JP2000246472A - 帯状金属薄板の接続装置および接続方法 - Google Patents

帯状金属薄板の接続装置および接続方法

Info

Publication number
JP2000246472A
JP2000246472A JP11051269A JP5126999A JP2000246472A JP 2000246472 A JP2000246472 A JP 2000246472A JP 11051269 A JP11051269 A JP 11051269A JP 5126999 A JP5126999 A JP 5126999A JP 2000246472 A JP2000246472 A JP 2000246472A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin plate
strip
shaped metal
sheet
welding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11051269A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Tsushima
淳士 津嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority to JP11051269A priority Critical patent/JP2000246472A/ja
Publication of JP2000246472A publication Critical patent/JP2000246472A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】溶接装置45には、先行薄板B1の後端部
と後行薄板B2の前端部とを突き合わせる際に、出側ク
ランプ装置41および入側クランプ装置42の近接方向
への移動量を規制するための当て止めブロック450
A,450Bが備えられている。この当て止めブロック
450A,450Bは、先行薄板B1の後端面と後行薄
板B2の前端面とがバックバー451上で突き合わされ
た後、出側クランプ装置41と入側クランプ装置42と
の間隔が微小距離だけ短くなるように、さらに出側クラ
ンプ装置41および入側クランプ装置42を近接方向に
移動させることができる位置に配設されている。 【効果】先行薄板B1と後行薄板B2とを互いに若干押
し込んだ状態で溶接することができるので、良好な接続
部を形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カラー受像管用
のシャドウマスクおよびアパーチャグリル(トリニトロ
ン管等用)、ならびに半導体素子のリードフレームなど
に用いられる帯状金属薄板同士を接続する接続装置およ
び接続方法に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、カラー受像管用のシャドウマ
スクやアパーチャグリルの製造ラインは、帯状金属薄板
の表面の調整およびレジストの塗布・乾燥を行うための
整面コーティングライン、レジストを所定の焼き付けパ
ターンに露光する焼き付けライン、未露光領域のレジス
トを溶融除去してレジストをパターニングする現像ライ
ン、パターニングされたレジストをマスクとして帯状金
属薄板をエッチングし、電子ビームの通過口を規定する
開口を形成するエッチングライン、ならびに帯状金属薄
板の表面に残留するレジストを剥離して除去する剥離ラ
インを含む。これらの各ラインには、帯状金属薄板を搬
送するための搬送ローラが複数個配置されており、帯状
金属薄板をロール状に巻き取ったフープから繰り出され
る帯状金属薄板をその長手方向に搬送しながら、一連の
処理を施すようになっている。
【0003】たとえば、整面コーティングラインは、帯
状金属薄板の表面を洗浄するための洗浄槽、レジスト液
が貯留されたレジスト槽、および帯状金属薄板表面のレ
ジストを乾燥させるためのレジスト乾燥室を含む。帯状
金属薄板は、洗浄槽によって表面の洗浄が行われた後
に、レジスト槽に貯留されたレジスト液中を通ることに
よって、その表面にレジストが塗布され、さらに、レジ
スト乾燥室を通る際に、表面のレジストが乾燥させられ
る。レジスト液中を通った直後の帯状金属薄板は、一対
のスクイジローラの間を通って引き上げられ、レジスト
乾燥室に導かれるようになっている。このスクイジロー
ラの働きによって、帯状金属薄板の表裏面には、一様の
厚さでレジストが塗布されることになる。
【0004】同種または異種の帯状金属薄板を巻回した
複数のフープの帯状金属薄板に対して連続して処理を施
す場合には、先行する帯状金属薄板(以下、「先行薄
板」という。)の後端部に、後続の帯状金属薄板(以
下、「後行薄板」という。)の前端部が接続される。こ
の接続のための典型的な先行技術では、先行薄板の後端
部と後続薄板の前端部とを重ね合わせて両面テープで接
着し、さらに、ハトメ等の固定具で重ね合わせ部分の接
続を強化している。
【0005】しかし、この接続作業には手間がかかり、
しかも、先行薄板と後行薄板との長手方向を正確に整合
させるには熟練を要する。また、熟練した作業者であっ
ても、体調などにより接続の良否にはばらつきが生じる
場合がある。もしも、先行薄板と後行薄板との各長手方
向が正確に整合していないと、ライン中で帯状金属薄板
が蛇行することになり、処理不良を引き起こすおそれが
ある。このような事態となれば、後行薄板の切断を余儀
なくされ、それに伴ってラインを停止しなければならな
くなるから、生産性が著しく低下することになる。
【0006】一方、先行薄板と後行薄板との接続部は、
両薄板が重ね合わされているため、他の部分に比較して
厚くなっており、顕著な段差部が生じている。しかも、
ハトメにより機械的に接合している場合には、その部分
はさらに突出した突出部をなす。したがって、接続部が
上述のスクイージローラに至り、その間を通ると、スク
イジローラが傷つけられる。これにより、その後は、ス
クイジローラによる処理が不良になり、レジスト膜を帯
状金属薄板の表面に一様の膜厚で形成できなくなる。同
様の問題は、上述の焼き付けラインにおいて焼き付けパ
ターン板を帯状金属薄板に密着させる焼き付け処理部、
ならびに、上述の一連の処理ライン中の洗浄、現像、エ
ッチング、または剥離等の処理において、帯状金属薄板
に供給された処理液を拭い取るためのスポンジローラ部
においても生じる。すなわち、焼き付けパターン板また
はスポンジローラが損傷を受け、その後の処理が不良に
なるおそれがある。
【0007】そこで、従来では、接続部が通過する際に
は、スクイジローラ、焼き付けパターンおよびスポンジ
ローラをそれぞれ退避させ、これらが接続部に接触しな
いようにしている。しかし、これにより派生するさらに
別の問題は回避することができない。すなわち、たとえ
ば、接続部が通過する際にスクイジローラを回避させる
と、接続部の前後においてレジスト膜の膜厚が厚くな
る。そのため、レジスト液の垂れが生じたり、レジスト
乾燥室内におけるレジスト乾燥処理に要する時間が長く
なり、レジスト乾燥室内がレジスト液からの大量の揮発
物により汚染されたりするという問題がある。
【0008】また、そもそも、接続部が通過する際に、
スクイジローラ、焼き付けパターンおよびスポンジロー
ラ等をそれぞれ退避させるような機構が必要となり、帯
状金属薄板を処理する処理装置の構成が複雑なものとな
ってしまう。さらには、先行薄板と後行薄板とを両面テ
ープで貼り合わせて接続しているため、テープからはみ
出した糊が搬送ローラなどに付着するおそれがあり、こ
れが帯状金属薄板に転写すると、処理不良が生じると言
う問題もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本願の発明者は、先行
薄板の前端部の端面と後行薄板の後端部の端面とを突き
合わせて溶接することにより、上述の従来技術の問題を
一気に解決できるとの着想に至り、この突き合わせ溶接
による接続の実現のための研究を重ねてきた。その過程
で、薄板の端面同士の接合を良好に行うためには、溶接
時に突き合わされる端面の位置精度が極めて重要な要因
であるとの認識に至った。すなわち、先行薄板と後行薄
板との各端面を突き合わせ、さらに、互いに若干押し込
んだ状態で溶接を行うことにより良好な接続部が得られ
るのであるが、この場合の押し込み量である突き合わせ
量に過不足があると、溶接が不良となり、接続状態が薄
板の幅方向の各部で均一にならない。
【0010】そこで、この発明の目的は、上述の技術的
課題を解決し、第1の帯状金属薄板および第2の帯状金
属薄板の各一端部の端面同士を良好に突き合わせて接続
することができる帯状金属薄板の接続装置および接続方
法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの請求項1記載の発明は、第1の帯状金属薄板の一端
部と第2の金属薄板の一端部とを接続するための接続装
置であって、上記第1の帯状金属薄板(好ましくはその
一端部付近)を保持する第1の保持手段と、上記第2の
帯状金属薄板(好ましくはその一端部付近)を保持する
第2の保持手段と、上記第1または第2の保持手段を移
動させることにより、上記第1および第2の保持手段を
互いに接近させて、上記第1および第2の保持手段にそ
れぞれ保持された上記第1および第2の帯状金属薄板の
各一端部の端面同士を突き合わせる突き合わせ手段と、
この突き合わせ手段による上記第1または第2の保持手
段の移動量を調整することにより、上記第1および第2
の帯状金属薄板の突き合わせ量を調整する突き合わせ量
調整手段と、上記突き合わせ手段によって端面同士が突
き合わされ、上記突き合わせ量調整手段によって上記突
き合わせ量が調節された上記第1および第2の帯状金属
薄板の各一端部同士を溶接して、上記第1および第2の
帯状金属薄板を接続する溶接手段とを含むことを特徴と
する帯状金属薄板の接続装置である。
【0012】上記「突き合わせ量」とは、第1および第
2の帯状金属薄板の各一端部の端面同士を接近させて両
端面間の距離が零になった状態の各帯状金属薄板の位置
を基準位置として、この基準位置から一方の帯状金属薄
板が他方の帯状金属薄板に向けて押し込まれる距離を意
味する。この発明によれば、第1および第2の帯状金属
薄板はそれぞれ第1の保持手段および第2の保持手段に
よって保持されており、この第1または第2の保持手段
の移動量を調整することによって、第1および第2の帯
状金属薄板の突き合わせ量を調整することができる。し
たがって、第1または第2の保持手段の移動量を適正に
調整しておくことにより、突き合わせ手段が第1および
第2の保持手段を接近させたときに、第1および第2の
帯状金属薄板の各一端部同士が適正な突き合わせ量で突
き合わされることになる。したがって、その後に、第1
および第2の帯状金属薄板の端面同士を溶接すれば、良
好な接続部を得ることができる。
【0013】請求項2記載の発明は、上記突き合わせ量
調整手段は、上記第1および第2の帯状金属薄板の突き
合わせ量を0mm以上に調整するものであることを特徴と
する請求項1記載の帯状金属薄板の接続装置である。こ
の構成によれば、第1および第2の帯状金属薄板の端面
同士を確実に突き合わせることができ、突き合わせ溶接
時の溶接不良部分の発生を防止することができる。
【0014】請求項3記載の発明は、第1の金属薄板の
一端部と第2の金属薄板の一端部とを接続するための接
続方法であって、上記第1および第2の金属薄板の各一
端部の端面同士を接近させて突き合わせる突き合わせ工
程と、この突き合わせ工程で端面同士が突き合わされた
上記第1および第2の帯状金属薄板を互いに向かってさ
らに押し込む押し込み工程と、この押し込み工程によっ
て互いに押し込まれた上記第1および第2の帯状金属薄
板の各一端部同士を溶接して接続する溶接工程とを含む
ことを特徴とする帯状金属薄板の接続方法である。
【0015】この発明によれば、第1および第2の帯状
金属薄板の端面同士を突き合わせ、さらに、第1および
第2の帯状金属薄板を互いに押し込んだ状態で溶接が行
われるので、第1および第2の帯状金属薄板の端面同士
を良好な状態で確実に接続することができ、突き合わせ
溶接時の溶接不良部分の発生が防止される。なお、第1
および第2の帯状金属薄板の押し込み量である突き合わ
せ量を調整する突き合わせ量調整工程がさらに含まれて
いてもよい。
【0016】また、第1および第2の帯状金属薄板を、
各一端部が対向した状態で、第1および第2の保持手段
によってそれぞれ保持する保持工程をさらに含み、第1
および第2の保持手段のうちの一方または両方を移動さ
せることにより、保持工程において保持された第1およ
び第2の金属薄板の端面同士を接近させるようにして、
上記突き合わせ工程および押し込み工程が行われてもよ
い。この場合には、上記突き合わせ量調整工程は、第1
および第2の保持手段のうちの一方または両方の移動量
を調整して規定する工程を含んでいてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下では、この発明の実施の形態
を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この
発明の一実施形態に係る帯状金属薄板の接続装置の構成
を示す断面図である。この接続装置は、先行する帯状金
属薄板(先行薄板)の後端部に、後続の帯状金属薄板
(後行薄板)の前端部を接続して、たとえばカラー受像
管用のシャドウマスクやアパーチャグリルの製造処理装
置MEに送り込むための装置である。この接続装置で
は、たとえば、第1巻出機HP1にセットされた第1フ
ープの帯状金属薄板B1と、第2巻出機HP2にセット
された第2フープの帯状金属薄板B2とを接続したり、
また、第1フープまたは第2フープが複数本の帯状金属
薄板を重ね合わせ接続して巻回されている場合には、そ
の重ね合わせ接続部分を除去して帯状金属薄板を分離し
た後、この分離した帯状金属薄板を再接続したりするこ
とができる。
【0018】このような機能を実現するために、この接
続装置は、帯状金属薄板B1,B2の送出方向Tに沿っ
て、トップシャー部10、入口ピンチ部20、テープシ
ャー部30、接続機構部40、圧延部50、耳シャー部
60および出口ピンチ部70を順に配列して構成されて
いる。また、入口ピンチ部20とテープシャー部30と
の間、テープシャー部30と接続機構部40との間、接
続機構部40と圧延部50との間および耳シャー部60
と出口ピンチ部70との間には、帯状金属薄板B1,B
2をその幅方向に位置決めするためのアライメント部8
0が配置されている。
【0019】トップシャー部10は、この接続装置に帯
状金属薄板B1,B2を供給する前に、帯状金属薄板B
1,B2の前端部を、その端面が送出方向Tとおおよそ
で直交するように切断しておくためのものである。入口
ピンチ部20は、送出方向Tと直交する水平軸まわりに
回転駆動される駆動ローラ21と、駆動ローラ21に対
して近接/離間可能に設けられたピンチローラ22A,
22Bと、帯状金属薄板B1,B2の有無をそれぞれ検
出するための薄板有無センサ23A,23Bとを備えて
いる。駆動ローラ21は、ピンチローラ22Aとの間に
帯状金属薄板B1を狭持した状態で時計回りに回転駆動
されて、帯状金属薄板B1を送出方向Tに送り出すこと
ができ、ピンチローラ22Bとの間に帯状金属薄板B2
を狭持した状態で図中反時計回りに回転駆動されて、帯
状金属薄板B2を送出方向Tに送り出すことができる。
また、駆動ローラ21が停止した状態で、駆動ローラ2
1とピンチローラ22A,22Bとの間にそれぞれ帯状
金属薄板B1,B2を狭持させることにより、送出方向
Tに送り出すべき帯状金属薄板B1,B2を待機させて
おくことができる。
【0020】テープシャー部30は、第1フープまたは
第2フープが複数本の帯状金属薄板を重ね合わせ接続し
て巻回されている場合に、その重ね合わせ接続部分を切
除するためのものであり、帯状金属薄板の重ね合わせ接
続部分を検出するための板厚センサ31と、重ね合わせ
接続部分を切除するためのテープ切除装置32とを備え
ている。板厚センサ31は、テープ切除装置32よりも
送出方向上流側に配設されており、切除装置32の動作
は、板厚センサ31の出力に基づいて制御されるように
なっている。切除装置32で切除された重ね合わせ接続
部分は、バキューム装置33によって、切除装置32内
から取り出されて、回収トレー34上に回収される。
【0021】なお、板厚センサ31としては、たとえ
ば、帯状金属薄板の厚みによって変化する磁気量を検出
することのできる磁気センサを用いることができる。接
続機構部40は、先行薄板の後端部付近を保持するため
の出側クランプ装置41と、後行薄板の前端部付近を保
持するための入側クランプ装置42とを備えている。出
側クランプ装置41と入側クランプ装置42とは、互い
に近接する方向および離反する方向に往復移動可能に構
成されている。また、接続機構部40には、出側クラン
プ装置41に保持された先行薄板の後端部および入側ク
ランプ装置42に保持された後行薄板の前端部を切断す
るための端部切断装置と、先行薄板の後端部と後行薄板
の前端部とを溶接するための溶接装置とを内蔵した切断
/溶接装置43が備えられている。
【0022】この構成により、出側クランプ装置41に
保持された先行薄板の前端部および入側クランプ装置4
2に保持された後行薄板の後端部とを突き合わせて、切
断/溶接装置43の溶接装置で溶接することができる。
また、先行薄板の後端部と後行薄板の前端部とを溶接す
る前に、切断/溶接装置43の端部切断装置で先行薄板
の後端部および後行薄板の前端部を予め切断しておくこ
とにより、突き合わされる端面同士の形状を整合させる
ことができ、先行薄板と後行薄板との接続を確実に行う
ことができる。
【0023】圧延部50は、接続機構部40で溶接され
た先行薄板と後行薄板との溶接部分の突出部分を圧延し
て表面(上面)を滑らかにするためのものであり、帯状
金属薄板の幅方向(送出方向Tとほぼ直交する水平方
向)に転動可能な圧延ローラ51を備えている。接続機
構部40において先行薄板と後行薄板との溶接が完了す
ると、その溶接部分が圧延ローラ51による圧延位置
(圧延ローラ51の軌道上)まで送られる。そして、圧
延ローラ51が溶接部分に押し付けられながら転動され
ることにより、溶接部分の表面が、圧延ローラ51によ
って滑らかに圧延される。
【0024】耳シャー部60は、接続機構部40で溶接
された先行薄板と後行薄板との接続部の幅方向に関する
両端付近を切除するためのものであり、たとえば、特に
先行薄板と後行薄板の板幅が異なる場合には、先行薄板
および後行薄板のうち板幅が大きなものの一端部付近の
耳部を切除して先細り形状に整形することにより、板幅
の小さなものの一端部に段差なく連接させることがで
き、また、特に先行薄板と後行薄板の板幅がほぼ同じ場
合には、先行薄板および後行薄板の接続部の板幅方向に
関する両端付近のみを切除することにより、圧延部50
において接続部を圧延した後にその板幅方向に関する両
端付近に生じる圧延突起部と言われる圧延突起部を除去
することができる。
【0025】出口ピンチ部70は、駆動ローラ71と、
駆動ローラ71に対して近接/離間可能に設けられたピ
ンチローラ72とを備えている。駆動ローラ71は、ピ
ンチローラ72との間に帯状金属薄板B1,B2を狭持
した状態で、図示しないモータの回転駆動力により図中
反時計回りに回転して、帯状金属薄板B1,B2を送出
方向Tに送り出すことができる。
【0026】たとえば、第1フープの帯状金属薄板B1
を先行薄板とし、第2フープの帯状金属薄板B2を後行
薄板として、先行薄板B1の後端部に後行薄板B2の前
端部を接続する場合には、まず、先行薄板B1が送り出
されている間に、後行薄板B2の前端部を、トップシャ
ー部10で端面が送出方向Tとおおよそ直交するように
切断する。そして、その後行薄板B2の前端部を入口ピ
ンチ部20に導入して、駆動ローラ21とピンチローラ
22Bとの間に狭持させることにより、後行薄板B2を
入口ピンチ部20で待機させておく。また、先行薄板B
1および後行薄板B2の板厚や板幅や材質など、先行薄
板B1と後行薄板B2との接続処理に必要な条件を操作
パネル(図示せず)から入力する。これにより、先行薄
板B1と後行薄板B2との接続のための準備が完了す
る。
【0027】次に、作業者は、第1フープの先行薄板B
1の終端を確認すると、操作パネルに配置された接続ス
タートスイッチをオンにして、先行薄板B1と後行薄板
B2との接続処理の開始を指示する。すると、製造処理
装置MEの入口付近に設けられたニップ装置Nが作動し
て、製造処理装置MEへの先行薄板B1の供給が停止さ
れる。その後、予め定める時間が経過すると、第1巻出
機HP1が停止されるとともに、出口ピンチ部70のピ
ンチローラ72が駆動ローラ71に近接されて、駆動ロ
ーラ71とピンチローラ72との間で先行薄板B1がニ
ップされて、所定の量だけ送られる。これにより、この
接続装置と製造処理装置MEとの間の先行薄板B1に、
接続機構部40で先行薄板B1と後行薄板B2とが突き
合わされる際の先行薄板B1の移動量分の弛みが形成さ
れる。
【0028】なお、製造処理装置ME内には、製造処理
装置MEが所定の時間で処理する量(長さ)の先行薄板
B1を蓄積しておくことのできるアキュームレータ部が
備えられている。したがって、先行薄板B1と後行薄板
B2との接続のために、この接続装置から製造処理装置
MEへの先行薄板B1の供給が停止されても、その停止
時間が上記所定の時間以下であれば、製造処理装置ME
の処理動作を停止させる必要はない。
【0029】次いで、ピンチローラ72が駆動ローラ7
1から離間されて、出口ピンチ部70での先行薄板B1
のニップが解除された後、4つのアライメント部80に
よって、先行薄板B1が幅方向に位置決めされる。その
後、接続機構部40の出側クランプ装置41が作動され
て、先行薄板B1が出側クランプ装置41に保持された
状態で、切断/溶接装置43の端部切断装置が作動され
る。これにより、先行薄板B1は、出側クランプ装置4
1と入側クランプ装置42との間で切断されて、出側ク
ランプ装置41側の部分と入側クランプ装置42側の部
分とに分割される。
【0030】先行薄板B1が切断されると、第1巻出機
HP1が、先行薄板B1を送出方向Tに送り出す時の方
向とは逆方向に回転されて、入側クランプ装置42側の
先行薄板B1が、第1巻出機HP1に巻き戻されてい
く。そして、先行薄板B1が入口ピンチ部20から抜
け、このことが薄板有無センサ23Aによって検出され
ると、入口ピンチ部20の駆動ローラ21が回転され
て、駆動ローラ21とピンチローラ22Bとの間に狭持
されている後行薄板B2が一定の距離だけ送られ、出側
クランプ装置41と入側クランプ装置42との間に入り
込むまで送られる。なお、後行薄板B2の送りについて
は、経験的に予め定められた一定の距離だけ後行薄板B
2を送った後に、該後行薄板B2を停止させるものであ
ってもよいし、後行薄板B2の先端部を検出する検出手
段(図示せず)による検出タイミングに基づいて後行薄
板B2の送りを自動停止させるものであってもよい。。
【0031】ピンチローラ22Bを停止させて後行薄板
B2の送りが停止されると、入口ピンチ部20とテープ
シャー部30との間、および、テープシャー部30と接
続機構部40との間のアライメント部80によって、後
行薄板B2が幅方向に位置決めされる。そして、入側ク
ランプ装置42によって後行薄板B2が保持された後、
切断/溶接装置43の端部切断装置によって後行薄板B
2の前端部が切断される。次いで、出側クランプ装置4
1と入側クランプ装置42とが互いに近接する方向に移
動されて、出側クランプ装置41に保持された先行薄板
B1の後端面と入側クランプ装置42に保持された後行
薄板B2の前端面とが突き合わされる。そして、切断/
溶接装置43の溶接装置により、突き合わされた先行薄
板B1と後行薄板B2とが溶接される。
【0032】先行薄板B1と後行薄板B2との溶接が完
了すると、出側クランプ装置41による先行薄板B1の
保持および入側クランプ装置42による後行薄板B2の
保持が解除される。また、出口ピンチ部70のピンチロ
ーラ72が駆動ローラ71に近接されて、駆動ローラ7
1とピンチローラ72との間で先行薄板B1がニップさ
れる。つづいて、駆動ローラ71が回転されて、先行薄
板B1と後行薄板B2との溶接部分が圧延部50内の圧
延位置まで移動される。そして、圧延ローラ51の転動
によって、先行薄板B1と後行薄板B2とのその溶接部
分が圧延される。
【0033】圧延部50による圧延後、駆動ローラ71
がさらに回転されて、先行薄板B1と後行薄板B2との
溶接部分が耳シャー部60に送り込まれる。そして、溶
接部分の幅方向に関する両端付近が切除され、これによ
り、先行薄板B1と後行薄板B2との接続が完了する。
接続完了後は、出口ピンチ部70のピンチローラ72が
駆動ローラ71から離間された後、第2巻出機HP2
が、後行薄板B2を送出方向Tに送り出す時の方向とは
逆方向に一定量だけ回転される。これにより、後行薄板
B2が第2巻出機HP2に巻き戻され、この接続装置と
製造処理装置MEとの間で生じている先行薄板B1の弛
みが解消される。その後、製造処理装置MEのニップ
装置Nによる先行薄板B1のニップが解除され、第2巻
出機H2が正転されて、先行薄板B1に接続された後行
薄板B2が製造処理装置MEに送り込まれていく。
【0034】なお、先行薄板B1と後行薄板B2との接
続処理は、上記したように、作業者が接続スタートスイ
ッチを押すことによって開始されてもよいが、たとえ
ば、先行薄板B1がなくなったことを検出するセンサを
設けて、このセンサの出力に応答して自動的に開始され
てもよい。この場合、先行薄板B1と後行薄板B2との
接続作業に要する手間をさらに軽減することができる。
【0035】図2は、接続機構部40を送出方向Tと直
交する鉛直面で切断したときの断面図である。また、図
3および図4は、接続機構部40を送出方向Tと平行な
鉛直面で切断したときの断面図であり、図3は帯状金属
薄板の切断時の状態を示し、図4は帯状金属薄板の溶接
時の状態を示している。接続機構部40は、出側クラン
プ装置41と入側クランプ装置42との間に、切断/溶
接装置43を配置して構成されている。
【0036】出側クランプ装置41は、送出方向Tに延
びたガイドレール91に沿って往復移動可能な下移動板
92と、この下移動板92に対して昇降可能な昇降ブロ
ック93とを備えている。下移動板92には、入側クラ
ンプ装置42に対向する先端縁に沿って、断面先細り形
状の下クランプ爪94が取り付けられている。また、下
移動板92には、シリンダ95が連結されており、この
シリンダ95のロッドを伸縮させることによって、下移
動板92をガイドレール91に沿って往復移動させるこ
とができるようになっている。
【0037】シリンダ95のロッドの先端には、帯状金
属薄板の溶接時において、下移動板92の入側クランプ
装置42に近接する方向への移動量を規制するための当
接ピン96が取り付けられている。さらに、下移動板9
2には、帯状金属薄板の切断時において、下移動板92
の入側クランプ装置42に近接する方向への移動量を規
制するための当接片97が取り付けられている。
【0038】昇降ブロック93は、ほぼ鉛直方向に延び
たガイドレール98に沿って移動自在な連結板99に取
り付けられている。連結板99には、シリンダ100の
ロッドが連結されており、このロッドを伸縮させること
によって、連結板99をガイドレール98に沿って移動
させることができるようになっている。この構成によ
り、連結板99をガイドレール98に沿って往復移動さ
せて、昇降ブロック93を下移動板92に対して昇降さ
せることができる。
【0039】なお、ガイドレール98、連結板99およ
びシリンダ100は、図3において、入側クランプ装置
42に関連して示されている。昇降ブロック93には、
帯状金属薄板B1,B2の幅方向に延びた揺動軸101
aを中心に揺動可能な上揺動板101が備えられてお
り、この上揺動板101の先端縁に沿って、下クランプ
爪94と対をなす上クランプ爪102が取り付けられて
いる。また、上揺動板101は、上クランプ爪102が
下クランプ爪94から離間する方向にばね103で弾性
付勢されていて、このばね103の弾性力に抗して、上
揺動板101を微少角度だけ回転させることにより、上
クランプ爪102の先端縁を下クランプ爪94の先端縁
に当接させることができるようになっている。
【0040】入側クランプ装置42と出側クランプ装置
41とは、図5および図6において左右対称に構成され
ている。そこで、入側クランプ装置42の各部には、出
側クランプ装置41の対応部分の参照符号を付して示す
こととし、その説明を省略する。切断/溶接装置43
は、出側クランプ装置41に保持された先行薄板の後端
部および入側クランプ装置42に保持された後行薄板の
前端部を切断するための端部切断装置44と、先行薄板
の後端部と後行薄板の前端部とを溶接するための溶接装
置45とを備えている。
【0041】端部切断装置44と溶接装置45とは、出
側クランプ装置41と入側クランプ装置42との間に切
り換えて配置できるようになっている。具体的に説明す
ると、端部切断装置44および溶接装置45は、帯状金
属薄板B1,B2の幅方向に並べた状態で、この方向に
延びたガイドレール46に沿って移動自在に設けられた
スライドフレーム47に取り付けられている。スライド
フレーム47には、ガイドレール46に沿って配置され
たねじ軸48Aに螺合するボールナット48Bが設けら
れており、ねじ軸48Aには、正逆回転が可能なモータ
49からの回転力が与えられるようになっている。この
ように、ねじ軸48A、ボールナット48Bおよびモー
タ49などにより、端部切断装置44と溶接装置45と
を出側クランプ装置41と入側クランプ装置42との間
に切り換えて配置させるためのボールねじ機構が構成さ
れている。
【0042】端部切断装置44は、帯状金属薄板B1,
B2の幅方向に延びた2枚の下刃441A,441Bを
有している。2枚の下刃441A,441Bは、送出方
向Tに所定間隔(たとえば50mm)だけ離れて配置さ
れている。下刃441A,441Bの上方には、シリン
ダ442によって、ほぼ鉛直方向に延びたガイドレール
443に沿って移動される取付ブロック444が配設さ
れている。取付ブロック444の下端部には、下刃44
1A,441Bの間隔とほぼ同じ厚みを有し、かつ、下
刃441A,441Bとほぼ同じ幅(図5および図6の
奥行き方向の長さ)を有する上刃445が取り付けられ
ており、この上刃445は、取付ブロック444を下降
させたときに、下刃441Aと下刃441Bとの間に入
り込むようになっている。
【0043】また、下刃441Aと下刃441Bとの間
には、これらの間に入り込んだ帯状金属薄板B1,B2
の切除片を排除するための排除バー446が設けられて
いる。この排除バー446には、シリンダ447のロッ
ドが連結されており、このロッドを伸長させることによ
って、排除バー446を下刃441A,441Bの上端
縁よりも上方に突き上げることができるようになってい
る。
【0044】さらに、たとえば下刃441A,441B
の上方には、排除バー446が上方に突き上げられた状
態で、この排除バー446の上面に向けてエアを吹きつ
けるためのエア供給管448(図3参照)の先端開口が
配置されている。エア供給管448には、図外のエア供
給源から、電磁弁449を介して、エアが供給されるよ
うになっている。
【0045】また、端部切断装置44には、出側クラン
プ装置41および入側クランプ装置42の当接片97に
対向して、出側クランプ装置41および入側クランプ装
置42の近接方向への移動量を規制するための当て止め
ブロック440A,440B(たとえば、ショックアブ
ソーバ機構からなる。)が配設されている。当て止めブ
ロック440A,440Bは、当接片97が当接したと
きに、出側クランプ装置41の上クランプ爪102の先
端縁と下刃441Bの先端縁との、帯状金属薄板B1,
B2の長手方向における間隔、および、入側クランプ装
置42の上クランプ爪102の先端縁と下刃441Aの
先端縁との、帯状金属薄板B1,B2の長手方向におけ
る間隔が、予め定める長さ(たとえば0.5〜1mm)
となるような位置に配設されている。
【0046】溶接装置45は、帯状金属薄板B1,B2
の幅方向に延びたバックバー451と、バックバー45
1の上方に設けられたレーザ出射トーチ452とを備え
ている。レーザ出射トーチ452には、光ファイバ45
3を介して、レーザ出力装置454(図4参照)が接続
されている。レーザ出力装置454としては、たとえ
ば、比較的大きなパワーを有するYAG(Y3Al
512)レーザを出力するYAGレーザ出力装置が適用
されている。レーザ出力装置454から出力されたYA
Gレーザは、光ファイバ453を介してレーザ出射トー
チ452に送られて、レーザ出射トーチ452から出射
される。
【0047】レーザ出射トーチ452は、帯状金属薄板
の幅方向に延びたガイドレール455に沿って移動可能
に設けられている。具体的には、レーザ出射トーチ45
2は、トーチホルダ456に取り付けられており、この
トーチホルダ456には、ガイドレール455に沿って
配置されたねじ軸457Aに螺合するボールナット45
7Bが設けられている。ねじ軸457Aの一端には、プ
ーリ458が取り付けられており、このプーリ458に
は、正逆回転が可能なモータ459からの回転力が与え
られるようになっている。また、レーザ出射トーチ45
2は、シリンダ460によって、バックバー451に近
接した位置とバックバー451から離間した位置との間
で昇降されるようになっている。
【0048】また、溶接装置45には、出側クランプ装
置41および入側クランプ装置42の当接ピン96に対
向して、出側クランプ装置41および入側クランプ装置
42の近接方向への移動量を規制するための当て止めブ
ロック450A,450Bが備えられている。当て止め
ブロック450A,450Bは、端部切断装置44によ
ってクランプ爪94,102の先端縁から一定長さ(た
とえば0.5〜1mm)だけ突出した状態に切断された
先行薄板の後端部と後行薄板の前端部とを確実に突き合
わすことができる位置に配設されている。すなわち、当
て止めブロック450A,450Bは、先行薄板の後端
面と後行薄板の前端面とがバックバー451上で突き合
わされた後、出側クランプ装置41と入側クランプ装置
42との間隔が微小距離(たとえば0〜0.1mm)だ
け短くなるように、出側クランプ装置41および入側ク
ランプ装置42を近接方向に移動させることができる位
置に配設されている。
【0049】なお、レーザ出力装置454としては、上
記のYAGレーザ出力装置以外に、たとえば、炭酸ガス
レーザを出力する炭酸ガスレーザ出力装置を用いてもよ
い。図5および図6は、接続機構部40の動作について
説明するための図解図である。以下では、先行薄板B1
の後端部に後行薄板B2の先端部を接続する場合の動作
を取り上げて説明する。
【0050】先行薄板B1と後行薄板B2の接続処理が
開始されると、図5(a) に示すように、端部切断装置4
4が、出側クランプ装置41と入側クランプ装置42と
の間に配置される。このとき、すでに、端部切断装置4
4の上刃445は、上方に待避して、下刃441A,4
41Bから大きく離間した状態で待機されており、ま
た、出側クランプ装置41と入側クランプ装置42と
は、送出方向Tに大きく離間しており、出側クランプ装
置41および入側クランプ装置42の上クランプ爪10
2は、上方に待避して、下クランプ爪94から大きく離
間した状態で待機されている。予め、接続機構部40が
このような状態で待機されているのは、接続機構部40
で帯状金属薄板B1,B2の接続を行っていない時に
は、これらのクランプ爪94,102の間を帯状金属薄
板B1,B2が順次、その長手方向に搬送されているた
めである。
【0051】次に、出側クランプ装置41が入側クラン
プ装置42に近接する方向に移動される。この移動の途
中で、出側クランプ装置41の当接片97が当て止めブ
ロック440Aに当接し、これにより、出側クランプ装
置41の移動が規制され、出側クランプ装置41が所定
の切断位置に移動される。つづいて、上クランプ爪10
2が、下クランプ爪94に近接した位置まで下降された
後に、その先端部が下クランプ爪94に向けて押し下げ
られる。これにより、図5(b) に示すように、下クラン
プ爪94と上クランプ爪102との間に先行薄板B1が
狭持される。
【0052】次いで、図5(c) に示すように、上刃44
5が下降されて、上刃445が下刃441A,441B
間に入り込み、先行薄板B1の下刃441A,441B
間に位置する部分が切除される。これにより、先行薄板
B1は、出側クランプ装置41側の部分と、入側クラン
プ装置42側の部分とに分割される。このとき、出側ク
ランプ装置41に保持された先行薄板B1は、下クラン
プ爪94および上クランプ爪102の先端縁から一定長
さD1(たとえば0.5〜1mm)だけ突出した状態と
なる。
【0053】先行薄板B1が切断されると、図5(d) に
示すように、入側クランプ装置42側の先行薄板B1
が、この接続装置から抜き取られていく。つづいて、入
側クランプ装置42の下クランプ爪94と上クランプ爪
102との間に、後行薄板B2が送られてくる。後行薄
板B2は、図5(e) に示すように、入側クランプ装置4
2の下刃441Aの先端縁から予め定める距離D2(た
とえば25mm)だけ送られた位置で停止される。そし
て、入側クランプ装置42の下クランプ爪94と上クラ
ンプ爪102との両方が前進させられ、入側クランプ装
置42の上クランプ爪102が下クランプ爪94に向け
て押し下げられて、下クランプ爪94と上クランプ爪1
02との間に後行薄板B2が狭持される。
【0054】入側クランプ装置42に後行薄板B2が狭
持されると、図5(f) に示すように、上刃445および
下刃441Aによって、後行薄板B2の先端部が切断さ
れる。その結果、入側クランプ装置42に保持された後
行薄板B2は、下クランプ爪94および上クランプ爪1
02の先端縁から一定長さD1(たとえば0.5mm)
だけ突出した状態となる。
【0055】次いで、図6(g) に示すように、溶接装置
45が、出側クランプ装置41と入側クランプ装置42
との間に配置される。そして、図6(h) に示すように、
出側クランプ装置41および入側クランプ装置42が、
互いに近接する方向に移動されて、出側クランプ装置4
1に保持された先行薄板B1の後端面と、入側クランプ
装置42に保持された後行薄板B2の前端面とが突き合
わされる。この先行薄板B1の後端面と後行薄板B2の
前端面とが突き合わされた状態で、出側クランプ装置4
1および入側クランプ装置42の当接ピン96と、当て
止めブロック450A,450Bとの間には、それぞれ
距離D3(たとえば0〜0.1mm)だけ間隔があいて
いる。
【0056】この状態から、出側クランプ装置41およ
び入側クランプ装置42をさらに近接する方向に移動さ
せると、図6(i) に示すように、出側クランプ装置41
および入側クランプ装置42の当接ピン96が、それぞ
れ当て止めブロック450A,450Bに当接し、出側
クランプ装置41および入側クランプ装置42の移動が
規制される。その結果、出側クランプ装置41に保持さ
れた先行薄板B1と入側クランプ装置42に保持された
後行薄板B2とは、互いに上述の距離D3ずつだけ押し
込んだ状態となる。
【0057】その後、図6(j) に示すように、レーザ出
射トーチ452とバックバー451とが互いに近接され
る。そして、先行薄板B1の後端部と後行薄板B2の前
端部との突き合わせ部分に、レーザ出射トーチ452か
らYAGレーザが照射されつつ、レーザ出射トーチ45
2が突き合わせ部分に沿って移動されることにより、先
行薄板B1と後行薄板B2とがレーザ溶接される。
【0058】なお、先行薄板B1および後行薄板B2の
切除片は、端部切断装置44が出側クランプ装置41と
入側クランプ装置42との間から退避された後に、排除
バー446が突き上げられるとともに、この突き上げら
れた排除バー446の上面に向けて、エア供給管448
からエアが吹きつけられることにより、下刃441A,
441B間から除去される。
【0059】以上のようにこの実施形態によれば、先行
薄板の後端部と後行薄板の前端部とが突き合わされて溶
接されるから、先行薄板と後行薄板との接続部に顕著な
段差部や突出部を生じることがない。したがって、製造
処理装置MEにおいては、先行薄板と後行薄板との接続
部を回避するための構成が不要であり、装置の構成を簡
素化することができる。さらに、接続部を回避する必要
がないので、接続部の回避に伴って生じていた処理不良
を生じるおそれがない。また、先行薄板と後行薄板との
接続に両面テープを使用していないから、糊の転写に起
因する処理不良を生じるおそれもない。
【0060】また、この実施形態では、先行薄板の後端
部と後行薄板の前端部とを突き合わせる際には、出側ク
ランプ装置41および入側クランプ装置42の当接ピン
96が、それぞれ当て止めブロック450A,450B
に当接して、出側クランプ装置41および入側クランプ
装置42の近接移動が規制されるようになっている。そ
して、当て止めブロック450A,450Bは、先行薄
板の後端面と後行薄板の前端面とがバックバー451上
で当接した後(すなわち、両端面間の距離が零になった
後)、出側クランプ装置41と入側クランプ装置42と
の間隔が上述の距離D3の2倍に相当する微小距離(た
とえば0〜0.2mm)だけ短くなるように、さらに出
側クランプ装置41および入側クランプ装置42をそれ
ぞれ近接方向に移動させることができる位置に配設され
ている。
【0061】つまり、この実施形態では、先行薄板と後
行薄板との突き合わせ量が上記微小距離の2分の1(上
述の距離D3に相当)に設定されており、先行薄板と後
行薄板とは、各端面同士が突き合わされたときの位置を
基準位置とすると、この基準位置からさらに上記突き合
わせ量だけ互いに押し込まれた状態で溶接される。そし
て、この突き合わせ量は、出側クランプ装置41および
入側クランプ装置42の当接ピン96が、それぞれ当て
止めブロック450A,450Bに当接することによっ
て正確に規定される。したがって、先行薄板と後行薄板
との溶接による接続時の位置関係を正確に規定しつつ、
その位置関係に上記微小距離分だけの位置マージン(位
置的な余裕)を有することができるから、先行薄板と後
行薄板とを良好な状態で確実に接続することができる。
【0062】なお、上記突き合わせ量は少なくとも0mm
以上(好ましくは0〜0.1mm)であれば上述の先行
薄板と後行薄板とを良好な状態で確実に接続することが
できるが、上記突き合わせ量が0mm未満の場合は、先
行薄板と後行薄板との間に溶接隙間や溶接穴等の溶接不
良部分が発生してしまう。先行薄板および後行薄板の各
板厚に応じて突き合わせ量を調整する必要がある場合に
は、当接ピン96の突出量の微調整、および/または当
て止めブロック450A,450Bの出側クランプ装置
41および入側クランプ装置42の近接/離反方向に沿
う位置の微調整が、可能であるように構成しておけばよ
い。
【0063】この発明の一実施形態の説明は以上の通り
であるが、この発明は、上述の一実施形態に限定される
ものではない。たとえば、上述の実施形態では、出側ク
ランプ装置および入側クランプ装置が、シリンダによっ
て、互いに近接する方向に移動されるとしたが、たとえ
ばサーボモータによって、互いに近接する方向に移動さ
れるようにしてもよい。この場合、サーボモータの回転
を制御することにより、出側クランプ装置および入側ク
ランプ装置の移動量を調整することができ、上述の実施
形態の構成に備えられている当て止めブロックを省略す
ることができる。
【0064】また、上述の一実施形態においては、先行
薄板と後行薄板とをレーザ溶接する構成を取り上げた
が、たとえば、先行薄板と後行薄板との突き合わせ部分
に向けて不活性ガスを供給しつつ放電を行うことによ
り、先行薄板と後行薄板とを溶接する構成(ティグ溶
接、プラズマ溶接)が適用されてもよい。その他、特許
請求の範囲に記載された技術的事項の範囲で種々の設計
変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る帯状金属薄板の接
続装置の構成を示す断面図である。
【図2】接続部を送出方向と直交する鉛直面で切断した
ときの断面図である。
【図3】端部切断装置の構成を示す断面図である。
【図4】溶接装置の構成を示す断面図である。
【図5】端部切断時における接続機構部の動作例につい
て説明するための図解図である。
【図6】溶接時における接続機構部の動作例について説
明するための図解図である。
【符号の説明】
41 出側クランプ装置(第1の保持手段) 42 入側クランプ装置(第2の保持手段) 45 溶接装置(溶接手段) 95 シリンダ(突き合わせ手段) 450A 当て止めブロック(突き合わせ量調整手段) B1 先行薄板(第1の帯状金属薄板) B2 後行薄板(第2の帯状金属薄板)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の帯状金属薄板の一端部と第2の金属
    薄板の一端部とを接続するための接続装置であって、 上記第1の帯状金属薄板を保持する第1の保持手段と、 上記第2の帯状金属薄板を保持する第2の保持手段と、 上記第1または第2の保持手段を移動させることによ
    り、上記第1および第2の保持手段を互いに接近させ
    て、上記第1および第2の保持手段にそれぞれ保持され
    た上記第1および第2の帯状金属薄板の各一端部の端面
    同士を突き合わせる突き合わせ手段と、 この突き合わせ手段による上記第1または第2の保持手
    段の移動量を調整することにより、上記第1および第2
    の帯状金属薄板の突き合わせ量を調整する突き合わせ量
    調整手段と、 上記突き合わせ手段によって端面同士が突き合わされ、
    上記突き合わせ量調整手段によって上記突き合わせ量が
    調節された上記第1および第2の帯状金属薄板の各一端
    部同士を溶接して、上記第1および第2の帯状金属薄板
    を接続する溶接手段とを含むことを特徴とする帯状金属
    薄板の接続装置。
  2. 【請求項2】上記突き合わせ量調整手段は、上記第1お
    よび第2の帯状金属薄板の突き合わせ量を0mm以上に調
    整するものであることを特徴とする請求項1記載の帯状
    金属薄板の接続装置。
  3. 【請求項3】第1の金属薄板の一端部と第2の金属薄板
    の一端部とを接続するための接続方法であって、 上記第1および第2の金属薄板の各一端部の端面同士を
    接近させて突き合わせる突き合わせ工程と、 この突き合わせ工程で端面同士が突き合わされた上記第
    1および第2の帯状金属薄板を互いに向かってさらに押
    し込む押し込み工程と、 この押し込み工程によって互いに押し込まれた上記第1
    および第2の帯状金属薄板の各一端部同士を溶接して接
    続する溶接工程とを含むことを特徴とする帯状金属薄板
    の接続方法。
JP11051269A 1999-02-26 1999-02-26 帯状金属薄板の接続装置および接続方法 Pending JP2000246472A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11051269A JP2000246472A (ja) 1999-02-26 1999-02-26 帯状金属薄板の接続装置および接続方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11051269A JP2000246472A (ja) 1999-02-26 1999-02-26 帯状金属薄板の接続装置および接続方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000246472A true JP2000246472A (ja) 2000-09-12

Family

ID=12882239

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11051269A Pending JP2000246472A (ja) 1999-02-26 1999-02-26 帯状金属薄板の接続装置および接続方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000246472A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008119752A (ja) * 2007-12-28 2008-05-29 Koyabe Seiki:Kk ワーク突合わせ装置
US8003914B2 (en) 2005-10-14 2011-08-23 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Butt welding system of steel plate and butt welding method of steel plate
CN105328337A (zh) * 2015-11-27 2016-02-17 江苏大学 一种新型激光冲击连接金属薄板的装置及其方法
CN105328338A (zh) * 2015-11-27 2016-02-17 江苏大学 一种直线多工位激光冲击连接金属薄板的装置及其方法
CN108581324A (zh) * 2018-05-29 2018-09-28 滁州南钢盛达实业有限公司 一种用于钢板对接的固定装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8003914B2 (en) 2005-10-14 2011-08-23 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Butt welding system of steel plate and butt welding method of steel plate
JP2008119752A (ja) * 2007-12-28 2008-05-29 Koyabe Seiki:Kk ワーク突合わせ装置
CN105328337A (zh) * 2015-11-27 2016-02-17 江苏大学 一种新型激光冲击连接金属薄板的装置及其方法
CN105328338A (zh) * 2015-11-27 2016-02-17 江苏大学 一种直线多工位激光冲击连接金属薄板的装置及其方法
CN108581324A (zh) * 2018-05-29 2018-09-28 滁州南钢盛达实业有限公司 一种用于钢板对接的固定装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0258454B1 (en) Method and device for cutting and welding steel belts
US6243160B1 (en) Exposure device for a strip-like workpiece
JP2015222370A (ja) 露光装置
JP2010519060A (ja) 切断装置
KR101723239B1 (ko) 편광판 접합 장치 및 이 장치를 이용한 편광판 접합 방법
JPH05246589A (ja) ウェブ接合装置及び方法
WO2019222886A1 (zh) 制片卷绕一体机
JP2000246472A (ja) 帯状金属薄板の接続装置および接続方法
JP2000246469A (ja) 帯状金属薄板の接続装置および接続方法
JP2009095834A (ja) はんだ送給装置及びはんだリールの交換方法
JP6100860B1 (ja) ウエブの継ぎ合わせ方法及びウエブの継ぎ合わせ装置
CN209853423U (zh) 放卷装置以及放卷设备
JP2000246471A (ja) 帯状金属薄板の接続装置および接続方法
JP2000246470A (ja) 帯状金属薄板の接続方法
JP2000246489A (ja) 帯状金属薄板の位置決め装置
TWI682879B (zh) 箍材之自動連接裝置
JPS5992851A (ja) 接合用粘着テ−プの準備供給機構
JP2004237340A (ja) ウェブ接合装置、およびウェブ接合方法
CN111689276A (zh) 放卷装置以及放卷设备
JP4804924B2 (ja) プリント配線板の単板接続装置
JPH10203721A (ja) 部材供給装置
JP2001138047A (ja) 帯状薄板材の接合方法
JP2015199606A (ja) スプライス装置
JP2832912B2 (ja) 帯状金属板の接合方法
JP2022128734A (ja) 接合装置及び接合方法