JP2000248045A - ポリイソシアナート組成物及びその製造法 - Google Patents

ポリイソシアナート組成物及びその製造法

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JP2000248045A
JP2000248045A JP11053547A JP5354799A JP2000248045A JP 2000248045 A JP2000248045 A JP 2000248045A JP 11053547 A JP11053547 A JP 11053547A JP 5354799 A JP5354799 A JP 5354799A JP 2000248045 A JP2000248045 A JP 2000248045A
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polyisocyanate
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polyurethane
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JP11053547A
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Manabu Shimoda
学 下田
Ryuji Haseyama
龍二 長谷山
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】少なくとも一つノルボルネン骨格を有する
置換基を有するオキサジアジノトリオン骨格を有するジ
イソシアナートの混合物であり、一方がオキサジアジノ
トリオン骨格を1つ有するジイソシアネートの含有量が
50〜95重量%であり、他方がオキサジアジノトリオ
ン骨格を2〜4つ有するジイソシアネートの含有量が5
〜50重量%であるポリイソシアネート組成物、該組成
物から得られるポリウレタン用硬化性組成物。 【効果】反応性、光沢が大幅に優れポリウレタンを得る
ことができる。該組成物を用いた塗料は作業性、外観及
び塗膜性能に優れ、塗膜の耐候性、可撓性、硬化性、乾
燥性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリイソシアナー
ト組成物及びその製造法、ならびにこれらの用途に関す
る。
【0002】
【従来の技術】有機ジイソシアナートと炭酸ガスとの反
応によって得られるオキサジアジントリオン環を含有し
たポリイソシアナート化合物及びその製造法は、多くの
刊行物から公知である〔例えば、特公昭45−3531
4号公報、特公昭48−43357号公報、特開昭57
−9773号公報〕。これらのポリイソシアナート化合
物は、樹脂、フォーム、塗料、フイルムまたは接着剤等
の原料として広く使用されている。従来、有機ジイソシ
アナートとしては、脂肪族ポリイソシアナートあるいは
芳香脂肪族ポリイソシアナートと炭酸ガスとの反応によ
って得られるオキサジアジントリオン環を有するポリイ
ソシアナートが提案されている。一方、一般式(3)で
示される多環式脂肪族ポリイソシアナートに、又はこれ
と一般式(4)で示される直鎖脂肪族ジイソシアナート
の混合物に炭酸ガスを反応させて得られるオキサジアジ
ントリオン環を有するポリイソシアナートは特開平6−
199986号公報において知られている。このオキサ
ジアジントリオン環を有するポリイソシアナートは反応
液は低粘度で溶剤への溶解性が高いことが知られていた
が、更なる反応液の粘度低下や溶剤への溶解性向上が望
まれていた。例えば、従来公知のヘキサメチレンジイソ
シアナート、又はキシリレンジイソシアナートから得ら
れるオキサジアジントリオン環を有するポリイソシアナ
ートは、ポリヒドロキシ化合物と加熱、反応させてアロ
ファネート結合を生成させるに際し、かなりの高温を必
要とするためポリウレタン原料として使用するには、種
々の制約があった。このため、より低い温度でも反応性
を有するオキサジアジントリオン環を有するポリイソシ
アナートが望まれていた。
【0003】また、これら公知のオキサジアジントリオ
ン環を有するポリイソシアナートは、二液型ウレタン塗
料の硬化剤として用いた場合、乾燥性が悪いため、十分
に架橋させ強靱な塗膜を形成させるためには、長時間静
置させるか、または強制乾燥する等の方法を取らなけれ
ばならなかった。しかし、この方法では、耐熱性が劣る
ために強制乾燥時に黄変が避けられず、光沢が低下する
という欠点を有していた。したがって、二液型ウレタン
塗料用樹脂には、耐候性が良好で、かつ乾燥性に優れた
ものの開発が強く望まれていた。さらに、これら公知の
オキサジアジントリオン環を有するポリイソシアナート
のイソアナート基をウレタン化ないしは尿素化して得ら
れるプレポリマーのさらなる保存安定性の向上が望まれ
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
イソシアナートの硬化剤、ウレタン塗料用硬化性組成物
およびウレタン塗料用樹脂等に有用な、ポリイソシアナ
ート組成物及びその製造方法、並びにその用途を提供す
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するため鋭意検討した結果、多環式脂肪族ポリ
イソシアナートに、又は多環式脂肪族ポリイソシアナー
トと直鎖脂肪族ジイソシアナートの混合物に、炭酸ガス
を特定の条件で反応させることにより得られるオキサジ
アジントリオン環含有ポリイシソアネートは、従来の方
法で得られるオキサジアジントリオン環を多数有するポ
リイソシアナートに比べ、オキサジアジントリオン環を
1つ含有するポリイシソアネートが多く得られ、結果と
して反応液の粘性が低く、溶剤への溶解性が良好となる
ことを見い出した。更により低い温度での反応性に優
れ、また保存安定性も良好で、各種ポリウレタン原料と
して特に好ましい性質を備えていることを見出し本発明
を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は下記1)〜13)を提
供するものである。 (1) 一般式(1)[化5]
【0007】
【化5】
【0008】〔式中、R1 、R2 のいずれか一方または
両方が一般式(2)で表される基であり、いづれか一方
が一般式(2)で表される基である場合、他方は炭素数
2〜12のアルキレン基である。〕で表されるジイソシ
アナートと、 一般式(2)[化6]
【0009】
【化6】
【0010】( 式中、kは0〜2、jおよびmは1〜
5、hは0〜2の整数を示す)で表わされる骨格を有す
るポリイソシアナートとを含有するポリイソシアナート
組成物であって、一般式(1)のnが1であるポリイソ
シアナートが50〜95重量%と一般式(1)のnが2
〜4であるポリイソシアナートが5〜50重量%である
ことを特徴とするポリイソシアナート組成物。 (2) 一般式(3)[化7]
【0011】
【化7】
【0012】(式中、kは0〜2、jおよびmは1〜
5、hは0〜2の整数を示す)で表わされる多環式脂肪
族ジイソシアナートに、アルキル基を有する三級ホスフ
ィンをジイソシアナートに対し0.001〜10.0重
量%の存在下、反応温度−20〜80℃で炭酸ガスを反
応させることを特徴とする(1)に記載のポリイソシア
ナート組成物の製造方法。 (3) 一般式(3)で表される多環式脂肪族ジイソシ
アナートと、 一般式(4)[化8]
【0013】
【化8】
【0014】(式中、R3 は、炭素数2〜12のアルキ
レン基を示す)で表わされる直鎖脂肪族ジイソシアナー
トとの混合物に、アルキル基を有する三級ホスフィンを
ジイソシアナートに対し0.001〜10.0重量%存
在下、反応温度−20〜80℃で炭酸ガスを反応させる
ことを特徴とする(1)に記載のポリイソシアナート組
成物の製造方法。 (4) 反応温度が0〜30℃であることを特徴とする
(1)ないし(3)いずれかに記載のポリイソシアナー
ト組成物の製造方法。 (5) (1)ないし(3)のいずれかの製造方法にお
いて、イソシアナート基の反応率を10〜60%の範囲
に保つことを特徴するポリイソシアナート組成物の製造
方法。 (6) 一般式(3)で表される多環式脂肪族ジイソシ
アナートが、2,5−又は2,6−ジイソシアナトメチ
ルビシクロ〔2,2,1〕ヘプタン又はこれらの混合物
であることを特徴とする(3)ないし(5)いずれかに
記載のポリイソシアナートの製造方法。 (7) 一般式(4) で表される直鎖脂肪族ジイソシア
ナートがヘキサメチレンジイソシアナートである特徴と
する(4)ないし(5)のいずれかに記載のポリイソシ
アナートの製造方法。 (8) アルキル基を有する三級ホスフィンのアルキル
基の炭素数が2〜12である特徴とする(2)ないし
(5)のいずれかに記載のポリイソシアナートの製造方
法。 (9) (1)記載のポリイソシアナート組成物を含む
ことを特徴とするポリウレタン用硬化剤。 (10) (9)記載のポリウレタン用硬化剤と、1個
以上の活性水素を有する化合物を含有する主剤からなる
ことを特徴とするポリウレタン用硬化性組成物。 (11) (9)記載のポリウレタン用硬化剤と1個以
上の活性水素を有する化合物との配合比が、当量比(H
/NCO基)で0.8〜1.2の範囲内であることを特
徴とする請求項10記載のポリウレタン用硬化性組成
物。 (12) (10)または(11)いずれかに記載のポ
リウレタン用硬化性組成物から得られることを特徴とす
る無黄変型ポリウレタン硬化体。 (13) (12)に記載の無黄変型ポリウレタン硬化
体を含有することを特徴とする塗料。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0016】[ポリイソシアナート組成物]本発明に係
わるのポリイソシアナート組成物は 一般式(1)で表
されるジイソシアナートと、一般式(2)で表わされる
骨格を有するポリイソシアナートを含有するポリイソシ
アナート組成物であって、一般式(1)のnが1である
ポリイソシアナートが50〜95重量%と一般式(1)
のnが2〜4であるポリイソシアナートが5〜50重量
%であることを特徴とするポリイソシアナート組成物で
あり、本願発明の必須成分である各成分の含有量が上記
の範囲であれば、全成分の総量が100%となる範囲で
他の成分を含有していてもよい。なおが本ポリイソシア
ナート組成物は、ポリウレタン用硬化剤、塗料等の分野
で使用することが出来る。一般式(1)の骨格を有する
ものをオキサジアジノトリオン体と呼称することがあ
る。本願発明のポリイソシアナート組成物を溶剤系塗料
の硬化剤、ポリウレタン樹脂等に用いる場合には、一般
式(1)のnが1であるポリイソシアナートが60〜9
0重量%と一般式(1)のnが2〜4であるポリイソシ
アナートが10〜40重量%であることが好ましく、上
記ポリイソシアナート組成物中に含まれる一般式(1)
のnが0であるポリイソシアナートが10重量%以下で
あることがより好ましい。
【0017】本願発明のポリイソシアナート組成物はオ
キサジアジントリオン環を1つ含有するポリイソシアナ
ートを多く含み、酢酸エチル、酢酸ブチル、キシレン等
の塗料分野で一般的に使用される溶媒に対して相溶性が
非常に良い。特に本願発明のポリイソシアナート組成物
のうち、多環式脂肪族ジイソシアナートと直鎖脂肪族ジ
イソシアナートより製造したポリイソシアナート組成物
は、溶媒に対して相溶性が非常に良く、更に粘度が低く
使用条件下で流動性に優れる。
【0018】(多環式脂肪族ジイソシアナート)本発明
のポリイソシアナートの製造方法において好適使用され
る多環式脂肪族ジイソシアナートは、一般式(3)で表
され、具体的には、以下の化合物が挙げられる。k=
0、h=0のものとしては、 1,3−ジ(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン 1,4−ジ(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン 1,3-ジ(イソシアナトエチル) −シクロヘキサン、1,4-
ジ(イソシアナトエチル) −シクロヘキサン、1-イソシ
アナトメチル-3(4) −イソシアナトエチル−シクロヘキ
サン、1-イソシアナトメチル-3(4) −イソシアナトプロ
ピル−シクロヘキサン、1-イソシアナトメチル-3(4) −
イソシアナトブチル−シクロヘキサン、1-イソシアナト
メチル-3(4) −イソシアナトペンチル−シクロヘキサ
ン、1-イソシアナトエチル-3(4) −イソシアナトプロピ
ル−シクロヘキサン、1-イソシアナトエチル-3(4) −イ
ソシアナトブチル−シクロヘキサン、1-イソシアナトメ
チル-3(4) −イソシアナトペンチル−シクロヘキサン等
が挙げられる。
【0019】k=0、h=1のものとしては、3(4),7
(8)-ジ (イソシアナトメチル) ビシクロ〔4,3,01,6〕ノ
ナン、3(4)- イソシアナトメチル-7(8)-イソシアナトエ
チルビシクロ〔4,3,01,6〕ノナン、3(4)- イソシアナト
エチル-7(8)-イソシアナトメチルビシクロ〔4,3,01,6
ノナン、3(4)- イソシアナトメチル-7(8)-イソシアナト
プロピルビシクロ〔4,3,01,6〕ノナン、3(4)- イソシア
ナトプロピル-7(8)-イソシアナトメチルビシクロ〔4,3,
01,6〕ノナン、3(4)- イソシアナトメチル-7(8)-イソシ
アナトブチルビシクロ〔4,3,01,6〕ノナン、3(4)- イソ
シアナトブチル-7(8)-イソシアナトメチルビシクロ〔4,
3,01,6〕ノナン、3(4)- イソシアナトメチル-7(8)-イソ
シアナトペンチルビシクロ〔4,3,01,6〕ノナン、3(4)-
イソシアナトペンチル-7(8)-イソシアナトメチルビシク
ロ〔4,3,01,6〕ノナン、3(4),7(8)-ジ (イソシアナトエ
チル) ビシクロ〔4,3,01,6〕ノナン、3(4)- イソシアナ
トエチル-7(8)-イソシアナトプロピルビシクロ〔4,3,0
1,6〕ノナン、3(4)- イソシアナトプロピル-7(8)-イソ
シアナトエチルビシクロ〔4,3,01,6〕ノナン、3(4)- イ
ソシアナトエチル-7(8)-イソシアナトブチルビシクロ
〔4,3,01,6〕ノナン、3(4)- イソシアナトブチル-7(8)-
イソシアナトエチルビシクロ〔4,3,01,6〕ノナン、3(4)
- イソシアナトエチル-7(8)-イソシアナトペンチルビシ
クロ〔4,3,01,6〕ノナン、3(4)- イソシアナトペンチル
-7(8)-イソシアナトエチルビシクロ〔4,3,01,6〕ノナン
等が挙げられる。
【0020】k=1、h=0のものとしては、2,5(6)−
ジ(イソシアナトメチル)ビシクロ〔2,2,1 〕ヘプタ
ン、2−イソシアナトメチル−5(6)−イソシアナトエチ
ルビシクロ〔 2,2,1〕ヘプタン、2−イソシアナトメチ
ル−5(6)−イソシアナトプロピルビシクロ〔 2,2,1〕ヘ
プタン、2−イソシアナトメチル−5(6)−イソシアナト
ブチルビシクロ〔 2,2,1〕ヘプタン、2−イソシアナト
メチル−5(6)−イソシアナトペンチルビシクロ〔2,2,1
〕ヘプタン、2,5(6)−ジ(イソシアナトエチル)ビシ
クロ〔 2,2,1〕ヘプタン、2−イソシアナトエチル−5
(6)−イソシアナトプロピルビシクロ〔 2,2,1〕ヘプタ
ン、2−イソシアナトエチル−5(6)−イソシアナトブチ
ルビシクロ〔 2,2,1〕ヘプタン、2−イソシアナトエチ
ル5(6)−ペンチルビシクロ〔 2,2,1〕ヘプタンなどが挙
げられる。
【0021】また、k=2、h=0のものとしては、2,
5(6)−ジ(イソシアナトメチル)ビシクロ〔2,2,2 〕オ
クタン、2−イソシアナトメチル−5(6)−イソシアナト
エチルビシクロ〔 2,2,2〕オクタン、2−イソシアナト
メチル−5(6)−イソシアナトプロピルビシクロ〔 2,2,
2〕オクタン、2−イソシアナトメチル−5(6)−イソシ
アナトブチルビシクロ〔 2,2,2〕オクタン、2−イソシ
アナトメチル−5(6)−イソシアナトペンチルビシクロ
〔2,2,2 〕オクタン、2,5(6)−ジ(イソシアナトエチ
ル)ビシクロ〔2,2,2 〕オクタン、2−イソシアナトエ
チル−5(6)−イソシアナトプロピルビシクロ〔2,2,2 〕
オクタン、2−イソシアナトエチル−5(6)−イソシアナ
トブチルビシクロ〔2,2,2 〕オクタン、2−イソシアナ
トエチル−5(6)−イソシアナトペンチルビシクロ〔2,2,
2 〕オクタンなどが挙げられる。
【0022】又、k=1、h=1のものとしては、3
(4),8(9) −ジ(イソシアナトメチル)トリシクロ〔5,
2,1,02,6〕デカン、3(4)−イソシアナトメチル−8(9)−
イソシアナトエチルトリシクロ〔5,2,1,02,6〕デカン、
3(4)−イソシアナトメチル−8(9)−イソシアナトプロピ
ルトリシクロ〔5,2,1,02 ,6〕デカン、3(4)−イソシアナ
トメチル−8(9)−イソシアナトブチルトリシクロ〔5,2,
1,02,6〕デカン、3(4)−イソシアナトメチル−8(9)−イ
ソシアナトペンチルトリシクロ〔5,2,1,02 ,6〕デカン、
3(4),8(9) −ジ(イソシアナトエチル)トリシクロ〔5,
2,1, 02,6〕デカン、3(4)−イソシアナトエチル−8(9)
−イソシアナトプロピルトリシクロ〔5,2,1,02 ,6〕デカ
ン、3(4)−イソシアナトエチル−8(9)−イソシアナトブ
チルトリシクロ〔5,2,1,02,6〕デカン、14)−イソシア
ナトエチル−8(9)−イソシアナトペンチルトリシクロ
〔5,2,1,02 ,6〕デカンなどが挙げられる。
【0023】これらの環式脂肪族ジイソシアナートの中
でも、特に好ましくは、2,5-ジイソシアナトメチルビシ
クロ〔 2,2,1〕ヘプタン、2,6-ジイソシアナトメチルビ
シクロ〔 2,2,1〕ヘプタン、またはこれらの混合物(以
下、NBDIと略す)または3(4),8(9)−ジ(イソシア
ナトメチル)トリシクロ〔5,2,1,02,6〕デカン(以下、
TCDIと略す)である。一般式(3)で表される多環
式脂肪族ジイソシアネートのなかで式中k=1〜2、jお
よびmは1〜5、hは0〜2の整数であるものが好まし
い。特に一般式(3)で表される多環式脂肪族ジイソシ
アネートのなかでR1=R2の場合には式中k=1〜2、jおよ
びmは1〜5、hは1〜2の整数であるものが好まし
い。
【0024】これら環式脂肪族ジイソシアナート化合物
は単独で用いても複数を併用してもちいても良く、本願
発明の効果を阻害しない範囲であればその他のイソシア
ナート化合物の単独または複数と併用しても良いことは
言うまでもない。
【0025】(環状脂肪族ジイソシアナートの製造方
法)環状脂肪族ジイソシアナート化合物の製造方法は、
特に限定されないが例えば、DE P3,018,198.7 、D
E−OS 1,645,595および同2,819,980 号に一般式
(3) において、h=1、j=1、k=1の化合物の合
成法として記載されており、二量化シクロペンタジエン
からヒドロホルミル化、還元性アミノ化合物およびホス
ゲン化の順次反応による方法で製造するか、また、US
P 3,143,570号公報に一般式 (3) において、h=0、
j=1、k=1の化合物の合成法として記載されている
ように、該当するジアミンのホスゲン化反応による方法
等に準じて製造することができる。
【0026】(直鎖脂肪族ジイソシアナート)本願発明
で好適に使用される直鎖脂肪族ジイソシアナートは、一
般式(4)で表され、具体的には、1,2-ジイソシアナト
エタン、1,3-ジイソシアナトプロパン、1,4-ジイソシア
ナトブタン、1,5-ジイソシアナトペンタン、1,6-ジイソ
シアナトヘキサン、1,7-ジイソシアナトヘプタン、1,8-
ジイソシアナトオクタン、1,9-ジイソシアナトノナン、
1,10- ジイソシアナトデカン、1,11- ジイソシアナトウ
ンデカン、1,12- ジイソシアナトドデカン等が挙げられ
る。中でも汎用性のある直鎖脂肪族ジイソシアナートと
して、1,6-ジイソシアナトヘキサン(ヘキサメチレンジ
イソシアナートと呼ばれることがあり、以下HDIと略
す)が好ましい。
【0027】(ポリイソシアネートの製造方法)本願発
明のポリイソシアネート組成物を得ることができれば製
造方法は特に限定されないが、一般式(3)で表わされ
る多環式脂肪族ジイソシアナートと、アルキル基を有す
る三級ホスフィンをジイソシアナートに対し0.001
〜10.0重量%存在下、反応温度−20〜80℃で炭
酸ガスを反応させて製造することが好ましい。反応溶媒
は必要に応じて用いることができる。又は、一般式
(3)で表される多環式脂肪族ジイソシアナートと一般
式(4)で表わされる直鎖脂肪族ジイソシアナートとの
混合物に、ジイソシアナートに対し0.001〜10.
0重量%のアルキル基を有する三級ホスフィン存在下、
反応温度−20〜80℃で炭酸ガスを反応させて製造す
ることも好ましい。反応の進行は、ガスクロマトグラフ
ィーによる未反応原料の残存量測定により追跡すること
ができる。本製造方法において一般式で(3)表わされ
る多環式脂肪族ジイソシアナート、又は前記多環式脂肪
族ジイソシアナートと一般式(4)で表わされる直鎖脂
肪族ジイソシアナートに由来するイソシアネート基の総
量の反応率を10〜60%の範囲に保つことが好まし
い。この場合反応温度等を制御することによって最終反
応率を10〜60%に制御しても良く、又イソシアナー
ト基の反応率を10〜60%の範囲に達したら、直ちに
触媒毒を添加して触媒を失活させて反応を停止させ、イ
ソシアナート基の反応率を10〜60%の範囲に保って
もよい。一般に転化反応が進みすぎると、生成物の粘度
が上昇し、ポリオールとの相溶性が低下するので、反応
の転化率を低くし未反応原料を残し、反応を停止した
後、除去する方法が好ましい。反応転化率は通常、未反
応原料が40〜90重量%となる様にし、好ましくは5
0〜80重量%である。反応が目的の転化率および/ま
たはイソシアナート基の反応率に達したならば、例え
ば、燐酸モノエステル、燐酸ジエステル、ポリ燐酸、パ
ーオキサイド類、p−トルエンスルホン酸エステル、ブ
ロモ酢酸エステル、トリクロロ酢酸、シアノ酢酸エステ
ル、硫酸ジメチル、塩化ベンゾイル、塩化アセチル等の
触媒毒を添加し、反応を停止させる。また、触媒毒は単
独でも複数を併用してもよい。添加量は、目的の反応率
で停止できればいずれでもよいが、触媒を中和させる当
量の1.0〜4.0倍量の範囲が好ましい。反応を温度
制御、触媒毒の添加等によって停止した場合は、通常未
反応ジイソシアナートが混在しており、無色又は、淡黄
色の低粘度液体である。このような場合必要に応じて未
反応原料及び使用した溶媒を除去してもよい。未反応原
料および/又は溶媒の除去はどのようなタイミングに行
っても良く、触媒毒の除去と同時又は相前後して行って
もい。未反応のジイソシアナート化合物や溶媒等の除去
は薄膜蒸留等により実施することができる。未反応のジ
イソシアナートを除去して得られたポリイソシアネート
組成物には必要に応じて一般式(3)で表わされる多環
式脂肪族ジイソシアナート、一般式(4)で表わされる
直鎖脂肪族ジイソシアナートを単独又は複数添加し、粘
度等を調整してもよい。
【0028】反応温度は、触媒の種類及び添加量等によ
って異なるが、通常−20〜80℃の範囲、好まくは−
10〜50℃の範囲であり、更に好適には0〜30℃の
範囲である。本発明の方法において、一般式(3)で表
される多環式脂肪族ジイソシアナートと一般式(4)で
表される直鎖脂肪族ジイソシアナートの混合物を使用す
る場合は、モル比で1:9〜9:1の範囲で使用するこ
とが出来る。この範囲のモル比率で混合したものを原料
ジイソシアナートとして使用する。この範囲で反応させ
て得られるポリイソシアナートは、淡黄色粘稠樹脂状液
体であり、原料の混合組成比により、その粘度は変化す
る。例えば、出発原料のNBDIとHDIでは、このモ
ル比の範囲であれば流動性を示し、この範囲のNBDI
/HDI組成比より得られるポリイソシアナートは、流
動性と耐熱安定性を有する。
【0029】(アルキル基を有する三級ホスフィン)本
発明で使用されるアルキル基を有する三級ホスフィンと
しては、そのアルキル基の炭素数が1〜12のものが有
用であり、鎖状、環状いずれのアルキル基でも良い。ア
ルキル基を有する三級ホスフィンとしては、例えば、ト
リメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリn−
プロピルホスフィン、トリiso−プロピルホスフィ
ン、トリn−ブチルホスフィン、トリt−ブチルホスフ
ィン、トリs−ブチルホスフィン、トリオクチルホスフ
ィン、ジエチルシクロヘキシルホスフィンなどが挙げら
れる。また、2種類以上のアルキル基を有する三級ホス
フィンの混合物を使用してもよい。アルキル基を有する
三級ホスフィンはイソシアナート基に対し反応活性を持
たない溶媒で希釈して使用してもよい。アルキル基を有
する三級ホスフィンの使用量はその種類、反応条件など
によっても異なるが、一般にジイソシアナートに対して
0.001〜10重量%、特に0.01〜3重量%の範
囲で使用するのが望ましい。
【0030】(その他ポリイソシアナート製造条件等)
反応に使用される炭酸ガスは反応系中に一部でも溶解し
ていれば、いかなる形態で使用してもよく、例えば炭酸
ガスを反応系内に吹き込んだり、液状炭酸ガスを供給し
たり、固体炭酸を反応系中に共存させて反応させること
も出来る。また炭酸ガス、液化炭酸ガス、固体上炭酸ガ
スを加圧下に反応させることもできる。
【0031】反応には、溶媒を使用しても使用しなくて
もよい。溶媒を用いる場合は、通常イソシアナート基に
対し反応活性を持たない溶媒を使用する。例えば、シク
ロヘキサン、トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケト
ン、テトラヒドロフラン、酢酸セロソルブなどを適時使
用することができる。特に反応の進行につれて、反応液
の粘度上昇が起こるので、反応途中で溶媒を添加するこ
とが望ましい場合もある。また、反応の際、窒素、ヘリ
ウムまたはアルゴン等の不活性ガスの雰囲気下で実施し
てもよい。本発明の反応においては、装置などについて
特に限定はないが、温度計、炭酸ガス導入口、冷却管を
装備していて、反応液内部が充分に攪拌されるようにし
た反応器が好ましい。
【0032】(ポリイソシアナート組成物の用途)本願
発明のポリイソシアナート組成物は、ポリウレタン用硬
化剤、ポリウレタン用硬化性組成物及び塗料用組成物の
原料、及びこれを硬化してなる無黄変型ポリウレタン硬
化体および樹脂、塗料等として使用される。ここで、ポ
リウレタン用とは、いわゆるフォーム、エラストマー、
接着剤等の分野も包含されるものであり、塗料分野に限
定されるものではない。また得られたポリイソシアナー
ト混合物は、必要に応じて、イソシアナート基をブロッ
キング剤でブロックした後、活性水素含有化合物と混合
し、二液型の耐熱性、耐候性に優れた無黄変型ウレタン
塗料用樹脂とすることも出来る。
【0033】[ポリウレタン用硬化剤組成物]本願発明
のポリウレタン用硬化性組成物とは、前記一般式(1)
で表わされるポリイソシアナートまたは、前記一般式
(1)で表わされるポリイソシアナートのNCO基をブ
ロツクしたポリイソシアナートを含有するポリイソシア
ナート組成物と少なくとも1個以上の活性水素を有する
化合物とから得られる組成物である。
【0034】(ポリウレタン用硬化剤に用いる活性水素
を含有する化合物)ポリウレタン用硬化剤に使用される
少なくとも1個の活性水素を含有する化合物としては、
1分子中に少なくとも1個の活性水素を含有する化合物
及び重合体が含まれる。具体的には、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノー
ル、ヘキサノール等のモノアルコールの単独または混合
物、エチレングリコール、プロピレングリコール、β,
β’−ジヒロキシジエチルエーテル(ジエチレングリコ
ール)、ジプロピレングリコール、1, 4−ブチレング
リコール、1, 3−ブチレングリコール、1, 6−ヘキ
サメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ
プロピレン−ポリエチレングリコール、ボリブチレング
リコールなどのグリコール類;グリセリン、トリメチロ
ールプロパン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリト
ール、キシリトール、ソルビトールなどのアルカンポリ
オール類;グリセリンやプロピレングリコールなどの多
価アルコールの単独または混合物にアルキレンオキシド
(例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、
1, 2−ブチレンオキシドなど)の単独または混合物を
付加して得られるポリエーテルポリオール類で、アルキ
レンオキシドにエチレンジアミン、エタノールアミンな
どの多官能化合物を反応させたポリエーテルポリオール
のようなポリエーテルポリオール類;二塩基酸(例え
ば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、
無水マレイン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸などのカルボン酸からなる群から選ばれる単独ま
たは混合物) と多価アルコール(例えば、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、1, 4−ブチレングリコ
ール、1, 3−ブチレングリコール、1, 6−ヘキサメ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパンなどからなる群から選ばれ
る単独または混合物) との縮合反応によって得られるポ
リエステルポリオール樹脂類;1分子中に1個以上の活
性水素を有する重合性モノマーと、これに共重合可能な
他のモノマーを共重合することによって得られるアクリ
ルポリオール樹脂類、詳しくは、例えば、(a)活性水
素含有アクリル酸エステル(例えば、アクリル酸−2−
ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピ
ル、アクリル酸−2−ヒドロキシブチルなど)、活性水
素含有メタクリル酸エステル(例えば、メタクリル酸−
2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシ
プロピル、メタクリル酸−2−ヒドロキシブチルな
ど)、あるいはグリセリンのアクリル酸モノエステルま
たはメタクリル酸モノエステル、トリメチロールプロパ
ンのアクリル酸モノエステルまたはメタクリル酸モノエ
ステルからなる群より選ばれた単独または混合物を、
(b)アクリル酸エステル(例えば、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アク
リル酸−n−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル
など、メタクリル酸エステル(例えば、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピ
ル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸−n−ヘキシル、メタクリル酸ラウリ
ルなど)の群から選ばれた単独または混合物、および/
または(c)不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸など)、不飽和
アミド(例えば、アクリルアミド、N−メチロールアク
リルアミド、ジアセトンアクリルアミドなど)、その他
の重合性モノマー(例えば、メタクリル酸グリシジル、
スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アクリロニト
リルなど)からなる群から選ばれた単独または混合物と
重合させて得られるアクリルポリオール樹脂類;
【0035】ノボラック型、β−メチルエピクロ型、環
状オキシラン型、グリシジルエーテル型、グリシジルエ
ステル型、グリコールエーテル型、脂肪酸不飽和化合物
のエポキシ化型、エポキシ化脂肪酸エステル型、多価カ
ルボン酸エステル型、アミノグリシジル型、ハロゲン化
型、レゾルシン型などのエポキシ樹脂類などが挙げら
れ、果糖、ブドウ糖、ショ糖、乳糖、2−メチルグリコ
キシドなどの単糖類またはその誘導体、トリメチロール
ベンゼン、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌ
レートなどの芳香族またはヘテロ環族多価アルコール等
が挙げられる。これらは単独でも複数を混合して使用し
てもよく、さらにこれらとその他の2個以上の活性水素
を含有する化合物、例えば、第一級または第二級アミノ
基含有化合物(例えば、エチレンジアミン、トリエチレ
ンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、m−キシリレン
ジアミン、ジアミノジフェニルメタン、イソホロンジア
ミン、ジエチレントリアミン、各種アルキレンポリアミ
ンとアルキレンオキシドを付加して得られるポリアミ
ン、N,N’−ジメチルエチレンジアミンなど)、置換
尿素化合物(例えば、N,N’−ジメチル尿素、N−メ
チル−N’−シクロヘキシル尿素など)、チオール基含
有化合物(例えば、1, 2−エタンジチオール、1, 6
−ヘキサンジチオール、ポリエーテルポリチオール、ポ
リエステルポリチオールなど)、カルボキシル基含有化
合物(例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、テ
レフタル酸、カルボキシル基末端ポリブタジエンなど)
または1分子中に異なる活性水素含有基を含有する化合
物(例えば、モノエタノールアミン、チオエタノールア
ミン、乳酸、β−アラニンなど)などから選択された1
種以上の化合物を混合使用することもできる。以上、各
種の活性水素含有化合物を具体的に例示したが、本発明
の活性水素含有化合物はこれらに限定されるものではな
く、本発明のポリウレタン用硬化性組成物に用いるポリ
イソシアナートと反応して、ウレタン樹脂を形成できる
活性水素含有化合物であれば、いずれも使用可能であ
り、また種々の組合せを選択することができる。
【0036】(ポリウレタン用硬化性組成物の配合比
等)本発明のポリウレタン用硬化性組成物の形成におい
て、少なくも1個の活性水素を含有する化合物とポリイ
ソシアナートの配合比は、活性水素/NCOの当量比が
0.5〜2、好ましくは0.8〜1.2の範囲で使用す
る。本発明のポリウレタン用硬化性組成物の形成に際し
て、少なくも1個の活性水素を含有する化合物とポリイ
ソシアナートとともに、必要に応じて適当な溶媒、例え
ば、炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、シクロヘキサン、ミネラルスピリット、ナフサな
ど)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトンなど)、エステル類(例え
ば、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸セロソルブ、酢
酸イソブチルなど)等の溶媒を目的及び用途に応じて適
宜選択して使用できる。これらの溶媒は、単独または混
合して使用してもよい。さらに目的及び用途に応じて触
媒、顔料、レベリング剤、酸化防止剤、難燃剤、可塑
剤、界面活性剤などの当該技術分野で使用されている各
種添加剤を混合して使用することができる。
【0037】(無黄変型ポリウレタン硬化体)本願発明
の無黄変型ポリウレタン硬化体またはこの硬化体を含む
組成物を形成させる方法は下記のとおりである。例え
ば、ポリウレタン硬化体形成直前に、ポリイソシアナー
トと活性水素含有化合物、さらに目的及び用途に応じて
溶媒や添加剤を加えて組成物を調製し、通常室温〜150
℃の範囲で硬化体を形成させ、この硬化体または硬化体
を含む組成物を得る。またはポリイソシアナートのNC
O基をブロッキング剤でブロックした、いわゆるブロッ
クイソシアナートに活性水素含有化合物、更に目的及び
用途に応じて溶剤、触媒、顔料、レベリング剤、酸化防
止剤、可塑剤、界面活性剤などの当該技術分野で使用さ
れている各種添加剤等を配合して組成物を調製し 100℃
〜180℃の温度範囲で硬化体を形成させて、この硬化体
またはこの硬化体を含む組成物を得ることも出来る。
【0038】本願発明の無黄変型ポリウレタン硬化体を
塗料として使用した場合、金属、プラスチック、ゴム、
皮革、コンクリートなどの被塗物に対して優れた密着性
を有するので、車両、設備機器、建材、木工品などの塗
料として広範な用途に利用できる。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により更に
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。なお、これらの例中%は、全て重量%であ
る。
【0040】(実施例1) (NBDIと炭酸ガスとの反応によるポリイソシアナー
トの製造)温度計、冷却管、窒素導入管、攪拌羽根付き
4つ口フラスコにNBDI 1000g(4.85モル)を装入
し、20℃で炭酸ガスを200ml/min の割合で吹き込みな
がらをトリ−n−ブチルホスフィン1.0g加え、攪拌しな
がら10.5時間反応を行った。反応液のNCO含有率は4
0.7% から35.7%まで減少したので、塩化ベンゾイル1.4
gを加え、さらに、0.5 時間攪拌し触媒を失活させた
後、炭酸ガスの供給を止めた。僅かに黄色透明液体を得
た。この反応液の一部を取り、メチルアルコールと反応
させて得たメチルカーバメート化合物の量体比は、ゲル
パーメーションクロマトグラフィー(以下、GPC分析
と称す)により、次のようであった。 n=0体 79.9% n=1体 18.1% n=2体以上 2.0% 尚、上記ポリイソシアナート組成物は室温で流動性を示
し、低粘度のポリイソシアナート組成物を得ることが出
来た。上記のようにして得られたポリイソシアナート組
成物を0.2 torrの真空下で薄膜蒸留し、原料を除いて、
200gのポリイソシアナート組成物を得た。また、このポ
リイソシアナート組成物の一部をメチルアルコールと反
応させて得たメチルカーバメート化合物の量体比は、G
PC分析により、次のようであった。 n=1体 85.5% n=2体以上 15.5% このGPC分析から、n=4以上の高重合物の生成はほ
とんどなく、n=1体を85重量%以上含有するポリイ
ソシアナートを製造することができた。さらに上記の方
法で得たポリイソシアネート組成物について、NMRス
ペクトル、FD−MSスペクトルを測定し解析を行っ
た。なお解析にあたってはNBDIモノマーのスペクト
ルを参考にした。FD−MSスペクトルより、n=1
体、n=2体及びn=3体の質量数がそれぞれ456、706
及び956であるピークとして検出された。これはNBD
Iが単独で炭酸ガスと反応した化合物の分子量に一致す
る。以上の分析結果から一般式(1)で表わされるポリ
イソシアナート化合物が得られていることが判った。
【0041】(実施例2) (TCDIと炭酸ガスと反応させてなるオキサジアジン
トリオン環を有するポリイソシアナートの製造)温度
計、冷却管、窒素導入管、攪拌羽根付き4つ口フラスコ
にTCDI 180g(0.732モル) の混合物を装入し、5
℃で炭酸ガスを100ml/min の割合で吹き込みながら10
%トリ−n−ブチルホスフィントルエン溶液を 7.2g 加
え、攪拌しながら6.5 時間反応を行う。反応液のNCO
含有率は34.1% から30.1%まで減少したので、硫酸ジ
メチル0.69gを加え、さらに、0.5 時間攪拌し触媒を失
活させ、炭酸ガスの供給を止めた。僅かに黄色を呈する
透明粘稠液体を得た。この様にして得られた反応マスを
0.2 torr の真空下で薄膜蒸留し、未反応原料を除い
て、20gのポリイソシアナート組成物を得た。また、こ
のポリイソシアナート組成物の一部をメチルアルコール
と反応させて得たメチルカーバメート化合物の量体比
は、GPC分析により、次のようであった。 n=1体 88.8% n=2体以上 11.2%
【0042】(実施例3) (NBDIと炭酸ガスと反応させてなるオキサジアジン
トリオン環を有するポリイソシアナートの製造)温度
計、冷却管、窒素導入管、攪拌羽根付き4つ口フラスコ
にNBDI 200g(0.97 モル) の混合物を装入し、2
0℃で炭酸ガスを300ml/min の割合で吹き込みながら1
0%トリ−n−ブチルホスフィントルエン溶液を 10.0g
加え、攪拌しながら6.9時間反応を行う。反応液のNC
O含有率は40.7% から26.2%まで減少したので、塩化ベ
ンゾイル1.5gを加え、さらに、0.5 時間攪拌し触媒を
失活させ、炭酸ガスの供給を止めた。僅かに黄色の透明
粘稠液体を得た。この様にして得られた反応マスを 0.2
torr の真空下で薄膜蒸留し、未反応原料を除いて、10
3 g のポリイソシアナート組成物を得た。また、このポ
リイソシアナート組成物の一部をメチルアルコールと反
応させて得たメチルカーバメート化合物の量体比は、G
PC分析により、次のようであった。 n=1体 58.2% n=2体以上 41.8%
【0043】(比較例1)キシリレンジイソシアネート
(以下、XDIと略す)を1000g(5.32モル) 使用する
以外は実施例1と同様に反応を行った。NCO含量は4
4.7%から24.2%まで減少した。触媒毒として塩化ベン
ゾイルは1.5g用いた。生成物から 0.2torrの真空下で薄
膜蒸留装置により未反応ジイソシアナートモノマーを除
いた。NCO含量11.2%のポリイソシアナート混合物64
0gが得られた。また、この溶液の一部をメチルアルコ
ールと反応させて得たメチルカーバメート化合物の量体
比は、GPC分析により、次のようであった。 n=1体 30.1% n=2体以上 69.9%
【0044】(比較例2)HDI200 g(1.19 モル) 使
用する以外は実施例3と同様に反応を行った。NCO含
有量は50.0%から25.8%に減少した。触媒毒として塩化
ベンゾイルは2.1g用いた。薄膜蒸留後、NCO含量15.3
%のポリイソシアナート組成物148gが得られた。ま
た、このポリイソシアナート組成物の一部をメチルアル
コールと反応させて得たメチルカーバメート化合物の量
体比は、GPC分析により、次のようであった。 n=1体 37.4% n=2体以上 62.6%
【0045】(実施例4) (HDIとNBDIとの混合物を炭酸ガスと反応させて
なるオキサジアジントリオン環を有するポリイソシアナ
ートの製造)温度計、冷却管、窒素導入管、攪拌羽根付
き4つ口フラスコにHDI 140g(0.832モル) とNBD
I 60g(0.291モル) の混合物を装入し、20℃で炭酸
ガスを200ml/min の割合で吹き込みながら10%トリ−
n−ブチルホスフィントルエン溶液を11.3g 加え、攪拌
しながら5.5 時間反応を行った。反応液のNCO含有率
は47.2% から27.2%まで減少したので、塩化ベンゾイル
1.2gを加え、さらに、0.5 時間攪拌し触媒を失活さ
せ、炭酸ガスの供給を止めた。僅かに黄色を呈する透明
粘稠液体を得た。この様にして得られた反応マスを 0.2
torr の真空下で薄膜蒸留し、未反応原料を除いて、65
g のポリイソシアナート組成物を得た。また、このポリ
イソシアナート組成物の一部をメチルアルコールと反応
させて得たメチルカーバメート化合物の量体比は、GP
C分析により、次のようであった。 n=1体 51.5% n=2体以上 48.5% また、この溶液の一部をメチルアルコールと反応させて
得たメチルカーバメート化合物を新たにGPCにかけ、
各成分を分取した。この中でn=1体のフラクションに
つきNMRスペクトル、FD−MSスペクトルを測定し
解析を行った。FD−MSスペクトルより、質量数 44
4、482 、520 が検出された。これはNBDI及びHD
Iが単独で炭酸ガスと反応したもの及びNBDIとHD
Iがそれぞれ1:1モル比で炭酸ガスと反応した化合物
の分子量に一致する。
【0046】(実施例5) (HDIとNBDIとの混合物を炭酸ガスと反応させて
なるオキサジアジントリオン環を有するポリイソシアナ
ートの製造)温度計、冷却管、窒素導入管、攪拌羽根付
き4つ口フラスコにHDI 100g(0.595モル) とNB
DI 100 g(0.485モル) の混合物を装入し、20℃で
炭酸ガスを200ml/min の割合で吹き込みながら10%ト
リn−ブチルホスフィントルエン溶液を10.6g 加え、攪
拌しながら5時間反応を行った。反応液のNCO含有率
は45.4% から25.7%まで減少したので、塩化ベンゾイル
1.5 gを加え、さらに、0.5 時間攪拌し触媒を失活さ
せ、炭酸ガスの供給を止めた。僅かに黄色を呈する透明
粘稠液体を得た。この様にして得られた反応マスを 0.2
torr の真空下で薄膜蒸留し、未反応原料を除いて、65
g のポリイソシアナート組成物を得た。また、このポリ
イソシアナート組成物の一部をメチルアルコールと反応
させて得たメチルカーバメート化合物の量体比は、GP
C分析により、次のようであった。 n=1体 53.3% n=2体以上 46.7%
【0047】(実施例6)NBDI 140g(0.680モル)
、HDI 60g(0.357モル) 使用する以外は実施例3
と同様に反応を行った。NCO含有量は43.6%から25.7
%に減少した。触媒毒として塩化ベンゾイル1.5 g を加
え、さらに、0.5 時間攪拌し触媒を失活させた。僅かに
黄色を呈する透明粘稠液体を得た。この様にして得られ
た反応マスを 0.2 torr の真空下で薄膜蒸留し、未反応
原料を除いて、60g のポリイソシアナート組成物を得
た。また、このポリイソシアナート組成物の一部をメチ
ルアルコールと反応させて得たメチルカーバメート化合
物の量体比は、GPC分析により、次のようであった。 n=1体 55.5% n=2体以上 44.5%
【0048】(実施例7)TCDIを100 g(0.406モ
ル) とHDIを 100g(0.594モル) との混合物を使用す
る以外は実施例6と同様に反応を行った。NCO含量は
42.1%から28.7%まで減少した。触媒毒として塩化ベン
ゾイルは 2.0g用いた。生成物から 0.2torrの真空下で
薄膜蒸留装置により未反応ジイソシアナートモノマーを
除いた。残存TCDI 0.50%、残存HDI 0.01%以
下のポリイソシアナート組成物73gが得られた。また、
このポリイソシアナート組成物の一部をメチルアルコー
ルと反応させて得たメチルカーバメート化合物の量体比
は、GPC分析により、次のようであった。 n=1体 70.5% n=2体以上 29.5%
【0049】(実施例8)TCDI 60g(0.244モル)
、HDI 140 g(0.832モル) 使用する以外は実施例
6と同様に反応を行った。NCO含有量は45.2%から3
0.2%に減少した。触媒毒として塩化ベンゾイルは1.9g
用いた。薄膜蒸留後、残存TCDI 0.50%、残存HD
I 0.01%以下のポリイソシアナート組成物66gが得ら
れた。また、このポリイソシアナート組成物の一部をメ
チルアルコールと反応させて得たメチルカーバメート化
合物の量体比は、GPC分析により、次のようであっ
た。 n=1体 65.4% n=2体以上 34.6%
【0050】(実施例9)NBDIを20g(0.097モル)
とTCDIを20g(0.080モル) とHDIを 160g(0.832
モル) との混合物を使用する以外は実施例6と同様に反
応を行った。NCO含有量は47.1%から26.9%に減少し
た。触媒毒として塩化ベンゾイルは1.8g用いた。生成
物から 0.2torrの真空下で薄膜蒸留装置により未反応ジ
イソシアナートモノマーを除いた。残存NBDI 0.10
%、残存TCDI 0.50%、残存HDI 0.01%以下の
ポリイソシアナート組成物65gが得られた。また、この
ポリイソシアナート組成物の一部をメチルアルコールと
反応させて得たメチルカーバメート化合物の量体比は、
GPC分析により、次のようであった。 n=1体 60.2% n=2体以上 39.8%
【0051】(実施例10)NBDI 50g(0.242モ
ル) 、TCDI 50g(0.203モル) とHDI 100 g(0.
594モル) 使用する以外は実施例6と同様に反応を行っ
た。NCO含有量は43.5%から28.1%に減少した。触媒
毒として塩化ベンゾイルは 1.7g用いた。薄膜蒸留後、
残存NBDI 0.10%、残存TCDI 0.40%、残存H
DI 0.01%以下のポリイソシアナート組成物65gが得
られた。また、このポリイソシアナート組成物の一部を
メチルアルコールと反応させて得たメチルカーバメート
化合物の量体比は、GPC分析により、次のようであっ
た。 n=1体 69.5% n=2体以上 30.5%
【0052】(比較例3) (HDIとXDIの混合物と炭酸ガスとの反応によるポ
リイソシアナートの製造)温度計、冷却管、窒素導入
管、攪拌羽根付き4つ口フラスコにHDI 100g(0.59
モル)とXDI 100g(0.45 モル) の混合物を装入し、
20℃で炭酸ガスを200ml/min の割合で吹き込みながら
10%トリn−ブチルホスフィントルエン溶液を2.1g加
え、攪拌しながら6時間反応を行う。反応液のNCO含
有率は43.9%から27.1%まで減少したので、硫酸ジメチ
ル1.0 gを加え、さらに、0.5 時間攪拌し触媒を失活さ
せ、炭酸ガスの供給を止めた。僅かに黄色を呈する透明
粘稠液体を得た。この様にして得られた反応マスを 0.2
Torrの真空下で薄膜蒸留し未反応原料を除くと82gのポ
リイソシアナート組成物が得られた。また、このポリイ
ソシアナート組成物の一部をメチルアルコールと反応さ
せて得たメチルカーバメート化合物の量体比は、GPC
分析により、次のようであった。 n=1体 30.5% n=2体以上 69.5%
【0053】(実施例11) (NBDIと炭酸ガスとの反応によるポリイソシアナー
トの製造)温度計、冷却管、窒素導入管、攪拌羽根付き
4つ口フラスコにNBDI 1000g(4.85モル)を装入
し、20℃で炭酸ガスを200ml/min の割合で吹き込みな
がらをトリ−n−ブチルホスフィン1.0g加え、攪拌しな
がら10.5時間反応を行った。反応液のNCO含有率は4
0.7% から35.5%まで減少したので、塩化ベンゾイル1.4
gを加え、さらに、0.5 時間攪拌し触媒を失活させた
後、炭酸ガスの供給を止めた。僅かに黄色透明液体を得
た。上記の反応液を0.2 torrの真空下で薄膜蒸留し、原
料を除いて、207gのポリイソシアナート組成物を得た。
また、このポリイソシアナート組成物の一部をメチルア
ルコールと反応させて得たメチルカーバメート化合物の
量体比は、GPC分析により、次のようであった。 n=0体 3.0% n=1体 83.5% n=2体以上 13.5% このGPC分析から、n=4以上の高重合物の生成はほ
とんどなく、n=1体を83重量%以上含有するポリイ
ソシアナートを製造することができた。
【0054】(評価例1〜11)実施例1〜11で得ら
れたポリイソシアナート組成物を酢酸ブチルで50%濃
度に調製後、この溶液とアクリルポリオール樹脂溶液オ
レスターQ182(三井化学(株)製、数平均分子量95
00、固形分50重量%、水酸基価45mgKOH/g )を用い塗膜
試験を行った。 ベースエナメルの調製 アクリル樹脂オレスターQ182のベースエナメルを下
記の様に配合して調製した。 アクリル樹脂オレスターQ182 50部 顔料: 酸化チタンR930(石原産業(株)製) 50部 上記の割合で配合し、三本ロールにより顔料を練込みベ
ースエナメルを調製した。 塗膜試験 実施例1〜11で得られたポリイソシアナート組成物を
酢酸ブチルで50%濃度に調製後、この溶液とアクリル
ポリオール樹脂オレスターQ182及びで調製したベ
ースエナメルとをイソシアナート基と水酸基が当量、顔
料含有率(PWC)が40重量%になるように配合し、こ
れにシンナーとして酢酸エチル/トルエン/酢酸ブチル
/キシレン/酢酸セロソルブ(重量比=30/30/20/15
/5)の混合溶剤を加え、フォードカップ4で15秒/25
℃に調製して本発明の無黄変型ウレタン塗料樹脂を得
た。これをエアースプレーガン(IWATAW−77型、
ノズル口径2mmφ)で鋼板、及びガラス板に乾燥膜厚25
μ(ミクロン)になるように塗装し、室温(20℃/60%
RH)で、7日間静置した後、試験に供した。性能及び
塗膜物性を表1〜表2に示す。また、比較のために比較
例1〜比較例3で得られたポリイソシアナート溶液につ
いても同様の試験を行った。性能及び塗膜物性を第1表
(表1〜表2)に示す。塗膜試験は、20℃/60%RHに
て行い、評価方法はJIS k−5400によった。尚、表
に示す(1) 〜(6) 項の試験法は次の通りである。 (1) 密着性、JIS D−0202に準拠。 (2) エリクセン押し出し、JIS Z−2247に準拠。 (3) WOM黄変度、JIS k−7103に準拠。 (4) 光沢(60°グロス)、JIS k−5400に準拠。 (5) デュポン衝撃(1/2in/500g)、JIS k−5400に準
拠。 (6) 二次物性、沸騰水中に4時間浸漬後、物性測定を行
う。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】表1及び表2から明らかなように、実施例
1〜11で示される評価結果より、本発明のポリイソシ
アナートは、キシリレンジイソシアナート等から誘導さ
れる従来のポリイソシアナートに比較して、反応性(指
触乾燥、完全硬化)に優れており、光沢及び耐光性にも
良好であることが判る。
【0058】
【発明の効果】本発明のポリイソシアナート組成物は、
例えばキシリレンジイソシアナートから誘導されるポリ
イソシアナートと比較して反応性、光沢が大幅に優れ、
得られたポリウレタンが実質的に黄変しないか、その黄
変を著しく抑制することができる。又溶剤、活性水素成
分等との相溶性も良く、作業性、外観及び塗膜性能を重
視する用途に有効である。特にウレタン塗料の硬化剤と
して用いると、塗膜の耐候性、可撓性が良好であり、か
つ優れた硬化性、乾燥性を有し好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C056 AA02 AB02 AC10 AD01 AE04 FA01 FB05 FC04 4J034 CA01 CA02 CA03 CA04 CA05 CA11 CA12 CA13 CA14 CA15 CA21 CA22 CA23 CA24 CA32 CB01 CB02 DF01 DF14 DF15 DF16 DF17 DF19 DF20 DF21 DF22 DG01 DG02 DG03 DG04 DG14 DG21 DG22 DG23 DK01 DK05 DK06 DK08 DP18 EA07 FA01 FA02 FB01 FC01 FC02 FC03 HA01 HA06 HA07 HA13 HA14 HC01 HC02 HC03 HC11 HC23 HC26 HC32 HC37 HC45 HC46 HC52 HC53 HC54 HC55 HC61 HC63 HC64 HC65 HC66 HC67 HC73 QA03 4J038 DG271 DG291

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1)[化1] 【化1】 〔式中、R1 、R2 のいずれか一方または両方が一般式
    (2)で表される基であり、いづれか一方が一般式
    (2)で表される基である場合、他方は炭素数2〜12
    のアルキレン基である。〕で表されるジイソシアナート
    と、 一般式(2)[化2] 【化2】 ( 式中、kは0〜2、jおよびmは1〜5、hは0〜2
    の整数を示す)で表わされる骨格を有するポリイソシア
    ナートとを含有するポリイソシアナート組成物であっ
    て、一般式(1)のnが1であるポリイソシアナートが
    50〜95重量%と一般式(1)のnが2〜4であるポ
    リイソシアナートが5〜50重量%であることを特徴と
    するポリイソシアナート組成物。
  2. 【請求項2】一般式(3)[化3] 【化3】 (式中、kは0〜2、jおよびmは1〜5、hは0〜2
    の整数を示す)で表わされる多環式脂肪族ジイソシアナ
    ートに、アルキル基を有する三級ホスフィンをジイソシ
    アナートに対し0.001〜10.0重量%の存在下、
    反応温度−20〜80℃で炭酸ガスを反応させることを
    特徴とする請求項1に記載のポリイソシアナート組成物
    の製造方法。
  3. 【請求項3】一般式(3)(式中、kは0〜2、jおよ
    びmは1〜5、hは0〜2の整数を示す)で表される多
    環式脂肪族ジイソシアナートと、 一般式(4)[化4] 【化4】 (式中、R3 は、炭素数2〜12のアルキレン基を示
    す)で表わされる直鎖脂肪族ジイソシアナートとの混合
    物に、アルキル基を有する三級ホスフィンをジイソシア
    ナートに対し0.001〜10.0重量%存在下、反応
    温度−20〜80℃で炭酸ガスを反応させることを特徴
    とする請求項1に記載のポリイソシアナート組成物の製
    造方法。
  4. 【請求項4】反応温度が0〜30℃であることを特徴と
    する請求項1ないし3いずれかに記載のポリイソシアナ
    ート組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1ないし3のいずれかの製造方法に
    おいて、イソシアナート基の反応率を10〜60%の範
    囲に保つことを特徴するポリイソシアナート組成物の製
    造方法。
  6. 【請求項6】一般式(3)で表される多環式脂肪族ジイ
    ソシアナートが、2,5−又は2,6−ジイソシアナト
    メチルビシクロ〔2,2,1〕ヘプタン又はこれらの混
    合物であることを特徴とする請求項3ないし5いずれか
    に記載のポリイソシアナートの製造方法。
  7. 【請求項7】一般式(4) で表される直鎖脂肪族ジイソ
    シアナートがヘキサメチレンジイソシアナートである特
    徴とする請求項4ないし5のいずれかに記載のポリイソ
    シアナートの製造方法。
  8. 【請求項8】アルキル基を有する三級ホスフィンのアル
    キル基の炭素数が2〜12である特徴とする請求項2な
    いし5のいずれかに記載のポリイソシアナートの製造方
    法。
  9. 【請求項9】請求項1記載のポリイソシアナート組成物
    を含むことを特徴とするポリウレタン用硬化剤。
  10. 【請求項10】請求項9記載のポリウレタン用硬化剤
    と、1個以上の活性水素を有する化合物を含有する主剤
    からなることを特徴とするポリウレタン用硬化性組成
    物。
  11. 【請求項11】請求項9記載のポリウレタン用硬化剤と
    1個以上の活性水素を有する化合物との配合比が、当量
    比(H/NCO基)で0.8〜1.2の範囲内であるこ
    とを特徴とする請求項10記載のポリウレタン用硬化性
    組成物。
  12. 【請求項12】請求項10または請求項11いずれかに
    記載のポリウレタン用硬化性組成物から得られることを
    特徴とする無黄変型ポリウレタン硬化体。
  13. 【請求項13】請求項12に記載の無黄変型ポリウレタ
    ン硬化体を含有することを特徴とする塗料。
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