JP2000252429A - 静電気保護回路および半導体集積回路 - Google Patents

静電気保護回路および半導体集積回路

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JP2000252429A
JP2000252429A JP11049605A JP4960599A JP2000252429A JP 2000252429 A JP2000252429 A JP 2000252429A JP 11049605 A JP11049605 A JP 11049605A JP 4960599 A JP4960599 A JP 4960599A JP 2000252429 A JP2000252429 A JP 2000252429A
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Satoshi Kayama
聡 香山
Tomohisa Okuda
智久 奥田
Takeshi Takahashi
高橋  健
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Hitachi Ltd
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Hitachi Cable Ltd
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 MESFETを使用した化合物半導体半導体
集積回路の入力回路において、周波数帯域を低下させた
り、入力のリーク電流を大きく増大させることなく入力
トランジスタのゲートの静電破壊を防止するとともに静
電気耐圧を向上させることが可能な静電気保護回路を提
供する。 【解決手段】 MESFET等の電界効果トランジスタ
で構成されたソースフォロワ回路あるいは差動増幅回路
などからなる入力回路の入力トランジスタ(5)のゲー
トとソースあるいは接地端子に、静電気を逃がすためノ
ーマリオン型電界効果トランジスタからなる保護用トラ
ンジスタ(2)のソースとドレインを接続するととも
に、入力回路の通常動作状態ではその保護用トランジス
タがオフ状態となるようにそのゲートを接地電位などの
低電位に接続して静電気保護回路を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力回路の入力電
界効果トランジスタを保護する静電気保護回路に係り、
特に電界効果トランジスタ(FET)としてGaAs
MESFET(Metal Semiconductor Junction FE
T)、HFET(Heterostructure FET)、HIG
FET(Heterostructure Insulated Gate FET)
などの化合物半導体トランジスタを用いた高周波集積回
路の静電気保護回路に利用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】GaAs MESFETやHFET、H
IGFETなどの化合物半導体トランジスタはMOSF
ETに比べて高周波特性が非常に優れている。しかし、
これらの化合物半導体トランジスタでは、ゲート電極と
なる金属が半導体に直接接触しているため、静電気耐圧
が低いと言う欠点を有する。すなわち、静電気破壊を起
した化合物半導体トランジスタの特性を調べると、ゲー
トとソースあるいはゲートとドレイン間のショットキー
特性が劣化して電流が増大しており、接合が破壊されて
いることが分かる。
【0003】図5は、本発明に先立ち検討した従来のM
OS集積回路において一般的に使用されている静電気保
護回路(例えば特開平2−22099号)を適用した回
路の構成例である。同図において点線A−Bの左側が静
電気保護回路、右側が保護される入力回路である差動増
幅回路の一部を示している。ここで、GaAsMESF
ET5が保護される入力トランジスタで、このMESF
ET5のドレインと電源電圧端子10との間に接続され
た負荷抵抗8が接続され、またMESFE5のソースと
接地端子11との間には定電流源7が接続されている。
【0004】図5の点線A−Bの左側の静電気保護回路
は、入力端子1とGaAsMESFET5のゲート端子
との間に入力保護抵抗33,34が直列に接続されてい
るとともに、入力保護抵抗33,34の接続ノードN4
と電源電圧端子10との間および接続ノードN4と接地
端子11との間に、それぞれショットキー型ダイオード
31、32が通常動作状態で逆方向バイアスとなるよう
に接続されている。かかる構成の静電気保護回路は、シ
リコン半導体集積回路において設けられている一般的な
静電気保護回路と同一構成であり、静電パルスが入力端
子1に印加されたときはダイオード31、32を通して
接地端子あるいは電源端子10へ電流を流し、入力Ga
AsMESFET6のゲートとソース、ドレインとの接
合を静電破壊から保護するように作用する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図5に示されているよ
うな静電気保護回路のショットキー型ダイオード31,
32は、MESFETを使用してそのゲートをアノー
ド、ソースとドレインを結合してカソードとして構成さ
れる。このような構成のダイオードは、ゲートとソース
あるいはゲートとドレイン間が入力トランジスタと同様
な金属と半導体との接合構造を有するために、静電気保
護回路のダイオード31,32が入力端子1に印加され
た静電パルスによって同様に破壊を受けてしまい、保護
の効果が充分でないと言う欠点がある。
【0006】また、保護効果を上げる方法としてダイオ
ードを大きくすることが考えられるが、ダイオードを大
きくするとそのゲートに寄生する容量が増大し、回路の
周波数帯域を落としたり、入力のリーク電流を増大させ
るという問題があることが分かった。
【0007】さらに、図5の静電気保護回路にあって
は、半絶縁性の基板の表面に形成された不純物導入層に
よって入力保護抵抗33,34が構成されることが多い
が、このような抵抗を使用すると基板へ漏れるリーク電
流が大きいという問題もある。
【0008】本発明の目的は、電界効果トランジスタで
構成されたソースフォロワ回路あるいは差動増幅回路な
どからなる入力回路の入力トランジスタを保護する静電
気保護回路において、周波数帯域を低下させたり、入力
のリーク電流を大きく増大させることなく、入力トラン
ジスタのゲートの静電破壊を防止するとともに静電気耐
圧を向上させることができるようにすることにある。
【0009】この発明の前記ならびにそのほかの目的と
新規な特徴については、本明細書の記述および添付図面
から明らかになるであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を説明すれば、下記のと
おりである。
【0011】すなわち、電界効果トランジスタで構成さ
れたソースフォロワ回路あるいは差動増幅回路などから
なる入力回路の入力トランジスタのゲートとソースある
いは接地端子に、静電気を逃がすためノーマリオン型電
界効果トランジスタからなる保護用トランジスタのソー
スとドレインを接続するとともに、入力回路の通常動作
状態ではその保護用トランジスタがオフ状態となるよう
にそのゲートを接地電位などの低電位に接続して静電気
保護回路を構成する。さらに、入力端子または上記保護
用トランジスタのソースと電源電圧端子に、ノーマリオ
ン型電界効果トランジスタからなる第2の保護用のソー
スとドレインを接続する。この第2の保護用電界効果ト
ランジスタも入力回路の通常動作状態ではオフ状態とな
るようにそのゲートを接地電位などの低電位に接続す
る。
【0012】上記した手段によれば、接地端子と入力端
子の間に静電気パルスが発生した場合、入力電界効果ト
ランジスタのゲートとソースあるいは接地端子との間に
ソースとドレインが接続された保護用トランジスタを通
して静電気が逃げる。電源電圧端子と入力端子の間に静
電気パルスが発生した場合、第1の保護用トランジスタ
と第2の保護用トランジスタを通して静電気が逃げる。
しかもこの場合、保護用トランジスタのソース、ドレイ
ン間にはショットキー接合は無くチャネルを通して静電
気を逃がすため、ショットキー型ダイオードを使用する
場合に比べて静電気を逃がす能力および静電気耐圧を向
上することができる。
【0013】しかも、入力回路の通常動作においては保
護用トランジスタが、そのゲートがしきい電圧よりも低
い接地電位に接続されてオフ状態となっているため、入
力端子に寄生する容量は小さく入力回路の周波数帯域を
ほとんど落とすことがない。また、入力トランジスタの
ゲート・ソース間電圧が0V付近で使用されている場合
には、保護用トランジスタのドレイン・ソース間電圧が
小さいとともに、入力端子と入力トランジスタのゲート
との間に不純物導入層からなる抵抗がないためリーク電
流も極めて小さい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施例を図
面に基づいて説明する。
【0015】図1は本発明に係る静電気保護回路の第1
の実施例を示す。同図において、点線A−Bの左側が静
電気保護回路、右側が保護される入力回路である差動増
幅回路である。ここで、入力端子1にゲートが接続され
ているトランジスタ5が保護される入力トランジスタ
で、そのドレインと電源電圧端子10との間に負荷抵抗
8が接続されているとともに、ソースと接地端子11と
の間に定電流源7が接続されている。
【0016】また、定電流源7には上記入力トランジス
タ5とソース共通接続された差動トランジスタ6が接続
され、このトランジスタ6のドレインと電源電圧端子1
0との間に負荷抵抗9が接続されているとともに、ゲー
トには参照電圧Vrefが印加されている。上記入力ト
ランジスタ5と差動トランジスタ6は、特に制限されな
いが、この実施例ではノーマリオン型すなわちゲート・
ソース間電圧が0Vのときにチャネルが導通状態になる
GaAs MESFETで構成されている。
【0017】この実施例の静電気保護回路は、入力端子
1にドレインが接続され、上記入力トランジスタ5のソ
ースすなわちトランジスタ6と定電流源7との接続ノー
ドN1にソースが接続された第1の保護用トランジスタ
2と、該トランジスタ2のソースと電源電圧端子10と
の間に接続された第2の保護用トランジスタ3と、入力
端子1と入力トランジスタ5のゲートとの間に接続され
抵抗として機能するトランジスタ4とにより構成されて
いる。上記トランジスタ2,3,4もすべてノーマリオ
ン型のGaAsMESFETにより構成されており、ト
ランジスタ2と3はそのゲートが接地端子11に接続さ
れ、通常動作状態ではオフにされるとともに、トランジ
スタ4はそのゲートが入力トランジスタ5のソースすな
わち接続ノードN1に接続される。
【0018】より具体的には、トランジスタ2,3,4
はゲート長5μm,幅10μm,しきい電圧Vthが−0.
26VのGaAs MESFETにより構成される。ま
た、定電流源7は、ドレインが入力トランジスタ5のソ
ースに接続されたゲート長5μm,幅10μmのGaAs
MESFETとそのソースと接地点との間に接続され
た3.7kΩの抵抗とにより構成され、そのゲートにバ
イアス回路により0.6V程度の電圧が印加される。ま
た、電源電圧Vccは5V、入力端子1に入力される信
号の振幅は2.5±0.015Vとされる。
【0019】このような構成において、図1の回路は、
通常の動作状態で中心電圧が2.5Vの信号が入力端子
1に入力された時、入力トランジスタ5のソース電圧は
ほぼ2.5Vすなわち入力トランジスタ5のゲート・ソ
ース間電圧はほぼ0Vとなり、保護用トランジスタ2の
ソース・ドレイン間電圧もほぼ0Vで、保護用トランジ
スタ2はオフ状態となる。そのため、保護用トランジス
タ2のリーク電流は室温で0.1nA程度と小さい。ま
た、トランジスタ2のドレイン・ソース間容量は7fF
以下であり差動増幅回路の周波数帯域をほとんど低下さ
せない。また、保護用トランジスタ3のドレインは5
V、ソースは約2.5V、ゲートは0Vであるので、こ
のトランジスタ3もオフである。
【0020】しかるに、この実施例の回路は、正の静電
気パルスが入力端子1と接地端子11との間に印加され
ると、接地端子11が接地電位(0V)の場合、印加直
後は入力トランジスタ5のソースは接地電位に近いので
保護用トランジスタ2のゲート・ソース間電圧はほぼ0
Vである。しかして、トランジスタ2はノーマリオン型
であるため、ゲート・ソース間電圧が0Vであるとサブ
スレショルドからオン状態となり、トランジスタ2を通
して数μA程度の電流が入力端子1から接地端子11側
へ流れる。また、負の静電気パルスが入力端子1と接地
端子11との間に印加されると、トランジスタ2のゲー
トおよびソースが入力端子1に対して高電圧となるた
め、トランジスタ2はオン状態となって数μA以上の電
流が接地端子11から入力端子1へ流れる。
【0021】一方、正の静電気パルスが入力端子1と接
地された電源電圧端子10間に印加されると、接地端子
11がフローティングあるいは接地電位(0V)の場
合、印加直後は保護用トランジスタ2,3のゲート・ソ
ース間電圧が0Vに近いのでトランジスタ2,3がサブ
スレショルドからオン状態となっているため、トランジ
スタ2,3を通して数μA程度の電流が入力端子1から
接地された電源電圧端子10側へ流れる。一方、負の静
電気パルスが入力端子1と接地された電源電圧端子10
間に印加されると、接地端子11がフローティングある
いは接地電位の場合、印加直後はノードN1が0Vに近
いのでトランジスタ3はそのゲート・ソース間電圧が0
Vであるためサブスレショルドからオン状態となり、ト
ランジスタ2はそのソース、ドレインがゲートすなわち
入力端子1より高電位となってトランジスタ2がオン
し、トランジスタ2,3を通して数μA以上の電流が電
源電圧端子10から入力端子1側へ流れる。
【0022】また、本実施例の回路においては、静電気
パルスが入力端子1と接地された電源電圧端子10間に
印加された場合、第1の保護用トランジスタ2と入力ト
ランジスタ5のチャネルを通しても静電気が逃げるた
め、第2の保護用トランジスタ3は省略することも可能
である。また、入力直流電圧が第2の保護用トランジス
タ3をオフさせるのに充分な電位すなわちそのしきい電
圧より高ければ、第2の保護用トランジスタ3のソース
は入力端子に接続するように構成しても良い。
【0023】また、図1の実施例において、保護抵抗と
して機能するトランジスタ4は、入力トランジスタ5の
ゲートに流入する静電気による電流を減少させ、静電気
耐圧をより高くする機能を有するが、第1の保護用トラ
ンジスタ2のみの効果で十分であれば、特に設けなくて
も良い。
【0024】なお、この実施例においては、上記トラン
ジスタ2,3,4,5,6は全てノーマリオン型の電界
効果トランジスタとしたが、差動増幅回路を構成するト
ランジスタ5と6および4はノーマリオフ型であっても
よい。ただし、すべてノーマリオン型のトランジスタと
した方が、同一プロセスで同時に形成することができる
ためコスト的に有利である。
【0025】図5に示されているダイオードを使用した
静電気保護回路(GaAs MESFET5はゲート長
5μm、ゲート幅10μm、ダイオード31,32はショ
ットキー電極の長さ1.5μm、幅20μmのものを3個
並列、抵抗8は7kΩ,抵抗33は1kΩ,抵抗34は0
kΩ)について、容量値150pF,抵抗値1.5kΩとし、静電
パルス5回印加のMIL法で評価したところ、静電気耐
圧は最小で450V、最大で750Vであった。これに
対し、図1の実施例回路において、第1の保護用トラン
ジスタ2だけを設けた静電気保護回路では、最小で85
0V、最大で1300Vの静電耐圧を有することが明ら
かとなった。この時の第1の保護用トランジスタ2はゲ
ート幅が前述したように10μmであったが、このサイ
ズをさらに大きくして静電気を逃がす能力を高めれば、
より静電気耐圧を高くすることが可能である。
【0026】図2は本発明に係る静電気保護回路の第2
の実施例を示す。図1の実施例と同様に点線A−Bの左
側が静電気保護回路、右側が入力回路の一例としての差
動増幅回路である。この実施例の静電気保護回路におい
ては、第1の保護用トランジスタ2のドレインが入力端
子1すなわち入力トランジスタ5のゲートに接続され、
この第1の保護用トランジスタ2のソースと接地端子1
1との間に抵抗として機能するトランジスタ15が接続
されている。そして、第1の保護用トランジスタ2のソ
ースと電源電圧端子10との間にクランプ用トランジス
タ14が接続されており、第1の保護用トランジスタ2
およびそのソース側の抵抗用トランジスタ15のゲート
は共に接地端子11に接続され、クランプ用トランジス
タ14はそのゲートとソースとが結合されている。
【0027】一方、この実施例においては、第2の保護
用トランジスタ3は、ドレインが電源電圧端子10に接
続され、ソースが入力端子1すなわち入力トランジスタ
5のゲートに接続されているとともに、ゲートは接地端
子11に接続されている。
【0028】本実施例の静電気保護回路においても、ト
ランジスタ2,3,14,15はノーマリオン型のGa
AsMESFETにより構成されており、第2の保護用
トランジスタ3は通常の使用状態においてはオフ状態に
されている。
【0029】また、本実施例の回路は、通常の使用状態
においてはトランジスタ14と15がオン状態にされ
て、電源電圧端子10からトランジスタ14,15を貫
通して電流が流れて第1の保護用トランジスタ2のソー
ス電位を持ち上げる。具体的には、電源電圧Vccが5
Vの時、第1の保護用トランジスタ2のソース電位は
2.5Vとなって、このトランジスタ2はオフ状態にさ
れる。
【0030】また、トランジスタ14のゲートを第1の
保護用トランジスタ2のソースに接続した場合、トラン
ジスタ14を流れる電流Idsは、次式 Ids=KWg4Vth2 [式1] で表わされ(Kは素子の特性によって決まる比例定
数)、これによりトランジスタ15のソース・ドレイン
間電圧Vdsは、 Vds=Vth+(Vth2+2Wg4Vth2/Wg5)1/2 [式2] となる。従って、Vds>|Vth|すなわち Wg4>1.5Wg5 [式3] となるように設定すれば、通常動作状態で第1の保護用
トランジスタ2をオフさせることができる。なお、ここ
で、Wg4,Wg5は各々トランジスタ14,15のゲート
幅であり、比例定数Kは両トランジスタで同じとした。
【0031】図2の実施例の静電気保護回路は、第1の
実施例と同様に、静電気が入力端子1と接地端子11と
の間に印加された場合は、トランジスタ2,15を通し
て数μA程度の電流が入力端子1と接地端子11間で流
れる。また、静電気が入力端子1と電源電圧端子10と
の間に印加された場合は、トランジスタ3を通して数μ
A程度の電流が入力端子1と電源電圧端子10との間で
流れて、入力トランジスタ5の静電気破壊を防止するこ
とができる。
【0032】図3は本発明に係る静電気保護回路の第3
の実施例を示す。同図において点線A−Bの右側が保護
される入力回路としての差動増幅回路で、左側が静電気
保護回路である。この実施例においては、トランジスタ
6が入力端子1に接続された入力トランジスタであり、
トランジスタ5はそのゲートが抵抗52と容量53とか
らなるローパスフィルタ回路50を介して入力端子1に
接続されることにより、参照側の差動トランジスタとし
て動作する。
【0033】この実施例においては、入力端子1に接続
されたトランジスタ5と6のゲートとソースとの間にそ
れぞれ保護用トランジスタ2と22が接続されており、
これらの保護用トランジスタ2,22は、入力回路を構
成する差動トランジスタ5,6と同様にノーマリオン型
のGaAsMESFETにより構成されている。そし
て、これらの保護用トランジスタ2,22のゲートは接
地端子11に接続され、通常動作状態においてはオフす
るように構成されている。
【0034】本実施例においても、第1の実施例の場合
と同様に、静電気パルスが入力端子1と接地端子11と
の間に印加された場合は、保護用トランジスタ2,22
と定電流源7を通して入力端子と接地端子間に電流が流
れ、静電気パルスが入力端子1と電源電圧端子10との
間に印加された場合は保護用トランジスタ2,22と差
動トランジスタ5,6を通して入力端子1と電源電圧端
子10間に電流が流れてトランジスタ5と6の静電気破
壊を防止する。
【0035】また、本実施例においては、入力端子1に
接続されたフィルタ回路50を構成する抵抗52と容量
53はそれぞれ外付け素子として接続されているととも
に、フィルタ回路は入力信号の直流成分を分別すること
により振幅の中心電位に相当する電位を参照電位として
差動トランジスタ5のゲートに印加する。従って、この
実施例の回路は、前段の回路から供給される入力信号に
オフセットがあっても正確にそのハイ/ロウを識別する
ことができる。1Hz程度から動作させるためには例えば
抵抗52として800kΩ,容量53として1μF程度
の大きさのものを使用すればよい。
【0036】本実施例ように、ローパスフィルタ回路5
0を用いて入力信号から参照電圧を発生するように構成
した場合、入力端子からリーク電流が流れ込むとフィル
タ抵抗によって電圧降下が発生してオフセットが生じる
ため、リーク電流が極めて少ないことが要求される。本
実施例の静電気保護回路は、従来の静電気保護回路にお
けるような不純物導入層からなる保護抵抗もないため、
リーク電流が極めて小さい。従って、図3の実施例のよ
うに、ローパスフィルタ回路50を用いて入力信号から
参照電圧を発生するように構成した差動増幅回路を入力
回路とする半導体集積回路に適用すると極めて有効であ
る。
【0037】図4は従来の静電気保護回路(図5)と本
発明の回路(図3)について、入力リーク電流の温度特
性を電源電圧5V、入力直流電圧2Vで測定した結果を
示す。通常動作状態での回路の温度範囲は、おおよそ1
00℃〜200℃である。図4より、従来回路では電源
から逆方向のダイオードを通してのリークや、基板や隣
接素子から抵抗へのリーク電流が大きく、155℃で約
4μAであるのに対し、本発明の回路では保護用トラン
ジスタ2,22のオフ状態のソース・ドレイン間電圧が
小さいためドレインからのリーク電流は155℃で約2
0nAと、従来回路に比べて2桁近く小さくなることが
分かる。
【0038】また、従来回路ではリーク電流に伴ってオ
フセット電圧が155℃で4.2Vも発生してしまい全
く動作不可能であったが、本発明回路では800kΩの
抵抗52で発生するオフセット電圧が155℃でも16
mV程度であるため差動増幅回路は十分動作可能であ
る。
【0039】なお、図3の実施例においては、保護用ト
ランジスタ2または22のうち一方によって差動トラン
ジスタ5と6の両方の静電気破壊を防止できるので、い
ずれか一方(特にトランジスタ22)を省略することが
可能である。フィルタ回路50を構成する容量を外付け
素子として接続するときに、静電パルスが印加され易い
ためである。
【0040】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、上
記実施例では、入力回路として差動増幅回路を使用した
例を説明したが、入力回路が入力MESFETとそのソ
ースに接続された定電流源もしくは抵抗とからなるソー
スフォロワ回路である場合にも適用することができる。
【0041】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野であるGaA
s半導体集積回路における静電気保護回路に適用した場
合について説明したが、本発明はそれに限定されるもの
でなく、GaAs以外の化合物半導体集積回路特にショ
ットキーゲートを有する電界効果トランジスタを使用し
た半導体集積回路における静電気保護回路に広く利用す
ることができる。
【0042】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記
のとおりである。
【0043】すなわち、本発明によれば、入力回路の周
波数帯域を低下させたり、入力のリーク電流を大きく増
大させることなく入力トランジスタのゲートの静電破壊
を防止するとともに静電気耐圧を向上させることが可能
な静電気保護回路を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る静電気保護回路の第1の実施例を
示す回路図。
【図2】本発明に係る静電気保護回路の第2の実施例を
示す回路図。
【図3】本発明に係る静電気保護回路の第3の実施例を
示す回路図。
【図4】本発明に係る静電気保護回路と従来の静電気保
護回路の入力リーク電流の温度特性の相違を示す図。
【図5】本発明に先立って検討した静電気保護回路の一
例を示す回路図。
【符号の説明】
1 入力端子 2,3 保護用トランジスタ 4 抵抗用トランジスタ 5 入力トランジスタ 7 定電流源 8,9 負荷抵抗 10 電源電圧端子 11 接地端子 31、32 ショットキー型ダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 香山 聡 東京都小平市上水本町5丁目22番1号 株 式会社日立超エル・エス・アイ・システム ズ内 (72)発明者 奥田 智久 東京都小平市上水本町5丁目22番1号 株 式会社日立超エル・エス・アイ・システム ズ内 (72)発明者 高橋 健 茨城県土浦市木田余町3550番地 日立電線 株式会社アドバンスリサーチセンタ内 Fターム(参考) 5F038 AV13 BH08 BH13 EZ20 5F102 GA01 GA17 GD01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電界効果トランジスタで構成された入力
    回路の入力トランジスタを保護する静電気保護回路であ
    って、上記入力トランジスタのゲートとソースあるいは
    接地端子に、ノーマリオン型電界効果トランジスタから
    なる保護用トランジスタのソースとドレインを接続する
    とともに、入力回路の通常動作状態ではその保護用トラ
    ンジスタがオフ状態となるようにそのゲートを接地電位
    などの低電位に接続したことを特徴とする静電気保護回
    路。
  2. 【請求項2】 上記入力端子または上記保護用トランジ
    スタのソースと電源電圧端子間に、ノーマリオン型電界
    効果トランジスタからなる第2の保護用のソースとドレ
    インを接続し、この第2の保護用電界効果トランジスタ
    が入力回路の通常動作状態ではオフ状態となるようにそ
    のゲートを接地電位などの低電位に接続したことを特徴
    とする請求項1記載の静電気保護回路。
  3. 【請求項3】 上記入力端子と上記入力トランジスタの
    ゲートとの間に電界効果トランジスタからなり入力回路
    の通常動作状態では等価的に抵抗として機能するトラン
    ジスタを接続したことを特徴とする請求項1または2記
    載の静電気保護回路。
  4. 【請求項4】 上記第1の電界効果トランジスタのドレ
    イン・ソース間電圧が低くなるように入力電界効果トラ
    ンジスタのゲート・ソース間電圧が0V付近に設定され
    てなることを特徴とする請求項1、2または3に記載の
    静電気保護回路。
  5. 【請求項5】 電界効果トランジスタで構成された入力
    回路の入力トランジスタを保護する静電気保護回路であ
    って、 第1,第2,第3,第4の電界効果トランジスタを含ん
    で構成され、上記入力トランジスタのゲートに第1の電
    界効果トランジスタのドレインが接続され、ゲートは接
    地端子に接続され、ドレインが回路の高電位側電源電圧
    に接続された第3の電界効果トランジスタのソース及び
    ゲートは第4の電界効果トランジスタのドレインとソー
    スを介して接地端子に接続され、第4の電界効果トラン
    ジスタのゲートは接地端子あるいは第1の電界効果トラ
    ンジスタのソースに接続されるとともに、第2の電界効
    果トランジスタはドレインが回路の高電位側電源電圧に
    接続され、ソースが入力トランジスタのゲートに接続さ
    れ、ゲートは第1の電界効果トランジスタのゲートと共
    通に接続されてなることを特徴とする静電気保護回路。
  6. 【請求項6】 上記電界効果トランジスタとしてGaA
    s MESFET,HFET,HIGFETなどの化合
    物半導体トランジスタを用いたことを特徴とする請求項
    1から5のいずれかに記載の静電気保護回路。
  7. 【請求項7】 電界効果トランジスタで構成された入力
    回路と、請求項1〜6のいずれかに記載の静電気保護回
    路とを備えてなることを特徴とする化合物半導体集積回
    路。
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