JP2000243441A - 非水電解液およびそれを用いた二次電池 - Google Patents

非水電解液およびそれを用いた二次電池

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JP2000243441A
JP2000243441A JP11041101A JP4110199A JP2000243441A JP 2000243441 A JP2000243441 A JP 2000243441A JP 11041101 A JP11041101 A JP 11041101A JP 4110199 A JP4110199 A JP 4110199A JP 2000243441 A JP2000243441 A JP 2000243441A
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carbonate
aqueous electrolyte
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lithium
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Masahiro Toriida
昌弘 鳥井田
Takehiko Onomi
毅彦 尾身
Hiroaki Tan
弘明 丹
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 充放電特性、負荷特性および低温特性に優れ
た非水電解液、およびそれを用いた二次電池を提供す
る。 【解決手段】 一般式[1]で表されるシアノエチル基
を含む化合物を含有する非水溶媒と電解質とからなるこ
とを特徴とする非水電解液。 【化1】 (式[1]中、R、R’は水素または炭素数1〜10の
炭化水素基であり、R、R’は互いに同一であっても異
なっていてもよく、l,mは0または1で0≦l+m≦
2であり、nは1〜3の整数である。但し、l+m+n
=3である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、充放電特性に優れた非水
電解液、およびそれを用いた二次電池に関する。より詳
細には、シアノエチル基を含む化合物を含有するリチウ
ム二次電池に適した非水電解液、およびそれを用いた二
次電池に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】非水電解液を用いた電池は、高電
圧でかつ高エネルギー密度を有しており、また貯蔵性な
どの信頼性も高いので、民生用電子機器の電源として広
く用いられている。
【0003】このような電池として非水電解液二次電池
があり、その代表的存在は、リチウムイオン二次電池で
ある。それに用いられる非水溶媒として、誘電率の高い
カーボネート化合物が知られており、各種カーボネート
化合物の使用が提案されている。また電解液として、プ
ロピレンカーボネート、エチレンカーボネートなどの前
記高誘電率カーボネート化合物溶媒と、炭酸ジエチルな
どの低粘度溶媒との混合溶媒に、LiBF4、LiPF6
LiClO4、LiAsF6、LiCF3SO3、Li2SiF6
どの電解質を混合した溶液が用いられている。
【0004】一方で、電池の高容量化を目指して電極の
研究も進められており、リチウムイオン二次電池の負極
として、リチウムの吸蔵、放出が可能な炭素材料が用い
られている。特に黒鉛などの高結晶性炭素は、放電電位
が平坦であるなどの特徴を有していることから、現在市
販されているリチウムイオン二次電池の大半の負極とし
て採用されている。
【0005】しかしながら、黒鉛などの高結晶性炭素を
負極に用いる場合、電解液用の非水溶媒として、凝固点
の低い高誘電率溶媒であるプロピレンカーボネートや1,
2‐ブチレンカーボネートを用いると、充電時に溶媒の
還元分解反応が起こり、活物質であるリチウムイオンの
黒鉛への挿入反応はほとんど進行しなくなり、電解液の
機能を果たさなくなる。その結果、特に初回の充放電効
率は極端に低下する。
【0006】このため、電解液に使用される高誘電率の
非水溶媒として、常温で固体ではあるものの、還元分解
反応が継続的に起こりにくいエチレンカーボネートをプ
ロピレンカーボネートに混合することにより、非水溶媒
の還元分解反応を抑える試みがなされている。さらに還
元分解反応の抑制に加えて非水溶媒の粘度特性を改善す
るため、低粘度溶媒との組み合わせ方を工夫したり、様
々な添加剤を加えたり、電解液中のプロピレンカーボネ
ートの含有量を制限することなどが提案されている。こ
れらの対策により、電池の充放電特性及び低温特性の向
上が図られてきたが、現在ではより高性能の電解液が求
められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の要請に
応えるために、黒鉛などの高結晶性炭素を負極に用いた
場合であっても、溶媒の還元分解反応が抑制され、電池
にすぐれた充放電効率、負荷特性及び低温特性を与える
非水電解液の提供を目的とする。また、この非水電解液
を含む二次電池の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る非水電解液
は、一般式[1]で表されるシアノエチル基を含む化合
物を含有する非水溶媒と、電解質とからなることを特徴
とする非水電解液に関する。
【化3】 (式[1]中、R、R’は水素または炭素数1〜10の
炭化水素基であり、R、R’は互いに同一であっても異
なっていてもよく、l,mは0または1で0≦l+m≦
2であり、nは1〜3の整数である。但し、l+m+n
=3である。)
【0009】また、前記の非水溶媒が、前記一般式
[1]で表されるシアノエチル基を含む化合物と、下記
一般式[2a]または[2b]で表される環状炭酸エス
テルおよび/または鎖状炭酸エステルとから構成されて
いると一層優れた非水電解液を提供することができる。
【化4】 (式[2a]または[2b]中、R1およびR2は水素
原子または炭素数1〜6のアルキル基を示し、R1およ
びR2は同一であっても異なっていてもよい。)
【0010】さらに、これら非水電解液は、電解質とし
てのリチウム塩が溶解した非水電解液であると、一次電
池または二次電池用の電解液として有効に利用すること
ができる。
【0011】本発明は、また、負極活物質として金属リ
チウム、リチウム含有合金、リチウムイオンのドープ・
脱ドープが可能な炭素材料のいずれかを含む負極と、正
極活物質としてリチウムと遷移金属の複合酸化物、炭素
材料またはこれらの混合物のいずれかを含む正極と、前
記非水電解液とを含む二次電池に関する。
【0012】
【発明の具体的説明】次に、本発明に係る非水電解液お
よびこの非水電解液を用いた非水電解液二次電池につい
て具体的に説明する。本発明に係る非水電解液は、特定
のシアノエチル基を含む化合物を含有する非水溶媒と、
電解質とからなっており、各々について詳述する。
【0013】シアノエチル基を含む化合物 本発明で非水溶媒に含有させるシアノエチル基を含む化
合物としては下記一般式[1]で表される化合物が使用
される。なお、本発明において、シアノエチル基とは−
CH2CH2CNを示す。
【化5】
【0014】式[1]中、R、R’は水素または炭素数
1〜10の炭化水素基であり、R、R’は互いに同一で
あっても異なっていてもよく、l,mは0または1で0
≦l+m≦2であり、nは1〜3の整数である。但し、
l+m+n=3である。R、R’としては、具体的には
水素、メチル基、エチル基、ビニル基、プロピル基、イ
ソプロピル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、メタ
クリル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、ブチル
基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、1-ブテ
ニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、2-メチル-2-プ
ロペニル基、1-メチレンプロピル基、1-メチル-2-プロ
ペニル基、1,2-ジメチルビニル基、1-ブチニル基、2-ブ
チニル基、3-ブチニル基、ペンチル基、1-メチルブチル
基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、1-メチル-2
-メチルプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、その
他、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の
炭素数1〜10の直鎖または分岐アルキル基を挙げるこ
とができる。
【0015】前記一般式[1]で表わされる化合物の中
で、特に好ましい化合物として具体的には、ジメチル-2
-シアノエチルアミンが挙げられる。このような前記一
般式[1]で表されるシアノエチル基を含む化合物に
は、充電時における非水溶媒の還元分解反応を抑制し、
充放電効率を改善する効果がある。
【0016】非 水 溶 媒 本発明に係る非水電解液では、前記一般式[1]で表さ
れるシアノエチル基を含む化合物を含有する非水溶媒が
使用される。このシアノエチル基を含む化合物は、一般
に使われる非水溶媒への添加剤として、あるいは非水溶
媒を構成する一溶剤として使用することができる。シア
ノエチル基を含む化合物は、非水溶媒全体(シアノエチ
ル基を含む化合物と非水溶媒との合計量)に対して0.
001重量%以上、好ましくは0.01〜99.5重量
%、さらに好ましくは0.01〜70重量%、特に好ま
しくは0.05〜30重量%の量で含まれていることが
望ましい。本発明では特に、上記特定のシアノエチル基
を含む化合物と下記一般式[2a]または[2b]で表
される環状炭酸エステルおよび/または鎖状炭酸エステ
ルとを含む非水溶媒を使用することが好ましい。
【0017】使用できる非水溶媒としては、下記に示す
一般式[2a]または[2b]で表される環状炭酸エス
テルおよび/または鎖状炭酸エステルを挙げることがで
きる。
【化6】 ここで、式[2a]または[2b]中、R1およびR2
は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を示し、R
1およびR2は同一であっても異なっていてもよい。こ
の中でアルキル基としては、炭素数1〜3のアルキル基
が好ましく、具体的にはメチル基、エチル基、n-プロピ
ル基を例示することができる。
【0018】このような一般式[2a]または[2b]
で表される環状炭酸エステルの例として具体的には、エ
チレンカーボネート、プロピレンカーボネート、1,2‐
ブチレンカーボネート、2,3‐ブチレンカーボネート、
1,2‐ペンチレンカーボネート、2,3‐ペンチレンカーボ
ネート、ビニレンカーボネートなどが挙げられる。特
に、誘電率が高く、粘度及び凝固点の低いプロピレンカ
ーボネートが好適に使用される。また、これら環状炭酸
エステルは2種以上混合して使用してもよい。
【0019】鎖状炭酸エステルとして具体的には、ジメ
チルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチ
ルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、メチル
イソプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネー
トなどが挙げられる。これら鎖状炭酸エステルは2種以
上混合して使用してもよい。
【0020】このような鎖状炭酸エステルが非水溶媒中
に含まれていると、非水電解液の粘度を低くすることが
可能となり、電解質の溶解度をさらに高め、常温または
低温での電気伝導性に優れた電解液とすることできる。
このため電池の充放電効率、および、例えば、低温にお
ける充放電効率や、低温における負荷特性のような低温
特性を改善することができる。
【0021】非水溶媒として前記一般式[2a]または
[2b]で表される環状炭酸エステルおよび/または鎖
状炭酸エステルを用いる場合は、前記一般式[1]で表
されるシアノエチル基を含む化合物は、それを含む非水
溶媒全体(前記一般式[1]で表されるシアノエチル基
を含む化合物と、前記一般式[2a]または[2b]で
表される環状炭酸エステルおよび/または鎖状炭酸エス
テルとの合計量)に対して0.001重量%以上、好ま
しくは0.01〜99.5重量%、さらに好ましくは
0.01〜70重量%、特に好ましくは0.05〜30
重量%の量で含まれていることが望ましい。
【0022】このような混合割合で前記一般式[1]で
表されるシアノエチル基を含む化合物がそれを含む非水
溶媒全体に含まれていると、充電時に起こる溶媒の還元
分解反応を低く抑えることができ、電池の充放電効率の
向上および低温特性の改善を図ることができる。また、
非水溶媒中の、前記一般式[2a]または[2b]で表
される環状炭酸エステルと鎖状炭酸エステルとの混合割
合は、重量比で表して、環状炭酸エステル:鎖状炭酸エ
ステルが、0:100〜100:0、好ましくは5:9
5〜95:5、特に好ましくは20:80〜85:15
である。
【0023】したがって、本発明に係わる好ましい非水
溶媒は、前記一般式[1]で表されるシアノエチル基を
含む化合物と、前記一般式[2a]または[2b]で表
される環状炭酸エステル及び/又は前記鎖状炭酸エステ
ルを含むものである。またそれらに加えて、通常電池用
非水溶媒として広く使用されている溶媒をさらに混合使
用することも可能である。使用できる溶媒の例として具
体的には、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、酢
酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メ
チル、プロピオン酸エチルなどの鎖状エステル; リン
酸トリメチルなどのリン酸エステル; ジメトキシエタ
ンなどの鎖状エーテル; テトラヒドロフランなどの環
状エーテル;ジメチルホルムアミドなどのアミド; メ
チル‐N,N‐ジメチルカーバメートなどの鎖状カーバメ
ート; γ‐ブチロラクトンなどの環状エステル; スル
ホランなどの環状スルホン; N‐メチルオキサゾリジノ
ンなどの環状カーバメート; N‐メチルピロリドンなど
の環状アミド; N,N‐ジメチルイミダゾリジノンなどの
環状ウレア; 4,4-ジメチル-5-メチレンエチレンカーボ
ネート、4-メチル-4-エチル-5-メチレンエチレンカーボ
ネート、4-メチル-4-プロピル-5-メチレンエチレンカー
ボネート、4-メチル-4-ブチル-5-メチレンエチレンカー
ボネート、4,4-ジエチル-5-メチレンエチレンカーボネ
ート、4-エチル-4-プロピル-5-メチレンエチレンカーボ
ネート、4-エチル-4-ブチル-5-メチレンエチレンカーボ
ネート、4,4-ジプロピル-5-メチレンエチレンカーボネ
ート、4-プロピル-4-ブチル-5-メチレンエチレンカーボ
ネート、4,4-ジブチル-5-メチレンエチレンカーボネー
ト、4,4-ジメチル-5-エチリデンエチレンカーボネー
ト、4-メチル-4-エチル-5-エチリデンエチレンカーボネ
ート、4-メチル-4-プロピル-5-エチリデンエチレンカー
ボネート、4-メチル-4-ブチル-5-エチリデンエチレンカ
ーボネート、4,4-ジエチル-5-エチリデンエチレンカー
ボネート、4-エチル-4-プロピル-5-エチリデンエチレン
カーボネート、4-エチル-4-ブチル-5-エチリデンエチレ
ンカーボネート、4,4-ジプロピル-5-エチリデンエチレ
ンカーボネート、4-プロピル-4-ブチル-5-エチリデンエ
チレンカーボネート、4,4-ジブチル-5-エチリデンエチ
レンカーボネート、4-メチル-4-ビニル-5-メチレンエチ
レンカーボネート、4-メチル-4-アリル-5-メチレンエチ
レンカーボネート、4-メチル-4-メトキシメチル-5-メチ
レンエチレンカーボネート、4-メチル-4-アクリルオキ
シメチル-5-メチレンエチレンカーボネート、4-メチル-
4-アリルオキシメチル-5-メチレンエチレンカーボネー
トなどの環状炭酸エステル; 4-ビニルエチレンカーボ
ネート、4,4-ジビニルエチレンカーボネート、4,5-ジビ
ニルエチレンカーボネートなどのビニルエチレンカーボ
ネート誘導体; 4-ビニル-4-メチルエチレンカーボネー
ト、4-ビニル-5-メチルエチレンカーボネート、4-ビニ
ル-4,5-ジメチルエチレンカーボネート、4-ビニル-5,5-
ジメチルエチレンカーボネート、4-ビニル-4,5,5-トリ
メチルエチレンカーボネートなどのアルキル置換ビニル
エチレンカーボネート誘導体; 4-アリルオキシメチル
エチレンカーボネート、4,5-ジアリルオキシメチルエチ
レンカーボネートなどのアリルオキシメチルエチレンカ
ーボネート誘導体; 4-メチル-4-アリルオキシメチルエ
チレンカーボネート、4-メチル-5-アリルオキシメチル
エチレンカーボネートなどのアルキル置換アリルオキシ
メチルエチレンカーボネート誘導体; 4-アクリルオキ
シメチルエチレンカーボネート、4,5-アクリルオキシメ
チルエチレンカーボネートなどのアクリルオキシメチル
エチレンカーボネート誘導体; 4-メチル-4-アクリルオ
キシメチルエチレンカーボネート、4-メチル-5-アクリ
ルオキシメチルエチレンカーボネートなどのアルキル置
換アクリルオキシメチルエチレンカーボネート誘導体;
下記一般式で表わされる化合物などが挙げられる。H
O(CH2CH2O)aH、HO{CH2CH(CH3
O}bH、CH3O(CH2CH2O)cH、CH3O{CH
2CH(CH3)O}dH、CH 3O(CH2CH2O)e
3、CH3O{CH2CH(CH3)O}fCH3、C91
9PhO(CH2CH2O)g{CH(CH3)O}hCH3
(Phはフェニル基)、CH3O{CH2CH(CH3
O}iCO{O(CH3)CHCH2jOCH3(前記の
式中、a〜fは5〜250の整数、g〜jは2〜249
の整数、5≦g+h≦250、5≦i+j≦250であ
る。)
【0024】非 水 電 解 液 本発明の非水電解液は、前述した特定のシアノエチル基
を含む化合物を含有する非水溶媒と電解質とからなって
おり、例えば前述の特定のシアノエチル基を含む化合物
を含有する非水溶媒に電解質を溶解してなるものであ
る。使用される電解質としては、通常、非水電解液用電
解質として使用されているものであれば、いずれをも使
用することができる。
【0025】電解質の具体例としては、LiPF6、Li
BF4、LiClO4、LiAsF6、Li 2SiF6、LiC4
9SO3、LiC817SO3などのリチウム塩が挙げられ
る。また、次の一般式で示されるリチウム塩も使用する
ことができる。LiOSO23、LiN(SO24) (SO
25)、LiC(SO26) (SO27) (SO28)、Li
N(SO2OR9) (SO2OR10)(ここで、R3〜R10
は、互いに同一であっても異なっていてもよく、炭素数
1〜6のパーフルオロアルキル基である)。これらのリ
チウム塩は単独で使用してもよく、また2種以上を混合
して使用してもよい。
【0026】これらの内、特に、LiPF6、LiBF4
LiOSO23、LiN(SO24) (SO25)、LiC
(SO26) (SO27) (SO28)、LiN(SO2
9) (SO2OR10)が好ましい。
【0027】このような電解質は、通常、0.1〜3モ
ル/リットル、好ましくは0.5〜2モル/リットルの
濃度で非水電解液中に含まれていることが望ましい。
【0028】本発明における非水電解液は、上述の特定
のシアノエチル基を含む化合物を含有する非水溶媒と、
電解質とを必須構成成分として含むが、必要に応じて他
の添加剤等を加えてもよい。
【0029】以上のような本発明に係る非水電解液は、
リチウムイオン二次電池用の非水電解液として好適であ
るばかりでなく、一次電池用の非水電解液としても用い
ることが出来る。
【0030】二 次 電 池 本発明に係る非水電解液二次電池は、負極と、正極と、
前記の非水電解液とを基本的に含んで構成されており、
通常負極と正極との間にセパレータが設けられている。
【0031】負極を構成する負極活物質としては、金属
リチウム、リチウム合金、リチウムイオンをドーブ・脱
ドーブすることが可能な炭素材料のいずれを用いること
ができる。これらの中でもリチウムイオンをドーブ・脱
ドーブすることが可能な炭素材料が好ましい。このよう
な炭素材料は、グラファイトであっても非晶質炭素であ
ってもよく、活性炭、炭素繊維、カーボンブラック、メ
ソカーボンマイクロビーズなどが用いられる。
【0032】負極活物質として、特にX線解析で測定し
た(002)面の面間隔(d002)が0.340nm
以下の炭素材料が好ましく、密度が1.70g/cm3
以上である黒鉛またはそれに近い性質を有する高結晶性
炭素材料が望ましい。このような炭素材料を使用する
と、電池のエネルギー密度を高くすることができる。
【0033】正極を構成する正極活物質としては、Mo
2、TiS2、MnO2、V25などの遷移金属酸化物ま
たは遷移金属硫化物、LiCoO2、LiMnO2、LiMn2
4、LiNiO2などのリチウムと遷移金属とからなる複
合酸化物が挙げられる。これ等の中でも、特にリチウム
と遷移金属とからなる複合酸化物が好ましい。負極がリ
チウム金属またはリチウム合金である場合は、正極とし
て炭素材料を用いることもできる。また、正極として、
リチウムと遷移金属の複合酸化物と炭素材料との混合物
を用いることもできる。
【0034】セパレータは多孔性の膜であって、通常微
多孔性ポリマーフィルムが好適に使用される。特に、多
孔性ポリオレフィンフィルムが好ましく、具体的には多
孔性ポリエチレンフィルム、多孔性ポリプロピレンフィ
ルム、または多孔性のポリエチレンフィルムとポリプロ
ピレンとの多層フィルムを例示することができる。
【0035】このような非水電解液二次電池は、円筒
型、コイン型、角型、その他任意の形状に形成すること
ができる。しかし、電池の基本構造は形状によらず同じ
であり、目的に応じて設計変更を施すことができる。次
に、円筒型およびコイン型電池の構造について説明する
が、各電池を構成する負極活物質、正極活物質およびセ
パレータは、前記したものが共通して使用される。
【0036】例えば、円筒型非水電解液二次電池の場合
には、負極集電体に負極活物質を塗布してなる負極と、
正極集電体に正極活物質を塗布してなる正極とを、非水
電解液を注入したセパレータを介して巻回し、巻回体の
上下に絶縁板を載置した状態で電池缶に収納されてい
る。
【0037】また、本発明に係る非水電解液二次電池
は、コイン型非水電解液二次電池にも適用することがで
きる。コイン型電池では、円盤状負極、セパレータ、円
盤状正極、およびステンレスの板が、この順序に積層さ
れた状態でコイン型電池缶に収納されている。
【0038】
【実施例】以下、実施例および比較例を通して本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定され
るものではない。
【0039】
【実施例1】<非水電解液の調製>プロピレンカーボネ
ート(PC)とジエチルカーボネート(DEC)とを、
PC:DEC=55:45(重量比)の割合で混合した
後、この混合溶媒99重量部に対して下記式で表わされ
るジメチル-2-シアノエチルアミン(1CE−DMA)
を1重量部添加し、1CE−DMAの量が非水溶媒全体
(PCとDECと1CE−DMAとの合計量)に対して
1重量%となるように非水溶媒を調製した。次に電解質
であるLiPF6を非水溶媒に溶解し、電解質濃度が
1.0モル/リットルとなるように非水電解液を調製し
た。 (CH32NCH2CH2CN
【0040】<負極の作製>大阪ガス(株)製のメソカ
ーボンマイクロビーズ(商品名;MCMB6−28、d
002=0.337nm、密度2.17g/cm3)の
炭素粉末90重量部と、結着剤としてのポリフッ化ビニ
リデン(PVDF)10重量部とを混合し、溶剤のN‐
メチルピロリドンに分散させ、ペースト状の負極合剤ス
ラリーを調製した。次に、この負極合剤スラリーを厚さ
20μmの帯状銅箔製の負極集電体に塗布し、乾燥させ
て帯状の炭素負極を得た。乾燥後の負極合剤の厚さは2
5μmであった。さらに、この帯状電極を直径15mm
の円盤状に打ち抜いた後、圧縮成形して負極電極とし
た。
【0041】<正極の作製>本庄ケミカル(株)製のL
iCoO2(製品名:HLC−21、平均粒径8μm)
微粒子91重量部と、導電材としてのグラファイト6重
量部と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVD
F)3重量部とを混合して正極合剤を調製し、N‐メチ
ルピロリドンに分散させて正極合剤スラリーを得た。こ
のスラリーを厚さ20μmの帯状アルミニウム箔製正極
集電体に塗布し、乾燥させ、圧縮成形によって帯状正極
を得た。乾燥後の正極合剤の厚さは40μmであった。
その後、この帯状電極を直径15mmの円盤状に打ち抜
くことによって正極電極とした。
【0042】<電池の作製>このようにして得られた円
盤状負極および円盤状正極、さらに厚さ25μm、直径
19mmの微多孔性ポリプロピレンフィルムからできた
セパレータを用意した。ステンレス製の2032サイズ
の電池缶内に、負極、セパレータ、正極の順序で各々を
積層した後、セパレータに前記非水電解液を注入した。
その後、電池缶内にステンレス製の板(厚さ2.4m
m、直径15.4mm)を収納し、さらにポリプロピレ
ン製のガスケットを介して、電池缶(蓋)をかしめた。
この結果、電池内の気密性が保持でき、直径20mm、
高さ3.2mmのボタン型非水電解液二次電池が得られ
た。
【0043】<放電容量の測定>このようにして得られ
た二次電池の放電容量を室温にて次の方法で測定した。
なお、本実施例では、負極にリチウムイオンがドープさ
れる電流方向を充電、脱ドープされる電流方向を放電と
した。充電は、4.1V、1mA定電流定電圧充電方法
で行い、充電電流が50μA以下になった時点で終了と
した。放電は、1mAの定電流で行い、電圧が2.7V
に達した時点で終了した。この充放電サイクルの充電容
量と放電容量とから、次式により充放電効率を計算し
た。その結果を表1に表わす。 充放電効率(%)={放電容量(mAh/g)}/{充
電容量(mAh/g)}×100
【0044】
【比較例1】実施例1において、ジメチル-2-シアノエ
チルアミンを添加しなかった以外は、実施例1と同様に
して、非水電解液の調製及び電池の作製を行い、実施例
1と同様にして電池の充放電効率を評価した。結果を表
1に表わす。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明の非水電解液は、黒鉛などの高結
晶性炭素を負極に用いた場合に起こる溶媒の還元分解反
応を低く抑制することができる。その結果、この非水電
解液を用いた二次電池は、充放電特性、負荷特性、低温
における電池特性に優れている。従って、この非水電解
液は、リチウムイオン二次電池用の非水電解液として特
に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H003 AA01 BB01 BB02 BB05 BC06 5H014 AA02 AA06 EE05 EE08 EE10 5H029 AJ02 AL06 AL12 AM03 AM05 AM07 BJ03 DJ09 HJ01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式[1]で表されるシアノエチル
    基を含む化合物を含有する非水溶媒と電解質とからなる
    ことを特徴とする非水電解液。 【化1】 (式[1]中、R、R’は水素または炭素数1〜10の
    炭化水素基であり、R、R’は互いに同一であっても異
    なっていてもよく、l,mは0または1で0≦l+m≦
    2であり、nは1〜3の整数である。但し、l+m+n
    =3である。)
  2. 【請求項2】 前記一般式[1]で表される化合物
    が、次の化学式で表される化合物であることを特徴とす
    る請求項1記載の非水電解液。 (CH32NCH2CH2CN
  3. 【請求項3】 前記の非水溶媒が、前記一般式[1]で
    表されるシアノエチル基を含む化合物と、一般式[2a]
    または[2b]で表される環状炭酸エステルおよび/ま
    たは鎖状炭酸エステルとを含むことを特徴とする請求項
    1記載の非水電解液。 【化2】 (式[2a]または[2b]中、R1およびR2は水素原
    子または炭素数1〜6のアルキル基を示し、R1および
    R2は同一であっても異なっていてもよい。)
  4. 【請求項4】 前記一般式[2a]または[2b]で
    表される環状炭酸エステルが、プロピレンカーボネート
    またはブチレンカーボネートであることを特徴とする請
    求項3記載の非水電解液。
  5. 【請求項5】 前記鎖状炭酸エステルが、ジメチルカ
    ーボネート、ジエチルカーボネート、またはメチルエチ
    ルカーボネートのいずれかであることを特徴とする請求
    項3記載の非水電解液。
  6. 【請求項6】 前記一般式[1]で表されるシアノエチ
    ル基を含む化合物が、非水溶媒中に少なくとも0.00
    1重量%以上含まれていることを特徴とする請求項1記
    載の非水電解液。
  7. 【請求項7】 電解質がリチウム塩であることを特徴
    とする請求項1記載の非水電解液。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし2のいずれかに記載の
    非水電解液を含む二次電池。
  9. 【請求項9】 負極活物質として金属リチウム、リチ
    ウム含有合金、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可
    能な炭素材料のいずれかを含む負極と、正極活物質とし
    てリチウムと遷移金属の複合酸化物、炭素材料またはこ
    れらの混合物のいずれかを含む正極と、請求項1ないし
    2記載のいずれかの非水電解液とを含むことを特徴とす
    るリチウムイオン二次電池。
  10. 【請求項10】 前記リチウムイオンのドープ・脱ド
    ープが可能な炭素材料が、X線解析で測定した(00
    2)面における面間隔距離(d002)が、0.340
    nm以下であることを特徴とする請求項9記載のリチウ
    ムイオン二次電池。
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