JP2000246131A - 振動型分散粉砕装置 - Google Patents

振動型分散粉砕装置

Info

Publication number
JP2000246131A
JP2000246131A JP11371935A JP37193599A JP2000246131A JP 2000246131 A JP2000246131 A JP 2000246131A JP 11371935 A JP11371935 A JP 11371935A JP 37193599 A JP37193599 A JP 37193599A JP 2000246131 A JP2000246131 A JP 2000246131A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
stirring
casing
liquid
mixing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11371935A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Taniguchi
徹 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Reika Kogyo KK
Original Assignee
Reika Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Reika Kogyo KK filed Critical Reika Kogyo KK
Priority to JP11371935A priority Critical patent/JP2000246131A/ja
Publication of JP2000246131A publication Critical patent/JP2000246131A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mixers With Rotating Receptacles And Mixers With Vibration Mechanisms (AREA)
  • Crushing And Grinding (AREA)
  • Disintegrating Or Milling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望する大きさの粉粒を簡便な操作で得るこ
とができると共に、固体の粉状化や粉粒の更なる微細化
を迅速にかつ省力で行なうことができる振動型分散粉砕
装置を提供する。 【解決手段】内部に、2種以上の物質を収容するケーシ
ング1と、ケーシング1内に配置された擂り子3とから
なり、擂り子3及びケーシング1を相対的に往復振動さ
せると共に、ケーシング1内側面又は擂り子3の外側面
の少なくともどちらか一方側に凹3a及び凸3bを形成
し、ケーシング1内側面と擂り子3の外側面との間隙に
生じる挟圧力でもって、前記2種以上の物質の内少なく
とも1種以上を分散又は粉砕する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケーシング(所定
容器)内で振動する擂り子により、固体や粉体の凝集体
の粉砕、あるいは液体に混合した粉体の二次凝集粒の分
散を行う振動型の分散粉砕装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、多くの産業分野において、固体の
粉砕あるいは2種以上の物質、例えば、粉体と液体との
良質な混合物質(液体中に粉体が均一に分散混合した物
質)や水と油との良質な混合物質(エマルション)を得
ることが重要な技術的課題とされている。とくに、粉体
と液体との混合物質においては、液体中で粉体の二次凝
集粒(所謂、ダマ)が生じてしまい、一旦発生した二次
凝集粒を液体中で再度分散させることは極めて困難だか
らである。この現象は、粉体を高粘度の液体と混合させ
る場合において顕著に発生する。
【0003】そこで従来より、主に固体の粉状化や粉粒
物の更なる微細化に使用される装置として、ステータ
(ハウジング)の内側で円錐状のロータを高速回転さ
せ、このステータとロータに形成された擂り溝により擂
り潰しを行なう粉砕装置(以下、回転式粉砕装置とい
う)が提案されている。また、固形物を粉状に粉砕しな
がら更に液体との混合を行ない混合物質を得るための装
置として、水平方向に回動する複数の回転軸(2軸ある
いは3軸)に各々複数の回転フィンを取り付け、これら
の回転フィン同士の間隙に生じる挟圧力により固形物の
破砕を行なう2軸混合機あるいは3軸混合機と呼ばれる
装置(以下、回転フィン式混合機という)が提案されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記回
転式粉砕装置は、所望する粉粒の大きさの調整を、ステ
ータとロータとの間隙(ギャップ)の調整によって行な
っているが、この調整が困難であるという問題があっ
た。また、回転フィン式混合機は、破砕に多大な時間を
要する上、作業に危険が伴うという保安上の問題があっ
た。また、いずれの装置においても多大な動力を必要と
する。本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされた
ものであり、所望する大きさの粉粒を簡便な操作で得る
ことができると共に、固体の粉状化や粉粒の更なる微細
化を迅速にかつ省力で行なうことができる振動型分散粉
砕装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る本発明の振動型分散粉砕装置は、内
部に、2種以上の物質を収容するケーシングと、該ケー
シング内に配置された擂り子とからなり、擂り子及びケ
ーシングを相対的に往復振動させると共に、ケーシング
内側面又は擂り子の外側面の少なくともどちらか一方側
に凹凸を形成し、ケーシング内側面と擂り子の外側面と
の間隙に生じる挟圧力でもって、前記2種以上の物質の
内少なくとも1種以上を分散又は粉砕することを特徴と
する。
【0006】請求項2記載の振動型分散粉砕装置は、請
求項1記載の振動型分散粉砕装置において、摺り子の凹
凸形成面に、該凹凸を連通する連通溝(縦溝)を設け、
その端部が振動方向に開放されていることを特徴とす
る。
【0007】請求項3記載の振動型分散粉砕装置は、請
求項1及び請求項2記載の振動型分散粉砕装置におい
て、 摺り子を平板状に形成し、その表裏面の少なくと
もどちらか一方側に凹凸を形成したことを特徴とする。
【0008】請求項4記載の振動型分散粉砕装置は、請
求項1乃至請求項3記載の振動型分散粉砕装置におい
て、ケーシングの中間部から2種以上の物質を圧入して
ケーシング内を分流させて擂り潰しを行なうと共に、擂
り子内に擂り子の移動方向に沿って貫通する通路を設
け、擂り子が移動する際に、粉砕物を、前記貫通路を通
過させて、擂り子がケーシング内に収容された物質から
受ける押圧抵抗を削減することを特徴とする。
【0009】請求項5記載の攪拌混合システムは、請求
項1乃至請求項4記載の振動型分散粉砕装置と、内部に
被混合物質が収容されるケーシング内に配置された攪拌
体の振動によって前記被混合物質を攪拌混合する振動型
攪拌混合装置とを用いて液体と粉体との攪拌混合を行な
う攪拌混合システムであって、混合液中に発生する粉体
の二次凝集粒を前記振動型分散粉砕装置でもって擂り潰
し、粉体を液体中に均一に分散混合させることを特徴と
する。
【0010】請求項6記載の攪拌混合システムは、請求
項5記載の攪拌混合システムにおいて、振動型攪拌混合
装置への被混合物質の流入を横方向からとし、その流入
口近傍に攪拌体を設けたことを特徴とする。
【0011】請求項7記載の攪拌混合システムは、液体
と粉体又は一定の比率に計量された液体と粉体とを予め
攪拌混合した後、混合液中に発生する粉体の二次凝集粒
を請求項1乃至請求項4に記載の振動型分散粉砕装置で
もって擂り潰し、粉体を液体中に均一に分散混合させる
ことを特徴とする。
【0012】請求項8記載の攪拌混合システムは、請求
項7記載の攪拌混合システムにおいて、液体及び/又は
粉体が反応機能を有する物質であることを特徴とする。
【0013】請求項9記載の攪拌混合システムは、請求
項8記載の攪拌混合システムにおいて、液体と粉体を反
応させた後、分散粉砕処理することを特徴とする。
【0014】請求項10記載の攪拌混合システムは、請
求項8記載の攪拌混合システムにおいて、液体と粉体を
分散粉砕処理した後、反応させることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施例に基づい
て本発明の実施の形態を説明する。尚、便宜上、同様の
構成要素には同一の符号を付して説明する。図1は本発
明に係る振動型分散粉砕装置の一実施例を示す説明図、
図2、図3、図4は擂り子の形状の例を示す説明図、図
5は擂り子の外側面に凹凸を設けた例を示す説明図、図
6は摺り子の外側面に連通溝(縦溝)を設けた例を示す
説明図、図7及び図8は本発明に係る振動型分散粉砕装
置の他の実施例を示す説明図、図9は本発明装置を用い
た攪拌混合システムの一実施例を示す説明図、図10
(a)は平板状の擂り子を示す正面図、(b)は側面断
面図、図11は平板状の擂り子の外側面に連通溝(縦
溝)を設けた例を示す説明図、図12は本発明に係る振
動型分散粉砕装置の他の実施例を示す説明図、図13は
本発明装置を用いた攪拌混合システムの他の実施例を示
す説明図である。
【0016】
【実施例1】図1に示すように、固形物質の粉砕あるい
は粉粒の更なる微細化を行なう本実施例の振動型分散粉
砕装置のケーシング1は筒状に形成されており、内部に
粉砕すべき被処理物質(以下、処理物質という)を流通
させる流通路2が設けられ、その下方開口部が処理物質
の流入口4であり、上方開口が粉砕あるいは微細化され
た処理物質を吐出する吐出口5である。そして、処理物
質はポンプなどの送出手段により、流入口4から圧入さ
れて流通路2を通り吐出口5から排出される。ケーシン
グ1の内部には、擂り子3が挿入配置されており、この
擂り子3は、振動源(バイブレーター)6に連結された
駆動軸7の駆動により上下に振動する。ここで、擂り子
3は、その外周面に複数の凹部3a及び凸部3bが形成
されている。
【0017】本実施例において、擂り子3は、金属製円
筒体の外周面に複数の鍔部(凸部)3bが段々に設けら
れた構成とされている。この鍔部3bにより、ケーシン
グ1の内周面と擂り子3の外周面との間隙8が下方から
上方に向かって漸次狭くなる凹部3aもまた形成される
こととなる。
【0018】このような粉砕分散装置においては、処理
物質をケーシング1の内部に圧入し流通させた状態で擂
り子3が上下に振動し、処理物質が上方向に流通しなが
らケーシング1の内周面と擂り子3の外周面との間隙8
でもって擂り潰される。ここで、粉砕後に得られる粉粒
の大きさは、擂り子3とケーシング1との間隙8の大小
によって決定するが、径の異なる擂り子3やケーシング
1を予め複数用意しておけば、これらを交換するという
簡便な操作だけで所望する大きさの粉粒を得ることがで
きる。
【0019】尚、本発明の要旨は、ケーシング内で処理
物質を流通させながら、上下振動する擂り子により分散
又は粉砕を行なう点にあり、擂り子の形状は本実施例に
限定されるものではなく、図2に示すように、擂り子の
上下方向に傾斜した溝条11を形成したものや、図3に
示すように、断面矩形状の凹凸12を形成したものや、
図4に示すように擂り子の外表面を鑢の目13のように
形成したものでも良い。また、図5に示すように、凹凸
14をケーシング内側面に形成したものでも所期の効果
を得られるものである。
【0020】図6の擂り子3は、金属製円筒体の外周面
に傾斜した格子状に溝条15が形成されると共に、その
端部(上端あるいは下端)が、擂り子3の振動方向に開
放された連通溝(縦溝)3dが溝条15を連通して設け
られている。この連通溝(縦溝)3dを形成したことに
より、摺り子3とケーシング内側面との接触面積を拡げ
ることができ、粉砕処理量を増加することができる。
【0021】本発明装置によれば、固体の粉砕あるいは
2種以上の物質、例えば、粉体と液体との良質な混合物
質(液体中に粉体が均一に分散混合した物質)や水と油
との良質な混合物質(エマルション)を得ることができ
る。すなわち、ケーシングに圧入された2種以上の物質
の内、少なくとも1種以上を擂り潰して混合物質中に分
散させることができる。
【0022】図7に本発明に係る振動型分散粉砕装置の
他の実施例を示すが、実施例1と同様の構成要素には、
同一の参照符号を付して説明する。
【0023】
【実施例2】図7に示すように、本実施例に係る振動型
分散粉砕装置は、底部が封鎖されたケーシング1の中間
部に処理物質の注入口9を設け、この注入口9から処理
物質を圧入して粉砕するものである。そして、擂り子3
は実施例1と同様に、金属製円筒体の外周面に複数の鍔
部3bが形成されているが、その各鍔部3bの傾斜方向
が、擂り子3の中心を基点として上下対称にされてい
る。すなわち、擂り子3の中心から上部の鍔部3bはケ
ーシング1の内周面と擂り子3の外周面との間隙8が下
方から上方に向かって漸次狭くなる形状にし、擂り子3
の中心から下部の鍔部3bをケーシング1の内周面と擂
り子3の外周面との間隙8が上方から下方に向かって漸
次狭くなる形状にしている。
【0024】このような分散粉砕装置においては、処理
物質をケーシング1の注入口9から圧入してケーシング
1内を上下に分流させた状態で擂り子3が上下に振動
し、処理物質は、矢示するごとく上下方向に流通しなが
らケーシング1の内周面と擂り子3の鍔部3bとの間隙
8による挟圧力でもって擂り潰される。ここで、擂り子
3の内部を上下に貫通する通路3cを設け、擂り子3が
下動した時に、ケーシング1の下方に貯溜した粉砕物質
が、前記貫通路3cを通って上方に溢出して、擂り子3
が下動する際に受ける押圧抵抗を削減し駆動力を省力化
する。本実施例装置は、図中仮想線で示すように、振動
源6に連結されて上下動する駆動軸7に攪拌体10を取
り付けた振動型攪拌混合装置Bの下方に、当該装置の駆
動軸7と同軸上に配置され、処理物質の粉砕及び攪拌混
合を連続的に行なう。
【0025】
【実施例3】図8に示すように、本実施例に係る振動型
分散粉砕装置は、底部に排出口を有するケーシング1の
上部側方に処理物質の注入口9を設け、この注入口9か
ら処理物質を圧入して粉砕するものである。ケーシング
1は、外筒1Aと、下端が開放されると共にその中間部
に仕切板を設けた内筒1Bとが一体形成された構成とさ
れており、内筒1B内には駆動軸7によって上下振動す
る攪拌体10が取付けられている。擂り子3は金属製の
椀状で、その底部が駆動軸7の下端とビス止めして固定
され、攪拌体10の振動に伴って振動する。そして、擂
り子3の外周面に凹凸3a及び3bが形成されると共
に、ケーシング1の内筒の外側面に凹凸1a及び1bが
形成されている。
【0026】このような分散粉砕装置においては、処理
物質をケーシング1の注入口9から圧入してケーシング
1内を下方に流通させた状態で攪拌体10及び擂り子3
が上下に振動し、処理物質は、矢示するごとく下方に流
通しながら、先ず攪拌体10で攪拌混合された後、擂り
子3の外周面の凹凸3a及び3bとケーシング1の外筒
1Aの内周面及びケーシング1の内筒の外側面の凹凸1
a及び1bと擂り子3の内周面との間隙8による挟圧力
でもって擂り潰される。ここで、ケーシング1内への処
理物質の流入を横方向からとし、その流入口9近傍にも
攪拌体(攪拌羽根)10を設けることにより、処理物質
の流入を円滑に行なうことができ、例えば、粉体が混じ
って流動性の悪い処理物質等が、注入口9付近で目詰ま
りするのを防止できる。
【0027】図9は、本発明装置を用いた攪拌混合シス
テムの具体例を示すものであり、本発明に係る振動型分
散粉砕装置(実施例2に示す装置)Aと、内部に被混合
物質が収容されるケーシング1内に配置された攪拌体1
0の振動によって前記被混合物質の攪拌混合を行う振動
型攪拌混合装置Bとを直結したもの(すなわち、擂り子
3と攪拌体10を同軸上に取り付けたもの)を用いて液
体Cと粉体Dとを攪拌混合するシステムである。本シス
テムでは、液体Cと粉体Dとを直列のラインで接続し、
振動型分散粉砕装置Aの下方から送入して攪拌混合す
る。この場合、液体Cをポンプ11により間欠的に送出
しながら、粉体Dをポンプ12により振動型分散粉砕装
置Aに圧入し、この送出された液体Cに振動型分散粉砕
装置Aで擂り潰されて微粉化した粉体Dを間欠的に加え
ながら攪拌混合装置Bにて攪拌混合する。これにより、
粉体Dを液体C内に均一に分散混合させることができ、
液体C中で粉体Dの二次凝集粒が発生するのを防止し、
粉体Dを液体C内に均一に分散混合することができる。
【0028】また、この場合、振動型攪拌混合装置で攪
拌混合した後で、この混合物質を振動型分散粉砕装置に
送入して、液体中に発生する粉体の二次凝集粒を擂り潰
して粉体を液体中に均一に分散混合させるようにしても
良い。
【0029】
【実施例4】図10及び図11に示す擂り子3は、金属
製平板の表裏面に傾斜した格子状に溝条15が形成され
ると共に、その中央部に矩形の透孔16が形成されてい
る。そして、この透孔16の上下には、透孔に向かって
板厚が薄くなるように傾斜面16aが連続して形成され
ている。そして、図10(b)及び図12に示すよう
に、同じく板状に形成された挟持板17に挟まれた状態
で、処理物質が流通する間隙16bが生じるようになっ
ている。このように擂り子3を平板状に形成したことに
より、摺り子3と挟持板17内側面との接触面積を拡げ
ることができ、粉砕処理量を増加することができる。と
くに、この摺り子3は復数連設することができるので、
処理能力を飛躍的に高めることができる。尚、溝条15
の形状が格子状に限定されないことは言うまでもない。
また、図11に示すように、擂り子3の振動方向にその
端部(上端あるいは下端)が開放された連通溝(縦溝)
3dを、溝条15同士を連通して設けるものでも良い。
この連通溝(縦溝)3dを形成したことにより、摺り子
3と挟持板17との接触面積を拡げることができ、粉砕
処理量を増加することができる。
【0030】図13は、本発明装置を用いた攪拌混合シ
ステムの具体例を示すものであり、攪拌機Bと本発明に
係る振動型分散粉砕装置(実施例4に示す装置)Aとを
用いて液体Cと粉体Dとを攪拌混合並びに分散粉砕処理
するシステムである。本システムでは、先ず、前工程と
して、液体Cと粉体Dとを攪拌機Bでもって攪拌混合し
(以下、予備混合という)、その混合物質を直列のライ
ンで接続し、振動型分散粉砕装置Aの中間部からポンプ
Pでもって送入して粉砕処理する。これは、液体Cと粉
体Dとを振動型分散粉砕装置Aに個々に直接供給する
と、大きな塊状の二次凝集粒(ダマ)が生じ、供給口付
近で目詰まりを起こしてしまい、被混合物質を定量に供
給して行くことが困難になるからである。
【0031】このため、本発明の攪拌混合システムで
は、液体Dと粉体Cとの混合比が一定比率となるよう
に、計量供給装置18にて計量された液体Dと粉体Cと
を、一旦、攪拌槽19に投入し、攪拌機Bでもって予め
攪拌混合した後で、振動型分散粉砕装置Aに送入するよ
うにしている。これにより、粉体Dを液体C内に分散混
合させることができ、混合液中で発生する二次凝集粒も
流通可能な大きさ程度のもので済むので、混合物質の連
続投入を可能にすることができる。無論、前工程である
液体Cと粉体Dとの攪拌混合には、回転式の攪拌機を使
用しても良いが、ケーシング内に配置された攪拌体の振
動によって攪拌混合を行う振動型攪拌混合装置を使用す
るものでも良く、振動型分散粉砕装置としては、上記各
実施例中のいずれのものを使用しても構わない。
【0032】本発明の攪拌混合システムは、液体Cと粉
体Dのどちらか一方あるいは双方が反応機能を有する物
質、例えば各種触媒、重合反応の開始剤、酵素などであ
る場合、特に有効な攪拌混合システムとなり得る。すな
わち、アニオン重合、カチオン重合、ラジカル重合、乳
化重合、懸濁重合及びクラフト重合のような各種重合反
応や酸化反応、加水分解などを行なうことができる汎用
性に富む攪拌混合システムとなる。尚、被混合物質は、
反応機能を有するものであれば上記のものに限定されな
い。
【0033】例えば、ラジカル重合、懸濁重合、アニオ
ン重合またはカチオン重合の場合には、溶媒に可溶又は
分散、乳化可能なモノマーを溶解した重合溶液と、重合
開始剤又は重合触媒とを攪拌混合並びに分散粉砕処理し
て重合反応を行なう。
【0034】モノマーとしては、例えばアクリルアミ
ド、メタクリルアミド等の不飽和脂肪酸アミド類や、ア
クリル酸、メタクリル酸等の不飽和脂肪酸類や、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル
酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)ア
クリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチ
ルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)ア
クリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタジ
エン、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アク
リル酸ニルホラン、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メ
タ)アクリル酸ステアリル等の不飽和脂肪酸エステル
類、酢酸ビニル、n−メチルピロリドン、ビニルピリジ
ン、ブタジエン、スチレン、スチレンスルホン酸、不飽
和脂肪酸のスルホン酸エステル類などが挙げられる。
【0035】ラジカル重合、懸濁重合、乳化重合に用い
られる重合開始剤としては、例えば過酸化カリウム、過
酸化ナトリウム等の過酸化物や、クメンハイドロパーオ
キサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサ
イド等のパーオキサイド化合物や、パーエステル化合物
やα,α’−アゾビスイソブチニトリル、α,α’−ア
ゾビス(ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物など
が挙げられる。
【0036】アニオン重合では、重合触媒として、アル
カリ金属、金属水酸化物、グリニャール試薬などの求核
試薬が用いられる。また、カチオン重合では、重合触媒
として、プロトン酸、ハロゲン化金属、安定カルボニウ
ムイオンなどが用いられる。
【0037】乳化重合の際に用いられる乳化剤として
は、例えばイソステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチ
ン酸、アルギン酸、ノナデカン酸、n−トリデカン酸、
ラルリン酸、ウンデカン酸等のソルビタン高級脂肪酸
や、ロジン石鹸、脂肪酸石鹸、アルキルベンゼンスルホ
ン酸石鹸、アルキルスルホン酸石鹸等を用いることがで
きる。
【0038】上記のような反応系においては、液体Cと
粉体Dを予備混合した後、ポンプで送入し、振動型分散
粉砕処理装置Aで反応させた後に分散粉砕処理すると良
いものもある。これは、反応速度が極めて速く、混合後
にすぐに膠化あるいは硬化してしまうような混合物質を
製造する場合に有効な方法である。
【0039】また、反応の性質によっては、液体Cと粉
体Dを予備混合したものを、先ず、臼あるいは振動型分
散粉砕装置Aでもって分散粉砕処理した後、振動型攪拌
混合装置でもって反応混合させるという方法を採ること
もできる。これにより反応物質が混合物質中で均一に分
散して反応効率を高めることができる。
【0040】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、以
下の優れた効果がある。 (1)所望する大きさの粉粒を簡便な操作で得ることが
できる。 (2)固形物の粉状化や粉粒物の更なる微細化を迅速に
かつ省力で行なうことができる。 (3)粉体と液体との混合液中において、液体中で発生
した粉体の二次凝集粒(所謂、ダマ)を液体中で再度粉
砕することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る振動型分散粉砕装置の一実施例を
示す説明図である。
【図2】擂り子の形状の具体例を示す説明図である。
【図3】擂り子の形状の具体例を示す説明図である。
【図4】擂り子の形状の具体例を示す説明図である。
【図5】擂り子の外側面に凹凸を設けた例を示す説明図
である。
【図6】擂り子の外側面に連通溝(縦溝)を設けた例を
示す説明図である。
【図7】本発明に係る振動型分散粉砕装置の他の実施例
を示す説明図である。
【図8】本発明に係る振動型分散粉砕装置の他の実施例
を示す説明図である。
【図9】本発明装置を用いた攪拌混合システムの一実施
例を示す説明図である。
【図10】(a)は平板状の擂り子を示す正面図、
(b)は側面断面図である。
【図11】平板状の擂り子の外側面に連通溝(縦溝)を
設けた例を示す説明図である。
【図12】本発明に係る振動型分散粉砕装置の他の実施
例を示す説明図である。
【図13】本発明装置を用いた攪拌混合システムの他の
実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
A 振動型分散粉砕装置 B 攪拌機(振動型攪拌混合装置) C 液体 D 粉体 1 分散粉砕装置のケーシング 2 流通路 3 擂り子 3a 溝条(擂り溝) 3b 鍔部 3c 通路 3d 連通溝(縦溝) 4 流入口 5 吐出口 6 振動源(バイブレーター) 7 駆動軸 8 間隙 9 注入口 10 攪拌混合装置のケーシング 11 ポンプ 12 ポンプ 13 鑢の目 14 ケーシング内面の凹凸 15 格子状の溝条 16 矩形の窓口(平板状擂り子) 17 挟持板 18 計量供給装置 19 攪拌槽

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に、2種以上の物質を収容するケー
    シングと、該ケーシング内に配置された擂り子とからな
    り、擂り子及びケーシングを相対的に往復振動させると
    共に、ケーシング内側面又は擂り子の外側面の少なくと
    もどちらか一方側に凹凸を形成し、ケーシング内側面と
    擂り子の外側面との間隙に生じる挟圧力でもって、前記
    2種以上の物質の内少なくとも1種以上を分散又は粉砕
    することを特徴とする振動型分散粉砕装置。
  2. 【請求項2】 摺り子の凹凸形成面に、該凹凸を連通す
    る連通溝(縦溝)を設け、その端部が振動方向に開放さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の振動型分散粉
    砕装置。
  3. 【請求項3】 摺り子を平板状に形成し、その表裏面の
    少なくともどちらか一方側に凹凸を形成したことを特徴
    とする請求項1及び請求項2記載の振動型分散粉砕装
    置。
  4. 【請求項4】 ケーシングの中間部から2種以上の物質
    を圧入してケーシング内を分流させて擂り潰しを行なう
    と共に、擂り子内に擂り子の移動方向に沿って貫通する
    通路を設け、擂り子が移動する際に、粉砕物を、前記貫
    通路を通過させて、擂り子がケーシング内に収容された
    物質から受ける押圧抵抗を削減することを特徴とする請
    求項1乃至請求項3記載の振動型分散粉砕装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4記載の振動型分散
    粉砕装置と、内部に被混合物質が収容されるケーシング
    内に配置された攪拌体の振動によって前記被混合物質を
    攪拌混合する振動型攪拌混合装置とを用いて液体と粉体
    との攪拌混合を行なう攪拌混合システムであって、混合
    液中に発生する粉体の二次凝集粒を前記振動型分散粉砕
    装置でもって擂り潰し、粉体を液体中に均一に分散混合
    させることを特徴とする攪拌混合システム。
  6. 【請求項6】 振動型攪拌混合装置への被混合物質の流
    入を横方向からとし、その流入口近傍に攪拌体を設けた
    ことを特徴とする請求項5記載の攪拌混合システム。
  7. 【請求項7】 液体と粉体又は一定の比率に計量された
    液体と粉体とを予め攪拌混合した後、混合液中に発生す
    る粉体の二次凝集粒を請求項1乃至請求項6に記載の振
    動型分散粉砕装置でもって擂り潰し、粉体を液体中に均
    一に分散混合させることを特徴とする攪拌混合システ
    ム。
  8. 【請求項8】 液体及び/又は粉体が反応機能を有する
    物質であることを特徴とする請求項7記載の攪拌混合シ
    ステム。
  9. 【請求項9】 液体と粉体を反応させた後、分散粉砕処
    理することを特徴とする請求項8記載の攪拌混合システ
    ム。
  10. 【請求項10】液体と粉体を分散粉砕処理した後、反応
    させることを特徴とする請求項8記載の攪拌混合システ
    ム。
JP11371935A 1998-12-29 1999-12-27 振動型分散粉砕装置 Pending JP2000246131A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11371935A JP2000246131A (ja) 1998-12-29 1999-12-27 振動型分散粉砕装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-378557 1998-12-29
JP37855798 1998-12-29
JP11371935A JP2000246131A (ja) 1998-12-29 1999-12-27 振動型分散粉砕装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000246131A true JP2000246131A (ja) 2000-09-12

Family

ID=26582367

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11371935A Pending JP2000246131A (ja) 1998-12-29 1999-12-27 振動型分散粉砕装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000246131A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7090391B2 (en) 2002-09-25 2006-08-15 Reika Kogyo Kabushiki Kaisha Apparatus and method for mixing by agitation in a multichambered mixing apparatus including a pre-agitation mixing chamber
US7331702B2 (en) 2003-10-31 2008-02-19 Reika Kogyo Kabushiki Kaisha Agitation mixer
US7350961B2 (en) * 2003-08-13 2008-04-01 Reika Kogyo Kabushiki Kaisha Agitation mixer, pasteurizer, and cleaning device
JP2008539059A (ja) * 2005-04-29 2008-11-13 イカーヴェルケ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト 撹拌又は分散装置
JP2009249012A (ja) * 2008-04-09 2009-10-29 Sharp Corp 攪拌用容器、分離液状ドレッシング、分離液状化粧品及び医薬品
WO2018061989A1 (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 富士フイルム株式会社 分散物の製造方法、及びインクジェット記録方法
CN110193891A (zh) * 2019-06-09 2019-09-03 潘文格 一种增韧增强聚氯乙烯复合材料制备用混合机

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7090391B2 (en) 2002-09-25 2006-08-15 Reika Kogyo Kabushiki Kaisha Apparatus and method for mixing by agitation in a multichambered mixing apparatus including a pre-agitation mixing chamber
US7293909B2 (en) 2002-09-25 2007-11-13 Reika Kogyo Kabushiki Kaisha Apparatus and method for mixing by agitation in a multichambered mixing apparatus including a pre-agitation mixing chamber
US7350961B2 (en) * 2003-08-13 2008-04-01 Reika Kogyo Kabushiki Kaisha Agitation mixer, pasteurizer, and cleaning device
US7331702B2 (en) 2003-10-31 2008-02-19 Reika Kogyo Kabushiki Kaisha Agitation mixer
JP2008539059A (ja) * 2005-04-29 2008-11-13 イカーヴェルケ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト 撹拌又は分散装置
JP4834079B2 (ja) * 2005-04-29 2011-12-07 イカーヴェルケ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト 撹拌又は分散装置
JP2009249012A (ja) * 2008-04-09 2009-10-29 Sharp Corp 攪拌用容器、分離液状ドレッシング、分離液状化粧品及び医薬品
WO2018061989A1 (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 富士フイルム株式会社 分散物の製造方法、及びインクジェット記録方法
JPWO2018061989A1 (ja) * 2016-09-30 2019-04-04 富士フイルム株式会社 分散物の製造方法、及びインクジェット記録方法
CN110193891A (zh) * 2019-06-09 2019-09-03 潘文格 一种增韧增强聚氯乙烯复合材料制备用混合机
CN110193891B (zh) * 2019-06-09 2021-07-16 深圳市中创卓越科技有限公司 一种增韧增强聚氯乙烯复合材料制备用混合机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006187756A (ja) 撹拌混合装置
TW201737992A (zh) 用於混合、特別是分散的裝置和方法
JP2000246131A (ja) 振動型分散粉砕装置
CN108786509A (zh) 一种固液混合设备及方法
JP2005131578A (ja) 撹拌混合装置
KR101707814B1 (ko) 저점도 유체 분산유화장치
JP5066153B2 (ja) 粉体と液体との連続混練装置
JP2001300279A (ja) 粉液攪拌装置
JP2003047869A (ja) 振動攪拌型ボールミル装置
CN102698642A (zh) 一种新型真空混合装置
JP2006205071A (ja) 粉粒体の溶解方法
CN208642367U (zh) 一种化工原料破碎搅拌混合装置
CN210752455U (zh) 一种无粉尘产生的固液混合装置
CN205627747U (zh) 一种复合肥乳化搅拌装置
CN212974837U (zh) 一种规模化制备超细浆料的加工设备
CN211051378U (zh) 一种可缩短粘胶剂制造时间的分散机
KR20190135191A (ko) 분쇄 분산기
CN213854058U (zh) 一种明胶混拌装置
KR101680653B1 (ko) 슬러리의 처리 방법 및 그것에 사용하는 처리 장치
WO2010116812A1 (ja) 溶解ポンプにおける分離装置
KR101208211B1 (ko) 고체 입자 분산 및 분쇄 장치
CN220780072U (zh) 一种脱模剂生产预搅拌装置
CN108452700A (zh) 一种化工原料破碎搅拌混合装置
CN221066733U (zh) 一种防结块的外墙保温粘结砂浆混合装置
CN103041727A (zh) 一种硅片研磨液的搅拌桶

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090904

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090915

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100202