JP2000246470A - 帯状金属薄板の接続方法 - Google Patents

帯状金属薄板の接続方法

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JP2000246470A
JP2000246470A JP11051267A JP5126799A JP2000246470A JP 2000246470 A JP2000246470 A JP 2000246470A JP 11051267 A JP11051267 A JP 11051267A JP 5126799 A JP5126799 A JP 5126799A JP 2000246470 A JP2000246470 A JP 2000246470A
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JP
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thin plate
strip
plate
sheet
connection
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JP11051267A
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English (en)
Inventor
Atsushi Tsushima
淳士 津嶋
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】先行薄板B1と後行薄板B2とは、板幅の
広い後行薄板B2よりも板厚の厚い接続用金属板CBを
介装させて、先行薄板B1と接続用金属板CBとを突き
合わせて溶接し、さらに、接続用金属板CBと後行薄板
B2とを突き合わせて溶接することにより接続される。
接続用金属板CBと後行薄板B2との接続部は、ほぼ同
じ板幅を有している。すなわち、先行薄板B1と後行薄
板B2との間の板幅の変更は、接続用金属板CBにおい
て行われており、接続用金属板CBと後行薄板B2との
間では板幅の変更はない。 【効果】接続用金属板CBを介装して互いに接続された
先行薄板B1および後行薄板B2が、搬送機構によって
搬送される際に、板幅の広い後行薄板B2に対して、こ
の後行薄板B2を損傷するほど大きなストレスがかかる
ことがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カラー受像管用
のシャドウマスクおよびアパーチャグリル(トリニトロ
ン管等用)、ならびに半導体素子のリードフレームなど
に用いられる帯状金属薄板同士を接続する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】たとえば、カラー受像管用のシャドウマ
スクやアパーチャグリルの製造ラインは、帯状金属薄板
の表面の調整およびレジストの塗布・乾燥を行うための
整面コーティングライン、レジストを所定の焼き付けパ
ターンに露光する焼き付けライン、未露光領域のレジス
トを溶融除去してレジストをパターニングする現像ライ
ン、パターニングされたレジストをマスクとして帯状金
属薄板をエッチングし、電子ビームの通過口を規定する
開口を形成するエッチングライン、ならびに帯状金属薄
板の表面に残留するレジストを剥離して除去する剥離ラ
インを含む。これらの各ラインには、帯状金属薄板を搬
送するための搬送ローラが複数個配置されており、帯状
金属薄板をロール状に巻き取ったフープから繰り出され
る帯状金属薄板をその長手方向に搬送しながら、一連の
処理を施すようになっている。
【0003】たとえば、整面コーティングラインは、帯
状金属薄板の表面を洗浄するための洗浄槽、レジスト液
が貯留されたレジスト槽、および帯状金属薄板表面のレ
ジストを乾燥させるためのレジスト乾燥室を含む。帯状
金属薄板は、洗浄槽によって表面の洗浄が行われた後
に、レジスト槽に貯留されたレジスト液中を通ることに
よって、その表面にレジストが塗布され、さらに、レジ
スト乾燥室を通る際に、表面のレジストが乾燥させられ
る。レジスト液中を通った直後の帯状金属薄板は、一対
のスクイジローラの間を通って、上方に設けられた引き
上げローラによって引き上げられ、レジスト乾燥室に導
かれるようになっている。このスクイジローラの働きに
よって、帯状金属薄板の表裏面には、一様の厚さでレジ
ストが塗布されることになる。
【0004】同種または異種の帯状金属薄板を巻回した
複数のフープの帯状金属薄板に対して連続して処理を施
す場合には、先行する帯状金属薄板(以下、「先行薄
板」という。)の後端部に、後続の帯状金属薄板(以
下、「後行薄板」という。)の前端部が接続される。こ
の接続のための典型的な従来技術では、先行薄板の後端
部と後続薄板の前端部とを重ね合わせて両面テープで接
着し、さらに、ハトメ等の固定具で重ね合わせ部分の接
続を強化している。
【0005】シャドウマスク等の大きさは対象となる受
像管の大きさに応じて異なる。それに応じて帯状金属薄
板には、種々の板幅および板厚のものが用いられる。し
たがって、互いに接続される先行薄板と後行薄板とは、
同一板幅および同一板厚の場合もあるが、板幅および板
厚のいずれかまたは両方が異なっている場合もある。図
8は、先行薄板B1に、それよりも幅の広い後行薄板B
2を接続した例を示している。先行薄板B1と後行薄板
B2とは、一定長の重ね合わせ代で重ね合わせられ、両
面テープTA等で互いに接着される。そして、幅の広い
後行薄板B2の前端部の両角部である耳部E1,E2が
切除されて、後行薄板B2の前端部の形状は、先行薄板
B1の板幅から後行薄板B2の板幅へと板幅が漸増する
先細り形状をなすようになっている。
【0006】図9は、ライン中などで帯状金属薄板を搬
送するために使用される搬送ローラの構成を示す正面図
である。同種の搬送ローラが、レジスト液槽からレジス
ト乾燥室へと帯状金属薄板を引き上げるための引き上げ
ローラにも適用されている。この搬送ローラRは、帯状
金属薄板の両側縁部に当接して帯状金属薄板を支持する
一対の段付きローラ部R1,R2とこれらを対向させて
連結する回転軸AXとを有している。段付きローラ部R
1,R2は、それぞれ、径の異なる複数のローラ部rか
らなり、外側のローラ部rほど大きな径を有している。
したがって、板幅の大きな帯状金属薄板は、外方のロー
ラ部rにより支持されて搬送され、板幅の小さな帯状金
属薄板は、内方のローラ部により支持されて搬送される
ことになる。上述のように板幅の異なる先行薄板B1と
後行薄板B2との接続部C付近の搬送時には、後行薄板
B2の先細り形状部において、内方のローラ部rから外
方のローラ部rへと帯状金属薄板との当接部が遷移す
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図10は、レジスト液
槽からレジスト乾燥室へと帯状金属薄板を引き上げる引
き上げローラRRを先行薄板B1と後行薄板B2との接
続部Cが通過するときの様子を簡略化して示す斜視図で
ある。幅狭の先行薄板B1と幅広の後行薄板B2との接
続部Cが段付きの引き上げローラRRを通過するとき、
この接続部Cは、内方の小さな径のローラ部rから外方
の大きな径のローラ部rへと移る際に、幅方向内方に向
かう外力F1,F2を受ける。これにより、参照符号D
で示すように、後行薄板B2には、幅方向中間部付近に
おいて折れや亀裂が生じる。後行薄板B2の板厚が比較
的厚い場合(たとえば、0.2mm以上)にはこのよう
な問題はあまり生じないが、後行薄板B2の板厚が比較
的薄い場合(たとえば、0.05〜0.15mm)に
は、上記の不具合が生じ、ラインを停止しなければなら
なくなる。
【0008】帯状金属薄板を処理するライン中には、合
計数十本の搬送ローラがあり、これらの全てを先行およ
び後行の薄板B1,B2の接続部Cが通過し終えるまで
のいずれかの時点で後行薄板B2の折れ等が生じれば、
ラインの停止が避けられない。従来では、このような原
因によるラインの停止の発生頻度が高く、生産性が悪い
という問題があった。
【0009】そこで、この発明の目的は、上述の技術的
課題を解決し、帯状金属薄板の接続に起因する帯状金属
薄板の損傷を防止することができ、これにより、帯状金
属薄板の処理効率の向上に寄与することができる帯状金
属薄板の接続方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記の
目的を達成するための請求項1記載の発明は、第1の帯
状金属薄板とこの第1の帯状金属薄板よりも板幅の広い
第2の帯状金属薄板とを接続する接続方法であって、上
記第2の帯状金属薄板の板厚よりも厚い厚板部分と、上
記第2の帯状金属薄板とほぼ同じ板幅の一端部とを有す
る接続用金属板を用意する工程と、上記接続用金属板の
上記一端部を上記第2の帯状金属薄板に接続する工程
と、上記接続用金属板の他端部を上記第1の帯状金属薄
板に接続する工程とを含むことを特徴とする帯状金属薄
板の接続方法である。
【0011】この発明によれば、第1および第2の帯状
金属薄板は、板幅の広い第2の帯状金属薄板よりも板厚
の厚い厚板部分を有する接続用金属板を介装させて互い
に接続される。そして、接続用金属板と第2の帯状金属
板との接続部はほぼ同じ板幅を有している。これによ
り、第1の帯状金属薄板の板幅と第2の帯状金属薄板の
板幅との間の板幅の変更は、接続用金属板において行わ
れ、接続用金属板と第2の帯状金属薄板との間では板幅
の変更はない。
【0012】したがって、接続用金属板を介装して互い
に接続された第1および第2の帯状金属薄板が搬送機構
によって搬送される際に、板幅の広い第2の帯状金属薄
板に対して、この第2の帯状金属薄板を損傷するほど大
きなストレスがかかることがない。また、接続用金属板
は厚板部分を有しているので、板幅の変更に伴うストレ
スに対する十分な耐久性を有している。これにより、帯
状金属薄板の処理効率を向上することができ、ひいて
は、帯状金属薄板を処理して生産されるべき製品の生産
性を向上することができる。
【0013】請求項2記載の発明は、上記第1および第
2帯状金属薄板は、互いに接続された状態で長手方向に
搬送されるものであり、上記第1の帯状金属薄板は、上
記第2帯状金属薄板に先だって搬送される先行材であ
り、上記第2の帯状金属薄板は、上記第1の帯状金属薄
板に引き続いて搬送される後行材であることを特徴とす
る請求項1記載の帯状金属薄板の接続方法である。
【0014】この場合には、幅狭の第1の帯状金属薄板
が先行し、幅広の第2の帯状金属薄板がこれに続くこと
になるため、板幅が広がる箇所では搬送機構からのスト
レスを受ける。ところが、この発明では、当該ストレス
は、接続用金属板が受けることになり、しかも接続用金
属板は厚板部分を有しているので当該ストレスに十分に
耐えることができる。したがって、第1およびで第2の
帯状金属薄板ならびに接続用金属板のいずれの箇所にも
損傷が生じることがない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下では、この発明の実施の形態
を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この
発明の一実施形態に係る帯状金属薄板の接続方法が適用
される装置の構成を示す断面図である。この接続装置
は、先行する帯状金属薄板(先行薄板)の後端部に、後
続の帯状金属薄板(後行薄板)の前端部を接続して、た
とえばカラー受像管用のシャドウマスクやアパーチャグ
リルの製造処理装置MEに送り込むための装置である。
この接続装置では、たとえば、第1巻出機HP1にセッ
トされた第1フープの帯状金属薄板B1と、第2巻出機
HP2にセットされた第2フープの帯状金属薄板B2と
を接続したり、また、第1フープまたは第2フープが複
数本の帯状金属薄板を重ね合わせ接続して巻回されてい
る場合には、その重ね合わせ接続部分を除去して帯状金
属薄板を分離した後、この分離した帯状金属薄板を再接
続したりすることができる。
【0016】このような機能を実現するために、この接
続装置は、帯状金属薄板B1,B2の送出方向Tに沿っ
て、トップシャー部10、入口ピンチ部20、テープシ
ャー部30、接続機構部40、圧延部50、耳シャー部
60および出口ピンチ部70を順に配列して構成されて
いる。また、入口ピンチ部20とテープシャー部30と
の間、テープシャー部30と接続機構部40との間、接
続機構部40と圧延部50との間および耳シャー部60
と出口ピンチ部70との間には、帯状金属薄板B1,B
2をその幅方向に位置決めするためのアライメント部8
0が配置されている。
【0017】トップシャー部10は、この接続装置に帯
状金属薄板B1,B2を供給する前に、帯状金属薄板B
1,B2の前端部を、その端面が送出方向Tとおおよそ
で直交するように切断しておくためのものである。入口
ピンチ部20は、送出方向Tと直交する水平軸まわりに
回転駆動される駆動ローラ21と、駆動ローラ21に対
して近接/離間可能に設けられたピンチローラ22A,
22Bと、帯状金属薄板B1,B2の有無をそれぞれ検
出するための薄板有無センサ23A,23Bとを備えて
いる。駆動ローラ21は、ピンチローラ22Aとの間に
帯状金属薄板B1を狭持した状態で時計回りに回転駆動
されて、帯状金属薄板B1を送出方向Tに送り出すこと
ができ、ピンチローラ22Bとの間に帯状金属薄板B2
を狭持した状態で図中反時計回りに回転駆動されて、帯
状金属薄板B2を送出方向Tに送り出すことができる。
また、駆動ローラ21が停止した状態で、駆動ローラ2
1とピンチローラ22A,22Bとの間にそれぞれ帯状
金属薄板B1,B2を狭持させることにより、送出方向
Tに送り出すべき帯状金属薄板B1,B2を待機させて
おくことができる。
【0018】テープシャー部30は、帯状金属薄板の重
ね合わせ接続部分など、厚みの非常に大きい部分を検出
して、その部分を除去するためのものであり、厚みを検
出するための板厚センサ31と、帯状金属薄板B1,B
2を切断するための薄板切断装置32とを備えている。
板厚センサ31は、薄板切断装置32よりも送出方向上
流側に配設されており、薄板切断装置32の動作は、板
厚センサ31の出力に基づいて制御されるようになって
いる。具体的には、板厚センサ31によって、厚みの大
きい部分が検出されると、その厚みの大きい部分が薄板
切断装置32の直前(送出方向Tに関して上流側)に移
動される。そして、薄板切断装置32が作動されて、帯
状金属薄板B1またはB2が厚みの大きい部分の前方で
切断される。その後、後続側の帯状金属薄板B1または
B2が一定距離だけ送られることにより、当該厚みの大
きい部分が、テープシャー部30の下流側に移動され
る。そして、薄板切断装置32が作動されて、帯状金属
薄板B1またはB2が厚みの大きい部分の後方で切断さ
れることにより、当該厚みの大きい部分が帯状金属薄板
B1またはB2から切除される。薄板切断装置32で切
除された厚みの大きい部分は、バキューム装置33によ
って、薄板切断装置32内から取り出されて、回収トレ
ー34上に回収される。
【0019】なお、板厚センサ31としては、たとえ
ば、帯状金属薄板B1,B2の厚みによって変化する磁
気量を検出することのできる磁気センサを用いることが
できる。接続機構部40は、先行薄板の後端部付近を保
持するための出側クランプ装置41と、後行薄板の前端
部付近を保持するための入側クランプ装置42とを備え
ている。出側クランプ装置41と入側クランプ装置42
とは、互いに近接する方向および離反する方向に往復移
動可能に構成されている。また、接続機構部40には、
出側クランプ装置41に保持された先行薄板の後端部お
よび入側クランプ装置42に保持された後行薄板の前端
部を切断するための端部切断装置と、先行薄板の後端部
と後行薄板の前端部とを溶接するための溶接装置とを内
蔵した切断/溶接装置43が備えられている。
【0020】この構成により、出側クランプ装置41に
保持された先行薄板の前端部および入側クランプ装置4
2に保持された後行薄板の後端部とを突き合わせて、切
断/溶接装置43の溶接装置で溶接することができる。
また、先行薄板の後端部と後行薄板の前端部とを溶接す
る前に、切断/溶接装置43の端部切断装置で先行薄板
の後端部および後行薄板の前端部を予め切断しておくこ
とにより、突き合わされる端面同士の形状を整合させる
ことができ、先行薄板と後行薄板との接続を確実に行う
ことができる。
【0021】圧延部50は、接続機構部40で溶接され
た先行薄板と後行薄板との溶接部分の突出部分を圧延し
て表面(上面)を滑らかにするためのものであり、帯状
金属薄板の幅方向(送出方向Tとほぼ直交する水平方
向)に転動可能な圧延ローラ51を備えている。接続機
構部40において先行薄板と後行薄板との溶接が完了す
ると、その溶接部分が圧延ローラ51による圧延位置
(圧延ローラ51の軌道上)まで送られる。そして、圧
延ローラ51が溶接部分に押し付けられながら転動され
ることにより、溶接部分の表面が、圧延ローラ51によ
って滑らかに圧延される。
【0022】耳シャー部60は、接続機構部40で溶接
された先行薄板と後行薄板との接続部の幅方向に関する
両端付近を切除するためのものであり、たとえば、特に
先行薄板と後行薄板の板幅が異なる場合には、先行薄板
および後行薄板のうち板幅が大きなものの一端部付近の
耳部を切除して先細り形状に整形することにより、板幅
の小さなものの一端部に段差なく連接させることができ
る。
【0023】出口ピンチ部70は、駆動ローラ71と、
駆動ローラ71に対して近接/離間可能に設けられたピ
ンチローラ72とを備えている。駆動ローラ71は、ピ
ンチローラ72との間に帯状金属薄板B1,B2を狭持
した状態で、図示しないモータの回転駆動力により図中
反時計回りに回転して、帯状金属薄板B1,B2を送出
方向Tに送り出すことができる。
【0024】図2は、板幅の異なる帯状金属薄板B1,
B2を接続する際の動作について説明するための図解図
である。以下では、第1フープの帯状金属薄板B1を先
行薄板とし、第2フープの帯状金属薄板B2を後行薄板
として、後行薄板B2の板幅が先行薄板B1の板幅より
も大きい場合に、先行薄板B1の後端部に後行薄板B2
の前端部を接続する際の動作について、図1および図2
を参照して説明することとする。
【0025】先行薄板B1の後端部に後行薄板B2の前
端部を接続する場合には、まず、先行薄板B1が送り出
されている間に、後行薄板B2の前端部に、接続用金属
板CBを両面テープを用いて重ね合わせ接続する。そし
て、接続用金属板CBの前端部を、トップシャー部10
で端面が送出方向Tとおおよそ直交するように切断した
後、入口ピンチ部20に導入して、駆動ローラ21とピ
ンチローラ22Bとの間に狭持させておく。また、先行
薄板B1および後行薄板B2の板厚や板幅など、先行薄
板B1と後行薄板B2との接続処理に必要な条件を操作
パネル(図示せず)から入力する。これにより、先行薄
板B1と後行薄板B2との接続のための準備が完了す
る。
【0026】なお、接続用金属板CBは、後行薄板B2
の板厚よりも大きい板厚を有し、かつ、後行薄板B2と
ほぼ同じ板幅を有するものを用いる。また、接続用金属
板CBの板厚は、製造処理装置MEでの搬送中に亀裂な
どの損傷を生じないような厚みに設定されている。たと
えば、製造処理装置MEで処理可能な帯状金属薄板の板
厚範囲が0.13〜0.28mmであり、後行薄板B2
の板厚が0.2mm未満である場合には、接続用金属板
CBの板厚は0.20〜0.28mmに設定される。ま
た、製造処理装置MEで処理可能な帯状金属薄板の板厚
範囲が0.05〜0.2mmであり、後行薄板B2の板
厚が0.15mm未満である場合には、接続用金属板C
Bの板厚は0.15〜0.2mmに設定される。
【0027】次に、作業者は、第1フープの先行薄板B
1の終端を確認すると、操作パネルに配置された接続ス
タートスイッチをオンにして、先行薄板B1と後行薄板
B2との接続処理の開始を指示する。すると、製造処理
装置MEの入口付近に設けられたニップ装置Nが作動し
て、製造処理装置MEへの先行薄板B1の供給が停止さ
れる。その後、予め定める時間が経過すると、第1巻出
機HP1が停止されるとともに、出口ピンチ部70のピ
ンチローラ72が駆動ローラ71に近接されて、駆動ロ
ーラ71とピンチローラ72との間で先行薄板B1がニ
ップされる。これにより、この接続装置と製造処理装置
MEとの間の先行薄板B1に弛みが形成される。
【0028】なお、製造処理装置ME内には、製造処理
装置MEが所定の時間で処理する量(長さ)の先行薄板
B1を蓄積しておくことのできるアキュームレータ部が
備えられている。したがって、先行薄板B1と後行薄板
B2との接続のために、この接続装置から製造処理装置
MEへの先行薄板B1の供給が停止されても、その停止
時間が上記所定の時間以下であれば、製造処理装置ME
の処理動作を停止させる必要はない。
【0029】次いで、ピンチローラ72が駆動ローラ7
1から離間されて、出口ピンチ部70での先行薄板B1
のニップが解除された後、4つのアライメント部80に
よって、先行薄板B1が幅方向に位置決めされる。その
後、接続機構部40の出側クランプ装置41が作動され
て、先行薄板B1が出側クランプ装置41に保持された
状態で、切断/溶接装置43の端部切断装置が作動され
る。これにより、先行薄板B1は、出側クランプ装置4
1と入側クランプ装置42との間で切断されて、出側ク
ランプ装置41側の部分と入側クランプ装置42側の部
分とに分割される。
【0030】先行薄板B1が切断されると、第1巻出機
HP1が、先行薄板B1を送出方向Tに送り出す時の方
向とは逆方向に回転されて、入側クランプ装置42側の
先行薄板B1が、第1巻出機HP1に巻き戻されてい
く。そして、先行薄板B1が入口ピンチ部20から抜
け、このことが薄板有無センサ23Aによって検出され
ると、入口ピンチ部20の駆動ローラ21が回転され
て、駆動ローラ21とピンチローラ22Bとの間に狭持
されている後行薄板B2が一定の距離だけ送られ、出側
クランプ装置41と入側クランプ装置42との間に入り
込むまで送られる。なお、後行薄板B2の送りについて
は、経験的に予め定められた一定の距離だけ後行薄板B
2を送った後に、該後行薄板B2を停止させるものであ
ってもよいし、後行薄板B2の先端部を検出する検出手
段(図示せず)による検出タイミングに基づいて後行薄
板B2の送りを自動停止させるものであってもよい。
【0031】ピンチローラ22Bを停止させて後行薄板
B2の送りが停止されると、入口ピンチ部20とテープ
シャー部30との間、および、テープシャー部30と接
続機構部40との間のアライメント部80によって、後
行薄板B2が幅方向に位置決めされる。そして、入側ク
ランプ装置42によって後行薄板B2(接続用金属板C
B)が保持された後、切断/溶接装置43の端部切断装
置によって接続用金属板CBの前端部が切断される(図
2(a) 参照)。次いで、出側クランプ装置41と入側ク
ランプ装置42とが互いに近接する方向に移動されて、
出側クランプ装置41に保持された先行薄板B1の後端
面と入側クランプ装置42に保持された接続用金属板C
Bの前端面とが突き合わされる。そして、切断/溶接装
置43の溶接装置により、突き合わされた先行薄板B1
と接続用金属板CBとが溶接される(図2(b) 参照)。
【0032】先行薄板B1と接続用金属板CBとの溶接
が完了すると、出側クランプ装置41による先行薄板B
1の保持および入側クランプ装置42による接続用金属
板CBの保持が解除される。また、出口ピンチ部70の
ピンチローラ72が駆動ローラ71に近接されて、駆動
ローラ71とピンチローラ72との間で先行薄板B1が
ニップされる。つづいて、駆動ローラ71が回転され
て、先行薄板B1と接続用金属板CBとの溶接部分が圧
延部50内の圧延位置まで移動される。そして、圧延ロ
ーラ51の転動によって、先行薄板B1と接続用金属板
CBとの溶接部分が圧延される。
【0033】圧延部50による圧延後、駆動ローラ71
がさらに回転されて、先行薄板B1と接続用金属板CB
との接続部が耳シャー部60に送り込まれる。そして、
接続部の幅方向に関する両端付近が切除される。これに
より、接続用金属板CBの前端部が先細り形状に整形さ
れ、先行薄板B1の後端部と接続用金属板CBの前端部
とが段差なく連接される(図2(c) 参照)。
【0034】こうして先行薄板B1と接続用金属板CB
とが接続されると、入口ピンチ部20および出口ピンチ
部70によるニップが解除された後、第2巻出機HP2
が後行薄板B2を送出方向Tに送り出す時の方向とは逆
方向に回転されて、後行薄板B2が、第2巻出機HP1
に巻き戻されていく。そして、板厚センサ31によっ
て、後行薄板B1と接続用金属板CBとの重ね合わせ接
続部Wが検出されると、第2巻出機HP2の回転が停止
される。つづいて、先行薄板B1の出口ピンチ部70に
よるニップが行われ、後行薄板B2の入口ピンチ部20
によるニップが解除される。そして、出口ピンチ部70
の駆動ローラ71および入口ピンチ部20の駆動ローラ
21によって、先行薄板B1および後行薄板B2が一定
距離だけ送られることにより、重ね合わせ接続部Wが、
テープシャー部30の薄板切断装置32の上流側に移動
される。そして、薄板切断装置32が作動されて、重ね
合わせ接続部Wの先行側の接続用金属板CBが切断され
る(図3(d) に示す二点鎖線L1参照)。
【0035】重ね合わせ接続部Wから分離した先行薄板
B1および接続用金属板CBは、出口ピンチ部70の駆
動ローラ71によって接続機構部40に送られていく。
そして、接続用金属板CBの後端部が、出側クランプ装
置41と入側クランプ装置42との間に位置した状態で
停止される。次いで、出口ピンチ部70によるニップが
解除された後、接続機構部40と圧延部50との間、お
よび、耳シャー部60と出口ピンチ部70との間のアラ
イメント部80によって位置決めされる。そして、出側
クランプ装置41によって、接続用金属板CBの後端が
保持される。
【0036】一方、入口ピンチ部20の駆動ローラ21
が一定量だけ回転されて、後行薄板B2が一定距離(た
とえば150mm)だけ送られることにより、重ね合わ
せ接続部Wが、テープシャー部30の下流側に移動され
る。そして、薄板切断装置32が作動されて、重ね合わ
せ接続部Wの後続側の後行薄板B2が切断される(図2
(d) に示す二点鎖線L2参照)。これにより、重ね合わ
せ接続部Wが、後行薄板B2から切除され、取除かれ
る。
【0037】重ね合わせ接続部Wが切除された後行薄板
B2は、入口ピンチ部70の駆動ローラ71によって接
続機構部40に送られる。そして、後行薄板B2の先端
部が、出側クランプ装置41と入側クランプ装置42と
の間に位置した状態で停止される。次いで、入口ピンチ
部20によるニップが解除された後、入口ピンチ部20
とテープシャー部30との間、および、テープシャー部
30と接続機構部40との間のアライメント部80によ
って、後行薄板B2が幅方向に位置決めされる。そし
て、入側クランプ装置42によって、後行薄板B2の前
端部が保持される。
【0038】その後、切断/溶接装置43の端部切断装
置によって、後行薄板B2の前端部が切断される(図2
(e) 参照)。次いで、出側クランプ装置41と入側クラ
ンプ装置42とが互いに近接する方向に移動されて、出
側クランプ装置41に保持された接続用金属板CBの後
端面と入側クランプ装置42に保持された後行薄板B2
の前端面とが突き合わされる。そして、切断/溶接装置
43の溶接装置により、突き合わされた接続用金属板C
Bと後行薄板B2とが溶接される(図2(f) 参照)。
【0039】接続用金属板CBと後行薄板B2との溶接
が完了すると、出側クランプ装置41による接続用金属
板CBの保持および入側クランプ装置42による後行薄
板B2の保持が解除される。そして、出口ピンチ部70
によって先行薄板B1が保持された後、駆動ローラ71
が回転されて、接続用金属板CBと後行薄板B2との溶
接部分が圧延部50内の圧延位置まで移動される。そし
て、圧延ローラ51の転動によって、接続用金属板CB
と後行薄板B2との溶接部分が圧延される。
【0040】圧延部50による圧延後、駆動ローラ71
がさらに回転され、接続用金属板CBと後行薄板B2と
の接続部が耳シャー部60に送り込まれて、耳シャー部
60が作動される。これにより、接続用金属板CBの板
幅と後行薄板B1の板幅とが若干異なる場合に、その板
幅が広い方の端部が先細り形状に整形され、接続用金属
板CBの後端部と後行薄板B2との前端部とが段差なく
連接される。これにより、先行薄板B1と後行薄板B2
との異幅接続処理が完了する。
【0041】図3は、接続機構部40を送出方向Tと直
交する鉛直面で切断したときの断面図である。また、図
4および図5は、接続機構部40を送出方向Tと平行な
鉛直面で切断したときの断面図であり、図4は帯状金属
薄板の切断時の状態を示し、図5は帯状金属薄板の溶接
時の状態を示している。接続機構部40は、出側クラン
プ装置41と入側クランプ装置42との間に、切断/溶
接装置43を配置して構成されている。
【0042】出側クランプ装置41は、送出方向Tに延
びたガイドレール91に沿って往復移動可能な下移動板
92と、この下移動板92に対して昇降可能な昇降ブロ
ック93とを備えている。下移動板92には、入側クラ
ンプ装置42に対向する先端縁に沿って、断面先細り形
状の下クランプ爪94が取り付けられている。また、下
移動板92には、シリンダ95が連結されており、この
シリンダ95のロッドを伸縮させることによって、下移
動板92をガイドレール91に沿って往復移動させるこ
とができるようになっている。
【0043】シリンダ95のロッドの先端には、帯状金
属薄板の溶接時において、下移動板92の入側クランプ
装置42に近接する方向への移動量を規制するための当
接ピン96が取り付けられている。さらに、下移動板9
2には、帯状金属薄板の切断時において、下移動板92
の入側クランプ装置42に近接する方向への移動量を規
制するための当接片97が取り付けられている。
【0044】昇降ブロック93は、ほぼ鉛直方向に延び
たガイドレール98に沿って移動自在な連結板99に取
り付けられている。連結板99には、シリンダ100の
ロッドが連結されており、このロッドを伸縮させること
によって、連結板99をガイドレール98に沿って移動
させることができるようになっている。この構成によ
り、連結板99をガイドレール98に沿って往復移動さ
せて、昇降ブロック93を下移動板92に対して昇降さ
せることができる。
【0045】なお、ガイドレール98、連結板99およ
びシリンダ100は、図4において、入側クランプ装置
42に関連して示されている。昇降ブロック93には、
帯状金属薄板B1,B2の幅方向に延びた揺動軸101
aを中心に揺動可能な上揺動板101が備えられてお
り、この上揺動板101の先端縁に沿って、下クランプ
爪94と対をなす上クランプ爪102が取り付けられて
いる。また、上揺動板101は、上クランプ爪102が
下クランプ爪94から離間する方向にばね103で弾性
付勢されていて、このばね103の弾性力に抗して、上
揺動板101を微少角度だけ回転させることにより、上
クランプ爪102の先端縁を下クランプ爪94の先端縁
に当接させることができるようになっている。
【0046】入側クランプ装置42と出側クランプ装置
41とは、図5および図6において左右対称に構成され
ている。そこで、入側クランプ装置42の各部には、出
側クランプ装置41の対応部分の参照符号を付して示す
こととし、その説明を省略する。切断/溶接装置43
は、出側クランプ装置41に保持された先行薄板の後端
部および入側クランプ装置42に保持された後行薄板の
前端部を切断するための端部切断装置44と、先行薄板
の後端部と後行薄板の前端部とを溶接するための溶接装
置45とを備えている。
【0047】端部切断装置44と溶接装置45とは、出
側クランプ装置41と入側クランプ装置42との間に切
り換えて配置できるようになっている。具体的に説明す
ると、端部切断装置44および溶接装置45は、帯状金
属薄板B1,B2の幅方向に並べた状態で、この方向に
延びたガイドレール46に沿って移動自在に設けられた
スライドフレーム47に取り付けられている。スライド
フレーム47には、ガイドレール46に沿って配置され
たねじ軸48Aに螺合するボールナット48Bが設けら
れており、ねじ軸48Aには、正逆回転が可能なモータ
49からの回転力が与えられるようになっている。この
ように、ねじ軸48A、ボールナット48Bおよびモー
タ49などにより、端部切断装置44と溶接装置45と
を出側クランプ装置41と入側クランプ装置42との間
に切り換えて配置させるためのボールねじ機構(切り換
え手段)が構成されている。
【0048】端部切断装置44は、帯状金属薄板B1,
B2の幅方向に延びた2枚の下刃441A,441Bを
有している。2枚の下刃441A,441Bは、送出方
向Tに所定間隔(たとえば50mm)だけ離れて配置さ
れている。下刃441A,441Bの上方には、シリン
ダ442によって、ほぼ鉛直方向に延びたガイドレール
443に沿って移動される取付ブロック444が配設さ
れている。取付ブロック444の下端部には、下刃44
1A,441Bの間隔とほぼ同じ厚みを有し、かつ、下
刃441A,441Bとほぼ同じ幅(図5および図6の
奥行き方向の長さ)を有する上刃445が取り付けられ
ており、この上刃445は、取付ブロック444を下降
させたときに、下刃441Aと下刃441Bとの間に入
り込むようになっている。
【0049】また、下刃441Aと下刃441Bとの間
には、これらの間に入り込んだ帯状金属薄板B1,B2
の切除片を排除するための排除バー446が設けられて
いる。この排除バー446には、シリンダ447のロッ
ドが連結されており、このロッドを伸長させることによ
って、排除バー446を下刃441A,441Bの上端
縁よりも上方に突き上げることができるようになってい
る。
【0050】さらに、たとえば下刃441A,441B
の上方には、排除バー446が上方に突き上げられた状
態で、この排除バー446の上面に向けてエアを吹きつ
けるためのエア供給管448(図4参照)の先端開口が
配置されている。エア供給管448には、図外のエア供
給源から、電磁弁449を介して、エアが供給されるよ
うになっている。
【0051】また、端部切断装置44には、出側クラン
プ装置41および入側クランプ装置42の当接片97に
対向して、出側クランプ装置41および入側クランプ装
置42の近接方向への移動量を規制するための当て止め
ブロック440A,440Bが配設されている。当て止
めブロック440A,440Bは、当接片97が当接し
たときに、出側クランプ装置41の上クランプ爪102
の先端縁と下刃441Bの先端縁との、帯状金属薄板B
1,B2の長手方向における間隔、および、入側クラン
プ装置42の上クランプ爪102の先端縁と下刃441
Aの先端縁との、帯状金属薄板B1,B2の長手方向に
おける間隔が、予め定める長さ(たとえば0.5mm)
となるような位置に配設されている。
【0052】溶接装置45は、帯状金属薄板B1,B2
の幅方向に延びたバックバー451と、バックバー45
1の上方に設けられたレーザ出射トーチ452とを備え
ている。レーザ出射トーチ452には、光ファイバ45
3を介して、レーザ出力装置454(図3参照)が接続
されている。レーザ出力装置454としては、たとえ
ば、比較的大きなパワーを有するYAG(Y3Al
512)レーザを出力するYAGレーザ出力装置が適用
されている。レーザ出力装置454から出力されたYA
Gレーザは、光ファイバ453を介してレーザ出射トー
チ452に送られて、レーザ出射トーチ452から出射
される。
【0053】レーザ出射トーチ452は、帯状金属薄板
の幅方向に延びたガイドレール455に沿って移動可能
に設けられている。具体的には、レーザ出射トーチ45
2は、トーチホルダ456に取り付けられており、この
トーチホルダ456には、ガイドレール455に沿って
配置されたねじ軸457Aに螺合するボールナット45
7Bが設けられている。ねじ軸457Aの一端には、プ
ーリ458が取り付けられており、このプーリ458に
は、正逆回転が可能なモータ459からの回転力が与え
られるようになっている。また、レーザ出射トーチ45
2は、シリンダ460によって、バックバー451に近
接した位置とバックバー451から離間した位置との間
で昇降されるようになっている。
【0054】また、溶接装置45には、出側クランプ装
置41および入側クランプ装置42の当接ピン96に対
向して、出側クランプ装置41および入側クランプ装置
42の近接方向への移動量を規制するための当て止めブ
ロック450A,450Bが備えられている。当て止め
ブロック450A,450Bは、端部切断装置44によ
ってクランプ爪94,102の先端縁から一定長さ(た
とえば0.5mm)だけ突出した状態に切断された先行
薄板の後端部と後行薄板の前端部とを突き合わすことが
できる位置に配設されている。
【0055】なお、レーザ出力装置454としては、上
記のYAGレーザ出力装置以外に、たとえば、炭酸ガス
レーザを出力する炭酸ガスレーザ出力装置を用いてもよ
い。図6および図7は、接続機構部40の詳細な動作に
ついて説明するための図解的な断面図である。ここで
は、接続用金属板CBの後端部に後行薄板B2の前端部
を接続する際の動作を取り上げて説明することとする。
【0056】接続用金属板CBが接続機構部40に導入
されてくる前は、図6(a) に示すように、端部切断装置
44の上刃445は、上方に待避して、下刃441A,
441Bから大きく離間した状態で待機されており、ま
た、出側クランプ装置41と入側クランプ装置42と
は、送出方向Tに大きく離間しており、出側クランプ装
置41および入側クランプ装置42の上クランプ爪10
2は、上方に待避して、下クランプ爪94から大きく離
間した状態で待機されている。予め、接続機構部40が
このような状態で待機されているのは、接続機構部40
で帯状金属薄板B1,B2の接続を行っていない時に
は、これらのクランプ爪94,102の間を帯状金属薄
板B1,B2が順次,その長手方向に搬送されているた
めである。
【0057】接続用金属板CBが接続機構部40に送ら
れてきて、その後端部が下クランプ爪94の先端縁より
も予め定める距離だけ手前側に位置した状態で停止され
ると、図6(b) に示すように、出側クランプ装置41
が、入側クランプ装置42に近接する方向に移動され
る。この移動の途中で、出側クランプ装置41の当接片
97が当て止めブロック440Aに当接し、これによ
り、出側クランプ装置41の移動が規制され、出側クラ
ンプ装置41が所定の切断位置に移動される。つづい
て、上クランプ爪102が、下クランプ爪94に近接し
た位置まで下降された後に、その前端部が下クランプ爪
94に向けて押し下げられる。これにより、出側クラン
プ装置42の下クランプ爪94と上クランプ爪102と
の間に、接続用金属板CBが狭持される。
【0058】次いで、後行薄板B2が接続機構部40に
送られてきて、図6(c) に示すように、入側クランプ装
置42の下クランプ爪94の先端縁から予め定める距離
だけ送られた位置で停止されると、入側クランプ装置4
2が、出側クランプ装置41に近接する方向に移動され
る。この移動の途中で、入側クランプ装置42の当接片
97が当て止めブロック440Bに当接し、これによ
り、入側クランプ装置42の移動が規制され、入側クラ
ンプ装置42が所定の切断位置に移動される。つづい
て、上クランプ爪102が、下クランプ爪94に近接し
た位置まで下降された後に、その前端部が下クランプ爪
94に向けて押し下げられる。これにより、図6(d) に
示すように、入側クランプ装置42の下クランプ爪94
と上クランプ爪102との間に後行薄板B2が狭持され
る。
【0059】入側クランプ装置42に後行薄板B2が狭
持されると、図6(e) に示すように、端部切断装置44
の上刃445が下降されて、上刃445が下刃441
A,441B間に入り込み、接続用金属板CBおよび後
行薄板B2の下刃441A,441B間に位置する部分
が切除される。これにより、接続用金属板CBおよび後
行薄板B2は、それぞれ下クランプ爪94の先端縁から
互いに近接する方向に、一定長さ(たとえば0.5m
m)だけ突出した状態となる。
【0060】次いで、図7(f) に示すように、溶接装置
45が、出側クランプ装置41と入側クランプ装置42
との間に配置される。そして、図7(g) に示すように、
出側クランプ装置41および入側クランプ装置42が、
互いに近接する方向に移動される。この移動の途中で、
出側クランプ装置41および入側クランプ装置42の当
接ピン96が、それぞれ当て止めブロック450A,4
50Bに当接し、これにより、出側クランプ装置41お
よび入側クランプ装置42の移動が規制され、出側クラ
ンプ装置41に保持された接続用金属板CBの後端部と
入側クランプ装置42に保持された後行薄板B2の前端
部とが突き合わされる。
【0061】その後、図7(h) に示すように、バックバ
ー451が上昇するとともに、レーザ出射トーチ452
が上昇したバックバー451の上端面に近接する位置に
下降される。そして、接続用金属板CBの後端部と後行
薄板B2の前端部との突き合わせ部分に、レーザ出射ト
ーチ452からYAGレーザが照射されつつ、レーザ出
射トーチ452が突き合わせ部分に沿って移動されるこ
とにより、接続用金属板CBと後行薄板B2とがレーザ
溶接される。
【0062】以上のようにこの実施形態によれば、先行
薄板B1と後行薄板B2とは、板幅の広い後行薄板B2
よりも板厚の厚い接続用金属板CBを介装させて、互い
に接続される。そして、接続用金属板CBと後行薄板B
2との接続部は、ほぼ同じ板幅を有している。これによ
り、先行薄板B1と後行薄板B2との間の板幅の変更
は、接続用金属板CBにおいて行われ、接続用金属板C
Bと後行薄板B2との間では板幅の変更はない。したが
って、接続用金属板CBを介装して互いに接続された先
行薄板B1および後行薄板B2が、製造処理装置MEの
搬送機構によって搬送される際に、板幅の広い後行薄板
B2に対して、この後行薄板B2を損傷するほど大きな
ストレスがかかることがない。また、接続用金属板CB
は板厚が大きいので、板幅の変更に伴うストレスに対す
る十分な耐久性を有している。これにより、製造処理装
置MEにおける処理効率を向上することができ、ひいて
は、製造処理装置MEにおける製品の生産性を向上する
ことができる。
【0063】また、この実施形態では、先行薄板B1と
接続用金属板CBとの接続部、および、接続用金属板C
Bと後行薄板B2との接続部において幅方向に突出した
耳部が耳シャー部60で切除されることにより、先行薄
板B1と接続用金属板CB、接続用金属板CBと後行薄
板B2とが段差なく連接される。ゆえに、製造処理装置
MEにおいて、先行薄板と後行薄板との接続部の搬送処
理およびその他の処理を、より良好に行うことができ
る。
【0064】さらに、この実施形態では、先行薄板B1
と接続用金属板CBとの接続、および、接続用金属板C
Bと後行薄板B2との接続が、各一端部の端面を突き合
わせて溶接することにより達成される。したがって、接
続部に顕著な段差部や突出部を生じることがない。した
がって、製造処理装置MEにおいては、先行薄板と後行
薄板との接続部を回避するための構成が不要であり、装
置の構成を簡素化することができる。さらに、接続部を
回避する必要がないので、接続部の回避に伴って生じて
いた処理不良を生じるおそれがない。また、先行薄板と
後行薄板との接続に両面テープを使用していないから、
糊の転写に起因する処理不良を生じるおそれもない。
【0065】この発明の一実施形態の説明は以上の通り
であるが、この発明は、上述の一実施形態に限定される
ものではない。たとえば、先行薄板よりも後行薄板の板
幅が大きい場合に、接続用金属板の一部が、たとえばス
テンレス板などで補強されることが好ましい。こうする
ことにより、接続用金属板の耐久性をさらに増大させる
ことができる。
【0066】また、上記の実施形態では、幅狭の先行薄
板に幅広の後行薄板を接続する場合について説明した
が、先行薄板の方が後行薄板よりも板幅が広い場合に
も、本発明を適用することができる。この場合には、先
行薄板よりも板厚の厚い接続用金属板を介装して先行薄
板と後行薄板とを接続すればよい。さらに、上記の実施
形態では、接続用金属板は、全体が厚板部を形成してい
るが、接続用金属板の板厚は各部で均一である必要はな
く、要所のみに厚板部としてもよい。また、接続用金属
板は一体物である必要はないので、たとえば、薄板の一
部を別の薄板やステンレス板を接合して補強することに
よって、厚板部を形成してもよい。
【0067】その他、特許請求の範囲に記載された技術
的事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る帯状金属薄板の接
続方法が適用される装置の構成を示す断面図である。
【図2】異幅接続処理について説明するための図解図で
ある。
【図3】接続機構部を送出方向と直交する鉛直面で切断
したときの断面図である。
【図4】端部切断装置の構成を示す断面図である。
【図5】溶接装置の構成を示す断面図である。
【図6】接続機構部(端部切断装置)の詳細な動作につ
いて説明するための図解的な断面図である。
【図7】接続機構部(溶接装置)の詳細な動作について
説明するための図解的な断面図である。
【図8】先行薄板に、それよりも幅の広い後行薄板を接
続する場合の従来技術を示す斜視図である。
【図9】ライン中などで帯状金属薄板を搬送するために
使用される搬送ローラの構成を示す正面図である。
【図10】レジスト液槽からレジスト乾燥室へと帯状金
属薄板を引き上げる引き上げローラを従来技術によって
接続された先行薄板と後行薄板との接続部が通過すると
きの様子を示す斜視図である。
【符号の説明】
B1,B2 帯状金属薄板(第1および第2の帯状金属
薄板) CB 接続用金属板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の帯状金属薄板とこの第1の帯状金属
    薄板よりも板幅の広い第2の帯状金属薄板とを接続する
    接続方法であって、 上記第2の帯状金属薄板の板厚よりも厚い厚板部分と、
    上記第2の帯状金属薄板とほぼ同じ板幅の一端部とを有
    する接続用金属板を用意する工程と、 上記接続用金属板の上記一端部を上記第2の帯状金属薄
    板に接続する工程と、 上記接続用金属板の他端部を上記第1の帯状金属薄板に
    接続する工程とを含むことを特徴とする帯状金属薄板の
    接続方法。
  2. 【請求項2】上記第1および第2帯状金属薄板は、互い
    に接続された状態で長手方向に搬送されるものであり、 上記第1の帯状金属薄板は、上記第2帯状金属薄板に先
    だって搬送される先行材であり、 上記第2の帯状金属薄板は、上記第1の帯状金属薄板に
    引き続いて搬送される後行材であることを特徴とする請
    求項1記載の帯状金属薄板の接続方法。
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