JP2000252042A - スパークプラグ及びその製造方法 - Google Patents

スパークプラグ及びその製造方法

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JP2000252042A
JP2000252042A JP4901999A JP4901999A JP2000252042A JP 2000252042 A JP2000252042 A JP 2000252042A JP 4901999 A JP4901999 A JP 4901999A JP 4901999 A JP4901999 A JP 4901999A JP 2000252042 A JP2000252042 A JP 2000252042A
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chromate film
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    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C2222/00Aspects relating to chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive medium
    • C23C2222/10Use of solutions containing trivalent chromium but free of hexavalent chromium

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主体金具表面を覆うクロメート被膜の六価ク
ロム含有量が少なく、かつ従来のクロメート被膜と比較
して防食性能及び耐熱性に優れたスパークプラグと、そ
の製造方法とを提供する。 【解決手段】 含有されるクロム成分の95重量%以上
が三価クロムであり、かつその膜厚が0.2〜0.5μ
mのクロメート被膜によって、主体金具の表面を被覆す
る。従来の三価クロム系クロメート被膜は0.1μm程
度と薄膜であるのに対し、これを上記のような膜厚範囲
となるように厚膜化することで、クロメート被膜の防食
性能が大幅に向上し、主体金具に腐食に対する耐久性を
十分に付与することができるようになる。また、温度が
上昇しやく酸のアタック等も受けやすいスパークプラグ
特有の環境においても、主体金具の耐食性を十分に維持
することができるようになる。なおクロメート処理浴と
しては、三価クロム塩と、三価クロムに対する錯化剤と
を配合したクロメート処理浴を用いるのがよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関用のスパー
クプラグとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関、例えば自動車用等のガソリン
エンジンの点火に使用されるスパークプラグは、中心電
極の外側に絶縁体が、さらにその外側に主体金具が設け
られ、中心電極との間に火花放電ギャップを形成する接
地電極がその主体金具に取り付けられた構造を有する。
そして、主体金具の外周面に形成された取付ねじ部によ
り、エンジンのシリンダヘッドに取り付けて使用され
る。
【0003】ところで主体金具は一般に炭素鋼等の鉄系
材料で構成され、その表面には防食のための亜鉛メッキ
が施されることが多い。亜鉛メッキ層は鉄に対しては優
れた防食効果を有するが、よく知られている通り、鉄上
の亜鉛メッキ層は犠牲腐食により消耗しやすく、また、
生じた酸化亜鉛により白く変色して外観も損なわれ易い
欠点がある。そこで多くのスパークプラグでは、亜鉛メ
ッキ層の表面をさらにクロメート被膜で覆い、メッキ層
の腐食を防止することが行われている。
【0004】ところで、スパークプラグの主体金具に施
されるクロメート被膜としては、いわゆる黄色クロメー
ト被膜が用いられてきた。この黄色クロメート被膜は、
防食性能が良好であるため、例えば缶詰内面被覆等をは
じめ、スパークプラグ以外の分野においても広く使用さ
れてきたものである。しかしながら、クロム成分の一部
が六価クロムの形で含有されていることが災いして、環
境保護に対する関心が地球規模で高まりつつある近年で
は次第に敬遠されるようになってきている。例えばスパ
ークプラグが多量に使用される自動車業界においては、
廃棄スパークプラグによる環境への影響を考慮して、六
価クロムを含有するクロメート被膜の使用は将来全廃し
ようとの検討も進められている。また、黄色クロメート
被膜処理の処理浴は、比較的高濃度の六価クロムを含有
するものが使用されるから、廃液処理に多大なコストが
かかる難点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】こうした流れを受け
て、六価クロムを含有しないクロメート被膜、すなわち
クロム成分の実質的に全てが三価クロムの形で含有され
ている被膜の開発は、比較的早くから進められてきた。
その処理浴は概して六価クロム濃度が低く、中には六価
クロムを全く含有しない浴も開発されていて、廃液処理
の問題も軽減されている。しかしながら、三価クロム系
のクロメート被膜は、黄色クロメート被膜に比べて防食
性能が劣るという大きな欠点があり、スパークプラグの
主体金具の被覆用としては、広く用いられるに至ってい
ない。
【0006】また、黄色クロメート被膜を含め、これま
で使用されてきたクロメート被膜は耐熱性に劣るという
共通の欠点がある。自動車用エンジン等においては、ス
パークプラグが取り付けられるシリンダヘッドは水冷さ
れているので、スパークプラグが極端に高温になること
は少ない。しかしながら、熱負荷が大きくかかる条件下
でエンジンの運転を継続したり、あるいはスパークプラ
グがエキゾーストマニホルドに比較的近くなる位置に取
り付けられたりしていると、ときには主体金具の温度が
200〜300℃程度まで上昇する場合がある。このよ
うな状況下では、クロメート被膜の劣化が進みやすく、
防食性能が急激に低下してしまう問題がある。また、従
来のクロメート被膜は、酸性雨、排気ガス等に含まれる
炭酸ガスや窒素酸化物あるいは硫黄酸化物、またガスエ
ンジン等の場合にはエンジンから発生する酸性水など、
酸性成分のアタックを受けると、さらに性能劣化しやす
い問題がある。
【0007】本発明の課題は、主体金具表面を覆うクロ
メート被膜の六価クロム含有量が少なく、かつ従来のク
ロメート被膜と比較して防食性能及び耐熱性に優れたス
パークプラグと、その製造方法とを提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記課題
を解決するために、本発明のスパークプラグは、中心電
極と、その中心電極の外側に設けられた絶縁体と、絶縁
体の外側に設けられた主体金具と、中心電極との間に火
花放電ギャップを形成するように、これと対向する形で
配置された接地電極とを備え、さらに、含有されるクロ
ム成分の95重量%以上が三価クロムであり、かつその
膜厚が0.2〜0.5μmのクロメート被膜によって、
主体金具の表面が被覆されていることを特徴とする。
【0009】上記構成においては、主体金具の表面に形
成されるのが、含有されるクロム成分の95重量%以上
が三価クロムであり、かつその膜厚が0.2〜0.5μ
mのクロメート被膜である。すなわち、通常の黄色クロ
メート被膜では、クロム成分の25〜35重量%程度が
六価クロムであるのに対し、本発明の被膜では、クロム
成分に対する六価クロムの含有率が5重量%以下と少な
いので、六価クロムを削減しようとする環境対策上の効
果を高めることができる。また、使用されるクロメート
処理液は、後述する通り六価クロム成分を全く含有しな
いか、含有していても黄色クロメート被膜等の処理液と
比較すればその量を大幅に削減できるので、排液処理の
問題も生じにくい。
【0010】そして、本発明者らは、例えばユニクロ等
と通称される光沢クロメート被膜、あるいは青色クロメ
ート被膜等の従来の三価クロム系クロメート被膜の場
合、その形成膜厚が最大で0.1μm程度と薄いため、
スパークプラグの主たる使用環境において主体金具に対
し十分な耐食性と耐熱性が確保できなかったのではない
かと考え、膜厚に関する検討を鋭意重ねた結果、スパー
クプラグに特に好適な膜厚範囲を見い出し本発明を完成
するに至ったのである。すなわち、クロメート被膜の膜
厚を0.2μm以上に確保することにより、三価クロム
が主体のクロメート被膜の防食性能が大幅に向上し、主
体金具に腐食に対する耐久性を十分に付与することがで
きるようになる。また、温度が上昇しやすく酸のアタッ
ク等も受けやすいスパークプラグ特有の環境において
も、主体金具の耐食性を十分に維持することができるよ
うになる。
【0011】スパークプラグには、主体金具の外周面に
形成される取付ねじ部の基端部にはめ込まれるべきリン
グ状のガスケットを備えたものがある。このガスケット
は、主体金具のねじ部をシリンダヘッド側のねじ孔にね
じ込むことにより、ねじ部基端側に形成されたフランジ
状のガスシール部と、ねじ孔の開口周縁部との間で潰れ
るように圧縮変形して、ねじ孔とガスシール部との間を
シールする役割を果たす。この場合、そのガスケットの
表面の少なくとも一部を、上記クロメート被膜によって
被覆することができる。これによって、主体金具ととも
にガスケットに対しても、耐食性及び耐熱性を十分に付
与することができるようになる。
【0012】なお、クロメート被膜の膜厚が0.2μm
未満では、防食性能と耐熱性とを十分に確保できなくな
る。また、膜厚が0.5μmを超えると、被膜にクラッ
クを生じたり(例えば組付け等における加工時)、ある
いは被膜の脱落等が生じやすくなって、却って防食性能
が損なわれることにつながる。クロメート被膜の膜厚
は、望ましくは0.3〜0.5μmとするのがよい。ま
た、クロメート被膜は、六価クロムを実質的に含有しな
いものとなっていることが望ましい。
【0013】クロメート処理は、下地金属を酸化溶出さ
せながら、クロム成分をいわば置換堆積させる一種の化
成処理である。従って、外部から電力を供給しない無電
解型のクロメート処理においては、下地金属はクロメー
ト処理浴中に溶出可能な金属である必要がある。スパー
クプラグにおいて主体金具あるいはガスケットは、炭素
鋼等の鉄系材料で構成されるのが一般的であり、その表
面には防食のために、金属成分の主体が亜鉛からなる亜
鉛系メッキ層を形成することができる。この亜鉛系メッ
キ層は、上記の意味において、クロメート被膜を形成す
るための下地金属として好都合である。この場合、溶出
した亜鉛成分は、クロメート被膜中に取り込まれること
が多い。なお、亜鉛系メッキ層は公知の電解亜鉛メッキ
あるいは溶融亜鉛メッキにより形成することができる。
他方、電解クロメート処理法を採用すれば、金属成分の
主体がニッケルからなるニッケル系メッキ層等であって
も、クロメート被膜を形成することができる。
【0014】なお、下地金属層を亜鉛メッキ層とし、こ
の上に前記した膜厚範囲のクロメート被膜を形成するこ
とにより、JISH8502に規定されたメッキの耐食
性試験方法における「5.中性塩水噴霧試験}を行った
ときに、亜鉛メッキ層の腐食に由来する白錆が全表面の
およそ20%以上現われるまでの耐久時間を、40時間
以上確保することが可能となる。これは、スパークプラ
グの主体金具が備えているべき耐食性のレベルとしては
十分なものである。
【0015】また、スパークプラグ特有の問題として、
熱負荷が大きくかかる条件下でエンジンの運転を継続し
たり、あるいはスパークプラグがエキゾーストマニホル
ドに比較的近くなる位置に取り付けられたりしている
と、ときには主体金具の温度が200〜300℃程度ま
で上昇する場合がある。しかしながら、下地金属層を亜
鉛メッキ層とし、前記した膜厚のクロメート被膜を形成
することにより、このような状況を想定した下記のよう
な試験においても、良好な耐久性能が得られる。すなわ
ち、大気中にて200℃で0.5時間加熱した後、JI
SH8502に規定されたメッキの耐食性試験方法にお
ける「5.中性塩水噴霧試験方法」を行ったときに、亜
鉛メッキ層の腐食に由来する白錆が全表面のおよそ20
%以上現われるまでの耐久時間が、40時間以上確保さ
れる。
【0016】また、スパークプラグの主体金具やガスケ
ットは、排気ガス等に含まれる炭酸ガスや窒素酸化物あ
るいは硫黄酸化物等の酸性成分のアタックを受けやす
い。しかしながら、下地金属層を亜鉛メッキ層とし、前
記した膜厚のクロメート被膜を形成することにより、こ
のような状況を想定した下記の試験においても、良好な
耐久性能が得られる。すなわち、JISH8502に規
定されたメッキの耐食性試験方法における「7.キャス
試験方法」を行ったときに、亜鉛メッキ層の腐食に由来
する白錆が全表面のおよそ20%以上現われるまでの耐
久時間が、20時間以上確保される。
【0017】次に、本発明のスパークプラグの製造方法
は、三価クロム塩と、三価クロムに対する錯化剤とを配
合したクロメート処理浴中に主体金具(あるいはガスケ
ット)を浸漬することにより、主体金具(あるいはガス
ケット)の表面に上記のようなクロメート被膜を形成す
ることを特徴とする。
【0018】クロメート処理浴として、三価クロム塩と
ともに三価クロムに対する錯化剤を配合したものを用い
ることで、一般的なクロメート処理法では困難な緻密で
厚膜の三価クロム系クロメート被膜を形成することが可
能となり、ひいては本発明のスパークプラグの要旨であ
る、0.2〜0.5μmの三価クロム系のクロメート被
膜を容易に形成できる。このようなクロメート被膜の形
成方法については、ドイツ公開特許公報DE19638176A1号
に詳細が開示されている。以下に、その概略を説明す
る。
【0019】前述の通り、クロメート被膜の形成過程
は、処理浴中において下地金属(例えば亜鉛)の酸化溶
出がまず起こり、その溶出した下地金属成分と、クロメ
ートイオンを含有する溶液とが反応して、三価クロムが
水酸基あるいは酸素のブリッジによってポリマー状の錯
体を形成して下地金属表面上にゲル状に沈殿・堆積する
機構が主体になっているというのが定説である。この場
合、クロメート被膜が成長するためには、下地金属の溶
出と、溶出した下地金属と浴中のクロメートイオンとの
反応・堆積とが並行して進まなければならない。しかし
ながら、クロメート被膜がある程度堆積すると、浴液と
の界面を介した不均一反応である下地金属層の溶出反応
が妨げられ、被膜の成長は停滞する。
【0020】前記したドイツ公開特許公報の開示内容に
よれば、被膜の厚膜化を図るには、下地金属の溶解と、
溶解した下地金属成分と三価クロムとの反応による被膜
沈殿との速度を大きくしつつ、堆積したクロメート被膜
の逆溶解の速度をなるべく小さくすることが重要であ
る。そして、上記の方法では、適当な錯化剤を浴中に添
加して三価クロムを錯体化することにより被膜沈殿が促
進され、厚膜化が可能になると考えられる。
【0021】錯化剤としては、各種キレート剤(ジカル
ボン酸、トリカルボン酸、オキシ酸(水酸基ジカルボン
酸あるいは水酸基トリカルボン酸等:例えば、シュウ
酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピ
メリン酸、コルク酸、アセレイン酸、セバシン酸、マレ
イン酸、フタル酸、テレフタル酸、酒石酸、クエン酸、
リンゴ酸、アスコルビン酸等)を用いることが有効であ
るが、他の錯化剤を用いてもよい。使用可能な錯化剤に
ついては、前記ドイツ特許公報に記載されている通りで
ある。
【0022】また、被膜厚さを大きくするには、クロメ
ート処理浴の温度を20〜80℃程度に昇温することも
有効である。浴温が20℃未満では、昇温による被膜厚
さ増大の効果がほとんど見込めず、80℃以上では浴か
らの水分の蒸発が激しいため浴条件の制御が困難とな
る。また、クロメート浴への被処理物(主体金具、ガス
ケットなど)の浸漬時間は20〜80秒とするのがよ
い。浸漬時間が20秒未満になるとクロメート被膜の形
成膜厚を十分に確保できなくなる場合がある。他方、浸
漬時間が80秒を超えると、形成されたクロメート被膜
が厚くなり過ぎ、被膜にクラックを生じたり(例えば組
付け等における加工時)、あるいは被膜の脱落等が生じ
やすくなり、却って防食性能が損なわれる場合がある。
【0023】他方、下地金属の溶解促進を図るには、沈
殿形成された被膜の再溶解が激しくならない範囲にて、
クロメート処理液のpHを下げることが有効である。望
ましいpHの範囲は、例えば1.5〜3程度である。ま
た、沈殿形成された被膜の再溶解を抑制するには、被膜
中にニッケル、コバルトあるいは銅などの再溶解しにく
い水酸化物を被膜に組み込むことが有効である。この目
的のため、クロメート処理浴中に、上記金属の化合物を
溶解・配合することができる。
【0024】次に、本発明者らがさらに検討を重ねた結
果、クロメート処理被膜中のナトリウム成分の含有量が
2〜7重量%となるように、所定量のナトリウム塩(例
えば、硝酸ナトリウムなど)をクロメート処理浴中に配
合することで、緻密なクロメート被膜を厚膜に形成する
ことが一層容易となることが判明した。その詳細な機構
については不明であるが、ナトリウムイオンがクロメー
ト被膜中に取り込まれると、クロメート被膜の処理浴中
への再溶解がより起こりにくくなるためではないかと推
測される。クロメート処理被膜中のナトリウム成分の含
有量が2〜7重量%の範囲を外れると、クロメート被膜
の厚膜を0.2μm以上に確保するのが困難となる場合
がある。なお、クロメート処理被膜中のナトリウム成分
の含有量は、より望ましくは2〜6重量%とするのがよ
い。
【0025】なお、ガスケットに対して被膜形成する場
合も、上記工程において主体金具をナットに置き換える
ことにより、全く同様の方法が適用できることはいうま
でもない。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明のいくつかの実施の
形態を図面を用いて説明する。図1に示す本発明の一例
たる抵抗体入りスパークプラグ100は、筒状の主体金
具1、先端部が突出するようにその主体金具1内に嵌め
込まれた絶縁体2、先端部を突出させた状態で絶縁体2
の内側に設けられた中心電極3、及び主体金具1に一端
が結合され、他端側が中心電極3と対向するように配置
された接地電極4等を備えている。接地電極4と中心電
極3の間には火花放電ギャップgが形成されている。
【0027】絶縁体2は、例えばアルミナあるいは窒化
アルミニウム等のセラミック焼結体により構成され、そ
の内部には自身の軸方向に沿って中心電極3を嵌め込む
ための貫通孔6を有している。貫通孔6の一方の端部側
に端子金具13が挿入・固定され、同じく他方の端部側
に中心電極3が挿入・固定されている。また、該貫通孔
6内において端子金具13と中心電極3との間に抵抗体
15が配置されている。この抵抗体15の両端部は、導
電性ガラスシール層16,17を介して中心電極3と端
子金具13とにそれぞれ電気的に接続されている。
【0028】主体金具1は、炭素鋼等の金属により円筒
状に形成されており、スパークプラグ100のハウジン
グを構成するとともに、その外周面には、プラグ100
を図示しないエンジンブロックに取り付けるためのねじ
部7が形成されている。なお、1eは、主体金具1を取
り付ける際に、スパナやレンチ等の工具を係合させる工
具係合部であり、六角状の軸断面形状を有している。他
方、主体金具1の後方側開口部内面と、絶縁体2の外面
との間には、フランジ状の突出部2eの後方側周縁と係
合するリング状の線パッキン62が配置され、そのさら
に後方側にはタルク等の充填層61を介してリング状の
パッキン60が配置されている。そして、絶縁体2を主
体金具1に向けて前方側に押し込み、その状態で主体金
具1の開口縁をパッキン60に向けて内側に加締めるこ
とにより加締め部1dが形成され、主体金具1が絶縁体
2に対して固定されている。
【0029】また、主体金具1のねじ部7の基端部に
は、ガスケット30がはめ込まれている。このガスケッ
ト30は、炭素鋼等の金属板素材を曲げ加工したリング
状の部品であり、ねじ部7をシリンダヘッド側のねじ孔
にねじ込むことにより、主体金具1側のフランジ状のガ
スシール部1fとねじ孔の開口周縁部との間で、軸線方
向に圧縮されてつぶれるように変形し、ねじ孔とねじ部
7との間の隙間をシールする役割を果たす。
【0030】次に、主体金具1の下地層(例えば炭素
鋼)40の外面全体には防食のための亜鉛メッキ層41
(亜鉛系メッキ層)が形成され、そのさらに外側がクロ
メート被膜42で覆われている。また、ガスケット30
の外面にも、同様に亜鉛メッキ層45とクロメート被膜
46とが形成されている。これら亜鉛メッキ層及びクロ
メート被膜は、いずれも同一の方法によって形成される
ものであり、以下、主体金具1側で代表させて説明を行
う。
【0031】亜鉛メッキ層41は、公知の電解亜鉛メッ
キ法により形成されるものであり、厚さは、例えば3〜
10μm程度とされる。この厚さが3μm未満では耐食
性を十分に確保できなくなる場合があり、逆に10μm
を超える膜厚は耐食性確保という観点においては過剰ス
ペックであり、またメッキ時間も長くなって製造能率が
低下するので、コストアップにつながる。
【0032】一方、クロメート被膜42は、含有される
クロム成分の95重量%以上が三価クロムであり、かつ
その膜厚が0.2〜0.5μmである。なお、クロム成
分は、なるべく多くの部分が三価クロム成分となってい
るのがよく、望ましくはクロム成分の実質的に全てが三
価クロム成分となっているのがよい。
【0033】図2は、クロメート被膜42の形成方法の
一例を模式的に示している。すなわち、公知の電解亜鉛
メッキ法等により所定の膜厚の亜鉛メッキ層を形成した
主体金具1を、クロメート処理浴50に浸漬する。クロ
メート処理浴50としてどのようなものを使用するかに
ついては、すでに説明済みである。これにより、図4
(a)に示すように、主体金具1"の亜鉛メッキ層41
の表面には、クロメート被膜42が形成される。なお、
図2は概念的な工程を表す説明図であり、主体金具1を
単にクロメート処理浴50に浸漬するかのように描いて
いるが、実際は処理能率向上のため、公知のバレル処理
法(透液性の容器内に主体金具をバラ積み挿入し、処理
浴50中にて容器を回転させながら行う処理)等を採用
することができる。
【0034】クロメート処理後の主体金具1は水洗・乾
燥後、図1のスパークプラグ100に組み込まれ、ガス
ケット30を用いてエンジンに取り付け使用される。主
体金具1あるいはガスケット30は、その亜鉛メッキ層
上に形成されるクロメート被膜が、従来の三価クロム系
クロメート被膜、さらには黄色クロメート被膜よりも大
幅に高い防食性能及び耐熱性を有し、亜鉛メッキ層に対
し腐食に対する耐久性を十分に付与することができるよ
うになる。以下、その効果を確認するために行った実験
の結果について説明する。
【0035】
【実施例】(実施例1)JISG3539に規定された
冷間圧造用炭素鋼線SWCH8Aを素材として用い、図
1に示す形状の主体金具1を冷間鍛造により製造した。
なお、主体金具1のねじ部7の呼びは14mmであり、
軸方向長さは約19mmとした。次いで、これに公知の
アルカリシアン化物浴を用いた電解亜鉛メッキ処理を施
すことにより、膜厚約6μmの亜鉛メッキ層を施した。
【0036】次いで、図2に示すクロメート処理浴50
を、脱イオン水に対し1リットル当り、塩化クロム(II
I)(CrCl・6HO)を50g、硝酸コバルト(I
I)(Co(NO)を3g、硝酸ナトリウム(Na
NO)を100g、マロン酸31.2gの割合で溶解
することにより建浴し、ヒータにより液温60℃に保持
するとともに、浴のpHを苛性ソーダ水溶液の添加によ
り2.0に調整した。そして、亜鉛メッキ後の主体金具
を上記クロメート処理液50に60秒浸漬し、次いで水
洗・乾燥後、80℃の温風により乾燥して、クロメート
被膜を形成した(試験品:実施例)。
【0037】他方、黄色クロメート処理浴として、脱イ
オン水に対し、無水クロム酸7g/リットル、硫酸3g
/リットル、硝酸3g/リットルの割合で溶解したもの
を用意し、液温20℃に保持した。そして、これに主体
金具を約15秒浸漬して引き上げ、乾燥させたものを作
製した(試験品:比較例)。また、光沢クロメート処
理浴として、脱イオン水に対し、硫酸クロムカリウム3
g/リットル、硝酸4g/リットル、弗酸2g/リット
ルの割合で溶解したものを用意し、液温20℃に保持し
た。そして、これに主体金具を約15秒浸漬して引き上
げ、乾燥させたものを作製した(試験品:比較例)。
以上の各試験品は、クロメート被膜の膜厚をSEMによ
る断面からの実測により測定したところ、試験品は
0.33μm、は0.31μm、は0.07μmで
あった。なお、膜厚測定に使用した断面SEM像を図1
3に示す。(a)が試験品の、(b)が試験品の、
(c)が試験品の各SEM像である。クロメート被膜
の観察を容易にするために、被膜表面にAu薄膜をスパ
ッタ法により形成している。SEM像では、導電率の高
い下地の亜鉛メッキ層と、同じくAu被覆層とに対し、
導電率の低いクロメート被膜層が暗く写るので、そのコ
ントラストからクロメート被膜の像を容易に確認するこ
とができる。なお、各SEM像中には、該コントラスト
から確認されるクロメート被膜層と、亜鉛メッキ層及び
同じくAu被覆層との各境界に対応する位置に白線を表
示しており、その白線間距離から膜厚を同定している。
【0038】他方、形成された各クロメート被膜中のク
ロムの存在状態を、X線光電子分光分析法(XPS)に
より調べた。図3に、試験品との光電子スペクトル
の、クロム(2p2/3)のピーク部分を示す。試験品
(実線)では、六価クロムに対応する位置にはピーク
が現われておらず、クロム成分中のほとんど全てが三価
クロムになっていることが確認できる。他方、試験品
では、三価クロムのピークに六価クロムのピークが重な
っており、ピークの高エネルギー側の肩にコブ状の盛り
上がりが現われている。
【0039】図4は、各ピークの形状を、光電子X線の
強度をI(図中の縦軸:cps)、結合エネルギー値を
x(図中の横軸:eV)として、 I=exp{−(x−μ)/2σ}‥‥(1) (ただし、μはピークのx座標、σはピーク曲線の半値
幅を表す)にて近似することにより、ピーク分離解析を
行った結果である。これによれば、三価クロムのピーク
高さをI1、六価クロムのピーク高さをI2として、I2
/(I1+I2)は0.2程度である(なお、六価クロム
削減の観点からは、I2/(I1+I2)は0.05以下
になっていることが望ましいといえる)。また、三酸化
二クロム標準試料を用いて検量線を作成し、これに基づ
いてクロム成分総量における六価クロムの重量含有量を
算出したところ、約15重量%が六価クロム、残部が三
価クロムであることがわかった。なお、試料および
についても同様の解析を行ったが、クロム成分の実質的
に全てが三価クロムとなっていた。
【0040】以上〜の試験品に対し、JISH85
02に規定されたメッキの耐食性試験方法における
「5.中性塩水噴霧試験方法」を行い、亜鉛メッキ被膜
の腐食に由来する白錆が全表面のおよそ20%以上現わ
れるまでの時間により耐久評価を行った。なお、本明細
書では主体金具をそのまま試料とし、工具係合部(六角
部)の1つの面を試料面として用いる形とする。結果を
図5に示す。すなわち、本発明のスパークプラグの要件
を満たすの主体金具は、耐久時間が240時間と極め
て良好な結果を示した。これは、黄色クロメート処理を
用いた試験品と略同等であり、従来型の薄膜の光沢ク
ロメート被膜を用いた試験品の約8倍に相当する。
【0041】また、別途用意した上記〜と同様の試
験品に対し、JISH8502に規定されたメッキの耐
食性試験方法における「7.キャス試験方法」を行い、
亜鉛メッキ被膜の腐食に由来する白錆が全表面のおよそ
20%以上現われるまでの耐久時間により評価を行っ
た。また、硫酸および硝酸を用いた耐久試験を、以下の
ようにして行った。まず、デシケータ中にpH2の硫酸
溶液あるいは硝酸溶液を入れ、そのデシケータ中に、試
験品と酸溶液とが直接接触せず、かつ溶液蒸気とは接触
可能な状態にて試験品を封入する。そして、そのデシケ
ータを温度90℃の恒温槽中に保持し、上記のキャス試
験と同様の基準により評価を行った。以上の結果を図6
および図7に示す。いずれの試験においても、黄色クロ
メート処理を用いた、あるいは光沢クロメート処理を
用いたの試験品が短い耐久時間しか示さなかったのに
対し、本発明の実施例に係るの試験品は良好な耐久結
果を示していることがわかる。
【0042】次に、上記の主体金具を用いて図1のスパ
ークプラグを作製し、これを6気筒、2000ccのガ
ソリンエンジンに取り付け、エンジン回転数5600r
pm、スロットル全開状態にて10時間連続運転するこ
とにより、実装試験を行った。なお、運転中の主体金具
の温度は約200℃であった。この実装試験後の各試験
品に対し、上記と同様の中性塩水噴霧試験を行った結果
を図8に示す。黄色クロメート処理を用いた、あるい
は光沢クロメート処理を用いたの試験品が20時間前
後の短い耐久時間しか示さなかったのに対し、本発明の
実施例に係るの試験品は、エンジン実装後も耐久時間
180時間と良好な結果を示した。
【0043】また、恒温槽を用いて大気中で200℃に
試験品を昇温し、30分保持した後、同様の中性塩水噴
霧試験を行ったところ、黄色クロメート処理を用いた
、あるいは光沢クロメート処理を用いたの試験品が
20時間前後の短い耐久時間しか示さなかったのに対
し、本発明の実施例に係るの試験品は200時間と良
好な結果を示した。
【0044】(実施例2)実施例1と同様の主体金具
を、亜鉛メッキ処理まで同様の条件により作製した。次
いで、クロメート処理浴として、脱イオン水に対し1リ
ットル当り、塩化クロム(III)(CrCl・6H
O)を50g、硝酸コバルト(II)(Co(N
)を3g、硝酸ナトリウム(NaNO)を5
0〜150g、マロン酸31.2gの割合で溶解しする
ことにより建浴し、ヒータにより液温60℃に保持する
とともに、浴のpHを苛性ソーダ水溶液の添加により
2.0に調整した。そして、亜鉛メッキ後の主体金具を
上記クロメート処理液50に60秒浸漬し、次いで水洗
・乾燥後、80℃の温風により乾燥して、各種膜厚のク
ロメート被膜を形成した。そして、得られたクロメート
被膜の厚さを実施例1と同様のSEMの断面観察により
測定し、Na含有量をX線光電子分光分析法(XPS)
により調べた。により測定した。以上の結果を図9に示
す。すなわち、被膜中のNa含有量が2〜7重量%、特
に2〜6重量%のときに、比較的短時間にて大きな膜厚
のクロメート被膜が得られていることがわかる。
【0045】(実施例3)実施例1と同様の主体金具
を、亜鉛メッキ処理まで同様の条件により作製した。次
いで、クロメート処理浴として、脱イオン水に対し1リ
ットル当り、塩化クロム(III)(CrCl・6H
O)を50g、硝酸コバルト(II)(Co(N
)を3g、硝酸ナトリウム(NaNO)を5
0〜150g、マロン酸31.2gの割合で溶解しする
ことにより建浴し、ヒータにより液温60℃に保持する
とともに、浴のpHを苛性ソーダ水溶液の添加により
2.0に調整した。そして、亜鉛メッキ後の主体金具を
上記クロメート処理液に40〜80秒浸漬し、次いで水
洗・乾燥後、80℃の温風により乾燥して、各種膜厚の
クロメート被膜を形成した。クロメート被膜形成後の各
主体金具に対し、実施例1と同様の中性塩済噴霧試験に
よる評価を行った。以上の結果を図10に示す。被膜厚
さが0.2〜0.5μm、特に0.3〜0.5μmのと
きに良好な耐久結果が得られていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例たるスパークプラグを示す縦
半断面図。
【図2】クロメート処理工程の説明図。
【図3】実施例1の、及びの試験品のクロメート被
膜に対するX線光電子分光分析の結果を示す図(光電子
スペクトルのクロム(2p2/3)のピーク部分)。
【図4】同じくの試験品の光電子スペクトルのクロム
(2p2/3)のピーク部分に対し、ピーク分離解析を
行った結果を示す図。
【図5】実施例1の各試験品について中性塩水噴霧試験
を行った結果を示すグラフ。
【図6】同じくキャス試験を行った結果を示すグラフ。
【図7】同じく酸耐久試験を行った結果を示すグラフ。
【図8】同じく、エンジン実装後に中性塩水噴霧試験を
行った結果を示すグラフ。
【図9】実施例2の試験品の、クロメート被膜中のNa
量と被膜厚さとの関係を示すグラフ。
【図10】実施例3の試験品の、クロメート被膜の厚さ
と塩水噴霧耐久時間との関係を示すグラフ。
【図11】実施例1に使用した各試験品の断面SEM
像。
【符号の説明】
1 主体金具 2 絶縁体 3 中心電極 4 接地電極 30 ガスケット 50 クロメート処理浴 41,45 亜鉛メッキ層 42,46 クロメート被膜 100 スパークプラグ
フロントページの続き Fターム(参考) 4K026 AA07 AA21 BA06 BA08 BB08 BB10 CA13 CA18 CA19 CA32 CA38 CA40 DA03 DA13 DA15 DA16 5G059 AA03 AA10 CC01 GG09 JJ26

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心電極と、その中心電極の外側に設け
    られた絶縁体と、前記絶縁体の外側に設けられた主体金
    具と、前記中心電極との間に火花放電ギャップを形成す
    るように、これと対向する形で配置された接地電極とを
    備え、 さらに、含有されるクロム成分の95重量%以上が三価
    クロムであり、かつその膜厚が0.2〜0.5μmのク
    ロメート被膜によって、前記主体金具の表面が被覆され
    ていることを特徴とするスパークプラグ。
  2. 【請求項2】 前記クロメート被膜は、六価クロム成分
    を実質的に含有しない請求項1記載のスパークプラグ。
  3. 【請求項3】 前記主体金具の外周面に形成される取付
    ねじ部の基端部にはめ込まれるべきリング状のガスケッ
    トを備え、そのガスケットの表面の少なくとも一部が、
    前記クロメート被膜によって被覆されている請求項1又
    は2に記載のスパークプラグ。
  4. 【請求項4】 前記クロメート被膜中のナトリウム成分
    の含有量が2〜7重量%である請求項1ないし3のいず
    れかに記載のスパークプラグ。
  5. 【請求項5】 前記主体金具、又は前記主体金具及び前
    記ガスケットは、前記クロメート被膜の下地金属層とし
    て亜鉛メッキ被膜が形成されている請求項1ないし4の
    いずれかに記載のスパークプラグ。
  6. 【請求項6】 JISH8502に規定されたメッキの
    耐食性試験方法における「5.中性塩水噴霧試験方法」
    を行ったときに、亜鉛メッキ被膜の腐食に由来する白錆
    が全表面のおよそ20%以上現われるまでの耐久時間
    が、40時間以上である請求項5記載のスパークプラ
    グ。
  7. 【請求項7】 大気中にて200℃で30分加熱した
    後、JISH8502に規定されたメッキの耐食性試験
    方法における「5.中性塩水噴霧試験方法」を行ったと
    きに、亜鉛メッキ被膜の腐食に由来する白錆が全表面の
    およそ20%以上現われるまでの耐久時間が、40時間
    以上である請求項5又は6に記載のスパークプラグ。
  8. 【請求項8】 JISH8502に規定されたメッキの
    耐食性試験方法における「7.キャス試験方法」を行っ
    たときに、亜鉛メッキ被膜の腐食に由来する白錆が全表
    面のおよそ20%以上現われるまでの耐久時間が、20
    時間以上である請求項5ないし7のいずれかに記載のス
    パークプラグ。
  9. 【請求項9】 中心電極と、その中心電極の外側に設け
    られた絶縁体と、前記絶縁体の外側に設けられた主体金
    具と、前記中心電極との間に火花放電ギャップを形成す
    るように、これと対向する形で配置された接地電極とを
    備えたスパークプラグの製造方法であって、 三価クロム塩と、三価クロムに対する錯化剤とを配合し
    たクロメート処理浴中に浸漬することにより、前記主体
    金具の表面に、含有されるクロム成分の95重量%以上
    が三価クロムであり、かつその膜厚が0.2〜0.5μ
    mのクロメート被膜を形成することを特徴とするスパー
    クプラグの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記クロメート処理浴は、20〜80
    ℃に浴温調整された状態で使用される請求項9記載のス
    パークプラグの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記主体金具の前記クロメート処理浴
    への浸漬時間を20〜80秒とする請求項9又は10に
    記載のスパークプラグの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記クロメート処理浴中には、得られ
    るクロメート被膜中のナトリウム成分の含有量が2〜7
    重量%となるように、所定量のナトリウム塩が配合され
    る請求項9ないし11のいずれかに記載スパークプラグ
    の製造方法。
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