JP2000248927A - エギゾーストマニホルド - Google Patents

エギゾーストマニホルド

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JP2000248927A
JP2000248927A JP11054007A JP5400799A JP2000248927A JP 2000248927 A JP2000248927 A JP 2000248927A JP 11054007 A JP11054007 A JP 11054007A JP 5400799 A JP5400799 A JP 5400799A JP 2000248927 A JP2000248927 A JP 2000248927A
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隆行 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構造で、エンジン始動直後の排気ガスの
温度低下を抑制し、触媒の温度を速やかに上昇させるこ
とができるエギゾーストマニホルドを得る。 【解決手段】多気筒エンジンの各排気ポートに対応した
各導入孔10,11が形成されエンジンに取り付けられ
る大フランジ2を備えている。また、大フランジ2に各
導入孔10,11を覆って取り付けられ排気室18を形
成する外殻部材4を設ける。更に、排気室18を仕切り
大フランジ2との間に隙間23を設けると共に、排気室
18と各導入孔10,11とを連通する接続管部24,
25を有する壁板部材22を外殻部材4内に設ける。壁
板部材22に排気ガスによる熱変形を吸収する熱応力吸
収部28を設けてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多気筒エンジンの
各排気ポートからの排気ガスを集合して排気管に送るエ
ギゾーストマニホルドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、図8に示すように、エンジン
100から排出される排気ガスは、エギゾーストマニホ
ルド101、排気管102を介して触媒コンバータ10
3に送られ、触媒コンバータ103内の触媒により浄化
された後、マフラー104を介して排気される。触媒は
約350℃以上の温度で活性化するので、エンジン10
0の始動時には、触媒の温度が低いために触媒が活性化
されるまでにある程度の時間を必要とする。
【0003】そこで、エンジン100から触媒コンバー
タ103に送られる排気ガス温度の低下を抑制して、触
媒をできるだけ早く活性化させるために、エギゾースト
マニホルドの低熱容量化を図っている。例えば、図9に
示すように、エギゾーストマニホルド101を、各排気
ポートに接続された薄肉の第1から第4インナーパイプ
111〜114と、これらを覆う補強ケース120とか
らなる二重管構造としている。
【0004】第1から第4インナーパイプ111〜11
4は、それぞれエンジン100の第1気筒♯1から第4
気筒♯4に接続されている。点火順序は第1気筒#1、
第3気筒#3、第2気筒#2、第4気筒#4であり、排
気干渉を防止するため、第1インナーパイプ111と第
4インナーパイプ114とが接続されて排気管に接続さ
れている。また、第2インナーパイプ112と第3イン
ナーパイプ113とが接続されて排気管に接続されてい
る。
【0005】これにより、熱容量の小さい第1から第4
インナーパイプ111〜114が、高温の排気ガスによ
りいち早く飽和温度に達するため、エンジン始動時に排
出された排気ガスは、エギゾーストマニホルド101内
を通過時に奪われる熱は少なく、排気ガスの温度低下を
抑制することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た従来のものでは、第1から第4インナーパイプ111
〜114の形状が複雑であると同時に、この第1から第
4インナーパイプ111〜114の形状に合わせて製造
される補強ケースの形状も複雑となるため、加工工程が
複雑となるという問題があった。
【0007】本発明の課題は、簡単な構造で、エンジン
始動直後の排気ガスの温度低下を抑制し、触媒の温度を
速やかに上昇させることができるエギゾーストマニホル
ドを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる課題を達成すべ
く、本発明は課題を解決するため次の手段を取った。即
ち、多気筒エンジンの各排気ポートからの排気ガスを集
合して排気管に送るエギゾーストマニホルドにおいて、
前記各排気ポートに対応した各導入孔が形成され前記エ
ンジンに取り付けられる大フランジと、該大フランジに
前記各導入孔を覆って取り付けられ排気室を形成する外
殻部材とを備え、また、前記排気室を仕切り前記大フラ
ンジとの間に隙間を設けると共に、前記排気室と前記各
導入孔とを連通する接続管部を有する壁板部材を前記外
殻部材内に設けたことを特徴とするエギゾーストマニホ
ルドがそれである。
【0009】前記壁板部材は、断面U字状に形成しても
よい。また、前記壁板部材に前記排気ガスによる熱変形
を吸収する熱応力吸収部を設けてもよく、前記熱応力吸
収部は、前記壁板部材を蛇腹状に形成してもよい。更
に、前記壁板部材は、前記外壁部材に固定してもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図1に示すように、1はエギ
ゾーストマニホルドで、多気筒(本実施形態では4気
筒)のエンジン100に用いられている。エンジン10
0は、第1から第4気筒#1〜#4に連通した第1から
第4排気ポートP1〜P4を備えている。
【0011】エギゾーストマニホルド1は、大フランジ
2、外殻部材4、小フランジ6を備えている。大フラン
ジ2には、図7に示すように、第1から第4排気ポート
P1〜P4に対応した4個の導入孔10〜13が穿設さ
れており、また、大フランジ2をエンジン100に図示
しないボルトにより取り付けるための複数の取付穴14
が形成されている。更に、図1に示すように、4個の導
入孔10〜13を取り囲むように、外殻部材4側に突出
した環状突部16が形成されている。
【0012】外殻部材4は、4個の導入孔10〜13の
全てを覆い、環状突部16の内側に嵌着されている。こ
の外殻部材4と大フランジ2とにより、4個の導入孔1
0〜13が連通する排気室18が形成されている。外殻
部材4は排気室18に対応する窪みが板材をプレス絞り
加工等により一体成形されると共に、外殻部材4には接
続管20が挿着されており、接続管20の先端には小フ
ランジ6が取り付けられている。
【0013】外殻部材4内には、壁板部材22が配置さ
れており、壁板部材22は、図3、図4に示すように、
断面形状が「U」字状に形成されて、外殻部材4と壁板
部材22とにより排気ガス流路が形成されている。ま
た、壁板部材22は、大フランジ2に沿って、4個の導
入孔10〜13にわたって設けられている。
【0014】壁板部材22は、排気室18を仕切り、大
フランジ2との間に隙間23を形成するように配置され
ている。壁板部材22には、各導入孔10〜13に対応
して接続管部24〜27が形成されており、接続管部2
4〜27と各導入孔10〜13とが連通されている。各
接続管部24〜27の間には、熱応力吸収部28〜30
が形成されており、熱応力吸収部28〜30は壁板部材
22を蛇腹状に折り返されて形成されている。
【0015】壁板部材22は、本実施形態では、外殻部
材4の内面に複数のワイヤメッシュ32を重ね、この重
ねた箇所34をスポット溶接により固定されている。ま
た、外殻部材4と接続管部24〜27とを重ねた箇所3
4、36(図3参照)をスポット溶接により外殻部材4
に固定されている。
【0016】外殻部材4と大フランジ2とは、環状突部
16に沿って外殻部材4の外周を全周溶接して、外殻部
材4と大フランジ2とが一体にされている。一方、外殻
部材4に接続管20を挿着して全周溶接すると共に、接
続管20には小フランジ6を溶接等により取り付けてい
る。
【0017】次に、前述した本実施形態のエギゾースト
マニホルド1の作動について説明する。エンジン100
の運転に伴って、各排気ポートP1〜P4から順次、排
気ガスが排出される。各排気ポートP1〜P4から排気
された排気ガスは、それぞれ導入孔10〜13及び接続
管部24〜27を介して排気室18に流入する。排気ガ
スは排気室18に集合された後、接続管20を介して図
示しない排気管に送られる。
【0018】排気室18内に流入した排気ガスは、壁板
部材22により大フランジ2とは隙間を隔てて壁板部材
22に沿って流れる。大フランジ2はエンジン100に
取り付けられており、エンジン100は水冷されている
ので、その温度が低い。よって、大フランジ2もエンジ
ン100と同様に温度が低く、しかもエンジン100に
熱が吸収されるので、排気ガスで加熱されても、その温
度上昇は小さく、逆に排気ガスが冷却されてしまう。
【0019】しかし、壁板部材22を設けることによ
り、排気ガスは大フランジ2に接触することがなく、間
に隙間23があるので、大フランジ2に奪われる熱量は
小さい。また、壁板部材22はその板厚を薄く形成でき
るので、熱容量が小さく、排気ガスにより加熱される
と、速やかに飽和温度に達する。従って、エンジン10
0の始動直後に、接続管20を介して排気管に送られる
排気ガスの温度は速やかに上昇し、触媒コンバータの触
媒の温度が速やかに上昇するので、排気ガスの浄化をよ
り向上させることができる。
【0020】また、前述したエギゾーストマニホルド1
は、プレス成形した外殻部材4内に壁板部材22を取り
付け、その外殻部材4を大フランジ2の環状突部16の
内側に嵌着し、環状突部16に沿って全周溶接して一体
とする。従って、エギゾーストマニホルド1の構成部品
が少なく、簡単な構成で簡易的な二重構造が得られる。
【0021】構成部品が少ないので、軽量化を図ること
ができると共に、大フランジ2に外殻部材4が全周溶接
により取り付けられるので、高剛性化され、耐久性が向
上する。更に、環状突部16の内側に嵌着するので、外
殻部材4の位置決めが容易である。
【0022】以上本発明はこの様な実施形態に何等限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々なる態様で実施し得る。
【0023】
【発明の効果】以上詳述したように本発明のエギゾース
トマニホルドは、構成部品が少なく、簡単な構成で二重
構造が得られ、エンジン始動時の触媒の温度を速やかに
上昇させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのエギゾーストマニ
ホルドをエンジンに取り付けた状態の平面図である。
【図2】本実施形態のエギゾーストマニホルドの正面図
である。
【図3】図2のAA拡大断面図である。
【図4】図2のBB拡大断面図である。
【図5】図2のCC拡大断面図である。
【図6】図5のDD断面図である。
【図7】本実施形態のエギゾーストマニホルドの分解説
明図である。
【図8】内燃機関の排気系統を示す説明図である。
【図9】従来のエギゾーストマニホルドの正面図であ
る。
【符号の説明】 1,101…エギゾーストマニホルド 2…大フランジ 4…外殻部材 6…小フランジ 10〜13…導入孔 16…環状突部 18…排気室 20…接続管 22…壁板部材 23…隙間 24〜27…接続管部 28〜30…熱応力吸収部 32…ワイヤメッシュ 100…エンジン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多気筒エンジンの各排気ポートからの排
    気ガスを集合して排気管に送るエギゾーストマニホルド
    において、 前記各排気ポートに対応した各導入孔が形成され前記エ
    ンジンに取り付けられる大フランジと、 該大フランジに前記各導入孔を覆って取り付けられ排気
    室を形成する外殻部材とを備え、 また、前記排気室を仕切り前記大フランジとの間に隙間
    を設けると共に、前記排気室と前記各導入孔とを連通す
    る接続管部を有する壁板部材を前記外殻部材内に設けた
    ことを特徴とするエギゾーストマニホルド。
  2. 【請求項2】 前記壁板部材は、断面U字状に形成した
    ことを特徴とする請求項1記載のエギゾーストマニホル
    ド。
  3. 【請求項3】 前記壁板部材に前記排気ガスによる熱変
    形を吸収する熱応力吸収部を設けたことを特徴とする請
    求項1又は請求項2記載のエギゾーストマニホルド。
  4. 【請求項4】 前記熱応力吸収部は、前記壁板部材を蛇
    腹状に形成したことを特徴とする請求項3記載のエギゾ
    ーストマニホルド。
  5. 【請求項5】 前記壁板部材は、前記外壁部材に固定し
    たことを特徴とする請求項1ないし請求項4記載のエギ
    ゾーストマニホルド。
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