JP2000247929A - 2−フルオロシクロプロパンカルボン酸誘導体の製造方法 - Google Patents

2−フルオロシクロプロパンカルボン酸誘導体の製造方法

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JP2000247929A JP11046099A JP4609999A JP2000247929A JP 2000247929 A JP2000247929 A JP 2000247929A JP 11046099 A JP11046099 A JP 11046099A JP 4609999 A JP4609999 A JP 4609999A JP 2000247929 A JP2000247929 A JP 2000247929A
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】工業的及び経済的に有利な2−フルオロシクロ
プロパンカルボン酸誘導体の製造方法を提供する。 【解決手段】触媒の存在下、フルオロエチレン類と一般
式N2CHCOR(Rは、ハロゲン原子もしくは炭素数
1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数1〜
10のアルコキシ基等を示す。)で示されるジアゾ酢酸
誘導体を反応させて2−フルオロシクロプロパンカルボ
ン酸誘導体を製造する方法であって、ジアゾ酢酸誘導体
に対してフルオロエチレン類を0.8〜2モル倍使用
し、且つ、加圧下で、0〜100℃の範囲の反応温度に
おいて反応を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2−フルオロシク
ロプロパンカルボン酸誘導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2−フルオロシクロプロパンカルボン酸
誘導体は、例えば抗菌剤として優れたニューキノロン化
合物の合成中間体として有用な化合物である。かかる2
−フルオロシクロプロパンカルボン酸誘導体は、例え
ば、金属触媒の存在下に、1,1−ジハロゲノエチレン
とジアゾ酢酸誘導体を反応させる方法(特開平6−94
99号公報)等により製造されることが知られている。
【0003】しかしながら、上記公報では、より収率よ
く目的物を得るには冷却下で反応を行うのが好ましいと
記載されており、反応温度が、例えば−25℃のように
非常に低いため、特殊な冷媒や大型の冷却設備等が必要
である。更に、高価であり、副生する窒素ガスと共に損
失しやすい1,1−ジハロゲノエチレンをジアゾ酢酸誘
導体に対して2.77〜50モル倍もの大過剰量使用し
ているため、そのロスが多い、回収コストがかかる等の
問題があった。即ち、大過剰量の未反応の1,1−ジハ
ロゲノエチレンは、副生する窒素ガスに同伴して反応系
外に出るため、これを窒素ガスと分離して回収すること
が困難であり、上記公知の方法は、工業的、経済的な観
点からは、なお改善の余地があるものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
従来法よりもさらに工業的及び経済的に有利な2−フル
オロシクロプロパンカルボン酸誘導体の製造方法を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような状況の下、本
発明者らは、さらに工業的及び経済的に有利な2−フル
オロシクロプロパンカルボン酸誘導体の製造方法につい
て、鋭意検討した。
【0006】その過程で、高収率を達成するには低温で
反応するのが好ましいとの上記公報の開示とは反対に、
0℃以上の特定の温度範囲で、且つ、加圧条件下で反応
させてみたところ、予想外にも、収率よく目的とする2
−フルオロシクロプロパンカルボン酸誘導体が得られ、
且つ、従来大過剰量で使用すべしとされていた1,1−
ジハロゲノエチレンのジアゾ酢酸誘導体に対する使用量
を減少できることを見出した。本発明は、この新知見に
基づき完成されたものである。
【0007】すなわち、本発明は、触媒の存在下、一般
式(2)
【0008】
【化3】
【0009】(式中、Xは水素原子またはハロゲン原子
を表わす。)で示されるフルオロエチレン類と、一般式
(3) N2CHCOR (3) (式中、Rは、(a)ハロゲン原子もしくは炭素数1〜
10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数1〜10
のアルコキシ基、(b)置換基を有していてもよいアリ
ールオキシ基、(c)置換基を有していてもよいアリー
ル基と炭素数1〜10のアルコキシ基とから構成される
アラルキルオキシ基、(d)ハロゲン原子を有していて
もよい炭素数1〜10のアルキルチオ基、(e)置換基
を有していてもよいアリールチオ基、(f)置換基を有
していてもよいアリール基と炭素数1〜10のアルキル
チオ基とから構成されるアラルキルチオ基、又は(g)
炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよ
いアリール基、置換基を有していてもよいアリール基と
炭素数1〜10のアルキル基とから構成されるアラルキ
ル基およびアシル基からなる群から選ばれる置換基を有
していてもよいアミノ基を表わす。)で示されるジアゾ
酢酸誘導体を反応させて、一般式(1)
【0010】
【化4】
【0011】(式中、XおよびRは、前記と同じ意味を
表わす。)で示される2−フルオロシクロプロパンカル
ボン酸誘導体を製造する方法であって、一般式(3)で
示されるジアゾ酢酸誘導体に対して、一般式(2)で示
されるフルオロエチレン類を0.8〜2モル倍使用し、
且つ、加圧下で、0〜100℃の範囲の反応温度におい
て上記反応を行なうことを特徴とする2−フルオロシク
ロプロパンカルボン酸誘導体の製造方法を提供するもの
である。
【0012】
【発明の実施の形態】まず、本発明の製造法で使用する
原料及び触媒について説明し、次いで、反応条件につい
て説明する。
【0013】一般式(2)で示されるフルオロエチレン
一般式(2)の式中、Xは、水素原子またはハロゲン原
子を表わし、該ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩
素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0014】かかる一般式(2)で示されるフルオロエ
チレン類としては、1−フルオロエチレン、1,1−ジ
フルオロエチレン、1−クロロ−1−フルオロエチレ
ン、1−ブロモ−1−フルオロエチレン、1−フルオロ
−1−ヨードエチレンが挙げられる。
【0015】これら一般式(2)で示されるフルオロエ
チレン類は、いずれも公知であるか、又は公知の方法に
従い容易に製造できる。
【0016】一般式(3)で示されるジアゾ酢酸誘導体 一般式(3)の式中、Rは、(a)ハロゲン原子もしく
は炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭
素数1〜10のアルコキシ基、(b)置換基を有してい
てもよいアリールオキシ基、(c)置換基を有していて
もよいアリール基と炭素数1〜10のアルコキシ基とか
ら構成されるアラルキルオキシ基、(d)ハロゲン原子
を有していてもよい炭素数1〜10のアルキルチオ基、
(e)置換基を有していてもよいアリールチオ基、
(f)置換基を有していてもよいアリール基と炭素数1
〜10のアルキルチオ基とから構成されるアラルキルチ
オ基、又は(g)(i)炭素数1〜10のアルキル基、(i
i)置換基を有していてもよいアリール基、(iii)置換基
を有していてもよいアリール基と炭素数1〜10のアル
キル基とから構成されるアラルキル基および(iv)アシル
基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよいア
ミノ基を表わす。
【0017】ここで、上記一般式(3)の式中、Rで示
される各基に含まれているハロゲン原子としては、フッ
素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ
る。
【0018】上記(a)のハロゲン原子もしくは炭素数
1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数1〜
10のアルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エト
キシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、シクロ
プロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−
ブトキシ基、t−ブトキシ基、シクロブトキシ基、n−
ペントキシ基、n−ヘキソキシ基、シクロヘキソキシ
基、levo−メントキシ基等の直鎖状、分枝状、環状
のアルコキシ基、およびこれらアルコキシ基に、例えば
メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基等の炭素数
1〜10、特に炭素数1〜6のアルコキシ基が1〜3
個、特に1〜2個、またはハロゲン原子が1個または2
個以上、特に1〜3個置換したもの、例えばメトキシメ
トキシ基、クロロメトキシ基等が挙げられる。なかでも
炭素数1〜10のアルコキシ基が好ましく、メトキシ
基、エトキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、
levo−メントキシ基等が特に好ましい。
【0019】上記(b)の置換基を有していてもよいア
リールオキシ基としては、例えばフェノキシ基、1−ナ
フトキシ基、2−ナフトキシ基等、並びに、これらアリ
ールオキシ基のベンゼン環、ナフタレン環等の芳香環
に、ハロゲン原子、ハロゲン原子(例えば1〜6個)で
置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基、炭
素数1〜10のアルコキシ基、置換基を有していてもよ
いカルバモイル基、水酸基、ニトロ基、シアノ基、炭素
数2〜5のアシル基、炭素数2〜5のアルコキシカルボ
ニル基および置換基を有していてもよいアミノ基からな
る群から選ばれた置換基を1〜3個有しているアリール
オキシ基が挙げられる。置換基を有していてもよいアミ
ノ基としては、上記(g)の置換基を有していてもよい
アミノ基が挙げられる。また、置換基を有していてもよ
いカルバモイル基としては、かかる置換基を有していて
もよいアミノ基とカルボニル基とから構成されるカルバ
モイル基が挙げられる。
【0020】上記(c)の置換基を有していてもよいア
リール基と炭素数1〜10のアルコキシ基とから構成さ
れるアラルキルオキシ基としては、典型的には、1個〜
3個のアリール基(特にフェニル基)が置換した炭素数
1〜10、特に炭素数1〜6のアルコキシ基(例えばベ
ンジルオキシ基、ジフェニルメチルオキシ基、フェニル
エチルオキシ基等)、およびこれらの芳香環に、ハロゲ
ン原子、ハロゲン原子(例えば1〜6個)で置換されて
いてもよい炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜1
0のアルコキシ基、上記(b)で説明した置換基を有し
ていてもよいカルバモイル基、水酸基、ニトロ基、シア
ノ基、炭素数2〜5のアシル基、炭素数2〜5のアルコ
キシカルボニル基および上記(g)の置換基を有してい
てもよいアミノ基からなる群から選ばれた置換基を1〜
3個有しているアラルキルオキシ基が挙げられる。
【0021】上記(d)のハロゲン原子を有していても
よい炭素数1〜10のアルキルチオ基としては、例え
ば、上記(a)で説明したハロゲン原子(例えば1〜6
個)を有していてもよい炭素数1〜10のアルコキシ基
のオキシ基を構成する酸素原子が硫黄原子に代わったも
のであって、例えばメチルチオ基、エチルチオ基等が挙
げられる。
【0022】上記(e)の置換基を有していてもよいア
リールチオ基としては、例えば、上記(b)の置換基を
有していてもよいアリールオキシ基のオキシ基を構成す
る酸素原子が硫黄原子に代わったものであって、例えば
フェニルチオ基、ナフチルチオ基等が挙げられる。
【0023】上記(f)の置換基を有していてもよいア
リール基と炭素数1〜10のアルキルチオ基とから構成
されるアラルキルチオ基としては、例えば、上記(c)
で説明した置換基を有していてもよいアリール基と炭素
数1〜10のアルコキシ基とから構成されるアラルキル
オキシ基のオキシ基を構成する酸素原子が硫黄原子に代
わったものであって、例えばベンジルチオ基、ジフェニ
ルメチルチオ基、フェニルエチルチオ基等が挙げられ
る。
【0024】上記(g)の炭素数1〜10のアルキル
基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有
していてもよいアリール基と炭素数1〜10のアルキル
基とから構成されるアラルキル基およびアシル基からな
る群から選ばれる置換基を有していてもよいアミノ基と
しては、例えば、(i)炭素数1〜10、特に炭素数1〜
6の直鎖状、分枝状あるいは環状のアルキル基、(ii)上
記した置換基を有していてもよいアリールオキシ基を構
成するアリール基、例えばフェニル基、ナフチル基等、
(iii)上記(ii)の置換基を有していてもよいアリール基
と炭素数1〜10のアルキル基とから構成されるアラル
キル基、例えばベンジル基、ジフェニルメチル基、フェ
ニルエチル基等、および(iv)脂肪族もしくは芳香族アシ
ル基、例えばアセチル基等の炭素数2〜5のアルカノイ
ル基、ベンゾイル基等、からなる群から選ばれる1個ま
たは2個の置換基で置換されていてもよいアミノ基が挙
げられ、例えばアミノ基、N−メチルアミノ基、N,N
−ジメチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N,N−ジ
エチルアミノ基、N−フェニルアミノ基、N−ベンジル
アミノ基、N−アセチルアミノ基、N−ベンゾイルアミ
ノ基等が挙げられる。
【0025】上記(a)〜(g)の基のうちでも、次の
基が好ましい。
【0026】上記(a)の好ましい基:ハロゲン原子も
しくは炭素数1〜10のアルコキシ基を1〜6個有して
いてもよい炭素数1〜10の直鎖状、分枝状又は環状の
アルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、i−
プロポキシ基、t−ブトキシ基、levo−メントキシ
基、クロロメトキシ基、クロロエトキシ基、メトキシメ
トキシ基等。
【0027】上記(b)の好ましい基:芳香環上に、
(1)ハロゲン原子、(2)ハロゲン原子を1〜3個有してい
てもよい炭素数1〜6のアルキル基、(3)炭素数1〜6
のアルコキシ基、(4)(i)炭素数1〜6のアルキル基、(i
i)フェニル基又はナフチル基、(iii)モノ−又はジフェ
ニル−C1−C6アルキル基及び(iv)炭素数2〜5のア
ルカノイル基又はベンゾイル基から選ばれた1又は2個
の置換基を有していてもよいカルバモイル基、(5)水酸
基、(6)ニトロ基、(7)シアノ基、(8)炭素数2〜5のア
シル基、(9)炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基お
よび(10)(i)炭素数1〜6のアルキル基、(ii)フェニル
基又はナフチル基、(iii)モノ−又はジフェニル−C1
−C6アルキル基及び(iv)炭素数2〜5のアルカノイル
基又はベンゾイル基から選ばれた1又は2個の置換基を
有していてもよいアミノ基から選ばれた1〜3個の置換
基を有していてもよいフェノキシ又はナフトキシ基。
【0028】上記(c)のより好ましい基:芳香環上
に、(1)ハロゲン原子、(2)1〜3個のハロゲン原子で置
換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基、(3)
炭素数1〜6のアルコキシ基、(4)(i)炭素数1〜6のア
ルキル基、(ii)フェニル基又はナフチル基、(iii)モノ
−又はジフェニル−C1−C6アルキル基及び(iv)炭素
数2〜5のアルカノイル基又はベンゾイル基から選ばれ
た1又は2個の置換基を有していてもよいカルバモイル
基、(5)水酸基、(6)ニトロ基、(7)シアノ基、(8)炭素数
2〜5のアシル基、(9)炭素数2〜5のアルコキシカル
ボニル基および(10)(i)炭素数1〜6のアルキル基、(i
i)フェニル基又はナフチル基、(iii)モノ−又はジフェ
ニル−C1−C6アルキル基及び(iv)炭素数2〜5のア
ルカノイル基又はベンゾイル基から選ばれた1又は2個
の置換基を有していてもよいアミノ基からなる群から選
ばれた1〜3個の置換基を有していてもよいモノ−又は
ジ−フェニル−C1−C6アルコキシ基、例えば、上記
(1)〜(10)の置換基を1〜3個有していてもよいベンジ
ルオキシ基、上記(1)〜(10)の置換基を1〜3個有して
いてもよいジフェニルメチルオキシ基、上記(1)〜(10)
の置換基を1〜3個有していてもよいフェニルエチルオ
キシ基等。
【0029】上記(d)の好ましい基:1〜3個のハロ
ゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキルチ
オ基、例えばメチルチオ基、エチルチオ基等。
【0030】上記(e)の好ましい基:芳香環上に、
(1)ハロゲン原子、(2)ハロゲン原子を1〜3個有してい
てもよい炭素数1〜6のアルキル基、(3)炭素数1〜6
のアルコキシ基、(4)(i)炭素数1〜6のアルキル基、(i
i)フェニル基又はナフチル基、(iii)モノ−又はジフェ
ニル−C1−C6アルキル基及び(iv)炭素数2〜5のア
ルカノイル基又はベンゾイル基から選ばれた1又は2個
の置換基を有していてもよいカルバモイル基、(5)水酸
基、(6)ニトロ基、(7)シアノ基、(8)炭素数2〜5のア
シル基、(9)炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基お
よび(10)(i)炭素数1〜6のアルキル基、(ii)フェニル
基又はナフチル基、(iii)モノ−又はジフェニル−C1
−C6アルキル基及び(iv)炭素数2〜5のアルカノイル
基又はベンゾイル基から選ばれた1又は2個の置換基を
有していてもよいアミノ基から選ばれた1〜3個の置換
基を有していてもよいフェニルチオ又はナフチルチオ
基。
【0031】上記(f)の好ましい基:芳香環上に、
(1)ハロゲン原子、(2)1〜3個のハロゲン原子で置換さ
れていてもよい炭素数1〜6のアルキル基、(3)炭素数
1〜6のアルコキシ基、(4)(i)炭素数1〜6のアルキル
基、(ii)フェニル基又はナフチル基、(iii)モノ−又は
ジフェニル−C1−C6アルキル基及び(iv)炭素数2〜
5のアルカノイル基又はベンゾイル基から選ばれた1又
は2個の置換基を有していてもよいカルバモイル基、
(5)水酸基、(6)ニトロ基、(7)シアノ基、(8)炭素数2〜
5のアシル基、(9)炭素数2〜5のアルコキシカルボニ
ル基および(10)(i)炭素数1〜6のアルキル基、(ii)フ
ェニル基又はナフチル基、(iii)モノ−又はジフェニル
−C1−C6アルキル基及び(iv)炭素数2〜5のアルカ
ノイル基又はベンゾイル基から選ばれた1又は2個の置
換基を有していてもよいアミノ基からなる群から選ばれ
た1〜3個の置換基を有していてもよいモノ−又はジ−
フェニル−C1−C6アルキルチオ基、例えば、上記
(1)〜(10)の置換基を1〜3個有していてもよいベンジ
ルチオ基、上記(1)〜(10)の置換基を1〜3個有してい
てもよいジフェニルメチルチオ基、上記(1)〜(10)の置
換基を1〜3個有していてもよいフェニルエチルチオ基
等。
【0032】上記(g)の好ましい基: (i)炭素数1〜6の直鎖状または分枝状のアルキル基
等、(ii)フェニル基又はナフチル基、(iii)ベンジル
基、ジフェニルメチル基、フェニルエチル基、および(i
v)炭素数2〜5のアルカノイル基又はベンゾイル基、か
らなる群から選ばれる1個または2個の置換基で置換さ
れていてもよいアミノ基、例えばアミノ基、N−メチル
アミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N−エチルアミ
ノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N−フェニルアミノ
基、N−ベンジルアミノ基、N−アセチルアミノ基、N
−ベンゾイルアミノ基等。
【0033】特に、Rで示される上記(a)〜(g)の
基のうちでも、次の基がより好ましい。
【0034】(a):炭素数1〜10の直鎖状、分枝状
又は環状のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキ
シ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、levo−
メントキシ基等、 (b):フェノキシ又はナフトキシ基、 (c):ベンジルオキシ基、ジフェニルメチルオキシ
基、フェニルエチルオキシ基等、 (d):メチルチオ基、エチルチオ基等、 (e):フェニルチオ基、ナフチルチオ基等、 (f):ベンジルチオ基、ジフェニルメチルチオ基、フ
ェニルエチルチオ基等、 (g):アミノ基、N−メチ
ルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N−エチルア
ミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N−フェニルアミ
ノ基、N−ベンジルアミノ基、N−アセチルアミノ基、
N−ベンゾイルアミノ基等。
【0035】上記一般式(3)で示されるジアゾ酢酸誘
導体も公知であるか公知方法に従い容易に製造できる。
例えば、それぞれ、アミノ基を有する対応の原料化合物
をジアゾ化することにより、容易に得ることができる。
【0036】上記一般式(3)で示されるジアゾ酢酸誘
導体の典型的な例としては、例えばジアゾ酢酸エチル、
ジアゾ酢酸i−プロピル、ジアゾ酢酸t−ブチル、ジア
ゾ酢酸levo-メンチル等のジアゾ酢酸アルキルエステル
類、ジアゾ酢酸フェニル等のジアゾ酢酸アリールエステ
ル類、ジアゾ酢酸ベンジル等のジアゾ酢酸アラルキルエ
ステル類、ジアゾチオ酢酸エチル等のジアゾチオ酢酸エ
ステル類、ジアゾ酢酸アミド等のジアゾ酢酸アミド類等
が挙げられる。
【0037】本発明で使用する触媒 本発明で用いられる触媒は、金属原子と配位子とから構
成される触媒である。
【0038】尚、以下の説明において、「ハロゲン」な
いし「ハロゲン原子」とは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素等のハロゲンないしハロゲン原子を示す。
【0039】該触媒を構成する金属原子としては、ロジ
ウム(Rh)、パラジウム(Pd)、コバルト(C
o)、ルテニウム(Ru)等の8族遷移金属原子、モリ
ブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)等が挙
げられ、好ましくは8族遷移金属原子が、特に好ましく
はロジウム(Rh)が挙げられる。
【0040】該触媒を構成する配位子としては、例えば
カルボン酸系、アミド系、ハロゲン系、ホスフィン系、
オキシム系、スルホン酸系、1,3−ジケトン系、シッ
フ塩基系、一酸化炭素等の配位子が挙げられ、好ましく
はカルボン酸系またはアミド系の配位子が、より好まし
くはカルボン酸系の配位子が挙げられる。
【0041】カルボン酸系の配位子としては、例えばギ
酸、脂肪族カルボン酸類、芳香族カルボン酸類、アラル
キルカルボン酸類等の残基が挙げられる。
【0042】ここで、本明細書の触媒の説明に関し、
「残基」とは、上記カルボン酸のカルボキシル基(−C
OOH)から水素イオン(H+)を除いて得られる基を
指す。
【0043】脂肪族カルボン酸類としては、ハロゲン原
子(特に、フッ素原子、塩素原子)を1〜6個有してい
てもよい炭素数2〜20の脂肪族カルボン酸、例えば、
酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉
草酸、ピバル酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、2−メチル酪酸、2−クロロ酪
酸、トリフルオロ酢酸等が挙げられる。
【0044】芳香族カルボン酸類としては、安息香酸又
はナフトエ酸、或いは、芳香環上にハロゲン原子、水酸
基、ハロゲン原子を1〜6個有していてもよい炭素数1
〜6のアルキル基、ハロゲン原子を1〜6個有していて
もよいアルコキシ基及びベンゾイル基からなる群から選
ばれた1〜5個の置換基を有していてもよい安息香酸又
はナフトエ酸が挙げられ、例えば、安息香酸、ナフトエ
酸、ヒドロキシ安息香酸、トリフルオロメチル安息香
酸、メチル安息香酸、ジメチル安息香酸、トリメチル安
息香酸、フルオロ安息香酸、ジフルオロ安息香酸、トリ
フルオロ安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、ベンゾイ
ル安息香酸等が挙げられる。
【0045】アラルキルカルボン酸類としては、例え
ば、1〜3個のアリール基(特にフェニル基)で置換さ
れた炭素数1〜6のアルキル基及びカルボキシル基から
構成されるアラルキルカルボン酸を例示でき、該アリー
ル基は、ハロゲン原子、ハロゲン原子1〜6個で置換さ
れていてもよい炭素数1〜6のアルキル基等の1〜5個
の置換基で置換されていてもよく、また、該アルキル基
は、炭素数1〜6のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原
子及び1〜3個のハロゲン原子で置換されているアルキ
ル基から選ばれる1〜2個の置換基で置換されていても
よい。かかるアラルキルカルボン酸類としては、例えば
フェニル酢酸、ジフェニル酢酸、トリフェニル酢酸、フ
ェニルプロピオン酸、ジフェニルプロピオン酸、トリフ
ェニルプロピオン酸、α−メトキシ−α−トリフルオロ
メチルフェニル酢酸、2−フェニルプロピオン酸、2−
フェニル酪酸、3−フェニル乳酸、2−クロロ−3−フ
ェニルプロピオン酸等が挙げられる。
【0046】さらに、上記したもの以外に、例えばメン
トキシ酢酸、カンファ酸等の残基も用いることができ
る。
【0047】これらカルボン酸系の配位子のうち、ギ
酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ピバル酸、トリフルオ
ロ酢酸、フェニル酢酸、ジフェニルプロピオン酸、トリ
フェニル酢酸、安息香酸、ベンゾイル安息香酸、トリフ
ェニルプロピオン酸等の残基が好ましく用いられ、トリ
フェニル酢酸の残基がさらに好ましく用いられる。
【0048】アミド系の配位子としては、上記したカル
ボン酸から誘導されるカルボン酸アミドが挙げられ、こ
れら以外のアミド系配位子としては、例えばピログルタ
ミン酸エステル類等が挙げられる。
【0049】ハロゲン系の配位子としては、例えばフッ
素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げら
れ、好ましくは塩素原子、臭素原子が挙げられる。
【0050】ホスフィン系の配位子としては、例えばト
リアルキルホスフィン類、トリアルコキシホスフィン
類、トリフェニルホスフィン類等が挙げられる。トリア
ルキルホスフィン類もしくはトリアルコキシホスフィン
類は、通常、3個のアルキル基もしくはアルコキシ基が
燐原子に結合したものが用いられる。かかるアルキル基
もしくはアルコキシ基としては、炭素数1〜10、好ま
しくは炭素数1〜6のアルキル基もしくはアルコキシ基
が挙げられる。トリフェニルホスフィン類も、通常、3
個の置換又は非置換のフェニル基が燐原子に結合したも
のが用いられ、該置換又は非置換のフェニル基として
は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数
1〜6のアルコキシ基等から選ばれる1〜5個、特に1
〜3個の置換基で置換されていてもよいフェニル基を例
示できる。かかるホスフィン系の配位子としては、例え
ばトリエチルホスフィン、トリ(n−ブチル)ホスフィ
ン、トリエトキシホスフィン、トリフェニルホスフィン
等が挙げられる。
【0051】スルホン酸系の配位子としては、例えばト
リフルオロメタンスルホン酸の残基等が、1,3−ジケ
トン系の配位子としては、例えばアセチルアセトナト基
等が挙げられる。
【0052】上記した配位子が金属原子に配位して触媒
を構成するが、1種類の配位子のみが金属原子に配位し
てもよいし、複数種の配位子が金属原子に配位してもよ
い。
【0053】かかる触媒としては、例えば、ロジウムア
セテート([Rh(OOCCH322)、ロジウムピ
バレート([Rh[OOCC(CH3322)、ロジ
ウムトリフェニルアセテート([Rh[OOCC(C6
5322)、ロジウムトリフェニルプロピオネート
([Rh[OOCCH2C(C65322)、ロジウ
ムベンゾイルベンゾエート([Rh[OOC(C64
CO(C65)]22)、クロロトリス(トリフェニル
ホスフィン)ロジウム(RhCl[P(C
6533)、塩化ロジウム(RhCl3)、ロジウム
カルボニル(Rh6(CO)16)等のロジウムと配位子
とからなるロジウム系触媒、酢酸パラジウム等のパラジ
ウムと配位子とからなるパラジウム系触媒、トリフルオ
ロメタンスルホン酸銅、アセチルアセトナト銅等の銅と
配位子とからなる銅系触媒等が挙げられ、なかでもロジ
ウム系触媒が好ましく用いられる。
【0054】かかる触媒の使用量は、一般式(3)で示
されるジアゾ酢酸誘導体に対して、通常0.00001
〜0.1モル倍、好ましくは0.00002〜0.05
モル倍である。
【0055】本発明の反応条件 本発明においては、反応を加圧下で行なうことが重要で
あり、通常オートクレーブ等の耐圧容器等が用いられ
る。
【0056】反応圧力は、通常ゲージ圧力で、0.1K
g/cm2以上であり、その上限は特に制限されず、通
常は用いた反応容器の耐用圧力の上限値である。
【0057】本反応は、反応の進行に伴って窒素ガスが
生成するため、反応圧力が上昇し、反応圧力が耐用圧力
の上限を越えることがあるが、その場合には、例えば耐
用圧力の上限に達した時点で反応容器内のガスを外部へ
パージすることにより反応圧力を耐用圧力以下に抑えれ
ばよい。
【0058】さらに、一般式(2)で示されるフルオロ
エチレン類の使用量も重要であり、一般式(3)で示さ
れるジアゾ酢酸誘導体に対して、通常0.8〜2モル
倍、好ましくは0.9〜2モル倍、より好ましくは0.
9〜1.8モル倍、最も好ましくは0.9〜1.6モル
倍である。
【0059】本反応は、原料および生成物の安定性、触
媒活性等を考慮に入れ、通常0〜100℃の範囲で実施
されるが、好ましくは0〜50℃の範囲、さらに好まし
くは10〜45℃の範囲で実施される。
【0060】本反応は、反応に不活性な有機溶媒の存在
下に実施することが好ましく、該有機溶媒としては、例
えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n
−オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶
媒、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロ
ホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒等が
挙げられる。有機溶媒の使用量は、特に制限されない
が、ジアゾ酢酸誘導体に対して、通常50重量倍以下で
ある。
【0061】また、本反応は、モレキュラーシーブズ等
の吸着剤の存在下に実施することが好ましく、吸着剤と
してモレキュラーシーブズを使用する場合の使用量は、
一般式(3)で示されるジアゾ酢酸誘導体に対して、通
常0.1重量倍以下である。
【0062】反応は、触媒、一般式(3)で示されるジ
アゾ酢酸誘導体および一般式(2)で示されるフルオロ
エチレン類を混合することにより実施され、その混合順
序は特に制限はないが、触媒およびフルオロエチレン類
の混合物にジアゾ酢酸誘導体を加える方法、あるいは、
触媒にジアゾ酢酸誘導体とフルオロエチレン類を同時並
行的に加える方法が好適である。
【0063】反応終了後、内圧を常圧に戻した後、通常
の手段、例えば、必要に応じて、反応溶媒中に残存する
フルオロエチレン類を蒸留により回収し、更に反応溶媒
を留去後、得られた留分を蒸留することにより、2−フ
ルオロシクロプロパンカルボン酸誘導体を取り出すこと
ができる。
【0064】かくして得られる2−フルオロシクロプロ
パンカルボン酸誘導体は、原料として使用した一般式
(2)で示されるフルオロエチレン類及び一般式(3)
で示されるジアゾ酢酸誘導体に対応するX及びR基を有
する一般式(1)の2−フルオロシクロプロパンカルボ
ン酸であり、例えば2,2−ジフルオロシクロプロパン
カルボン酸エステル類、2−クロロ−2−フルオロシク
ロプロパンカルボン酸エステル類、2−ブロモ−2−フ
ルオロシクロプロパンカルボン酸エステル類、2−フル
オロ−2−ヨードシクロプロパンカルボン酸エステル類
等が挙げられる。
【0065】なお、前述した配位子として光学活性なも
のを使用した場合には、光学活性な2−フルオロシクロ
プロパンカルボン酸誘導体が得られる。
【0066】
【発明の効果】本発明の方法によれば、フルオロエチレ
ン類の使用量が少なく、2−フルオロシクロプロパンカ
ルボン酸誘導体を工業的に有利に、高収率で製造するこ
とができる。
【0067】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例により限定されるもの
ではない。なお、以下の実施例において、「シス体」と
は、シクロプロパン環上で、フッ素原子とエトキシカル
ボニル基がシス配置にあるものをいい、「トランス体」
とは、フッ素原子とエトキシカルボニル基がトランス配
置にあるものをいう。
【0068】実施例1 オートクレーブに、n−ヘプタン110g、モレキュラ
ーシーブズ(4A)2.3g、リモネン0.06gおよ
びロジウムトリフェニルアセテート0.11gを仕込
み、さらに、1−クロロ−1−フルオロエチレン29.
7gを導入した。この混合液中に、ジアゾ酢酸エチル4
6.8gを含むn−ヘプタン溶液140.8gを、内温
27℃で5時間かけて導入した。
【0069】導入に従って内圧が上昇したが、オートク
レーブの耐用圧力上限に達した後は、冷却したn−ヘプ
タン中にオートクレーブ内のガスをパージしながら、内
圧を14Kg/cm2(ゲージ圧;耐用圧力近傍)に保
持した。さらに同温度で1時間攪拌保持した後、内圧を
常圧に戻し、2−クロロ−2−フルオロシクロプロパン
カルボン酸エチルを含むn−ヘプタン溶液279gを得
た。
【0070】ガスクロマトグラフィ分析の結果、2−ク
ロロ−2−フルオロシクロプロパンカルボン酸エチルの
含量は20.9重量%(1−クロロ−1−フルオロエチ
レン基準収率94.2%、ジアゾ酢酸エチル基準収率8
4.8%)であり、シス体/トランス体比=62/38
であった。
【0071】実施例2 オートクレーブに、ジクロロメタン258g、モレキュ
ラーシーブズ(4A)1.5gおよびロジウムトリフェ
ニルアセテート0.10gを仕込み、さらに、1−クロ
ロ−1−フルオロエチレン36.6gを導入した。この
混合液中に、ジアゾ酢酸エチル42.8gを含むジクロ
ロメタン溶液139gを、内温25℃で5時間かけて導
入した。
【0072】導入に従って内圧が上昇したが、10Kg
/cm2(ゲージ圧)に達した後は、冷却したジクロロ
メタン中にオートクレーブ内のガスをパージしながら、
内圧を10Kg/cm2(ゲージ圧)に保持した。さら
に同温度で1時間攪拌保持した後、内圧を常圧に戻し、
2−クロロ−2−フルオロシクロプロパンカルボン酸エ
チルを含むジクロロメタン溶液478.7gを得た。
【0073】ガスクロマトグラフィ分析の結果、2−ク
ロロ−2−フルオロシクロプロパンカルボン酸エチルの
含量は12.2重量%(ジアゾ酢酸エチル基準収率9
3.3%)であり、シス体/トランス体比=59/41
であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 幹雄 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 脇田 龍平 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 行本 裕介 東京都江戸川区北葛西1丁目16番13号 第 一製薬株式会社東京研究開発センター内 Fターム(参考) 4G069 AA06 BA27A BA27B BC69A BC69B BC71A BE08A BE08B BE20A BE20B CB65 CB75 DA02 4H006 AA02 AC28 BA24 BA45 BA46 BC10 BC11 BC31 BJ20 BM20 BM71 BM72 KA31 TA05 4H039 CA40 CH10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】触媒の存在下、一般式(2) 【化1】 (式中、Xは水素原子またはハロゲン原子を表わす。)
    で示されるフルオロエチレン類と、一般式(3) N2CHCOR (3) (式中、Rは、(a)ハロゲン原子もしくは炭素数1〜
    10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数1〜10
    のアルコキシ基、(b)置換基を有していてもよいアリ
    ールオキシ基、(c)置換基を有していてもよいアリー
    ル基と炭素数1〜10のアルコキシ基とから構成される
    アラルキルオキシ基、(d)ハロゲン原子を有していて
    もよい炭素数1〜10のアルキルチオ基、(e)置換基
    を有していてもよいアリールチオ基、(f)置換基を有
    していてもよいアリール基と炭素数1〜10のアルキル
    チオ基とから構成されるアラルキルチオ基、又は(g)
    炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよ
    いアリール基、置換基を有していてもよいアリール基と
    炭素数1〜10のアルキル基とから構成されるアラルキ
    ル基およびアシル基からなる群から選ばれる置換基を有
    していてもよいアミノ基を表わす。)で示されるジアゾ
    酢酸誘導体を反応させて、一般式(1) 【化2】 (式中、XおよびRは、前記と同じ意味を表わす。)で
    示される2−フルオロシクロプロパンカルボン酸誘導体
    を製造する方法であって、一般式(3)で示されるジア
    ゾ酢酸誘導体に対して、一般式(2)で示されるフルオ
    ロエチレン類を0.8〜2モル倍使用し、且つ、加圧下
    で、0〜100℃の範囲の反応温度において上記反応を
    行なうことを特徴とする2−フルオロシクロプロパンカ
    ルボン酸誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】触媒が、8族遷移金属原子と配位子とから
    構成される触媒である請求項1に記載の2−フルオロシ
    クロプロパンカルボン酸誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】8族遷移金属原子が、ロジウムである請求
    項2に記載の2−フルオロシクロプロパンカルボン酸誘
    導体の製造方法。
  4. 【請求項4】配位子が、カルボン酸系またはアミド系の
    配位子である請求項2に記載の2−フルオロシクロプロ
    パンカルボン酸誘導体の製造方法。
  5. 【請求項5】反応温度が、0〜50℃の範囲である請求
    項1〜4のいずれかに記載の2−フルオロシクロプロパ
    ンカルボン酸誘導体の製造方法。
  6. 【請求項6】一般式(3)で示されるジアゾ酢酸誘導体
    に対して、一般式(2)で示されるフルオロエチレン類
    を0.9〜2モル倍使用する請求項1〜5のいずれかに
    記載の2−フルオロシクロプロパンカルボン酸誘導体の
    製造方法。
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