JP2000246252A - 金属イオン及び塩素による液体の殺菌殺藻装置 - Google Patents

金属イオン及び塩素による液体の殺菌殺藻装置

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JP2000246252A JP11053770A JP5377099A JP2000246252A JP 2000246252 A JP2000246252 A JP 2000246252A JP 11053770 A JP11053770 A JP 11053770A JP 5377099 A JP5377099 A JP 5377099A JP 2000246252 A JP2000246252 A JP 2000246252A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】金属板を電解して水施設の水を殺菌殺藻する殺
菌殺藻装置において、塩素系薬剤を一切使用することな
く、また銅粉体を析出させることなく、簡易かつ安全
で、しかも極めて高い殺菌、殺藻効果を発揮させる。 【解決手段】水施設に所要濃度の塩分を含む水を環流さ
せる流路の途中に、複数枚の金属板を有するイオン・塩
素発生器を設け、当該金属板を電解させ、それにより生
じた金属イオン及び塩素を前記流路を通して水施設に送
出し該水施設の水の殺菌殺藻を行う殺菌殺藻装置であっ
て、前記金属板が複数枚の銅極板又は銀極板若しくは銅
銀合金極板と、白金をコーティングした複数枚のチタン
極板とから成り、該チタン極板と前記銅極板又は銀極板
若しくは銅銀合金極板とがそれぞれ1枚づつ交互にかつ
互いに対向するように配設されていることを特徴として
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴槽、池、噴水、
プール、水槽等の水施設に水を還流させる水路の途中に
イオン発生器を設け、そのイオン発生器で発生させた金
属イオンで水施設の水を殺菌、殺藻する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、浴槽、池、噴水、プール、水
槽等の水施設に所定量の水を還流させる流路の途中に複
数の金属板を備えた金属イオンの発生器を設け、当該金
属板を電解して金属イオンを発生させ、その金属イオ
ン、特に銀イオンや銅イオン等により前記水施設の水を
殺菌若しくは殺藻を行う殺菌殺藻装置が知られている
(例えば実開平2−66294号)。この金属イオンを
利用した殺菌殺藻装置は、殺菌力、殺藻力に優れ、安価
で利用しやすい等利点が多く、近年は広く採用されてき
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記水
槽等の水の汚れがひどい場合には、銀イオンの殺菌力、
銅イオンの殺藻力にも限界があるので、それらの水を殺
菌浄化するためには長時間要していた。そこで、塩素系
薬剤(次亜塩素酸ナトリウム等)を前記水施設に添加
し、金属イオンによる触媒作用により、殺菌殺藻力を増
強する必要があった。その結果、コスト高になり、ま
た、作業が煩雑であった。さらに、塩素系薬剤を水施設
に添加することにより、温泉湯質が変化したり、濾過循
環設備が酸化腐食して、その寿命(耐久性)が短くなっ
たり、あるいは水施設の利用者に塩素臭さや目、皮膚、
鼻喉等への刺激等の不快感を与えるといった問題があっ
た。
【0004】また、イオン発生器内の金属板が同種の金
属板のみから成る場合には、溶出した金属イオンの一部
が、もとの金属に戻ってしまい、その分、水の殺菌、殺
藻力の効率が低下するという欠点があった。すなわち、
例えば、前記金属板の全てが銅極板であって、それを電
解した場合、陽極で発生した銅イオンが陰極へと引き寄
せられるが、その際陰極付近では水素ガスが発生し、ア
ルカリ性となるため、銅イオンの電荷が失われる。その
結果、銅イオンは消失し、代わりに銅粉体が析出し、陰
極の同極板に付着するか、あるいは水槽の底に沈澱す
る。従って、銅イオンによる殺菌効果が減殺されるばか
りか、銅粉体が析出することによる銅極板の汚れ、水の
濁り等の不具合が生じていた。このことは、この種の水
の殺菌殺藻装置に使用される他の金属、例えば、銀や銅
銀合金についても同じような現象が生じていた。
【0005】本発明は、これらのような欠点に鑑みてな
されたもので、人体等に有害な影響を及ぼす塩素系薬剤
を一切使用することなく、また銅粉体を析出させること
なく、簡易かつ安全で、しかも極めて高い殺菌、殺藻効
果を発揮させることができるようにした液体の殺菌殺藻
装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る金属イオン及び塩素による液体の殺菌
殺藻装置は、水施設に所要濃度の塩分を含む水を環流さ
せる流路の途中に、所定の間隔をおいて互いに対向する
ように配設した複数枚の金属板を有するイオン・塩素発
生器を設け、電源部からの電力によりその金属板を電解
させ、それにより生じた金属イオン及び塩素を前記流路
を通して水施設に送出し、該水施設の水の殺菌殺藻を行
う殺菌殺藻装置であって、前記金属板が2枚の銅極板又
は銀極板若しくは銅銀合金極板と、白金をコーティング
した1枚のチタン極板とから成り、前記2枚の銅極板又
は銀極板若しくは銅銀合金極板が前記1枚のチタン極板
を挟んだ両側に、該チタン極板と対向するようにそれぞ
れ配設されていることを特徴としている。
【0007】また、前記金属板は、複数枚の銅極板又は
銀極板若しくは銅銀合金極板と、白金をコーティングし
た複数枚のチタン極板とから成り、該チタン極板と前記
銅極板又は銀極板若しくは銅銀合金極板とがそれぞれ1
枚づつ交互にかつ互いに対向するように配設されている
ことを特徴としてもよい。
【0008】さらに、本発明に係る金属イオン及び塩素
による液体の殺菌殺藻装置は、前記複数枚のチタン極板
のうち2枚が、その他のすべての金属板の最も外側にそ
れぞれ1枚づづ配設され、又は前記複数枚の銅極板又は
銀極板若しくは銅銀合金極板のうち2枚が、その他のす
べての金属板の最も外側にそれぞれ1枚づつ配設されて
いることを特徴としてもよい。
【0009】また、本発明に係る金属イオン及び塩素に
よる液体の殺菌殺藻装置は、水施設に所要濃度の塩分を
含む水を環流させる流路の途中に、所定の間隔をおいて
互いに対向するように配設した複数枚の金属板を有する
イオン・塩素発生器を設け、電源部からの電力によりそ
の金属板を電解させ、それにより生じた金属イオン及び
塩素を前記流路を通して水施設に送出し、該水施設の水
の殺菌殺藻を行う殺菌殺藻装置であって、前記金属板は
複数枚の銅極板又は銀極板若しくは銅銀合金極板から成
り、互いに隣接する銅極板又は銀極板若しくは銅銀合金
極板の間には、セロファン又は合成樹脂から成る隔膜が
配設され、前記銅極板又は銀極板若しくは銅銀合金極板
と当該隔膜とがそれぞれ交互にかつ対向するように配設
されていることを特徴としてもよい。
【0010】さらに、前記金属板は2枚とし、前記隔膜
を1枚として、2枚の金属板の間に隔膜を挟むようにし
て配設されていることを特徴としてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。本発明に係る殺菌殺藻装置は、主
としてイオン・塩素発生器16と電源装置17とからな
り、図1、2、3(A)、(B)、4〜8はイオン・塩
素発生器の一例を示した図で、このうち図1、図2は、
イオン・塩素発生器16の要部の斜視図、図3(A)は
外観概略図の正面図、図3(B)は同側面図、図4〜図
8は要部の概略側面図である。これらの図において1は
中空の略有底短筒状をしたケーシング、1aはそのケー
シング1の一側面に設けた水の吸入口、1bは吸入口1
aの対向面に設けた水の吐出口である。2はケーシング
1内に水平に保持された水平板で、この水平板2には複
数の係合穴2aが形成されていて、その大きさはボルト
3の一端部に形成されたねじ3aを挿通できる大きさと
する。
【0012】本発明の第1の実施の形態は、主に図1〜
6に示されている。ここで、4、5は金属板で、このう
ち4は銅極板又は銀極板若しくは銅銀合金極板で(以下
金属極板4という)図示例では略縦長の長方形に形成さ
れ、その一端にねじ穴4aが穿設されており、このねじ
穴4aに前記ボルト3の一端3b(下端側)を螺合して
取り付ける一方、他端側3a(上端側)は前記水平板2
の係合穴2aに差し込んで水平板2の上側からナット6
で緊締する。また、5は高度の耐触性を有するチタン極
板で(以下チタン極板5という)、図示例では前記金属
極板4の厚さより半分以下の厚さに薄く形成されてお
り、不溶解性、耐久性及び電解水質の安全性等を向上さ
せるため、白金(その他イリジウム、パラジウム、ロジ
ウムなどの白金族)によりコーティング(めっきあるい
は焼成)されている。なお、白金のコーティング厚は、
1〜5μmにするのが一般的である。このチタン極板5
の一端は直角に折り曲げ加工され、ねじ穴5aに前記ボ
ルト3の一端3b(下端側)を差し込んで下側からナッ
ト6で緊締する。また、ボルト3の他端側3a(上端
側)は前記水平板2の係合穴2aに差し込んで水平板2
の上側からナット6で緊締する。なお、金属極板4、チ
タン極板5は図示の形状に限定されず、その他の四角
形、丸、三角等形状は任意である。
【0013】図1、2、5、6では、上記金属極板4、
チタン極板5はともに複数であり、金属極板4とチタン
極板5とは、それらの面が互いに対向するように水平板
2に取り付けられるとともに、隣接する金属板は異なる
もの、すなわち、金属極板4とチタン極板5とは、交互
に入れ替わるように配設される。
【0014】ここで、図1及び図5の図示例では、金属
極板4が3枚であるのに対し、チタン極板5が2枚であ
り、このうち2枚の金属極板4がその他のすべての金属
板4、5の最も外側にそれぞれ配設され、当該2枚の金
属極板4の内側面に隣接かつ対向して2枚のチタン極板
5がそれぞれ配設され、さらにその2枚のチタン極板5
に挟まれるように、かつ対向して1枚の金属極板4が配
設される例が示されている。
【0015】また、図2及び図6図示例では、金属極板
4が2枚であるのに対し、チタン極板5が3枚であり、
前述した図1及び図5に示した図示例とは金属極板4と
チタン極板5との配置の位置がちょうど逆になるような
関係である。すなわち、2枚のチタン極板5がその他の
すべての金属板4、5の最も外側にそれぞれ配設され、
当該2枚のチタン極板5の内側面に隣接かつ対向して2
枚の金属極板4がそれぞれ配設され、さらにその2枚の
金属極板4に挟まれるように、かつ対向して1枚のチタ
ン極板5が配設される例が示されている。
【0016】なお、上記図1、図5及び図2、図6で示
した図示例は、金属極板4及びチタン極板5がともに複
数である場合の一例であり、本発明では隣接する金属板
が金属極板4とチタン極板5とに交互に入れ替わるよう
に配設されればよく、金属板の数は問わない。また、そ
の際、それぞれの金属極板4とチタン極板5との間隔
は、均一した金属イオン及び塩素を供給するために、同
間隔であることが望ましい。
【0017】さらに、図4では、金属極板4が、2枚で
あるのに対し、チタン極板5は1枚である例を示してお
り、チタン極板5が、2枚の金属極板4の間に挟まれ、
かつチタン極板5の外側両面と金属極板4のそれぞれの
内側面が互いに対向するように水平板2に並設して取り
付けられている。
【0018】次に、第2の実施の形態では、第1の実施
の形態のうち、チタン極板5の代わりに、隔膜7を用い
るものであり、図7及び図8にその実施の形態の一例の
概略図が示されている。隔膜7は、金属イオンを透過さ
せないバリア性を有するセロファン又は合成樹脂を材料
として形成された薄い膜である。この隔膜7の水平板2
への取り付けは、例えば上記ボルト3のねじ3aと同じ
大きさのねじを上端に有する連結具8の下端にステンレ
ス等のフレームを連結し、該フレームの中に隔膜7を張
り、連結具8の上端のねじを水平板2の下側の係合穴2
aに差し込んで水平板2の上側からナット6で緊締する
ような方法が考えられるが、その取り付け方法は問わな
い。
【0019】この隔膜7は、隣接する金属極板4同士を
隔てるために設置するものであり、隣接する金属極板4
と4との間に挟まれるようにそれぞれ配設されるととも
に、金属極板4と対向するように配設される。このう
ち、図7では、金属極板4が2枚で隔膜7が1枚である
例を示している。また、図8では、金属極板4が3枚で
あり、隔膜7が2枚である例を示しているが、本発明は
金属極板4と4との間に隔膜7が挟まれるように配設さ
れていればよく、金属極板4及び隔膜7の数はそれ以上
でもよい。その場合、隔膜7の数は金属極板4よりも1
枚少なくなる。
【0020】次に、電源装置17は、イオン・塩素発生
器16に電気を供給するもので、作動時間、陽極と陰極
との切り替え、電気量等を制御する機能を合わせて持っ
ている。
【0021】図9は本発明に係る殺菌殺藻装置が実施さ
れる水循環システムを示した概略図である。このうち1
1は池、プール、水槽等の水施設、12はその水施設1
1に水を供給する濾過器、タンク、上水道等の水供給
源、13はその水供給源12と水施設11をつなぎ、所
定の水量が流れるようにした流路である。そして、該流
路13の途中に各種バルブ15(バイパスバルブ15
a、ドレインバルブ15b)を介してイオン・塩素発生
器16が設けられている。また、当該イオン・塩素発生
器は出力ケーブル18を介して電源装置17と接続され
ている。
【0022】この水循環システムを循環する水には、塩
素を発生させるのに必要な塩化ナトリウム(NaCl)
が添加されている。水に含まれる塩分濃度は比較的低く
てよいが、その数値は、具体的には、水施設の種類や水
量の大小等により相対的に決定される。
【0023】そして、この塩分を含む水が水供給源12
から流路13を介して吸入口1aを通してイオン・塩素
発生器16内に供給され、第1の実施の形態において、
チタン極板5を陽極とし、それと対向する金属極板4を
陰極として通電すると、塩化ナトリウムが電気分解され
塩素(次亜塩素酸)が発生する。一方、チタン極板5を
陰極とし、それと対向する金属極板4を陽極として通電
すると、金属極板4が電解して、銅又は銀の金属イオン
が発生する。また、第2の実施の形態においては、隔膜
7を隔てた隣接する金属極板4の一方を陽極とし、他方
を陰極として通電すると、塩化ナトリウムが電気分解さ
れ、塩素が発生するとともに、陽極の金属極板4が電解
して、金属イオンが発生する。
【0024】また、金属極板4が陽極の場合には、発生
した金属イオンは陰極に引き寄せられるが、第1の実施
の形態において、チタン極板5が陰極である場合は、金
属極板4が陰極である場合に比べて水素ガスを発生しに
くいという性質を有する。従って、金属イオンの電荷は
失われず、もとの金属に戻ることがなくなるので、陰極
付近での当該金属の粉体の析出も大幅に減少する。さら
に、第2の実施の形態においては、陰極が金属極板4で
あるため、その付近では水素ガスが発生するものの、隔
膜7は金属イオンを透過しない性質を有するので、金属
イオンは陰極の金属極板4に到達することはできず、金
属イオンは、陰極付近の水素ガスと融合することがなく
なる。従って、本発明においては、発生した大半の金属
イオンを水中に拡散させることができるので、それが持
つ殺菌殺藻力を維持することができる。
【0025】ここで、金属板の陽極と、陰極とは、所定
の時間間隔を置いて、自動で切り替わるように電源装置
17で設定しておく。そして、この陽極から陰極への切
り替えと陰極から陽極への切り替えを1サイクルとし、
例えば1時間で数サイクルの工程を行えるように設定す
ることで、安定した金属イオン及び塩素を含む水(以下
電解水という)を供給することができる。また、金属極
板4が陽極である場合には、電解により金属極板4が消
耗するが、陽極と陰極を交互に切り換えることにより、
一部の金属極板4が極端に消耗することを防止すること
ができ、金属極板4の効率的な利用を図ることができ
る。
【0026】以上のようにして作られた電解水は、吐出
口1bから流路13を介して水施設11へ送られる。そ
して水施設11において、水の殺菌殺藻が行なわれる。
また、上記水施設11にはドレーン19や排水口20が
設けられていて、そこから一部はヘアーストレーナー2
1、循環ポンプ22等を介して噴水23に利用された
り、あるいは別のヘアーストレーナー24、循環ポンプ
25等を介して濾過器12へ送り、その濾過器12で濾
過された水が再び流路13を通して水施設11へ送られ
て、循環されるようになっている。
【0027】ここで、前記電解水は、金属イオンの触媒
作用によって、塩素との相乗効果が生じるので、従来の
金属イオンのみを利用する水施設の殺菌殺藻装置に比べ
て約10倍から1000倍の極めて高い殺菌殺藻効果を
奏することができる。また、塩素系薬剤の使用が不要と
なるのに加え、前記電解工程を経て形成された電解水に
含まれる塩素は、塩素系薬剤を用いた場合と比べて約1
/10から1/50程度の残留塩素濃度で同等の殺菌殺
藻力を有するので、上述した塩素系薬剤を用いた場合に
生じるような弊害の発生を抑制することができる。さら
に、当該電解水に含まれる塩素は、水施設の殺菌殺藻を
行った後は、短時間で活性を失い、低濃度の溶解塩に戻
る。従って、還流する水に一旦塩化ナトリウムが添加さ
れれば、長時間塩化ナトリウムを再添加する必要はない
ので、手数及びコストの面で効率的であり、また利用者
にとっても安全でかつ環境にもやさしい。また、水施設
の汚れの状況により、殺菌殺藻力を増強又は低減したい
場合には、電源装置17において電流量を調整し、金属
極板4、チタン極板5及び塩化ナトリウムの電解量を調
節することで金属イオン及び塩素の発生量を増減するこ
とができるので、水の殺菌殺藻を効率的かつ極めて容易
に行うことができる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、所要濃度の塩分を含ん
だ水の中にイオン・塩素発生器を配設し、通電すること
により、銀等の金属イオンに加え、塩素が発生すること
になり、金属イオンの触媒作用によって、塩素との相乗
効果が生じるので、金属イオンのみで水を殺菌処理する
場合に比べて約10倍から1000倍の極めて高い殺菌
殺藻効果を奏することができる。
【0029】また、本発明によれば、水の電気分解によ
って金属極板に付着しがちなカルシウム、シリカ、金属
粉体等の固形付着物を、金属板の陽極と陰極とをそれぞ
れ切り換えながら通電することにより取り除くことがで
き、金属板をクリーンアップすることができる。
【0030】また、本発明によれば、塩素系薬剤を用い
ることなく格段と優れた水施設の水の殺菌殺藻効果が得
られ、しかも電源装置によって電流量を調節するだけ
で、金属イオン及び塩素の量を調整することができるの
で、使用方法が簡易であるとともにコストの低減が図ら
れ、また水施設に水を環流させるシステム自体の耐久性
を向上させるとともに、人体に安全で快適な水施設を利
用者に供給することができる。
【0031】また、本発明によれば一度発生させた金属
イオンは、その大半(約70%以上)が再びもとの金属
に戻ることがなくなるので、金属イオンの殺菌殺藻力を
維持することがるとともに、それによる金属粉体の析出
の大幅な減少により、水施設の中の水の汚れを防止する
ことができる。
【0032】さらに、チタン極板は白金によりコーティ
ングされているので耐久性があり、長期間の使用により
白金コーティングが薄れてきた場合には、再び白金コー
ティングすれば何度でも使用できるので、経済的であ
り、またリサイクル使用できるので資源の有効利用、ひ
いては環境保護にも貢献できる。
【0033】また、チタン極板と銀又は銅若しくは銅銀
合金極板とを交互に配設することで、銀又は銅若しくは
銅銀合金極板が電解作用により効率よく溶解するので、
それらの極板の有効利用を図ることができる。
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態におけるイ
オン・塩素発生器の要部の分解斜視図であり、金属極板
が3枚、チタン極板が2枚使用されている場合の例を示
している。
【図2】図2は、第1の実施の形態におけるイオン・塩
素発生器の要部の分解斜視図であり、チタン極板が3
枚、金属極板が2枚使用されている場合の例を示してい
る。
【図3】図3(A)は、本発明に係るイオン・塩素発生
器の外観を示した正面略図、図3(B)は、同側面略図
である。
【図4】図4は、第1の実施の形態のうち、金属極板を
2枚、チタン極板を1枚使用して組み立てた場合のイオ
ン・塩素発生器の要部の概略側面図である。
【図5】図5は、第1の実施の形態のうち、金属極板を
3枚、チタン極板を2枚使用して組み立てた場合のイオ
ン・塩素発生器の要部の概略側面図である。
【図6】図6は、第1の実施の形態のうち、チタン極板
を3枚、金属極板を2枚使用して組み立てた場合のイオ
ン・塩素発生器の要部の概略側面図である。
【図7】図7は、本発明の第2の実施の形態におけるイ
オン・塩素発生器の要部の概略側面図であり、金属極板
が2枚、隔膜が1枚である場合の例を示している。
【図8】図8は、第2の実施の形態におけるイオン・塩
素発生器の要部の概略側面図であり、金属極板が3枚、
隔膜が2枚使用されている場合の例を示している。
【図9】図9は本発明に係る殺菌殺藻装置が実施される
水循環システムを示した概略図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 水平板 2a 係合穴 3 ボルト 3a・3b ねじ部 4 銀極板又は銅極板若しくは銅銀合金極板 5 チタン極板 6 ナット 7 隔膜 8 連結具 11 水施設 12 水供給源 13 流路 14 殺菌殺藻装置 16 イオン・塩素発生器 17 電源装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/50 531 C02F 1/50 531F 531M 540 540B 550 550D 560 560F

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水施設に所要濃度の塩分を含む水を環流さ
    せる流路の途中に、所定の間隔をおいて互いに対向する
    ように配設した複数枚の金属板を有するイオン・塩素発
    生器を設け、電源部からの電力によりその金属板を電解
    させ、それにより生じた金属イオン及び塩素を前記流路
    を通して水施設に送出し、該水施設の水の殺菌殺藻を行
    う殺菌殺藻装置であって、前記金属板が2枚の銅極板又
    は銀極板若しくは銅銀合金極板と、白金をコーティング
    した1枚のチタン極板とから成り、前記2枚の銅極板又
    は銀極板若しくは銅銀合金極板が前記1枚のチタン極板
    を挟んだ両側に、該チタン極板と対向するようにそれぞ
    れ配設されていることを特徴とする金属イオン及び塩素
    による液体の殺菌殺藻装置。
  2. 【請求項2】水施設に所要濃度の塩分を含む水を環流さ
    せる流路の途中に、所定の間隔をおいて互いに対向する
    ように配設した複数枚の金属板を有するイオン・塩素発
    生器を設け、電源部からの電力によりその金属板を電解
    させ、それにより生じた金属イオン及び塩素を前記流路
    を通して水施設に送出し、該水施設の水の殺菌殺藻を行
    う殺菌殺藻装置であって、前記金属板が複数枚の銅極板
    又は銀極板若しくは銅銀合金極板と、白金をコーティン
    グした複数枚のチタン極板とから成り、該チタン極板と
    前記銅極板又は銀極板若しくは銅銀合金極板とがそれぞ
    れ1枚づつ交互にかつ互いに対向するように配設されて
    いることを特徴とする金属イオン及び塩素による液体の
    殺菌殺藻装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の殺菌殺藻装置において、
    前記複数枚のチタン極板のうち2枚が、その他のすべて
    の金属板の最も外側にそれぞれ1枚づづ配設されている
    ことを特徴とする金属イオン及び塩素による液体の殺菌
    殺藻装置。
  4. 【請求項4】請求項2に記載の殺菌殺藻装置において、
    前記銅極板又は銀極板若しくは銅銀合金極板のうち2枚
    が、その他のすべての金属板の最も外側にそれぞれ1枚
    づつ配設されていることを特徴とする金属イオン及び塩
    素による液体の殺菌殺藻装置。
  5. 【請求項5】水施設に所要濃度の塩分を含む水を環流さ
    せる流路の途中に、所定の間隔をおいて互いに対向する
    ように配設した複数枚の金属板を有するイオン・塩素発
    生器を設け、電源部からの電力によりその金属板を電解
    させ、それにより生じた金属イオン及び塩素を前記流路
    を通して水施設に送出し、該水施設の水の殺菌殺藻を行
    う殺菌殺藻装置であって、前記金属板は複数枚の銅極板
    又は銀極板若しくは銅銀合金極板から成り、互いに隣接
    する銅極板又は銀極板若しくは銅銀合金極板の間には、
    セロファン又は合成樹脂から成る隔膜が配設され、前記
    銅極板又は銀極板若しくは銅銀合金極板と当該隔膜とが
    それぞれ交互にかつ対向するように配設されていること
    を特徴とする金属イオン及び塩素による液体の殺菌殺藻
    装置。
  6. 【請求項6】水施設に所要濃度の塩分を含む水を環流さ
    せる流路の途中に、所定の間隔をおいて互いに対向する
    ように配設した複数枚の金属板を有するイオン・塩素発
    生器を設け、電源部からの電力によりその金属板を電解
    させ、それにより生じた金属イオン及び塩素を前記流路
    を通して水施設に送出し、該水施設の水の殺菌殺藻を行
    う殺菌殺藻装置であって、前記金属板は2枚の銅極板又
    は銀極板若しくは銅銀合金極板から成り、互いに対向す
    るように配設されるとともに、当該2枚の銅極板又は銀
    極板若しくは銅銀合金極板の間には、セロファン又は合
    成樹脂から成る1枚の隔膜が配設されていることを特徴
    とする金属イオン及び塩素による液体の殺菌殺藻装置。
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