン9か
ら交流信号が入力すると、その信号がリード線等を介し
て各振動板2a〜2c及び各音放射振動子3a〜3cに
印加され、各振動板2a〜2c及び各音放射振動子3a
〜3cが振動する。そして、これら各振動板2a〜2c
及び各音放射振動子3a〜3cの振動により、超音波が
放射される。
【0033】図3は実施の形態1の超音波振動素子にお
ける、各超音波振動源に印加する交流信号の周波数をス
キャンしたときの振動−音放射特性図である。図3中、
上側の曲線は超音波振動素子から放射された超音波の放
射特性を示し、下側の曲線は交流信号が印加された各超
音波放射源の振動特性を示す。上側の曲線における縦軸
は出力音圧レベルであり、横軸は超音波振動素子から放
射された超音波の周波数である。また、下側の曲線にお
ける縦軸は電気インピーダンスであり、横軸は各超音波
放射源に印加する交流信号の周波数である。
【0034】図3に示すように、実施の形態1の超音波
振動素子1では、各超音波振動源1a〜1cに印加する
交流信号の周波数をスキャンしたとき、周波数f0 1で
第1の超音波放射源1aの電気インピーダンスがピーク
を示し(曲線a)、周波数f 0 2で第1の超音波放射源
1bの電気インピーダンスがピークを示し(曲線b)、
周波数f0 3で第3の超音波放射源1cの電気インピー
ダンスがピークを示す(曲線c)。また、各超音波振動
源1a〜1cに印加する交流信号の周波数をスキャンし
たとき、第1の超音波放射源1aから周波数f0 1を最
大音圧レベルとした超音波が放射され(曲線d)、第2
の超音波放射源1bから周波数f0 2を最大音圧レベル
とした超音波が放射され(曲線e)、第3の超音波放射
源1cから周波数f0 3を最大音圧レベルとした超音波
が放射され(曲線f)、第1〜第3の超音波放射源1a
〜1cから放射される超音波が重なり合って、周波数f
01から周波数f0 3までの周波数幅を少なくとも有す
る超音波が放射される(曲線g)。周波数f0 1、f0
2及びf0 3は、それぞれ第1〜第3の振動板2a〜2
cの持つ固有値に依存した周波数、すなわち共振周波数
であり、第1〜第3の振動板2a〜2cの外形寸法を変
えているため、周波数f0 1、f0 2及びf 0 3の値は
それぞれ異なっている。
【0035】従って、実施の形態1の超音波振動素子1
では、少なくとも周波数f0 1から周波数f0 3までの
周波数域の交流信号を各超音波放射源1a〜1cに印可
したとき、超音波を放射することができる。要するに、
少なくとも周波数f0 1から周波数f0 3までの周波数
域の交流信号を、すべての超音波放射源から放射される
超音波が到達する領域内において再生することができ
る。
【0036】このように、実施の形態1の超音波振動素
子1は、再生音の周波数幅は広く、複雑なメロディなど
を再生することが可能である。
【0037】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、3つの超音波放射源を備えているので、1つの超音
波放射源を備えている従来の超音波振動素子に比べて、
放射される超音波の出力音圧レベルが高くなる効果が得
られる。
【0038】また、この実施の形態1によれば、各超音
波放射源が、振動板と音放射振動子とを備えて成るもの
であるので、各超音波放射源から放射される超音波の出
力音圧レベルが高くなる効果が得られる。
【0039】さらに、この実施の形態1によれば、各振
動板の外径寸法を変えるとともに、各超音波放射源を近
接配置しているので、最小の共振周波数を示す振動板の
共振周波数から最大の共振周波数を示す振動板の共振周
波数までの周波数域の入力交流信号を、すべての超音波
放射源から放射される超音波が到達する領域内において
再生することができる効果が得られる。
【0040】実施の形態2. 図4はこの発明の実施の
形態2による超音波振動素子を示す側面図である。ま
た、図5はこの発明の実施の形態2による超音波振動素
子を示す上面図である。図において、11は超音波振動
素子、12はセラミック等の圧電体から成る円形をした
振動板、13はセラミック等の圧電体から成る円錐状を
した音放射振動子(振動子)である。音放射振動子13
はその短径側端を振動板12側に向け長径側端を振動板
12と反対側に向けて振動板12に対向している。
【0041】また、14は音放射振動子13を振動板1
2に固着する接続体、15は振動板12と音放射振動子
13との複合体を保持する防振体、16は振動板12と
音放射振動子13との複合体を防振体15に固着する接
着層、17は振動板12と音放射振動子13との複合体
を固着した防振体15を保持する架台である。
【0042】また、18は振動板12と音放射振動子1
3との間隙に挿入された、ウレタンフォーム等の制振材
料から成る弾性部材であり、弾性部材18はそれに接触
する振動板12及び音放射振動子13の共振周波数での
振動を和らげる働きがある。
【0043】また、19は振動板12、音放射振動子1
3、接続体14、防振体15、接着層16、架台17及
び弾性部材18から構成される振動構造体である。
【0044】また、20は交流信号が入力する端子ピン
であり、一方の端子ピン20はリード線(図示せず)等
を介して振動板12に接続し、他方の端子ピン20はリ
ード線(図示せず)等を介して音放射振動子13に接続
している。
【0045】このようにこの実施の形態2の超音波振動
素子11は、1つの振動構造体19を備えている。そし
て、この実施の形態2の超音波振動素子11では、振動
構造体19は、振動板12と音放射振動子13と弾性部
材18とを備えて成る超音波放射源11aを備えてい
る。また、実施の形態1の場合と同様に、音放射振動子
13を接続体14により振動板12に固着して音放射振
動子13を振動板12と対向して配置し、さらに、振動
板12の板面に垂直な方向と音放射振動子13の軸方向
とを一致させ、さらにまた、音放射振動子13の固有値
を振動板12の固有値と同じ値にすることにより、超音
波放射源から放射される超音波の出力音圧レベルを上げ
ている。
【0046】図6は実施の形態2の超音波振動素子にお
ける、超音波振動源に印加する交流信号の周波数をスキ
ャンしたときの振動−音放射特性図である。図6中、上
側の曲線は超音波振動素子から放射された超音波の放射
特性を示し、下側の曲線は交流信号が印加された超音波
放射源の振動特性を示す。上側の曲線における縦軸は出
力音圧レベルであり、横軸は超音波振動素子から放射さ
れた超音波の周波数である。また、下側の曲線における
縦軸は電気インピーダンスであり、横軸は超音波放射源
に印加する交流信号の周波数である。
【0047】図6に示すように、実施の形態2の超音波
振動素子11では、超音波振動源11aに印加する交流
信号の周波数をスキャンしたとき、周波数f0 1で超音
波放射源11aの電気インピーダンスがピークを示す
(曲線a)が、そのピークの幅は従来の場合(曲線b)
に比べて広い。また、超音波振動源11aに印加する交
流信号の周波数をスキャンしたとき、周波数f0 1を最
大音圧レベルとした超音波が放射される(曲線c)が、
その超音波の周波数幅は従来の場合(曲線d)に比べて
広い。この周波数f0 1は、振動板12の持つ固有値に
依存した周波数、すなわち共振周波数である。
【0048】従って、実施の形態2の超音波振動素子1
1では、従来の場合より広い周波数域の交流信号を超音
波放射源11aに印可したときでも、超音波を放射する
ことができる。要するに、従来の場合より広い周波数域
の交流信号を再生することができる。
【0049】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、超音波放射源が、振動板と、音放射振動子と、弾性
部材とを備えて成るものであるので、従来の超音波振動
素子に比べて、広い周波数域の交流信号を再生すること
ができる効果が得られる。
【0050】実施の形態3.実施の形態3では、実施の
形態1の超音波振動素子の各超音波放射源における、振
動板と音放射振動子の間隙に実施の形態2で説明した弾
性部材を挿入し、各超音波放射源が振動板と音放射振動
子と弾性部材とを備えて成るようにしたものである。
【0051】図7はこの発明の実施の形態3による超音
波振動素子を示す側面図である。図において、21は超
音波振動素子、22aは第1の振動板2aと第1の音放
射振動子3aとの間隙に挿入された第1の弾性部材(弾
性部材)、22bは第2の振動板2bと第2の音放射振
動子3bとの間隙に挿入された第2の弾性部材(弾性部
材)、22cは第3の振動板2cと第3の音放射振動子
3cとの間隙に挿入された第3の弾性部材(弾性部材)
であり、第1〜第3の弾性部材22a〜22cはウレタ
ンフォーム等の制振材料から成る。また、21a〜21
cは第1〜第3の超音波放射源(超音波放射源)であ
る。その他の構成要素は実施の形態1で同一符号を付し
て説明したものと同一あるいは同等であるため、その説
明を省略する。
【0052】実施の形態3の超音波振動素子21におけ
る振動−音放射特性は、実施の形態1の場合と同様であ
るが、各超音波放射源21a〜21cから放射される超
音波の周波数幅は実施の形態1の場合に比べて広く、周
波数f0 1から周波数f0 3までの周波数域は実施の形
態1の場合に比べて広くなる。
【0053】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、実施の形態1と同様の効果を得ることができるとと
もに、各超音波放射源が、振動板と、音放射振動子と、
弾性部材とを備えて成るものであるので、実施の形態1
の場合に比べて、より広い周波数域の入力交流信号を、
すべての超音波放射源から放射される超音波が到達する
領域内において再生することができる効果が得られる。
【0054】なお、上述した実施の形態1及び実施の形
態3では超音波放射源が3つ備えている場合について説
明したが、超音波放射源の数は3つの場合に限らず、任
意の数であっても良い。
【0055】また、上述した各実施の形態では、振動板
が円形である場合について説明したが、振動板の形状は
円形に限らず、任意の形状であってもよい。
【0056】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、超音
波放射源を、超音波の放射方向を揃えて複数備えるよう
に超音波振動素子を構成したので、放射される超音波の
出力音圧レベルが高くなる効果がある。
【0057】この発明によれば、超音波放射源が、振動
板と、振動板の板面に垂直な方向と軸方向を一致させて
振動板に対向して配置された、振動板の固有値と同じ固
有値を持つ円錐状の振動子とを備えて成るように超音波
振動素子を構成したので、各超音波放射源から放射され
る超音波の出力音圧レベルが高くなる効果がある。
【0058】この発明によれば、振動板の外径寸法を超
音波放射源毎に変えるとともに、各超音波放射源を近接
配置するように超音波振動素子を構成したので、最小の
共振周波数を示す振動板の共振周波数から最大の共振周
波数を示す振動板の共振周波数までの周波数域の入力交
流信号を、すべての超音波放射源から放射される超音波
が到達する領域内において再生することができる効果が
ある。
【0059】この発明によれば、振動板と、振動板の板
面に垂直な方向と軸方向を一致させて振動板に対向して
配置された、振動板の固有値と同じ固有値を持つ円錐状
の振動子と、振動板と振動子との間隙に挿入された弾性
部材とを備えて成る超音波放射源を備えるように超音波
振動素子を構成したので、広い周波数域の交流信号を再
生することができる効果がある。
【0060】この発明によれば、超音波放射源を複数備
えるように超音波振動素子を構成したので、放射される
超音波の出力音圧レベルが高くなる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による超音波振動素
子を示す側面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による超音波振動素
子を示す上面図である。
【図3】 実施の形態1の超音波振動素子における振動
−音放射特性図である。
【図4】 この発明の実施の形態2による超音波振動素
子を示す側面図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による超音波振動素
子を示す上面図である。
【図6】 実施の形態2の超音波振動素子における振動
−音放射特性図である。
【図7】 この発明の実施の形態3による超音波振動素
子を示す側面図である。
【図8】 特開昭61−296897号公報に示された
従来例1の超音波振動素子を示す構成図である。
【図9】 特開平9−327095号公報に示された従
来例2の超音波振動素子を示す構成図である。
【図10】 従来の超音波振動素子における振動−音放
射特性図である。
【符号の説明】
1,11,21 超音波振動素子、1a,1b,1c,
21a,21b,21c 第1〜第3の超音波放射源
(超音波放射源)、2a,2b,2c 第1〜第3の振
動板(振動板)、3a,3b,3c 第1〜第3の音放
射振動子(振動子)、11a 超音波放射源、12 振
動板、13 音放射振動子(振動子)、18 弾性部
材、22a,22b,22c 第1〜第3の弾性部材
(弾性部材)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D019 AA09 AA21 BB02 BB09 BB13 BB15 BB17 BB20 BB21 FF01 5D107 AA02 AA13 BB08 CC01 CC12 CD01 FF05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波放射源を、超音波の放射方向を揃
    えて複数備えた超音波振動素子。
  2. 【請求項2】 超音波放射源は、振動板と、上記振動板
    の板面に垂直な方向と軸方向を一致させて上記振動板に
    対向して配置された、上記振動板の固有値と同じ固有値
    を持つ円錐状の振動子とを備えて成ることを特徴とする
    請求項1記載の超音波振動素子。
  3. 【請求項3】 振動板の外径寸法を超音波放射源毎に変
    えるとともに、少なくとも最小の共振周波数を示す振動
    板の共振周波数から最大の共振周波数を示す振動板の共
    振周波数までの周波数域の入力交流信号を、すべての超
    音波放射源から放射される超音波が到達する領域内にお
    いて再生可能であるように、各超音波放射源を近接配置
    したことを特徴とする請求項2記載の超音波振動素子。
  4. 【請求項4】 振動板と、上記振動板の板面に垂直な方
    向と軸方向を一致させて上記振動板に対向して配置され
    た、上記振動板の固有値と同じ固有値を持つ円錐状の振
    動子と、上記振動板と上記振動子との間隙に挿入された
    弾性部材とを備えて成る超音波放射源を備えた超音波振
    動素子。
  5. 【請求項5】 超音波放射源を複数備えたことを特徴と
    する請求項4記載の超音波振動素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009093291A1 (ja) * 2008-01-21 2009-07-30 Fujihiko Kobayashi 圧電振動板

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