JP2000248204A - 金属製品被覆用の混合樹脂粉体塗料 - Google Patents

金属製品被覆用の混合樹脂粉体塗料

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JP2000248204A
JP2000248204A JP11053197A JP5319799A JP2000248204A JP 2000248204 A JP2000248204 A JP 2000248204A JP 11053197 A JP11053197 A JP 11053197A JP 5319799 A JP5319799 A JP 5319799A JP 2000248204 A JP2000248204 A JP 2000248204A
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Senkichi Nakakoshi
千吉 中越
Tadao Isozaki
忠男 磯崎
Shinichi Yoshida
▲しん▼一 吉田
Kazuhiro Ishikawa
量大 石川
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KOOTEKKU KK
TERII KOGYO KK
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KOOTEKKU KK
TERII KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属基材の表面被覆に適した樹脂粉体塗料、
防食および戻り防止加工された金属ボルト、および防食
性、滑り性に優れた液体用の金属管を提供する。 【解決手段】 本発明による樹脂粉体塗料は、熱可塑性
飽和ポリエステル樹脂粉末50〜98重量%および超高
分子ポリエチレン樹脂粉末2〜50重量%から本質的に
成る。該樹脂粉体塗料を金属ボルトのネジ部の所定の部
分に焼付融着して被膜を形成することにより、防食およ
び戻り防止された金属ボルト製品が得られる。また該樹
脂粉体塗料を金属管の内側表面に焼付塗装して被膜を形
成することにより、防食性を有し且つ管内の沈着物形成
が防止された液体流通用の金属管が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防食性、滑り性、弾力
性および沈着性が優れた混合樹脂粉体塗料、該塗料の被
膜を有する金属製品、特に金属ボルト製品および排液用
の金属管、に関する。該混合樹脂粉体塗料の被膜をボル
トのネジ部に有する金属ボルトは、防食性を有し且つナ
ットの戻りが防止される。またかかる被膜を管内面に有
する金属管は、防食性を有するだけでなく動摩耗係数が
小さいために付着性が低く、従って排液等用の液体流通
管として有用である。
【0002】
【従来の技術】一般に金属製品、例えば金属ボルトの防
食用としては、溶融亜鉛メッキが用いられており、この
防食は有効である。しかし、橋梁や鉄塔等用に、金属ボ
ルト等の金属製品を長期にわたって使用する場合は問題
が出る。特に橋梁等は潮風に曝されることが多いので、
亜鉛メッキがすぐ侵されて、防食の用をなさない。また
亜鉛メッキの上に塗料を塗っているが、元来メッキの上
には塗料は密着しないので、ほとんど用をなさず無意味
である。そのため、ある年月の後、ボルト頭部が腐食で
脱落する。これは現在、もっとも困った問題として取上
げられているが、現在迄は完全な解決法が得られなかっ
た。
【0003】更に金属ボルトについては、ナットの戻り
の問題が残っている。一般ボルトにせよ高力ボルトにせ
よ、ナットを所定のトルクで締めても、ある時間後には
ナットがゆるむ。そのため増ジメを行わなければならな
い。これは二重手間であり、大変やっかいである。大き
な構造物になればその工費は馬鹿にならない。それだけ
でなく、ボルトがゆるめば、構造体に大きな危険が伴
う。この問題についても現在まで解決されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】金属ボルトの完全な防
食は難しい。主たる理由は、ボルトは現場において大変
乱暴に扱われているからである。投げたり、落とした
り、ぶつけたりは日常茶飯事である。このため普通の塗
料では忽ちはがれてしまう。更にはナットを締める時、
治具でこじられるので、被膜はめくれてしまう等、問題
は多い。このため亜鉛メッキしか使われていない実情で
ある。そして亜鉛メッキには前記の如き欠点がある。
【0005】また、ナットの戻り防止はほとんどなされ
てない。解決法がなかったからである。
【0006】従って、本発明の一つの目的は、上記の二
つの問題を一度に解決することである。
【0007】本発明の別の目的は、防食性のほかに、弾
力性、滑り性、密着性を併せ持つ強固な被膜を与える、
金属ボルトおよび金属管等の金属基材の表面被覆に適し
た樹脂粉体塗料を提供することである。
【0008】本発明の更に別の目的は、防食および戻り
防止加工された金属ボルトを提供することである。
【0009】本発明の更に別の目的は、上記樹脂粉末塗
料の被膜を内側表面に有する、防食性、滑り性に優れ、
管内面上に付着物が形成されにくい、液体用の金属管を
提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、熱可塑性
飽和ポリエステル樹脂粉末、特にイソフタル酸成分を8
〜約20モル%含み、固有粘度約0.7〜1.0の範囲
の熱可塑性ポリエチレンイソテレフタレート樹脂粉末を
約50〜約98重量%、好ましくは約70〜約95重量
%、および超高分子ポリエチレン樹脂約2〜約50重量
%、好ましくは約5〜約30重量%から本質的に成る混
合粉体塗料を金属ボルトのネジ部の所定部分に被覆する
ことにより達成されることが見出された。
【0011】即ち、本発明者等は、熱可塑性飽和ポリエ
ステル樹脂と、上記超高分子ポリエチレン樹脂とを組合
せて使用することにより、金属基材への密着性、被膜表
面の滑り性、防食性が優れた被膜が形成されることを見
出した。
【0012】本発明者達は実験により、熱可塑性飽和ポ
リエステル樹脂粉体塗料、特にイソフタル酸成分を約8
〜約20モル%含み、そして固有粘度が約0.7〜約
1.0の熱可塑性飽和ポリエステル樹脂粉体塗料を採択
することにより、金属ボルトの防食性を十分に保持出来
ることを知った。即ち、上記の特定の熱可塑性飽和ポリ
エステル粉体塗料は、金属に対して大変密着性が良い。
金属に対する密着力は約1.50kg/cm2 程度で
ある。これは現在最も強いと言われるエポキシ樹脂接着
剤の約3〜5倍の密着強度である。そしてこれにより塗
装された被膜は硬度が固く、鉛筆硬度でH−3Hあると
共に大変強靭で、曲げてもクラックが入らない。又耐候
性に優れ、三宅島の瀑露試験場で潮風にさらされながら
約10年間全く異常が無かった。
【0013】この熱可塑性飽和ポリエステル樹脂の粉体
塗料を使ってボルト全面にコーティングした金属ボルト
は防食性は完璧であると共に、密着力が大きい被膜に保
護されているので、20mの高所より落としても剥離し
ない。又、治具でこぢっても全く異常がない。即ち、現
場の乱暴な取扱いにも十分耐えて、満足な成果が得られ
ることが判った。
【0014】一方、本発明者達は、戻り防止用の材料と
して、超高分子ポリエチレン樹脂に着目した。この超高
分子ポリエチレンは熱で溶融せず、弾性があり、且つ回
復が速い上、動摩擦係数が低い。しかし、この超高分子
ポリエチレン樹脂は全く付着性がない。
【0015】そこで密着力の強い上記の熱可塑性飽和ポ
リエステル樹脂粉末の中に、この超高分子ポリエチレン
樹脂の粉末を混合し、よく分散させて、顔料や充填剤と
同じ要領で塗料として使う事を考えて実行した。実験の
結果、この超高分子ポリエチレン樹脂粉末は、上記の熱
可塑性飽和ポリエステル樹脂粉末中によく分散され、混
和性が良いことが見出された。更に、この超高分子ポリ
エチレン樹脂粉末は比重が通常約0.935であり、熱
可塑性飽和ポリエステル(通常約1.3)に比べて小さ
いので、塗装して被膜を形成した場合、ポリエチレン粉
末は中間部より上方によく集まっていることが実験で判
った。顕微鏡斜写真で調べると、超高分子ポリエチレン
粉末10重量%に熱可塑性飽和ポリエステル樹脂粉末9
0重量%の混合比率の混合粉体塗料で塗装した被膜表面
は、超高分子ポリエチレン粉末が約30〜40%の率で
占めていた。30重量%以上あれば、十分超高分子ポリ
エチレンの性能を発揮出来る。超高分子ポリエチレンの
動摩擦係数が低い事は大きな特長である。熱可塑性飽和
ポリエステル樹脂の動摩擦係数は0.22であるが、超
高分子ポリエチレン樹脂のそれは0.11前後であり、
半分に近い。これはよく滑ると言う事で、ナットを入れ
易くする効果があり、実用上大変有効である。
【0016】また、超高分子ポリエチレンは熱可塑性飽
和ポリエステルよりも柔らかいが、一般ポリエチレンよ
りは硬い。又弾性が大きく、そして回復力も速い。この
混合粉体塗料を金属ボルトの少なくともネジ部に被覆す
ると、密着性の優れた飽和ポリエステル樹脂粉末は比重
が大きいため層の下方に集まって、被膜は金属ボルトに
完全に密着され、一方この被膜の表面は、超高分子ポリ
エチレンが約30〜40%の割合で表面積が占められる
ので、表面に十分な滑り性が与えられる。
【0017】なお、上記混合樹脂粉体塗料の被膜の下側
に、該混合樹脂粉体塗料に使用した熱可塑性飽和ポリエ
ステル樹脂から本質的に成る塗料を金属ボルトの全表面
に焼付けて下部被膜を形成すると、より強固な二重防食
されたボルトが得られる。この下部被膜と、混合樹脂粉
体塗料の上部被膜とは、同じ飽和ポリエステル樹脂成分
を介して一体化され、強固に結合される。
【0018】混合樹脂粉体塗料単独の被膜又は二重の被
膜を有する金属ボルトのネジ部の径は係合するナットの
内径よりも約5〜100μ、好ましくは約10〜50μ
大きく作られる。即ち膜厚は、下部被膜がある場合は下
部被膜を含めて全体で約5〜100μ、好ましくは約1
0〜50μであり、この中で、混合樹脂粉体塗料の被膜
は少なくとも約3μ以上、好ましくは約5μ以上であ
る。熱可塑性飽和ポリエステル樹脂のみの被膜の場合
は、この厚みになるとナットは入らない。超高分子ポリ
エチレンはすべりが良く、そして圧迫すると弾性でへこ
むので、ナットは使用する工具の力で十分入ることが出
来る。そしてナットが入り、止まれば、超高分子ポリエ
チレンは直ちに体積を回復する。するとナットは戻るこ
となくそこに停止し、一定の振動をかけてもゆるむこと
はない。そしてこれを繰返し行っても、被膜は全く剥離
しない。
【0019】熱可塑性飽和ポリエステル樹脂の下部被膜
を金属ボルトの全表面に施した場合、混合樹脂粉体塗料
をネジ部に塗布する際は、ネジ部の先端領域、特にネジ
の先端から約3山、好ましくは約5山までは、該混合樹
脂被膜を形成しないのが好ましい。被覆したボルトの先
端が厚くなって、ナットへ侵入しにくくなるのを防止す
るためである。但し被膜の全厚膜は約50μまでであれ
ば、該混合樹脂の被膜をネジ先端部に形成するのは差し
支えない。
【0020】本発明で使用する熱可塑性飽和ポリエステ
ル樹脂粉末は、テレフタル酸、イソフタル酸又はこれら
の混合物のような飽和多塩基酸と、エチレングリコール
等のグリコールとのエステル結合により得られる熱可塑
性樹脂であって、通常融点約240°〜330 ℃、好まし
くは約240〜約280℃のものが有利に使用される。
イソフタル酸成分約8〜約20モル%を含む、固有粘度
約0.7 〜約1.0 の熱可塑性ポリエチレンテレフタレート
を用いた場合、特に優れた金属基材との融着が得られ
る。該粉末の粒径は、通常粉末塗料として用いられる範
囲のものが使用できるが、下部被膜用として用いる場合
は通常約80〜約350メッシュ(約175〜約40
μ)の範囲である。
【0021】上記超高分子ポリエチレン樹脂は、分子量
約100〜1000万、好ましくは約200万ないし約
600万を有するものである。特に分子量が約200万
〜約300万のものが好ましい。該樹脂粉末の粒径は、
粉末塗料として通常用いられる範囲のものが使用でき、
通常約100〜約300メッシュ(約150〜約60
μ)の粒径の粉末が用いられる。
【0022】上記混合樹脂粉体塗料中の熱可塑性飽和ポ
リエステル樹脂粉末と超高分子ポリエチレン樹脂粉末と
の混合割合は、被覆する基材の材質および用途に応じて
広範囲で変えることができ、一般に該飽和ポリエステル
樹脂約50〜約98重量%、超高分子ポリエチレン樹脂
約2〜約50重量%の範囲で使用される。金属ボルトの
被覆には、該飽和ポリエステル樹脂約70〜約95重量
%、好ましくは約90〜約95重量%、超高分子ポリエ
チレン樹脂約5〜約30重量%、好ましくは約10〜約
5重量%の混合比の混合粉体塗料が用いられる。超高分
子ポリエチレン樹脂が約5重量%未満であると、被膜表
面の十分な動摩擦係数、押圧に対する回復性が得られな
い。一方約30重量%を超えると、金属基材への密着性
が弱くなる。
【0023】上記混合樹脂粉体塗料は、樹脂粉体塗料に
通常用いられる添加剤、例えば顔料を焼付け塗装を防げ
ない量で含んでもよい。
【0024】上記混合樹脂粉体塗料の被膜形成は、該塗
料の熱可塑性飽和ポリエステル樹脂成分の融点以上、好
ましくは該融点より約20℃以上、更に好ましくは約3
0℃以上高い温度であって、該樹脂が劣化しない温度範
囲で行われ、通常は約260〜約330℃で行われる。
焼付時間は膜厚および焼付温度に依存して変わり、通常
の焼付温度範囲で約10〜約50μの膜厚を得るには数
秒〜数十秒、通常は10秒以内である。
【0025】混合樹脂粉体塗料の下側に熱可塑性飽和ポ
リエステル樹脂粉末の下部被膜を施した場合は、混合樹
脂粉体塗料の焼付工程は下部被膜の第1焼付工程の余熱
を利用して実施することができる。
【0026】十分な防食性および戻り防止性を備えた金
属ボルトを得るためには、熱可塑性飽和ポリエステル樹
脂の下部被膜はネジ部以外では約80〜約600μ、好
ましくは約300〜400μ、そしてネジ部では約10
0μ以下とする。ネジ部の混合樹脂粉体塗料の上部被膜
は約5〜100μ、好ましくは約10〜約60μ、であ
る。両被膜のネジ部での合計厚は約5〜約100μ、好
ましくは約10〜約60μとなるように塗装する。
【0027】金属ボルト以外の製品であって、全体厚に
特に制限がないもの、例えば金属管については、飽和ポ
リエステル樹脂の下部被膜は約80〜約600μ、好ま
しくは約300〜約400μであり、上記混合樹脂粉体
塗料の膜厚は約10μ以上、好ましくは約50μ以上の
場合、十分な密着性、防食性、滑り性(従って物質の耐
沈着性)が得られる。
【0028】本発明の混合樹脂粉体塗料は、金属製基材
だけでなく、該塗料の焼付け温度に対して耐熱性の樹脂
基材、セラミック基材、コンクリート等にも適用でき
る。
【0029】次に本発明を、金属ボルトの塗装について
の実施例により、更に詳しく説明する。
【0030】
【実施例】直径24mm、長さ90mmの鉄製ボルトを30
0℃に加熱する。熱可塑性飽和ポリエステル樹脂(イソ
フタル酸成分8〜20モル%、固有粘度0.7〜1.0
の熱可塑性ポリエチレンイソテレフタレート樹脂)粉末
をグレーに着色した樹脂粉体塗料、および該熱可塑性飽
和ポリエステル樹脂粉末90重量%と超高分子ポリエチ
レン樹脂粉末(分子量約200万)10重量%とを混合
攪拌しグレーに着色した混合樹脂粉体塗料を用意し、静
電塗装機にそれぞれ収める。
【0031】磁石を用いて300℃に加熱された上記鉄
製ボルトの先端を吊るす。次に吊り下げた上記ボルトを
回転させる。最初に熱可塑性飽和ポリエステル粉体グレ
ー塗料を静電塗装機より噴射し、該ボルトに塗布する。
この際、ネジ部以外は約400μの厚みになる様に塗布
する。ネジ部は30μ〜60μ位にとどめる。
【0032】次に上記混合粉体塗料をネジ部のみに厚さ
が10μ〜50μとなるように噴射して塗布する。その
際、ネジ部の先端、3〜5山位には付かない様に注意す
る。ネジ部より下部に塗布されても問題はない。
【0033】この二回目の混合粉体塗料の塗布は、一回
目の熱可塑性飽和ポリエステル樹脂単独の粉体塗料を塗
布してから間をおかずに噴射塗布する。熱が十分にある
ので上塗りの塗料も溶融する。
【0034】ネジ部の所定部分の全面に塗料が溶融した
時点で、該ボルトを水に入れ、冷却固化する。取出せば
出来上がりである。出来上がったボルトはネジ部以外は
約400μ位の厚膜で強固に覆われている。ネジ部は、
先端部から3〜5山以外は約40μの二重被膜で覆われ
ており、下部と上部の被膜は同一の熱可塑性飽和ポリエ
ステル樹脂によって一体となっているので、はがれるこ
とはない。ネジ部の径はナットの内径より約40μ大き
く出来ていた。さわるとスベスベするので、所定の製品
となっていることが判る。ナットを嵌合させ、工具を用
いて挿入すると、通常の力を加えれば十分入ることが判
った。長時間経過後でもナットのゆるみがなく、増ジメ
の必要はなかった。
【0035】
【作用および効果】本発明による混合樹脂粉体塗料は、
基材に焼付け溶着した場合、密着性に優れ且つ相対的に
比重の大きい熱可塑性飽和ポリエステル樹脂を介して基
材に強固に密着される。相対的に比重が小さく融点の高
い超高分子ポリエチレン樹脂粉末は溶融せずに被膜の表
面に一様に分散し、被膜表面を非常に滑らかにする。こ
の混合樹脂粉体塗料を塗装した金属ボルト製品は、熱可
塑性飽和ポリエステル樹脂が有する防食性と、超高分子
ポリエチレン樹脂のもつ大きい動摩擦係数(滑り性)及
び弾力性とを兼ね備えるため、防食性、ネジの戻り防止
性が付与される。該混合樹脂粉体塗料を耐熱性の管の内
側表面に塗装した場合は、防食性に優れているだけでな
く、管内表面への付着物がないため、流体用の配管に使
用するのに非常に適したものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 123/04 C09D 123/04 167/02 167/02 (72)発明者 吉田 ▲しん▼一 神奈川県相模原市相模台3−10−24 (72)発明者 石川 量大 東京都大田区南馬込6−25−1−303 Fターム(参考) 4D075 CA18 CA33 DA15 DA19 DB01 DC16 EA02 EA17 EB13 EB35 4J038 CB022 DD001 MA02 MA14 NA03 PC02

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性飽和ポリエステル樹脂粉末50
    〜98重量%および超高分子ポリエチレン樹脂粉末2〜
    50重量%から本質的に成る、耐熱性基材塗装用の混合
    樹脂粉体塗料。
  2. 【請求項2】 上記飽和ポリエステル樹脂粉末70〜9
    5重量%、および上記超高分子ポリエチレン樹脂粉末5
    〜30重量から成る、請求項1の塗料。
  3. 【請求項3】 上記熱可塑性飽和ポリエステル樹脂が、
    イソフタル酸成分を8〜20モル%含む、固有粘度0.
    7〜1.0の熱可塑性ポリエチレンイソテレフタレート
    樹脂である、請求項1又は2の塗料。
  4. 【請求項4】 上記超高分子ポリエチレン樹脂が分子量
    100万ないし1000万の超高分子ポリエチレン樹脂
    である、請求項1の塗料。
  5. 【請求項5】 上記超高分子ポリエチレン樹脂が分子量
    200万ないし600万を有する、請求項4の塗料。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の混合樹脂粉体塗料を金
    属ボルトの少なくともネジ部の所定の部分に焼付融着し
    て被膜を形成した、防食および戻り防止された金属ボル
    ト製品。
  7. 【請求項7】 上記金属ボルト製品が、上記混合樹脂粉
    体塗料の被膜の下に、該混合樹脂粉体塗料に含まれる熱
    可塑性飽和ポリエステル樹脂と同じ樹脂から本質的に成
    る樹脂粉末塗料を焼付融着した下部被膜を有する、請求
    項4に記載の金属ボルト製品。
  8. 【請求項8】 上記熱可塑性飽和ポリエステル樹脂が、
    イソフタル酸成分を8〜20モル%含む、固有粘度0.
    7〜1.0の熱可塑性ポリエチレンイソテレフタレート
    樹脂である、請求項6又は7記載の金属ボルト製品。
  9. 【請求項9】 上記超高分子ポリエチレン樹脂が分子量
    200万ないし600万を有する、請求項6、7又は8
    記載の金属ボルト製品。
  10. 【請求項10】 上記の混合樹脂粉体塗料の被膜がネジ
    部の先端部から3〜5山の部分には形成されていないこ
    とを特徴とする、請求項6〜9のいずれか1項に記載の
    金属ボルト製品。
  11. 【請求項11】 上記混合樹脂粉体塗料により被覆され
    た金属ボルトのネジ部の径は、係合するナットの内径よ
    りも10μ〜50μ大きいことを特徴とする、請求項6
    〜10項のいずれか1項に記載の金属ボルト製品。
  12. 【請求項12】 金属ボルトの実質的に全表面に焼付融
    着された熱可塑性飽和ポリエステル樹脂から成る下部被
    膜を有し、そして該ボルトのネジ部の所定の部位に該飽
    和ポリエステル樹脂と同一の樹脂70〜95重量%及び
    超高分子ポリエチレン樹脂粉末5〜30重量%から本質
    的になる混合樹脂粉体塗料の上部被膜を有し、該下部被
    膜と該上部被膜とは該飽和ポリエステル樹脂を介して一
    体化されていることを特徴とする、戻り防止付防食金属
    ボルト製品。
  13. 【請求項13】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の
    混合樹脂粉体塗料を金属管の少なくとも内側表面に焼付
    塗装して被膜を形成した、防食性を有し且つ管内の沈着
    物形成が防止された、液体流通用の金属管。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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