JP2004108206A - 静圧スラスト軸受を備えた流体機械 - Google Patents

静圧スラスト軸受を備えた流体機械 Download PDF

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Shuichiro Honda
本田 修一郎
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Abstract

【課題】スラストディスクの変形を最小限に抑えて高い軸受性能を発揮することができる静圧スラスト軸受を備えた流体機械を提供する。
【解決手段】主軸4に取り付けられたスラストディスク57と、スラストディスク57に対面するポケット55を有する静圧スラスト軸受52とを備えた流体機械において、スラストディスク57の外周側の肉厚を内周側の肉厚よりも厚くした。このスラストディスク57の外周側の肉厚を静圧スラスト軸受52と反対側に向かって厚くする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静圧スラスト軸受を備えた流体機械に係り、特に静圧スラスト軸受を備えた遠心ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、主軸に取り付けられたスラストディスクと、このスラストディスクに対面するポケットを有する静圧スラスト軸受とを備えたポンプが知られている。このようなスラストディスクとしては、図7(a)に示すように、両側に静圧スラスト軸受が配置される場合を考慮して平板状のスラストディスク100aを用いたり、あるいは図7(b)に示すように、遠心応力を低減することを目的として外周側の肉厚を内周側の肉厚よりも薄くしたスラストディスク100bを用いたりしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したようなスラストディスク100a,100bでは、静圧スラスト軸受110のポケット120から供給される流体の圧力により、スラストディスク100a,100bには静圧スラスト軸受110とは反対の方向に力が作用し、この力によってスラストディスクが変形することがある(図7(a)参照)。このようにスラストディスクが変形すると、軸受とスラストディスクとの間の隙間が大きくなり、軸受反力が低下し、軸受性能が低下してしまう。また、流体の漏洩量が増加するため、エネルギーロスにつながってしまう。
【0004】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、スラストディスクの変形を最小限に抑えて高い軸受性能を発揮することができる静圧スラスト軸受を備えた流体機械を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような従来技術における問題点を解決するために、本発明の一態様は、主軸に取り付けられたスラストディスクと、該スラストディスクに対面するポケットを有する静圧スラスト軸受とを備えた流体機械において、上記スラストディスクの外周側の肉厚を内周側の肉厚よりも厚くしたことを特徴とする静圧スラスト軸受を備えた流体機械である。
【0006】
また、本発明の好ましい一態様は、上記スラストディスクの外周側の肉厚を上記静圧スラスト軸受と反対側に向かって厚くしたことを特徴としている。
【0007】
このような構成により、スラストディスクの重心に作用する遠心力によってモーメントが発生し、静圧スラスト軸受側に変形しようとする力が発生する。したがって、静圧スラスト軸受のポケットから供給される流体の圧力によるスラストディスクの変形量を、この遠心力による変形量で相殺することができる。このように、本発明によれば、スラストディスクの変形量を最小限に抑えて、高い軸受性能を発揮することができるとともに、流体の漏洩によるエネルギーロスを最小限に抑えることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る静圧スラスト軸受を備えた流体機械の実施形態について図1乃至図6を参照して詳細に説明する。なお、以下では、流体機械としてモータポンプを例として説明するが、本発明をモータポンプ以外の流体機械に適用できることは言うまでもない。
【0009】
図1は、本発明の一実施形態におけるモータポンプを示す縦断面図である。図1に示すように、本実施形態におけるモータポンプ1は、内部にモータを収容したモータ部2と、内部に羽根車31,32を収容したポンプ部3と、モータ部2及びポンプ部3の内部に挿通される主軸4とを備えている。この主軸4の下端には主軸4と一体に回転する羽根車31,32が取り付けられ、これによりモータ部2の動力がポンプ部3の羽根車31,32に伝達される。
【0010】
モータ部2は、筒状のモータケーシング21と、モータケーシング21の内部に収容された固定子(ステータ)22と、主軸4と一体に回転する回転子(ロータ)23とを備えている。回転子23は固定子22の内側に配置されており、固定子22と回転子23との間には隙間24が形成されている。
【0011】
ポンプ部3は、吸込口33aと吐出口33bとを有するポンプケーシング33を備えており、このポンプケーシング33はモータ部2のモータケーシング21の下端に連結されている。また、モータ部2及びポンプ部3の内部に挿通された主軸4は、モータ部2の上部に設けられた上側軸受部5と、ポンプ部3の内部に設けられた下側軸受部6とによって支持されている。このように構成されたモータポンプ1においては、モータ部2の作動により主軸4が回転し、流体が吸込口33aより羽根車31,32を介して吐出口33bに圧送される。
【0012】
図2は、図1の上側軸受部5の近傍を示す拡大図である。図2に示すように、上側軸受部5は、モータ部2のモータケーシング21の上部にフランジ結合された軸受ケーシング51と、静圧スラスト軸受52と、主軸4の上端部に設けられたタッチダウン軸受53とを備えている。軸受ケーシング51の上端面には、軸受ケーシング51の開口部を塞ぐ塞板54が取り付けられている。
【0013】
静圧スラスト軸受52の内部には、静圧スラスト軸受52の下面に形成されたポケット55に連通する流体導入流路56が形成されており、この流体導入流路56は配管7を介して2段目の羽根車32の吐出部に接続されている。また、主軸4には、円板状のスラストディスク57が取り付けられており、このスラストディスク57の上面と静圧スラスト軸受52の下面のポケット55とが対面するようになっている。
【0014】
図3は図1の下側軸受部6の近傍を示す拡大図、図4(a)は図3の拡大縦断面図、図4(b)は図3の拡大水平断面図である。図3に示すように、下側軸受部6は、2段目の羽根車32の上方に配置された摺動効果を有するバランスピストン部61と、1段目の羽根車31の下方に配置された静圧ジャーナル軸受62とを備えている。バランスピストン部61は、主軸4に外嵌したスリーブ63とライナリング64とを備えている。また、静圧ジャーナル軸受62は、1段目の羽根車31の側板を軸方向に延長して形成された筒状の口金部65と、口金部65の外側に設けられた円筒状のジャーナル66とを備えている。
【0015】
図4(a)及び図4(b)に示すように、静圧ジャーナル軸受62のジャーナル66には、内面に周方向等間隔に軸方向に延びるポケット67と、各ポケット67に連通する流体導入孔68とが形成されている。ジャーナル66の軸方向端部にはポケット67を塞ぐように庇部69が軸心に向かって延びており、口金部65の外面との間に狭窄部69aを形成している。ジャーナル66の外側には、流体導入孔68を介してジャーナル66と口金部65との隙間に高圧流体を供給する背圧空間70が形成されており、この背圧空間70は、図3に示すように、1段目の羽根車31の外側の空間に流路71を介して連通している。
【0016】
1段目の羽根車31によって圧送される流体の一部は、1段目の羽根車31の吐出部から流路71を介して背圧空間70に流入し、静圧ジャーナル軸受62に形成された流体導入孔68からポケット67に供給される。これにより、ジャーナル66と口金部65の間に流体の潤滑膜が形成され、この流体は狭窄部69aからポンプケーシング33の吸込口33aに流れる。この高圧流体の流れにより、主軸4のポンプ部側の端部を径方向に支持して安定な状態で主軸4を回転させることができる。
【0017】
また、2段目の羽根車32によって圧送される流体の一部は、配管7を介して上側軸受部5の静圧スラスト軸受52に流入し、静圧スラスト軸受52内の流体導入流路56を通ってポケット55に供給される。これにより、静圧スラスト軸受52の下面とスラストディスク57の間に流体の潤滑膜が形成される。この流体は、静圧スラスト軸受52の下部空間80に直接流出し、あるいは、主軸4の外周面と静圧スラスト軸受52の内周面との間の流路81、静圧スラスト軸受52内に形成された流路82又はタッチダウン軸受53の内部、静圧スラスト軸受52の上部空間83、静圧スラスト軸受52内に形成された流路84を通ってこれらの部分の冷却と潤滑を行いながら静圧スラスト軸受52の下部空間80に流出する。このような高圧流体の流れにより、主軸4のモータ部側の端部を軸方向に支持して安定な状態で主軸4を回転させることができる。
【0018】
静圧スラスト軸受52の下部空間80に流出した流体は、固定子22と回転子23との間の隙間24を主軸4に沿って流れ、この部分の冷却と潤滑を行いながらポンプケーシング33に形成された流路85(図1参照)から吸込口33aに流入する。この場合に、バランスピストン部61には2段目の羽根車32の吐出流体の一部が流れ、この流体は固定子22及び回転子23を冷却してきた流体とともに流路85から吸込口33aに流入する。
【0019】
ここで、上側軸受部5内に配置されたスラストディスク57の肉厚は、外周側の肉厚が内周側の肉厚よりも厚くなるように形成されており、この厚みは静圧スラスト軸受52とは反対側に向かって厚くなるように形成されている。したがって、図5(a)に示すように、主軸4の回転に伴ってスラストディスク57が回転した場合に、重心に作用する遠心力FによってモーメントMが発生し、静圧スラスト軸受52側に変形しようとする力が発生する。この力による変形量Dは、遠心力に比例、すなわち回転数の2乗に比例する。
【0020】
一方、図5(b)に示すように、上述した静圧スラスト軸受52のポケット55から供給される流体の圧力により、スラストディスク57には静圧スラスト軸受52とは反対の方向に力が作用しており、この力による変形量Dは軸受反力に比例する。軸受反力は流体の圧力に比例し、遠心ポンプでは流体の圧力は回転数の2乗に比例するので、上述した軸受反力は、図6に示すように、回転数の2乗に比例することとなる。このため、上述した重心に作用する遠心力による変形量Dと、静圧スラスト軸受52のポケット55から供給される流体の圧力による変形量Dとを互いに相殺することが可能となる。したがって、本発明によれば、スラストディスク57の変形量を最小限に抑えて、高い軸受性能を発揮することができるとともに、流体の漏洩によるエネルギーロスを最小限に抑えることができる。
【0021】
これまで本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
【0022】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、スラストディスクの重心に作用する遠心力によってモーメントが発生し、静圧スラスト軸受側に変形しようとする力が発生する。したがって、静圧スラスト軸受のポケットから供給される流体の圧力によるスラストディスクの変形量を、この遠心力による変形量で相殺することができる。このように、本発明によれば、スラストディスクの変形量を最小限に抑えて、高い軸受性能を発揮することができるとともに、流体の漏洩によるエネルギーロスを最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるモータポンプを示す縦断面図である。
【図2】図1の上側軸受部の近傍を示す拡大図である。
【図3】図1の下側軸受部の近傍を示す拡大図である。
【図4】図4(a)は図3の拡大縦断面図、図4(b)は図3の拡大水平断面図である。
【図5】図5(a)及び図5(b)は、本発明に係るスラストディスクの作用を説明する模式図である。
【図6】図1のモータポンプにおける回転数と静圧スラスト軸受の軸受反力との関係を示すグラフである。
【図7】図7(a)及び図7(b)は、従来のモータポンプにおけるスラストディスクを示す模式図である。
【符号の説明】
1  モータポンプ
2  モータ部
3  ポンプ部
4  主軸
5  上側軸受部
6  下側軸受部
7  配管
21  モータケーシング
22  固定子
23  回転子
31,32  羽根車
33  ポンプケーシング
33a 吸込口
33b 吐出口
51  軸受ケーシング
52  静圧スラスト軸受
53  タッチダウン軸受
54  塞板
55,67  ポケット
56,68  流体導入流路
57  スラストディスク
61  バランスピストン部
62  静圧ジャーナル軸受
63  スリーブ
64  ライナリング
65  口金部
66  ジャーナル
69  庇部
70  背圧空間

Claims (2)

  1. 主軸に取り付けられたスラストディスクと、該スラストディスクに対面するポケットを有する静圧スラスト軸受とを備えた流体機械において、
    前記スラストディスクの外周側の肉厚を内周側の肉厚よりも厚くしたことを特徴とする静圧スラスト軸受を備えた流体機械。
  2. 前記スラストディスクの外周側の肉厚を前記静圧スラスト軸受と反対側に向かって厚くしたことを特徴とする請求項1に記載の静圧スラスト軸受を備えた流体機械。
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