JP3691009B2 - 動圧流体軸受装置及びこれを用いたスピンドルモータ - Google Patents
動圧流体軸受装置及びこれを用いたスピンドルモータ Download PDFInfo
- Publication number
- JP3691009B2 JP3691009B2 JP2001281828A JP2001281828A JP3691009B2 JP 3691009 B2 JP3691009 B2 JP 3691009B2 JP 2001281828 A JP2001281828 A JP 2001281828A JP 2001281828 A JP2001281828 A JP 2001281828A JP 3691009 B2 JP3691009 B2 JP 3691009B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rotating shaft
- thrust plate
- sleeve
- bearing device
- thrust
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims description 8
- 239000012530 fluid Substances 0.000 claims description 2
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 14
- 230000001050 lubricating effect Effects 0.000 description 14
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 238000002347 injection Methods 0.000 description 2
- 239000007924 injection Substances 0.000 description 2
- 238000005086 pumping Methods 0.000 description 2
- 238000009825 accumulation Methods 0.000 description 1
- 230000002411 adverse Effects 0.000 description 1
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 1
- 238000004904 shortening Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
- Sliding-Contact Bearings (AREA)
- Brushless Motors (AREA)
- Motor Or Generator Frames (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、動圧流体軸受装置及びこれを用いたスピンドルモータに属し、特にハードディスク用のスピンドルモータに好適に利用されうる。
【0002】
【従来の技術】
スピンドルモータなどに用いられる動圧流体軸受装置は、一般に図5に軸方向断面図として示す構造を有する。図5において軸受装置11は、回転軸12と、回転軸12の下端に締まり嵌合されたスラスト板13と、嵌合された回転軸12及びスラスト板13を回転可能に受け入れるスリーブ14と、回転軸12のスラスト板13側端面と対向しスリーブ14の軸孔141の下端を閉塞するスラストカバー15とを備えている。
【0003】
そして、回転軸12及びスラスト板13の組み合わせ体とスリーブ14及びスラストカバー15の組み合わせ体との間隙に潤滑液100が充填されると共に、回転軸12の外周面及びスラスト板13の上下面に例えばヘリングボーン状の溝(図示省略)が形成され、回転時にその溝が潤滑液100をポンピングすることによって動圧が発生し、組み合わせ体の一方に対して他方が非接触に支持される。潤滑液100は、それに気泡が混ざると漏出の原因となることから、真空下で注入される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の動圧流体軸受装置において、回転軸12の下端面に加工上の出っ張りを防ぐため及び下端面を外周面に対して高精度に直角に加工するために、回転軸12の下端面中央に僅かに窪んだ凹部121が形成されている。従って、たとえ潤滑液100が真空下で注入されても凹部121には空気が溜まりやすい。この空気溜まりが、スピンドルモータにおいては動特性を低下させる、寿命を縮めるなどの悪影響を及ぼす。
それ故、この発明の課題は、回転軸の下端面に空気が溜まりにくい動圧流体軸受装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
その課題を解決するために、この発明の動圧流体軸受装置は、
上端に被回転体を取り付け可能で下端面中央に凹部が形成された回転軸と、回転軸の下端に締まり嵌合されたスラスト板と、軸孔が形成され、嵌合された回転軸及びスラスト板を微小間隙を隔てて回転可能にその軸孔に受け入れるスリーブと、回転軸のスラスト板側端面と微小間隙を隔てて対向し、軸孔の一方を閉塞するようにスリーブに固定されたスラストカバーと、微小間隙に充填された潤滑液とを備え、回転軸とスラスト板との間にスラスト板の上面と下面を連通させる小孔が形成された動圧流体軸受装置において、
前記回転軸の下端面に前記凹部と前記小孔を接続する溝が形成されていることを特徴とする。
【0006】
この発明によれば、潤滑液注入時に前記凹部内の空気が溝及び小孔を通じてスラスト板の上面に移動し、更に上方に移動して回転軸の上端より装置外に排出される。また、潤滑液注入後においても、凹部が小孔と接続しているので、回転軸の回転に伴う潤滑液の動圧により凹部内で圧力勾配が生じて残留空気が小孔を通じて同様に排出される。
【0007】
従って、この発明の動圧流体軸受装置と、その回転軸の上端に被回転体として取り付けられ径方向に広がるロータハブと、スリーブの下端に固定され径方向に広がる基盤と、スリーブの外周面又は基盤の上面に通電可能に固定されたステータと、ロータハブの外縁にステータと対向するように固定されたマグネットとを備えたスピンドルモータは、動特性及び耐久性に優れる。
【0008】
【発明の実施の形態】
この発明の実施形態を図面と共に説明する。図1はこの発明の実施形態の動圧流体軸受装置を適用したスピンドルモータを示す軸方向断面図、図2は回転軸及びスラスト板を示す斜視図、図3は回転軸及びスラスト板の断面図、図4は回転軸及びスラスト板の底面図である。
【0009】
スピンドルモータ1は、回転軸2と、回転軸2の上端に取り付けられ径方向に広がるロータハブ6と、回転軸2の下端に締まり嵌合されたスラスト板3と、嵌合された回転軸2及びスラスト板3を受け入れるスリーブ4と、スラストカバー5と、スリーブ4の下端外周に固定された基盤7を備えている。
【0010】
嵌合された回転軸2及びスラスト板3の組み合わせ品は、断面T字形をなし、スリーブ4には、その組み合わせ品の外形に倣うほぼ逆T字形の軸孔41が形成され、その軸孔41と回転軸2及びスラスト板3が相対的に回転可能に緩み嵌合している。スラストカバー5は、回転軸2のスラスト板3側端面と対向し軸孔41の下端を閉塞するものである。ロータハブ6の外縁は軸方向に垂れており、その内側にマグネット8が固定されている。スリーブ4の外周にはマグネット8と対向するステータ9が通電可能に固定されている。
【0011】
本例では、スリーブ4、基盤7、スラストカバー5及びステータ9を固定部材とすると、回転軸2、ロータハブ6及びマグネット8が回転部材となる。そして、回転軸2及びスラスト板3の組み合わせ体とスリーブ4及びスラストカバー5の組み合わせ体との間隙に潤滑液10が充填されると共に、回転軸2の外周面及びスラスト板3の上下面に図略のヘリングボーン状の溝が形成され、回転部材の回転時にその溝が潤滑液10をポンピングすることによって動圧が発生し、組み合わせ体の一方に対して他方が非接触に支持される。
【0012】
なお、動圧発生用の溝は、ラジアル軸受部の場合、回転軸の外周面に限らず、これに対向するスリーブの内周面に形成してもよく、或いはこれら両方に形成することもでき、溝形状もヘリングボーン状溝に限らず、スパイラル状やステップ状であってもよい。また、スラスト軸受部の場合、スラスト板の上下面に限らず、これに対向するスリーブ下面やスラストカバー上面に形成してもよく、或いはこれら両方に形成することもできる。
【0013】
回転軸2とスラスト板3の嵌合部にはスラスト板3の内周面の一部を軸方向に切り欠くことにより、3本の小孔31が形成されており、スラスト板3の上面と下面との圧力調整のために上記潤滑液10がこの小孔31にも流れて循環する。回転軸2の下端面には、その中央に僅かに窪んだ円形の凹部21とこの凹部21から各小孔31に通じる3本の溝22が形成されている。
【0014】
スピンドルモータ1の製造工程では、回転軸2及びスラスト板3の組み合わせ体を軸孔41に嵌合しスラストカバー5で軸孔41の下端を閉塞した後、嵌合部の間隙に潤滑液10が真空下で注入される。このとき、凹部21内の空気は流入する潤滑液10に押されて溝22に逃げ、小孔31を通じて回転軸2の上端に向かい、排出される。また、注入後に凹部21内に空気が溜まっても、回転に伴う動圧により回転軸2の下端面に圧力勾配が生じて空気が溝22に逃げ、同様に排出される。従って、初期の低速回転時に空気溜まりを回避できる。
【0015】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば回転軸の下端面に空気を溜めずに潤滑液を注入することができ、注入後も発生する空気を速やかに排出することができるので、回転部材の動特性が安定し、耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の動圧流体軸受装置を適用したスピンドルモータを示す軸方向断面図である。
【図2】 回転軸及びスラスト板を示す斜視図である。
【図3】 回転軸及びスラスト板の断面図である。
【図4】 回転軸及びスラスト板の底面図である。
【図5】 従来の動圧流体軸受装置を示す軸方向断面図である。
【符号の説明】
1 スピンドルモータ
2 回転軸
3 スラスト板
4 スリーブ
5 スラストカバー
10 潤滑液
22 溝
31 小孔
41 軸孔
Claims (2)
- 上端に被回転体を取り付け可能で下端面中央に凹部が形成された回転軸と、回転軸の下端に締まり嵌合されたスラスト板と、軸孔が形成され、嵌合された回転軸及びスラスト板を微小間隙を隔てて回転可能にその軸孔に受け入れるスリーブと、回転軸のスラスト板側端面と微小間隙を隔てて対向し、軸孔の一方を閉塞するようにスリーブに固定されたスラストカバーと、微小間隙に充填された潤滑液とを備え、回転軸とスラスト板との間にスラスト板の上面と下面を連通させる小孔が形成された動圧流体軸受装置において、
前記回転軸の下端面に前記凹部と前記小孔を接続する溝が形成されていることを特徴とする動圧流体軸受装置。 - 請求項1に記載の動圧流体軸受装置と、その回転軸の上端に被回転体として取り付けられ径方向に広がるロータハブと、スリーブの下端に固定され径方向に広がる基盤と、スリーブの外周面又は基盤の上面に通電可能に固定されたステータと、ロータハブの外縁にステータと対向するように固定されたマグネットとを備えたことを特徴とするスピンドルモータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001281828A JP3691009B2 (ja) | 2001-09-17 | 2001-09-17 | 動圧流体軸受装置及びこれを用いたスピンドルモータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001281828A JP3691009B2 (ja) | 2001-09-17 | 2001-09-17 | 動圧流体軸受装置及びこれを用いたスピンドルモータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003090331A JP2003090331A (ja) | 2003-03-28 |
JP3691009B2 true JP3691009B2 (ja) | 2005-08-31 |
Family
ID=19105578
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001281828A Expired - Fee Related JP3691009B2 (ja) | 2001-09-17 | 2001-09-17 | 動圧流体軸受装置及びこれを用いたスピンドルモータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3691009B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20050092883A (ko) | 2004-03-17 | 2005-09-23 | 삼성전자주식회사 | 유체동압베어링 및 이를 채용한 폴리곤미러장치 |
DE102004040295B9 (de) * | 2004-08-19 | 2017-07-13 | Minebea Co., Ltd. | Hydrodynamische Lageranordnung für einen Elektromotor |
-
2001
- 2001-09-17 JP JP2001281828A patent/JP3691009B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003090331A (ja) | 2003-03-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3955949B2 (ja) | スピンドルモータ及びこれを備えたディスク駆動装置 | |
JP3652875B2 (ja) | モータ | |
JP2006283773A (ja) | 動圧流体軸受装置および動圧流体軸受装置を備えた小型モータ | |
JP2001187920A (ja) | スピンドルモータ | |
JP2004011897A (ja) | 動圧軸受装置 | |
JP2005003115A (ja) | 動圧軸受装置およびその製造方法 | |
KR100691607B1 (ko) | 유체동압베어링모터 | |
JP2003028147A (ja) | 流体動圧軸受装置 | |
US7153028B2 (en) | Hydrodynamic bearing system | |
US20060147135A1 (en) | Hydrodynamic bearing motor | |
JP2008082414A (ja) | 流体動圧軸受装置、磁気ディスク装置、及び携帯型電子機器 | |
JP2003148457A (ja) | 動圧軸受装置 | |
JP2004270820A (ja) | 流体動圧軸受、スピンドルモータ及び記録ディスクドライブ装置 | |
JP3930762B2 (ja) | 動圧軸受装置及びこれを備えたスピンドルモータ | |
JP2000354349A (ja) | モータ | |
JP3691009B2 (ja) | 動圧流体軸受装置及びこれを用いたスピンドルモータ | |
JP2004176816A (ja) | 動圧軸受装置 | |
JP2005016556A (ja) | 円錐型動圧軸受装置およびそれを備えた記録ディスク駆動装置 | |
US7422371B2 (en) | Active hybrid FDB motor | |
JPH0865949A (ja) | モータ | |
JP2003074543A (ja) | 動圧流体軸受装置及びこれを備えたモータ | |
JP2003065323A (ja) | 動圧軸受装置及びこれを用いたモータ | |
KR100741035B1 (ko) | 유체동압베어링모터 | |
JP4202080B2 (ja) | 動圧軸受装置及びこれを用いたスピンドルモータ | |
JP2004132455A (ja) | 動圧軸受装置及びディスク記録装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050606 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050610 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050614 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080624 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090624 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |