JP2000250998A - 通信回線を用いた商品流通方法及び商品流通システム並びにこの商品流通システムに組み込まれる配送システム - Google Patents

通信回線を用いた商品流通方法及び商品流通システム並びにこの商品流通システムに組み込まれる配送システム

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JP2000250998A
JP2000250998A JP5317699A JP5317699A JP2000250998A JP 2000250998 A JP2000250998 A JP 2000250998A JP 5317699 A JP5317699 A JP 5317699A JP 5317699 A JP5317699 A JP 5317699A JP 2000250998 A JP2000250998 A JP 2000250998A
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Kinzo Ishikawa
欽三 石川
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CEGELLA CORP KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同業事業者間での商品流通を活発化し、業界
全体が抱える在庫商品の回転率の向上を図り、業界各社
の経営効率の向上に寄与せんとするものである。 【解決手段】 余剰在庫を抱える在庫業者と自社未保有
商品の販売を企図している受注業者との間に第三者機関
である在庫管理センターを新たに設け、在庫業者の在庫
情報をこの在庫管理センターにおいて、在庫業者に関す
る情報を秘匿した状態で、受注業者に公開することと
し、更に商品の配送に関しては、配送業者が在庫管理セ
ンターから商品配送に必要となる情報を取得し、この情
報内容にしたがって在庫業者の在庫場所に赴いて商品を
荷受けし、受注業者の出荷部門を経由することなく、顧
客に商品を届けるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小売業や卸売業等
の商品販売業において適用され、特に通信販売業におい
て好適に運用できる通信回線を用いた商品流通方法及び
そのシステムであって、特に事業者間で行われる商品融
通の仕組みを根本的に変えた発明に関する。
【0002】
【従来の技術】小売業や卸売業等の商品販売業では、顧
客からの注文に迅速に対応するためには自社倉庫に販売
対象となる商品を在庫していることが基本である。この
ような在庫は自社倉庫に保管している場合もあるし、ま
た、仕入先の倉庫に預けている場合もあるが、いずれに
せよ、このような在庫は実際に現物を保有しているとい
う意味で実在庫と称される。実在庫(以下、単に在庫と
称す)の増加は、消費者の多様なニーズに対する対応力
を高める半面、在庫投資額の増大をもたらし、経営を圧
迫する。このため商品販売業においてはより少ない在庫
量で消費者の多様なニーズに対応できる体制を築くこと
が極めて重要である。在庫量削減がもたらす取扱商品の
品目減少を補完する方策として、同業事業者間で手持ち
商品を融通し合うことが一部で行われているが、事業者
間の商品融通にはさまざまな問題があるため、同業事業
者間での商品融通は、いまだ商品仕入れの有力な手段と
はなっていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】同業事業者間における
商品融通が有力な仕入手段とならない理由とは次のよう
なものである。従来、同業事業者間における商品融通
は、そのほとんどの場合、事業者間のつてを頼りに行わ
れており、それも取扱商品が枯渇した段階で直接会った
りあるいは電話等を用いて商品融通を依頼するというも
ので、その場しのぎの感は免れず恒常的な仕入手段とし
てのシステムは確立していなかった。しかも、その取引
が第三者を排除した当事者同士の直接取引であるため商
品の取引価額に市場価格を反映させにくいうえに、他の
事業者の倉庫に一度収容された商品を別の事業者の倉庫
に移送する作業が余分に発生することから、配送コスト
が多重化の問題や、商品到達するまでの時間が長期化す
るという問題が発生していた。更に商品の包装表面に倉
庫内での管理手法や仕入先を示唆する痕跡物が残ってい
る場合には、商品の管理手法にや仕入れ先に関する重要
な情報が、競合する同業者に漏れてしまう恐れもある。
【0004】このように従来の同業事業者間での商品流
通の方法では、取引価格に市場価格を反映させにくい
という適正価額に関する問題、配送コスト等の余分な
コストがかかるというコスト上の問題、商品到達まで
の時間が長期化するという問題、商品の管理手法や仕
入れ先に関する重要情報が漏れるという問題の克服、等
の多くの問題があった。
【0005】同業事業者間における商品流通には、この
ような多くの問題があるため、あくまでも例外的な商品
調達方法の一形態にとどまり、仕入れルートの重要な一
翼を担うことはなかった。特に、小売業の一業態である
通信販売業においては、商品を管理手法や仕入れ先に関
する情報は極めて重要であり、このためその漏洩の危険
のある商品調達方法は採用すべきではなく、また商品配
達時間の遅延は消費者の購買意欲の減退や返品率の増大
につながる可能性もあり、このような理由から通信販売
事業においては、商品融通の要望があるにもかかわら
ず、実際には例外的に行われているにすぎなかった。
【0006】本発明はかかる現況に鑑みてなされたもの
であり、従来の同業事業者間の商品融通取引が抱えてい
る上述した様々な問題を解決することにより、従来、単
に補完的にしか利用されなかった同業事業者間における
商品融通取引を商品販売における主要な仕入形態の地位
にまで高めんとするものであり、これにより、同業事業
者間での商品流通を活発化し、業界全体が抱える在庫商
品の回転率の向上を図り、業界各社の経営効率の向上に
寄与せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく、従来の商品流通システムについて検討し
たところ、次の事項が事業者間での商品融通取引を本格
化させるに際して障害となっていることを見いだした。
そしてこれら事項に対して、それぞれ次のような対策を
講じることによって解決の糸口があることを見いだし
た。
【0008】まず第一の問題として、商品を融通する事
業者と、商品の融通を受ける事業者とが直接取引してい
ることがあげられる。このような取引形態では、取引が
オープンになりにくく、取引価格に市場価格を反映させ
にくい。また、本来、競合相手である筈の取引相手に商
品管理の手法や仕入れ先に関する情報が漏れる可能性が
ある。そこで本発明では、商品を融通する事業者と商品
の融通を受ける事業者との間に、これら事業に対して中
立的な立場にある第三者機関を介在させ、取引相手が直
接接触することを避けることにした。これにより、相手
側に伝わる情報を選択的に制限することができる。また
その一方で、この第三者機関が取り扱う情報を、その他
の事業者にも広く公開することにした。これにより商品
価格に市場価格を反映させやすくなる。本発明ではこの
第三者機関として在庫管理センターなるものを設立する
ことにした。そして、この在庫管理センターの公開性を
より高めるとともに市場性を持たせるために、この在庫
管理センターへの情報の登録及び閲覧はオンラインで行
うこととし、その処理を瞬時に行うリアルタイム性を確
保した。
【0009】第二に、商品配送システムに関する事柄が
挙げられる。従来手法では、商品融通を行う事業者の倉
庫から一旦、商品融通を受ける事業者の出荷部門に移送
してから、この商品融通を受ける事業者の出荷部門で再
梱包したうえ、消費者の手元に届られていたことが、配
送コストの多重化や配送の遅延、更には管理情報や仕入
れ情報の漏えいの問題の原因である。そこで本発明で
は、商品の移送は商品融通を受ける事業者の出荷部門を
経由することなく、商品融通を行う事業者の倉庫から消
費者の手元に直接配送することにした。そして商品の移
送経路をこのように制御することを可能にするために、
取引の全体を把握して配送業者に配送に関する情報を提
供できるシステム管理者を置くことにし、この機能も前
記在庫管理センターに担わせることにした。
【0010】このような考え方に立って完成された請求
項1記載の商品流通方法は次の構成を有する。本発明
は、複数の商品販売事業者と、在庫管理センターと、配
送業者とを構成メンバーとする商品流通組織に対して適
用される。複数の商品販売事業者はそれぞれ、余剰在庫
を抱える在庫業者、あるいは自社未保有商品の消費者か
らの受注を企図する受注業者のいずれか一方あるいは両
方の性格を備えており、在庫管理センターと通信するた
めの通信端末装置を設置している。在庫管理センターに
は、前記商品販売事業者の通信端末装置のそれぞれと通
信回線を介してオンライン接続したホストコンピュータ
ーが設置され、このホストコンピューター上には前記在
庫業者の余剰在庫に関する情報及び受注業者の受注に関
する情報が登録されるデータベースが構築されており、
在庫管理センターはこれら各情報を管理して前記在庫業
者の余剰在庫を商品供給力の根拠として通信回線上にお
いて倉庫として機能するバーチャル倉庫を運営するもの
とする。配送業者には、前記ホストコンピュータと通信
回線を介してオンライン接続した通信端末装置が設置さ
れ、配送業者は前記データベースの内容のうち配送業者
に対してオンライン公開される内容にしたがって商品を
保管場所から消費者に届ける役目を担う。
【0011】本流通方法はこのような各構成メンバーの
内容を前提として、次の処理を行う。在庫業者は他社に
融通可能な商品について、商品仕様、在庫場所、価格、
在庫数の各データ項目を少なくとも含ませた在庫情報を
通信回線を通じてオンライン登録する。在庫管理センタ
ーには、この在庫業者が登録した融通可能な商品に関す
る情報のうち、少なくとも商品提供者である在庫業者名
を秘匿した状態で、受注業者と配送業者のそれぞれに対
して、その開示するデータ項目を区別して通信回線を通
じてオンライン公開する機能を備えさせる。受注業者は
前記在庫情報のなかの受注業者に対してオンライン公開
されたデータ項目についてのみ閲覧するとともに、当該
閲覧によって得た融通を受けることができる商品を自社
取扱商品とみなして消費者に対する広告宣伝活動を行う
とともに、これら商品について消費者から受注したとき
には、商品の配送先のデータ項目を少なくとも含む受注
情報を前記データベースに通信回線を通じてオンライン
登録する。、配送業者は、前記在庫情報の一部と前記受
注情報の一部を含み、少なくとも在庫場所及び配送先を
含む配送情報を受け取るとともに、この配送情報の内容
にしたがって、在庫業者の在庫場所へ赴いて荷受けした
後、受注業者の出荷部門を経ることなく、受注業者の顧
客である配送先へ商品を配送する。
【0012】請求項2記載の商品流通方法は、商品販売
事業者を特に通信販売業者に限定したものである。この
場合、商品の管理手法や仕入れ先に関する情報等が同業
事業者に漏洩する懸念から、同業事業者間の商品融通を
利用しにくい環境にあった通信販売業においても、同業
事業者間の商品融通を主要な仕入手段として位置付ける
ことができ、通信販売業の業界全体が保有する余剰在庫
の効率的な活用ができるようになる。
【0013】請求項3記載の商品流通方法は、配送業者
が在庫管理センターの運営者を兼ねるようにしたもので
ある。この場合、配送業者には在庫管理センターの運営
者に集中する情報が集まることになる。配送業者は、各
販売事業者に対する中立的立場を生かして情報の処理を
行い、且つこれら情報の中から抽出した配送情報に基づ
いて配送業務を遂行する。
【0014】請求項4記載の商品流通方法は、配送先で
ある顧客からの代金回収方法を、配送人が商品届け時に
代金回収を行う代引配送としたものである。この場合、
商品代金の回収は、代金回収業務に関して既に豊富なノ
ウハウを有する配送業者が行うこととなる。特に配送業
者が在庫管理センターの運営者でもある場合、回収した
商品代金を在庫業者と受注業者に分配する経理処理も在
庫業者が行うこととなる。
【0015】請求項5記載の商品流通方法は、在庫業者
から受注業者への商品融通を、商品自体の売買ではな
く、販売権の譲渡としたものである。
【0016】請求項6記載の商品流通方法は、在庫業者
から受注業者への商品融通に伴う経理処理を、在庫業者
と受注業者間の直接処理ではなく、在庫管理センターを
間に介在させて互いに相手の存在を秘匿して行う間接処
理としたものである。
【0017】請求項7記載の商品流通方法は、受注業者
の消費者からの受注を、インターネット経由としたもの
である。この場合、受注業者による宣伝広告活動はイン
ターネット上のwebページ上で行われることとなる。
【0018】請求項8記載の商品流通システムは次の構
成である。余剰在庫を抱える在庫業者、あるいは自社未
保有商品についての消費者からの受注を企図する受注業
者のいずれか一方あるいは両方の性格を備えた複数の商
品販売事業者のそれぞれに設置された通信端末装置であ
って、自社保有の余剰在庫のうち、他社に融通可能な余
剰在庫商品に関する在庫情報をホストコンピュータのデ
ータベースに通信回線を通じてオンライン登録する手段
と、受注業者を対象としてホストコンピュータのデータ
ベースにオンライン公開される前記余剰在庫商品に関す
る情報を閲覧する手段と、前記余剰在庫商品について顧
客から受注したとき、この受注情報をホストコンピュー
タのデータベースに通信回線を通じてオンライン登録す
る手段とを、備えさせた商品販売事業者用の通信端末装
置と、前記各商品販売事業者に対して中立的な地位を有
する在庫管理センターに設置され、前記会員事業者に設
置した通信端末装置のそれぞれと通信回線で接続され、
当該設備上に前記在庫業者が保有する他社に融通可能な
余剰在庫商品に関する情報が登録されたデータベースが
構築されたホストコンピュータであって、前記在庫業者
によってオンライン登録された在庫情報のなかから少な
くとも在庫業者に関するデータ項目を秘匿した状態で当
該在庫情報に含まれる情報を開示するデータ項目を選択
して通信回線を通じて受注業者にオンライン公開する手
段と、前記在庫業者によってオンライン登録された在庫
情報と前記受注業者によってオンライン登録された受注
情報に含まれる情報のなかから開示するデータ項目を選
択して通信回線を配送業者にオンライン公開する手段と
を備えたホストコンピュータと、商品の保管場所から商
品を最終顧客である消費者に配送する配送業者に設置さ
れ、前記データベースの内容のうち配送業者に対してオ
ンライン公開される内容を閲覧して、荷物の集荷場所で
ある在庫業者の在庫場所に関する情報と、配送先である
受注業者の顧客に関する情報を通信回線を通じて取得す
る手段を有する配送業者用の通信端末装置と、よりなる
通信回線を用いた商品流通システムである。尚、本シス
テムにおいて、通信端末装置及びホストコンピュータに
設けられる各手段はハードウェアとソフトウェアの組み
合わせによって実現される。
【0019】請求項9記載の配送システムは、請求項8
記載の商品流通システムに組み込まれることを前提とし
て、在庫管理センターに設置されたホストコンピュータ
上に構築されたデータベースに在庫業者によってオンラ
イン登録された在庫情報と、受注業者によってオンライ
ン登録された受注情報に含まれる情報のなかからその開
示項目を選択して通信回線を通じて配送業者に配送に必
要な配送情報をオンライン公開する手段と、前記配送情
報を閲覧する手段を有するとともに、前記配送情報に含
まれる荷受け場所としての在庫業者の在庫場所で荷受け
して、受注業者の出荷部門を経由することなく、荷受人
である受注業者の顧客に商品を直接配送する手段と、を
備えたことを特徴としている。ここにおいて設けられる
各手段も前記と同様、ハードウェアとソフトウェアの組
み合わせによって実現される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図示した実
施例に基づき説明する。図1は本発明の商品流通システ
ムの全体構成の概略を示す説明図である。本商品流通シ
ステムは、事業者α,β,〜ωとして表現される複数の
販売事業者と、バーチャル倉庫としての機能を有する在
庫管理センター1と、配送業者2とを構成メンバーとす
る商品流通組織に適用される。在庫管理センター1には
ホストコンピューター設置され、事業者α,β,……の
それぞれには前記ホストコンピューターと通信回線Nを
介して接続された通信端末装置α1,β1,……が設置
され、また配送業者2には通信端末装置2aが設置され
ている。ここで通信回線Nとは有線、無線を問わない概
念であり、また、往路と復路の両方に同じ回線を用いる
か別の回線を用いるかは問わない。通常は往路と復路は
同じ回線を用いるが、例えば在庫管理センター1から事
業者α,β,……や配送業者2への配信に通信衛星を用
いることも考えられる。また接続経路をインターネット
経由とする場合もある。
【0021】事業者α〜ωは、小売業や卸売業等の商品
販売を行う事業者が主として対象となる。事業者は通
常、在庫業者の性格と受注業者の性格とを兼ね備えてい
る。ここで在庫業者とは、他社に融通可能な余剰在庫を
保有し、余剰在庫の処分により在庫投資の負担軽減を願
っている事業者を指している。このような事業者は他社
の商品販売力によって自社の余剰商品が現金化できるの
であれば積極的に商品融通をする意志を持っている。し
かし、如何に余剰商品とはいえ、商品の種類によっては
同業事業者に商品融通を行うことに、不都合が生じる場
合もある。そこで本システムでは在庫業者はその余剰在
庫の中から、他社に商品融通しても問題のない商品を自
らの意志で選択する権利が与えられている。
【0022】一方、受注業者は、自社未保有商品の販売
を企図している事業者を指している。ここで販売の企図
とは、取り扱い商品の品目や取扱量を拡大することによ
り、新たな受注を創出することを企図している事業者を
指している。尚、将来に受注することを目指して自社未
保有商品の取得を企図するのではなく、既に顧客から受
注している商品について入手先を探す場合もあるが、こ
れら両者は本質的な相違はないことから、後者は前者の
概念に含めるものとする。受注業者は消費者に対して、
商品購入を促す宣伝広告活動を行い受注を目指す。宣伝
広告活動はカタログやチラシ、テレビやラジオ、更には
電話によるものインターネット上に開設したショッピン
グモールで宣伝活動を行うもの等、様々である。また、
消費者からの受注方法も電話や郵送によるもの、更には
電子メールによるもの等、様々である。在庫業者と受注
業者という概念は、事業者の一つの側面に着目した概念
であり、事業者はある局面では在庫業者であり、他の局
面では受注業者である。但し、製造業者のような商品の
供給のみに専念する事業者もあり、本発明ではこのよう
な事業者も在庫業者の概念に含めることとする。また同
様に、商品の供給のみを受ける事業者も受注業者の概念
に含めることとする。これら事業者α,β,……は、そ
れぞれ倉庫α2,β2を保有しており、顧客α3,β3
を保有している。なお以下の説明では、事業者として通
信販売業者を例に挙げて説明する。通信販売業の場合、
特に、従来手法では業者間の商品融通には克服しがたい
さまざまな問題があったため、本システムを導入するメ
リットは大きい。
【0023】これら事業者α,β,……のオフィス等に
は前述したように通信端末装置α1,β1,……が設置
される。この端末装置は後述する在庫管理センターのホ
ストコンピューターにオンライン接続して、在庫情報を
登録したり、受注情報を登録するためのものである。在
庫情報及び受注情報の詳細は後述する。通信端末装置α
1,β1,……は本商品流通システム専用の端末装置で
あっても、また汎用のパソコンであってもよいが、ネッ
トワークに接続する際には接続する権限があるか否かの
資格確認を行う手段を具備させる。具体的には、会員I
Dや会員パスワード等によって権限を確認する。これら
はキーボードから入力してもよいし、専用のカードリー
ダーとによって会員カードから読み込むようにしてもよ
い。ネットワークへの接続は必要時のみの接続であって
もよいし、常時接続であってもよい。
【0024】配送業者2は、ネットワーク上で成立した
商品融通の内容に従って、配送車両2bを使って商品の
配送を行う業者である。配送業者2は専属契約した一社
であっても良いし複数社であってもよい。例えば、地域
別に配送業者を選択する場合もあるし、全国的な配送網
もつ大手配送業者に一括して任せる場合もある。システ
ムの運営上からは後者の方が好ましい。配送業者2の配
送を指令をする部門には本ネットワークに接続された通
信端末装置2aが設置される。この通信端末装置2a
は、ホストコンピューターのデータベース上で公開され
る配送情報を閲覧するためのものである。配送情報の詳
細は後述する。配送業者に設置される通信端末装置も専
用端末装置及び汎用パソコンのいずれであってもよい。
【0025】在庫管理センター1に設置されたホストコ
ンピューターにはバーチャル倉庫の機能を有するデータ
ベースが構築されている。ここでバーチャル倉庫という
概念は、その場所に商品の現物を持たず、商品に関する
在庫データのみを集めたネットワーク上の倉庫という意
味である。このバーチャル倉庫には、消費に関する在庫
データのみしか蓄積されていないが、ネットワークに接
続された在庫事業者の倉庫に現物商品があるため、その
商品供給力は保証されている。尚、登録された商品につ
いて受注が発生するまでのタイムラグに起因して品切れ
が起こらないようにするために、在庫事業者には最低在
庫数の確保を義務づけることが好ましい。
【0026】このデータベースに対しては前記事業者α
〜ωに設置された通信端末装置α1,β1,……及び配
送業者2に設置された通信端末装置2aのそれぞれから
データの読み書きが一定の制限下で行えるようになって
いる。データの読み書きに対してはリアルタイム性が確
保されており、書き換えられたデータ内容は瞬時に本ネ
ットワークの構成メンバーに公開され、読み出すことが
できるようになっている。データベースの構造としては
公知の各種構造が適宜採用できるが、データの読み書き
に対してオープンな構造を採用しているため、不正改竄
を防止できる充分な堅牢さを備えていることが好ましい
ことは言うまでもない。データベースへのアクセスに際
しては、会員IDと会員パスワード等による権限チェッ
クを行う。またデータベースへのアクセスの受け付け時
間には制限を設けてもよいし、制限を設けることなく二
十四時間受け付けるするようにしてもよい。後者の場
合、アクセスの集中を分散させるに一定の効果を有する
とともに、本システムを世界的規模で運営する場合には
有利となる。
【0027】事業者や配送業者の通信端末装置に表示さ
れるデータベースの表示形式としては、目的とするデー
タの発見が容易なものであれば、任意のものが採用でき
る。またデータベースにデータを登録する際の入力方法
としては、入力の手間を省くために、可能な限り事前に
用意された選択項目からの選択形式を採用することが好
ましい。前記目的とするデータの発見とは、取り扱いた
い特定商品の発見である場合もあるし、同じ商品に関し
て最安値のものを見いだすような場合もある。
【0028】バーチャル倉庫としてのデータベースに
は、在庫情報、受注情報が登録される。登録されるデー
タのデータ項目は図6で示される。登録されるデータ項
目は、「商品情報」、「在庫数」、「価格」、「権利料
及びマージン率」、「在庫社名」、「在庫場所」、「配
送先」、「受注社名」等である。「権利料及びマージン
率」に代えて「受注手数料」を登録する場合もある。こ
れらはデータ項目の一例にすぎず、これら以外のデータ
項目を設けてもよい。これらデータ項目は融通対象とな
る個々の商品別に設定される。「商品情報」とは商品品
質や仕様等に関する情報、「在庫数」とは在庫業者が保
有している実在庫数、「価格」とは商品の融通価格、
「在庫社名」とはその商品を登録した在庫業者名、「在
庫場所」とはその商品が保管されている場所であり、通
常は在庫業者の倉庫の所在地、「配送先」とは、受注業
者が受注した顧客の住所、システムの管理費用も含まれ
ている。「受注社名」とは受注業者の名前である。これ
ら各データはフルテキスト形式で登録される場合もある
し、省略コードで登録される場合もある。
【0029】ところで、本実施例では、「権利料及びマ
ージン率」なるデータ項目を設定しているが、これも本
実施例の特徴的部分である。本実施例では、商品融通は
商品そのものを売買するという形式をとらずに販売権の
譲渡という形式を採用している。このため販売権を取得
するための「権利料」と「マージン率」に関するデータ
項目が設けられている。このような形式を採用すること
で消費税等の中間経費を削減することが可能となる。し
かしながら本発明は、商品そのものを売買する形式にも
適用できることは言うまでもない。
【0030】これらデータ項目のうち、「商品情報」、
「在庫数」、「価格」、「権利料及びマージン率」、
「在庫社名」、「在庫場所」は在庫業者によって登録さ
れ、このうちの「在庫社名」、「在庫場所」を除く他の
データ項目、即ち、「商品情報」、「在庫数」、「価
格」、「権利料及びマージン率」のデータ項目が受注業
者に開示される。ここで重要なのは、受注業者に対して
は、在庫業者に関するデータ項目である「在庫社名」、
「在庫場所」が秘匿されているということである。在庫
業者に関する情報の秘匿が保証されているので、在庫業
者は安心して余剰在庫を同業者に対しても融通すること
ができる。
【0031】前記データ項目のうち、「配送先」、「受
注社名」は受注業者によって登録される。この登録は、
前述の受注業者に対して公開されたデータ内容に従っ
て、消費者に宣伝広告を行った結果、受注した内容が登
録されるものである。
【0032】このようにして登録されたデータは本ネッ
トワークに参画する事業者全員に公開されると同時に配
送業者に対しても公開される。配送業者に対しては、在
庫業者が登録した在庫情報と受注業者が登録した受注情
報の双方が組み合わされて配送情報として配送業者に対
して公開される。図6では在庫情報として、「価格」、
「権利料及びマージン率」、「在庫社名」、「在庫場
所」、「配送先」、「受注社名」を在庫情報及び受注情
報から抽出している。配送情報としては、「在庫社
名」、「在庫場所」、「配送先」、「受注社名」は必須
であるが、他は必須ではない。本実施例で配送情報に、
「価格」、「権利料及びマージン率」を含ませているの
は、配送業者が在庫管理センターの運営者を兼ね、且つ
消費者からの商品代金の回収を、代引業務によって回収
することを想定しているためである。配送業者は代引業
務について、既に多くの経験とノウハウを蓄積している
から、通信販売業における商品代金の回収を任せるに当
たって充分な信頼がおける。また、全国展開している大
規模配送業者にあっては、大規模な通信回線を既に構
築、運営しており、これらに関する豊富な知識を持って
いるから、在庫管理センター1に構築されるデータベー
スのシステム管理者を兼務するのに適している。また配
送業者であれば、各事業者に対して、中立的な立場をと
ることができるうえに、これまで、配送業務の顧客デー
タとして蓄積したデータを、本商品流通システムに参画
する可能性のある企業リストとして、活用することがで
き、本システムの立ち上げに要する期間を大幅に短縮す
ることができる。また大規模配送業者であれば、その資
金調達力にも秀でているので取引上の問題が生じた場合
でも保障上の不安はない。これらの事柄を総合すると在
庫管理センター1そのものを配送業者が兼務し、当該在
庫管理センター1に設置されるホストコンピュータ上に
構築されたデータベースのシステム管理者も配送業者が
兼務することが、本発明の商品流通システムを実施する
うえでの最も現実的な選択となる。
【0033】以上のような、構成及びデータ内容を有す
る本発明の商品流通システムの運用手順の一例を図2〜
図6を参照しながら、順を追って説明すると、次のよう
になる。尚、ここでは、事業者として事業者αとβの2
社のみを対象とし、事業者α、βのそれぞれがそれぞれ
の自社倉庫の余剰在庫をデータベースに登録し、事業者
βは、余剰在庫のなかに見いだした商品について受注す
る場合を例に挙げる。 事業者αが自社の倉庫α2に在庫している商品A1,
A2,A3のうちから余剰商品A2に関する在庫情報a
2を在庫管理センター1のホストコンピュータ上に構築
したデータベース上に登録する。一方、事業者βも自社
の倉庫β2に在庫している商品B1,B2,B3のうち
から余剰商品B3を選び出し、この余剰商品に関する在
庫情報b3をデータベースに登録する。この段階では事
業者α,βの両企業は共に在庫業者であるといえる。
(図2参照) このとき、データベースに登録される在庫情報は、図6
に示すように、「商品情報」、「在庫数」、「価格」、
「権利料及びマージン率」、「受注手数料」、「在庫社
名」、「在庫場所」の各データ項目を含んでいる。
【0034】在庫管理センター1は前記登録された在
庫情報の各データ項目のなかから、在庫業者に関するデ
ータ項目である「在庫社名」、「在庫場所」の両情報を
秘匿して、その他残りのデータ項目を他の事業者に通信
回線を通じてオンライン公開する。受注業者である事業
者βは図6に示すように前記データベースから事業者に
対して公開されたデータ項目、即ち「商品情報」、「在
庫数」、「価格」、「権利料及びマージン率」を通信端
末装置β1を操作してオンライン上で閲覧し、その商品
について融通を受けるべきか否かを検討する。融通を受
けたいと判断した場合には、データベース上で在庫情報
a2として表現された商品(事業者αの余剰在庫A2に
対応)を自社保有商品B1,B2,B3と同様に、自社
取り扱い商品として自社顧客β3に対して宣伝広告を行
う。(図3参照)
【0035】受注業者が自社顧客β3から、電話や郵
送、パソコン通信等を通じて、前記余剰商品A2につい
て購入注文を受けると、この受注情報をデータベースに
通信回線を通じてオンライン登録する。このとき登録さ
れる受注情報のデータ項目は、図6に示すように「配送
先」と「受注社名」とである。(図4参照)
【0036】在庫情報に対応する受注情報がデータベ
ースに登録されると、配送業者2はこれら在庫情報と受
注情報を閲覧し、商品配送に際して必要となる情報、即
ち、配送情報をデータベースから得る。在庫情報と受注
情報の閲覧時には、配送に不要な情報、例えば「商品情
報」及び「在庫数」は閲覧できないようになっており、
配送情報から「商品情報」及び「在庫数」情報は除かれ
ている。(図4参照)
【0037】閲覧によって取得した配送情報に含まれ
るデータ内容にしたがって、配送業者が商品を融通する
事業者である在庫業者の倉庫α2に赴いて商品を受け取
り、この商品を受注業者の出荷部門を経由することな
く、商品の融通を受ける事業者である受注業者の顧客β
3に届ける。荷物の荷主は受注業者であり、荷受け人は
受注業者が受注した顧客となり、荷受け人に届けられる
送り状にも在庫業者の名称はでてこないように工夫され
ている。(図5参照)
【0038】このようにして、一連の処理が完結する
と、在庫管理センター1を通じて在庫業者と受注業者間
の経理処理が行われる。経理処理は在庫業者と在庫管理
センター間の経理処理と在庫管理センター1と受注業者
間との経理処理に分断されて行われ、在庫業者と受注業
者とが直接的に接触することはない。尚、本実施例では
商品融通の形態が商品そのものの売買ではなく、販売権
の譲渡であることから、経理処理の内容も、これら実際
の取引内容に即した形式となっている。
【0039】以上述べたものは、データベースに登録さ
れたデータの在庫業者、受注業者、在庫管理センター、
配送業者間での流れであったが、図6にはこれと同時
に、在庫業者、受注業者、在庫管理センター、配送業者
と消費者間における商品及び金銭等の流れも示してい
る。以下、これらを簡単に説明する。受注業者から消費
者に向かう矢印は、受注業者が消費者に対して、商品の
購入を働きかける宣伝広告活動を表し、消費者から受注
業者に向かう矢印は、消費者から受注業者への商品の購
入発注を表している。また消費者から配送業者へ向かう
矢印は商品代金の支払いを表している。配送業者から在
庫業者へ向かう2本の矢印は、配送業者が在庫業者の在
庫場所に赴いて商品を荷受けすることと、配送業者が回
収した商品代金の一部を在庫業者に分配することを表し
ている。また、配送業者から受注業者に向かう矢印は、
配送業者が回収した商品代金の一部を受注業者に分配す
ることを表している。在庫業者から消費者へ向かう矢印
は、在庫業者の在庫場所から商品が消費者に届られるこ
とを表している。
【0040】以上説明したのは本発明の一例にすぎな
い。本発明には他の様々な構成要素やアイデアを付加す
ることができる。例えば、参画する事業者の一部あるい
は全部を通信販売業者以外の事業者とすること、具体的
には、製造業者等のように一般消費者に対する販売は行
わず販売業者に対する商品供給のみに専念する事業者の
参画や、これとは逆に全く在庫商品を保有せず販売にの
み専念する事業者の参画も考えられる。本商品流通シス
テムでは、販売力さえあれば、在庫商品を全く持たなく
ても通信販売業を営めるし、またその逆に、販売ルート
を持たなくても豊富な在庫商品を持っているのであれ
ば、他の事業者にこれを融通することによって実質的に
通信販売業を営むことができる。
【0041】また、消費者との接触を行う場所としてコ
ンビニエンスストアを活用することもできる。コンビニ
エンスストアにカタログや映像再生装置を置いて受注を
行うこと、受注した商品に関する情報をコンビニエンス
ストアの既設のネットワークを用いて受注業者に送るこ
と、更に商品配送をコンビニエンスストアを通じて行う
こと等を部分的にあるいは一括して採用することもでき
る。特に商品配送にコンビニエンスストアの店舗網を活
用する際には、届先に顧客が不在である場合には、店舗
側で保管できるので、配送業者及び消費者の利便性が向
上する。
【0042】このように本発明によれば、従来、仕入手
段における補助的な役割しか果たしていなかった、事業
者間の商品融通という商品調達法を、恒常的且つ主要な
仕入手段にまで高めることができ、通信販売業者をはじ
めとする多くの商品販売事業者において、その仕入れル
ートの選択枝の拡大を図ることができるようになる。そ
して、本発明は在庫業者と受注業者のそれぞれの利益を
在庫管理センターのホストコンピューター上に構築した
バーチャル倉庫というオープンな場で調整するものであ
るから、公平な商品流通の育成を図ることができる。
【0043】
【発明の効果】請求項1記載の商品流通方法は、各事業
者に対して中立的な立場にある第三者機関としての在庫
管理センターを新たに設立し、この在庫管理センターの
ホストコンピューター上に構築されたデータベースを通
じて、在庫情報を公開し、他の事業者は、この公開され
た在庫情報に掲載された商品をあたかも自社取扱商品の
ように取り扱えるようにしたので、商品販売事業者は、
自社保有の実在庫商品の多寡に左右されることなく営業
活動を行うことができるようになり、極端な場合には自
社保有の在庫商品が全くなくても販売力さえあれば営業
活動が行うことができるようになる。しかも、データベ
ースに登録された在庫情報は事業者に対して公開される
際、在庫業者に関する情報は秘匿された状態で公開され
るので、各事業者は、その商品の融通元を気にする必要
もない。また、商品配送は、データベースに登録された
在庫情報と受注情報から配送に必要な情報を閲覧して配
送情報を取得し、この配送情報に含まれる商品の在庫場
所と商品の配送先に関する情報に基づいて、配送業者が
在庫業者の在庫場所に赴いて商品を荷受けし、この商品
を受注業者の出荷部門を経由することなく、受注業者の
顧客に商品を直接届ける構成となし、事業者間での商品
の配達業務をなくしたので、従来、在庫業者の在庫場所
から一旦、受注業者の出荷部門に商品を移動させて再梱
包した後、この商品を受注業者の顧客に対して配送して
いた手法に比べて配送経路の短縮がはかれるとともに、
配送コストの多重化及び配送の遅延を防ぐことができ、
また、商品の管理手法や商品仕入れに関する情報が同業
者に漏洩することもない。そしてデータベースへの情報
の登録とデータベース上の情報の閲覧はオンライン上で
行われるため、その手続は早く且つその結果も瞬時に反
映でき、取引のリアルタイム性が確保できることによっ
て、市場価格をより敏感に反映させることができるこの
ような作用効果が複合することにより、従来の商品融通
における問題点であった様々な問題点が一挙に解決でき
るようになり、従来、商品仕入手法として補助的なもの
でしかなかった商品融通という商品調達方法を有力な仕
入手段として使用することができるようになり、商品調
達の選択枝が広がる。
【0044】請求項2記載の商品流通方法のように、商
品販売事業者を通信販売業者とした場合、商品の管理手
法や仕入れ先に関する情報等の同業事業者への漏洩の懸
念から、同業事業者間の商品融通が特に利用しにくかっ
た通信販売業においても、同業事業者間の商品融通を主
要な仕入手段として位置付けることができるようにな
り、通信販売業の業界全体が保有する余剰在庫の効率的
な活用ができるようになる。
【0045】請求項3記載の商品流通方法のように、配
送業者が在庫管理センターの運営者を兼ねるようにした
場合は、配送業者が従来の配送業務の中で蓄積したオン
ラインネットワークについての豊富な知識や経験と配送
業者が本来有する各事業者に対する中立性を積極的に活
用でき、本システムの早期立ち上げが可能となるととも
に、運営に対する信頼性が確保される。また配送業者の
持つ資金力によって、取引にトラブルが発生した場合の
対処も容易となる。
【0046】請求項4記載の商品流通方法のように、顧
客からの代金回収方法を、配送人が商品届け時に代金回
収を行う代引配送によるものとした場合、商品代金の回
収業務に関し配送業者が既に蓄積している豊富な知識と
経験を活用することができる。特に配送業者が在庫管理
センターの運営者でもある場合、回収した商品代金の関
係者への配分業務も円滑に行うことができる。
【0047】請求項5記載の商品流通方法のように、在
庫業者から受注業者への商品融通を、商品自体の売買で
はなく、販売権の譲渡とした場合、取引に伴う消費税等
の中間経費の発生をなくすことができ、ひいては商品価
格の低廉化による商品流通の活性化を図ることができ
る。
【0048】請求項7記載の商品流通方法のように、受
注業者の消費者からの受注を、インターネット経由で行
うようにした場合、小さな投下費用で大きな宣伝効果を
得ることができる。
【0049】請求項8記載の商品流通システムを構築す
れば前記商品流通方法が円滑に実行でき、また請求項9
記載の配送システムは、このような商品流通システムに
必須となる。そしてこの配送システムは、在庫業者の在
庫場所から、受注業者の出荷部門を経由することなく受
注業者の顧客に商品を直接配送するものであることか
ら、配送に要する経費と時間の削減を行うことができ、
再梱包に伴う包装資材も不要となるので地球環境改善に
も寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の商品流通システムの全体構成の概略
を示す説明図
【図2】 同システムの運用手順の説明図
【図3】 同システムの運用手順の説明図
【図4】 同システムの運用手順の説明図
【図5】 同システムの運用手順の説明図
【図6】 データベースに登録されたデータ項目と、こ
れらデータ項目の活用のされ方及び同システムに参画す
る構成メンバー間の情報及び金銭等の流れを示す説明図
【符号の説明】 【発明の実施の形態】
α,β,〜ω 商品販売事業者(事業者) α1,β1 通信端末装置 α2,β2 倉庫 α3,β3 顧客 1 在庫管理センター 2 配送業者 2a 通信端末装置 2b 配送車両 N 通信回線

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 余剰在庫を抱える在庫業者、あるいは自
    社未保有商品の消費者からの受注を企図する受注業者の
    いずれか一方あるいは両方の性格を備え、通信端末装置
    を設置した複数の商品販売事業者と、 これら商品販売事業者の通信端末装置のそれぞれと通信
    回線を介してオンライン接続したホストコンピューター
    を備え、このホストコンピューター上には前記在庫業者
    の余剰在庫に関する情報及び受注業者の受注に関する情
    報が登録されるデータベースが構築され、これら各情報
    を管理して前記在庫業者の余剰在庫を商品供給力の根拠
    として通信回線上のバーチャル倉庫を運営する在庫管理
    センターと、 前記ホストコンピュータと通信回線を介してオンライン
    接続した通信端末装置を備え、前記データベースの内容
    のうち配送業者に対してオンライン公開される内容にし
    たがって商品を保管場所から消費者に届ける配送業者
    と、 を構成メンバーとした通信回線を利用した商品流通組織
    を構築し、この商品流通組織を前提として、 在庫業者は他社に融通可能な商品について、商品仕様、
    在庫場所、価格、在庫数の各データ項目を少なくとも含
    ませた在庫情報を通信回線を通じてオンライン登録し、 在庫管理センターには、この在庫業者が登録した融通可
    能な商品に関する情報のうち、少なくとも商品提供者で
    ある在庫業者名を秘匿した状態で、受注業者と配送業者
    のそれぞれに対して、その開示するデータ項目を区別し
    て通信回線を通じてオンライン公開する機能を備えさ
    せ、 受注業者は前記在庫情報のなかの受注業者に対してオン
    ライン公開されたデータ項目についてのみ閲覧するとと
    もに、当該閲覧によって得た融通を受けることができる
    商品を自社取扱商品とみなして消費者に対する広告宣伝
    活動を行うとともに、これら商品について消費者から受
    注したときには、商品の配送先のデータ項目を少なくと
    も含む受注情報を前記データベースに通信回線を通じて
    オンライン登録し、 配送業者は、前記在庫情報の一部と前記受注情報の一部
    を含み、少なくとも在庫場所及び配送先を含む配送情報
    を受け取るとともに、この配送情報の内容にしたがっ
    て、在庫業者の在庫場所へ赴いて荷受けした後、受注業
    者の出荷部門を経ることなく、受注業者の顧客である配
    送先へ商品を配送してなる、 通信回線を用いた商品流通方法。
  2. 【請求項2】 商品販売事業者が通信販売業者である請
    求項1記載の通信回線を用いた商品流通方法。
  3. 【請求項3】 配送業者が在庫管理センターの運営者を
    兼ねる請求項1又は2記載の通信回線を用いた商品流通
    方法。
  4. 【請求項4】 配送先である顧客からの代金回収方法が
    配送人が商品届け時に代金回収を行う代引配送である請
    求項1〜3のいずれか1項に記載の通信回線を用いた商
    品流通方法。
  5. 【請求項5】 在庫業者から受注業者への商品融通が商
    品自体の売買ではなく、販売権の譲渡である請求項1〜
    4のいずれか1項記載の通信回線を用いた商品流通方
    法。
  6. 【請求項6】 在庫業者から受注業者への商品融通に伴
    う経理処理が、在庫業者と受注業者間の直接処理ではな
    く、在庫管理センターを間に介在させて互いに相手の存
    在を秘匿して行う間接処理である請求項1〜5のいずれ
    か1項記載の通信回線を用いた商品流通方法。
  7. 【請求項7】 受注業者の消費者からの受注がインター
    ネット経由である請求項1〜6のいずれか1項記載の通
    信回線を用いた商品流通方法。
  8. 【請求項8】 余剰在庫を抱える在庫業者、あるいは自
    社未保有商品についての消費者からの受注を企図する受
    注業者のいずれか一方あるいは両方の性格を備えた複数
    の商品販売事業者のそれぞれに設置された通信端末装置
    であって、自社保有の余剰在庫のうち、他社に融通可能
    な余剰在庫商品に関する在庫情報をホストコンピュータ
    のデータベースに通信回線を通じてオンライン登録する
    手段と、受注業者を対象としてホストコンピュータのデ
    ータベースにオンライン公開される前記余剰在庫商品に
    関する情報を閲覧する手段と、前記余剰在庫商品につい
    て顧客から受注したとき、この受注情報をホストコンピ
    ュータのデータベースに通信回線を通じてオンライン登
    録する手段とを、備えさせた商品販売事業者用の通信端
    末装置と、 前記各商品販売事業者に対して中立的な地位を有する在
    庫管理センターに設置され、前記事業者に設置した通信
    端末装置のそれぞれと通信回線で接続され、当該設備上
    に前記在庫業者が保有する他社に融通可能な余剰在庫商
    品に関する情報が登録されたデータベースが構築された
    ホストコンピュータであって、前記在庫業者によってオ
    ンライン登録された在庫情報のなかから少なくとも在庫
    業者に関するデータ項目を秘匿した状態で当該在庫情報
    に含まれる情報を開示するデータ項目を選択して通信回
    線を通じて受注業者にオンライン公開する手段と、前記
    在庫業者によってオンライン登録された在庫情報と前記
    受注業者によってオンライン登録された受注情報に含ま
    れる情報のなかから開示するデータ項目を選択して通信
    回線を配送業者にオンライン公開する手段とを備えたホ
    ストコンピュータと、 商品の保管場所から商品を最終顧客である消費者に配送
    する配送業者に設置され、前記データベースの内容のう
    ち配送業者に対してオンライン公開される内容を閲覧し
    て、荷物の集荷場所である在庫業者の在庫場所に関する
    情報と、配送先である受注業者の顧客に関する情報を通
    信回線を通じて取得する手段を有する配送業者用の通信
    端末装置と、 よりなる通信回線を用いた商品流通システム。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の商品流通システムに組み
    込まれる配送システムであって、 在庫管理センターに設置されたホストコンピュータ上に
    構築されたデータベースに在庫業者によってオンライン
    登録された在庫情報と、受注業者によってオンライン登
    録された受注情報に含まれる情報のなかからその開示項
    目を選択して通信回線を通じて配送業者に配送に必要な
    配送情報をオンライン公開する手段と、 前記配送情報を閲覧する手段を有するとともに、前記配
    送情報に含まれる荷受け場所としての在庫業者の在庫場
    所で荷受けして、受注業者の出荷部門を経由することな
    く、荷受人である受注業者の顧客に商品を直接配送する
    手段と、を備えた配送システム。
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Cited By (6)

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