JP2000247238A - ステアリングコラムカバー - Google Patents

ステアリングコラムカバー

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JP2000247238A
JP2000247238A JP11052551A JP5255199A JP2000247238A JP 2000247238 A JP2000247238 A JP 2000247238A JP 11052551 A JP11052551 A JP 11052551A JP 5255199 A JP5255199 A JP 5255199A JP 2000247238 A JP2000247238 A JP 2000247238A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形型本体に移動型を設定することなく非係
止部の設定を可能とするとともに、非係止部の位置決め
を容易とすることにより、ステアリングコラムカバーの
突き合わせ面の口開きを防止して品質向上を図ること、
を製造の手間がかからないとともにコスト的にも有利な
手段により達成すること。 【解決手段】 アッパカバー11とロアカバー12の端
面11a,12aどうしを突き合わせて筒状に形成さ
れ、端面11a,12aどうしが離れる口開きを防止す
る係止爪ならびに被係止部とから構成された複数の係止
手段と、を備えたステアリングコラムカバーにおいて、
前記係止手段として被係止部32bが、遮蔽材6のブラ
ケット61のフランジ61aに形成された別体係止手段
32を設け、係止爪32aに、被係止部32bを、スト
ッパ凸部32cに位置規制される正規の位置まで押し込
む押込凸部32dを形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、車高の高
いRV車のように仰角が大きいステアリングシャフトを
保持するステアリングコラムチューブを覆い隠す、筒状
に形成されたステアリングコラムカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ステアリングコラムカバーとし
て、例えば、実開平5−86751号公報に記載のもの
が知られている。この従来技術は、ステアリングコラム
チューブの全周を覆う筒状のステアリングコラムカバー
が、長手方向に沿って分割された2つの分割カバーから
構成され、各分割カバーの端面を互いに突き合せた状態
で両者をねじ止めして筒状に形成されてステアリングコ
ラムチューブを被包するという構造となっている。そし
て、2つの分割カバーの端面が全周で突き合わせ状態と
なるよう、両分割カバーの端面を突き合わせた時に、突
き合わせ方向に直交する方向で係合して両分割カバーの
位置決めを行う位置決め手段と、この位置決め状態にお
いて、一方の分割カバーに設けた係止爪、ならびに、他
方の分割カバーに設けられて前記係止爪に対して突き合
わせ方向で係合して分割カバーの端面どうしの突き合わ
せ状態を維持させる被係止部から成る係止手段と、を設
けていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来のステアリングコラムカバーにあっては、その突き
合わせ状態を維持のうちで、端面どうしが離れてしまう
いわゆる口開きを、係止手段により防止する構成である
が、この構成にあっては、以下のような解決すべき課題
を有していた。
【0004】すなわち、係止手段は、突き合わせ方向で
係合する構成であるために、その構成要素である係止爪
および非係止部は、各分割カバーの型開き方向に対して
引っ掛かる形状となる。そのため、この係止手段を形成
するには、各分割カバーを成形する成形型本体に対し
て、移動可能な移動型を設け、各分割型の成形後に、ま
ず、移動型を移動させて、係止手段がこれを成形する部
分である移動型と引っ掛からない状態としてから、型開
きを実行する必要がある。よって、係止手段を形成する
と、成形型に係止手段の数に応じた数だけ移動型を設け
る必要があり、それだけ高価になるものであり、係止手
段を数多く設けて口開きを確実に防止することと、コス
ト低減とを両立させることができなかった。
【0005】また、分割カバーの形状によっては、全体
形状や他の構成による種々の制約から、係止手段を設け
たい位置に必ずしも移動型を設けることができないもの
であり、この場合、口開きが生じるおそれが高くなるも
ので、この場合、外観品質が劣るとともに、車両の振動
時にこの部分で騒音が発生するものであり、製品品質が
低くなるという問題が生じる。
【0006】以上のように、上述の従来技術にあって
は、ステアリングコラムカバーの突き合わせ面の口開き
を防止して製品品質向上を図るべく係止手段を必要なだ
け設けることが、設計上困難であったり、また、安価に
これらを設けることが困難であるという問題があった。
【0007】さらに、上記問題を解決する第1段階の手
段として、係止手段の非係止部を分割カバーとは別体に
形成して、分割カバーの成形後に後付けすることが考え
られる。この場合、非係止部を形成するのに移動型が不
要となり、成形型費を抑えることができる。しかしなが
ら、このような手段にあっては、別体の非係止部を正し
い位置に取り付けないと、分割カバーの端面どうしを突
き合わせた時に、係止爪と係合しなかったり、あるい
は、係止が緩く、端面どうしが離れたりする。したがっ
て、新規に部品を設定する必要があるとともに、この取
付作業が追加されてコストアップを招くという問題が生
じるとともに、この取付作業において、正確な位置決め
が必要であり、手間がかかるという問題もある。
【0008】本発明は、上述のような従来の問題点に着
目してなされたもので、成形型本体に対して移動可能な
移動型を設定することなく非係止部の設定を可能とする
とともに、非係止部の位置決めを容易とすることによ
り、ステアリングコラムカバーの突き合わせ面の口開き
を防止して品質向上を図ることを、製造の手間がかから
ないとともにコスト的にも有利な手段により達成するこ
とを主たる目的とし、さらに、非係止部を新規な部品の
設定なしに設けることを可能として、コストダウンを図
ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め本発明は、2つに分割された分割カバーの端面どうし
を突き合わせて筒状に形成されるステアリングコラムカ
バーであって、前記端面どうしが重なるよう端面どうし
の相対的な位置決めを行う複数の位置決め手段と、これ
ら位置決め手段により位置決めされた突き合わせ状態で
係合して、端面どうしが離れる口開きを防止する係止爪
ならびに被係止部とから構成された複数の係止手段と、
を備えたステアリングコラムカバーにおいて、前記係止
手段のうちの少なくとも1つの被係止部が、分割カバー
とは別体に形成されて分割カバーに位置決め固定された
ブラケットに形成され、前記係止爪には、分割カバーの
端面どうしを突き合わせた時に、前記ブラケットの被係
止部を、正規の位置まで押し込む押込凸部が形成され、
前記ブラケットが設けられている分割カバーには、前記
押込凸部がブラケットの被係止部を正規位置まで押し込
んだ位置で、この被係止部がそれ以上移動するのを規制
するストッパ凸部が形成されている構成とした。
【0010】したがって、ステアリングカバーを製造す
る際には、まず、分割カバーを成形する。この時、同時
に分割カバーと一体的に複数の位置決め手段が形成さ
れ、また、係止手段も一部を除いて分割カバーと一体的
に形成される。
【0011】次に、被係止部を有したブラケットを一方
の分割カバーの所定位置に取り付けておいて、分割カバ
ーの端面どうしを突き合わせる。この場合、まず、複数
の位置決め手段により端面どうしの位置を一致させ、そ
の後、端面どうしを完全に突き合わせると、係止手段の
係止爪と被係止部とが係合され、この突き合わせ状態が
維持されて口開きが防止される。この係合時に、ブラケ
ットの被係止部が正規の位置からずれて取り付けられて
いる場合には、係止爪に設けられた押込凸部に押し込ま
れ、ストッパ凸部に当たって正規位置となって移動を規
制され、この位置で、係止爪と係合する。
【0012】以上のように、複数の係止手段の一部に、
分割カバーとは別体のブラケットに被係止部を形成した
構成としているため、その分、移動型の設定が不要とな
って設計自由度の向上ならびにコストダウンを図ること
ができる。また、被係止部を有したブラケットの取付位
置が正規位置からずれていても、分割カバーの突き合わ
せ作業を行った時に、自動的にブラケットの被係止部の
位置決めが成されるため、ブラケットの取付作業精度を
低くすることができ、作業性に優れる。
【0013】なお、請求項2に記載の発明ように、請求
項1記載のステアリングコラムカバーにおいて、前記ブ
ラケットが、ステアリングコラムカバーに開口されたA
Tセレクトレバー貫通穴の周縁に設けられて内部が見え
るのを防止する遮蔽材の取り付け用のブラケットであっ
て、このブラケットの遮蔽材を支持するブラケット本体
が分割カバーに固定され、前記被係止部は、前記ブラケ
ット本体から延長して形成されたフランジ部に形成され
ている構成としてもよい。
【0014】したがって、被係止部を形成するブラケッ
トとして、既存の遮蔽材を支持するブラケットを利用し
ているため、新規に部品を追加することが不要となっ
て、コスト的に有利である。また、被係止部は、ブラケ
ット本体から延長したフランジ部に形成しているため、
被係止部を設ける位置が、ブラケット本体の設置位置に
規制されることがなく、高い設計自由度を得ることがで
きる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図2は実施の形態のステアリン
グコラムカバーの斜視図、図3は図2とは反対側から見
たステアリングコラムカバーの斜視図である。
【0016】図2,3に示すように、ステアリングコラ
ムカバー1は、長手方向の分割線で2つに分割された分
割カバーであるアッパカバー11とロアカバー12と
を、それぞれに形成されている端面11a,12a(図
1参照)どうしを突き合わせることにより筒状に構成さ
れている。なお、図において13は図外のステアリング
コラムが貫通されるステアリングコラム貫通穴、14は
図外のワイパ操作レバーが貫通される操作レバー貫通
穴、15は図外のATセレクトレバーが貫通されるAT
セレクトレバー貫通穴、16は図外のウインカ操作レバ
ーが貫通されるウインカ操作レバー貫通穴である。
【0017】前記アッパカバー11とロアカバー12と
には、端面11a,12aどうしを突き合わせた状態で
固定する固定手段が設けられており、この固定手段とし
て、本実施例では、4つの固定柱21が設けられてい
る。前記固定柱21は、図3に示すように、柱状の固定
柱凸部21aと、この固定柱凸部21aが挿入される孔
(図示省略)を有した固定柱凹部21bとで構成され、
前記ステアリングコラム貫通穴13の近傍の裏側の左右
と、基端部の左右の合計4箇所に設けられている。そし
て、図示は省略するが、固定柱凹部21bの下方から挿
通したねじを、固定柱凸部21aの先端内側に形成され
たねじ穴に螺合させることで、両カバー11,12を強
固に固定するよう構成されている。
【0018】さらに、本実施の形態では、両カバー1
1,12の端面11a,12aが付き合わされ、これら
が口開きや合わせ面がずれないようにする位置決め手段
が設けられている。すなわち、位置決め手段としては、
合わせ面がずれないように両端面11a,12aが重な
るように合わせ面に対して水平方向の位置決めを行う手
段と、両端面11a,12aが離間する口開きを防止す
る係止手段とが設けられている。
【0019】前者の位置決め手段は、突き合わせ方向、
すなわち図2および図3において上下方向に嵌り合っ
て、この直交方向である水平方向の移動を規制する凸部
と凹部とから構成されているもので、本実施の形態で
は、両端面11a,12aの近傍に数多く設けられて嵌
り合う位置決め突起22と、さらに両カバー11,12
の一方に形成されて他方の内面と係合する位置決めフラ
ンジ23とが設定されている。前記位置決め突起22
は、図1に示すように、小さな突起である位置決め凸部
22aと、この位置決め凸部22aが挿入される小孔を
有した位置決め凹部22bとから構成されている。ま
た、前記位置決めフランジ23は、両カバー11,12
の一方のみに形成された他方のカバー12,11の内面
と水平方向で係合するよう構成されている(図1ではロ
アカバー12に形成されたもののみを示しているが、ア
ッパカバー11にも設けられている)。
【0020】また、前記係止手段は、特に前記固定柱2
1から離れている位置において、両端面11a,12a
が付き合わされた状態を維持するべく設けられたもの
で、本実施の形態では、各カバー11,12に一体的に
形成された係止爪31aと、各カバー11,12に一体
的に形成されて前記係止爪31aと係合する被係止部3
1bとから成る一体係止手段31と、ロアカバー12と
は別体の被係止部32bを有した別体係合手段32との
2つの手段が設けられている。
【0021】すなわち、前記一体係合手段31は、図3
に示すように、両カバー11,12の一方に形成された
係止爪31aと、両カバー11,12の他方に形成され
た被係止部31bとで一組の係合構造が構成され、この
係合構造が2つ並設されている。そして、この一体係合
手段31は、ステアリングコラムカバー1の基端側の左
右に設けられている(図では、一方のみを図示し、他方
がステアリングコラムカバー1の表面の影になるため図
示を省略する)。
【0022】前記別体係合手段32は、2つの一体係合
手段31よりもステアリングコラム貫通穴13側の位置
であって、図2において操作レバー貫通穴14とATセ
レクトレバー貫通穴15との間に設けられているセレク
トポジションを示す表示体17が設けられている位置の
裏側に設けられている。この別体係合手段32は、図1
に示すように、アッパカバー11と一体に形成されて下
方に延在された2本の係止爪32aと、前記被係止部3
2bとを備えている。
【0023】ここで、別体係止手段32の被係止部32
bについて説明すると、この被係止部32bは、ブラケ
ット61のフランジ61aに形成されている。すなわ
ち、前記ブラケット61は、前記ATセレクトレバー貫
通穴15から内部が見えるのを防止する遮蔽材6のブラ
シ部62を支持するもので、図示のとおり、このブラケ
ット61は略U字状に形成されて横方向に植えられたブ
ラシ部62の基端部を支持している。また、前記ブラケ
ット61およびブラシ部62は、それぞれアッパカバー
11とロアカバー12とに取り付けられており、その取
付構造は、各カバー11,12から一体に突出形成され
たピン11p,12pをブラケット61に形成された穴
(図示省略)に差し込んで、その後、ピン11p,12
pの先端を溶融させて固定する構造となっている。
【0024】本実施の形態においては、この既存部品で
あるブラケット61を利用して前記別体係止手段32の
被係止部32bを形成しているものであり、このブラケ
ット61から上述した口開き防止のための係止が必要な
位置までフランジ61aが延在され、このフランジ61
aに前記被係止部32bが形成されている。なお、本実
施の形態では、ロアカバー12の形状に応じてフランジ
61aを途中で略直角に折り曲げており、この折り曲げ
を容易とすべく、切欠部61bが形成されている。そし
て、図示のように、前記被係止部32bの下側にストッ
パ凸部32cが設けられている。このストッパ凸部32
cは、前記被係止部32bを正規位置に配置させた時に
被係止部32bの下端面、すなわち、前記係止爪32a
と係合する面、が当接する位置に配置され、また、上下
方向から見て2つの係止爪32a,32aとの間に位置
するよう配置されている。
【0025】さらに、前記係止爪32aには、押込凸部
32dが一体的に形成されている。この押込凸部32d
は、両カバー11,12を突き合わせた時に前記フラン
ジ61aの被係止部32bを正規の位置、すなわち、被
係止部32bの下端面が前記ストッパ凸部32cと当接
する位置まで押し込むことができる位置関係で形成され
ている。したがって、係止爪32aの爪の位置と押込凸
部32dとの間隔は、被係止部32bの上下幅寸法に一
致するよう形成されている。
【0026】次に、実施の形態のステアリングコラムカ
バー1の制作手順を説明する。まず、アッパカバー11
およびロアカバー12を成形した後、各カバー11,1
2に遮蔽材6を取り付ける。この時、各カバー11,1
2に一体成形されたピン11p,12pをブラケット6
1,61に形成された穴に挿通させた後、ピン11p,
12pの先端を熱により溶融させた後固化させて固定す
る。この時、遮蔽材6は、正規位置から多少ずれても遮
蔽機能としては問題はないため、この遮蔽材6の取付作
業において位置決めは、大きな手間を要するほど正確に
は行わない。
【0027】次に、両カバー11,12を、それぞれの
端面11a,12aを突き合わせて一体の筒形状とする
が、まず、位置決め柱21と、位置決め突起22と、位
置決めフランジ23とにより、両端面11a,12aが
全周で確実に突き合わさるよう位置決めが成される。そ
して、両端面11a,12aを完全に突き合わせた状態
にあっては、2つの一体係止手段31の係止爪31a,
31aと被係止部31b,31bとが係合するととも
に、1つの別体係止手段32の係止爪32aと被係止部
32bとが係合する。
【0028】この別体係止手段32の係合において、被
係止部32bは、突き合わせ作業前の時点では正確に位
置決めが成されていない。すなわち、遮蔽材6の取付作
業において位置決めをシビアに行っていないことから、
ブラケット61から延在されているフランジ61aにお
いては、正規の位置からずれることが多い。この位置ず
れにおいて、ストッパ凸部32cの規制により図1の下
方への位置ずれは防止できる。したがって、位置ずれが
生じる場合、被係止部32bがストッパ凸部32cから
離れる方向の位置ずれとなる。
【0029】そこで、このような位置ずれが生じている
状態で突き合わせ作業を行った場合には、押込凸部32
dが被係止部32bの上端面に突き当たるとともに、係
止爪32aが被係止部32bの下端面に係合し、さら
に、被係止部32bの下端面がストッパ突起32cに当
接するまで(すなわち、両端面11a,12aが当接す
るまで)押込凸部32dが被係止部32bを押し下げ、
これによりフランジ61aが正規位置となるよう変形す
る。ちなみに、切欠部61bが設けられていることでこ
の変形が容易に成される。したがって、上記位置ずれが
解消される。
【0030】次に、4箇所の固定柱21において、図外
のねじを螺合させて両カバー11,12を固定する。
【0031】以上説明してきたように、本実施の形態の
ステアリングコラムカバーにあっては、固定手段である
固定柱21から離れた位置において、アッパカバー11
とロアカバー12の端面11a,12aどうしが当接さ
れて口開きが生じないように複数の係止手段を設けるに
あたり、両カバー11,12と一体の係止爪31aと被
係止部31bとから成る一体係止手段31を設ける位置
は、設置が容易なステアリングコラムカバー1の基端部
の2箇所とし、先端側の1箇所については、ロアカバー
12とは別体の被係止部32bを有した別体係止手段3
2を設けた構成としたため、被係止部32bを形成する
にあたり、成形型に移動型を設ける必要がなくなり、型
費を抑えることができる。
【0032】しかも、上述のように、ロアカバー12と
は別体の被係止部32bを設けるにあたり、被係止部3
2bを、既存の遮蔽材6のブラケット61を利用する構
成としたため、新たに部品を追加する必要がなく、コス
ト的に有利である。さらに、このような構成において、
被係止部32bを必要な位置に設置するにあたり、ブラ
ケット61からフランジ61aを延在させた構造として
いるため、ブラケット61の設置位置が正規位置からち
ょっとずれるだけで被係止部32bにおける正規位置か
らのずれが大きくなる構造となっているが、本実施の形
態では、被係止部32bの位置を規制するストッパ凸部
32cを形成するとともに、係止爪32aに押込凸部3
2dを形成したため、被係止部32bが図1において下
方に位置がずれるのが防止されるとともに、図1におい
て上方に位置がずれた場合でも押込凸部32dによる押
し込みにより正規位置に矯正され、口開きを確実に防止
することができる。
【0033】以上のように、本実施の形態では、安価な
手段により口開きを防止して製品品質の向上を図ること
ができるという効果が得られる。
【0034】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られ
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におけ
る設計の変更などがあっても本発明に含まれる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、端面ど
うしが離れる口開きを防止する係止爪ならびに被係止部
とから構成された複数の係止手段を備えたステアリング
コラムカバーにおいて、前記係止手段のうちの少なくと
も1つの被係止部を、分割カバーとは別体に形成されて
分割カバーに位置決め固定されたブラケットに形成し、
前記係止爪には、分割カバーの端面どうしを突き合わせ
た時に、前記ブラケットの被係止部を、正規の位置まで
押し込む押込凸部を形成し、前記ブラケットが設けられ
ている分割カバーには、前記押込凸部がブラケットの被
係止部を正規位置まで押し込んだ位置で、この被係止部
がそれ以上移動するのを規制するストッパ凸部を形成し
たため、ブラケットに被係止部を形成した分の移動型の
設定が不要となって設計自由度の向上ならびにコストダ
ウンを図ることができるもので、安価な手段により口開
きを防止して製品品質の向上を図ることができるという
効果が得られ、しかも、被係止部を有したブラケットの
取付位置が正規位置からずれていても、分割カバーの突
き合わせ作業を行った時に、自動的にブラケットの被係
止部が正規位置に配置されることから、ブラケットの取
付作業精度を低くすることができ、作業性に優れるとい
う効果が得られる。
【0036】さらに、請求項2に記載の発明は、被係止
部を形成するブラケットとして、既存の遮蔽材を支持す
るブラケットを利用しため、新規に部品を追加すること
が不要であるとともに、必要な作業数も増加することが
なく、コスト的に有利であるという効果が得られる。ま
た、被係止部は、ブラケット本体から延長したフランジ
部に形成しているため、被係止部を設ける位置が、ブラ
ケット本体の設置位置に規制されることがなく、高い設
計自由度を得ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の要部を示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ステアリングコラムカバー 11 アッパカバー 11a 端面 11p ピン 12 ロアカバー 12a 端面 12p ピン 13 ステアリングコラム貫通穴 14 操作レバー貫通穴 15 ATセレクトレバー貫通穴 16 ウインカ操作レバー貫通穴 17 表示体 21 固定柱 21a 固定柱凸部 21b 固定柱凹部 22 位置決め突起 22a 位置決め凸部 22b 位置決め凹部 23 フランジ 31 一体係止手段 31a 係止爪 31b 被係止部 32 一体係止手段 32a 係止爪 32b 被係止部 32c ストッパ凸部 32d 押込凸部 6 遮蔽材 61 ブラケット 61a フランジ 61b 切欠部 62 ブラシ部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つに分割された分割カバーの端面どう
    しを突き合わせて筒状に形成されるステアリングコラム
    カバーであって、前記端面どうしが重なるよう端面どう
    しの相対的な位置決めを行う複数の位置決め手段と、こ
    れら位置決め手段により位置決めされた突き合わせ状態
    で係合して、端面どうしが離れる口開きを防止する係止
    爪ならびに被係止部とから構成された複数の係止手段
    と、を備えたステアリングコラムカバーにおいて、 前記係止手段のうちの少なくとも1つの被係止部が、分
    割カバーとは別体に形成されて分割カバーに位置決め固
    定されたブラケットに形成され、 前記係止爪には、分割カバーの端面どうしを突き合わせ
    た時に、前記ブラケットの被係止部を、正規の位置まで
    押し込む押込凸部が形成され、 前記ブラケットが設けられている分割カバーには、前記
    押込凸部がブラケットの被係止部を正規位置まで押し込
    んだ位置で、この被係止部がそれ以上移動するのを規制
    するストッパ凸部が形成されていることを特徴とするス
    テアリングコラムカバー。
  2. 【請求項2】 前記ブラケットが、ステアリングコラム
    カバーに開口されたATセレクトレバー貫通穴の周縁に
    設けられて内部が見えるのを防止する遮蔽材の取り付け
    用のブラケットであって、このブラケットの遮蔽材を支
    持するブラケット本体が分割カバーに固定され、前記被
    係止部は、前記ブラケット本体から延長して形成された
    フランジ部に形成されていることを特徴とする請求項1
    記載のステアリングコラムカバー。
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