JP2000249269A - ガス栓 - Google Patents

ガス栓

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JP2000249269A
JP2000249269A JP11051922A JP5192299A JP2000249269A JP 2000249269 A JP2000249269 A JP 2000249269A JP 11051922 A JP11051922 A JP 11051922A JP 5192299 A JP5192299 A JP 5192299A JP 2000249269 A JP2000249269 A JP 2000249269A
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plug
gas
valve
socket
elastic body
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JP11051922A
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English (en)
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Yoshiaki Hoya
善章 宝谷
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L29/00Joints with fluid cut-off means

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Joints That Cut Off Fluids, And Hose Joints (AREA)
  • Preventing Unauthorised Actuation Of Valves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ソケットを外したときに、栓体を正常な閉弁
位置に移動させてガス漏れを確実に阻止する。 【解決手段】 ガス栓は、ソケット1を脱着自在に連結
すると共に、ガス流路8を内部に有する本体ケース2
と、本体ケース2のシリンダー部3に往復運動できるよ
うに内蔵される栓体4と、栓体4を弾性的に押圧するベ
ース弾性体5と、栓体4に中間弾性体7を介して連結し
ている弁体6とを備える。ガス栓は、ソケット1を連結
すると、押し棒19で弁体6が押し込まれ、弁体6が栓
体4を押し込んで開弁状態となる。ソケット1が外され
ると、ベース弾性体5と中間弾性体7が栓体4と弁体6
とを弾性的に押し出して閉弁状態となる。ガス栓は、本
体ケース2のシリンダー部3を摺動する栓体4の摺動面
14に、硬質炭素被膜又はセラミック膜である無機硬質
被膜15を形成しており、この無機硬質被膜15を介し
て栓体4をシリンダー部3の内面に摺動させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ソケットを介して
ガスホースを脱着できるように連結するガス栓に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図1の断面図は、ソケット1を脱着でき
るように連結するガス栓を示している。この構造のガス
栓は、本体ケース2に設けたガス流路8に、栓体4と弁
体6とを往復運動できるように内蔵させている。栓体4
は本体ケース2に設けたシリンダー部3に往復運動でき
るように内蔵される。この栓体4は、押しバネであるベ
ース弾性体5を介して、閉弁方向に押圧されている。栓
体4と弁体6との間には中間弾性体7を配設している。
中間弾性体7も押しバネで、弁体6を閉弁方向に押圧し
ている。
【0003】この構造のガス栓は、図1に示すように、
ソケット1を連結すると、ソケット1の押し棒19で弁
体6が押し込まれて開弁状態となる。このとき、押し棒
19で押し込まれる弁体6は、中間弾性体7を介して栓
体4も押し込む。押し込まれた栓体4と弁体6は、ガス
流路8を開弁して、ガスをソケット1に流す状態とす
る。ソケット1が外されると、押し棒19は弁体6を押
圧しなくなる。この状態になると、ベース弾性体5が栓
体4を押し出し、押し出された栓体4は中間弾性体7を
介して弁体6を押し出す。したがって、栓体4と弁体6
の両方が押し出されて、ガス流路8は完全に閉弁され
る。弁体6は、ガス流路8に設けているテーパー状弁座
11に密着し、栓体4はシリンダー部3の先端に設けて
いる平面弁座13に密着して、閉弁状態となる。
【0004】この構造のガス栓は、栓体と弁体の両方
で、ガス流路を開閉するので、極めて安全に使用できる
特長がある。とくに、ソケットを外した状態で、栓体と
弁体で二重に閉弁するので、ガス漏れを極減できる特長
がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図1に
示すガス栓は、ソケット1を外した状態で完全に閉弁す
るためには、栓体4と弁体6が確実に動作する必要があ
る。栓体4と弁体6を確実に動作させるために、シリン
ダー部3と栓体4との間の摺動部21にグリス等を塗布
している。ソケットを脱着する期間が短いとき、グリス
の潤滑作用で栓体と弁体はスムーズに移動する。しかし
ながら、ソケットを脱着する期間が長くなると、グリス
が硬化して潤滑作用を失い、栓体が正常に移動しなくな
って、ガス漏れの原因となる。ソケットを連結すると
き、ソケットの押し棒は栓体と弁体を強制的に押して移
動させる。しかしながら、ソケットを外したときは、栓
体がベース弾性体で弾性的に押圧される。このとき、グ
リスが硬化していると、栓体がスムーズに移動しなくな
る。ベース弾性体で正常に移動されない栓体はガス漏れ
の原因となる。
【0006】ガス栓は、必ずしもソケットを一定の時間
で脱着する用途に使用されるとは限らない。使用状態に
よっては、何年もソケットを外さないことがある。この
とき、栓体がスムーズに移動しなくなって、ソケットを
外した状態でガス漏れしやすくなる。とくに、栓体の摺
動部に塗布しているグリスは、ガスに晒されて硬化しや
すい環境となる。さらに、ここに塗布されたグリスを交
換するメンテナンスは、実際には行われない。したがっ
て、栓体を潤滑させるグリスは、経時的に劣化する環境
にあって、長い年月にわたって、正常な状態で栓体をス
ムーズに移動させるのが難しい。
【0007】本発明は、この欠点を解決することを目的
に開発されたものである。本発明の重要な目的は、ソケ
ットを外したときにベース弾性体で栓体を押圧して正常
な閉弁位置に移動させてガス漏れを確実に阻止できるガ
ス栓を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のガス栓は、ソケ
ット1を脱着できるように連結する共に、ガス流路8を
内部に有する本体ケース2と、この本体ケース2に設け
ているシリンダー部3に軸方向に摺動して往復運動でき
るように内蔵されてなる栓体4と、この栓体4を弾性的
に押圧しているベース弾性体5と、栓体4に中間弾性体
7を介して連結している弁体6とを備える。
【0009】このガス栓は、本体ケース2にソケット1
を連結すると、ソケット1の押し棒19で弁体6が押し
込まれ、押し込まれた弁体6が中間弾性体7を介して栓
体4を押し込んで開弁状態となる。ソケット1が本体ケ
ース2から外されると、ベース弾性体5と中間弾性体7
とで栓体4と弁体6とが弾性的に押し出されて、閉弁状
態となる。
【0010】さらに、請求項1のガス栓は、本体ケース
2のシリンダー部3を摺動する栓体4の摺動面14に、
硬質炭素被膜又はセラミック膜である無機硬質被膜15
を形成している。栓体4は、無機硬質被膜15を摺動面
14として、シリンダー部3の内面を摺動する。
【0011】本発明の請求項2のガス栓は、無機硬質被
膜15を、ダイヤモンドコーティング膜とし、本発明の
請求項3のガス栓は、ダイヤモンドコーティング膜を、
気相合成ダイヤモンド、ダイヤモンド状炭素、i−カー
ボンのいずれかとしている。
【0012】本発明の請求項4のガス栓は、栓体4の摺
動面14に設けているセラミック膜を、TiC、Ti
N、TiCN、Cr、CrC、Al、Si
、NiB、FeB/FeBのいずれかとしてい
る。
【0013】本発明の請求項5のガス栓は、無機硬質被
膜15を、プラズマCVD法、イオンプレーティング
法、イオンビーム法のいずれかの方法で摺動面14に付
着している。
【0014】本発明の請求項6のガス栓は、無機硬質被
膜15の膜厚を、0.05〜15μmとしている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するためのガス栓を例示するもので
あって、本発明はガス栓を以下のものに特定しない。
【0016】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する
番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決
するための手段の欄」に示される部材に付記している。
ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材
に特定するものでは決してない。
【0017】図2と図3に示すガス栓は、ソケット1を
脱着自在に連結する本体ケース2と、この本体ケース2
に設けているシリンダー部3に軸方向に摺動して往復運
動できるように内蔵している栓体4と、栓体4を弾性的
に押圧しているベース弾性体5と、栓体4に中間弾性体
7を介して連結している弁体6とを備える。
【0018】本体ケース2は、内部にガス流路8を有す
る。ガス流路8の排出側に、ソケット1を連結する連結
部9を設けている。連結部9は円筒状で、外周にソケッ
ト1の係止溝10を設けている。ガス流路8は、内部で
直角に曲がったL字状で、栓体4を往復運動させるシリ
ンダー部3と、弁体6を密着して閉弁するテーパー状弁
座11を設けている。シリンダー部3は円柱状で、ガス
を流入させる流入口12を側部に開口している。シリン
ダー部3は、先端部を細く絞って段差面を設け、段差面
である先端面を平面弁座13としている。平面弁座13
は、栓体4を密着させる。テーパー状弁座11は、ガス
の流動方向に向かって内径を細くするテーパー状で、内
面に弁体6を密着させて、ガス流路8を閉弁する。
【0019】本体ケース2は、金属製あるいはプラスチ
ック製で、シリンダー部3の内面を、高い精度で円柱状
に切削加工している。シリンダー部3の内面は、平滑に
研磨し、あるいはメッキをして表面仕上げしている。シ
リンダー部3の内面のメッキは、ハードクロームメッキ
が適している。耐久性があって、栓体4を長期間にわた
ってスムーズに摺動できるからである。
【0020】栓体4は、金属またはセラミックで製作し
ている。金属製の栓体は、黄銅を切削加工して製作され
る。黄銅の栓体は容易に加工できる特長がある。ただ
し、金属製の栓体を、ステンレス製、鉄製、鉄合金等の
金属製として製作することもできる。鉄や鉄合金の栓体
は、安価に多量生産できる特長がある。鉄や鉄合金の栓
体は、表面をメッキして錆を防止できる。この栓体は、
メッキ層の表面に無機硬質被膜を付着する。
【0021】栓体4は、図4の拡大断面図に示すよう
に、本体ケース2のシリンダー部3を摺動して往復運動
する円柱部4Aと、弁体6に連結されるロッド部4Bを
有する。円柱部4Aは、シリンダー部3の内径にほぼ等
しい外径の円柱状に正確に加工されて、円柱部4Aの外
周面をシリンダー部3の内面を摺動する摺動面14とし
ている。円柱部4Aの背面には、ベース弾性体5の一端
を案内する凹部15を設けている。
【0022】栓体4の摺動面14は、シリンダー部3の
内面を、常にスムーズに摺動できるように、無機硬質被
膜15を付着している。無機硬質被膜は、摺動面のみで
なく、栓体の全面ないしほぼ全面に設けることもでき
る。無機硬質被膜15は、栓体4である金属やセラミッ
クの表面に他の元素を拡散侵入させて形成された硬質層
である。無機硬質被膜15は、ダイヤモンドコーティン
グ膜又はセラミック膜である。ダイヤモンドコーティン
グ膜は、気相合成ダイヤモンド、ダイヤモンド状炭素、
i−カーボンの薄膜である。セラミックの無機硬質被膜
は、CVD法で栓体の表面に設けられるTiC、Ti
N、TiCN、Cr、CrC、Al、Si
、NiB、FeB/FeB等のセラミック薄膜
である。
【0023】ダイヤモンド状炭素やi−カーボンは、硬
度が1500〜5000Hvと極めて硬く、優れた耐摩
耗性がある。気相合成ダイヤモンドのダイヤモンドコー
ティング膜は、さらに硬度が高いのでより優れた耐摩耗
性がある。
【0024】黄銅製の栓体は、黄銅を軟化させない低い
温度で、ダイヤモンドコーティング膜を付着する。この
方法として以下の方法がある。加熱用の高周波の周波数
を30MHz以下とし、反応ガスをCH−Hとし、
容器内の圧力を10〜20PaとするプラズマCVD法
で、黄銅の栓体を常温付近として、ダイヤモンドや黒鉛
状炭素のダイヤモンドコーティング膜を付着する。ま
た、反応ガスをC−Arとし、容器内の圧力を
1.33Paとする直流放電によるイオンプレーティン
グCVD法も、栓体を常温付近として、i−カーボン薄
膜を成形できる。さらにまた、反応ガスをCH又はC
、Cとし、容器内の圧力を1.33Paと
する13.56MHzの高周波によるイオンプレーティ
ングCVD法においても、栓体を常温付近として、i−
カーボン薄膜を成形できる。また、Cを40eVで加
速し、容器内の圧力を1.33×10−4Paとするイ
オンビーム蒸着によるCVD法においても、栓体を常温
付近として、ダイヤモンド状炭素の薄膜を形成できる。
【0025】耐熱性に優れるWC−Coの超鋼材で製作
している栓体は、以下のようにしてTiCのセラミック
膜を蒸着できる。TiCl4%のトルエンを添加した
ベーパーソースを330Kに保ち、Hを8cm/m
in、栓体温度を1300Kに保持すると、TiCの被
膜が成形できる。このセラミック膜の硬さは3000H
vである。
【0026】さらに、耐熱金属製あるいはセラミック製
の栓体は、図5に示す装置を使用して、ダイヤモンド状
炭素の被膜を成長させる。この図の装置は、ダイヤモン
ド状炭素を形成するためのECRプラズマCVD装置の
一例を示す概略断面図である。この図において、真空チ
ャンバー30には、プラズマ発生室17が設けられてい
る。プラズマ発生室17には、導波管22の一端が取り
付けられており、導波管22の他端には、マイクロ波供
給手段23が設けられている。マイクロ波供給手段23
で発生したマイクロ波は、導波管22およびマイクロ波
導入窓24を通って、プラズマ発生室17に導かれる。
プラズマ発生室17には、プラズマ発生室17内にアル
ゴン(Ar)ガスなどの放電ガスを導入させるためのガ
ス導入管25が設けられている。また、プラズマ発生室
17の周囲には、プラズマ磁界発生装置26が設けられ
ている。マイクロ波による高周波磁界と、プラズマ磁界
発生装置26からの磁界を作用させることにより、プラ
ズマ発生室17内に高密度のECRプラズマが形成され
る。
【0027】真空チャンバー16内には、ホルダー27
が設けられている。ホルダー27の上に、ダイヤモンド
状炭素の被膜を形成する栓体4を装着している。ホルダ
ー27には、高周波電源28を接続している。この高周
波電源28から、高周波電力をホルダー27に与えるこ
とにより、栓体4に自己バイアス電圧を発生させること
ができる。真空チャンバー16内には、メタン(C
)および水素(H)などの原料ガスを導入させる
ための原料ガス導入管29を設けている。この原料ガス
導入管29から導入された原料ガスが、プラズマ発生室
17から引き出されたプラズマで分解されることによ
り、栓体4の摺動面にダイヤモンド状炭素を成長させ
る。
【0028】薄膜形成条件としては、Arガス分圧5.
7×10−4Torr、CHガス分圧1.3×10
−3Torr、マイクロ波周波数2.45GHz、マイ
クロ波電力100Wとした。なお、高周波電源28から
は、13.56MHzの高周波電力を調整して印加し
た。
【0029】図6は、ZrN薄膜を形成するための真空
蒸着およびイオン注入装置を示している。真空チャンバ
ー30内には、図示する矢印の方向に10〜20rpm
の速度で回転可能なホルダー31を設けている。このホ
ルダー31の上に、栓体4を取り付けている。真空チャ
ンバー30には、電子ビームによってジルコニウム(Z
r)原子を蒸発させ、栓体4の摺動面に向かって放射す
るための蒸発源32が取り付けられている。また、栓体
4の方向に窒素イオン(N)を放射するか、あるいは
窒素ガス(N)を供給するかの何れかを行うことがで
きるアシストイオンガン33が取り付けられている。な
お、このイオンガン33によってNイオンを放射して
いる間、イオンになり損ねた窒素原子(N)が少数では
あるが同時に放射される。
【0030】真空チャンバー30内を10−5〜10
−7 Torrに排気し、アシストイオンガン33にN
ガスを供給し、N イオンを放射せしめて、これを
栓体の表面に照射する。このときのN イオンの加速
電圧は700eV、イオン電流密度は0.38A/cm
に設定した。
【0031】一方、Nイオンの照射と同時に、蒸発源
32を駆動し、Zr原子を蒸発させて、栓体4の表面に
放射する。このときのZrの蒸発速度は、栓体の摺動面
での成膜速度に換算して650オングストローム/分と
なるように設定した。
【0032】さらに、栓体の表面に形成されるダイヤモ
ンドコーティング膜は、プラズマCVD法、イオンプレ
ーティング法、イオンビーム蒸着法等の方法で栓体の表
面に成長できる。ブラズマCVD法は、気相合成ダイヤ
モンド膜や黒鉛状炭素膜を形成できる。イオンプレーテ
ィング法はi−カーボン膜を成長できる。イオンビーム
法は、ダイヤモンド状炭素やi−カーボン膜を成長でき
る。
【0033】栓体4は、摺動面14のみに無機硬質被膜
15を付着することもできるが、好ましくは全体を無機
硬質被膜15で被覆する。ただし、栓体4を無機硬質被
膜15を成長させる容器に配設するときに、栓体4を支
持する面は、無機硬質被膜15が付着されない。栓体4
の無機硬質被膜15を付着しない面は、ロッド部4Bの
先端部、あるいは、円柱部4Aの底面とする。さらに、
栓体は、表面にSiなどの中間層を設けて、この中間層
の表面に無機硬質被膜を付着することもできる。栓体4
の表面に設けられる無機硬質被膜15は、好ましくは約
0.5〜3μmとする。ただし、無機硬質被膜15は、
0.05〜15μmとすることもできる。
【0034】弁体6は、栓体4のロッド部4Bを挿入し
て連結する凹部6aを背面に有し、先端部を多少太くし
て、中間弾性体7を連結する鍔6bを外周に突出させて
いる。さらに、先端面をテーパー状弁座11に密着させ
るテーパー状の円錐面18としている。この形状の弁体
6は、栓体4と同じように、金属を切削加工して製作さ
れる。また、セラミックを成形、焼成して製作すること
もできる。
【0035】弁体6は、円錐面18をテーパー状弁座1
1の内面に密着させて、ガス漏れしない状態で閉弁す
る。したがって、弁体6の円錐面18は、特に高い精度
の真円度と平面度に仕上げている。弁体6の円錐面18
は、摩擦抵抗の小さいプラスチック被膜を付着する。こ
のプラスチック被膜は、フッ素樹脂、ポリパラキシリレ
ン、ポリイミド樹脂である。
【0036】さらに、弁体の円錐面は、栓体と同じよう
にして、無機硬質被膜を付着することもできる。この弁
体は、栓体と同じ金属製あるいはセラミック製として、
同じ方法で無機硬質被膜を付着する。弁体と栓体の両方
の表面に無機硬質被膜を付着しているガス栓は、とくに
信頼性を高くできる特長がある。
【0037】ベース弾性体5と中間弾性体7は、弾性金
属線を螺旋状に卷いたコイルバネである。これ等の弾性
体は、押しバネで、弾性的に栓体4や弁体6を押圧して
いる。ベース弾性体5は、栓体4を弾性的に押圧し、中
間弾性体7は弁体6を弾性的に押圧する。ベース弾性体
5は栓体4の背面に設けている凹部4aに入れられる円
柱状に卷かれている。中間弾性体7は、弁体6の外周に
挿入できる内径に卷かれている。
【0038】図2に示すガス栓は、ソケット1を連結し
た状態を示している。図3に示すガス栓は、ソケット1
を外した状態を示している。ガス栓は、本体ケース2に
ソケット1を連結すると、ソケット1の押し棒19で弁
体6が押し込まれる。弁体6は栓体4を押し込んで、ガ
ス栓を開弁状態とする。ソケット1の内面は、本体ケー
ス2の連結部9の先端に密着するパッキン20を内蔵し
ている。パッキン20が連結部9の先端に密着して、ソ
ケット1はガス漏れしない状態で本体ケース2に連結さ
れる。この状態で、ガス流路8を通過したガスは、ソケ
ット1に流入する。
【0039】ソケット1が外されると、ベース弾性体5
が栓体4を押し出して、栓体4を平面弁座13に密着さ
せる。さらに、栓体4と中間弾性体7とが弁体6を押し
出して、弁体6の円錐面18をガス流路8のテーパー状
弁座11に密着させる。ベース弾性体5に押される栓体
4は、摺動面14に無機硬質被膜15を設けているの
で、この無機硬質被膜15を滑動層として、シリンダー
部3の内面に付着することなく、シリンダー部3の内面
を摺動して、ベース弾性体5に押されて確実に押し出さ
れる。このため、弁体6の円錐面18は確実にテーパー
状弁座11に密着して閉弁する。
【0040】
【発明の効果】本発明のガス栓は、ソケットを外したと
きに、ベース弾性体で栓体を押圧して、正常な閉弁位置
に移動させてガス漏れを確実に阻止できる特長がある。
それは、本発明のガス栓が、本体ケースのシリンダー部
を摺動する栓体の摺動面に、硬質炭素被膜又はセラミッ
ク膜である無機硬質被膜を形成しており、この無機硬質
被膜を摺動面として、栓体をシリンダー部の内面で摺動
させているからである。ガス栓は、ソケットを本体ケー
スから外すとき、ベース弾性体と中間弾性体とが、栓体
と弁体とを弾性的に押し出して閉弁状態としている。本
発明のガス栓は、ベース弾性体で押される栓体の摺動面
に無機硬質被膜を設けているので、この無機硬質被膜を
滑動層として、栓体をシリンダー部の内面でスムーズに
摺動させて、ベース弾性体で確実に押し出すことができ
る。とくに、硬質炭素被膜やセラミック膜で形成される
無機硬質被膜は、高硬度で摩擦係数が低く、耐久性に優
れた特性を有する。このため、本発明のガス栓は、ベー
ス弾性体で栓体を正常な閉弁位置にスムーズに移動させ
てガス漏れを確実に阻止できる特長が実現できる。しか
も、本発明のガス栓は、無機硬質被膜が経時的に劣化す
ることもないので、長期間にわたって正常な状態で栓体
をスムーズに移動できる特長も備える。
【0041】さらに、本発明のガス栓は、栓体の摺動面
に形成される無機硬質被膜を、硬質炭素被膜又はセラミ
ック膜としているので、均一な薄膜に形成できる特長が
ある。このため、栓体は、正確な真円度を維持でき、真
円度を出すための切削加工等が不要になる。したがっ
て、本発明のガス栓は、これらの工程にかかる手間や時
間を削減し、トータルコストを低減して能率よく安価に
多量生産できる特長もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のガス栓の断面図
【図2】本発明の実施例のガス栓の断面図
【図3】図2に示すガス栓の分解断面図
【図4】図2に示すガス栓の栓体の拡大断面図
【図5】栓体に無機硬質被膜を形成する装置の一例を示
す概略断面図
【図6】栓体に無機硬質被膜を形成する他の装置を示す
概略断面図
【符号の説明】
1…ソケット 2…本体ケース 3…シリンダー部 4…栓体 4A…円柱部 4
B…ロッド部 4a…凹部 5…ベース弾性体 6…弁体 6a…凹部 6
b…鍔 7…中間弾性体 8…ガス流路 9…連結部 10…係止溝 11…テーパー状弁座 12…流入口 13…平面弁座 14…摺動面 15…無機硬質被膜 16…真空チャンバー 17…プラズマ発生室 18…円錐面 19…押し棒 20…パッキン 21…摺動部 22…導波管 23…マイクロ波供給手段 24…マイクロ波導入窓 25…ガス導入管 26…プラズマ磁界発生装置 27…ホルダー 28…高周波電源 29…原料ガス導入管 30…真空チャンバー 31…ホルダー 32…蒸発源 33…アシストイオンガン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソケット(1)が脱着自在に連結される共
    に、ガス流路(8)を内部に有する本体ケース(2)と、この
    本体ケース(2)に設けているシリンダー部(3)に軸方向に
    摺動して往復運動できるように内蔵されてなる栓体(4)
    と、この栓体(4)を弾性的に押圧しているベース弾性体
    (5)と、栓体(4)に中間弾性体(7)を介して連結している
    弁体(6)とを備え、 本体ケース(2)にソケット(1)が連結されると、ソケット
    (1)の押し棒(19)で弁体(6)が押し込まれ、押し込まれた
    弁体(6)が中間弾性体(7)を介して栓体(4)を押し込んで
    開弁状態となり、ソケット(1)が本体ケース(2)から外さ
    れると、ベース弾性体(5)と中間弾性体(7)とで栓体(4)
    と弁体(6)とが弾性的に押し出されて、閉弁状態となる
    ように構成されてなるガス栓において、 本体ケース(2)のシリンダー部(3)を摺動する栓体(4)の
    摺動面(14)に、硬質炭素被膜又はセラミック膜である無
    機硬質被膜(15)を形成しており、この無機硬質被膜(15)
    を介して栓体(4)をシリンダー部(3)の内面に摺動させる
    ようにしてなることを特徴とするガス栓。
  2. 【請求項2】 無機硬質被膜(15)が、ダイヤモンドコー
    ティング膜である請求項1に記載されるガス栓。
  3. 【請求項3】 ダイヤモンドコーティング膜が、気相合
    成ダイヤモンド、ダイヤモンド状炭素、i−カーボンの
    無機硬質被膜(15)である請求項2に記載されるガス栓。
  4. 【請求項4】 セラミック膜が、TiC、TiN、Ti
    CN、Cr、CrC、Al、Si
    NiB、FeB/FeBのいずれかである請求項1に
    記載されるガス栓。
  5. 【請求項5】 無機硬質被膜(15)が、プラズマCVD
    法、イオンプレーティング法、イオンビーム法のいずれ
    かの方法で栓体(4)の摺動面(14)に付着されてなる請求
    項1に記載されるガス栓。
  6. 【請求項6】 無機硬質被膜(15)の膜厚が0.05〜1
    5μmである請求項1に記載されるガス栓。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100508273B1 (ko) * 2001-12-18 2005-08-17 소시에떼 드 쁘로스빽시옹 에 뎅벵시옹 떼끄니끄 스삐 압축 기체 캐니스터와 패스닝 기구를 연결하기 위한 커넥터
KR101562732B1 (ko) 2014-03-21 2015-10-22 신임철 가스 원변안전밸브용 체크밸브

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