JP2000244876A - 画像処理装置および方法、並びに提供媒体 - Google Patents

画像処理装置および方法、並びに提供媒体

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JP2000244876A
JP2000244876A JP11039494A JP3949499A JP2000244876A JP 2000244876 A JP2000244876 A JP 2000244876A JP 11039494 A JP11039494 A JP 11039494A JP 3949499 A JP3949499 A JP 3949499A JP 2000244876 A JP2000244876 A JP 2000244876A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力画像情報に基づいて、走査線構造の変換
方式を選択する。 【解決手段】 入力された画像情報を方式変換選択部
1の静止画判定部11が、静止画か否かを判定し、走査
方式判定部12に伝える。走査方式判定部12は、静止
画判定の結果に基づいて、静止画であれば525p、あるい
はそれ以外の画像であれば1050iの変換方法選択信号を
クラス分類適応処理部に送る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】従来から入力画像信号と走査線構造が異
なる出力画像信号を形成する手法によって、出力画像を
より鮮明な画像にする技術があった。これは、例えば、
入力信号が走査線数が525本のインタレース画像(以
下、525iと記述する)であった場合、走査線数を倍に
し、1050i画像とするものである。このようにすると、
斜め線の表現力が増すので、高画質の出力画像信号が得
られる。
【0002】しかしながら、このようにすると、完全な
静止画の画像であった場合、飛び越し走査となるため、
ラインフリッカが目立つという問題があった。そこで、
静止画の場合、525i画像の入力画像に対しては、走査線
が525本のノンインタレース画像(以下、525pと記述す
る)とすることも提案されているが、そのようにすると
高画質の画像を得ることが困難になる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記の手
法においては、出力画像方式を525i画像とするか、525p
画像とするかが予め決定され、処理されるため、動画と
静止画の両方において高画質の画像を得ることが困難で
あるという課題があった。
【0004】本発明は、この様な状況に鑑みてなされた
ものであり、入力される画像情報が、静止画か否かの判
定結果に対応して走査線構造を選択することで、最適な
画像が得られるようにするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の画像処
理装置は、入力された画像情報が、静止画か否かを判定
する静止画判定手段と、静止画判定手段によって判定さ
れた判定結果に基づいて、変換する走査線構造を選択す
る選択手段とを含むことを特徴とする。
【0006】請求項2に記載の画像処理方法は、入力さ
れた画像情報が、静止画か否かを判定する静止画判定ス
テップと、静止画判定ステップで判定された判定結果に
基づいて、変換する走査線構造を選択する選択ステップ
とを含むことを特徴とする。
【0007】請求項3に記載の提供媒体は、入力された
画像情報が、静止画か否かを判定する静止画判定ステッ
プと、静止画判定ステップで判定された判定結果に基づ
いて、変換する走査線構造を選択する選択ステップとを
含む処理を実行させるコンピュータが読み取り可能なプ
ログラムを提供することを特徴とする。
【0008】請求項1に記載の画像処理装置、請求項2
に記載の画像処理方法、および請求項3に記載の提供媒
体においては、入力された画像情報が、静止画か否かが
判定され、この判定結果に基づいて、変換する走査線構
造が選択される。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明を適用した画像処
理装置の構成例を示している。方式変換選択部1は、入
力された画像情報が静止画か否かを判定し、この判定結
果に基づいて、クラス分類適応処理部(画像方式変換
部)2に、入力画像信号と共に、入力画像信号を525p画
像方式に変換するか、あるいは、1050i画像方式に変換
するかを指定する変換方法選択信号を送信する。
【0010】クラス分類適応処理部(画像方式変換部)
2は、方式変換選択部1から送信される入力画像情報と
変換方法選択信号を受信し、入力画像情報を変換方法選
択信号に基づいてクラス分類適応処理し、図示せぬ画像
出力装置に出力する。
【0011】図2は、方式変換選択部1の構成例を示し
ている。入力された画像情報は、静止画判定部11及び
ノイズ軽減部13に供給される。静止画判定部11は、
入力画像と、1フレーム前の画像との比較を行い、画面
全体が静止しているか否かを判定し、判定結果をノイズ
軽減部13および操作方式判定部12に出力する。具体
的な判定方法は、入力画像と、ノイズ軽減部13の出力
画像をフレームメモリ14で1フレーム遅延した画像と
のフレーム間差分をとり、各画素のフレーム間差分が所
定の値以下であれば、静止画と判定し、それ以外の場合
は、動画と判定する。
【0012】走査方式判定部12は、静止画判定部11
から送られてくる静止画か否かの判定結果を受信し、あ
る一定時間以上連続して静止画であると判定されたか否
かを判定し、その判定結果に基づいて、方式変換方法を
選択し、その選択された方式変換方法に対応する、変換
方法選択信号をクラス分類適応処理部2に出力する。
【0013】ノイズ軽減部13は、静止画判定部11
が、入力画像情報が静止画であると判定した場合、入力
画像情報と、フレームメモリ14から供給される1フレ
ーム前のノイズ軽減部13からの出力画像を重み付き平
均によって、足し合わせることでノイズを軽減し、ノイ
ズ軽減された画像情報をクラス分類適応処理部2に出力
する。
【0014】図3は、クラス分類適応処理部2の構成例
を示している。入力された画像信号は、第1のタップ選
択回路21、第2のタップ選択回路22、及び第3のタ
ップ選択回路23に供給される。第1のタップ選択回路
21は、予測に使用する予測タップを選択する。第2の
タップ選択回路22は、出力画素の近傍の入力画素のレ
ベル分布パターンに対応してクラス分類に使用する空間
クラスタップを選択する。第3のタップ選択回路は、出
力画素の近傍の入力画素に基づいて、動きに対応して、
クラス分類に使用する動きクラスタップを選択する。
【0015】第1のタップ選択回路21により選択され
た予測タップは、推定予測演算回路24に供給される。
第2のタップ選択回路22により選択された空間クラス
タップは空間クラス検出回路25に供給され、空間クラ
ス検出回路25は、入力された空間クラスタップに基づ
いて空間クラスを検出する。第3のタップ選択回路23
によって選択された動きクラスタップは、動きクラス検
出回路26に供給され、動きクラス検出回路26は、こ
の動きクラスタップに基づいて、動きクラスを検出す
る。検出された空間クラスおよび動きクラスは、クラス
合成回路27に供給され、そこで合成され、最終的なク
ラスコードが形成される。
【0016】この最終的なクラスコードは、係数メモリ
28に対して、アドレスとして供給され、係数メモリ2
8からクラスコードに対応する係数データが読み出さ
れ、推定予測演算回路24に供給される。推定予測演算
回路24は、予測タップ(525iの画像情報の画素)と係
数データとの線形予測式を用いて、入力画像情報に対応
する出力画像情報(1050i画像情報または525p画像情
報)を算出する。推定予測演算回路24からの出力画像
情報(ラインデータL1,L2(ラインデータL1,L
2については後述する))は線順次変換回路29に供給
される。線順次変換回路29は、ラインメモリを有し、
推定予測演算回路24から出力されるラインデータL
1,L2を線順次出力する。
【0017】出力画像情報は、図示しないCRTディスプ
レイに供給され、出力画像の変換方式が1050iまたは525
pであっても、同期系を切り換えることによって表示す
ることが可能である。
【0018】出力すべき画像情報が、525pである場合
(静止画の場合)、図4に示すように、入力画像情報で
ある525iのラインと同一の位置のラインのラインデータ
L1と、525iの2本のラインの間の位置のラインのライ
ンデータL2とが存在する。また、出力すべき画像情報
が、1050iである場合(静止画では無い場合)、図5に
示すように、入力画像情報である525iのラインに近いラ
インのラインデータL1と、525iのラインから遠い位置
のラインのラインデータL2とが存在する。ラインデー
タL1を作成する処理をモード1と称し、ラインデータ
L2を作成する処理をモード2と称する。さらに水平方
向に関しても画素が2倍とされる。このようにラインデ
ータL1およびL2は、特定のラインを指すものではな
く、ラインデータL1は、モード1により生成される画
素データのラインを意味し、ラインデータL2は、モー
ド2により生成される画素データのラインを意味する。
【0019】525iと525pとの画素の配置を、1フィール
ドの画像の一部を拡大して示す図4において、大きなド
ットは525iの画素を示し、小さいドットは出力される52
5pの画素(静止画の場合)を示す。この関係は、図4以
外の他の図面においても同様である。図4は、所定のフ
レーム(F)の奇数(O)フィールドの画素配置を示す。他の
フィールド(偶数フィールド)では、525iのラインが空
間的に0.5ラインずれたものとなる。
【0020】525iと1050iとの画素配置を、1フィール
ドの画像の一部を拡大して示す図5において、大きなド
ットは525iの画素を示し、小さいドットは出力される10
50iの画素(静止画ではない場合)を示す。この関係
は、図5以外の他の図面においても同様である。図5
は、あるフレーム(F)の奇数(O)フィールドの画素配置を
示す。他のフィールド(偶数(E)フィールド)のライン
は破線で示される。他のフィールドでは、ラインデータ
L1’,L2’の画素が形成される。図5からわかるよ
うに、525iのラインから2倍の1050本のライン数であっ
て、インタレース構造を有するラインデータL1,L2
が形成され、また、各ラインの水平方向の画素数が2倍
とされる。
【0021】推定予測演算回路24は、525iから525pま
たは1050iを生成するので、水平周期は、525iと同一で
ある。線順次変換回路29は、水平周期を2倍とするラ
イン倍速処理をおこない、ラインデータL1,L2を線
順次化する。図6は、525pを出力する場合のライン倍速
処理をアナログ波形を用いて示す。前述したように、推
定予測演算回路24によって、ラインデータL1及びL
2が生成される。ラインデータL1には、順にa1,a
2,a3,・・・のラインが含まれ、ラインデータL2
には、順にb1,b2,b3・・・のラインが含まれ
る。線順次変換回路29は、各ラインのデータを時間軸
方向に1/2に圧縮し、圧縮されたデータを交互に選択
することによって、線順次出力(a1,b1,a2,b
2,・・・)を形成する。
【0022】一方、1050iを出力する場合には、線順次
変換回路29は、インタレースの関係を満たすようにラ
インデータを出力する。従って、525pを出力する場合と
1050iを出力する場合とで、線順次変換回路29の動作
を切り換える必要がある。この切換情報は、レジスタ3
0に格納されている。
【0023】第1のタップ選択回路21により選択され
る予測タップは、レジスタ31に格納されている第1の
タップ位置情報に従って指定される。また、第2のタッ
プ選択回路22により選択される空間クラスタップは、
レジスタ32に格納されている第2のタップ位置情報に
従って選択される。さらに第3のタップ選択回路23に
より選択される動きクラスタップは、レジスタ33に格
納されている第3のタップ位置情報に従って指定され
る。
【0024】係数メモリ28内の係数データ、レジスタ
30内の走査線構造を指定する制御信号、レジスタ31
乃至33のタップ位置情報は、情報メモリバンク34か
らロードされる。情報メモリバンク34には、係数メモ
リ28及びレジスタ30乃至34にそれぞれ格納される
データが予め形成され、蓄えられている。情報メモリバ
ンク34に対して、方式変換選択部1から変換方法選択
信号が供給され、これに従ってロードする情報が選択さ
れる。
【0025】次に、図7のフローチャートを参照して、
静止画判定部11の動作について説明する。ステップS
11において、入力画像情報が受信され、静止画判定部
11に内蔵される図示せぬメモリに記憶される。ステッ
プS12において、フレームメモリ14から出力された
1フレーム前の画像情報が受信される。ステップS13
において、静止画判定部11は、この記憶された入力画
像情報と1フレーム前の画像情報とのフレーム間差分を
とり、その差分値が所定の値以下であるか否かを判定
し、これによって、入力された画像情報が、静止画であ
るか否かを判定する。
【0026】フレーム間差分が、所定の値未満であると
き、すなわち、静止画であると判定された場合、ステッ
プS14において、静止画判定部11は、走査方式判定
部12およびノイズ軽減部13に、入力された画像情報
が静止画であることを通知し、処理を終了する。また、
フレーム間差分が、所定の値以上であるとき、すなわ
ち、静止画以外である(動画である)と判定された場
合、静止画判定部11は、走査方式判定部12及びノイ
ズ軽減部13に、入力された画像情報が静止画以外の画
像であることを通知し、処理を終了する。
【0027】次に、図8のフローチャートを参照して、
走査方式判定部12の動作について説明する。走査方式
判定部12は、静止画判定部11からの静止画判定通知
を受信すると処理を開始し、ステップS21において、
静止画判定通知が、静止画であるか否かを判定する。静
止画判定通知が、静止画であるという通知であると判定
された場合、ステップS22において、走査方式判定部
12は、内蔵する図示せぬ静止画のフレーム数カウンタ
に1を加算する。ステップS23において、この静止画
フレーム数カウンタの値に基づいて、静止画がn(nは、
任意に設定できる)回続いたか否かを判定する。静止画
がn回続いていると判定された場合、ステップS24に
おいて、走査方式判定部12は、525pの走査方式で方式
変換する変換方法選択信号をクラス分類適応処理部2に
出力する。静止画がn回続いていないと判定された場
合、ステップS26において、走査方式判定部12は、
1050iの走査方式で変換する変換方法選択信号をクラス
分類適応処理部2に出力する。
【0028】ステップS21において、静止画判定通知
が、静止画以外の画像であるという通知であると判定さ
れた場合、走査方式判定部12は、ステップS25にお
いて、静止画フレーム数カウンタをリセットし、ステッ
プS26の処理に進む。
【0029】ステップS24,S26の処理の後、ステ
ップS21に戻り、同様の処理が繰り返される。
【0030】尚、この例では、静止画フレーム数カウン
タによって静止画の連続状態を判定しているが、一定時
間の間隔で連続しているかどうかを判定するようにして
もよい。
【0031】次に、ノイズ軽減部13について説明す
る。図9(A)に示すような入力信号xtが与えられた場
合、ノイズ軽減部13は、この入力値に応じた評価値
(ここでは、入力値の信頼度とする)αxtを計算し、そ
の信頼度に基づいた入力値の重み付けを行うことによっ
て、ノイズを軽減した出力値ytを得る。ここで、α
xtは、入力値の真値と実際に入力された値との差
(σxt)を2乗した値(σxt 2)の逆数(αxt=1/
(σxt 2))である。図9(B)は、図9(A)の入力
値に対する評価値(信頼度)を示したものである。
【0032】重み付けの式は、次式(1)に示されるよ
うに、入力値xtと信頼度αxtの積和を信頼度の和で割る
ことにより表現される。 yt=(αx0x0+αx1x1+・・+αxtxt)/(αx0+αx1+・・+αxt) ・・・(1)
【0033】ここで、 yt-1=(αx0x0+αx1x1+・・+αxt-1xt-1) /(αx0+αx1+・・+αxt-1) ・・・(2) αyt-1=αx0+αx1+・・+αxt-1 ・・・(3) とおくと、式(1)から yt=(yt-1(αx0+αx1+・・+αxt-1)+αxtxt)/(αyt-1+αxt) ・・・(4) =(αyt-1yt-1+αxtxt)/(αyt-1+αxt) ・・・(5) αyt-1=αyt-1+αxt ・・・(6) の関係が導出される。
【0034】これを整理すると yt=wtyt-1+(1−wt)xt ・・・(7) αyt=αyt-1+αxt ・・・(8) wt=αyt-1/(αyt-1+αxt) ・・・(9) 1−wt=αxt/(αyt-1+αxt) ・・・(10) 式(7)乃至式(10)において、xtは、時刻tの入力
値、ytは、時刻tの出力値(予測値)、αxtは、xtの信
頼度、およびαytは、ytの信頼度を示す。このように式
(7)より、前出力値yt-1と現入力値xtとの重み付け平
均をとることにより、現出力値ytが得られる。また、重
みwtは、前出力値yt-1の信頼度αyt-1と、現入力値xt
信頼度αxtから式(9)と式(10)により求められ
る。さらに、現出力値ytの信頼度αytは、前出力値yt-1
の信頼度αyt-1と、現入力値xtの信頼度αxtとから式
(8)により求められる。
【0035】尚、式(7)乃至式(10)は、入力値の
信頼度をベースにした式であるが、ここで、入力値xt
分散(信号のばらつき度合い)をσxt 2、出力値ytの分
散をσyt 2とおき αxt=1/(σxt 2) ・・・(11) αyt=1/(σyt 2) ・・・(12) の関係を用いると、分散をベースにした式は、以下のよ
うに示される。 yt=wtyt-1+(1−wt)xt ・・・(13) σyt 2=wt 2σyt-1 2+(1−wt)2σxt 2 ・・・(14) wt=σxt 2/(σyt-1 2+σxt 2) ・・・(15) 1−wt=σyt-1 2/(σyt-1 2+σxt 2) ・・・(16) 式(13)乃至式(16)において、xtは、時刻tの入
力値、ytは、時刻tの出力値(予測値)、σxt 2は、xt
分散、およびσyt 2は、ytの分散を示す。式(7)乃至
式(10)と、式(13)乃至式(16)は、式(1
1)と式(12)の関係が成り立っている限りにおい
て、全く等価な関係にある。
【0036】図10は、式(7)乃至式(10)の関係
を利用したノイズ軽減部13の構成例を示している。レ
ジスタ41a乃至41dは、入力値を過去の4回分につ
いて記憶する。すなわち、最初に入力された値は、入力
評価値計算部42に入力されると共に、レジスタ41a
に記憶される。次の計算では、レジスタ41aに記憶さ
れた入力値は、1つ前のデータ(1フレーム前のデー
タ)として入力値計算部42に入力されると共に、レジ
スタ41bに記憶される。これを繰り返すことにより、
この例では、1つの入力データは、5回入力評価値計算
部42に入力される。
【0037】入力評価値(信頼度)計算部42は、上記
のメモリ41a乃至41dから供給される過去4回分の
入力データと現入力値を合わせた、合計5個のデータ
(xt乃至xt-4)から現入力値の入力評価値計算を実行
し、求められた入力評価値αxtを重み計算部43及び出
力評価値計算部44に出力する。尚、入力評価値計算方
法については、後述する。
【0038】出力評価値計算部44は、入力評価値αxt
を受け取ると、レジスタ45に記憶されている前回の出
力値の信頼度の値αyt-1を、図11に示すように、前述
の式(8)に基づいて、現在の入力値の信頼度αxtと1
時刻前の出力値の信頼度αyt -1の和をとって、現出力値
の信頼度αytの計算を行う。計算された出力値の信頼度
αytは、レジスタ45に新しい値として更新し、記憶さ
れる。この値は、次のタイミングで重み計算部43に、
1時刻前の出力値の信頼度αyt-1として送られる。
【0039】重み計算部43は、入力評価値計算部42
から送られた入力評価値αxtと、出力レジスタ45から
送られた1時刻前の出力評価値αyt-1から、式(9)に
基づいて重みの計算をする。すなわち、前出力値の信頼
度αyt-1を、前出力の信頼度と入力値の信頼度の和α
yt-1+αxt(現出力値の信頼度αyt)によって除するこ
とにより、重みのデータwtが算出される。算出された重
みのデータwtは、演算器47において、1から減算さ
れ、その値(1−wt)は、重み付け部46に入力される。
また、重みのデータwtは重み付け部48に入力される。
【0040】重み付け部46は、受け取った値(1−wt
と、入力値の積をとって演算器50に出力する。また、
重み付け部48は、受け取った値wtと、レジスタ49に
記憶され、出力されてくる前回の出力値との積をとって
演算器50に出力する。そして、演算器50は、入力値
と前回出力値のそれぞれに重み付けされたデータの和を
取り、式(7)に基づいた、出力データを出力する。
【0041】図12に示すように、この例のノイズ軽減
部13では、入力データとして現入力値と過去4回分の
入力データを合わせた5タップ(xt乃至xt-4)を使用し
て入力値の分散σxt 2及び信頼度αxtを計算している。
そして、この入力値の信頼度に基づいて重み付け計算が
実行され、現入力値xtと前出力値yt-1との重み付け平均
によって現出力値ytが求められる。
【0042】従って、入力値の評価方法によって、ノイ
ズの軽減処理は異なってくる。例えば、図13に示すよ
うに、複数のタップの分散に基づいた評価を考える。す
なわち、現入力値を含めて過去の数タップ(この例で
は、5タップ)の入力値の分散σxt 2を求め、この分散
の逆数を信頼度とすれば、以下の式が得られる。 σxt 2=((xt−mt2+(xt-1−mt2+・・・+(xt-N+1−mt2)/N ・・・(17) mt=(xt+xt-1+xt-2+・・・+xt-N+1)/N ・・・(18) αxt=1/(σxt 2) ・・・(19)
【0043】図14は、上述の式(17)乃至式(1
9)を定義したときの入力評価値計算部42の構成例を
示している。平均値計算回路61は、5タップの入力デ
ータを入力し、平均値計算を実行する。この平均値計算
回路61の計算結果は、分散計算回路62に出力され、
そこで入力される5タップのデータの各々と平均値との
差分の2乗平均をとって、分散が求められる。求められ
た分散の値は、逆数計算回路63に出力され、逆数処理
された後、出力され、これが入力値の信頼度を示す値と
なる。この評価値は入力信号の広範囲のばらつきを反映
しており、上述式(7)乃至式(10)に適用すること
で、時間的に広範囲のノイズに対して効果的なノイズ軽
減を行うことができる。
【0044】また、例えば、図15に示すように、1つ
のタップの誤差に基づいた入力値の評価を行うことが考
えられる。すなわち、現入力値を含め過去数タップ(図
15の例では5タップ)の入力値の平均値を求め、この
平均値から現入力値のみの誤差の二乗dt 2の逆数を信頼
度βxtとする場合、以下の様に表される。 dxt 2=(xt−mt2 ・・・(20) mt=(xt+xt-1+xt-2+・・・+xt-N+1)/N ・・・(21) βxt=1/(dxt 2) ・・・(22)
【0045】この評価値は、基準値(ここでは局所平
均)からの現入力値のみの誤差の大きさを反映してお
り、式(7)乃至式(10)に適用することで、時間的
に局所的なノイズに対して効果的なノイズ軽減が行え
る。数タップの分散を軸にした評価に比べ、1タップ毎
の評価が行えるため、入力の変化に対して敏感な評価と
なる。特に、基準値として真値に近い値が得られれば効
果的な評価法であると言える。
【0046】さらに、入力値の評価方法として、分散に
基づいた評価と1タップの誤差に基づいた評価を組み合
わせることによって評価することも考えられる。すなわ
ち、関係式は、以下のように表される。 γxt=αxt+βxt ・・・(23)
【0047】これは、入力信号のある程度広い範囲での
評価と、非常に狭い範囲での局所的な評価を組み合わせ
たもので、入力信号のノイズが時間的に変動している場
合(ある程度広い範囲での変動と非常に狭い範囲での変
動)に効果的な評価値になるものと考えられる。
【0048】尚、上記入力値の信頼度の計算に当たって
は、入力値のタップ数を増やすことによって、入力値の
平均値を真値に近づけていくようにしてもよく、これに
よりさらに効果的にノイズを軽減するようにしてもよ
い。
【0049】次に、図16のフローチャートを参照し
て、ノイズ軽減部13の動作について説明する。ステッ
プS31において、画像情報が入力され、入力された現
入力データは、入力評価値計算部42に入力されると共
にレジスタ41aに記憶される。また、このとき、レジ
スタ41a乃至41dに記憶されていた過去の入力値
も、入力評価値計算部42に入力されると共に、隣のレ
ジスタへと値が順次シフトしていく。但し、レジスタ4
1dに記憶されている入力データは、入力評価値計算部
42に入力されるのみである。
【0050】ステップS32において、上述の何れかの
方法で入力評価値計算がなされる。例えば、図14の例
においては、入力データが平均値計算回路61に入力さ
れ、入力データの平均値が計算され、計算された平均値
が、分散計算回路62に入力され、入力値との差分を二
乗し、分散計算が行われた後、逆数計算回路63に出力
され、逆数処理されて、入力値の評価計算が終了する。
【0051】計算された入力評価値は、重み計算部43
及び出力評価値計算部44に送られ、ステップS33に
おいて、出力評価値計算部44は、入力評価値と1時刻
前の出力評価を用いて、式(8)に基づいて、出力評価
値を計算し、レジスタ45に出力する。レジスタ45
は、1時刻前の出力評価値を重み計算部43に送信す
る。これを受信した重み計算部43は、入力評価値と出
力評価値から、式(9)に基づいて重み計算を行う。
【0052】ステップS34において、重み付け部46
は、計算された重みを1から減算した値と入力値の積を
とる。また、重み付け部48は、重みとして計算された
値とレジスタ49から出力される前回の出力値との積を
取る。そして、演算器50が、それぞれの和を取ること
によって重み付け平均が計算される。
【0053】ステップS35において、演算器50によ
って重み付け部46の出力と、重み付け部48の出力の
和が演算され、演算された値が出力される。
【0054】ステップS36において、入力評価値計算
部42は、入力が終了したか否かを判定し、入力が終了
していると判定されたとき処理が終了され、入力が終了
していないと判定されたとき、ステップS37におい
て、レジスタ45に記憶されている出力値の評価値が更
新され、ステップS31の処理に戻り、それ以降の処理
が繰り返される。
【0055】上述のように、方式変換選択部1は、変換
方法選択信号と出力画像をクラス分類適応処理部2に出
力する。このノイズ軽減された画像情報を変換方式選択
信号に基づいて、方式変換するクラス分類適応処理部2
の動作について、空間クラスタップおよび動きクラスタ
ップの具体例を用いて以下に説明する。
【0056】図17及び図18は、525iから1050iに変
換する場合(静止画ではない場合)に第2のタップ選択
回路22により選択されるタップを示す。図17及び図
18は、時間的に連続するフレームF−1の奇数フィー
ルドo(F−1/oと表記する)、F−1の偶数フィー
ルド(F−1/e)、F/o、F/eのそれぞれを垂直
方向に切り出した時の画素配列を示す。
【0057】図17に示すように、フィールドF/oの
ラインデータL1及びL2を予測するときの空間クラス
タップは、このフィールドF/oと直前のフィールドF
−1/eに含まれ、出力すべき1050iの画素の近傍の入
力画素T1乃至T7である。フィールドF/eのライン
データL1およびL2を予測するときには、図18に示
すように、フィールドF/eに含まれ、作成すべき1050
i信号の画素の近傍の入力画素T1乃至T3及び前フィ
ールドF/oの入力画素T4乃至T7である。尚、ライ
ンデータL1の画素を予測するモード1では、画素T7
をクラスタップとして選択せず、ラインデータL2の画
素の予測するモード2では、画素T4をクラスタップと
して選択しないようにしても良い。
【0058】図19および図20は、525iから525p変換
の場合(静止画である場合)に第2のタップ選択回路2
2により選択される入力画素を示す。図19および図2
0は、時間的に連続するフレームF−1の奇数フィール
ドo(F−1/oと表記する)、F−1の偶数フィール
ド(F−1/e)、F/o、F/eのそれれぞれの垂直
方向の画素配列を示す。
【0059】図19に示すように、フィールドF/oの
ラインデータL1およびL2を予測する時の空間クラス
タップは、このフィールドF/oの次のフィールドF/
eの、作成すべき525pの画素と空間的に近傍位置の入力
画素T1及びT2、フィールドF/oの、作成すべき52
5pの画素の近傍の入力画素T3乃至T5、並びに前フィ
ールドF−1/eの入力画素T6及びT7である。フィ
ールドF/eのラインデータL1およびL2を予測する
ときには、図20で示すように、このフィールドF/e
の次のフィールドF/oの、作成すべき525pの画素と空
間的に近傍位置の入力画素T1,T2、フィールドF/
eの、作成すべき525pの画素と空間的に近傍位置の入力
画素T3乃至T5、並びに、前フィールドF/oの入力
画素T6、T7である、尚、ラインデータL1の画素を
予測するモード1では、画素T7をクラスタップとして
選択せず、ラインデータL2の画素を予測するモード2
では、画素T4をクラスタップとして選択しないように
してもよい。
【0060】さらに、空間クラスタップは、図17乃至
図20に示すように、複数のフィールドの同位置の垂直
位置にある入力画素に加えて、水平方向の位置の入力画
素を使用してもよい。
【0061】図21及び図22は、第3のタップ選択回
路23により選択されるタップ、すなわち動きクラスタ
ップの例を示す。図21は、525iから1050i(静止画で
はない場合)の変換を行うときの動きクラスタップであ
る。図21に示すように、フィールドF/oのラインデ
ータL1およびL2を予測するときの動きクラスタップ
は、このフィールドF/oの、作成すべき1050iの画素
n1,n3,n5、前のフィールドF/eの入力画素n
2,n4,n6、前のフィールドF−1/oの入力画素
m2,m4,m6と、さらに前のフィールドF−1/o
の入力画素m1,m3,m5である。
【0062】図22は、525iから525p(静止画の場合)
の変換を行うときの動きクラスタップである。図22に
示すように、フィールドF/oのラインデータL1およ
びL2を予測するときの動きクラスタップは、このフィ
ールドF/oの、作成すべき525pの画素の近傍の入力画
素n1,n3,n5、次のフィールドF/eの入力画素
n2,n4,n6、前のフィールドF−1/eの入力画
素m2,m4,m6、さらに前のフィールドF−1/o
の入力画素m1,m3,m5である。
【0063】第1のタップ選択回路22で選択された空
間クラスタップが空間クラス検出回路25に供給され
る。空間クラス検出回路25は、選択された空間クラス
タップのレベル分布のパターンを検出する。この場合、
空間クラス検出回路25は、各画素8ビットの入力デー
タを2ビットの入力データへ圧縮する様な処理を行う。
例えば、ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)によっ
て、空間クラスタップの入力画素データが圧縮される。
【0064】本来、ADRCは、VTR(Video Tape Recorder)
向け高能率符号化用に開発された適応的再量子化法であ
るが、信号レベルの局所的なパターンを短い語長で効率
的に表現できるので、ADRCが空間クラス分類のコード発
生に使用されている。ADRCは、空間クラスタップのダイ
ナミックレンジをDR、ビット割り当てをn、空間クラス
タップの画素のデータレベルをL、再量子化コードをQ
として、以下の式(24)により、最大値Maxと最小
値Minとの間を指定されたビット長で均等に分割して
再量子化を行う。
【0065】 DR=Max−Min+1 Q={(L−Min+0.5)×2/DR} ・・・(24) 但し、{ }は、切り捨て処理を意味する。
【0066】第3のタップ選択回路23で選択された動
きクラスタップが動きクラス検出回路26に供給され
る。動きクラス検出回路26では、以下の式(25)に
より動きクラスタップの空間的に同一位置の画素値の差
分の絶対値の平均値paramを算出する。
【0067】
【数1】
【0068】この平均値paramとしきい値とが比較され
ることによって、動きの指標である動きクラスが決定さ
れる。例えば、(param≦2)の場合は、動きクラス
0、(2<param≦4)の場合は、動きクラス1、(4
<param≦8)の場合は、動きクラス2、(param>8)
の場合は、動きクラス3と、動きクラスが決定される。
動きクラス0が動きが最小(静止)であり、動きクラス
1,2,3となるに従って、動きが大きいものと判断さ
れる。この様に決定された動きクラスは、クラス合成回
路27へ供給される。尚、上述の方法と異なる方法で動
きベクトルを検出し、その検出した動きベクトルによっ
て動きクラスを検出しても良い。
【0069】クラス合成回路27は、空間クラス検出回
路25からの空間クラスと、動きクラス検出回路26か
らの動きクラスとを合成したクラスコードを発生する。
このクラスコードが係数メモリ28に、そのアドレスと
して供給される。係数メモリ28からは、クラスコード
に対応する係数データが読み出される。また、動きクラ
スがレジスタ32に供給され、動きクラスに応じて、タ
ップ位置切換情報が切り換えられる。
【0070】例えば、動きが無いか、または小さいため
に、動きクラスが0または1と検出される時には、空間
クラスタップが上述した図17乃至図20に示すよう
に、2フィールドにまたがるものとされる。もし、動き
が比較的大きく、動きクラスが2または3と検出される
時には、空間クラスタップが作成すべき画素と同一フィ
ールド内の入力画素のみによって構成される。また、動
きクラスによって、第1のクラスタップ選択回路21の
タップ位置情報(レジスタ31)を切り換えることによ
り、動きクラスによって、予測タップを切り換えるよう
にしても良い。さらに、予測タップおよび空間クラスタ
ップの両者を動きクラスによって切り換えるようにして
も良い。
【0071】係数メモリ28には、525iのパターンと出
力信号の関係を学習することにより、取得された係数デ
ータが、各クラス毎に記憶されている。係数のデータ
は、線形予測式により525iをより高い解像度の画像信号
に変換するための情報である。尚、係数データの取得方
法については後述する。
【0072】クラスコードで示される係数メモリ28の
アドレスから、そのクラスの係数データが読み出され
る。この係数データは、推定予測演算回路24に供給さ
れる。推定予測演算回路24は、式(26)に示すよう
に、第1のタップ選択回路21からの予測タップ(画素
値)T1,T2,・・・Tiと、係数メモリ28からの
係数データw1,w2,・・・wiとの1次結合式の演算
を行うことにより、ラインデータL1を算出する。ライ
ンデータL2も同様に算出される。但し、ラインデータ
L1およびL2との間では、使用する係数データが相違
する。 L1=w1T1+w2T2+・・・・+wiTi ・・・(26)
【0073】この様に、入力データに対応する出力デー
タを推定するための係数データが各クラス毎に予め学習
により求められた上で、係数メモリ28に記憶してお
き、入力される予測タップおよび読み出された係数デー
タに基づいて演算が行われ、入力データに対応する出力
データを形成して出力することにより、入力データを単
に補間処理をしたのとは異なる実際の出力データにより
近い画像信号を出力することができる。
【0074】次に、係数メモリ28に格納される係数デ
ータの作成方法(学習)について図23を用いて説明す
る。係数データを学習によって得るためには、まず、既
に知られている出力画像(1050iまたは525p)に対応
し、出力画像の1/4の画素数の入力画像を図23の学
習装置の2次元間引きフィルタ71によって形成する。
例えば、出力データの垂直方向の画素を垂直間引きフィ
ルタによりフィールド内の垂直方向の周波数が1/2に
なるように間引き処理し、さらに水平間引きフィルタに
より、出力データの水平方向の画素を1/2になるよう
に間引きすることによって、1/4の入力データが形成
される。
【0075】2次元間引きフィルタ71からの入力デー
タは、第1のタップ選択回路72、第2のタップ選択回
路72および第3のタップ選択回路73にそれぞれ供給
される。これらのタップ選択回路は、図3に示す第1の
タップ選択回路21、第2のタップ選択回路22、およ
び第3のタップ選択回路23と同様に、予測タップ、空
間クラスタップ、動きクラスタップを選択する。第2の
タップ選択回路73からの空間クラスタップが空間クラ
ス検出回路76に供給される。第3のタップ選択回路7
4からの動きクラスタップが動きクラス検出回路77に
供給される。
【0076】図3のクラス分類適応処理部2の空間クラ
ス検出回路25と同様に、空間クラス検出回路76は、
空間クラスタップのデータをADRCにより圧縮し、空間ク
ラスコードを発生する。また、動きクラス検出回路77
は、図3のクラス分類適応処理部2の動きクラス検出回
路26と同様の処理によって、動きクラスタップから動
きクラスコードを発生する。空間クラスコードと動きク
ラスコードが、クラス合成回路78によって合成され、
最終的なクラスが形成される。クラス合成回路78から
のクラスコードが、正規方程式加算回路79へ供給され
る。
【0077】ここで、正規方程式加算回路79の説明の
ために、複数個の入力画素から出力画素への変換式の学
習とその予測式を用いた変換について述べる。以下に説
明のために学習をより一般化してn画素による予測を行
う場合について説明する。予測タップとして選択される
入力画素のレベルをそれぞれx1,x2,・・・xn
し、出力レベルをyとしたとき、クラス毎に係数データ
1,w2,・・・wnによるnタップの線形推定式を設
定する。これを以下の式(27)に示す。学習前は、w
iが未定係数である。 y=w11+w22+・・・+wnn ・・・(27)
【0078】学習は、クラス毎に複数の信号データに対
して行われ、データ数が、mの場合、式(27)に従っ
て、以下に示す式(28)が設定される。 y=w1k1+w2k2+・・・+wnkn ・・・(28) (k=1,2,・・・m) m>nの場合、係数データw1,w2,・・・wnは、一
意に決まらないので、誤差ベクトルeの要素を以下の式
(29)で定義し、式(30)を最小にする係数データ
が求められる。いわゆる、最小二乗法による解法であ
る。
【0079】 ek=yk+{w1k1+w2k2+・・・+wnkn} ・・・(29) (k=1,2,・・・m)
【0080】
【数2】
【0081】ここで、式(30)のwiによる変微分係
数を求める。それは以下の式(31)を0にするよう
に、各係数を求めればよい。
【0082】
【数3】
【0083】以下の式(32),式(33)のようにx
ij,yiを定義すると、式(31)は、行列を用いて、
式(34)に書き換えられる。
【0084】
【数4】
【0085】
【数5】
【0086】
【数6】
【0087】この方程式は、一般に正規化方程式と呼ば
れている。正規方程式加算回路79は、クラスコード合
成回路78から供給されたクラスコードと、第1のタッ
プ選択回路72から供給された予測タップと、入力され
たデータに対応する出力画素を用いて、この正規化方程
式の加算を行う。
【0088】全ての学習用のデータの入力が終了した
後、正規方程式加算回路79は、予測係数決定回路80
に正規方程式データを出力する。予測係数決定回路80
は、正規方程式を掃き出し法などの一般的な行列解法を
用いて、wiについて解き、係数データを算出する。予
測係数決定回路80は、算出された予測係数係数メモリ
28に書き込む。
【0089】以上の様に学習を行った結果、係数メモリ
28には、クラス毎に、注目する出力画素yを推定する
ための、統計的に最も真値に近い推定値による係数デー
タが格納される。
【0090】上述した学習装置において、入力信号とさ
れる出力信号、すなわち、入力値としての前出力信号
は、1050iまたは525pが適用される。一方の信号を選択
するための変換方法選択信号が、2次元間引きフィルタ
71およびタップ選択制御回路75に対して供給され
る。2次元間引きフィルタ71における間引き処理は、
変換方法選択信号によって変更される。タップ選択制御
回路75は、変換方法選択信号を受け取って、第1のタ
ップ選択回路72によって選択される予測タップ、第2
のタップ選択回路73によって選択される空間クラスタ
ップ、並びに第3のタップ選択回路74によって選択さ
れる動きクラスタップを切り換えるための制御信号を発
生する。また、動きクラスに応じて、空間クラスタップ
を切り換える為、動きクラスコードがタップ選択制御回
路75に対して供給される。
【0091】このタップ選択制御回路75が、発生する
制御信号によって、変換出力の信号の走査線構造(1050
iまたは525p)に応じて、上述したクラス分類適応処理
部2における処理と同様に、選択されるタップが切り換
えられる。
【0092】以上のように、入力された画像情報は、方
式変換選択部1の静止画判定部11によって静止画の判
定がされ、走査方式判定部12によって、この判定に対
応した変換方法が選択されると共に、ノイズ軽減部13
によってノイズ軽減処理がされ、クラス分類適応処理部
2に、変換方法選択信号とノイズ軽減処理された画像情
報が出力される。これによって、静止画像には525p、そ
れ以外の画像には1050iが選択され、それぞれに最適な
走査線構造による画像出力が可能になると共に、ノイズ
が軽減された画像を出力するすることが可能になる。
【0093】なお、上記したような処理を行うコンピュ
ータプログラムをユーザに提供する提供媒体としては、
磁気ディスク、CD-ROM、固体メモリなどの記録媒体の
他、ネットワーク、衛星などの通信媒体を利用すること
ができる。
【0094】
【発明の効果】請求項1に記載の画像処理装置、請求項
2に記載の画像処理方法、および請求項3に記載の提供
媒体によれば、入力された画像情報が、静止画か否かが
判定され、この判定結果に基づいて、変換する走査線構
造が選択されるので、最適な走査線構造で画像を出力す
ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した構成例を示すブロック図であ
る。
【図2】図1の方式変換選択部の構成例を示すブロック
図である。
【図3】図1のクラス分類適応処理部の構成例を示すブ
ロック図である。
【図4】525iインタレース画像と525pノンインタレース
画素の配置を説明する図である。
【図5】525iインタレース画像と1050iインタレース画
像の画素の配置を説明する図である。
【図6】525pを出力するときのライン倍速処理を説明す
る図である。
【図7】静止画判定部の動作を説明するフローチャート
である。
【図8】走査方式判定部の動作を説明するフローチャー
トである。
【図9】入力値のばらつきとそれに対応した信頼度の関
係を示す図である。
【図10】図2のノイズ軽減部の構成例を示す図であ
る。
【図11】現在の入力値の信頼度、1時刻前の出力値の
信頼度、および出力値の信頼度の関係を示す図である。
【図12】入力データと出力データのそれぞれのパラメ
ータの関係を示す図である。
【図13】入力値の信頼度を5タップの入力値の平均と
その分散から求める場合の説明をする図である。
【図14】図10の入力評価値計算部の構成例を示す図
である。
【図15】入力値の信頼度を1タップの入力値と5タッ
プの平均値から求める場合の説明をする図である。
【図16】ノイズ軽減部の動作を説明するフローチャー
トである。
【図17】入力画素および1050iの画素の位置関係と、
空間クラスタップの例を示す図である。
【図18】入力画素および1050iの画素の位置関係と、
空間クラスタップの例を示す図である。
【図19】入力画素および525pの画素の位置関係と、空
間クラスタップの例を示す図である。
【図20】入力画素および525pの画素の位置関係と、空
間クラスタップの例を示す図である。
【図21】入力画素および1050iの画素の位置関係と、
動きクラスタップの例を示す図である。
【図22】入力画素および525pの画素の位置関係と、動
きクラスタップの例を示す図である。
【図23】学習装置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 方式変換選択部, 2 クラス分類適応処理部,
11 静止画判定部,12 走査方式判定部, 13
ノイズ軽減部, 21 第1のタップ選択回路, 22
第2のタップ選択回路, 23 第3のタップ選択回
路, 24推定予測演算回路, 25 空間クラス検出
回路, 26 動きクラス検出回路, 27 クラス合
成回路, 28 係数メモリ, 29 線順次変換回
路,30乃至33 レジスタ, 34 情報メモリバン
ク, 41a乃至41b レジスタ, 42 入力評価
値計算部, 43 重み計算部, 44 出力評価計算
部, 46,48 重み付け部, 61 平均値計算回
路, 62 分散計算回路, 63 逆数計算回路,
71 2次元間引きフィルタ, 72 第1のタップ選
択回路, 73 第2のタップ選択回路, 74 第3
のタップ選択回路, 75 タップ選択制御回路, 7
6 空間クラス検出回路, 77 動きクラス検出回
路, 78 クラス合成回路, 79 正規方程式加算
回路, 80 予測係数決定回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された画像情報の走査線構造を変換
    する画像処理装置において、 前記入力された画像情報が、静止画か否かを判定する静
    止画判定手段と、 前記静止画判定手段によって判定された判定結果に基づ
    いて、変換する前記走査線構造を選択する選択手段とを
    含むことを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 入力された画像情報の走査線構造を変換
    する画像処理装置の画像処理方法において、 前記入力された画像情報が、静止画か否かを判定する静
    止画判定ステップと、前記静止画判定ステップで判定さ
    れた判定結果に基づいて、変換する前記走査線構造を選
    択する選択ステップとを含むことを特徴とする画像処理
    方法。
  3. 【請求項3】 入力された画像情報の走査線構造を変換
    する画像処理装置に、 前記入力された画像情報が、静止画か否かを判定する静
    止画判定ステップと、前記静止画判定ステップで判定さ
    れた判定結果に基づいて、変換する前記走査線構造を選
    択する選択ステップと、 を含む処理を実行させるコンピュータが読み取り可能な
    プログラムを提供することを特徴とする提供媒体。
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