JP2000249092A - 軸流式真空ポンプ - Google Patents

軸流式真空ポンプ

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JP2000249092A
JP2000249092A JP4928699A JP4928699A JP2000249092A JP 2000249092 A JP2000249092 A JP 2000249092A JP 4928699 A JP4928699 A JP 4928699A JP 4928699 A JP4928699 A JP 4928699A JP 2000249092 A JP2000249092 A JP 2000249092A
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JP
Japan
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rotating shaft
bearing
thrust
vacuum pump
gas
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JP4928699A
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Toshihiko Takayama
利彦 高山
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04D29/00Details, component parts, or accessories
    • F04D29/05Shafts or bearings, or assemblies thereof, specially adapted for elastic fluid pumps
    • F04D29/051Axial thrust balancing
    • F04D29/0513Axial thrust balancing hydrostatic; hydrodynamic thrust bearings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04D19/00Axial-flow pumps
    • F04D19/02Multi-stage pumps
    • F04D19/04Multi-stage pumps specially adapted to the production of a high vacuum, e.g. molecular pumps

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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
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  • Sliding-Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 上下方向に伸びる回転軸(2)を有するねじ溝
型真空ポンプにおいて、部品精度及び組立精度を緩和す
るスラスト軸受けを提供する。 【解決手段】 上下方向に伸びる回転軸(2)の下端に、
スラスト円板(57)が設けられたスリーブ(22)を固定す
る。スラスト円板(57)の上面には、軸受け部材(52)の下
面(52a)との間に動圧型スラスト気体軸受け(5d)を構成
するスパイラルグルーブ溝が形成されている。スラスト
円板(57)の下面中央部の凹部(57a)には、セラミック製
の支持板(56)に点接触状態で支持されるセラミックボー
ル(55)が挿入され、すべり軸受け(5c)が構成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸流式真空ポンプ
に関し、特に、軸流式真空ポンプにおける回転軸のスラ
スト軸受けの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、軸流式真空ポンプには、その
概略構造を図3に示すように、吸気口(11)及び排気口(1
2)を有する円筒状ケーシング(1) 内に、モータ(6) に連
結された回転軸(2) と、回転軸(2) の外周に隙間を隔て
て配置された筒状のステータ(4) と、ステータ(4) の外
周に隙間を隔てて配置されると共に回転軸(2) と一体に
回転するように構成されたロータ(3) とを備え、ロータ
(3) 側の部材(回転軸(2) を含む)とステータ(4) 側の
部材(ケーシング(1) を含む)の間に、複数の筒状通路
(C1,C2,C3)が同心上に配置されたものがある。このポン
プでは、内外に隣り合う筒状通路(C1,C2)(C2,C3)同士が
排気口側端部と吸気口側端部の連通路(C4,C5) で交互に
連通するように構成されて、吸気口(11)と排気口(12)の
間に気体通路(7) が形成されている。
【0003】そして、各筒状通路(C1,C2,C3)の構成面で
あるロータ(3) の外周面と、ステータ(4) の外周面と、
回転軸(2) の外周面とに、それぞれねじ溝(T1,T2,T3)が
形成され、回転軸(2) の回転に伴うねじ溝(T1,T2,T3)の
ポンプ作用により、吸気口(11)から気体を吸い込むと共
に、その気体を大気圧まで昇圧させて排気口(12)から排
出するようになっている。この際、回転軸(2)にはスラ
スト力が発生するため、当該スラスト荷重に抗して回転
軸(2)を支持するスラスト軸受けが必要となる。
【0004】ところで、回転軸が上下方向に伸びる形式
の軸流式真空ポンプでは、回転軸の減速時または停止時
には、回転軸は重力の作用により下向きのスラスト力を
受けるのに対し、高速回転時には、排気口と吸気口との
間の圧力差によって上向きのスラスト力を受ける。その
ため、この種の形式の真空ポンプでは、上方向と下方向
の2方向のスラスト荷重に対応するようにスラスト軸受
けを構成しなければならない。そこで、例えば特開平5
−248386号公報には、回転軸の減速時または停止
時には、外部から圧縮気体が供給される静圧気体軸受け
として機能して下向きのスラスト荷重を受ける一方、高
速回転時には動圧気体軸受けとして機能して上向きのス
ラスト荷重を受けるスラスト気体軸受けが提案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、スラスト軸受
けを静圧気体軸受けとして機能させるためには、真空ポ
ンプとは別個に圧縮気体の供給装置が必要となるため、
装置全体が複雑化し、コストの上昇を招くことにもな
る。また、気体軸受けを形成するためには、軸受け隙間
の間隔を高精度(例えば、10〜15μm)に保つ必要
があるため、部品精度及び組立精度を高水準に保たなけ
ればならない。特に、上下両方向のスラスト荷重を支持
するためには、気体軸受けを2方向に設けなければなら
ず、部品精度及び組立精度がより一層要求される。
【0006】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、従来よりも部品精度
及び組立精度が必要とされず且つ十分な性能及び信頼性
を確保し得るスラスト軸受けを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、気体軸受けとすべり軸受けとを組み合わ
せることとした。
【0008】具体的には、本発明に係る軸流式真空ポン
プは、上下方向に伸びる回転軸(2)を備え、吸気口(11)
から吸引した気体を排気口(12)から排出する軸流式真空
ポンプであって、重力による下向きのスラスト荷重に抗
して上記回転軸(2)を支持するすべり軸受け(5c)と、上
記排気口(12)と上記吸気口(11)との間の圧力差によって
生じる上向きのスラスト荷重に抗して上記回転軸(2)を
支持する動圧型スラスト気体軸受け(5d)とを備えている
こととしたものである。
【0009】上記事項により、回転軸(2)は上下方向に
伸びるように設けられ、回転軸(2)には下向きの重力
と、排気口(12)と吸気口(11)との間の圧力差による上向
きのスラスト力とが作用する。起動時または停止時に
は、重力の方が圧力差によるスラスト力よりも大きいた
め、回転軸(2)は下向きのスラスト荷重を受ける。しか
し、この下向きのスラスト荷重はすべり軸受け(5c)によ
って受け止められ、すべり軸受け(5c)は当該下向きのス
ラスト荷重に抗して回転軸(2)を支持することになる。
一方、回転軸(2)の回転数が大きいときには、圧力差に
よるスラスト力の方が重力よりも大きいため、回転軸
(2)は上向きのスラスト荷重を受ける。この上向きのス
ラスト荷重は動圧型スラスト気体軸受け(5d)によって受
け止められ、動圧型スラスト気体軸受け(5d)は当該上向
きのスラスト荷重に抗して回転軸(2)を支持することに
なる。このように、スラスト荷重の方向に応じてすべり
軸受け(5c)と動圧型スラスト気体軸受け(5d)とが適宜用
いられるため、静圧気体軸受けが不要となる。その結
果、圧縮気体の供給装置が不要となり、また、必要とさ
れる部品精度及び組立精度が緩和される。
【0010】上記軸流式真空ポンプは、更に、回転軸
(2)の下端に固定され且つ該回転軸(2)よりも大径の円板
(57)と、該円板(57)の下面に対し所定の隙間を存して対
向する支持面(56a)を有する支持部材(56)とを備え、上
記円板(57)の上面には、所定の対向面(52a)との間の隙
間に前記動圧型スラスト気体軸受け(5d)を構成する溝(5
8)が形成され、上記円板(57)の下面の中心部には、上記
支持部材(56)の支持面(56a)に接触する突部が設けら
れ、該突部と該支持部材(56)とにより前記すべり軸受け
(5c)が構成されていてもよい。
【0011】上記事項により、回転軸(2)が高速で回転
する際には、円板(57)の上面に形成された溝(58)によっ
て、円板(57)の上面と対向面(52a)との間の隙間に気体
膜が形成され、回転軸(2)が上向きのスラスト荷重に抗
して支持されることになる。一方、起動時または停止時
には、円板(57)の突部が支持部材(56)の支持面(56a)に
接触し、この接触点において回転軸(2)は下向きのスラ
スト荷重に抗して支持されることになる。なお、突部は
円板(57)の下面の中心部に設けられているので、回転軸
(2)の回転に伴う振れは生じず、回転軸(2)は安定して支
持される。
【0012】上記円板(57)の下面の中心部には、凹部(5
7a)が形成され、突部は、上記凹部(57a)に挿入され上記
円板(57)とは別体のセラミックボール(55)で形成され、
支持部材(56)は、セラミックで形成されていてもよい。
【0013】上記事項により、具体的に前記すべり軸受
けが構成されることになる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0015】図1は、本実施形態に係る軸流式真空ポン
プとしてのねじ溝型真空ポンプの全体構成を示す縦断面
図である。このねじ溝型真空ポンプは、吸気口(11)及び
排気口(12)を有する大略円筒状のポンプケーシング(1)
と、このポンプケーシング(1) 内に回転可能に設けられ
た回転軸(2) と、回転軸(2) に回転一体に設けられたロ
ータ(3) と、ポンプケーシング(1) に固定されるととも
に該ポンプケーシング(1) の一部を構成する部材でもあ
るステータ(4) とを備えている。回転軸(2) は、ポンプ
ケーシング(1) の中心線上を回転中心として回転するよ
うに軸受け(5a,5b,5c,5d) を介して支持されている。ま
た、ポンプケーシング(1) には、回転軸(2) を回転駆動
するモータ(6) が固定されている。
【0016】ポンプケーシング(1) は、上部ケーシング
(13)と、この上部ケーシング(13)にステータ(4) のベー
ス部(14)を介して固定される下部ケーシング(15)と、下
部ケーシング(15)の底面にボルト(B1)で固定されて該下
部ケーシング(15)の下端開口を閉塞する底部ケーシング
(16)とから構成されている。
【0017】上部ケーシング(13)は、上端部が絞られた
円筒状の本体部(13a) と、この本体部(13a) の上端に固
定された吸気口フランジ(13b) と、本体部(13a) の下端
に設けられた固定用フランジ(13c) とを備えている。そ
して、吸気口フランジ(13b)に、上記吸気口(11)が形成
されていて、該吸気口フランジ(13b) は、図示しない真
空容器等に取り付けられるように構成されている。
【0018】また、下部ケーシング(15)は、回転軸(2)
やモータ(6) を支持することから上部ケーシング(13)よ
りも肉厚に形成された本体部(15a) と、この本体部(15
a) の上端に一体に設けられた固定用フランジ(15b) と
を有している。そして、この下部ケーシング(15)の固定
用フランジ(15b) から、ステータ(4) のベース部(14)を
通して、ボルト(B2)を上部ケーシング(13)の固定用フラ
ンジ(13c) に締め付けることによって、上部ケーシング
(13)、ステータ(4) 、及び下部ケーシング(15)が一体化
する構造になっている。
【0019】回転軸(2) は、2箇所に配置されたラジア
ル軸受け(5a,5b) と、2箇所に配置されたスラスト軸受
け(5c,5d) とを介して下部ケーシング(15)に支持されて
いる。ラジアル軸受け(5a,5b) は、それぞれ、動圧型ラ
ジアル気体軸受けであって、回転軸(2) の外周面(軸受
け面)に僅かな隙間(8〜10ミクロン程度)を隔てて
対向する内周面を備えた第1,第2軸受け部材(51,52)
と、該回転軸(2) の軸受け面に形成されたへリングボー
ン溝(53,54) とから構成されている。
【0020】上側の第1軸受け部材(51)は、下部ケーシ
ング(15)の上端面に固定され、下側の第2軸受け部材(5
2)は、下部ケーシング(15)の内周面下端部に固定されて
いる。また、回転軸(2) は、回転軸本体(21)と、該回転
軸本体(21)の下端にボルト(B3)で固定されたスリーブ(2
2)とから構成されている。そして、回転軸本体(21)の中
間部の外周面と、スリーブ(22)の外周面とが上記へリン
グボーン溝(53,54) の形成された軸受け面として構成さ
れ、両軸受け面は、互いに同一の外径に形成されてい
る。
【0021】以上の構成により、回転軸(2) の回転時に
は、回転軸(2) の外周面と第1,第2軸受け部材(51,5
2) の内周面との間に生成される気体圧力による気体膜
を介して、回転軸(2) はラジアル方向に非接触で回転自
在に支持される。
【0022】スラスト軸受け(5c,5d) は、モータ(6) の
停止時または低回転時における回転軸(2) の重量を支持
する第1スラスト軸受け(5c)と、モータ(6) の回転に伴
って回転軸(2) に上向きに作用するスラスト荷重を受け
る第2スラスト軸受け(5d)とから構成されている。第1
スラスト軸受け(5c)は、すべり軸受けによって構成さ
れ、具体的には、下向きに凸状の突部としてのセラミッ
クボール(55)と、このセラミックボールが点接触する低
摩擦係数の支持板(56)とで構成されている。
【0023】スラスト円板(57)の下面の中心部には凹部
(57a)が形成され、当該凹部(57a)に上記セラミックボー
ル(55)が回転自在に挿入されている。上記支持板(56)は
セラミックで形成され、その表面は、スラスト円板(57)
の下面に対し所定間隔を存して対向する支持面(56a)を
形成している。
【0024】一方、第2スラスト軸受け(5d)は、動圧型
スラスト気体軸受けであって、上記第2軸受け部材(52)
と、上記スリーブ(22)に一体に形成されたスラスト円板
(57)とから構成されている。具体的には、回転軸(2)よ
りも大径のスラスト円板(57)の上面が、第2軸受け部材
(52)の下面(52a)に対して僅かな隙間(8〜10ミクロ
ン程度)を隔てて対向するように配置されると共に、該
スラスト円板(57)の上面に、図1のII−II線断面図であ
る図2に示すようにスパイラルグルーブ溝(58)が形成さ
れている。
【0025】以上の構成により、回転軸(2) の起動時等
には、回転軸(2) は第1スラスト軸受け(5c)によって下
向きの荷重に抗して安定して支持されると共に、回転軸
(2)の高速回転時には、排気口(12)と吸気口(11)との間
の圧力差によって上向きに作用するスラスト力に抗し
て、スラスト円板(57)の上面と軸受け部材(52)の下面と
の間に生成される気体圧力による気体膜を介して、軸受
け部材(52)に非接触で支持される。
【0026】上記モータ(6) は、動圧型ラジアル気体軸
受け(5a),(5b) の間に配置されている。該モータ(6)
は、回転軸(2) に回転一体に外嵌合したモータロータ(6
1)と、このモータロータ(61)の外周側に配置され、下部
ケーシング(15)に固定されたモータステータ(62)とから
構成されている。モータロータ(61)の外径は、上記へリ
ングボーン溝(53,54) が形成された回転軸(2) の外周面
と実質的に同一の外径に形成されている。なお、下部ケ
ーシング(15)には、モータ(6) を冷却するための水冷管
(15c) が内蔵されている。
【0027】上記ロータ(3) は、円板状のベース部(3a)
と、該ベース部(3a)の外周縁に形成された回転筒(3b)と
から、下端が開口した有底筒状の部材として構成されて
いる。そして、このロータ(3) は、ベース部(3a)が、上
記回転軸(2) の上端部に対してボルト(B4)により回転一
体に連結されている。
【0028】ロータ(3) の回転筒(3b)の外周面と、上部
ケーシング(13)の内周面との間には、第1筒状通路(C1)
が形成されている。この第1筒状通路(C1)は、ロータ
(3) の回転筒(3b)の外周面に形成された第1ねじ溝(T1)
により構成されている。この第1ねじ溝(T1)は、回転筒
(3b)の上端側から下端側へ向かうほど、ねじ深さが浅く
なるように形成されている。また、回転筒(3b)の内周面
は、上端側から下端側にかけて大径になるように径変化
するテーパ面に形成されている。
【0029】ステータ(4) は、このロータ(3) の回転筒
(3b)の内周面に対して僅かな隙間を隔てて対向するテー
パ状の外周面と、回転軸(2) の外周面に対して僅かな隙
間を隔てて対向する内周面とを有する固定筒(41)が、上
記ベース部(14)と一体に形成されたものである。そし
て、このロータ(3) の回転筒(3b)の内周面と、ステータ
(4) の固定筒(41)の外周面に、下方(排気口側端部)か
ら上方(吸気口側端部)に向かって径が小さくなるテー
パ状の第2筒状通路(C2)が形成され、固定筒(41)の外周
面には、第2ねじ溝(T2)が形成されている。また、ステ
ータ(4) のベース部(14)には、上記排気口(12)が形成さ
れている。
【0030】回転軸(2) は、ステータ(4) の固定筒(41)
の内周面と対向する外周面に第3ねじ溝(T3)を有し、こ
の回転軸(2) の外周面とステータ(4) の内周面との間
に、第3筒状通路(C3)が形成されている。なお、第1ね
じ溝(T1)と第3ねじ溝(T3)は互いにねじれ方向が同じで
あるが、第2ねじ溝(T2)は、ねじれ方向が第1及び第3
ねじ溝(T1,T3) とは逆向きに形成されている。
【0031】また、第1筒状通路(C1)と第2筒状通路(C
2)は、ロータ(3) の下端部(排気口側端部)の連通路(C
4)を介して互いに連通し、第2筒状通路(C2)と第3筒状
通路(C3)は、ステータ(4) の上端部(吸気口側端部)の
連通路(C5)を介して互いに連通している。そして、この
ように互いに連通した筒状通路(C1,C2,C3)と連通路(C4,
C5) とによって、吸気口(11)と排気口(12)の間の気体通
路(7) が構成されている。
【0032】気体通路(7) は、第1筒状通路(C1)から第
3筒状通路(C3)にかけて、流路面積が徐々に小さくなる
ように形成されている。具体的に、第1筒状通路(C1)
は、上述したように第1ねじ溝(T1)の深さを下端側へ向
かって浅くしていることで流路面積が下流側ほど小さ
く、第2筒状通路(C2)は、全体がテーパ溝に形成されて
いることで流路面積が下流側ほど小さく、第3筒状通路
(C3)は、第1ねじ溝(T1)と同じように第3ねじ溝(T3)の
深さを下端側ほど浅くすることで流路面積が下流側ほど
小さくなっている。
【0033】次に、このねじ溝型真空ポンプの運転動作
について説明する。
【0034】まず、モータ(6) により回転軸(2) が回転
駆動されると、各ねじ溝(T1,T2,T3)のポンプ作用によ
り、吸気口(11)からポンプケーシング(1) 内に気体が吸
い込まれる。この気体は、気体通路(7) を通る際に大気
圧まで昇圧され、排気口(12)から外部へ排気される。こ
のとき、気体は、第1筒状通路(C1)を通過する際は下向
きに進行し、第2筒状通路(C2)を通過する際は上向きに
進行し、第3筒状通路(C3)を通過する際は再度下向きに
進行する。
【0035】吸気口(11)側と排気口(12)側とで圧力差の
ある気体の流れ方向がこのように途中で変化し、回転軸
(2) にスラスト荷重が作用するが、本実施形態では、第
2筒状通路(C2)をテーパ状にしたことによって、このス
ラスト荷重が、特に低速回転域において従来よりも低減
される。
【0036】モータ(6)の低速回転時には、回転軸(2)の
重力による下向きのスラスト力が気体の圧力差による上
向きのスラスト力よりも大きいため、回転軸(2)には下
向きの荷重が作用する。このようなモータ(6)の低速回
転時には、動圧型スラスト気体軸受けでは良好な気体膜
が形成されにくく、スラスト荷重を十分に支えることが
困難であるが、本実施形態によれば、回転軸(2)の低速
回転時には、スラスト荷重をすべり軸受けで受けるの
で、回転軸(2)を安定して支持することができる。従っ
て、回転軸(2)を安定して起動または停止させることが
できる。
【0037】一方、モータ(6)が高速回転する際には、
気体の圧力差による上向きのスラスト力の方が重力によ
る下向きのスラスト力よりも大きくなるため、結果とし
て、回転軸(2)は上向きのスラスト力を受けることにな
る。そして、このように回転軸(2)が高速回転している
ときには、スラスト円板(57)の上面と軸受け部材(52)の
下面との間に十分な厚さの気体膜が形成されるので、上
向きのスラスト荷重に抗して回転軸(2)を安定して支持
することができる。
【0038】このように、本実施形態によれば、回転軸
(2)の回転数が小さいときには、回転軸(2)のスラスト力
をすべり軸受けで受ける一方、回転数が大きいときに
は、回転軸(2)のスラスト力を動圧側気体軸受けで受け
ることとしたので、静圧型気体軸受けが不要となり、圧
縮気体の供給装置が不要となる。また、スラスト気体軸
受けを2方向に設ける必要がなく、スラスト気体軸受け
を上向きのスラスト荷重のみを受けるように構成するだ
けで足りるので、必要とされる部品精度及び組立精度を
緩和することができる。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、下向き
のスラスト荷重をすべり軸受けで受け、上向きのスラス
ト荷重を動圧型気体軸受けで受けるように、すべり軸受
けと動圧側気体軸受けとを組み合わせることとしたの
で、回転軸の低速回転中(停止中も含む)は、回転軸は
すべり軸受けで支持され、安定した起動及び停止を行う
ことができる。また、スラスト気体軸受けは上方向の荷
重を受けるように1方向のみに設ければ足りるので、高
精度が要求される部品の数を減らすことができ、部品精
度及び組立精度の緩和を図ることができる。
【0040】回転軸の下端に回転軸よりも大径の円板を
固定し、その上面に動圧型スラスト気体軸受けを構成す
る溝を形成する一方、その下面の中心部にすべり軸受け
を構成する突部を設けることにより、下向きのスラスト
荷重を受けるすべり軸受けと上向きのスラスト荷重を受
ける動圧型気体軸受けとを形成する好適な構成を得るこ
とができる。
【0041】突部をセラミックボールで形成し、突部を
支持する支持部材をセラミックで形成することにより、
摩擦の少ない材料によって下向きの荷重を点接触で受け
る構成を好適に実現することができ、摩擦損失の少ない
すべり軸受けを構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るねじ溝型真空ポンプの
全体構成を示す縦断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】従来のねじ溝型真空ポンプの概略構成を示す縦
断面図である。
【符号の説明】
(1) ポンプケーシング (2) 回転軸 (3) ロータ (4) ステータ (5a),(5b) ラジアル気体軸受け (5c) 第1スラスト軸受け(すべり軸受け) (5d) 第2スラスト軸受け(動圧型スラスト
気体軸受け) (7) 気体通路 (11) 吸気口 (12) 排気口 (22) スラスト円板(円板) (55) セラミックボール(突部) (56) 支持板(支持部材) (C1),(C2),(C3) 筒状通路 (T1),(T2),(T3) ねじ溝
フロントページの続き Fターム(参考) 3H022 AA03 BA06 CA13 CA15 CA20 CA53 DA07 DA08 DA10 DA20 3H031 DA07 EA06 FA11 FA12 FA15 FA16 FA34 3J011 AA04 BA02 BA08 BA10 CA02 KA02 KA03 SD01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下方向に伸びる回転軸(2)を備え、吸
    気口(11)から吸引した気体を排気口(12)から排出する軸
    流式真空ポンプであって、 重力による下向きのスラスト荷重に抗して上記回転軸
    (2)を支持するすべり軸受け(5c)と、 上記排気口(12)と上記吸気口(11)との間の圧力差によっ
    て生じる上向きのスラスト荷重に抗して上記回転軸(2)
    を支持する動圧型スラスト気体軸受け(5d)とを備えてい
    る軸流式真空ポンプ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の軸流式真空ポンプであ
    って、 回転軸(2)の下端に固定され且つ該回転軸(2)よりも大径
    の円板(57)と、 該円板(57)の下面に対し所定の隙間を存して対向する支
    持面(56a)を有する支持部材(56)とを備え、 上記円板(57)の上面には、所定の対向面(52a)との間の
    隙間に前記動圧型スラスト気体軸受け(5d)を構成する溝
    (58)が形成され、 上記円板(57)の下面の中心部には、上記支持部材(56)の
    支持面(56a)に接触する突部が設けられ、該突部と該支
    持部材(56)とにより前記すべり軸受け(5c)が構成されて
    いる軸流式真空ポンプ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の軸流式真空ポンプであ
    って、 円板(57)の下面の中心部には、凹部(57a)が形成され、 突部は、上記凹部(57a)に挿入され上記円板(57)とは別
    体のセラミックボール(55)で形成され、 支持部材(56)は、セラミックで形成されている軸流式真
    空ポンプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102192180A (zh) * 2010-03-15 2011-09-21 可斯塔·佩龙尼斯 一种密封轴承系统及风扇

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