JP2000246244A - 膜ろ過式水処理装置におけるろ過膜洗浄方法 - Google Patents

膜ろ過式水処理装置におけるろ過膜洗浄方法

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JP2000246244A JP11055911A JP5591199A JP2000246244A JP 2000246244 A JP2000246244 A JP 2000246244A JP 11055911 A JP11055911 A JP 11055911A JP 5591199 A JP5591199 A JP 5591199A JP 2000246244 A JP2000246244 A JP 2000246244A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業を簡単にする。コストを安くする。 【解決手段】 原水を処理槽1内に入れ、原水中に浸漬
したろ過膜ユニット2によりろ別処理を行う膜ろ過式水
処理装置において、ろ過膜ユニット2のろ過膜表面を洗
浄する方法である。処理槽1内に入れられた原水である
槽内水中にプラスチック粒子Pを投入する。処理槽1内
の槽内水中に曝気することによって槽内水および気泡の
流れを形成し、プラスチック粒子Pを槽内水の流れにの
せて流動させる。プラスチック粒子Pをろ過膜表面に接
触させることによりろ過膜表面から付着汚泥を離脱させ
る。 【請求項2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、下水、産業排
水、生活排水、河川水等の有機性排水および無機性排水
からなる原水を処理槽内に入れ、原水中に浸漬したろ過
膜ユニットによりろ別処理を行う膜ろ過式水処理装置に
おいて、ろ過膜ユニットのろ過膜表面を洗浄する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】最近、有
機性排水および無機性排水を処理するための水処理方法
として、膜ろ過技術を応用したものが提案されている。
この方法は、上記排水からなる原水を処理槽内に入れ、
原水中に浸漬したろ過膜ユニットにより原水中に含まれ
る固形分のろ別処理を行う膜ろ過式水処理装置を用いて
行われる。
【0003】しかしながら、膜ろ過技術を応用した水処
理方法では、水処理装置の運転を継続していると、ろ過
膜表面に徐々に汚泥が付着し、ろ過抵抗が上昇して膜を
透過する透水量が減少する。したがって、ろ過膜表面の
付着汚泥を離脱させるために、ろ過膜表面を定期的に洗
浄する必要がある。
【0004】従来、このようなろ過膜表面の洗浄は、水
処理装置の運転を停止し、ろ過膜ユニットを処理槽から
取り出して別個に用意された洗浄用槽に移して、洗浄装
置を用いたり、薬品を用いたりして行われている。した
がって、作業が面倒になるとともに、ろ過膜ユニットの
移送装置や洗浄用槽が必要となるため設備費が高くな
り、その結果コストが高くなるという問題がある。しか
も、ろ過膜ユニットの洗浄時には水処理を中断しなけれ
ばならず、工程管理上不利である。
【0005】この発明の目的は、上記問題を解決し、作
業が簡単になるとともにコストを安くしうる膜ろ過式水
処理装置におけるろ過膜洗浄方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段と発明の効果】請求項1の
発明による膜ろ過式水処理装置におけるろ過膜洗浄方法
は、原水を処理槽内に入れ、原水中に浸漬したろ過膜ユ
ニットによりろ別処理を行う膜ろ過式水処理装置におい
て、ろ過膜ユニットのろ過膜表面を洗浄する方法であっ
て、処理槽内に入れられた原水である槽内水中に水不溶
性粒子を投入し、水不溶性粒子をろ過膜表面に接触させ
ることによりろ過膜表面から付着汚泥を離脱させること
を特徴とするものである。
【0007】請求項1の発明の膜ろ過式水処理装置にお
けるろ過膜洗浄方法によれば、処理槽内に入れられた原
水である槽内水中に水不溶性粒子を投入し、水不溶性粒
子をろ過膜表面に接触させることによりろ過膜表面から
付着汚泥を離脱させるので、ろ過膜ユニットを処理槽か
ら取り出して他の洗浄用槽に移し、この槽内でろ過膜ユ
ニットの洗浄を行う必要はなく、洗浄作業が簡単にな
る。また、洗浄用槽や、ろ過膜ユニットを処理槽から洗
浄用槽に移送するための装置を必要としないので、設備
費が安くなる。そして、洗浄作業が簡単になるとともに
設備費が安くなるので、作業に要するコストが安くな
る。しかも、ろ過膜ユニットによる水処理を継続しつ
つ、ろ過膜を洗浄することができるので、工程管理上極
めて有効である。さらに、水不溶性粒子を用いるので、
この粒子から溶解成分の溶出が起こらない。
【0008】請求項2の発明による膜ろ過式水処理装置
におけるろ過膜洗浄方法は、請求項1の発明において、
処理槽内に槽内水の流れを形成し、水不溶性粒子を槽内
水の流れにのせて流動させるものである。この場合、流
動する水不溶性粒子がろ過膜の表面に接触し、ろ過膜表
面に付着堆積した付着汚泥がせん断力によりろ過膜表面
から離脱させられる。したがって、ろ過膜表面の洗浄効
率が優れたものとなる。処理槽において、嫌気性微生物
による処理を並行して行う場合は、攪拌機や水流ポンプ
により槽内水の流れを形成することが好ましい。処理槽
において、好気性微生物による処理を並行して行う場合
は、槽内水中に空気を吹き込むことにより槽内水の流れ
を形成することが好ましい。
【0009】請求項3の発明による膜ろ過式水処理装置
におけるろ過膜洗浄方法は、請求項1または2の発明に
おいて、処理槽内の槽内水中に曝気することによって槽
内水および気泡の流れを形成し、水不溶性粒子を槽内水
の流れにのせて流動させるものである。この場合、流動
する気泡によってもろ過膜表面の付着汚泥が離脱させら
れるので、ろ過膜表面の洗浄効率が一層優れたものとな
る。
【0010】請求項1〜3のいずれかの発明のろ過膜洗
浄方法において、水不溶性粒子の材質はプラスチックで
あることが好ましい。プラスチックとしては、ポリスチ
レン、ポリプロピレン、ポリエチレン等が用いられる。
この場合、水不溶性粒子が接触することによるろ過膜表
面の傷付きを防止し、ろ過膜ユニットを長期間にわたっ
て使用することができる。プラスチック以外の粒子の場
合には、ろ過膜表面を傷付け易く、ろ過膜ユニットの交
換を比較的短期間に行わなければならず、コストが高く
なる。
【0011】請求項1〜4のいずれかの発明のろ過膜洗
浄方法において、水不溶性粒子の比重が0.8〜1.2
であることが好ましい。この場合、粒子の比重が処理槽
内の槽内水の比重に近いため、粒子は処理槽内を適切に
流動し、ろ過膜表面の洗浄効率が優れたものとなる。
【0012】請求項1〜5のいずれかの発明のろ過膜洗
浄方法において、槽内水中に入れる水不溶性粒子の量
を、処理槽に対して容量比で15%以下とすることが好
ましく、同じく5%以下とすることが望ましい。必要以
上の水不溶性粒子を投入すると、処理槽内の実質の容積
が減少するので、水処理効率の点から見て好ましくな
い。処理槽に対して容量比で15%以下、望ましくは5
%以下の水不溶性粒子を投入することにより、十分なろ
過膜表面の洗浄効果が得られる。
【0013】請求項8の発明による膜ろ過式水処理装置
におけるろ過膜洗浄方法は、請求項1〜7のいずれかの
発明において、処理槽内に、水不溶性粒子の粒径よりも
小さい目開きを有する網状体により仕切られかつ水不溶
性粒子の存在しない区画を設け、ろ過膜表面から離脱し
た汚泥を、上記区画から槽外に排出することがある。こ
の場合、網状体の働きにより水不溶性粒子の上記区画内
への侵入が防止され、その結果水不溶性粒子が槽外に排
出される汚泥中に混在することが防止される。処理槽内
において槽内水の流れが形成されている場合、網状体が
汚泥により目詰まりすることもない。
【0014】請求項8の発明のろ過膜洗浄方法におい
て、処理槽内の汚泥濃度を検出し、検出された汚泥濃度
が設定値以上になった場合に処理槽内から汚泥を排出す
ることがある。
【0015】請求項10の発明による膜ろ過式水処理装
置におけるろ過膜洗浄方法は、請求項1〜9のいずれか
の発明において、ろ過膜表面の洗浄開始時に処理槽の槽
内水中へ水不溶性粒子を投入し、洗浄終了時に処理槽内
の槽内水および水不溶性粒子を槽外に排出するととも
に、槽内水と水不溶性粒子とを分離して槽内水を処理槽
内に戻すものである。この場合、ろ過膜表面の洗浄時だ
けに、水不溶性粒子が処理槽内に存在するので、洗浄時
以外に水不溶性粒子がろ過膜表面に接触することはな
く、ろ過膜に必要以上のせん断力を与えることによるろ
過膜表面の早期の摩耗を防止することができる。
【0016】請求項10の発明のろ過膜洗浄方法におい
て、ろ過膜のろ過抵抗を検出し、検出されたろ過抵抗と
設定値とを比較することにより、ろ過膜表面の洗浄開始
および洗浄終了を行うことが好ましい。この場合、制御
装置を使用することにより、ろ過膜の洗浄作業を容易に
自動化することができ、工程管理上極めて有効である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を、
図面を参照して説明する。
【0018】図1はこの発明の方法が適用される膜ろ過
式水処理装置の第1の具体例を示す。
【0019】図1において、膜ろ過式水処理装置は、処
理槽(1) と、処理槽(1) 内に配置されたろ過膜ユニット
(2) と、処理槽(1) 内におけるろ過膜ユニット(2) より
も下方の部分に配置された曝気装置(3) と、曝気装置
(3) に空気を送り込むブロワ(19)とを備えている。
【0020】処理槽(1) には、送水ポンプ(4) により原
水供給管(5) を通して原水が供給されるようになされて
いる。処理槽(1) 内におけるろ過膜ユニット(2) よりも
下方の部分に、水平網状体(6) により仕切られた汚泥排
出区画(7) が設けられており、この区画(7) 内に曝気装
置(3) が配置されている。網状体(6) の目開きは、後述
するプラスチック粒子(P) の粒径よりも小さくなってい
る。
【0021】処理槽(1) の周壁における網状体(6) より
も下方の部分に汚泥排出管(8) が接続され、汚泥排出ポ
ンプ(9) によりこの区画(7) 内から汚泥排出管(8) を通
して汚泥を排出するようになされている。汚泥排出管
(8) の途中にバルブ(10)が設けられている。また、処理
槽(1) には、処理槽(1) 内の槽内水中の汚泥濃度を検出
する汚泥濃度計(11)が設けられている。汚泥排出ポンプ
(9) 、バルブ(10)および汚泥濃度計(11)は図示しない制
御装置に接続されており、制御装置は、汚泥濃度計(11)
により検出された槽内水中の汚泥濃度が第1の設定値以
上になった場合に、バルブ(10)を開くとともにポンプ
(9) を起動し、これとは逆に槽内水中の汚泥濃度が第1
の設定値よりも低い第2の設定値以下なった場合に、バ
ルブ(10)を閉じるとともにポンプ(9) を停止させるよう
になっている。
【0022】処理槽(1) の周壁における網状体(6) より
も上方の部分にプラスチック粒子(P) および槽内水の循
環管(12)が接続されている。循環管(12)の他端は、処理
槽(1) 内上端部に設けられたプラスチック粒子回収容器
(13)上に臨んでいる。プラスチック粒子回収容器(13)
は、プラスチック粒子(P) の粒径よりも小さい目開きを
有する網状体で形成されており、その底壁(13a) は図示
しない開閉装置により開閉させられるようになってい
る。ろ過膜の洗浄を行わない場合には、プラスチック粒
子回収容器(13)の底壁(13a) は閉じられている。そし
て、処理槽(1) 内の槽内水およびプラスチック粒子がポ
ンプ(14)により処理槽(1) 内から吸引されてプラスチッ
ク粒子回収容器(13)内に吐出され、プラスチック粒子
(P) がプラスチック粒子回収容器(13)に回収されるとと
もに、槽内水は処理槽(1) 内に戻るようになっている。
なお、循環管(12)の途中にバルブ(15)が設けられてい
る。
【0023】ろ過膜ユニット(2) に、ろ過膜ユニット
(2) で得られたろ過処理水を送り出す処理水送出管(16)
が接続されており、処理槽(1) 内の槽内水がポンプ(17)
により吸引されてろ過膜ユニット(2) のろ過膜に透過さ
せられ、ろ過処理水が処理水送出管(16)を通して送り出
されるようになっている。なお、ろ過膜ユニット(2) と
しては、平膜を用いた平膜モジュールや、中空糸状膜を
用いたキャピラリーモジュール等、適当なモジュールを
備えている。
【0024】処理水送出管(16)におけるポンプ(17)より
もろ過膜ユニット(2) 側の部分に、ろ過膜を通して槽内
水を吸引するさいの負圧である吸引圧力を計測する圧力
計(18)が設けられている。ろ過膜のろ過抵抗が増大する
と負圧である吸引圧力が下がり、圧力計(18)の指示値が
下降するので、圧力計(18)の指示値を指標としてろ過膜
洗浄の開始および終了時期を自動的に判断することがで
きる。すなわち、圧力計(18)の指示値が下降するとろ過
膜ユニット(2) のろ過膜表面に汚泥が付着してろ過抵抗
が大きくなったことになるので、ろ過膜の洗浄を開始
し、同じく圧力計(18)の指示値が上昇するとろ過膜ユニ
ット(2) のろ過膜表面の付着汚泥が離脱させられてろ過
抵抗が小さくなったことになるので、洗浄を終了する。
具体的には、圧力計(18)、回収容器(13)の底壁(13a) の
開閉装置、ポンプ(14)およびバルブ(15)は図示しない制
御装置に接続されており、制御装置は、圧力計(18)の指
示値の絶対値が第1の設定値以上になると、回収容器(1
3)の底壁(13a) を開いてプラスチック粒子(P) を処理槽
(1) の槽内水中に投入してろ過膜の洗浄を開始する。ま
た、制御装置は、圧力計(18)の指示値の絶対値が第1の
設定値よりも小さい第2の設定値以下になると、回収容
器(13)の底壁(13a) を閉じ、さらにバルブ(15)を開くと
ともにポンプ(14)を起動し、処理槽(1) 内の槽内水およ
びプラスチック粒子をポンプ(14)により処理槽(1) 内か
ら吸引してプラスチック粒子回収容器(13)内に吐出し、
プラスチック粒子(P) を回収容器(13)に回収するととも
に、槽内水を処理槽(1) 内に戻して洗浄を終了する。
【0025】上記膜ろ過式水処理装置において、下水、
産業排水、生活排水、河川水等の有機性排水および無機
性排水からなる原水を、ポンプ(4) により原水供給管
(5) を通して処理槽(1) 内に供給する。このとき、処理
槽(1) 内の水位がろ過膜ユニット(2) の上端よりも上方
になるように原水の供給が制御される。なお、2つのバ
ルブ(10)(15)は閉じているとともに、汚泥排出ポンプ
(9) およびポンプ(14)は停止させられている。
【0026】そして、ブロワで曝気装置(3) に空気を送
り込むことによって、ろ過膜ユニット(2) の下方から処
理槽(1) 内に入れられた原水である槽内水中に曝気しつ
つ、吸引ポンプ(17)で吸引すると、槽内水中に含まれる
無機物および有機物等の固形分がろ過膜ユニット(2) の
ろ過膜によりろ別され、ろ過膜を透過したろ過処理水が
吸引管(16)を通して送り出される。こうして、水処理が
行われる。なお、この水処理のさいに、必要に応じて好
気性微生物を用いた処理を並行して行う。
【0027】上述した水処理中には、回収容器(13)の底
壁(13a) は閉じられており、回収容器(13)の中に比重
0.8〜1.2のプラスチック、たとえばポリスチレン
からなるたとえば球状のプラスチック粒子(P) が、処理
槽(1) に対して容積比で15%以下、望ましくは5%以
下となるように入れられている。
【0028】水処理を続けると、汚泥がろ過膜ユニット
(2) のろ過膜表面に付着し、ろ過抵抗が増大して負圧で
ある吸引圧力が下がり、圧力計(18)の指示値が下がる。
制御装置は、圧力計(18)の指示値の絶対値が第1の設定
値に達すると、プラスチック粒子(P) 回収容器(13)の底
壁(13a) が開き、プラスチック粒子(P) が槽内水中に投
入される。曝気装置(3) により槽内水中に曝気されてい
るので、処理槽(1) 内において槽内水および気泡の流れ
が形成されており、プラスチック粒子(P) は槽内水の流
れにのって流動する。すると、気泡およびプラスチック
粒子(P) がろ過膜ユニット(2) のろ過膜表面を擦り、そ
のせん断力によってろ過膜表面の付着汚泥が離脱する。
こうして、ろ過膜の洗浄が行われる。なお、ろ過膜の洗
浄中も水処理は継続して行われる。
【0029】ろ過膜の洗浄を続けると、ろ過抵抗が減少
して負圧である吸引圧力が上がり、圧力計(18)の指示値
が上がる。制御装置は、圧力計(18)の指示値の絶対値が
第1の設定値よりも小さい第2の設定値以下になりかつ
定常状態となると、回収容器(13)の底壁(13a) を閉じ、
さらにバルブ(15)を開くとともにポンプ(14)を起動させ
る。すると、槽内水およびプラスチック粒子(P) がポン
プ(14)により処理槽(1) 内から吸引されて回収容器(13)
内に吐出され、プラスチック粒子(P) が回収容器(13)に
回収されるとともに槽内水が処理槽(1) 内に戻される。
こうして、ろ過膜の洗浄が終了する。
【0030】また、ろ過膜の洗浄を続けると、処理槽
(1) 内の槽内水中の汚泥濃度が高くなる。汚泥濃度計(1
1)により検出される汚泥濃度が第1の設定値に達する
と、制御装置は、バルブ(10)を開くとともに汚泥排出ポ
ンプ(9) を起動させる。すると、汚泥が網状体(6) を通
過して槽内水とともに排出される。また、制御装置は、
汚泥濃度計(11)により検出される汚泥濃度が第1の設定
値よりも小さい第2の設定値以下になった場合に、バル
ブ(10)を閉じるとともに汚泥ポンプ(9) を停止させ、こ
れにより汚泥の排出が停止させられる。
【0031】次に、図1に示す装置を用いた具体的実験
例について述べる。
【0032】処理槽(1) の容積を10lとし、回収容器
(13)内には比重1.05のポリスチレンからなる粒径3
mmの球状プラスチック粒子(P) を500ml入れてお
いた。また、区画(7) を仕切るための網状体(6) および
回収容器(13)を形成する網状体の目開きをそれぞれ2m
mとしておいた。そして、水処理を行い、圧力計(18)の
指示値(吸引圧力)の絶対値が0.4kg/cm2 にな
った時点で回収容器(13)の底壁(13a) を開き、処理槽
(1) の槽内水中にプラスチック粒子(P) を投入し、ろ過
膜ユニット(2) のろ過膜表面の洗浄を開始した。
【0033】なお、汚泥濃度計(11)の指示値が1500
0mg/l以上になると汚泥の排出を行い、10000
mg/l以下になると汚泥の排出を停止した。
【0034】プラスチック粒子(P) の投入開始後、すな
わちろ過膜の洗浄開始後20時間経過した時点におい
て、圧力計(18)の指示値(吸引圧力)の絶対値は、0.
05kg/cm2 で定常状態となった。定常状態となっ
てから10時間経過した後、回収容器(13)の底壁(13a)
を閉じ、さらにバルブ(15)を開くとともにポンプ(14)を
起動させ、槽内水およびプラスチック粒子(P) をポンプ
により処理槽(1) 内から吸引して回収容器(13)内に吐出
し、プラスチック粒子(P) をプラスチック粒子(P) 回収
容器(13)に回収するとともに槽内水を処理槽(1) に戻し
た。
【0035】このような操作における水処理開始後の時
間と、圧力計(18)で検出される吸引圧力の絶対値との関
係を図2に示す。
【0036】図3はこの発明の方法が適用される水処理
装置の他の具体例を示す。
【0037】この装置の場合、処理槽(1) 内におけるろ
過膜ユニット(2) および曝気装置(3) よりも左方の部分
に、垂直網状体(21)により仕切られた汚泥排出区画(7)
が設けられている。網状体(21)の目開きは、プラスチッ
ク粒子(P) の粒径よりも小さくなっている。
【0038】処理槽(1) の周壁における網状体(21)より
も左方の部分の下端部に汚泥排出管(8) が接続され、汚
泥排出ポンプ(9) によりこの区画(7) 内から汚泥を排出
するようになされている。汚泥排出管(8) の途中にバル
ブ(10)が設けられている。
【0039】図3に示す装置のその他の構成は、図1に
示す装置と同じであり、同一物および同一部分には同一
符号を付して重複する説明を省略する。
【0040】なお、汚泥排出区画(7) の位置は、上述し
た2つの具体例に限られるものではなく、適宜変更可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の方法が適用される膜ろ過式水処理装
置の第1の具体例を示す概略図である。
【図2】図1に示す装置を用いて行った具体的実験例の
結果を示し、水処理開始後の時間と、圧力計で検出され
る吸引圧力の絶対値との関係を表すグラフである。
【図3】この発明の方法が適用される膜ろ過式水処理装
置の第2の具体例を示す概略図である。
【符号の説明】
(1):処理槽 (2):ろ過膜ユニット (3):曝気装置 (6)(21):網状体 (7):汚泥排出区画 (11):汚泥濃度計 (18):圧力計 (P):プラスチック粒子(水不溶性粒子)
フロントページの続き Fターム(参考) 4D006 GA02 HA01 HA42 HA93 JA37B JA37C JA37Z JA38A JA39A JA51A KA31 KA44 KB22 KC18 KE08Q KE12Q KE22Q KE23Q KE24Q MA01 MA03 PA02 PB08 PC64

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原水を処理槽内に入れ、原水中に浸漬し
    たろ過膜ユニットによりろ別処理を行う膜ろ過式水処理
    装置において、ろ過膜ユニットのろ過膜表面を洗浄する
    方法であって、 処理槽内に入れられた原水である槽内水中に水不溶性粒
    子を投入し、水不溶性粒子をろ過膜表面に接触させるこ
    とによりろ過膜表面から付着汚泥を離脱させることを特
    徴とする膜ろ過式水処理装置におけるろ過膜洗浄方法。
  2. 【請求項2】 処理槽内に槽内水の流れを形成し、水不
    溶性粒子を槽内水の流れにのせて流動させる請求項1記
    載の膜ろ過式水処理装置におけるろ過膜洗浄方法。
  3. 【請求項3】 処理槽内の槽内水中に曝気することによ
    って槽内水および気泡の流れを形成し、水不溶性粒子を
    槽内水の流れにのせて流動させる請求項1または2記載
    の膜ろ過式水処理装置におけるろ過膜洗浄方法。
  4. 【請求項4】 水不溶性粒子の材質がプラスチックであ
    る請求項1〜3のうちのいずれかに記載の膜ろ過式水処
    理装置におけるろ過膜洗浄方法。
  5. 【請求項5】 水不溶性粒子の比重が0.8〜1.2で
    ある請求項1〜4のうちのいずれかに記載の膜ろ過式水
    処理装置におけるろ過膜洗浄方法。
  6. 【請求項6】 槽内水中に入れる水不溶性粒子の量を、
    処理槽に対して容量比で15%以下とする請求項1〜5
    のうちのいずれかに記載の膜ろ過式水処理装置における
    ろ過膜洗浄方法。
  7. 【請求項7】 槽内水中に入れる水不溶性粒子の量を、
    処理槽に対して容量比で5%以下とする請求項6記載の
    膜ろ過式水処理装置におけるろ過膜洗浄方法。
  8. 【請求項8】 処理槽内に、水不溶性粒子の粒径よりも
    小さい目開きを有する網状体により仕切られかつ水不溶
    性粒子の存在しない区画を設け、ろ過膜表面から離脱し
    た汚泥を、上記区画から槽外に排出する請求項1〜7の
    うちのいずれかに記載の膜ろ過式水処理装置におけるろ
    過膜洗浄方法。
  9. 【請求項9】 処理槽内の汚泥濃度を検出し、検出され
    た汚泥濃度が設定値以上になった場合に処理槽内から汚
    泥を排出する請求項8記載の膜ろ過式水処理装置におけ
    るろ過膜洗浄方法。
  10. 【請求項10】 ろ過膜表面の洗浄開始時に処理槽の槽
    内水中へ水不溶性粒子を投入し、洗浄終了時に処理槽内
    の槽内水および水不溶性粒子を槽外に排出するととも
    に、槽内水と水不溶性粒子とを分離して槽内水を処理槽
    内に戻す請求項1〜9のうちのいずれかに記載の膜ろ過
    式水処理装置におけるろ過膜洗浄方法。
  11. 【請求項11】 ろ過膜のろ過抵抗を検出し、検出され
    たろ過抵抗と設定値とを比較することにより、ろ過膜表
    面の洗浄開始および洗浄終了を行う請求項10記載の膜
    ろ過式水処理装置におけるろ過膜洗浄方法。
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