JP2000250264A - カラートナー - Google Patents

カラートナー

Info

Publication number
JP2000250264A
JP2000250264A JP5575399A JP5575399A JP2000250264A JP 2000250264 A JP2000250264 A JP 2000250264A JP 5575399 A JP5575399 A JP 5575399A JP 5575399 A JP5575399 A JP 5575399A JP 2000250264 A JP2000250264 A JP 2000250264A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
toner
hydrocarbon group
toner binder
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5575399A
Other languages
English (en)
Inventor
Hajime Fukushima
元 福島
Hideo Nakanishi
秀男 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Chemical Industries Ltd filed Critical Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority to JP5575399A priority Critical patent/JP2000250264A/ja
Publication of JP2000250264A publication Critical patent/JP2000250264A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱保存性、低温定着性、耐ホットオフセッ
ト性のいずれにも優れたカラートナーを提供する。 【解決手段】 トナーバインダー(A)、ワックス
(B)、着色剤(C)からなるカラートナーにおいて、
(A)が炭素数8以上の炭化水素基を1〜50重量%含
有する樹脂(D)からなり、かつ、(A)のヘイズ値が
70以下であることを特徴とするカラートナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真、静電記
録、静電印刷などに用いられるカラートナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真、静電記録、静電印刷な
どに用いられる乾式トナーとしては、スチレン系樹脂、
ポリエステルなどのトナーバインダーを着色剤などと共
に溶融混練し、微粉砕したものが用いられている。これ
らの乾式トナーは紙などに現像転写された後、熱ロール
を用いて加熱溶融することで定着することが行われてい
る。その際、熱ロール温度が高すぎるとトナーが過剰に
溶融し熱ロールに融着する問題(ホットオフセット)が
発生する。また、熱ロール温度が低すぎるとトナーが充
分に溶融せず定着が不十分になる問題が発生する。省エ
ネルギー化、複写機等の装置の小型化の観点から、より
ホットオフセット発生温度が高く(耐ホットオフセット
性)、かつ定着温度が低い(低温定着性)トナーが求め
られている。また、トナーが保管中および装置内の雰囲
気温度下でブロッキングしない耐熱保存性が必要であ
る。とりわけフルカラー複写機、フルカラープリンター
においては、その画像の光沢性および混色性が必要なこ
とから、トナーはより低溶融粘度であることが必要であ
り、シャープメルト性のポリエステル系のトナーバイン
ダーが用いられている。このようなトナーではホットオ
フセットの発生がおこりやすいことから、従来からフル
カラー用の機器では、熱ロールにシリコーンオイルなど
を塗布することが行われている。しかしながら、熱ロー
ルにシリコーンオイルを塗布する方法は、オイルタン
ク、オイル塗布装置が必要であり装置が複雑、大型とな
る。また、熱ロールの劣化をも引き起こし、一定期間毎
のメンテナンスを必要とする。さらに、コピー用紙、O
HP(オーバーヘッドプロジェクター)用フィルム等に
オイルが付着することが不可避であり、とりわけOHP
においては付着オイルによる色調の悪化の問題がある。
【0003】上記問題点のうち、耐熱保存性、低温定着
性、耐ホットオフセット性を両立させるものとして、
多官能のモノマーを用いて部分架橋せしめたポリエステ
ルをトナーバインダーとして用いたもの(特開昭57−
109825号公報)、ウレタン変性したポリエステ
ルをトナーバインダーとして用いたもの(特公平7−1
01318号公報)などが提案されている。また、フル
カラー用に熱ロールへのオイル塗布量を低減するものと
して、ポリエステル微粒子とワックス微粒子を造粒し
たもの(特開平7−56390号公報)が提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらおよび
に開示されているトナーは、耐熱保存性と低温定着性
の両立がまだ不十分であるとともに、フルカラー用には
光沢性が発現しないため使用できるものではない。ま
た、に開示されているトナーは低温定着性が不十分で
あるとともに、オイルレス定着におけるホットオフセッ
ト性が満足できるものではない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、耐熱保存
性、低温定着性、耐ホットオフセット性のいずれにも優
れた乾式トナー、とりわけフルカラー複写機などに用い
た場合に画像の光沢性に優れ、かつ熱ロールへのオイル
塗布を必要としない乾式トナーを開発すべく鋭意検討し
た結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、トナ
ーバインダー(A)、ワックス(B)、着色剤(C)か
らなり、(A)が炭素数8以上の炭化水素基を1〜50
重量%含有する樹脂(D)からなり、かつ、(A)のヘ
イズ値が70以下であることを特徴とするカラートナー
である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳述する。トナー
バインダー(A)は炭素数8以上の炭化水素基を1〜5
0重量%含有する樹脂(D)からなり、(D)以外のト
ナーバインダー樹脂としては、ポリエステル樹脂、スチ
レン系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが用いら
れる。定着時の溶融性と得られた画像の平滑性の観点か
ら、より好ましいのはポリエステル樹脂である。
【0007】炭素数8以上(好ましくは炭素数8〜10
000)の炭化水素基を1〜50重量%含有する樹脂
(D)としては、炭素数8以上の炭化水素基含有ポリオ
ールおよび/または炭素数8以上の炭化水素基含有ポリ
カルボン酸からなるポリエステル(a)、炭素数8以上
の炭化水素基含有ビニルモノマーとスチレン類とニトリ
ル基含有モノマーからなる共重合体(b)、ポリオレフ
ィンにスチレン類とニトリル基含有モノマーからなる共
重合体をグラフトせしめた共重合体(c)などが挙げら
れる。
【0008】(a)のポリエステルとしてはポリオール
と、ポリカルボン酸またはその酸無水物またはその低級
アルキルエステルとの重縮合物などが挙げられる。ポリ
オールとしてはジオール(1)および3価以上のポリオ
ール(2)が、ポリカルボン酸またはその酸無水物また
はその低級アルキルエステルとしてはジカルボン酸
(3)および3価以上のポリカルボン酸(4)およびこ
れらの酸無水物または低級アルキルエステルが挙げられ
る。ポリオール成分及びポリカルボン酸のいずれかの一
部に、炭素数8以上の炭化水素基含有ポリオールまたは
炭素数8以上の炭化水素基含有ポリカルボン酸を使用す
ることにより、炭素数8以上の炭化水素基を含有させる
ことができる。
【0009】炭素数8以上の炭化水素基含有ポリオール
としては炭素数8以上のアルキレングリコールなどであ
り、具体的にはオクタンジオール、デカンジオール、ド
デカンジオール、テトラデカンジオールなどが挙げられ
る。炭素数8以上の炭化水素基含有ポリカルボン酸とし
ては炭素数8以上の脂肪族ジカルボン酸などであり、炭
素数8以上の直鎖アルキレンジカルボン酸(アゼライン
酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、オクタデカン
ジカルボン酸など);炭素数8以上の分岐アルキレンジ
カルボン酸[ダイマー酸、アルケニルコハク酸(ドデセ
ニルコハク酸、ペンタデセニルコハク酸、オクタデセニ
ルコハク酸など)、アルキルコハク酸(デシルコハク
酸、ドデシルコハク酸、オクタデシルコハク酸など)、
およびこれらの無水物など]などが挙げられる。
【0010】その他のジオール(1)としては、アルキ
レングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピ
レングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,
4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールな
ど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);
脂環式ジオール(1,4-シクロヘキサンジメタノール、水
素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビ
スフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS
など);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド
(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレ
ンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のア
ルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレン
オキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙
げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜1
2のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のア
ルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものは
ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およ
びこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併
用である。3価以上のポリオール(2)としては、3〜
8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリ
ン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);トリスフ
ェノール類(トリスフェノールPAなど);ノボラック
樹脂(フェノールノボラック、クレゾールノボラックな
ど);上記トリスフェノール類のアルキレンオキサイド
付加物;上記ノボラック樹脂のアルキレンオキサイド付
加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、
3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコールおよび
ノボラック樹脂のアルキレンオキサイド付加物であり、
特に好ましいものはノボラック樹脂のアルキレンオキサ
イド付加物である。
【0011】その他のジカルボン酸(3)としては、ア
ルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシ
ン酸、ドデセニルコハク酸など);アルケニレンジカル
ボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカル
ボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフ
タレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらの
うち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジ
カルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸
である。3価以上のポリカルボン酸(4)としては、炭
素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット
酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、ジ
カルボン酸(3)または3価以上のポリカルボン酸
(4)としては、上述のものの酸無水物または低級アル
キルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソ
プロピルエステルなど)を用いてもよい。
【0012】ポリオールとポリカルボン酸の比率は、水
酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]
/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは
1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜
1.02/1である。
【0013】樹脂(D)における炭素数8以上の炭化水
素基の含有量は、通常1〜50重量%、好ましくは2〜
40重量%である。50重量%を超えると耐熱保存性不
良となり、1重量%未満ではホットオフセット性が不足
する。
【0014】(b)は炭素数8以上の炭化水素基含有ビ
ニルモノマーとスチレン類とニトリル基含有モノマーな
どを共重合して得られる。炭化水素基含有モノマーとし
ては不飽和カルボン酸のアルキル(炭素数8〜22)エ
ステル[オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テ
トラデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、
ベヘニル(メタ)アクリレート]などが挙げられる。ス
チレン類としてはスチレン、α−メチルスチレン、p−
メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メトキシス
チレン、p−ヒドロキシスチレン、p−アセトキシスチ
レン、ビニルトルエン、エチルスチレン、フェニルスチ
レン、ベンジルスチレンなどが挙げられる。ニトリル基
含有モノマーとしては(メタ)アクリロニトリル、シア
ノスチレンなどが挙げられる。これらのモノマー以外
に、不飽和カルボン酸のアルキル(炭素数1〜7)エス
テル [メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレートなど]、ビニ
ルエステル系モノマー[酢酸ビニルなど]、ビニルエーテ
ル系モノマー[ビニルメチルエーテルなど]、ハロゲン元
素含有ビニル系モノマー[塩化ビニルなど]、ジエン系モ
ノマー(ブタジエン、イソブチレン等)などを併用して
もよい。
【0015】(c)はポリオレフィン(c1)にスチレ
ン類とニトリル基含有モノマーからなる共重合体をグラ
フトせしめた共重合体である。ポリオレフィン(1)と
しては、オレフィン類の重合体(c1−1)、オレフィ
ン類の重合体の酸化物(c1−2)、オレフィン類の重
合体の変性物(c1−3)オレフィン類と共重合可能な
他の単量体との共重合物(c1−4)などが挙げられ
る。(c1−1)としては、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/1−
ブテン共重合体、プロピレン/1−ヘキセン共重合体な
どが挙げられる。また、本発明においては、ポリマー構
造がポリオレフィンの構造を有していれば良く、モノマ
ーが必ずしもオレフィン構造を有している必要はない。
例えば、ポリメチレン(サゾールワックス等)等も使用
することができる。(c1−2)としては、上記(c1
−1)の酸化物等が挙げられる。(c1−3)として
は、上記(c1−1)のマレイン酸誘導体(無水マレイ
ン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノブチル、
マレイン酸ジメチル等)付加物などが挙げられる。(c
1−4)としては、不飽和カルボン酸[(メタ)アクリ
ル酸、イタコン酸、無水マレイン酸等]、不飽和カルボ
ン酸アルキルエステル[(メタ)アクリル酸アルキル
(C1〜C18)エステル、マレイン酸アルキル(C1
〜C18)エステル等]等の単量体とオレフィン類との
共重合体等が挙げられる。これらポリオレフィン(c
1)のうち、好ましいものは、(c1−1)、(c1−
2)、(c1−3)であり、さらに好ましくは、ポリエ
チレン、ポリメチレン、ポリプロピレン、エチレン/プ
ロピレン重合体、酸化型ポリエチレン、酸化型ポリプロ
ピレン、マレイン化ポリプロピレンであり、特に好まし
いものは、ポリエチレンおよびポリプロピレンである。
スチレン類としてはスチレン、α−メチルスチレン、p
−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メトキシ
スチレン、p−ヒドロキシスチレン、p−アセトキシス
チレン、ビニルトルエン、エチルスチレン、フェニルス
チレン、ベンジルスチレンなどが挙げられる。ニトリル
基含有モノマーとしては(メタ)アクリロニトリル、シ
アノスチレンなどが挙げられる。これらのモノマー以外
に、不飽和カルボン酸のアルキル(炭素数1〜7)エス
テル [メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレートなど]、ビニ
ルエステル系モノマー[酢酸ビニルなど]、ビニルエーテ
ル系モノマー[ビニルメチルエーテルなど]、ハロゲン元
素含有ビニル系モノマー[塩化ビニルなど]、ジエン系モ
ノマー(ブタジエン、イソブチレン等)などを併用して
もよい。
【0016】トナーバインダー(A)に用いられるポリ
エステル樹脂としては炭素数8以上の炭化水素基を1〜
50重量%含有しないポリエステル樹脂であり、前期の
ポリオールと、ポリカルボン酸またはその酸無水物また
はその低級アルキルエステルとの重縮合物などが挙げら
れる。
【0017】トナーバインダー(A)に用いられるスチ
レン系樹脂としては、スチレン類の重合体(A1)、ス
チレン類とジエン類の共重合体(A2)、スチレン類と
アルキル(メタ)アクリレートの共重合体(A3)など
が挙げられる。これらのうち好ましものは、(A1)、
(A2)、スチレン類とアルキル基を有するアルキル
(メタ)アクリレートの共重合体およびそれらの併用で
ある。(A1)を構成するスチレン類としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メ
チルスチレン、p−メトキシスチレン、p−ヒドロキシ
スチレン、p−アセトキシスチレンなどが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、スチレンおよびスチレン
と他のスチレン類の併用であり、特に好ましいものはス
チレンである。(A2)を構成するスチレン類として
は、上記(A1)と同様なものが挙げられ、好ましいも
のも同様である。ジエン類としては、ブタジエン、イソ
プレン、クロロプレン、ヘキサジエンおよびオクタジエ
ンなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは、ブ
タジエン、イソプレンおよびクロロプレンであり、特に
好ましいものは、ブタジエンおよびイソプレンである。
(A2)においてはスチレン類、ジエン類とともにその
他の単量体を少量共重合することもできる。共重合可能
なその他の単量体としては、アルキル(メタ)アクリレ
ート[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アク
リレート、ステアリル(メタ)アクリレートなど]、置
換アルキル(メタ)アクリレート[ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)
アクリレートなど]、不飽和カルボン酸類およびその無
水物[(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イ
タコン酸およびその無水物など]、不飽和ジカルボン酸
アルキルエステル類[マレイン酸モノメチル、マレイン
酸モノブチル、マレイン酸ジブチル、イタコン酸モノメ
チルなど]、不飽和ニトリル類[(メタ)アクリロニト
リルなど]、ビニルエステル類[酢酸ビニルなど]、ビ
ニルエーテル類[ブチルビニルエーテルなど]、α−オ
レフィン[ヘキセン、オクテン、ドデセンなど]などが
挙げられる。これらのうち好ましいものは、アルキル
(メタ)アクリレート、不飽和カルボン酸類およびその
無水物、不飽和ジカルボン酸アルキルエステル類、不飽
和ニトリル類であり、さらに好ましくは、C8〜C24のア
ルキル基を有する長鎖アルキル(メタ)アクリレート、
不飽和カルボン酸類およびその無水物、不飽和ジカルボ
ン酸アルキルエステル類である。スチレン類、ジエン類
と共重合可能な他の単量体の共重合比は、通常、スチレ
ン類が60〜99重量%、ジエン類が1〜40重量%、
その他の単量体が0〜10重量%であり、好ましくは、
スチレン類が70〜95重量%、ジエン類が5〜30重
量%、その他の単量体が0〜5重量%である。
【0018】トナーバインダー(A)に用いられるウレ
タン樹脂としては、ポリオールとポリイソシアネート
(A3)の重付加物などが挙げられる。ポリオールとし
ては前記のジオール(1)および3価以上のポリオール
(2)などが挙げられる。ポリイソシアネート(A3)
としては、炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同
様)6〜20の芳香族ポリイソシアネート、炭素数2〜
18の脂肪族ポリイソシアネート、炭素数4〜15の脂
環式ポリイソシアネート、炭素数8〜15の芳香脂肪族
ポリイソシアネートおよびこれらのポリイソシアネート
の変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネ
ート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、
ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン
基含有変性物など)およびこれらの2種以上の混合物が
挙げられる。上記芳香族ポリイソシアネートの具体例と
しては、1,3−および/または1,4−フェニレンジ
イソシアネート、2,4−および/または2,6−トリ
レンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,
4’−および/または4,4’−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート(MDI)、粗製MDI[粗製ジアミノフ
ェニルメタン〔ホルムアルデヒドと芳香族アミン(アニ
リン)またはその混合物との縮合生成物;ジアミノジフ
ェニルメタンと少量(たとえば5〜20重量%)の3官
能以上のポリアミンとの混合物〕のホスゲン化物:ポリ
アリルポリイソシアネート(PAPI)]、1,5−ナ
フチレンジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェ
ニルメタントリイソシアネート、m−およびp−イソシ
アナトフェニルスルホニルイソシアネートなどが挙げら
れる。上記脂肪族ポリイソシアネートの具体例として
は、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HD
I)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11
−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメ
チルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシ
アネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエー
ト、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス
(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシ
アナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート
などの脂肪族ポリイソシアネートなどが挙げられる。上
記脂環式ポリイソシアネートの具体例としては、イソホ
ロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシル
メタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、
シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキ
シレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イ
ソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジ
カルボキシレート、2,5−および/または2,6−ノ
ルボルナンジイソシアネートなどが挙げられる。上記芳
香脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、m−お
よび/またはp−キシリレンジイソシアネート(XD
I)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジ
イソシアネート(TMXDI)などが挙げられる。ま
た、上記ポリイソシアネートの変性物には、変性MDI
(ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、ト
リヒドロカルビルホスフェート変性MDIなど)、ウレ
タン変性TDIなどのポリイソシアネートの変性物およ
びこれらの2種以上の混合物[たとえば変性MDIとウ
レタン変性TDI(イソシアネート含有プレポリマー)
との併用]が含まれる。これらのうちで好ましいものは
6〜15の芳香族ポリイソシアネート、炭素数4〜12
の脂肪族ポリイソシアネート、および炭素数4〜15の
脂環式ポリイソシアネートであり、とくに好ましいもの
はTDI、MDI、HDI、水添MDI、およびIPD
Iである。
【0019】トナーバインダー(A)に用いられるエポ
キシ樹脂としては、ビスフェノール類(ビスフェノール
A、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど)とエピ
クロルヒドリンとの付加縮合物などが挙げられる。
【0020】樹脂(D)から炭化水素基を除いた部分の
SP値(SPd)とトナーバインダー(A)のSP値
(SPa)との差(SPd−SPa)の絶対値は通常
2.0(cal/cm31/2以下、好ましくは1.0
(cal/cm31/2以下である。なお、SP値は公知
のFedors法で算出できる。
【0021】トナーバインダー(A)における樹脂
(D)の含有量は、通常1〜100重量%、好ましくは
1〜80重量%である。
【0022】トナー中のトナーバインダー(A)の含有
量は通常45〜96重量%であり、好ましくは65〜9
5重量%である。
【0023】本発明において、ヘイズ値は該トナーバイ
ンダーをフィルム状にしたものをヘイズメータにより測
定したものである。ヘイズ値は、70以下が好ましく、
より好ましくは50以下である。ヘイズ値が70を超え
るとOHPにおいて鮮明な画像が得られない。
【0024】ワックス(B)としては公知のものが使用
でき、例えばポリオレフィンワックス(ポリエチレンワ
ックス、ポリプロピレンワックスなど);長鎖炭化水素
(パラフィンワックス、サゾールワックスなど);カル
ボニル基含有ワックス(カルナバワックス、モンタンワ
ックス、ジステアリルケトンなど)などが挙げられる。
本発明のワックスの融点は、通常40〜160℃であ
り、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60
〜90℃である。また、ワックスの溶融粘度は、融点よ
り20℃高い温度での測定値として、5〜1000cp
sが好ましく、さらに好ましくは10〜100cpsで
ある。トナー中のワックス(B)の含有量は通常2〜3
0重量%であり、好ましくは3〜25重量%である。
【0025】本発明の着色剤(C)としては公知の染
料、顔料および磁性粉を用いることができる。具体的に
は、カーボンブラック、スーダンブラックSM、ファー
ストイエロ−G、ベンジジンイエロー、ピグメントイエ
ロー、インドファーストオレンジ、イルガシンレッド、
バラニトアニリンレッド、トルイジンレッド、カーミン
FB、ピグメントオレンジR、レーキレッド2G、ロー
ダミンFB、ローダミンBレーキ、メチルバイオレット
Bレーキ、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、
プリリアントグリーン、フタロシアニングリーン、オイ
ルイエローGG、カヤセットYG、オラゾールブラウン
B、オイルピンクOP、マグネタイト、鉄黒などが挙げ
られる。トナー中の着色剤(C)の含有量は通常2〜1
5重量%、好ましくは3〜10重量%である。
【0026】本発明の乾式トナーにおいては、さらに、
荷電制御剤および流動化剤を使用することもできる。荷
電制御剤としては、公知のものすなわち、ニグロシン染
料、4級アンモニウム塩化合物、4級アンモニウム塩基
含有ポリマー、含金属アゾ染料、サリチル酸金属塩、ス
ルホン酸基含有ポリマー、含フッソ系ポリマー、ハロゲ
ン置換芳香環含有ポリマーなどが挙げられる。荷電制御
剤の含有量は通常0〜5重量%である。流動化剤として
は、コロイダルシリカ、アルミナ粉末、酸化チタン粉
末、炭酸カルシウム粉末など公知のものを用いることが
できる。流動化剤の含有量は通常0〜5重量%である。
【0027】本発明のトナーバインダー(A)の製造方
法を例示する。ポリエステルは、ポリカルボン酸とポリ
オールとを、テトラブトキシチタネート、ジブチルチン
オキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150
〜280℃に加熱し、脱水縮合することで得られる。反
応末期の反応速度を向上させるために減圧にすることも
有効である。炭化水素基含有ポリオールおよび/または
炭化水素基含有ポリカルボン酸からなるポリエステル
(a)は前記のポリエステルと同様の方法で製造でき
る。炭化水素基含有ビニルモノマーとスチレン類とニト
リル基含有モノマーからなる共重合体(b)は、構成モ
ノマーを公知のラジカル開始剤により共重合して得られ
る。ラジカル開始剤としては、アゾ系開始剤(アゾビス
イソブチロニトリル、アゾビスバレロニトリルなど)お
よびパーオキサイド系開始剤(ベンゾイルパーオキサイ
ド、t−ブチルパーベンゾエート、ジt−ブチルパーオ
キサイド、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレ
フタレートなど)などが挙げられる。重合方法として
は、溶液重合、バルク重合、懸濁重合、乳化重合など公
知の重合方法が使用できる。溶液重合の際に用いる溶剤
としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケ
トン系溶剤(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、シクロヘキサノンなど);ハロゲン系
溶剤(ジクロロエタンなど);およびアミド系溶剤(ジ
メチルホルムアミドなど)などが使用できる。溶剤を用
いた場合は、重合後、常圧および減圧下に溶剤を溜去す
る。懸濁重合によって得る場合は、炭酸カルシウム、リ
ン酸カルシウムなどの無機系の分散剤またはポリビニル
アルコール、メチル化セルロースなどの有機系分散剤を
用いて水中で重合することができる。重合温度は、使用
するラジカル開始剤およびトナーバインダーの分子量に
よって選択されるが、通常5〜200℃、好ましくは5
0〜170℃である。重合時間は、通常1〜48時間、
好ましくは2〜24時間であるポリオレフィンにスチレ
ン類とニトリル基含有モノマーからなる共重合体をグラ
フトせしめた共重合体(c)は、例えばまず、ポリオレ
フィンをトルエン、キシレン等の溶剤に溶解または分散
させ、100℃〜200℃に加熱した後、スチレン類と
ニトリル基含有モノマーの混合物をパーオキサイド系開
始剤(ベンゾイルパーオキサイド、ジターシャリーブチ
ルパーオキサイド、ターシャリブチルパーオキシドベン
ゾエート等)とともに滴下重合後、溶剤を留去すること
により本発明の樹脂組成物が得られる。
【0028】カラートナーは以下の、の方法などで
製造することができる。 混練粉砕法 トナー材料を乾式ブレンドした後、溶融混練され、その
後、ジェットミルなどを用いて微粉砕し、さらに風力分
級して、カラートナーを得る方法 分散造粒法(例えば 特開平9−15902号公報に
記載の方法) トナー材料をトナーバインダーが可溶な溶剤に溶解分散
後、撹拌下トナーバインダーの貧溶媒(例えば水)に分
散させ、次いで溶剤を溜去しトナー粒子を形成させ、冷
却後に、固液分離、乾燥して、カラートナーを得る方
法。これらのうち好ましいものは、分散造粒法であ
り、特に分散相となる貧溶媒が水系媒体である分散造粒
法が好ましい。水系媒体中での分散造粒法で用いられ
る、予めトナーバインダーを溶解する溶剤としては、酢
酸エチル、アセトン、メチルエチルケトンなどが挙げら
れる。また、必要に応じて、分散剤を用いることもでき
る。分散剤を用いたほうが、粒度分布がシャープになる
とともに分散が安定である点で好ましい。分散剤として
は、水溶性高分子(ポリビニルアルコール、ヒドロキシ
エチルセルロールなど)、無機粉末(炭酸カルシウム粉
末、リン酸カルシウム粉末、シリカ微粉末など)および
界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナト
リウムなど)など公知のものが使用できる。分散剤を使
用した場合には、該分散剤がトナー粒子表面に残存した
ままとすることもできるが、硬化反応後、洗浄除去する
ほうがトナーの帯電面から好ましい。
【0029】本発明のカラートナーは必要に応じて鉄
粉、ガラスビーズ、ニッケル粉、フェライト、マグネタ
イト、および樹脂(アクリル樹脂、シリコーン樹脂な
ど)により表面をコーティングしたフェライトなどのキ
ャリアー粒子と混合されて電気的潜像の現像剤として用
いられる。また、キャリア粒子のかわりに帯電ブレード
などの部材と摩擦し、電気的潜像を形成することもでき
る。次いで、公知の熱ロール定着方法、フラッシュ定着
方法などにより支持体(紙、ポリエステルフィルムな
ど)に定着して記録材料とされる。
【0030】以下実施例により本発明を更に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。以下、部
は重量部を示す。
【0031】
【実施例】実施例および比較例で得られたトナー及びト
ナーバインダーの性質の測定法を次に示す。 1.ガラス転移点(Tg) ASTM D3418−82に規定の方法(DSC
法)。 装置:セイコー電子工業(株)製 DSC20,SSC
/580 2.分子量 THF可溶分をゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー(GPC)で測定。GPCによる分子量測定の条件は
以下の通りである。 装置 : 東洋曹達製 HLC−802A カラム : TSK GEL GMH6 2本 (東洋曹達製) 測定温度 : 25℃ 試料溶液 : 0.25重量%のテトラヒドロフラン溶液 溶液注入量: 200μl 検出装置 : 屈折率検出器 なお、分子量校正曲線は標準ポリスチレンを用いて作成
した。 3.ヘイズ値 トナーバインダーを加熱溶融して厚み0.2mmのフィ
ルムにしたものを、JIS K7105に準拠しヘーズ
メーターにて測定。 装置:日本電色工業製 NDH−300A (トナーバインダーの合成)
【0032】実施例1 冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物35
4部、イソフタル酸166部およびジブチルチンオキサ
イド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さら
に10〜15mmHgの減圧で5時間反応し、ポリエス
テル(1)を得た。ポリエステル(1)の重量平均分子
量は8,000、Tgは57℃、SP値は11.4であ
った。ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付
加物418部、水素添加ビスフェノールA86部、無水
ドデセニルコハク酸193部およびテレフタル酸132
部をジブチルチンオキサイド2部を触媒として重縮合
し、樹脂(D1)を得た。樹脂(D1)の重量平均分子
量は12,000、Tgは65℃、無水ドデセニルコハ
ク酸部分の炭化水素基を除いたSP値は11.0であっ
た。ポリエステル(1)500部と樹脂(D1)500
部を粉体混合した後、二軸混練機((株)池貝製 PCM
−30)で混練し、トナーバインダー(1)を得た。
(1)のヘイズ値は23であった。
【0033】実施例2 温度計および撹拌機の付いたオートクレーブ反応槽中
に、キシレン646部を入れ窒素置換後、スチレン74
6部、アクリロニトリル140部、ステアリルメタクリ
レート154部、ジ−t−ブチルパーオキサイド15.
5部およびキシレン118部の混合溶液を170℃で3
時間で滴下し、さらにこの温度で30分間保持した。次
いで脱溶剤を行い、樹脂(D2)を得た。樹脂(D2)
の重量平均分子量は10,000、Tg60℃、ステア
リルメタクリレート部分の炭化水素基を除いたSP値は
11.0であった。ポリエステル(1)800部と樹脂
(D2)200部を粉体混合した後、二軸混練機((株)
池貝製 PCM−30)で混練し、トナーバインダー
(2)を得た。(2)のヘイズ値は36であった。
【0034】実施例3 温度計および撹拌機の付いたオートクレーブ反応槽中
に、キシレン535部、低分子量ポリエチレン(三洋化
成工業(株)製 サンワックス151P)222部を入
れ充分溶解し、窒素置換後、スチレン850部、アクリ
ロニトリル100部、アクリル酸ブチル50部、ジ−t
−ブチルパーオキサイド40.5部およびキシレン11
8部の混合溶液を170℃で3時間で滴下し、さらにこ
の温度で30分間保持した。次いで脱溶剤を行い、樹脂
(D3)を得た。樹脂(D3)の重量平均分子量は1
8,000、Tg64℃、低分子量ポリエチレン部分の
炭化水素基を除いたSP値は10.8であった。ポリエ
ステル(1)800部と樹脂(D3)200部を粉体混
合した後、二軸混練機((株)池貝製 PCM−30)で
混練し、トナーバインダー(3)を得た。(3)のヘイ
ズ値は43であった。
【0035】比較例1 ポリエステル(1)を比較トナーバインダー(1)とし
た。 (トナーの作成)ビーカー内に前記のトナーバインダー
(1)100部を酢酸エチル240部に溶解し、トリメ
チロールプロパントリベヘネート(融点58℃、溶融粘
度24cps)10部、シアニンブルーKRO(山陽色素
製)4部を入れ、50℃にてTK式ホモミキサーで12
000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させた。ビー
カー内にイオン交換水706部、ハイドロキシアパタイ
ト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパータイト1
0)294部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.2部を入れ均一に溶解した。ついで50℃に昇温
し、TK式ホモミキサーで12000rpmに撹拌しな
がら、上記トナー材料溶液を投入し10分間撹拌した。
ついでこの混合液を撹拌棒および温度計付のコルベンに
移し、98℃まで昇温して溶剤を除去し、濾別、洗浄、
乾燥した後、風力分級し、粒径d50が6μmのトナー
粒子を得た。ついで、トナー粒子100部にコロイダル
シリカ(アエロジルR972:日本アエロジル製)0.
5部をサンプルミルにて混合して、本発明のトナー
(1)を得た。トナーバインダー(2)、(3)および
比較トナーバインダー(1)も同様の方法でトナーを作
成し、それぞれトナー(2)、トナー(3)、比較トナ
ー(1)を得た。評価結果を表1に示す。 評価例1、2および比較評価例1
【0036】
【表1】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− トナーNo GLOSS HOT OHP発色性 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例1 135℃ 200℃ 鮮明な青 実施例2 135℃ 180℃ 鮮明な青 実施例3 140℃ 190℃ 鮮明な青 比較例1 150℃ 160℃ くすんだ青 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0037】[評価方法] 光沢発現温度(GLOSS) 市販カラー複写機(CLC−1;キヤノン製)の定着装
置からオイル供給装置を取り除き、定着ロール上のオイ
ルを除去した改造機を用いて定着評価した。定着画像の
60゜光沢が10%以上となる定着ロール温度をもって
光沢発現温度とした。 ホットオフセット発生温度(HOT) 上記GLOSSと同様に定着評価し、定着画像へのホッ
トオフセットの有無を目視評価した。ホットオフセット
が発生した定着ロール温度をもってホットオフセット発
生温度とした。 OHP発色性 上記GLOSSと同様にOHPフィルムに定着し、発色
性を目視により判定した。
【0038】
【発明の効果】本発明のカラートナーは以下の効果を奏
する。 1.耐熱保存性に優れ、かつ、低温定着性と耐ホットオ
フセット性のいずれにも優れる。 3.光沢性に優れ、かつ耐ホットオフセット性が優れる
ため、定着ロールにオイル塗布をする必要がない。 4.透明性が高く、色調に優れる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナーバインダー(A)、ワックス
    (B)、着色剤(C)からなるカラートナーにおいて、
    (A)が炭素数8以上の炭化水素基を1〜50重量%含
    有する樹脂(D)からなり、かつ、(A)のヘイズ値が
    70以下であることを特徴とするカラートナー。
  2. 【請求項2】 トナーバインダー(A)、ワックス
    (B)、着色剤(C)からなるトナー材料溶液を水系媒
    体中に分散することにより形成された粒子からなる請求
    項1記載のカラートナー。
  3. 【請求項3】 該樹脂(D)から炭化水素基を除いた部
    分のSP値(SPd)とトナーバインダー(A)のSP
    値(SPa)との差(SPd−SPa)の絶対値が2.
    0以下である請求項1または2記載のカラートナー。
  4. 【請求項4】 該トナーバインダー(A)が、ポリエス
    テルからなる請求項1〜3のいずれか記載のカラートナ
    ー。
  5. 【請求項5】 該ワックス(B)のトナー中の含有量
    が、2〜30重量%である請求項1〜4のいずれか記載
    のカラートナー。
  6. 【請求項6】 該ワックス(B)が、融点が40〜16
    0℃であり、かつ融点より20℃高い温度における溶融
    粘度が5〜1000cpsである請求項1〜5のいずれ
    か記載のカラートナー。
  7. 【請求項7】 該樹脂(D)が、炭素数8以上の炭化水
    素基含有ポリオールおよび/または炭素数8以上の炭化
    水素基含有ポリカルボン酸からなるポリエステルである
    請求項1〜6のいずれか記載のカラートナー。
  8. 【請求項8】 該樹脂(D)が、炭素数8以上の炭化水
    素基含有ビニルモノマーとスチレン類とニトリル基含有
    モノマーからなる共重合体である請求項1〜6のいずれ
    か記載のカラートナー。
  9. 【請求項9】 該樹脂(D)が、ポリオレフィンにスチ
    レン類とニトリル基含有モノマーからなる共重合体をグ
    ラフトせしめた共重合体である請求項1〜6のいずれか
    記載のカラートナー。
JP5575399A 1999-03-03 1999-03-03 カラートナー Pending JP2000250264A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5575399A JP2000250264A (ja) 1999-03-03 1999-03-03 カラートナー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5575399A JP2000250264A (ja) 1999-03-03 1999-03-03 カラートナー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000250264A true JP2000250264A (ja) 2000-09-14

Family

ID=13007616

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5575399A Pending JP2000250264A (ja) 1999-03-03 1999-03-03 カラートナー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000250264A (ja)

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004025372A1 (ja) * 2002-07-30 2004-03-25 Sekisui Chemical Co., Ltd. トナー用樹脂組成物及びトナー
JP2004264320A (ja) * 2002-10-11 2004-09-24 Sekisui Chem Co Ltd トナー用樹脂組成物及びトナー
JP2008145712A (ja) * 2006-12-08 2008-06-26 Kao Corp 電子写真用トナー
WO2019107088A1 (ja) * 2017-12-01 2019-06-06 三洋化成工業株式会社 トナーバインダー及びトナー
JP2019200415A (ja) * 2018-05-09 2019-11-21 三洋化成工業株式会社 トナーバインダー
EP3582019A1 (en) * 2018-06-13 2019-12-18 Canon Kabushiki Kaisha Magnetic toner and method for manufacturing magnetic toner
CN110597029A (zh) * 2018-06-13 2019-12-20 佳能株式会社 调色剂和调色剂的制造方法
US10656545B2 (en) 2018-06-13 2020-05-19 Canon Kabushiki Kaisha Toner and method for producing toner
US10732530B2 (en) 2018-06-13 2020-08-04 Canon Kabushiki Kaisha Toner and method for producing toner
US10732529B2 (en) 2018-06-13 2020-08-04 Canon Kabushiki Kaisha Positive-charging toner
US10859931B2 (en) 2018-06-13 2020-12-08 Canon Kabushiki Kaisha Toner and two-component developer
US10877388B2 (en) 2018-06-13 2020-12-29 Canon Kabushiki Kaisha Toner
US10877389B2 (en) 2018-06-13 2020-12-29 Canon Kabushiki Kaisha Toner
WO2020261761A1 (ja) 2019-06-28 2020-12-30 花王株式会社 トナー用結着樹脂組成物
WO2020261762A1 (ja) 2019-06-28 2020-12-30 花王株式会社 トナー用結着樹脂組成物
WO2020261760A1 (ja) 2019-06-28 2020-12-30 花王株式会社 トナー用結着樹脂組成物
US10969705B2 (en) 2018-06-13 2021-04-06 Canon Kabushiki Kaisha Two-component developer

Cited By (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7485401B2 (en) 2002-07-30 2009-02-03 Mitsui Chemicals, Inc. Resin composition for toner, and toners
WO2004025372A1 (ja) * 2002-07-30 2004-03-25 Sekisui Chemical Co., Ltd. トナー用樹脂組成物及びトナー
JP2004264320A (ja) * 2002-10-11 2004-09-24 Sekisui Chem Co Ltd トナー用樹脂組成物及びトナー
JP2008145712A (ja) * 2006-12-08 2008-06-26 Kao Corp 電子写真用トナー
CN111344639A (zh) * 2017-12-01 2020-06-26 三洋化成工业株式会社 色调剂粘结剂和色调剂
WO2019107088A1 (ja) * 2017-12-01 2019-06-06 三洋化成工業株式会社 トナーバインダー及びトナー
US11156932B2 (en) 2017-12-01 2021-10-26 Sanyo Chemical Industries, Ltd. Toner binder and toner
EP3719577A4 (en) * 2017-12-01 2021-07-14 Sanyo Chemical Industries, Ltd. TONER BINDERS AND TONER
JP2019200415A (ja) * 2018-05-09 2019-11-21 三洋化成工業株式会社 トナーバインダー
US10732529B2 (en) 2018-06-13 2020-08-04 Canon Kabushiki Kaisha Positive-charging toner
US11112709B2 (en) 2018-06-13 2021-09-07 Canon Kabushiki Kaisha Toner and toner manufacturing method
US10732530B2 (en) 2018-06-13 2020-08-04 Canon Kabushiki Kaisha Toner and method for producing toner
CN110597028A (zh) * 2018-06-13 2019-12-20 佳能株式会社 磁性调色剂和磁性调色剂的制造方法
US10859931B2 (en) 2018-06-13 2020-12-08 Canon Kabushiki Kaisha Toner and two-component developer
US10877388B2 (en) 2018-06-13 2020-12-29 Canon Kabushiki Kaisha Toner
US10877389B2 (en) 2018-06-13 2020-12-29 Canon Kabushiki Kaisha Toner
US11287758B2 (en) 2018-06-13 2022-03-29 Canon Kabushiki Kaisha Toner and method for producing toner
US11262666B2 (en) 2018-06-13 2022-03-01 Canon Kabushiki Kaisha Positive-charging toner
EP3582019A1 (en) * 2018-06-13 2019-12-18 Canon Kabushiki Kaisha Magnetic toner and method for manufacturing magnetic toner
US10969705B2 (en) 2018-06-13 2021-04-06 Canon Kabushiki Kaisha Two-component developer
US10969704B2 (en) 2018-06-13 2021-04-06 Canon Kabushiki Kaisha Magnetic toner and method for manufacturing magnetic toner
CN110597029A (zh) * 2018-06-13 2019-12-20 佳能株式会社 调色剂和调色剂的制造方法
US10656545B2 (en) 2018-06-13 2020-05-19 Canon Kabushiki Kaisha Toner and method for producing toner
WO2020261760A1 (ja) 2019-06-28 2020-12-30 花王株式会社 トナー用結着樹脂組成物
WO2020261762A1 (ja) 2019-06-28 2020-12-30 花王株式会社 トナー用結着樹脂組成物
WO2020261761A1 (ja) 2019-06-28 2020-12-30 花王株式会社 トナー用結着樹脂組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100782494B1 (ko) 전자 사진용 토너 및 전자 사진용 현상제, 및 화상 형성방법
KR101423444B1 (ko) 토너
JP3979046B2 (ja) 静電潜像現像用トナー、該トナーの製造方法および定着方法
JP6942886B2 (ja) トナーバインダー
JP3916835B2 (ja) トナー用樹脂組成物および乾式トナー
JP2000250264A (ja) カラートナー
JP6948359B2 (ja) トナーバインダー
WO2019004095A1 (ja) トナー用結着樹脂組成物
JPH11133665A (ja) 乾式トナー
JP2012098716A (ja) トナー
JPWO2019073731A1 (ja) トナーバインダー及びトナー
JP7256679B2 (ja) トナーバインダー
JP2004133095A (ja) トナー組成物
JP6491354B2 (ja) トナーバインダーおよびトナー
JP3212948B2 (ja) トナーバインダー
JP3916970B2 (ja) 電子写真用トナーバインダー、トナー用樹脂組成物および乾式トナー
JP6975052B2 (ja) トナーバインダー及びトナー
JP2000338713A (ja) 乾式トナー
JP3530058B2 (ja) 負帯電性乾式トナー
JP3338378B2 (ja) トナーバインダー
JP6764846B2 (ja) 樹脂粒子、複合樹脂粒子及びトナーの製造方法
JPH04211271A (ja) 静電荷像現像用トナー及び加熱定着方法
JP2019215526A (ja) トナーバインダー
JP2019194672A (ja) トナーバインダー
JP3338384B2 (ja) トナーバインダー