JP2000251834A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JP2000251834A
JP2000251834A JP5455799A JP5455799A JP2000251834A JP 2000251834 A JP2000251834 A JP 2000251834A JP 5455799 A JP5455799 A JP 5455799A JP 5455799 A JP5455799 A JP 5455799A JP 2000251834 A JP2000251834 A JP 2000251834A
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cold
electrode
electron
display device
yttrium
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JP5455799A
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English (en)
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Osamu Nakamura
修 中村
Shigeo Suzuki
滋生 鈴木
Yuichi Mori
裕一 森
Hironori Hirama
浩則 平間
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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  • Discharge Lamp (AREA)
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  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示装置において、バックライト用の冷
陰極放電管の消費電力の低減を図る。 【解決手段】 液晶表示装置のバックライトに用いられ
る冷陰極放電蛍光管286の電子放出性電極(冷陰極)
の材料として以下のもの使用する。すなわち、電極材料
として、YH2+x(xは正負の1未満の数)を用いる。電
子放出性電極は、Niを含む金属基板と、この金属基板
上に形成された電子放出層とからなる。この電子放出層
は、主に、YH2+xからなる。YH2+xからなる冷電子放
出性電極は、、低電圧で長期に渡って安定した冷電子放
出を行なうことができる。従って、これをバックライト
用冷陰極放電蛍光管286の冷陰極とすれば、液晶表示
装置の消費電力の低減を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷電子放出性電極
を有する冷陰極放電管を備えたバックライトを有する液
晶表示装置、冷電子放出性電極を有するプラズマディス
プレイパネル、同じく冷電子放出性電極を有するフィー
ルドエミッションディスプレイデバイスなどの冷電子放
出性電極を備える表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、物体に存在している電子が空間
に放出される電子放出現象には熱電子放出現象、光電子
放出現象、冷陰極放出現象等が知られている。放電ラン
プ等の放電を利用した装置の電極として電子放出性の電
極材料を用いることが行われており、例えばコイル状の
フィラメントに電流を流して加熱することにより電子を
放出する熱電子放出現象を利用した熱陰極放電管(Ther
moelectronic EmissionDischarge Tube)等が知られて
いる。
【0003】また、それとは異なり冷陰極放出現象を利
用した電極による各種の放電を用いた装置も知られてお
り、例えば強電界による電子放出を利用したフィールド
エミッションディスプレイデバイス(Field Emission D
isplay Device、以下FEDと省略する場合がある)
や、主にイオン衝撃による二次電子放出を利用した冷陰
極放電管(Cold Emission Tube)やプラズマディスプレ
イパネル(Plasma Display Panel、以下、PDPと省略
する場合がある)等が実用化されている。
【0004】冷陰極放電管特有の電子放出機構である二
次電子放出とは、放電中の冷陰極(冷電子放出性電極)
又は電極内の電子の準位が放電管中の陽イオンの準位よ
りも高いため、陽イオンが冷陰極に近づくと電子が陽イ
オンの基底状態に落ち込み、この準位差によるエネルギ
ーを電極内の他の1つの電子に与える、いわゆるオージ
ェ効果(Auger Effect)により、エネルギーを与えられ
た電子が放出されるPotential型放出や、陽イオンが冷
陰極に衝突することによるエネルギーを受けて冷陰極か
らの電子の放出(Kinetic型放出)のことである。この
ような電子放出機構により冷陰極放電管特有のグロー放
電(Glow Discharge)が起こる。
【0005】このグロー放電により可視光を発光する冷
陰極放電蛍光管(冷陰極放電管)やプラズマディスプレ
イパネルは、蛍光体が内壁に設けられた容器とその容器
の内部に封入された混合希ガス及び水銀を備えており、
当初は冷陰極放電蛍光管に入射した光により光電子放出
現象により発生した電子が電極に与えられた電界により
移動し、封入されたガス等と衝突して電離しイオンを発
生させる。このイオンが電極に衝突して二次電子を放出
することで冷電子放出性電極から放出された電子が管内
の水銀原子と衝突することでグロー放電を開始して紫外
線を発生し、該紫外線により蛍光体が励起され可視光を
発光する。
【0006】そして、冷電子放出性電極の材料として
は、例えば、ニッケル(Ni)やモリブデン(Mo)な
どの比較的低仕事関数の元素からなる金属が用いられて
いる。このような材料からなる冷電子放出性電極を備え
た冷陰極放電蛍光管は一般に、その管径を小さくするに
従い輝度(cd/m2)が高くなる傾向があるので、冷
陰極放電蛍光管を備えた装置自体を薄型化でき、液晶表
示装置のバックライトには好適であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、冷電子放出性
電極を備えた冷陰極放電蛍光管は、ランプ放電電圧が高
く、結果としてランプ消費電力が大きくなってしまい、
特に、電池を用いる携帯用非自発光表示装置にバックラ
イトとして用いた場合に長時間表示が困難であるという
問題があった。また、上述のような金属電極では、放電
により電子放出性材料がスパッタしてしまい、管壁が汚
染されるとともに、発光寿命が短くなる要因となってい
た。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、放電電圧が低く、かつ、長時間使用しても放電
電圧が安定な冷電子放出性電極を備えた表示装置を提供
することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
表示装置は、冷電子放出性電極を備える表示装置であっ
て、上記冷電子放出性電極は、Sc、Y、La、Ce、
Gd、Lu、Th、U、Npのグループから選ばれる少
なくとも一つの元素の水素化物を有することを特徴とす
る。
【0010】上記構成によれば、表示装置に備えられた
冷電子放出性電極が有する上記水素化物が、低電圧で長
期に渡って安定した冷電子放出を行なうことができるの
で、上記冷電子放出性電極を備えた表示装置、例えば、
バックライトに上記冷電子放出性電極を有する冷陰極放
電管を備えた液晶表示装置や、冷陰極として上記冷電子
放出性電極を備えたPDPや、同じく冷陰極として上記
冷電子放出性電極を備えたFEDなどにおいて、消費電
力の低減、長期に渡る表示の安定化を図ることができ
る。
【0011】また、上記水素化物は、請求項2記載のよ
うに、RH2+x(RはSc、Y、La、Ce、Gd、L
u、Th、U、Npのグループから選ばれる少なくとも
一つの元素、Hは水素、−1<x<1)で示されること
が好ましい。上記水素化物は、基本的にRH2で示され
る物質特有の結晶構造を有するが、例えば、Rで示され
る元素や、H(水素)元素の欠落や過剰な存在等によ
り、ストイキオメトリからずれたものを含むRH2+x
示されるものであり、冷電子放出性電極として必要な条
件、すなわち、低仕事関数であること、スパッタされに
くいこと、冷陰極放電管内の水銀と反応しづらいこと、
導電性が良いことを満たすものである。
【0012】なお、Rで示される元素は、希土類元素
(アクチノイドを含む)であるSc(スカンジウム)、
Y(イットリウム)、La(ランタン)、Ce(セリウ
ム)、Gd(ガドリニウム)、Lu(ルテチウム)、T
h(トリウム)、U(ウラン)、Np(ネブツニウム)
のうちの一つの元素、もしくは複数の元素からなるもの
であるが、コストや、取り扱いやすさ等を考慮した場合
に、Y(イットリウム)が最も適している。
【0013】また、上記冷電子放出性電極は、請求項3
記載のように、Sc、Y、La、Ce、Gd、Lu、T
h、U、Npのグループから選ばれる少なくとも一つの
元素の酸化物を有していても良い。水素化された電極材
料の表面もしくは内部に酸化物が形成された場合、上述
に示される元素は、希土類元素及びアクチノイドに分類
されるものであり、希土類元素に含まれる元素の酸化物
は、冷電子放出性電極の材料として用いた場合に放電電
圧を低くすることが可能なものである。
【0014】また、上記冷電子放出性電極は、Sc、
Y、La、Ce、Gd、Lu、Th、U、Npのグルー
プから選ばれる少なくとも一つの元素を有する金属膜
を、水素ガスを含む雰囲気中で水素化することにより、
冷電子放出性電極の上記水素化物からなる冷電子放出層
(膜)を形成する。また、上記R元素の金属膜を水素化
することにより上記水素化物を生成することで、該水素
化物を有する冷電子放出性電極をより容易に形成するこ
とができる。この際には、上記水素化される前のSc、
Y、La、Ce、Gd、Lu、Th、U、Npのグルー
プから選ばれる少なくとも一つの元素膜の厚さを130
00Å(オングストローム)未満にすることが好まし
い。
【0015】そして、上記金属膜の厚さを13000Å
未満とすると次のような効果を奏することができる。上
記金属膜を水素化した場合に、金属膜に水素元素が入り
込んで上記水素化物の冷電子放出性電極となる。そし
て、上記冷電子放出性電極を、例えば、冷陰極放電蛍光
管の冷陰極として耐久限度を越えるほど、長時間使用し
た際に、冷電子放出性電極が放電等により損傷すること
になり、これにより水素が冷陰極放電蛍光管内に放出さ
れることになる。
【0016】そして、水素が冷陰極放電蛍光管内に放出
されると、例えば、冷陰極放電蛍光管内において放出さ
れた水素が水銀の電離を妨げ、放電による紫外線発生量
を減少することにより蛍光体による蛍光色が相対的に低
下することとなり、結果として水銀の発光色が強く視認
されることにより青みを帯びた発光が生じるなどの問題
が生じる可能性があり、冷陰極放電蛍光管内に放出され
る水素ガスの濃度が高くなると冷陰極放電蛍光管が使用
できなくなるが、金属膜の厚さを13000Å未満とす
ることにより、金属膜に含まれる水素の含有量を規制す
ることができ、長時間使用において水素が放出するよう
なことがあっても、水素レベルが冷陰極放電蛍光管を使
用できなくなるような濃度になるのを防止することがで
きる。
【0017】なお、後述するように上記金属膜を水素化
する際には、必要な水素量以上の水素が金属膜に入り込
んだ状態となる可能性があり、金属膜の厚さを規制する
だけではなく、水素化された金属膜に含まれる水素の含
有量を必要以上に大きくしないようにする必要がある。
ただし、水素化後、減圧下で加熱することにより余分な
水素を予め放出するのであれば、金属膜の厚さを130
00Å以上であってもよい。
【0018】また、冷電子放出性電極は、例えば、導電
性の基板上に上記R元素の水素化物を含む電子放出層を
形成したものであり、この電子放出層は、上記Rで示さ
れる元素からなる金属層と、該金属層上に形成された上
記R元素の水素化物からなる水素化層とを有してもよ
い。
【0019】このようにすれば、Rで示される元素、す
なわち、希土類に含まれる元素の金属も水銀と反応する
可能性がある点を除けば、冷陰極として適したものであ
るとともに、金属としての導電性を示すものであり、電
子放出層が金属層と該金属層上に形成された水素化層と
を備えた場合に、金属層が水銀と反応しない水素化層に
覆われた状態となり、金属層が水銀と反応するのを防止
することができ、加えて金属層が水素化層に接続された
導体として作用することになる。また、電子放出層の形
成に当たって、例えば、導電性の基板上に金属膜を形成
した後に、この金属膜を水素化するとともに、水素化に
際して金属膜に含まれる水素の量を上述の理由により制
限しようとした場合に、金属膜の露出した表面側が先に
水素化され、金属膜の基板側の一部が水素化されず、金
属層上に水素化層が形成された状態となる可能性がある
が、このような状態となっても良好な冷電子放出性電極
として機能することができる。
【0020】また、基板上に電子放出層として、水素化
物膜を形成してもよく、基板上に上記金属層、水素化層
を順次形成してもよい。上記基板は導電性又は半導体性
であればよく、例えば、金属基板を電極として適した形
状、例えば、平板状や針状とし、その表面に上記水素化
物からなる電子放出層を形成し、かつ、金属基板に導線
を接続することで電極を比較的容易に製造することがで
きる。
【0021】また、金属基板を従来から冷陰極として用
いられていた金属電極と同様の材質(例えばニッケル電
極)とすれば、電子放出層の耐久限度を越えるような長
時間の使用により、電子放出層が使用不可能なほど損傷
しても、金属基板自体が従来の金属電極とほぼ同様に機
能するので、放電電圧は高くなることになるが、冷電子
放出性電極が突然機能しなくなるようなことがない。
【0022】例えば、この冷電子放出性電極を冷陰極放
電蛍光管に用いた場合に、電子放出層の耐久限度を越え
るような長時間の使用により電子放出層が損傷しても、
冷陰極放電蛍光管がいきなり消灯するようなことはな
く、金属基板から電子が放出されて冷陰極放電蛍光管が
点灯可能な状態に保持されることになる。そして、上記
酸化層の厚みが2000Å以下であれば、電子放出層の
表層部分に酸化層があっても放電電圧を低く保つことが
できるだけではなく、冷電子放出性電極としての電気特
性が安定しているので高い歩留まりで量産することがで
きる。
【0023】なお、基板上に上記元素の金属膜を形成
し、水素を含む雰囲気中で、金属膜を水素化するものと
した場合に、例えば、雰囲気中に不純物濃度の酸素分子
が含まれたり、例えば、水等の酸素元素を含む化合物
(酸素含有物)が不純物濃度でも含まれていたりする
と、上記金属膜の表面が酸化される可能性がある。さら
に、水素ガスの存在下においては、雰囲気中に酸素元素
が僅かにしか存在しなくとも、酸素元素の上記金属膜中
への浸透が促進され、金属膜が容易に酸化されやすくな
ることが確認されており、上記金属膜を水素を含む雰囲
気中で水素化した場合に、酸素元素が不純物濃度でも存
在すると、金属膜の少なくとも表層部分が酸化される可
能性が極めて高いが、上述のように電子放出層の表層部
分に酸化領域が形成されても、酸化領域自体が良好な冷
電子放出性電極として機能することができることを確認
している。
【0024】なお、10ppm以上、0.5体積%以下
の水素ガスを含む不活性ガス雰囲気中において上記金属
膜の上述の水素化が行われてもよい。上記構成によれ
ば、金属膜の水素化における水素濃度を0.5体積%以
下とすることにより、金属膜に余分な水素が含まれるの
を防止し、冷電子放出性電極から水素が放出されること
により生じる悪影響を防止することができる。
【0025】そして、水素ガスを含む雰囲気中で、上記
金属膜を300℃以上、650℃以下で加熱処理するこ
とにより、短時間でRで示される金属膜を水素化するこ
とができる。処理温度が300℃以下では、Sc、Y、
La、Ce、Gd、Lu、Th、U、Npのグループか
ら選ばれる少なくとも一つの元素からなる金属膜を迅速
に水素化することが困難であり、短時間で冷電子放出性
電極として実用上十分な量の水素化物を生成することが
できない。また、処理温度が650℃を越える場合にお
いては、雰囲気中に例えば、水や酸素分子の状態で不純
物として極微量の酸素元素が含まれているだけで、上記
元素群から選択される元素の金属膜の酸化が促進され、
上記金属膜の水素化が困難となる場合が多い。
【0026】すなわち、水素と酸素の共存下において、
上記元素を含む希土類元素又はアクチノイドの金属を熱
処理した場合に、上記金属への酸素元素の浸透が促進さ
れ、僅かな酸素濃度でも金属が酸化されやすい状態とな
るので、上記処理温度が650℃を越えると、不純物濃
度の酸素が存在するだけで、上記金属が酸化してしまう
可能性が高く、処理温度を650℃以下とすることが好
ましい。なお、650℃以下未満においても、上記金属
膜の表面でわずかな酸化膜が形成されるが、金属膜の水
素化も行われ、実用上必要な水素化物を得ることが可能
である。
【0027】また、本発明の表示装置は、例えば、請求
項4記載のように、液晶パネルと該液晶パネルの背面側
に配置されるバックライトとを備え、かつ、該バックラ
イトに上記冷電子放出性電極を有する冷陰極放電管を備
えた液晶表示装置である。そして、液晶表示装置に用い
られるバックライトに備えられた冷陰極放電管は、S
c、Y、La、Ce、Gd、Lu、Th、U、Npのグ
ループから選ばれる少なくとも一つの元素の水素化物を
有する冷電子放出性電極を備えているので、仕事関数の
低い水素化物を有する電子放出性電極が低い電圧で冷電
子を放出することができ、かつ、良好な放電を長期に渡
って安定して得ることができる。
【0028】従って、消費電力の多くをバックライトで
消費される透過型液晶表示装置において、消費電力の低
減を図るとともに、上記冷電子放出性電極を有する冷陰
極放電管の放電電圧が長期に渡って安定なので、長期の
使用により消費電力が増加するのを防止することができ
る。特に、上記液晶表示装置が携帯型の電子機器に備え
られたもので、電源として電池を用いている場合に、バ
ックライトに上記冷電子放出性電極を有する冷陰極放電
管を適用すれば、バックライトに必要な消費電力を低減
して、携帯型電子機器の電池によって使用可能な時間を
延長することができる。
【0029】また、本発明の表示装置は、例えば、請求
項5記載のように、冷陰極として上記冷電子放出性電極
を備えたプラズマディスプレイパネルである。そして、
冷陰極放電管と同様に、冷陰極による二次電子放出を利
用するPDPにおいても、上述のバックライト用の冷陰
極放電管と同様に、冷陰極としてSc、Y、La、C
e、Gd、Lu、Th、U、Npのグループから選ばれ
る少なくとも一つの元素の水素化物を有する冷電子放出
性電極を備えているので、仕事関数の低い水素化物を有
する電子放出性電極が低い電圧で冷電子を放出すること
ができ、かつ、良好な放電を長期に渡って安定して得る
ことができる。従って、PDPにおいて、低電圧での表
示を長期に渡って行なうことができる。すなわち、低消
費電力で安定した表示を長期に渡って行なうことができ
る。
【0030】また、本発明の表示装置は、例えば、請求
項6記載のように、冷陰極として上記冷電子放出性電極
を備えたフィールドエミッションディスプレイデバイス
である。そして、冷陰極から電界を放出してアノード側
の蛍光材を発光させるFEDにおいて、冷陰極としてS
c、Y、La、Ce、Gd、Lu、Th、U、Npのグ
ループから選ばれる少なくとも一つの元素の水素化物を
有する冷電子放出性電極を備えているので、仕事関数の
低い水素化物を有する電子放出性電極が低い電圧で冷電
子を放出することができ、かつ、良好な電界放出を長期
に渡って安定して得ることができる。従って、低消費電
力で安定した表示を長期に渡って行なうことができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態の表示
装置を図面を参照して説明する。まず、ここでは、この
実施形態の表示装置に用いられる冷電子放出性電極につ
いて説明する。
【0032】この実施形態では、冷電子放出性電極の電
子放出性材料として水素化化合物RH2+x(RはSc、
Y、La、Ce、Gd、Lu、Th、U、Npのグルー
プから選ばれる少なくとも一つの元素、Hは水素、−1
<x<1)を適用するものであり、一例として水素化イ
ットリウムについて示す。そこで、水素化イットリウム
の物性を調査するため、石英ガラス基板上に実質的にイ
ットリウム元素のみからなるイットリウム膜(極僅かの
水素を含有)を1000Å〜13000Åの膜厚で成膜
し、水素ガスを数ppm〜100体積%の範囲で含むア
ルゴン(Ar)ガス雰囲気(水素ガスが100%の場合
にArが0%)中で約300℃から650℃の範囲でこ
のイットリウム膜を加熱してイットリウム膜を水素化す
る処理を行った。
【0033】図1に上記水素化処理により得られた水素
化イットリウム膜のX線回折のデフラクション結果を示
す。このデフラクションパターンからガラス基板上に成
膜された物質は、水素原子の存在によりイットリウム原
子が面心立方の配列をとる均一な水素化イットリウムと
同定できる。
【0034】図2は、ラザフォード後方散乱分光法(Ru
therford Backscattering Spectroscopy)により分析さ
れた水素化イットリウムの厚さ方向の元素成分を示すグ
ラフである。破線はイットリウム原子を示し、一点鎖線
は水素原子を示し、実線は酸素原子を示す。この膜の表
面には薄い酸化領域が形成されているが、後述するよう
に酸化領域が表面にない方が初期放電電圧を若干低くす
ることができるという結果が得られた。図から明らかな
ように水素とイットリウムのモル比はある程度2:1と
なり、他の元素が確認されないことから得られた水素化
イットリウム膜の化学式が基本的にYH2であることが
示唆される。
【0035】そして、500ppmの水素分圧を含むア
ルゴン雰囲気中で石英ガラス基板上に4000Åの厚さ
のイットリウムを成膜し、400℃で加熱処理して形成
された水素化イットリウム膜に対して反射率の測定試験
と透過率の測定試験を行い、反射率の測定結果を図3に
示し、透過率の測定結果を図4に示す。図3において、
破線が水素化イットリウム膜側から光が照射されたほぼ
水素化イットリウムの反射率であり、実線が石英ガラス
基板側から光が照射された石英ガラス基板の反射率とガ
ラス基板を透過し水素化イットリウム膜で反射された反
射率の和である。
【0036】図3に示される反射率の測定結果から、水
素化イットリウム膜の反射率は、水素化イットリウム面
及びガラス面で0.5eVから1.5eVまでに急速に
減少し、極小を持ったあと、増加する。すなわち、約
1.3eVに極小のピークがある。そして、このピーク
のエネルギーから5eVまでの高エネルギー側の反射率
は、エネルギー0eV時の反射率に比べて小さい。通常
のイットリウム金属の場合、ガラス面での反射率が急速
に落ち込まないので、ガラス基板に接触するイットリウ
ムまで、水素化されていることが図2及び図3から明ら
かである。図4に示される透過率の測定結果から、1.
8eV近傍に透過率のピークとなるバンドパスが見られ
る。なお、1eVは、光の波長でおよそ1250nmに
対応する。
【0037】これらの光学データから以下のことを仮定
することが可能である。仮定1.反射率の極小値はプラ
ズマ端である。仮定2.透過率のデータのうち、1.8
eVより低エネルギー側は、光が反射してしまうことで
透過率が低くなっている。また、1.8eVより高エネ
ルギー側はバンド間遷移による吸収により透過率が低く
なっている。そして、プラズマ端のエネルギーから計算
したキャリアー濃度は、通常の金属の十分の一程度とな
る。また、上述のように石英ガラス基板上に形成された
イットリウム膜の抵抗率は、実測で0.09mΩ/cm
であり導電性を示していることが確認された。
【0038】このことから生成された水素化イットリウ
ム膜は、導電性の組成式YH2と半導体性の組成式YH3
とが、ある割合で全体で均一に形成された膜と推定で
き、その割合は、水素化時の水素濃度等に依存する。ま
た中性子回折からは、水素が、Yの四面体の中心(四配
位)かYの八面体の中心(八配位)をとる。本来は、Y
の四面体の中心(四配位)の水素だけでも水素化イット
リウムとなることから、同一結晶構造を維持したままで
かなりの固溶範囲(Yに対する水素の割合の範囲)を持
つことができる。また、仮説として組成比YHも考えら
れるので、ここで述べる水素化イットリウムとは、基本
的にはYH2の結晶構造で、Yに対する水素元素の割合
が1:2からずれたものを含むものであり、実際には、
YH2+x(−1<x<1)と定義する。
【0039】なお、電極材料としては、希土類元素のう
ちのYの水素化物に限定されるものではなく、他に希土
類元素(アクチノイドを含む)のうちのSc、La、C
e、Gd、Lu、Th、U、Npのグループから選ばれ
る1つの元素の水素化物を用いることができる。また、
電極材料中には他にSc、Y、La、Ce、Gd、L
u、Th、U、Npのグループから選ばれる複数の元素
の水素化物が含まれていても良い。すなわち、この一例
の電極材料は、RH2+x(RはSc、Y、La、Ce、
Gd、Lu、Th、U、Npのグループから選ばれる少
なくとも一つの元素、Hは水素、−1<x<1)で示さ
れるものである。
【0040】また、これらRで示される元素の水素化物
は、基本的にYの水素化物と同様に、導電性または半導
体性を示すものであり、冷電子放出性電極として使用可
能である。また、RH2+xで示される電極材料は、Rに
対する水素元素の割合が1:2からずれたものとなって
いても、基本的にRH2で示される物質が取ることがで
きる結晶構造を有するものである。
【0041】次に、上記電極材料からなる冷電子放出性
電極について説明する。この一例の冷電子放出性電極1
は、図5に示されるように、例えば、ニッケルもしくは
ニッケル−クロムを含有する金属基板2上にイットリウ
ム膜3が形成され、イットリウム膜3を覆うように水素
化イットリウム膜4が形成された構造である。また、図
6に示すように、冷電子放出性電極5は、ニッケルもし
くはニッケル−クロムを含有する金属基板6上に水素化
イットリウム膜7が形成された構造でもよい。
【0042】なお、金属基板2、6、すなわち、上部に
冷電子放出層(水素化イットリウム膜4、7)が形成さ
れる基板は、導電性或いは半導体性を示すものであり、
かつ、比較的スパッタされにくい元素の単体或いは複数
種の混合材料からなるものであり、上述の元素以外に、
例えば、Mo(=モリブデン)やAl(=アルミニウ
ム)等がある。上記冷電子放出層である水素化イットリ
ウム膜4、7は、RH2+x(RはSc、Y、La、C
e、Gd、Lu、Th、U、Npのグループから選ばれ
る少なくとも一つの元素、Hは水素、−1<x<1)で
示される電極材料を含有するものである。
【0043】図5に示す非水素化金属層(イットリウム
膜3)は、希土類元素のうちの上述のRで示される元素
の単体もしくは複数種が混合した状態の金属であり、こ
の金属は、基本的に低仕事関数の導体であり、水銀と反
応しないかぎり冷電子放出性電極の材料として適したも
のである。この非水素化金属層は、水素化が容易な状態
であれば単体でなくR元素を含む化合物でも良い。ま
た、非水素化金属層は、水素化層に覆われているため、
放電を行う雰囲気中に水銀が存在しても、直接水銀と接
触することがなく、水銀と反応しにくい構造になってい
る。
【0044】上記冷電子放出層(水素化イットリウム膜
4、7)は、この一例の上述の電極材料からなるもので
あり、後述するように放電電圧が低いとともに、長時間
使用しても放電電圧の上昇がほとんど見られず安定性の
高いものである。なお、Rで示される元素からなる金属
膜を水素化する際に、雰囲気中に含まれる微量な酸素や
酸素含有物の存在により、水素化領域の表面上に薄い酸
化領域が形成されるが、水素化層が露出している方が放
電電圧が若干低いので、ない方がより望ましい。
【0045】しかしながら基本的に、イットリウムの酸
化物は、安定性を除いて冷電子放出性電極の材料に適し
たものである。また、水素の共存下で、上記金属膜を酸
化した場合には、水素により酸素の金属膜への浸透が促
進される傾向があり、水素化イットリウムと酸化イット
リウムとが含まれた構造となることもある。いずれにお
いても酸化領域は、水素化領域が露出している電極程で
はないにしても放出性電極として低い放電電圧を示す。
【0046】従って、水素化領域上に薄い酸化領域が形
成されても冷電子放出性電極の初期放電性能に極端に悪
影響を与えることなく、特に酸化領域の厚みが2000
Å以下となっていれば、酸化領域が放電により経時的に
スパッタされて水素化領域が露出するので、長期にわた
って安定した放電が可能となる点において表面に酸化領
域のない水素化電極と実質的に同じである。
【0047】次に、本実施の形態の液晶表示装置のバッ
クライトに用いられる上記冷陰極放電管に適用される冷
電子放出性電極について説明する。この冷電子放出性電
極11は、図7に示されるように、くさび型(V字型)
の基板12の一方の表面に水素化イットリウムを有する
冷電子放出層13が500Å〜30000Åの厚さで形
成されている。基板12は、配線14に接続されてい
る。なお冷電子放出層13は酸化イットリウムを含んで
いてもよい。そして、上記金属基板1及び配線14は、
例えば、Ni、Cr、Mo、Al、Ti、Nd、Cu、
Ag、Auから選択される単体又は合金である。基板1
2及び冷電子放出層13は平板の基板材の表面に水素化
イットリウム膜を形成後に屈曲させて形成するか、くさ
び型の基板12の表面に水素化イットリウム膜を形成し
てもよい。
【0048】また、冷陰極放電管に適用される他の冷電
子放出性電極として、図8に示すように、基板16上に
Sc、Y、La、Ce、Gd、Lu、Th、U、Npの
グループから選ばれる少なくとも一つの元素を有する金
属膜17が形成され、金属膜17上にSc、Y、La、
Ce、Gd、Lu、Th、U、Npのグループから選ば
れる少なくとも一つの元素を有する水素化物を有する電
子放出膜18を設け、基板16が配線19に接続されて
いる構造でもよい。
【0049】この冷電子放出性電極11を用いた直管型
冷陰極放電蛍光管21を図9に示す。冷陰極放電蛍光管
21は、励起状態で所定の波長域の光を発光する蛍光材
料22が内壁に被膜されたガラス管23内に配置され、
一対の上記冷電子放出性電極11が冷電子放出層13を
対向するように配置された構造からなり、ガラス管23
内には、アルゴン等の希ガス及び水銀が封入されてい
る。同様に図10に示すように、内壁に蛍光材料26の
被膜が形成されたガラス管27内に一対の冷電子放出性
電極15が設けられた冷陰極放電蛍光管25でもよい。
【0050】次に、上記冷電子放出性電極の製造方法を
説明する。この一例の冷電子放出性電極の製造において
は、上述のように、Rで示される金属(Sc、Y、L
a、Ce、Gd、Lu、Th、U、Npのグループから
選ばれる少なくとも一つの元素)の膜を基板上に成膜す
る成膜工程と、次いで、この金属膜を水素ガスを含む雰
囲気下で加熱処理することにより水素化する水素化工程
とを行うことで上記冷電子放出性電極を製造する。
【0051】成膜工程においては、ニッケル−クロム系
の材料からなる基板333を洗浄し、次に基板333の
表面に、抵抗加熱や電子ビーム等による蒸着或いはスパ
ッタによりイットリウム膜334を成膜する。イットリ
ウム膜334は酸化されやすく、一旦全体が酸化される
と水素化が困難なので水素化処理工程までできるだけ酸
素に接しないように保持する。基板333は、従来のニ
ッケル電極と同様の材質のものを適用しているので、イ
ットリウムを含有する冷電子放出層の耐用期間を越える
ような長時間の使用を行い、電子放出層がスパッタし、
電子放出層がほとんどなくなってしまうような状態とな
っても、基板がニッケル電極として機能し、従来の電極
と同じレベルまで放電電圧が高くなってしまうが、電子
放出層の耐用期間を越えても、急に冷電子放出性電極が
機能しなくなるようなことがない。
【0052】また、イットリウム膜が厚く、脱水素を行
わなずに電極基板洗浄工程、イットリウム膜形成工程、
水素化工程のみで製造された冷陰極放電蛍光管では、放
電時間が100時間を越えると、白色発光が青みを帯び
てしまっていた。これは蛍光管内に水素化イットリウム
から放出された余分な水素が放出することに起因する。
このためイットリウム金属膜の水素化に際しては、金属
膜(イットリウム膜334)に余分な水素が入り込む可
能性が高く、成膜工程において成膜される水素化前の金
属膜(イットリウム膜334)の厚みは、13000Å
未満とされることが好ましい。特に6000Å以下の場
合、水素化工程における雰囲気中の水素分圧(水素濃
度)の微妙な差があっても放電特性にばらつきが小さ
く、製造制御しやすく、4000Å程度が特にばらつき
が小さく好ましい。金属膜(イットリウム膜334)の
厚みを例えば13000Å以上とした場合には、水素化
処理温度によって異なるが、金属膜(イットリウム膜3
34)を水素化して製造された冷電子放出性電極から放
出される水素が多くなり、冷陰極放電蛍光管にこの冷電
子放出性電極を用いた場合に、冷陰極放電蛍光管の発光
に悪影響がでる可能性がある。
【0053】同様に、金属膜(イットリウム膜334)
の厚みを13000Å以上とした冷電子放出性電極を用
いた冷陰極放電蛍光管を冷電子放出性電極の耐用期間を
越える時間用いた場合に、冷電子放出性電極がスパッタ
することになるが、この際に、損傷した電子放出層から
放出される水素濃度が高くなると、基板を上述のように
ニッケル電極と同様のものとしても、その時点で冷陰極
放電蛍光管が十分に使用できなくなるが、金属膜の厚み
が13000Å未満であれば、電子放出層が放電により
損傷することにより放出される水素濃度を低く抑えるこ
とができるので、冷電子放出性電極がスパッタしても冷
陰極放電蛍光管が急に使用できない状態となるのを防止
することができる。ただし、13000Å以上であって
も水素化イットリウムを減圧下で700℃程度に加熱す
れば余分な水素が放出され、冷電子放出性電極として十
分使用することができる。
【0054】そして、図11に示すように、基板333
上に形成された金属膜(イットリウム膜334)を反応
炉331内のテーブル332上に配置する。反応炉33
1の気体注入口338からは、反応炉331内が常に所
定の濃度の水素を含む不活性のアルゴン気体で満たされ
るように水素及びアルゴン気体が注入され、気体排出口
339からは水素及びアルゴン気体が排出するように設
定されている。
【0055】次に常温から100℃/15分〜100℃
/5分の割合で昇温し、300℃〜650℃程度で10
〜60分加熱する。イットリウム膜334は水素化が進
行し、図12に示すように、水素化イットリウム膜33
6がイットリウム膜335上に徐々に形成される。この
あと、脱水素工程において、1×10−3Torr以下望ま
しくは1×10−6Torr以下の減圧雰囲気中で350℃
以上望ましくは450℃以上800℃以下で15分加熱
し、水素イットリウム膜内に含まれた余分な水素を除去
する。
【0056】図13は、イットリウム膜の水素化工程に
おけるアルゴン及び水素雰囲気中の水素濃度(水素分
圧)及び水素化処理温度の範囲をグラフとして図示した
ものである。反応炉内には極微量の酸素が存在してい
る。領域Fは主に水素化イットリウムが形成できる範囲
であり、領域Gは水素化イットリウム及び/又は酸化イ
ットリウムが形成される範囲であり、領域Hは主に酸化
イットリウムが形成される範囲である。酸化イットリウ
ムは条件により体心立方格子や単純立方格子で構成され
る。なお、上述の生成されるイットリウム化合物は数十
分程度で生成されるものを示しており、より長時間保持
すればより低温でイットリウム化合物が生成される。
【0057】水素ガス濃度が10ppm未満の雰囲気で
は、短時間で十分にRで示される元素の金属の水素化を
行えない場合があり、確実に上記金属を水素化するため
には、水素ガス濃度が50ppm以上であることが好ま
しい。しかし、Rで示される金属は、例えば、100体
積%の水素(H2)下で、Yの金属を水素化した場合
に、X線回折で、水素化合物(水素化イットリウム)の
生成が確認できたが、水素が、上述したYの4配位や8
配位以外の不安定な場所に入ることがあり、この固溶分
を含む水素が経時的に放出される。イットリウムの水素
化後に得られる水素化イットリウム膜を再び加熱処理し
てこの膜から放出される水素の量は、水素化時の雰囲気
中の水素濃度や水素化温度の上昇にしたがい大幅に変化
することが確認された。
【0058】以下に、本発明の冷電子放出性電極及び冷
陰極放電蛍光管の特性について具体的に説明する。ま
ず、予め洗浄されたニッケル−クロム系の材料からなる
基板(INCONEL601)上にYの金属膜(膜厚1.3μm程
度)を形成した後に、この金属膜を水素化し、次いで、
真空炉で加熱することにより水素化に際して金属膜に入
り込んだ水素を放出させ、放出される水素ガス量を検出
した。
【0059】そして、水素化工程における雰囲気として
は、アルゴンガスに水素ガスを添加したものを用いると
ともに、この際の水素ガス濃度を、500ppm、10
0ppmとして水素化を行った。水素化工程における処
理温度(炉の温度)を、300℃、350℃、400
℃、450℃として水素化を行った結果を図14に示
す。図中、横軸に水素化工程における処理温度、縦軸に
水素化後に水素化イットリウム膜を加熱し、この膜から
放出された水素ガス量の相対値をとっている。
【0060】図中、黒四角印は、炉内の雰囲気が100
ppmの水素を含むアルゴン気体で満たされている場合
に形成された水素化イットリウム膜から放出された水素
気体の量であり、黒丸印は、炉内の雰囲気が500pp
mの水素を含むアルゴン気体で満たされている場合に形
成された水素化イットリウム膜から放出された水素気体
の量を示す。
【0061】同温で水素化工程における水素ガス濃度を
100ppmから500ppmに増やすと、明らかに放
出される水素ガス量が増えており、この温度範囲では、
水素化工程の処理温度が高い試料ほど、放出ガス量が少
ない。図中の範囲では、水素放出量は、水素化処理温度
に対し1次関数的な挙動を示す。なお、水素化処理時の
雰囲気中の水素ガス濃度を5%として製造した試料につ
いても同様の試験を行ったが、脱水素処理を行わずにそ
のまま冷陰極放電蛍光管の電極材料として使用するには
不適な程度に水素化後の水素の放出量が多かった。
【0062】また、水素化工程における水素濃度を5%
以上として脱水素処理を行わない水素化イットリウムを
含有する冷電子放出性電極をいくつか作成し、これを図
9に示す管長63mm、管径2.6mmの冷陰極放電蛍
光管の冷陰極として用いた。この冷陰極放電蛍光管をラ
ンプ電流が5mAの状態で長時間連続点灯したところ、
水素化イットリウムとして結晶中に含まれる以外の不安
定な水素のため数百時間内に異常放電となった。
【0063】すなわち、水素化する際の雰囲気中の水素
分圧が高いと、金属膜を水素化した生成された電子放出
層の水素化イットリウムの結晶以外の不安定な場所に、
不安定な水素が多量に含まれた状態となる。そして、こ
のように不安定な水素を余分に含んだ冷電子放出性電極
を備える冷陰極放電蛍光管を使用した際には、蛍光管内
の冷電子放出性電極から放出された水素が、放電に悪影
響を与えることになる。
【0064】従って、冷陰極放電蛍光管の電極として望
ましい性質の水素化イットリウムを得るための水素化の
際の雰囲気中における水素ガス濃度は、後に脱水素処理
を行わない場合については、0.5体積%以下であるこ
とが好ましい。また、水素ガス濃度は、より好ましくは
500ppm以下であり、さらに好ましくは、50pp
m〜100ppm程度である。上記不活性ガスとは、基
本的に希ガスであるが、ここではアルゴンガス以外のネ
オン等の希ガスを用いても良い。
【0065】なお、上記雰囲気中には、基本的に酸素ガ
スや、酸素含有物が含まれていないことが好ましいが、
使用される希ガスや水素ガス濃度が制御できれば、微量
の酸素や酸素含有物が含まれていても良く、上述のよう
に不純物レベルの酸素により電子放出層の表面に極薄い
酸化領域が形成されても、十分に冷電子放出性電極とし
て機能することができる。
【0066】図15では、最適水素化処理温度を求める
ために水素化イットリウム膜から放出されるおおよその
水素ガスの量と水素化処理温度をプロットした。横軸は
水素化処理時の温度であり、水素化のあと全てにおいて
減圧下で700℃の脱水素処理を施されている。ここで
用いられる炉は図14で用いられた炉と異なるため、多
少異なる値をとった。
【0067】図中、黒四角印は生成された水素化イット
リウムの水素化時のアルゴン雰囲気中の水素濃度が10
ppm、黒丸印は100ppm、黒三角印は500pp
m、印黒逆三角印は0.5体積%、黒菱形印は100体
積%の場合の、水素化イットリウムを減圧下で700℃
程度で加熱処理して放出した水素量を示す。水素化処理
温度が200℃未満の各試料においては、処理温度によ
る放出ガス量が少なく、水素化工程において、短時間で
は冷陰極放電蛍光管の電極材料として充分な程度に水素
化イットリウムが形成されていない場合が多い。
【0068】また、650℃より高い温度で水素化処理
を行った場合、放出ガス量が低いが、酸化イットリウム
のみが生成されることが多い。これは、上述のように、
650℃より高い水素化処理温度では、微量の水素ガス
の存在がイットリウムの酸化物の形成を促す傾向が大き
く、一度酸化された酸化イットリウムを還元して最終生
成物として水素化イットリウムを得ることが極端に困難
となるためである。
【0069】なお、650℃より低温でも表面に極薄い
酸化イットリウム領域(例えば、Y 23)が形成される
が、水素化イットリウムの表面に形成される酸化領域の
厚みは、数百Å以下であることが、X線回折(薄膜法)
やHFSの分析でも確認された。また、酸化領域の厚み
が2000Å以下であれば、冷電子放出性電極の性能が
大きく変わることがないので、650℃以下の処理温度
で水素化するものとすることにより、特性のよい冷電子
放出性電極を製造することができる。
【0070】そして、水素化工程における加熱温度(炉
内の温度)は、300℃以上であることが好ましい。3
00℃未満の温度では、Rで示される金属の水素化が進
行が遅く、短時間でのRで示される金属の水素化が困難
となる場合がある。より好ましい水素化工程における加
熱温度は、350℃以上である。
【0071】一方、水素化処理温度が650℃を越える
と、水素の存在がRで示される元素の酸化物の形成を促
す傾向が強く、上述のように水素化工程での希ガス雰囲
気中に存在する微量の酸素により元素Rの酸化が進行し
還元が困難な、酸化物が生成され、Rで示される元素の
水素化物を得ることが困難なものとなる。従って、微量
の酸素や酸素含有物が存在する状態では、水素化工程に
おける加熱温度を650℃以下とすることが好ましく、
さらに、600℃以下とすることがより好ましい。
【0072】また、水素化工程の加熱処理における昇温
速度は、10℃/分から30℃/分程度が好ましく、さ
らに、20℃/分程度とすることがより好ましい。ま
た、加熱処理後の降温速度は、10℃/分から1℃/分
とすることが好ましく、さらに、3℃/分程度とするこ
とがより好ましい。水素化前のイットリウムの膜厚を1
3000Åとし、水素化に際する水素濃度を100pp
m程度とするとともに、水素化に際する熱処理温度を4
00℃程度で製造した冷電子放出性電極を用いた図9に
示す形状の冷陰極放電蛍光管21の連続点灯試験を行っ
た。ガラス管23は、外径2.6mm、長さが63.5
mmのものを用いた。
【0073】図16にこの水素化イットリウム冷電子放
出性電極の冷陰極放電蛍光管21及び比較例として冷電
子放出性電極の電子放出層にニッケルを用いる点を除き
冷陰極放電蛍光管21と同じ規格の蛍光管の放電特性を
示す。実線は冷陰極放電蛍光管21の5mA時の放電電
圧特性であり、破線は冷陰極放電蛍光管21の3mA時
のである。水素化イットリウムの冷陰極放電蛍光管21
においては、7000時間を越えても明らかな放電電圧
の上昇はない。一点鎖線がニッケル電極を用いた冷陰極
放電蛍光管の放電特性である。
【0074】そして、この実施例における冷電子放出性
電極は、ニッケル電極に比較して30%程度、電圧にし
て50(V)程度の効率が向上している。すなわち、水
素化イットリウムを用いた冷電子放出性電極は、その放
電電圧が低く消費電力を低減することができる。他に水
素化イットリウムの表面に酸化イットリウムが形成され
た電極の放電管では、初期放電が170V程度であるの
に100時間を経過すると放電電圧が165V程度に下
がっていることが確認された。これは、初期放電時の電
子放電性に水素化イットリウムの表面に発生した酸化領
域が関与したためにやや高く、100時間後では表面の
酸化領域がスパッタされ、電子放出層表面に水素化イッ
トリウムが露出したために低下したと思われる。
【0075】すなわち、この一例の冷電子放出性電極
は、長時間使用しても従来のニッケル電極と同様に放電
電圧が上昇するようなことがなく、放電電圧が安定して
いるとともに、従来のニッケル電極に比較して、消費電
力を小さくすることができる。さらに他に、成膜工程に
おいてニッケル基板上にイットリウムの金属膜を膜厚を
13000Å程度で成膜し、水素化工程においてアルゴ
ンガス中の水素ガス濃度を0.5体積%として、製造し
た冷電子放出性電極を用いて図9に示すのと同様の冷陰
極放電蛍光管を作成した。
【0076】そして、この冷陰極放電蛍光管を用いた過
電流寿命試験を行った。管電流を7mAとして上記の冷
陰極放電蛍光管を連続点灯した。その結果を図17に示
す。この冷陰極放電蛍光管では1000時間を越える当
たりで異常放電を起こし、異常放電後に急激に管電圧が
上昇し、実質的にランプの寿命となるとともに、周囲の
温度上昇を招いた。この試験で用いられた冷電子放出性
電極は、水素化前のイットリウム膜の膜厚が1.3μm
と厚く、水素化工程における水素濃度も0.5体積%と
比較的高く、脱水素処理工程を施していないために、放
出される水素ガス量が多く電子放出層の破壊により異常
放電が発生した。しかし、水素化工程における水素濃度
を上述の範囲内とするか、水素化前の金属膜の膜厚を薄
くするか、或いは水素化後に減圧雰囲気で加熱する脱水
素処理を行えば、電子放出層が破壊されても、放出され
る水素量が少なく、異常放電が生じるのを防止すること
ができる。
【0077】そして、電子放出層破壊時の異常放電を防
止できれば、電子放出層が全てスパッタされても、基板
であるニッケル基板が冷電子放出性電極として機能し、
管電圧がニッケル電極レベルまで上昇するものの、電子
放出層が破壊されても冷陰極放電蛍光管が急に消灯する
のを防止できることになる。
【0078】なお、RH2+x(RはSc、Y、La、C
e、Gd、Lu、Th、U、Npのグループから選ばれ
る少なくとも一つの元素、Hは水素、−1<x<1)で
示される電極材料を含有する冷電子放出膜は、図18に
示すように、ホロー(=hollow)型冷電子放出性電極3
1に適用しても良い。冷電子放出性電極31は、配線3
2に接続された円筒状の基板33の内面に冷電子放出層
34が設けられた構造になっている。さらに図19に示
すように、冷電子放出性電極35は、配線36に接続さ
れた円筒状の基板33の内面にSc、Y、La、Ce、
Gd、Lu、Th、U、Npのグループから選ばれる少
なくとも一つの元素を含む金属または金属化合物を有す
る金属膜38が設けられ、金属膜38の表面に冷電子放
出層39が設けられた構造でもよい。
【0079】このホロー型冷電子放出性電極31、35
を用いた直管型冷陰極放電蛍光管40を図20及び図2
1に示す。冷陰極放電蛍光管41、42は、励起状態で
所定の波長域の光を発光する蛍光材料43が内壁に被膜
されたガラス管44内に、電子放出層34、39が対向
するように一対の冷電子放出性電極31、35が配置さ
れた構造からなり、ガラス管44内には、アルゴン等の
希ガス及び水銀が封入されている。
【0080】また、図22に示すようにガラス管51が
L字型や図23に示すようにガラス管61がU字型、図
24に示すようにガラス管71が蛇行型でもよいし、平
面型やその他の形状でも良い。配線53、63、73に
接続された冷電子放出性電極52、62、72はガラス
管51、61、71の内壁に塗布された蛍光体が発光す
るように希土類水素化物からなる上述の電子放出膜を備
え、管内は封止材54、64、74により封止されてい
る。なお、水素がほぼ100体積%雰囲気で600℃で
水素化処理を施した水素化物のdiffractionパターンを
図25に示す。反応系の極僅かな酸素により酸化イット
リウムも一緒に生成されていることが確認されている
が、十分な脱水素処理を行えば長期にわたって低電圧で
放電できる。
【0081】このような冷電子放出性電極を用いた冷陰
極放電蛍光管を、特に、携帯型の電池を用いる電子機器
の液晶表示装置のバックライトとして用いることによ
り、バックライトに必要な消費電力を低減して、携帯型
電子機器の電池によって使用可能な時間を延長すること
ができ、かつ、放電電圧が長期に渡って安定なので、長
期の使用により消費電力が増加するようなことがない。
【0082】図26は、駆動回路一体型の液晶表示装置
212の断面構成図であり、図27は、図26の液晶表
示装置212の平面構成図である。図26に示すよう
に、本実施の形態に係る液晶表示装置212の構成は、
対向配置された一対のガラス基板221、222の対向
面の一方側に、複数の画素電極223がマトリクス状に
配置されている液晶パネルとその下方に設けられた冷陰
極放電蛍光管286で構成されている。図27は、画素
電極223がガラス基板221上にマトリクス配置され
た画素を構成していることを示している。そして、各画
素電極223にはスイッチングを行うアクティブ素子の
薄膜トランジスタ(=Thin Film Transistor 以下TF
T)224がそれぞれ接続されている。当該画素部のア
クティブ素子は、ここでは、アモルファスシリコンTF
TまたはポリシリコンTFTで形成されている。
【0083】また、他方のガラス基板222側には、上
記した画素電極223に対向配置された1つの共通電極
225が全面に形成されている。そして、上記した画素
電極223と共通電極225の表面には、それぞれ液晶
分子の初期配向を整える配向膜226、227が形成さ
れている。このような一対の上下ガラス基板221、2
22の間には、周囲にシール材228で貼り合わせら
れ、これら基板221、222及びシール材228で囲
まれた領域には、液晶層229が充填されている。そし
て、配向膜226、227の間には、基板間隔を一定に
保つギャップ材230とが封入されている。
【0084】液晶層229は、基板221、222の厚
さ方向に約90#程度にツイストしているTN液晶、1
80#以上にツイストしているSTNの液晶、3次元網
目状構造のポリマーの隙間に液晶が介在する高分子分散
型液晶、強誘電性液晶、或いは反強誘電性液晶等のいず
れでもよい。さらに、上記の液晶セルは、図26に示す
ように、上下から偏光板231、232で挟まれてい
る。図26および図27に示すように、液晶表示装置2
12は、一方のガラス基板221上に走査駆動回路20
4と信号駆動回路205とがCOG技術により一体形成さ
れており、その駆動回路のトランジスタには、pチャネ
ルとnチャネルのCMOS(Complementary Metal Oxide
Semiconductor)ポリシリコンTFTか用いられている。
【0085】そして、図27に示すように、走査駆動回
路204からは、複数の走査線241がそれぞれ伸び
て、行方向に配置されたそれぞれの画素のTFT224の
各ゲート電極に接続されている。また、信号駆動回路2
05からは、複数の信号線242がそれぞれ伸びて、列
方向に配置されたそれぞれの画素のTFT224のソース
に接続されて構成されている。このように、液晶表示装
置212のガラス基板221上には、走査駆動回路20
4と信号駆動回路205とを一体形成した駆動回路一体
型の液晶表示装置としたので、実装面積が小さくなると
ともに、その液晶駆動方式にTFT等のアクティブ素子を
使ったアクティブマトリクス駆動方式を採用したため、
駆動回路を一方のガラス基板側にまとめることが可能と
なり、製造コストを低減することができる。なお、上述
の各種電極や素子や配向膜等が形成された上下ガラス基
板221,222と、これらに挟まれた液晶層229な
どの上記の構成要素から液晶パネルが形成されている。
【0086】そして、液晶表示パネルの下方には、円筒
型の冷陰極放電蛍光管286が配置され、冷陰極放電蛍
光管286の側方には、冷陰極放電蛍光管286からの
光を導光するアクリル樹脂からなる導光板287が設け
られ、導光板287の下面には反射板288が設けられ
ている。導光板287の上面には、光拡散板289が設
けられている。これら、冷陰極放電蛍光管286、導光
板287、反射板288、光拡散板289からバックラ
イトが構成されている。冷陰極放電蛍光管286は、そ
の一対の電極が対向して配置され、電極の冷電子放出膜
はRH2+x(RはSc、Y、La、Ce、Gd、Lu、
Th、U、Npのグループから選ばれる少なくとも一つ
の元素、Hは水素、−1<x<1)で示される電極材料
を有している。この冷電子放出膜は一部に元素Rの酸化
物を含んでいてもよい。
【0087】図28は、この実施の形態の直流駆動のカ
ラープラズマディスプレイパネルの一部を示した断面図
である。PDP91は、それぞれ赤色、緑色、青色を表
示する複数の画素から構成され、各画素は、透明な上基
板92と下基板93との間に設けられた格子状或いはス
トライプ状の障壁101により区分けされている。下基
板93上には補助カソード電極94が各画素の中央に配
置されている。冷電子放出性電極である補助カソード電
極94は、Y、Ni、Cr、Al、Moの中から少なく
とも1つ選択される導体からなる基体95と、基体95
上に形成された希土類水素化物として水素化イットリウ
ムからなる電子放出膜96と、から構成されている。電
子放出膜96は酸化イットリウムを含んでいてもよい。
補助カソード電極94の周囲には、データ電極97が電
極94と離間して配置されている。補助カソード電極9
4を中心としたデータ電極97の外側方向にはアモルフ
ァスシリコン等の電流制御膜98が配置されている。ま
た、電流制御膜98のさらに外側には冷電子放出性電極
であるカソード電極102が配置されている。カソード
電極102は、Y、Ni、Cr、Al、Moの中から少
なくとも1つ選択される導体からなる基体103と、基
体103上に形成された希土類水素化物として水素化イ
ットリウムからなる電子放出膜104と、から構成され
ている。電子放出膜104は酸化イットリウムを含んで
いてもよい。電流制御膜98は、カソード電極102の
スパッタを抑制するため、電流を制限している。電流制
御膜98の抵抗は、膜厚、長さ、アモルファスシリコン
中に添加される不純物等により設定することができる。
【0088】また、下基板93上には、補助カソード電
極94の電子放出膜96とカソード電極102の電子放
出膜104を除く全面に絶縁膜105が設けられてい
る。補助カソード電極94の周囲の絶縁膜105上に
は、補助障壁106が形成されている。障壁101及び
補助障壁106は、各画素毎に、赤色に発光する蛍光体
107R、緑色に発光する蛍光体107G、青色に発光
する蛍光体107Bがそれぞれ設けられている。蛍光体
107Rとしては、(Y,Gd)BO3:Eu3+,Y2
3:Eu3+,があり、蛍光体107Gとしては、Zn2
iO4:Mn,BaAl1219:Mnがあり、蛍光体1
07Bとしては、BaMgAl1423:Eu 2+,SrM
g(SiO42:Eu2+がある。
【0089】上基板92には、各画素に応じて、赤色に
分光するカラーフィルタ111R、緑色に分光するカラ
ーフィルタ111G、青色に分光するカラーフィルタ1
11Bが設けられている。カラーフィルタ111R、1
11G、111Bの表面には、ITOからなる透明電極
112が設けられている。また、上基板92と下基板9
3と障壁101に囲まれた空間には、He、Xeを含む
希ガス113が封入されている。
【0090】上記PDP91の駆動方法について、以下
に説明する。第1に、透明電極112と補助カソード電
極94との間に所定の電圧を印加することにより補助プ
ラズマを発生させる。第2に、各画素には表示に応じた
データ電圧がデータ電極97に印加され、電流制御膜9
8から制御された電流がカソード電極102に流れる。
カソード電極102と透明電極112との間には、補助
プラズマの補助により、プラズマがすばやく発生する。
このプラズマにより希ガスからの紫外線が発生し、紫外
線が各画素の蛍光体に当たり、所定の波長域の光を発光
し、上基板92を透過して表示される。
【0091】また、外光がPDP91に入射すると、カ
ラーフィルタ111R、111G、111Bにより各色
に分光されて上基板92から出射されるので、蛍光体1
07R、107G、107Bの発光に加え、より色相の
濃い色で表示することができる。また、カラーフィルタ
111R、111G、111Bは分光しているので、外
光の反射によるちらつきを抑制することができ、見やす
い表示が可能となる。
【0092】PDP91はその表示面側に光シャッター
としての液晶パネルを設けてもよい。液晶パネルを設け
ることにより、細かい階調表示を行うことができる。ま
た、上記水素化イットリウムを有する冷電子放出性電極
を備えるPDP91は、蛍光体を用いたカラー発光であ
ったが、蛍光体を用いずにプラズマ発光による橙色を表
示色に用いるPDPにも応用することができる。
【0093】上記PDP91に用いる希土類元素として
は、イットリウムの他にSc、La、Ce、Gd、L
u、Th、U、Npのグループの中から選択することが
できる。また水素化物とともに含まれてもよい酸化物
は、イットリウムの他にSc、La、Ce、Gd、L
u、Th、U、Npのグループの中から選択することが
できる。そして基体95、103はアノード電極である
透明電極112より低仕事関数の材料であれば、上記材
料に限らない。
【0094】さらに本発明の冷電子放出性電極は、フィ
ールドエミッションディスプレイデバイスにも適用する
ことができる。図29はFEDの一部の断面図であり、
FED121は、それぞれ赤色、緑色、青色を表示する
複数の画素から構成され、各画素は、互いに離間して配
置された透明な上基板122と下基板123との間に格
子状或いはストライプ状の障壁により区分けされてい
る。下基板123上には、輝度データ電圧が印加される
データ電極124が設けられ、そのデータ電極124の
上には、アモルファスシリコンからなる電流制御膜12
5が形成されている。電流制御膜125の上には、1画
素につき、約2000程度の数の円錐状の冷電子放出性
電極である冷陰極126が設けられている。
【0095】冷陰極126は、円錐状のY、Ni、C
r、Al、Moの中から少なくとも1つ選択される基体
127と、その表面に設けられた、希土類水素化物とし
て水素化イットリウムからなる電子放出膜128と、か
ら構成される。各冷陰極126は、隣接する冷陰極12
6と絶縁膜129を介して配置されている。絶縁膜12
9上には、冷陰極126上が開放しているゲート電極1
30が設けられている。電子放出膜128は酸化イット
リウムを含んでいてもよい。電流制御膜125は、冷陰
極126のスパッタを抑制するため、電流を制限してい
る。電流制御膜125の抵抗は、膜厚、長さ、アモルフ
ァスシリコン中に添加される不純物等により設定するこ
とができる。
【0096】上基板122には、冷陰極126との対向
面にITOからなるアノード電極の透明電極131が設
けられており、透明電極131の表面には、赤色に発光
する蛍光体132R、緑色に発光する蛍光体132G、
青色に発光する蛍光体132Bがそれぞれ設けられてい
る。
【0097】上記FED121の駆動方法について、以
下に説明する。まず、透明電極131とデータ電極12
4との間に各画素に応じたデータ電圧が印加される。デ
ータ電極124からは、電流制御膜125を介して制御
された電流が冷陰極126の基体127に流れる。色表
示する画素のゲート電極130には選択電圧が印加さ
れ、ゲート電極130により選択された冷陰極126
は、データ電圧に応じて冷陰極126の先端の電子放出
膜128から電子が放出される。
【0098】放出された電子は、所定の電圧が印加され
た透明電極131の方に寄せられていく。このため電子
は、この透明電極131の表面にある蛍光体132R、
132G、132Bに当たり、蛍光体132R、132
G、132Bが可視光を発光して、可視光が透明基板
(上基板122)を透過してカラー表示される。上記F
ED121は、その表示面側に光シャッターとしての液
晶パネルを設けてもよい。液晶パネルを設けることによ
り、細かい階調表示を行うことができる。
【0099】また、水素化イットリウムを有する冷電子
放出性電極は、単色発光のフィールドエミッションディ
スプレイデバイスにも適用することができる。上記フィ
ールドエミッションディスプレイデバイス121に用い
る希土類元素としては、イットリウムの他にSc、L
a、Ce、Gd、Lu、Th、U、Npのグループの中
から選択することができる。また水素化物とともに含ま
れてもよい酸化物は、イットリウムの他にSc、La、
Ce、Gd、Lu、Th、U、Npのグループの中から
選択することができる。そして基体127はアノード電
極である透明電極112より低仕事関数の材料であれ
ば、上記材料に限らない。
【0100】なお、上記実施形態においては、表示装置
として液晶表示装置を挙げ、液晶表示装置のバックライ
トの冷陰極放電管に上記冷電子放出性電極を備えるもの
としたが、バックライトは、上述の構成のものに限られ
るものではなく、Sc、Y、La、Ce、Gd、Lu、
Th、U、Npのグループから選ばれる少なくとも一つ
の元素の水素化物を有する冷電子放出性電極を備えた冷
陰極放電管を備えるものならば、どのようなものでも良
い。また、液晶表示装置も、上述のTFT型のものに限
られるものではなく、他のアクティブ素子を用いたもの
や、アクティブ素子を用いないものなどでも良い。
【0101】また、液晶以外の非自発光表示装置に、上
述のバックライトを用いるものとしても良い。また、P
DP及びFEDも上述の構造のもに限られるものではな
く、上述の構造を一部代えたものや、上述の構造の一部
を応用したものや、上述の構造から派生したものなどで
あっても良く、上述のSc、Y、La、Ce、Gd、L
u、Th、U、Npのグループから選ばれる少なくとも
一つの元素の水素化物を有する冷電子放出性電極を備え
たものならば良い。
【0102】
【発明の効果】本発明の請求項1、2または3記載の表
示装置によれば、表示装置に備えられた冷電子放出性電
極が有する上記水素化物が、低電圧で長期に渡って安定
した冷電子放出を行なうことができるので、上記冷電子
放出性電極を備えた表示装置、例えば、バックライトに
上記冷電子放出性電極を有する冷陰極放電管を備えた液
晶表示装置や、冷陰極として上記冷電子放出性電極を備
えたPDPや、同じく冷陰極として上記冷電子放出性電
極を備えたFEDなどにおいて、消費電力の低減、長期
に渡る表示の安定化を図ることができる。
【0103】本発明の請求項4記載の表示装置によれ
ば、液晶表示装置に用いられるバックライトに備えられ
た冷陰極放電管は、Sc、Y、La、Ce、Gd、L
u、Th、U、Npのグループから選ばれる少なくとも
一つの元素の水素化物を有する冷電子放出性電極を備え
ているので、仕事関数の低い水素化物を有する電子放出
性電極が低い電圧で冷電子を放出することができ、か
つ、良好な放電を長期に渡って安定して得ることができ
る。
【0104】従って、消費電力の多くをバックライトで
消費される透過型液晶表示装置において、消費電力の低
減を図るとともに、上記冷電子放出性電極を有する冷陰
極放電管の放電電圧が長期に渡って安定なので、長期の
使用により消費電力が増加するのを防止することができ
る。特に、上記液晶表示装置が携帯型の電子機器に備え
られたもので、電源として電池を用いている場合に、バ
ックライトに上記冷電子放出性電極を有する冷陰極放電
管を適用すれば、バックライトに必要な消費電力を低減
して、携帯型電子機器の電池によって使用可能な時間を
延長することができる。
【0105】本発明の請求項5記載の表示装置によれ
ば、冷陰極放電管と同様に、冷陰極による二次電子放出
を利用するPDPにおいても、上述のバックライト用の
冷陰極放電管と同様に、冷陰極としてSc、Y、La、
Ce、Gd、Lu、Th、U、Npのグループから選ば
れる少なくとも一つの元素の水素化物を有する冷電子放
出性電極を備えているので、仕事関数の低い水素化物を
有する電子放出性電極が低い電圧で冷電子を放出するこ
とができ、かつ、良好な放電を長期に渡って安定して得
ることができる。従って、PDPにおいて、低電圧での
表示を長期に渡って行なうことができ、低消費電力で安
定した表示を長期に渡って行なうことができる。
【0106】本発明の請求項6記載の表示装置によれ
ば、冷陰極から電界を放出してアノード側の蛍光材を発
光させるFEDにおいて、冷陰極としてSc、Y、L
a、Ce、Gd、Lu、Th、U、Npのグループから
選ばれる少なくとも一つの元素の水素化物を有する冷電
子放出性電極を備えているので、仕事関数の低い水素化
物を有する電子放出性電極が低い電圧で冷電子を放出す
ることができ、かつ、良好な電界放出を長期に渡って安
定して得ることができる。従って、低消費電力で安定し
た表示を長期に渡って行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の表示装置の冷電子放出性電
極の材料として用いられる水素化イットリウムのX線回
折のパターンを示す図面である。
【図2】上記実施形態の表示装置の冷電子放出性電極の
材料として用いられる水素化イットリウムの元素成分を
示すグラフである。
【図3】上記実施形態の表示装置の冷電子放出性電極の
材料として用いられる水素化イットリウム及びガラスの
反射率を示すグラフである。
【図4】上記実施形態の表示装置の冷電子放出性電極の
材料として用いられる水素化イットリウムの透過率を示
すグラフである。
【図5】上記実施形態の表示装置の冷電子放出性電極の
概略を示す断面図である。
【図6】上記実施形態の表示装置の冷電子放出性電極の
概略を示す断面図である。
【図7】上記実施形態の表示装置としての液晶表示装置
のバックライトに用いられる冷陰極放電管の冷電子放出
性電極を示す斜視図である。
【図8】上記実施形態の表示装置としての液晶表示装置
のバックライトに用いられる冷陰極放電管の冷電子放出
性電極を示す斜視図である。
【図9】上記実施形態の表示装置としての液晶表示装置
のバックライトに用いられる冷陰極放電管を示す断面図
である。
【図10】上記実施形態の表示装置としての液晶表示装
置のバックライトに用いられる冷陰極放電管を示す断面
図である。
【図11】上記実施形態の表示装置の冷電子放出性電極
の製造工程を示す略断面図である。
【図12】上記実施形態の表示装置の冷電子放出性電極
の製造工程における水素化工程を示す略断面図である。
【図13】上記冷電子放出性電極の製造の水素化工程に
おける水素濃度範囲と処理温度範囲を示すグラフであ
る。
【図14】上記冷電子放出性電極の製造の水素化工程後
に減圧下、所定の温度で加熱して放出された水素の量を
示すグラフである。
【図15】広い温度範囲で水素化を行った後に減圧下、
所定の温度で加熱して放出された水素の量を示すグラフ
である。
【図16】良好な条件で製造された上記冷電子放出性電
極を用いた冷陰極放電蛍光管の連続放電特性及び比較例
としてニッケル電極を用いた放電管の放電特性を示すグ
ラフである。
【図17】良好とは言えない条件で製造された上記冷電
子放出性電極を用いた冷陰極放電蛍光管の過電流による
放電特性を示すグラフである。
【図18】上記実施形態の表示装置としての液晶表示装
置のバックライトに用いられる冷陰極放電管のホロー型
冷電子放出性電極の概略構造を示す斜視図である。
【図19】上記実施形態の表示装置としての液晶表示装
置のバックライトに用いられる冷陰極放電管のホロー型
冷電子放出性電極の概略構造を示す斜視図である。
【図20】上記ホロー型冷電子放出性電極を備えた冷陰
極放電管を示す断面図である。
【図21】上記ホロー型冷電子放出性電極を備えた冷陰
極放電管を示す断面図である。
【図22】上記実施形態の表示装置としての液晶表示装
置のバックライトに用いられるL字型の冷陰極放電蛍光
管を示す断面図である。
【図23】上記実施形態の表示装置としての液晶表示装
置のバックライトに用いられるU字型の冷陰極放電蛍光
管を示す断面図である。
【図24】上記実施形態の表示装置としての液晶表示装
置のバックライトに用いられる蛇行型の冷陰極放電蛍光
管を示す断面図である。
【図25】所定の条件下で製造された水素化イットリウ
ム及び酸化イットリウムを有する上記冷電子放出性電極
の表層部分の冷電子放出膜のX線回折のパターンを示す
図面である。
【図26】上記実施形態の表示装置としての液晶表示装
置の液晶表示装置を示す断面図である。
【図27】上記実施形態の表示装置としての液晶表示装
置の一方の基板を示す平面図である。
【図28】上記実施形態の表示装置としてのプラズマデ
ィスプレイパネルを示す要部断面図である。
【図29】上記実施形態の表示装置としてのフィールド
エミッションディスプレイデバイスを示す要部断面図で
ある。
【符号の説明】
1 冷電子放出性電極 5 冷電子放出性電極 11 冷電子放出性電極 15 冷電子放出性電極 21 冷陰極放電蛍光管(冷陰極放電管) 25 冷陰極放電蛍光管(冷陰極放電管) 31 冷電子放出性電極 35 冷電子放出性電極 41 冷陰極放電蛍光管(冷陰極放電管) 42 冷陰極放電蛍光管(冷陰極放電管) 52 冷電子放出性電極 62 冷電子放出性電極 72 冷電子放出性電極 91 プラズマディスプレイパネル 94 補助カソード電極(冷電子放出性電極) 102 カソード電極(冷電子放出性電極) 121 フィールドエミッションディスプレイデバイ
ス 126 冷陰極(冷電子放出性電極) 212 液晶表示装置 286 冷陰極放電蛍光管(冷陰極放電管)
フロントページの続き (72)発明者 森 裕一 神奈川県横浜市青葉区荏田西1−3−1 スタンレー電気株式会社技術研究所内 (72)発明者 平間 浩則 神奈川県横浜市青葉区荏田西1−3−1 スタンレー電気株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 5C015 AA05 BB02 CC06 CC07 CC08 CC09 CC10 CC12 CC13 5C036 EE19 EF02 EF16 EG11 EH11 5C040 FA02 GB20 KB22 MA19

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷電子放出性電極を備える表示装置であ
    って、 上記冷電子放出性電極は、Sc、Y、La、Ce、G
    d、Lu、Th、U、Npのグループから選ばれる少な
    くとも一つの元素の水素化物を有することを特徴とする
    表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の表示装置であって、 上記水素化物は、RH2+x(RはSc、Y、La、C
    e、Gd、Lu、Th、U、Npのグループから選ばれ
    る少なくとも一つの元素、Hは水素、−1<x<1)で
    示されることを特徴とする表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の表示装置であっ
    て、 上記冷電子放出性電極は、さらにSc、Y、La、C
    e、Gd、Lu、Th、U、Npのグループから選ばれ
    る少なくとも一つの元素の酸化物を有することを特徴と
    する表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載の表示装置で
    あって、 液晶パネルと該液晶パネルの背面側に配置されるバック
    ライトとを備え、かつ、該バックライトに上記冷電子放
    出性電極を有する冷陰極放電管を備えた液晶表示装置で
    あることを特徴とする表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項1、2または3記載の表示装置で
    あって、 冷陰極として上記冷電子放出性電極を備えたプラズマデ
    ィスプレイパネルであることを特徴とする表示装置。
  6. 【請求項6】 請求項1、2または3記載の表示装置で
    あって、 冷陰極として上記冷電子放出性電極を備えたフィールド
    エミッションディスプレイデバイスであることを特徴と
    する表示装置。
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