JP2000252340A - 接続精度測定方法および接続精度測定素子 - Google Patents

接続精度測定方法および接続精度測定素子

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JP2000252340A
JP2000252340A JP11054129A JP5412999A JP2000252340A JP 2000252340 A JP2000252340 A JP 2000252340A JP 11054129 A JP11054129 A JP 11054129A JP 5412999 A JP5412999 A JP 5412999A JP 2000252340 A JP2000252340 A JP 2000252340A
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JP11054129A
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Masaki Yoshizawa
正樹 吉澤
Shigeru Moriya
茂 守屋
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Sony Corp
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Sony Corp
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  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】設計パターンを複数に分割して基板上に順次露
光した転写パターン間の相対的な位置ずれを簡易にかつ
高精度に測定可能な接続精度測定方法および接続精度測
定素子を提供する。 【解決手段】フィールドfa、fbの露光によって半導
体ウェーハW上にそれぞれ転写されて単一の導電体層に
形成され互いに電気的に接続され、転写パターン間の相
対的な位置ずれに応じた接続位置関係にある第1および
第2のパターン31、41からなり、第1および第2の
パターン31、41は、電流を印加する電流印加用端子
と、電流の印加によって第1のパターン31と第2のパ
ターン41との相対的な接続位置関係に応じた電位を出
力する複数の電位測定用端子とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、設計パターンを少
なくとも第1および第2の領域に分割して当該各領域を
基板上に順次露光し、前記基板上に転写した転写パター
ン間の相対的な位置ずれを電気的に測定する接続精度測
定方法および接続精度測定パターンに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置のリソグラフィ工程におい
て、たとえば、同一のチップ内の設計パターンを複数の
領域に分割して半導体ウェーハ上に形成されたレジスト
に露光転写するような場合には、半導体ウェーハ上で分
割された各転写パターン間にはつなぎ目が発生する。特
に、電子線等の荷電粒子線を用いた露光技術では、電子
線の偏向と基板のステージによる移動によって所望のパ
ターンを基板上の任意の位置に露光描画するが、露光装
置の具備する偏向器による電子線の偏向で描画できる範
囲であるフィールドのサイズが一の設計パターンよりも
小さい場合には、各フィールドに描画されたパターン間
の接続が生じる。各フィールドに描画されたパターン間
の接続精度は、半導体装置等の電気的特性を左右し、接
続精度が悪いと歩留りの低下の原因となる。たとえば、
0.1〜0.2μm程度の設計ルールを有する大規模集
積化回路での製造プロセスでは、要求される接続精度
は、たとえば、50nm以下程度である。従来において
は、上記の各フィールドに描画されたパターン間の接続
精度の測定は、たとえば、基板上に転写されたパターン
を顕微鏡によって目視検査したり、画像処理によって検
査していた。また、電子線露光によって描画されるパタ
ーンにおいては、たとえば、基板上に形成された接続精
度評価用マークに対して電子線を走査したときの反射電
子若しくは2次電子を検出することで基板上に転写され
たパターン間の接続精度を測定していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た測定方法では、たとえば、接続精度の測定結果が露光
量に依存したり、顕微鏡のフォーカスに依存するため、
接続精度の測定結果のばらつきが大きく、接続精度を正
確に測定するのが困難であった。
【0004】本発明は、上述した問題に鑑みてなされた
ものであって、設計パターンを複数に分割して基板上に
順次露光した転写パターン間の相対的な位置ずれを簡易
にかつ高精度に測定可能な接続精度測定方法および接続
精度測定素子を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、設計パターン
を少なくとも第1および第2の領域に分割して当該各領
域を基板上に順次露光し、前記基板上に転写した転写パ
ターン間の相対的な位置ずれを測定する接続精度測定方
法であって、前記第1および第2の領域間の境界線の近
傍位置に形成されかつ互いに接続される第1および第2
のパターンからなる接続精度測定素子パターンを前記第
1および第2の領域の露光によって前記基板上に順次露
光し、前記基板上に転写された前記第1および第2のパ
ターンに基づいて導電性材料からなる接続精度測定素子
を前記基板上に形成し、前記接続精度測定素子の電気的
特性を測定して前記転写パターン間の相対的な位置ずれ
を測定する。
【0006】前記接続精度測定素子を前記基板上に形成
される単一の導電体層で形成する。
【0007】前記接続精度測定素子を構成するパターン
の線幅を前記設計パターンの線幅と略同一に形成する。
【0008】前記転写パターン間の相対的な位置ずれ
は、前記第1および第2の領域の境界線に直交する方向
の位置ずれと、前記境界線に沿った方向の位置ずれとか
らなり、前記転写パターン間の各方向の位置ずれによっ
てのみ電気的特性が変化する前記接続精度測定素子をそ
れぞれ形成する。
【0009】前記接続精度測定素子パターンの第1のパ
ターンは、両端部に電流を印加するための電流印加用端
子パターン部を有する所定の線幅の電流路パターンを有
し、前記第2のパターンは、前記電流路パターンの所定
の接続位置に配置される接続パターンを有しており、前
記基板上に形成された接続精度測定素子において、前記
接続パターンの前記電流路パターンの所定の接続位置に
対する実際の接続位置に応じて変化する前記電流路パタ
ーン上の複数位置の電位に基づいて前記転写パターン間
の相対的な位置ずれ量を算出する。
【0010】前記電流路パターンに正逆方向に電流を流
し、前記電流路パターン上の複数位置の隣合う2位置間
の電位差をそれぞれ測定し、当該各電位差の前記正逆方
向の平均値に基づいて前記転写パターン間の相対的な位
置ずれ量を算出する。
【0011】前記接続精度測定素子パターンにおける前
記第1のパターンの電流路パターンは、前記境界線に沿
って配置され、前記境界線に直交する方向に沿って所定
の距離離間して配置された所定の線路長の平行パターン
からなる測定用平行パターン部を有し、前記第2のパタ
ーンの接続パターンは、所定の線幅を有し、前記境界線
に沿って配置され、前記測定用平行パターン部の平行パ
ターンの前記境界線に直交する方向に関する基準位置間
を接続する位置に配置され、前記基板上に形成した接続
精度測定素子において、前記測定用平行パターン部に関
して対称に位置する前記電流路パターン上の2位置の電
位を測定し、これらの電位に基づいて前記転写パターン
間の境界線に直交する方向の位置ずれを量を算出する。
【0012】前記接続精度測定素子パターンの接続パタ
ーンは、前記接続精度測定素子における当該接続パター
ンの測定用平行パターン部に対する前記境界に沿った方
向の位置ずれを許容するように、前記平行パターン間の
間隔よりも長い線路長を有する。
【0013】前記接続精度測定素子パターンの第1のパ
ターンは、前記電流路パターンの途中において、前記測
定用平行パターン部と同形状でかつ前記境界線に直交す
る方向に関して同位置に配置された平行パターンと、当
該各平行パターンの前記基準位置間を接続する前記接続
パターンと同形状の接続パターンとからなる基準平行パ
ターン部と、前記電流路パターンの途中において、前記
平行パターンと同形状でかつ前記境界線に直交する方向
に関して同位置に配置された平行パターンと、当該平行
パターンの前記基準位置から前記境界線に直交する方向
に所定の位置ずれ量で移動した位置間を接続する位置に
配置された前記接続パターンと同形状の接続パターンと
からなる比較用平行パターン部とを有し、前記基板上に
形成した接続精度測定素子において、前記測定用平行パ
ターン部と基準平行パターン部と比較用平行パターン部
とに形成される各電流路に生じる電位差を測定し、当該
各電位差と前記所定の位置ずれ量とに基づいて前記転写
パターン間の境界線に直交する方向の位置ずれ量を算出
する。
【0014】前記基準平行パターン部および比較用平行
パターン部に生じる各電位差と前記所定の位置ずれ量と
に基づいて、前記基準平行パターン部に形成される電流
路の線路長を算出し、前記線路長と前記測定用平行パタ
ーン部および基準平行パターン部に生じる各電位差とに
基づいて前記転写パターン間の境界線に直交する方向の
位置ずれ量を算出する。
【0015】前記測定用平行パターン部と基準平行パタ
ーン部と比較用平行パターン部とは前記電流路パターン
の配置方向に沿って等間隔に配置されており、前記電流
路パターン上の前記各平行パターン部の両側の等配位置
には、当該各位置の電位を測定するための第1〜第4の
電位測定用端子パターンが接続されており、前記基板上
に形成した接続精度測定素子において測定した前記第1
〜第4の電位測定用端子パターンの隣接する電位測定用
端子パターン間の電位差と前記所定の位置ずれ量とに基
づいて前記転写パターン間の境界線に直交する方向の位
置ずれ量を算出する。
【0016】前記接続精度測定素子パターンの第1のパ
ターンの電流路パターンは、前記境界線に沿って配置さ
れ、前記第1のパターンは、前記電流路パターン上の第
1および第2の位置にそれぞれ接続された第1および第
2の電位測定端子パターンを有し、前記第2のパターン
は、前記境界線に直交する方向に配置された所定の線幅
の接続パターン部と、当該接続パターン部の端部に形成
された電位測定端子パターン部とを有し、前記接続パタ
ーン部が電流路パターンの前記第1および第2の位置間
の中間の接続位置に配置されており、前記基板上に形成
した接続精度測定素子において、前記第1および第2の
電位測定端子パターンと前記電位測定端子パターン部と
の間の電位差をそれぞれ測定し、これらの電位差に基づ
いて前記転写パターン間の境界線に沿った方向の位置ず
れ量を算出する。
【0017】前記接続精度測定素子パターンの第2のパ
ターンの接続パターンは、前記基板上に形成した接続精
度測定素子における当該接続パターンの電流路パターン
に対する前記境界線に直交する方向の位置ずれを許容す
るように、前記接続パターン部が前記電流路パターンを
横切って当該接続パターン部の先端が前記電流路パター
ンの側方に突出する位置に配置されている。
【0018】前記接続精度測定素子パターンの第1のパ
ターンは、前記電流路パターン上の前記第1および第2
の位置間の距離と等配位置に位置する第3の位置に接続
された第3の電位測定端子パターンと、前記第3の位置
と第2の位置との中間位置から所定の位置ずれ量で前記
電流路パターンの配置方向に移動した位置に接続される
前記接続パターンと同形状の第4の電位測定用パターン
とを有し、前記基板上に形成した接続精度測定素子にお
いて、前記第2および第3の電位測定端子パターンと前
記第4の電位測定端子パターンとの間の各電位差を測定
し、前記各電位差と前記所定の位置ずれ量とに基づいて
前記第1および第2の位置間の線路長を算出し、前記線
路長と前記第1および第2の電位測定端子パターンと前
記電位測定端子パターン部との間の各電位差とに基づい
て前記転写パターン間の境界線に沿った方向の位置ずれ
量を算出する。
【0019】前記接続精度測定素子パターンの第1のパ
ターンを前記第1の領域に対応する前記基板上の第1の
露光領域内に露光し、前記接続精度測定素子パターンの
第2のパターンを前記第1の露光領域内または前記第1
の露光領域内および前記第2の領域に対応する前記基板
上の第2の露光領域内の双方に露光する。
【0020】前記露光には、荷電粒子線を用い、前記基
板上に塗布されたレジスト膜に前記荷電粒子線を前記第
1および第2の領域の範囲内で偏向させながら照射す
る。
【0021】前記基板は、半導体ウェーハであり、前記
半導体ウェーハ上にはレジスト膜が形成されている。
【0022】本発明の接続精度測定素子は、設計パター
ンを少なくとも第1および第2の領域に分割して当該各
領域を基板上に順次露光し、前記基板上に転写した転写
パターン間の相対的な位置ずれを電気的に測定する接続
精度測定素子であって、前記第1および第2の領域の露
光によって前記基板上にそれぞれ転写されて当該基板上
の単一の導電体層に形成され互いに電気的に接続され、
前記転写パターン間の相対的な位置ずれに応じた接続位
置関係にある第1および第2のパターンからなり、第1
および第2のパターンは、電流を印加する電流印加用端
子と、前記電流の印加によって前記第1のパターンと第
2のパターンとの相対的な接続位置関係に応じた電位を
出力する複数の電位測定用端子とを有する。
【0023】前記第1のパターンは、両端部に前記電流
印加用端子が形成された所定の線幅の電流路パターンを
有し、前記第2のパターンは、前記電流路パターンの所
定の位置に対して、前記転写パターン間の相対的な位置
ずれ量に応じた位置に接続されている接続パターンであ
る。
【0024】前記転写パターン間の相対的な位置ずれ
は、前記第1および第2の領域に対応した前記基板上の
第1および第2の露光領域の境界線に直交する方向の位
置ずれと、前記境界線に沿った方向の位置ずれとからな
り、前記各方向の位置ずれをそれぞれ独立に測定するこ
とを特徴とする。
【0025】また、本発明の接続精度測定素子は、前記
境界線に直交する方向の位置ずれを測定する接続精度測
定素子であって、前記第1のパターンの電流路パターン
は、前記境界線に沿って配置され、前記境界線に直交す
る方向に沿って所定の距離離間して配置された所定の線
路長の平行パターンと、当該各平行パターンの前記境界
線に直交する方向に関する基準位置間を接続する前記接
続パターンと同形状の接続パターンとからなる基準平行
パターン部と、前記平行パターンと同形状でかつ前記境
界線に直交する方向に関して同位置に配置された平行パ
ターンと、当該平行パターンの前記基準位置から前記境
界線に直交する方向に所定の位置ずれ量で移動した位置
間を接続する前記接続パターンと同形状の接続パターン
とからなる比較用平行パターン部と、前記平行パターン
と同一の形状および前記境界線に直交する方向に関して
同一の位置に配置された平行パターンからなる測定用平
行パターン部とを有し、前記第2のパターンは、前記測
定用平行パターン部の平行パターンの前記基準位置に対
して、前記転写パターン間の前記境界線に直交する方向
の相対的な位置ずれ量に応じた位置に接続された前記接
続パターンと同形状の接続パターンを有する。
【0026】前記基準平行パターン部と比較用平行パタ
ーン部と測定用平行パターン部とは、前記電流路パター
ンの配置方向に沿って等間隔に配置されており、前記第
1のパターンは、電流路パターン上の前記各平行パター
ン部の両側の等配位置に接続された当該各位置の電位を
測定するための第1〜第4の電位測定用端子パターンを
有する。
【0027】また、本発明の接続精度測定素子は、前記
境界線に沿った方向の位置ずれを測定する接続精度測定
素子であって、前記第1のパターンの電流路パターン
は、前記境界線に沿って配置され、前記第1のパターン
は、前記電流路パターン上に等間隔に位置する第1〜第
3の位置にそれぞれ接続された第1〜第3の電位測定端
子パターンと、前記第2の位置と第3の位置との中間位
置から所定の位置ずれ量で前記電流路パターンの配置方
向に移動した位置に接続される第4の電位測定用パター
ンとを有し、前記第2のパターンは、前記境界線に直交
する方向に配置され、前記第4の電位測定用パターンと
同形状のパターンからなり、前記第1の位置と第2の位
置との中間位置に対して、前記転写パターン間の前記境
界線に沿って方向の相対的な位置ずれ量に応じた位置に
接続されている。
【0028】前記設計パターンに基づく回路は、半導体
ウェーハ上の導電体層に形成されており、前記接続精度
測定素子は、前記導電体層に形成されている。
【0029】本発明では、基板上に形成された第1のパ
ターンと第2のパターンとの接続位置関係は、転写パタ
ーン間の相対的な位置ずれ量に応じて変化するため、第
1のパターンと第2のパターンとからなる接続精度測定
素子の電気的特性も転写パターン間の相対的な位置ずれ
量に応じた特性となり、接続精度測定素子の電気的特性
を測定することで、転写パターン間の相対的な位置ずれ
量を測定することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、たとえば、半導体
ウェーハ上に設計パターンを複数に分割して露光する露
光装置の一例としての電子ビーム描画装置の電子光学系
の構成を示す構成図である。たとえば、図1の電子ビー
ム描画装置によって転写された各パターン間の接続精度
の測定に本発明が適用される。
【0031】図1において、電子ビーム描画装置1は、
電子ビーム源2と、ブランカ4と、第1アパーチャマス
ク6と、成形偏向器8と、第2アパーチャマスク10
と、副偏向器12と、焦点補正レンズ14と、主偏向器
16と、照射レンズ18と、成形レンズ20と、縮小レ
ンズ22と、対物レンズ24と、ステージSTを有す
る。
【0032】電子ビーム源2は、たとえば、カソード電
極、グリッド電極およびアノード電極を有しており、電
子ビームEBを出射する。ブランカ4は、入力されるブ
ランキング信号に応じて、電子ビーム源2から出射され
た電子ビームEBの遮断および通過を行う機能を有す
る。第1アパーチャマスク6は、たとえば、半導体や金
属材料等の導電性材料から構成され、矩形状の成形開口
部6aが形成されており、電子ビームEBの断面形状を
成形開口部6aによって成形する。成形偏向器8は、第
1アパーチャマスク6によって成形された電子ビームE
Bを偏向して、第2アパーチャマスク10上の選択され
た位置に電子ビームEBを入射させる。照射レンズ18
は、電子ビーム源2から出射された電子ビームEBが第
1アパーチャマスク6の成形開口部6aを覆うように照
射されるように電子ビームEBを成形する。成形レンズ
20は、電子ビームEBの焦点が成形偏向器8内に存在
するように、第1アパーチャマスク6を通過した電子ビ
ームEBを縮小する。
【0033】第2アパーチャマスク10は、たとえば、
半導体や金属材料等の導電性材料から構成されている。
第2アパーチャマスク10には、上記の第1アパーチャ
マスク6の成形開口部6aと連携して任意の形状および
寸法の電子ビームEBを成形するための、たとえば、矩
形状の可変成形開口部10aが形成されている。また、
第2アパーチャマスク10には、第1アパーチャマスク
6を通過した電子ビームEBが入射されて当該電子ビー
ムEBの断面を所定の形状に成形する各種形状の複数の
一括図形形成開口部10bが形成されている。可変成形
開口部10aおよび一括図形形成開口部10bの選択
は、上記の成形偏向器8によって行われる。副偏向器1
2は、成形偏向器8によって偏向された電子ビームEB
の向きを中心軸方向に戻すように偏向する。縮小レンズ
22は、第2アパーチャマスク10を通過した成形され
た電子ビームEBを縮小して焦点補正レンズ14内に焦
点を形成する。焦点補正レンズ14は、縮小レンズ22
によって形成されて焦点位置を補正する。主偏向器16
は、たとえば、レジストRが形成された、たとえば、シ
リコン基板からなる半導体ウェーハWの露光したい位置
に電子ビームEBを偏向する。対物レンズ24は、半導
体ウェーハWのレジストR上に焦点が形成されるように
電子ビームEBを集束する。
【0034】ステージSTは、半導体ウェーハWが載置
され、たとえば、静電チャック方式によって半導体ウェ
ーハWをチャッキングし保持する。上記構成の電子光学
系では、主偏向器16で半導体ウェーハ上に電子ビーム
を照射できる範囲であるフィールドfは、たとえば、5
000μm□である。たとえば、1チップのサイズが2
5mm□である場合には、フィールドfの範囲ではチッ
プ内のすべてのパターンを描画することができない。こ
のため、チップC内を複数のフィールドfに分割し、ス
テージSTは、半導体ウェーハWを電子光学系に対して
各フィールドf毎に移動する。
【0035】上記の電子ビーム描画装置1では、電子ビ
ーム源2から出力された電子ビームEBは、断面が所定
の直径の円形に成形され、成形開口部6aの全体を覆う
ように第1アパーチャマスク6に入射する。第1アパー
チャマスク6で成形された電子ビームEBは、成形偏向
器8によって偏向されて第2アパーチャマスク10に形
成された可変成形開口部10aまたは一括図形形成開口
部10bのいずれかに入射され、第2アパーチャマスク
10で断面が所定形状に成形された電子ビームEBは、
副偏向器12、焦点補正レンズ14および主偏向器16
を通じて半導体ウェーハW上の指定された位置に照射さ
れる。電子ビームEBは、副偏向器12や主偏向器16
によって予め容易されたパターンデータに基づいて偏向
され、半導体ウェーハW上には所定のパターンが描画さ
れる。
【0036】隣接する各フィールドfに転写されたパタ
ーン間には、パターン同士の接続が発生する。上記の電
子ビーム描画装置1では、たとえば、半導体ウェーハW
上に形成されたレジストRに蓄積された電荷の影響等に
よって電子ビームEBの起動が曲げられる等の原因で半
導体ウェーハW上の各フィールドfの形状が所望の形状
に対して変形してしまうことがある。各フィールドfの
形状が変形すると、隣接するフィールドf間のパターン
同士の接続精度が低下する。上記したフィールドfの変
形には、たとえば、図2(a)に示すように、実線で規
定された各フィールドfに対して拡大または縮小された
太線で示すフィールドfaのような拡大縮小方向の変形
や、図2(b)に太線で示すフィールドfaのように、
フィールドfの中心に関して回転方向に変形した回転方
向の変形が存在する。図2において、太線で示すフィー
ルドfaとこれに隣接するフィールドfbとの関係にで
は、フィールドfaおよびフィールドfbにそれぞれ転
写された転写パターン間の相対的な位置ずれは、拡大縮
小方向の変形の場合にはX軸方向の相対的な位置ずれと
なって現れ、回転方向の変形の場合にはY軸方向の相対
的な位置ずれとなって現れる。
【0037】ここで、図3および図4は、本発明の一実
施形態に係る接続精度測定素子の一例を示す図であっ
て、図3は上記した半導体ウェーハW上の隣接するフィ
ールドfに転写されたパターン間のX軸方向の位置ずれ
量を測定するための接続精度測定用素子であり、図4は
Y軸方向の位置ずれ量を測定するための接続精度測定素
子である。
【0038】図3に示す接続精度測定素子は、上記の半
導体ウェーハW上のフィールドfaとフィールドfbと
の境界線Bの近傍に形成されており、導電性材料からな
る第1のパターン31および第2のパターン41から構
成されている。
【0039】第1のパターン31は、両端部に電流を印
加するための電流印加用端子IaおよびIbが形成さ
れ、フィールドfa内に境界線Bに沿って形成された所
定の線幅の電流路パターン32と、一端に電圧測定用端
子Va,Vb,Vc,Vdがそれぞれ形成され、他端が
電流路パターン32の各接続位置Pa,Pb,Pc,P
dに対してそれぞれ接続された同形状の電圧測定用パタ
ーン36〜39とを有する。
【0040】電流路パターン32の中途の接続位置Pa
とPbとの間には、接続位置PaとPbとの中央位置に
関して対称位置に境界線Bに直交する方向に所定の距離
離間して配置された所定の線路長の平行パターン33
a、33bとからなる測定用平行パターン部33が形成
されている。電流路パターン32の接続位置PbとPc
との間には、接続位置PbとPcとの中央位置に関して
対称位置に配置された上記の平行パターン33a、33
bと同形状の平行パターン34a、34bと、これらの
平行パターン34a、34bの境界線Bに直交する方向
の基準位置Spを接続する接続パターン34cとからな
る基準平行パターン部34が形成されている。電流路パ
ターン32の接続位置PcとPdとの間には、接続位置
PcとPdとの中央位置に関して対称位置に配置された
上記の平行パターン33a、33bと同形状の平行パタ
ーン35a,35bと、これらの平行パターン35a,
35bの基準位置Spから境界線Bに直交する方向(X
軸方向)に既知の位置ずれ量Tx移動した位置を接続す
る接続パターン35cとからなる比較用平行パターン部
35が形成されている。なお、上記各接続位置Pa,P
b,Pc,Pd間の距離は等しくなっており、また各平
行パターン部33、34、35のパターン線幅は等し
い。
【0041】第2のパターン41は、境界線Bに沿って
測定用平行パターン部33の平行パターン33a、33
bの基準位置SpからX軸方向に位置ずれ量G離れた位
置を接続している。また、第2のパターン41は、平行
パターン33aと33bとの間隔よりも長い線路長を有
しており、両端部が平行パターン33aと33bの側方
に突出している。これは、第1のパターン31と第2の
パターン41との間にY軸方向の位置ずれが発生して
も、第1のパターン31の電流路パターン32に第2の
パターン41を確実に接続するためである。なお、第2
のパターン41は、上記の接続パターン34cおよび3
5cと同形状のパターンである。
【0042】図4に示す接続精度測定素子は、上記の半
導体ウェーハW上のフィールドfaとフィールドfbと
の境界線Bの近傍に形成されており、導電性材料からな
る第1のパターン51および第2のパターン61から構
成されている。
【0043】第1のパターン51は、両端部に電流を印
加するための電流印加用端子IaおよびIbが形成さ
れ、フィールドfa内に境界線Bに沿って形成された所
定の線幅の電流路パターン52と、一端に電圧測定用端
子Va,Vb,Vcがそれぞれ形成され、他端が電流路
パターン52の各接続位置Pa,Pb,Pcに対してそ
れぞれ接続された同形状の電圧測定用パターン53〜5
5と、一端に電圧測定用端子Vdが形成され、接続位置
PbとPcとの中間位置P2 から境界線Bに沿った方向
(Y軸方向)に既知の位置ずれ量Ty離れた接続位置P
dに他端が接続された電圧測定用パターン56とを有す
る。なお、接続位置Pa、Pb間の距離と接続位置P
b、Pc間の距離は等しくなっている。
【0044】第2のパターン61は、一端に電圧測定用
パターンVeが形成され、境界線Bに直交する方向(X
軸方向)に沿ってフィールドfaとフィールドfbとの
境界線Bを跨いで配置されており、他端部が電流路パタ
ーン52の接続位置PaとPbとの中間位置P1 から境
界線Bに沿った方向(Y軸方向)に位置ずれ量R離れた
接続位置Peに接続されている。第2のパターン61
は、上記の電圧測定用パターン56と同一形状のパター
ンからなり、電流路パターン52を横切って先端が電流
路パターン52の側方に突出するように接続されてい
る。これは、第1のパターン51と第2のパターン61
との間にX軸方向の位置ずれが発生しても、第1のパタ
ーン51の電流路パターン52に第2のパターン61を
確実に接続するためである。
【0045】次に、図3および図4に示した接続精度測
定素子の形成方法について説明する。まず、各フィール
ドf毎に所定の設計パターンデータとともに、フィール
ドfaとフィールドfbとの境界線Bの近傍位置に形成
された上記構成の接続精度測定用素子を形成するための
接続精度測定用素子パターンデータを用意する。接続精
度測定用素子パターンデータの段階では、上記のX軸方
向の位置ずれ量測定用の接続精度測定用素子のパターン
の第2のパターン41は、電流路パターン32の基準位
置Spに接続される位置に配置されている。同様に、Y
軸方向の位置ずれ量測定用の接続精度測定用素子のパタ
ーンの第2のパターン61は、電流路パターン52の接
続位置PaとPbとの中間位置P1に接続されるように
配置されている。
【0046】次いで、レジストRの塗布された半導体ウ
ェーハWに、たとえば、上記の電子ビーム露光装置1を
用いて、所定の設計パターンデータをフィールドf毎に
分割して露光し、フィールドfaを露光する際に第1の
パターン31、51を露光する。次いで、フィールドf
bを露光する際に、第2のパターン41、61を露光す
る。このとき、第2のパターン41、61は、半導体ウ
ェーハW上のフィールドfaまたはフィールドfaとフ
ィールドfbの双方の領域に形成される。たとえば、電
子ビーム露光装置1では、ある程度の範囲でフィールド
f外へ電子ビームEBを偏向させて照射することは容易
に可能である。
【0047】上記工程によってレジストRに転写された
接続精度測定用素子パターンでは、フィールドfaとフ
ィールドfbにそれぞれ転写された転写パターン間のX
軸およびY軸方向の位置ずれに対応して、第1のパター
ン31、51の電流路パターン32、52に対して第2
のパターンが位置ずれ量G、Rで離れた位置に転写され
る。
【0048】次いで、レジストRに所定の設計パターン
とともに転写された接続精度測定用素子パターンに基づ
いて実際の接続精度測定用素子を形成する。接続精度測
定用素子の形成は、たとえば、ポリシリコン、Al(ア
ルミニウム)、Cu(銅)、W(タングステン)等の導
電性材料、すなわち、半導体ウェーハ上に形成される所
定の回路と同じ導電性材料によって、通常の半導体製造
プロセスによって形成する。
【0049】具体的には、たとえば、シリコン基板から
なる半導体ウェーハW上に有機系低誘電体の絶縁膜を形
成し、この絶縁膜中にAlによって接続精度測定用素子
を形成する。この場合には、上記の接続精度測定用素子
パターンの露光の前に、まず、半導体ウェーハW上にC
VD(Chemical Vapor Deposition) 法によってポリアリ
ルエーテル(Poly Aryl Ether) からなる有機系低誘電体
膜を、たとえば、1μmの膜厚で形成した後、この有機
系低誘電体膜上にスピンコートによってポリビニルフェ
ノールをベースにしたレジストRを、たとえば、膜厚5
00nm塗布する。
【0050】次いで、レジストRに上記の接続精度測定
用素子パターンを露光し、レジストRを現像する。
【0051】次いで、酸素プラズマエッチング等によっ
て有機系低誘電体膜、たとえば、400nmの厚さでエ
ッチングした後、この有機系低誘電体膜上にAlをスパ
ッタリングし、エッチバック若しくはCMP(Chemical
Mechanical Polishing) よって有機系低誘電体膜上の余
分なAlを除去する。以上のようなプロセスを経て、上
記の接続精度測定用素子が有機系低誘電体の絶縁膜中に
膜厚が400nmのAl層によって形成される。
【0052】また、たとえば、シリコン基板からなる半
導体ウェーハW上にポリシリコンによって上記の接続精
度測定用素子を形成する。この場合には、まず、半導体
ウェーハW上にCVD法によってポリシリコン層を、た
とえば、200nmの膜厚で堆積させたのち、スピンコ
ートによって、たとえば、ノボラック樹脂からなるレジ
ストRを、たとえば、500nmの膜厚で塗布し、この
レジストRに上記の接続精度測定用素子パターンを露光
する。レジストRを現像した後、たとえば、酸素プラズ
マエッチング等のエッチングによって接続精度測定用素
子パターン以外のポリシリコン層をエッチングする。こ
れによって、膜厚が200nmのポリシリコンからなる
接続精度測定用素子を形成することができる。
【0053】次に、図3および図4に示した接続精度測
定素子によるフィールドfa、fbの転写パターン間の
位置ずれ量の測定方法の一例について説明する。図3に
示したX軸方向の相対的な位置ずれ量Gの測定において
は、まず、電流路パターン32の電流印加用端子Iaか
らIbへ所定の電流を流す。電流印加用端子Iaからの
電流は、電流路パターン32に形成された各平行パター
ン部33、34、35を通じて電流印加用端子Ibに流
れる。この状態で、電圧測定用パターン36〜39の電
圧測定用端子Va,Vb,Vc,VdのVaとVb間の
電位差V1 、VbとVc間の電位差V2 およびVcとV
d間の電位差V3 をそれぞれ測定する。
【0054】電位差V1 は、測定用平行パターン部33
の両側間に発生する電位差であり、位置ずれ量Gの大き
さに応じて変化する。また、電流路パターン32に対し
て第2のパターン41がY軸方向に移動しても電位差V
1 は変化しない。電位差V2 およびV3 は、電流路パタ
ーン32の基準平行パターン部34および比較用平行パ
ターン部35の両側間に発生する電位差であり、フィー
ルドfaの露光によって形成されるため、略一定の値と
なる。
【0055】基準平行パターン部34を間に挟む接続点
PbとPc間に形成される電流路の線路長をLaとする
と、線路長Laは、比較用平行パターン部35に形成さ
れる線路長より既知のX軸方向の位置ずれ量Txの2倍
の長さ分だけ異なる。したがって、基準平行パターン部
34と比較用平行パターン部35の両側間に発生する電
位差V2 およびV3 と、比較用平行パターン部35の接
続パターン35cの既知のX軸方向の位置ずれ量Txと
から次式(1)によって求めることができる。
【0056】 La=2Tx*{V2 /(V3 −V2 )} …(1)
【0057】また、電流路パターン32の接続位置Pa
とPbとの間に測定用平行パターン部34の平行パター
ン33a、33bと第2のパターン41によって形成さ
れる電流路の線路長さは、線路長Laと測定するX軸方
向の位置ずれ量Gの2倍の長さ分だけ異なる。したがっ
て、位置ずれ量Gは、測定用平行パターン部33と基準
平行パターン部34の両側間に発生する電位差V1 およ
びV2 と、線路長Laとから次式(2)によって求める
ことができる。
【0058】 G=(V1 −V2 /2V2 )*La ={(V1 −V2 )/ (V3 −V2 )}*Tx …(2)
【0059】図4に示したY軸方向の相対的な位置ずれ
量Rの測定においては、まず、電流路パターン52の電
流印加用端子IaからIbへ所定の電流を流す。電流印
加用端子Iaからの電流は、電流路パターン52を通じ
て電流印加用端子Ibに流れ、電流路パターン52の第
2のパターン61との接続位置Peに接続された第2の
パターン61の電圧測定端子Veの電位は、Y軸方向の
位置ずれ量Rに応じて変化するが、第2のパターン61
が電流路パターン52に対して移動しても変化しない。
【0060】この状態で、電圧測定用端子VaとVe間
の電位差V1 、VeとVb間の電位差V2 、VbとVd
間の電位差V3 およびVdとVc間の電位差V4 をそれ
ぞれ測定する。電位差V1 および電位差V2 は、電流路
パターン52上の中間位置P1 からの電流路パターン5
2と第2のパターン61との接続位置Peの位置ずれ量
Rに応じて変化する。電位差V3 およびV4 は、フィー
ルドfaの露光によって形成されたパターン間の電位差
であり、略一定の値をとる。
【0061】電流路パターン52の接続位置PbとPc
との間の線路長をLbとすると、線路長Lbは、電位差
3 およびV4 と既知のY軸方向の位置ずれ量Tyとか
ら次式(3)によって求めることができる。
【0062】 Lb=2Ty*(V3 +V4 )/(V3 −V4 ) …(3)
【0063】接続位置PaとPbとの間の線路長は、接
続位置PbとPcと間の線路長Lbと等しいことから、
Y軸方向の位置ずれ量Rは、電位差V1 、V2 および算
出し線路長Lbから次式(4)によって求めることがで
きる。
【0064】 R={(V1 −V2 )/(V1 +V2 )}*(Lb/2) ={(V1 −V2 )/(V1 +V2 )}*{(V3 +V4 )/(V3 −V4 )}*Ty …(4)
【0065】以上のように、本実施形態によれば、X軸
方向の位置ずれ量GおよびY軸方向の位置ずれ量Rが各
接続精度測定用素子の電気的特性測定によって得ること
ができるため、位置ずれ量GおよびRを高精度に測定で
き、かつ測定作業が簡略化される。
【0066】また、接続精度測定用素子における各パタ
ーン間の接続位置Pa〜Peは、理想的には点で接続さ
れるべきであるが、実際のパターンは線幅を有してお
り、このため接続位置Pa〜Peにおける電流路の幅が
広くなり、線路長LaまたはLbが実質的に短くなる。
本実施形態では、第1のパターンに基準位置に対して既
知の位置ずれ量Tx、Tyで離れたパターン35cまた
は56を形成して所定の接続位置間の電流路の実効的な
線路長LaまたはLbを算出することで、上記パターン
間の接続に起因した測定誤差の発生を排除することがで
き、より高精度な位置ずれ量G、Rを得ることができ
る。
【0067】また、本実施形態では、電流印加用端子I
aからIbに電流を流して各電位差V1 〜V4 を測定
し、電流路パターン32または52の電流方向を逆転さ
せて再度電位差V1 〜V4 を測定し、測定した各電位差
1 〜V4 の平均値をとり、この平均値から位置ずれ量
GまたはRを求めることが好ましい。このような電圧測
定方法を採用することで、電圧測定テスターのプローブ
と電圧測定用端子Va,Vb,Vc,Vdとの間の接触
抵抗や電圧測定用端子Va,Vb,Vc,Vdの抵抗、
電圧測定テスターの測定系のオフセット等の影響を無視
することができる。
【0068】また、上述した実施形態では、接続精度測
定用素子パターンの線幅は、所定の設計パターンの線幅
と略同一とすることが好ましい。たとえば、接続精度測
定用素子パターンと所定の設計パターンとの設計ルール
が大きく異なる場合には、接続精度測定用素子パターン
の接続精度と所定の設計パターンの接続精度とが異なる
可能性があるからである。
【0069】また、本実施形態では、フィールドfa、
fb間の境界線Bに対してX軸方向およびY軸方向の位
置ずれ量G、Rをそれぞれ独立に測定することができる
ため、フィールドfa、fbに転写されたパターン間の
接続状況をより正確に把握することができる。
【0070】本実施形態では、電子ビーム露光装置によ
って設計パターンを分割して露光する場合について説明
したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、他の
イオンビーム等の荷電粒子ビームを用いて露光した場合
にも本発明を適用可能である。また、荷電粒子ビームで
なく、たとえば、設計パターンが形成されたレチクルを
フォトリソグラフィ技術によって複数の領域に分割して
露光する場合の、各領域に転写された転写パターン間の
接続精度の測定にも適用可能である。また、本発明は、
半導体ウェーハ上にパターンを形成する場合のみでな
く、光リソグラフィ用およびX線リソグラフィ用などの
マスクを形成する場合にも応用が可能である。マスクの
材料としては、一般にW、Cr等が用いられる。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、設計パターンを複数に
分割して基板上に順次露光した転写パターン間の相対的
な位置ずれを簡易にかつ高精度に測定可能となる。ま
た、本発明によれば、設計パターンと同一の導電層に形
成することができるため、設計パターと同じ材料で形成
することができ、接続精度測定用素子の形成が容易であ
る。また、本発明によれば、パターンの位置ずれの発生
する方向に応じて位置ずれ量を測定可能であり、より高
精度な位置ずれ量の測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体ウェーハ上に設計パターンを複数に分割
して露光する露光装置の一例としての電子ビーム描画装
置の電子光学系の構成を示す構成図である。
【図2】フィールドに発生する変形の一例を示す図であ
る。
【図3】本発明の一実施形態に係る接続精度測定素子の
一例を示す図であって、半導体ウェーハW上の隣接する
フィールドfに転写されたパターン間のX軸方向の位置
ずれ量を測定するための接続精度測定用素子を示す図で
ある。
【図4】本発明の一実施形態に係る接続精度測定素子の
一例を示す図であって、半導体ウェーハW上の隣接する
フィールドfに転写されたパターン間のY軸方向の位置
ずれ量を測定するための接続精度測定素子である。
【符号の説明】
31,51…第1のパターン、41,61…第2のパタ
ーン、32…電流路パターン、33…測定用平行パター
ン部、34…基準平行パターン部、35…比較用平行パ
ターン部、36〜39…電圧測定用パターン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H097 CA16 KA20 KA28 LA10 4M106 AA01 AA11 AB15 AB16 AB17 AB20 BA14 CA39 5F031 CA02 JA27 MA27 MA33 5F046 AA11 BA03 EA03 EB01 EB05 FA20 FC04

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】設計パターンを少なくとも第1および第2
    の領域に分割して当該各領域を基板上に順次露光し、前
    記基板上に転写した転写パターン間の相対的な位置ずれ
    を測定する接続精度測定方法であって、 前記第1および第2の領域間の境界線の近傍位置に形成
    されかつ互いに接続される第1および第2のパターンか
    らなる接続精度測定素子パターンを前記第1および第2
    の領域の露光によって前記基板上に順次露光し、 前記基板上に転写された前記第1および第2のパターン
    に基づいて導電性材料からなる接続精度測定素子を前記
    基板上に形成し、 前記接続精度測定素子の電気的特性を測定して前記転写
    パターン間の相対的な位置ずれを測定する接続精度測定
    方法。
  2. 【請求項2】前記接続精度測定素子を前記基板上に形成
    される単一の導電体層で形成する請求項1に記載の接続
    精度測定方法。
  3. 【請求項3】前記接続精度測定素子を構成するパターン
    の線幅を前記設計パターンの線幅と略同一に形成する請
    求項1に記載の接続精度測定方法。
  4. 【請求項4】前記転写パターン間の相対的な位置ずれ
    は、前記第1および第2の領域の境界線に直交する方向
    の位置ずれと、前記境界線に沿った方向の位置ずれとか
    らなり、 前記転写パターン間の各方向の位置ずれによってのみ電
    気的特性が変化する前記接続精度測定素子をそれぞれ形
    成する請求項1に記載の接続精度測定方法。
  5. 【請求項5】前記接続精度測定素子パターンの第1のパ
    ターンは、両端部に電流を印加するための電流印加用端
    子パターン部を有する所定の線幅の電流路パターンを有
    し、 前記第2のパターンは、前記電流路パターンの所定の接
    続位置に配置される接続パターンを有しており、 前記基板上に形成された接続精度測定素子において、前
    記接続パターンの前記電流路パターンの所定の接続位置
    に対する実際の接続位置に応じて変化する前記電流路パ
    ターン上の複数位置の電位に基づいて前記転写パターン
    間の相対的な位置ずれ量を算出する請求項4に記載の接
    続精度測定方法。
  6. 【請求項6】前記電流路パターンに正逆方向に電流を流
    し、前記電流路パターン上の複数位置の隣合う2位置間
    の電位差をそれぞれ測定し、当該各電位差の前記正逆方
    向の平均値に基づいて前記転写パターン間の相対的な位
    置ずれ量を算出する請求項5に記載の接続精度測定方
    法。
  7. 【請求項7】前記接続精度測定素子パターンにおける前
    記第1のパターンの電流路パターンは、前記境界線に沿
    って配置され、前記境界線に直交する方向に沿って所定
    の距離離間して配置された所定の線路長の平行パターン
    からなる測定用平行パターン部を有し、 前記第2のパターンの接続パターンは、所定の線幅を有
    し、前記境界線に沿って配置され、前記測定用平行パタ
    ーン部の平行パターンの前記境界線に直交する方向に関
    する基準位置間を接続する位置に配置され、 前記基板上に形成した接続精度測定素子において、前記
    測定用平行パターン部に関して対称に位置する前記電流
    路パターン上の2位置の電位を測定し、これらの電位に
    基づいて前記転写パターン間の境界線に直交する方向の
    位置ずれ量を算出する請求項5に記載の接続精度測定方
    法。
  8. 【請求項8】前記接続精度測定素子パターンの接続パタ
    ーンは、前記接続精度測定素子における当該接続パター
    ンの測定用平行パターン部に対する前記境界に沿った方
    向の位置ずれを許容するように、前記平行パターン間の
    間隔よりも長い線路長を有する請求項7に記載の接続精
    度測定方法。
  9. 【請求項9】前記接続精度測定素子パターンの第1のパ
    ターンは、前記電流路パターンの途中において、前記測
    定用平行パターン部と同形状でかつ前記境界線に直交す
    る方向に関して同位置に配置された平行パターンと、当
    該各平行パターンの前記基準位置間を接続する前記接続
    パターンと同形状の接続パターンとからなる基準平行パ
    ターン部と、 前記電流路パターンの途中において、前記平行パターン
    と同形状でかつ前記境界線に直交する方向に関して同位
    置に配置された平行パターンと、当該平行パターンの前
    記基準位置から前記境界線に直交する方向に所定の位置
    ずれ量で移動した位置間を接続する位置に配置された前
    記接続パターンと同形状の接続パターンとからなる比較
    用平行パターン部とを有し、 前記基板上に形成した接続精度測定素子において、前記
    測定用平行パターン部と基準平行パターン部と比較用平
    行パターン部とに形成される各電流路に生じる電位差を
    測定し、 当該各電位差と前記所定の位置ずれ量とに基づいて前記
    転写パターン間の境界線に直交する方向の位置ずれ量を
    算出する請求項7に記載の接続精度測定方法。
  10. 【請求項10】前記基準平行パターン部および比較用平
    行パターン部に生じる各電位差と前記所定の位置ずれ量
    とに基づいて、前記基準平行パターン部に形成される電
    流路の線路長を算出し、 前記線路長と前記測定用平行パターン部および基準平行
    パターン部に生じる各電位差とに基づいて前記転写パタ
    ーン間の境界線に直交する方向の位置ずれ量を算出する
    請求項9に記載の接続精度測定方法。
  11. 【請求項11】前記測定用平行パターン部と基準平行パ
    ターン部と比較用平行パターン部とは前記電流路パター
    ンの配置方向に沿って等間隔に配置されており、 前記電流路パターン上の前記各平行パターン部の両側の
    等配位置には、当該各位置の電位を測定するための第1
    〜第4の電位測定用端子パターンが接続されており、 前記基板上に形成した接続精度測定素子において測定し
    た前記第1〜第4の電位測定用端子パターンの隣接する
    電位測定用端子パターン間の電位差と前記所定の位置ず
    れ量とに基づいて前記転写パターン間の境界線に直交す
    る方向の位置ずれ量を算出する請求項9に記載の接続精
    度測定方法。
  12. 【請求項12】前記接続精度測定素子パターンの第1の
    パターンの電流路パターンは、前記境界線に沿って配置
    され、 前記第1のパターンは、前記電流路パターン上の第1お
    よび第2の位置にそれぞれ接続された第1および第2の
    電位測定端子パターンを有し、 前記第2のパターンは、前記境界線に直交する方向に配
    置された所定の線幅の接続パターン部と、当該接続パタ
    ーン部の端部に形成された電位測定端子パターン部とを
    有し、前記接続パターン部が電流路パターンの前記第1
    および第2の位置間の中間の接続位置に配置されてお
    り、 前記基板上に形成した接続精度測定素子において、前記
    第1および第2の電位測定端子パターンと前記電位測定
    端子パターン部との間の電位差をそれぞれ測定し、これ
    らの電位差に基づいて前記転写パターン間の境界線に沿
    った方向の位置ずれ量を算出する請求項5に記載の接続
    精度測定方法。
  13. 【請求項13】前記接続精度測定素子パターンの第2の
    パターンの接続パターンは、前記基板上に形成した接続
    精度測定素子における当該接続パターンの電流路パター
    ンに対する前記境界線に直交する方向の位置ずれを許容
    するように、前記接続パターン部が前記電流路パターン
    を横切って当該接続パターン部の先端が前記電流路パタ
    ーンの側方に突出する位置に配置されている請求項12
    に記載の接続精度測定方法。
  14. 【請求項14】前記接続精度測定素子パターンの第1の
    パターンは、前記電流路パターン上の前記第1および第
    2の位置間の距離と等配位置に位置する第3の位置に接
    続された第3の電位測定端子パターンと、前記第3の位
    置と第2の位置との中間位置から所定の位置ずれ量で前
    記電流路パターンの配置方向に移動した位置に接続され
    る前記接続パターンと同形状の第4の電位測定用パター
    ンとを有し、 前記基板上に形成した接続精度測定素子において、前記
    第2および第3の電位測定端子パターンと前記第4の電
    位測定端子パターンとの間の各電位差を測定し、 前記各電位差と前記所定の位置ずれ量とに基づいて前記
    第1および第2の位置間の線路長を算出し、 前記線路長と前記第1および第2の電位測定端子パター
    ンと前記電位測定端子パターン部との間の各電位差とに
    基づいて前記転写パターン間の境界線に沿った方向の位
    置ずれ量を算出する請求項12に記載の接続精度測定方
    法。
  15. 【請求項15】前記接続精度測定素子パターンの第1の
    パターンを前記第1の領域に対応する前記基板上の第1
    の露光領域内に露光し、 前記接続精度測定素子パターンの第2のパターンを前記
    第1の露光領域内または前記第1の露光領域内および前
    記第2の領域に対応する前記基板上の第2の露光領域内
    の双方に露光する請求項1に記載の接続精度測定方法。
  16. 【請求項16】前記露光には、荷電粒子線を用い、前記
    基板上に塗布されたレジスト膜に前記荷電粒子線を前記
    第1および第2の領域の範囲内で偏向させながら照射す
    る請求項1に記載の接続精度測定方法。
  17. 【請求項17】前記基板は、半導体ウェーハであり、 前記半導体ウェーハ上にはレジスト膜が形成されてい
    る。請求項1に記載の接続精度測定方法。
  18. 【請求項18】設計パターンを少なくとも第1および第
    2の領域に分割して当該各領域を基板上に順次露光し、
    前記基板上に転写した転写パターン間の相対的な位置ず
    れを電気的に測定する接続精度測定素子であって、 前記第1および第2の領域の露光によって前記基板上に
    それぞれ転写されて当該基板上の単一の導電体層に形成
    され互いに電気的に接続され、前記転写パターン間の相
    対的な位置ずれに応じた接続位置関係にある第1および
    第2のパターンからなり、 第1および第2のパターンは、電流を印加する電流印加
    用端子と、前記電流の印加によって前記第1のパターン
    と第2のパターンとの相対的な接続位置関係に応じた電
    位を出力する複数の電位測定用端子とを有する接続精度
    測定素子。
  19. 【請求項19】前記第1のパターンは、両端部に前記電
    流印加用端子が形成された所定の線幅の電流路パターン
    を有し、 前記第2のパターンは、前記電流路パターンの所定の位
    置に対して、前記転写パターン間の相対的な位置ずれ量
    に応じた位置に接続されている接続パターンである請求
    項18に記載の接続精度測定素子。
  20. 【請求項20】前記転写パターン間の相対的な位置ずれ
    は、前記第1および第2の領域に対応した前記基板上の
    第1および第2の露光領域の境界線に直交する方向の位
    置ずれと、前記境界線に沿った方向の位置ずれとからな
    り、 前記各方向の位置ずれをそれぞれ独立に測定することを
    特徴とする請求項19に記載の接続精度測定素子。
  21. 【請求項21】前記境界線に直交する方向の位置ずれを
    測定する接続精度測定素子であって、 前記第1のパターンの電流路パターンは、前記境界線に
    沿って配置され、前記境界線に直交する方向に沿って所
    定の距離離間して配置された所定の線路長の平行パター
    ンと、当該各平行パターンの前記境界線に直交する方向
    に関する基準位置間を接続する前記接続パターンと同形
    状の接続パターンとからなる基準平行パターン部と、 前記平行パターンと同形状でかつ前記境界線に直交する
    方向に関して同位置に配置された平行パターンと、当該
    平行パターンの前記基準位置から前記境界線に直交する
    方向に所定の位置ずれ量で移動した位置間を接続する前
    記接続パターンと同形状の接続パターンとからなる比較
    用平行パターン部と、 前記平行パターンと同一の形状および前記境界線に直交
    する方向に関して同一の位置に配置された平行パターン
    からなる測定用平行パターン部とを有し、 前記第2のパターンは、前記測定用平行パターン部の平
    行パターンの前記基準位置に対して、前記転写パターン
    間の前記境界線に直交する方向の相対的な位置ずれ量に
    応じた位置に接続された前記接続パターンと同形状の接
    続パターンを有する請求項20に記載の接続精度測定素
    子。
  22. 【請求項22】前記基準平行パターン部と比較用平行パ
    ターン部と測定用平行パターン部とは、前記電流路パタ
    ーンの配置方向に沿って等間隔に配置されており、 前記第1のパターンは、電流路パターン上の前記各平行
    パターン部の両側の等配位置に接続された当該各位置の
    電位を測定するための第1〜第4の電位測定用端子パタ
    ーンを有する請求項21に記載の接続精度測定素子。
  23. 【請求項23】前記境界線に沿った方向の位置ずれを測
    定する接続精度測定素子であって、 前記第1のパターンの電流路パターンは、前記境界線に
    沿って配置され、 前記第1のパターンは、前記電流路パターン上に等間隔
    に位置する第1〜第3の位置にそれぞれ接続された第1
    〜第3の電位測定端子パターンと、前記第2の位置と第
    3の位置との中間位置から所定の位置ずれ量で前記電流
    路パターンの配置方向に移動した位置に接続される第4
    の電位測定用パターンとを有し、 前記第2のパターンは、前記境界線に直交する方向に配
    置され、前記第4の電位測定用パターンと同形状のパタ
    ーンからなり、前記第1の位置と第2の位置との中間位
    置に対して、前記転写パターン間の前記境界線に沿って
    方向の相対的な位置ずれ量に応じた位置に接続されてい
    る請求項20に記載の接続精度測定素子。
  24. 【請求項24】前記設計パターンに基づく回路は、半導
    体ウェーハ上の導電体層に形成されており、 前記接続精度測定素子は、前記導電体層に形成されてい
    る請求項18に記載の接続精度測定素子。
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