JPH09306422A - 発光装置 - Google Patents

発光装置

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JPH09306422A
JPH09306422A JP14856296A JP14856296A JPH09306422A JP H09306422 A JPH09306422 A JP H09306422A JP 14856296 A JP14856296 A JP 14856296A JP 14856296 A JP14856296 A JP 14856296A JP H09306422 A JPH09306422 A JP H09306422A
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JP
Japan
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electron
electrode
cold cathode
cathode fluorescent
fluorescent tube
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Application number
JP14856296A
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English (en)
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Osamu Nakamura
修 中村
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子放出用電極から電子を放出し易く、発光
電圧の低い、高効率な発光装置を提供する。 【解決手段】 ガラス封入管2内に、一対の対向する電
子放出用電極3、3が配置されている。この電子放出用
電極3は、インコネル(Ni−Cr系材料)でなる電極
基板3Aの表面に、イットリウム(Y)でなる電子放出
層3Bが、形成されている。この電子放出層3Bの膜厚
は、例えば30000Å程度に設定されている。このよ
うな構成とすることにより、電子放出用電極3から電子
が放出され易くなり、冷陰極蛍光管の低電圧化ならびに
低消費電力化を達成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、強電界により電
子を放出する電子放出用電極を備えた発光装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】導体または半導体からなる、強電界によ
り電子を放出する電子放出性電極は、コイル状のフィラ
メントに電流を流して加熱して電子を放出する熱陰極と
は異なり、針状または平面状の構造からなり、約107
V/cm以上の強い電圧が印加されると電子が電極界面
からトンネル効果により放出する機構を有している。こ
のような強電界により電子を放出する電子放出性電極
は、液晶等の非自発光表示装置のバックライトとしての
冷陰極蛍光管、複写機、単色または多色表示装置とし
て、プラズマディスプレイ装置およびVFD(Vacuum F
luorescent Display)等の陰極として広い用途への試み
が続けられている。電子放出性電極を用いた冷陰極蛍光
管は、蛍光体が内壁に設けられた管とその管の内部に封
入された混合希ガスおよび水銀を備えており、電子放出
性電極から放出された電子が管内の水銀原子と衝突し紫
外線を発生し、蛍光体が励起され可視光を発光する。強
電界により電子を放出する電子放出性電極の材料として
は、ニッケル(Ni)やモリブデン(Mo)などの低仕
事関数の元素からなる金属が用いられている。このよう
な材料からなる電子放出性電極を備えた冷陰極蛍光管は
一般に、その管径を小さくするに従い輝度(cd/
2)が高くなる傾向があるので、冷陰極蛍光管を備え
た装置自体を薄型化でき、液晶表示装置のバックライト
には好適であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、同時に
ランプ放電電圧も高くなり、結果としてランプ電力が大
きくなってしまい、特に携帯用表示装置に用いると長時
間表示することが困難であるという問題が生じた。ま
た、これらの金属電極では、放電により電子放出性材料
がスパッタしてしまい、管壁を汚染するとともに発光寿
命が短い要因となっていた。このような課題に対し様々
な材料が模索されてきているが、冷陰極はトンネル効果
を利用しているため、著しくトンネリングを妨げるよう
な絶縁物を用いることはできないといった、多くの制限
が強いられている。
【0004】この発明が解決しようとする課題は、電子
放出用電極から電子を放出し易くして、電極近傍の無駄
な放電を抑制し、以て低電圧化ならびに低消費電力化を
達成させるには、どのような手段を講じればよいかとい
う点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明にお
ける発光装置は、内部に空隙を有し、少なくとも一部が
可視光に対し透過性を示す外囲器と、前記外囲器の空隙
内に配置される、冷電子放出性の希土類元素のみからな
る電子放出膜を有する電子供給手段と、前記外囲器の空
隙内の前記電子供給手段に対向して配置される、導電性
または半導体材料からなる電子受容手段と、を備えるこ
とを特徴としている。請求項1記載の発明によれば、低
仕事関数の希土類元素を電子放出膜に適用しているの
で、低い放電電圧でより高い輝度で発光することができ
る。このため、消費電力を削減することができるので、
例えば携帯用の表示装置に具備すれば、長時間表示を行
うことができる。
【0006】請求項2記載の発明では、前記希土類元素
がイットリウムのみからなることを特徴としている。請
求項2記載の発明によれば、イットリウムを用いること
により、放電に伴う電子供給手段のスパッタ性を抑制す
ることができ、このため、発光寿命を著しく延長するこ
とができる。
【0007】請求項3記載の発明では、前記外囲器は、
内部に可視光を発光する蛍光体が設けられていることを
特徴としている。請求項3記載の発明によれば、外囲器
の内部に蛍光体を設けるため、任意の色を発光すること
ができ、自発光多色表示を実現することができる。
【0008】請求項4記載の発明では、前記電子受容手
段は、前記電子供給手段と同一の希土類元素からなる膜
を有することを特徴としている。請求項4記載の発明に
よれば、電子受容手段が電子供給手段と同一の希土類元
素膜を有しているので、電子受容手段、電子供給手段間
で交流駆動を行うことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る冷陰極蛍光
管の詳細を各実施形態に基づいて説明する。
【0010】(実施形態1)図1および図2は、この発
明に係る発光装置の実施形態1を示している。図1は冷
陰極蛍光管の側面説明図、図2は冷陰極蛍光管の電子放
出性電極の側面図である。
【0011】以下に、冷陰極蛍光管の構成を説明する。
冷陰極蛍光管1は、希ガスと水銀とが封入された直線円
筒形状のガラス管3内に、それぞれ配線4に接続された
一対の電子放出性電極2が対向して配置された構造で、
透明のガラスからなるガラス管2の内壁には、紫外線を
受け白色光を発光する蛍光体を塗着されている。ガラス
管3は、外径が2.6mm、管の長さが63.5mm、
電子放出性電極2間の距離は45mmと設定されてい
る。
【0012】電極2は、図2に示すように、配線4に接
続され、長方形を二分するように折り曲げられたNi−
Cr系基体(INCONEL601)5と、基体5上に設けられた
3000Å〜30000Åの厚さのイットリウム単体か
らなる電子放出膜6と、からなり、一対の電子放出性電
極2は電子放出膜6を互いに対向させている。蛍光体は
封入された水銀を励起した結果生じる紫外線により所定
の波長域の白光を発光する。
【0013】上記した方法で形成された電子放出用電極
2を試料として、この試料の表面をスパッタしながらオ
ージェ電子分光法により、試料の深さ方向の分析を行っ
たところ、図3に示す結果が得られた。この図3におい
て、横軸はスパッタ時間を表し、縦軸は分析元素の強度
を表している。この図3から明らかなように、本実施形
態では、電子放出膜6を構成するイットリウム(Y)
が、深さ方向に均一に堆積されていることが確認され
た。
【0014】このイットリウムからなる電子放出膜6を
備えた冷陰極蛍光管の放電特性と、比較例としてNiか
らなる電子放出膜6の冷陰極蛍光管の放電特性と、を図
4に示す。
【0015】図から明らかなように、イットリウムから
なる電子放出膜6を備えた冷陰極蛍光管は、Ni型冷陰
極蛍光管に比べ、低い放電電圧で発光した。また、イッ
トリウム型冷陰極蛍光管は、Ni型冷陰極蛍光管より、
発光輝度および発光効率(光束/放電電力)が高いこと
が確認された。さらにスパッタ性についてもNi型冷陰
極蛍光管と同等以上の効果が現れた。
【0016】(実施形態2)図5および図6は、この発
明に係る冷陰極蛍光管の実施形態2を示している。図5
は冷陰極蛍光管の側面説明図、図6は冷陰極蛍光管の電
子放出用電極の側面図である。
【0017】以下に、冷陰極蛍光管の構成を説明する。
図5において、符号11は冷陰極蛍光管を示している。
この冷陰極蛍光管11は、円筒状のガラス封入管12
と、ガラス封入管12内に対向して配置された、一対の
円板状の電子放出用電極13と、これら電子放出用電極
13にそれぞれ接続され、ガラス封入管12の外へ導出
さらた電極配線14と、から大略構成されている。この
実施形態では、ガラス封入管12の寸法を、管の内径が
12mm、管の長さが240mm程度に設定した。ま
た、このガラス封入管12内に対向して配置された電子
放出用電極13の直径は10mmとした。そして、電子
放出用電極13どうしの間の距離は、220mmに設定
した。
【0018】上記した電子放出用電極13の構造につい
て図6を用いて説明する。同図に示すように、この電子
放出用電極13は、(直径が10mmの)円板状の電極
基板13Aの表面(他方の電子放出用電極13と対向す
る側の面)に、電子放出層13Bが形成されてなる。電
極基板13Aは、インコネル(Ni−Cr系材料)で形
成され、直径が10mmに設定されている。また、本実
施形態では、電子放出層13Bが、仕事関数3.07e
Vのイットリウム(Y)で形成され、その膜厚は300
0Å〜30000Åに設定されている。なお、電極基板
13Aにおける電子放出層13Bが形成されない面の中
央には、導電性材料でなる杆状の電極配線14が一体的
に形成されている。
【0019】次に、電子放出用電極13の形成方法を説
明する。まず、本実施形態では、インコネルでなる電極
基板13Aを用意し、電極基板13Aの洗浄・乾燥を行
う。その後、電極基板13Aを電子ビーム蒸着装置に入
れ、電極基板13Aの表面にイットリウム(Y)を堆積
させて電子放出層13Bを成膜する。この蒸着工程にお
いて、到達真空度は10-7Torrであり、成膜中の真空度
は10-6Torr台であり、成膜速度は10Å/秒とした。
【0020】上記した構成の冷陰極蛍光管11を用いて
放電試験を行ったところ、1時間経過後の最小発光電圧
が281Vであり、1000時間経過後の最小発光電圧
が287Vであった。同様の放電試験を、Ni電極を備
えた同じ構造寸法の冷陰極蛍光管(比較例について行っ
た結果、1時間経過後の最小発光電圧が360Vであ
り、1000時間経過後の最小発光電圧が340Vであ
った。このように本実施形態では、上記した試験結果か
ら判るように、比較例に比べて発光に要する最小発光電
圧を大幅に低くできるため発光効率が向上し、消費電力
を低く抑えることができる。なお、本実施形態では、電
子放出用電極3を形成した後に電極表面には非晶質の自
然酸化膜が形成されるが、冷陰極蛍光管を放電させるこ
とにより、この自然酸化膜を容易に除去することができ
る。
【0021】以下、実施形態3〜実施形態6における電
子放電用電極の構成を列挙し、上記実施形態2と同様の
放電試験を行った結果を、上記実施形態2の結果を含
め、Ni電極を備えた従来の冷陰極蛍光管と比較して下
表1に示す。なお、実施形態3〜実施形態6に係る冷陰
極蛍光管の構造・寸法は上記実施形態2と同様である。
また、実施形態3〜実施形態6において、実施形態2と
同様の部分には実施形態2と同じ符号を用いて説明す
る。
【0022】(実施形態3)実施形態3においては、電
極基板13Aの材料をインコネルとし、電子放出層13
Bの材料をイットリウムとする。電子放出層13Bの膜
厚は、3000Åに設定した。
【0023】(実施形態4)実施形態4においては、電
極基板13Aの材料をインコネルとし、電子放出層13
Bの材料をイットリウムとする。電子放出層13Bの膜
厚は、1000Åに設定した。
【0024】(実施形態5)実施形態5においては、電
極基板13Aの材料をNiとし、電子放出層13Bの材
料をイットリウムとする。電子放出層13Bの膜厚は、
3000Åに設定した。
【0025】(実施形態6)実施形態6においては、電
子放出用電極13をイットリウムのみでなる構成とし
た。すなわち、電子放出層13Bのみでなる構成とし
た。この電子放出用電極13は、イットリウムでなるイ
ンゴットを作成し、このインゴットを円板状に切断・研
磨することにより形成することができる。
【0026】
【表1】
【0027】上記表1から判るように、実施形態3〜実
施形態6に係る冷陰極蛍光管は、Ni電極を備えた従来
の冷陰極蛍光管(比較例)よりもその最小発光電圧が大
幅に低下している。このため、実施形態3〜実施形態6
においても、発光効率が向上することが理解できる。ま
た、1000時間経過後においても、実施形態2〜実施
形態6の最小発光電圧は低いままである。このように、
低い電圧で発光が行えるため、冷陰極蛍光管の発光寿命
を長くすることができる。
【0028】以上、実施形態1〜実施形態6について説
明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、
構成の要旨に付随する各種の構造変更、材料変更などが
可能である。上記した各実施形態では、電子放出層とし
てイットリウムを用いたが、この他の希土類元素、例え
ばスカンジウム(Sc)、ランタン(La)、セリウム
(Ce)、プラセオジウム(Pr)、ネオジム(N
d)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、ガ
トリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシ
ウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(E
r)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ル
テチウム(Lu)などの中から一種類または複数種類を
含ませて、これらを主成分として用いることができる。
表2にこれら希土類元素の特性図を示す。
【0029】
【表2】
【0030】因に、これらの希土類元素の仕事関数は、
3.3〜2.5eVであり、Niの仕事関数4.5eV
程度であるのに比較して小さい。このため、これらの物
質からなる電極は、電子を放出し易く、冷陰極蛍光管の
発光効率を向上させることが可能となる。
【0031】なお、上記実施形態1〜実施形態5におい
ては、電極基板材料としてインコネルや、Niを用いて
いるが、他の導電性を有する材料をもちいても勿論よ
い。
【0032】また、上記実施形態1〜実施形態5におい
ては、Y膜を電子ビーム蒸着法を用いて形成したが、抵
抗加熱やスパッタリング等の他の成膜方法を適用しても
勿論よい。
【0033】(実施形態7)上記冷陰極蛍光管を液晶表
示パネルのバックライトとして適用することができる。
図7に示すように、液晶表示パネル81は、対向面に電
極を具備したガラスあるいは有機フィルムからなる透明
基板82、83と、基板82、83および基板82、8
3を互いに接合するシール材85により封入されている
TN或いはSTNの液晶84から構成されている。液晶
表示パネル81はTFT等のスイッチング素子により駆
動してもよい。液晶表示パネル81の下方には、直線状
の円筒型の冷陰極蛍光管86が配置され、冷陰極蛍光管
86の側方には、冷陰極蛍光管86からの光を導光する
アクリル樹脂からなる導光板87が設けられ、導光板8
7の下面には反射板88が設けられている。導光板87
の上面には、光拡散板89が設けられている。
【0034】(実施形態8)また、本発明の電子放出性
電極は、PDPにも適用することができる。図8は、直
流駆動のカラーPDPの一部を示した断面図である。P
DP91は、それぞれ赤色、緑色、青色を表示する複数
の画素から構成され、各画素は、透明な上基板92と下
基板93との間に設けられた格子状或いはストライプ状
の障壁101により区分けされている。下基板93上に
は補助カソード電極94が各画素の中央に配置されてい
る。補助カソード電極94は、Ni、Cr、Al、Mo
の中から少なくとも1つ選択される導体からなる基体9
5と、基体95上に形成された希土類元素としてイット
リウムからなる電子放出膜96と、から構成されてい
る。補助カソード電極94の周囲には、データ電極97
が電極94と離間して配置されている。補助カソード電
極94を中心としたデータ電極97の外側方向にはアモ
ルファスシリコン等の電流制御膜98が配置されてい
る。また。電流制御膜98のさらに外側にはカソード電
極102が配置されている。カソード電極102は、N
i、Cr、Al、Moの中から少なくとも1つ選択され
る導体からなる基体103と、基体103上に形成され
た希土類元素としてイットリウムからなる電子放出膜1
04と、から構成されている。この電流制御膜98は、
カソード電極102のスパッタを抑制するため、電流を
制限している。電流制御膜98の抵抗は、膜厚、長さ、
アモルファスシリコン中に添加される不純物等により設
定することができる。
【0035】また、下基板93上には、補助カソード電
極94の電子放出膜96とカソード電極102の電子放
出膜104を除く全面に絶縁膜105が設けられてい
る。補助カソード電極94の周囲の絶縁膜105上に
は、補助障壁106が形成されている。障壁101およ
び補助障壁106は、各画素毎に、赤色に発光する蛍光
体107R、緑色に発光する蛍光体107G、青色に発
光する蛍光体107Bがそれぞれ設けられている。蛍光
体107Rとしては、(Y,Gd)BO3:Eu3+:Y2
3:Eu3+,があり、蛍光体107Gとしては、Zn2
SiO4:Mn,BaAl1219:Mnがあり、蛍光体
107Bとしては、BaMgAl1423:Eu2+,Sr
Mg(SiO42:Eu2+がある。
【0036】上基板92には、各画素に応じて、赤色に
分光するカラーフィルタ111R、緑色に分光するカラ
ーフィルタ111G、青色に分光するカラーフィルタ1
11Bが設けられている。カラーフィルタ111R、1
11G、111Bの表面には、ITOからなる透明電極
112が設けられている。また、上基板92と下基板9
3と障壁101に囲まれた空間には、He、Xeを含む
希ガス113が封入されている。
【0037】上記PDP91の駆動方法について、以下
に説明する。第1に、透明電極112と補助カーソド電
極94との間に所定の電圧を印加することにより補助プ
ラズマを発生させる。
【0038】第2に各画素には表示に応じたデータ電圧
がデータ電極97に印加され、電流制御膜98から制御
された電流がカソード電極102に流れる。カソード電
極102と透明電極112との間には、補助プラズマの
補助により、プラズマがすばやく発生する。このプラズ
マにより希ガスからの紫外線が発生し、紫外線が各画素
の蛍光体に当たり、所定の波長域の光を発光し、上基板
92を透過して表示される。
【0039】また、外光がPDP91に入射すると、カ
ラーフィルタ111R、111G、111Bにより各色
に分光されて上基板92から出射されるので、蛍光体1
07R、107G、107Bの発光に加え、より色相の
濃い色で表示することができる。また、カラーフィルタ
111R、111G、111Bは分光しているので、外
光の反射によるちらつきを抑制することができ、見やす
い表示が可能となる。
【0040】PDP91はその表示面側に光シャッター
としての液晶パネルを設けてもよい。液晶パネルを設け
ることにより、細かい階調表示を行うことができる。
【0041】また、上記イットリウムを有する電子放出
性電極を備えるPDPは、蛍光体を用いたカラー発光で
あったが、蛍光体を用いずにプラズマ発光による橙色を
表示色に用いるPDPにも応用することができる。
【0042】上記PDP91に用いる希土類元素として
は、イットリウムの他にスカンジウム(Sc)、ランタ
ン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(P
r)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマ
リウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム
(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(D
y)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリ
ウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム
(Lu)の中から選択することができる。また、基体9
5、103はアノード電極である透明電極112より低
仕事関数の材料であれば、上記材料に限らない。
【0043】(実施形態9)さらに本発明の電子放出性
電極は、FEDにも適用することができる。図9はFE
Dの一部の断面図であり、FED121は、それぞれ赤
色、緑色、青色を表示する複数の画素から構成され、各
画素は、互いに離間して配置された透明な上基板122
と下基板123との間に格子状或いはストライプ状の障
壁により区分けされている。下基板123上には、輝度
データ電圧が印加されるデータ電極124が設けられ、
そのデータ電極124の上には、アモルファスシリコン
からなる電流制御膜125が形成されている。電流制御
膜125の上には、1画素につき、約2000程度の数
の円錐状の冷陰極126が設けられている。冷陰極12
6は、円錐状のNi、Cr、Al、Moの中から少なく
とも1つ選択される基体127と、その表面に設けられ
た、希土類元素としてイットリウムからなる電子放出膜
128と、から構成される。各冷陰極126は、隣接す
る冷陰極126と絶縁膜129を介している。絶縁膜1
29上には、冷陰極126上が開放しているゲート電極
130が設けられている。この電流制御膜125は、冷
陰極126のスパッタを抑制するため、電流を制限して
いる。電流制御膜125の抵抗は、膜厚、長さ、アモル
ファスシリコン中に添加される不純物等により設定する
ことができる。
【0044】上基板122には、冷陰極126との対向
面にITOからなるアノード電極の透明電極131が設
けられており、透明電極131の表面には、赤色に発光
する蛍光体132R、緑色に発光する蛍光体132G、
青色に発光する蛍光体132Bがそれぞれ設けられてい
る。
【0045】上記FED121の駆動方法について、以
下に説明する。まず、透明電極131とデータ電極12
4との間に各画素に応じたデータ電圧が印加される。デ
ータ電極124からは、電流制御膜125を介して制御
された電流が冷陰極126の基体127に流れる。色表
示する画素のゲート電極130には選択電圧が印加さ
れ、ゲート電極130により選択された冷陰極126
は、データ電圧に応じて冷陰極126の先端の電子放出
膜128から電子が放出される。
【0046】放出された電子は、所定の電圧が印加され
た透明電極131の方に寄せられていく。このため電子
は、この透明電極131の表面にある蛍光体132R、
132G、132Bに当たり、蛍光体132R、132
G、132Bが可視光を発光して、可視光が透明基板1
22を透過してカラー表示される。
【0047】上記FED121は、その表示面側に光シ
ャッターとしての液晶パネルを設けてもよい。液晶パネ
ルを設けることにより、細かい階調表示を行うことがで
きる。
【0048】また、イットリウムを有する電子放出性電
極は、単色発光のFEDにも適用することができる。
【0049】上記FED121に用いる希土類元素とし
ては、イットリウムの他にスカンジウム(Sc)、ラン
タン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(P
r)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマ
リウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム
(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(D
y)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリ
ウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム
(Lu)の中から選択することができる。また、基体1
27はアノード電極である透明電極131より低仕事関
数の材料であれば、上記材料に限らない。
【0050】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明によれば、発光装置の放電電圧を低く抑えることがで
き、発光装置の発光効率を向上させることができる。こ
の結果、発光装置の電子放出用電極の負担を軽減して、
発光装置の発光寿命を長くできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷陰極蛍光管の実施形態1を示す
側面説明図。
【図2】本発明に係る冷陰極蛍光管の電子放出性電極の
説明図。
【図3】オージェ電子分光法により実施形態1で用いら
れる電子放出性電極の厚さ方向の成分元素を示すグラ
フ。
【図4】実施形態1の冷陰極蛍光管の放電電圧特性を示
す図。
【図5】本発明に係る冷陰極蛍光管の実施形態2を示す
側面説明図。
【図6】実施形態2に係る冷陰極蛍光管の電子放出用電
極の側面図。
【図7】本発明の冷陰極蛍光管を用いた液晶表示装置を
示す図。
【図8】本発明の電子放出性電極をPDPに適用した例
を示す図。
【図9】本発明の電子放出性電極をFEDに適用した例
を示す図。
【符号の説明】
1、11 冷陰極蛍光管 2、13 電子放出性電極 3、12 ガラス管 3A 電極基板 3B 電子放出層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に空隙を有し、少なくとも一部が可
    視光に対し透過性を示す外囲器と、前記外囲器の空隙内
    に配置される、冷電子放出性の希土類元素のみからなる
    電子放出膜を有する電子供給手段と、前記外囲器の空隙
    内の前記電子供給手段に対向して配置される、導電性ま
    たは半導体材料からなる電子受容手段と、を備えること
    を特徴とする発光装置。
  2. 【請求項2】 前記希土類元素は、イットリウムのみか
    らなることを特徴とする請求項1記載の発光装置。
  3. 【請求項3】 前記外囲器は、内部に可視光を発光する
    蛍光体が設けられていることを特徴とする請求項1また
    は請求項2に記載の発光装置。
  4. 【請求項4】 前記電子受容手段は、前記電子供給手段
    と同一の希土類元素からなる膜を有することを特徴とす
    る請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発光装置。
JP14856296A 1996-05-21 1996-05-21 発光装置 Pending JPH09306422A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002054438A1 (fr) * 2000-12-28 2002-07-11 Sony Corporation Dispositif d'affichage a plasma
JP2008204837A (ja) * 2007-02-21 2008-09-04 Sumitomo Electric Ind Ltd 冷陰極蛍光ランプ用電極
JP2012123398A (ja) * 2012-01-19 2012-06-28 Qualcomm Mems Technologies Inc 干渉変調装置及びそのアレイを制御する方法

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