JP2000243357A - 二次電池 - Google Patents

二次電池

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JP2000243357A
JP2000243357A JP11163684A JP16368499A JP2000243357A JP 2000243357 A JP2000243357 A JP 2000243357A JP 11163684 A JP11163684 A JP 11163684A JP 16368499 A JP16368499 A JP 16368499A JP 2000243357 A JP2000243357 A JP 2000243357A
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靖代 齋藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産性に優れ、破損による液漏れ、空気、水
分等の侵入がなく、安全で耐久性に優れた長寿命の二次
電池の提供。 【解決手段】 集電体に電気的に結合した正極材と負極
材が非流動性電解質層を介して積層され、イオン性金属
成分を含有する電池要素と吸湿剤を合成樹脂製ハウジン
グで封止したことを特徴とする二次電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は二次電池に関し、更
に詳しくは、生産性が優れ、安全性が高く、耐久性に優
れた非水系二次電池に適した二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯用電子機器の発達に伴って電
池の生産が急激に増加しており、また、パーソナルコン
ピューター、ワープロ等の普及によってそのバックアッ
プ用電池の需要も増大の一途にある。これ等に使用され
る電池として、充電が可能で長期間使用可能な二次電池
の需要が急増しており起電力物質としてリチウムを使用
し、これとリチウムをインターカレーションによって吸
蔵し得るカーボンあるいはカルコゲン化合物を用いたリ
チウム二次電池が注目されている。
【0003】しかし、リチウムは水に対して極めて活性
が高く、液漏れによる発火あるいは空気、湿分の侵入に
よるリチウムの失活等の問題があり、その封止は高度の
密封性が要求される。このようなトラブルを軽減する手
段として、正極と負極間に填充される電解液をゲル化剤
等を用いて非流動化して液漏れを防止することが行なわ
れている。しかし、二次電池として長期間使用するため
には、電解液の非流動化と併せて、その封止は、破損の
おそれがなく、また、空気、湿分の侵入のおそれのない
被覆が必要とされる。
【0004】従来、一次電池、あるいは二次電池は、ス
テンレススチール等の金属で被覆されているが、金属缶
で封止するときは、正極と負極の絶縁が必要で、その製
造には高度な技術と大型の装置を必要とする問題があっ
た。また、金属缶を使用した場合、重量の問題等から電
池の小型化・軽量化に限界があり、重量エネルギー密
度、体積エネルギー密度の点で不十分であるという問題
もあった。一方、二次電池の電池要素を合成樹脂製のハ
ウジングで封止するときは、生産が容易で、安価に効率
的に二次電池を製造することが可能となる。また、小型
化・軽量化が容易でもある。しかし、合成樹脂は空気あ
るいは水分のバリヤー性が充分でなく、僅かながら空気
あるいは水分が侵入し、リチウムを失活させると共に水
素等のガスが発生し充満するおそれが生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は生産性に優
れ、破損による液漏れ、空気、水分等の侵入がなく、安
全で耐久性に優れた二次電池を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる目的を達
成するために鋭意検討した結果なされたもので、集電体
に電気的に結合した正極材と負極材が非流動性電解質層
を介して積層されイオン性金属成分を含有する電池要素
と、吸湿剤とを、合成樹脂製ハウジングで封止したこと
を特徴とする二次電池を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明二次電池は、集電体に電気
的に結合した正極材と負極材が非流動性電解質層を介し
て積層されると共にイオン性金属成分を含有した電池要
素が吸湿剤と共に合成樹脂製のハウジング内に封止され
る。イオン性金属成分とは、イオンとなって二次電池の
充電・放電に電気化学的に関与し、起電力を発生する金
属成分で通常リチウムが用いられる。以下リチウム二次
電池を例に本発明を説明する。正極材1あるいは負極材
2は、通常図1に示すように集電体5と結合するように
板状に形成される。集電体5との結合は、集電体5を芯
材としてその両面に電極材を積層することによって行な
うことができる。目的に応じて集電体の片面に形成した
ものであってもよい。
【0008】集電体5としては、一般的にアルミ箔や銅
箔などの金属箔を用いることができる。厚みは適宜選択
されるが好ましくは1〜30μmである。薄すぎると機
械的強度が弱くなり、生産上問題になる。厚すぎると電
池全体としての容量が低下する。これら集電体表面には
予め粗面化処理を行うと電極材の接着強度が高くなるの
で好ましい。表面の粗面化方法としては、機械的研磨
法、電解研磨法または化学研磨法が挙げられる。機械的
研磨法としては、研磨剤粒子を固着した研磨布紙、砥
石、エメリバフ、鋼線などを備えたワイヤーブラシなど
で集電体表面を研磨する方法が挙げられる。また接着強
度や導電性を高めるために、集電体表面に中間層を形成
しても良い。
【0009】また、集電体5の形状は、板状であっても
よく、網状体、あるいはパンチングメタル等であっても
よい。正極材としては、リチウムイオンを吸蔵・放出可
能であれば無機化合物でも有機化合物でも使用できる。
無機化合物として、遷移金属酸化物、リチウムと遷移金
属との複合酸化物、遷移金属硫化物等が挙げられる。こ
こで遷移金属としてはFe、Co、Ni、Mn等が用い
られる。具体的には、MnO、V25 、V613、T
iO2 等の遷移金属酸化物、ニッケル酸リチウム、コバ
ルト酸リチウム、マンガン酸リチウムなどのリチウムと
遷移金属との複合酸化物、TiS2 、FeS、MoS2
などの遷移金属硫化物等が挙げられる。これらの化合物
はその特性を向上させるために部分的に元素置換したも
のであってもよい。有機化合物としては、例えばポリア
ニリン、ポリピロール、ポリアセン、ジスルフィド系化
合物、ポリスルフィド系化合物等が挙げられる。正極材
として、これらの無機化合物、有機化合物を混合して用
いてもよい。好ましくは、コバルト酸リチウムまたはマ
ンガン酸リチウム、ニッケル酸リチウム等のマンガン、
コバルト又はニッケルを含有する化合物、特にコバルト
を含有する化合物である。
【0010】正極材の粒径は、それぞれ電池の他の構成
要素とのかねあいで適宜選択すればよいが、通常1〜3
0μm、特に1〜10μmとするのが初期効率、サイク
ル特性等の電池特性が向上するので好ましい。負極に用
いることができるリチウムイオンの吸蔵放出可能な負極
材としては、通常、グラファイトやコークス等の炭素系
物質が挙げられる。斯かる炭素系活物質は、金属、金属
塩、酸化物などとの混合体や被覆体の形態で利用するこ
ともできる。また、負極材としては、ケイ素、錫、亜
鉛、マンガン、鉄、ニッケル等の酸化物や硫酸塩、金属
リチウム、Li−Al、Li−Bi−Cd、Li−Sn
−Cd等のリチウム合金、リチウム遷移金属窒化物、シ
リコン等も使用できる。好ましくは、容量の面からグラ
ファイトまたはコークスである。負極材の平均粒径は、
初期効率、レート特性、サイクル特性などの電池特性の
向上の観点から、通常12μm以下、好ましくは10μ
m以下とする。この粒径が大きすぎると電子伝導性が悪
化する。また、通常は0.5μm以上、好ましくは7μ
m以上である。
【0011】これらの正極材および負極材は通常集電体
上に結着されるため、バインダーを使用することが好ま
しい。バインダーとしてはシリケート、ガラスのような
無機化合物や、主として高分子からなる各種の樹脂が使
用できる。樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリ−1,1−ジメチルエチレンなどのア
ルカン系ポリマー;ポリブタジエン、ポリイソプレンな
どの不飽和系ポリマー;ポリスチレン、ポリメチルスチ
レン、ポリビニルピリジン、ポリ−N−ビニルピロリド
ンなどの環を有するポリマー;ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチ
ル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポ
リアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド
などのアクリル系ポリマー;ポリフッ化ビニル、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ
素系樹脂;ポリアクリロニトリル、ポリビニリデンシア
ニドなどのCN基含有ポリマー;ポリ酢酸ビニル、ポリ
ビニルアルコールなどのポリビニルアルコール系ポリマ
ー;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのハロゲ
ン含有ポリマー;ポリアニリンなどの導電性ポリマーな
どが使用できる。また上記のポリマーなどの混合物、変
成体、誘導体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラ
フト共重合体、ブロック共重合体などであっても使用で
きる。これらの樹脂の重量平均分子量は、好ましくは1
0000〜3000000、さらに好ましくは1000
00〜1000000である。低すぎると塗膜の強度が
低下し好ましくない。高すぎると粘度が高くなり電極の
形成が困難になる。
【0012】電極中には必要に応じて導電材料、補強材
など各種の機能を発現する添加剤、粉体、充填材などを
含有していても良い。導電材料としては、上記活物質に
適量混合して導電性を付与できるものであれば特に制限
は無いが、通常、アセチレンブラック、カーボンブラッ
ク、黒鉛などの炭素粉末や、各種の金属のファイバー、
箔などが挙げられる。添加剤としてはトリフルオロプロ
ピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、1,6−
Dioxaspiro[4,4]nonane−2,7
−dione、12−クラウン−4−エーテルなどが電
池の安定性、寿命を高めるために使用することができ
る。補強材としては各種の無機、有機の球状、繊維状フ
ィラーなどが使用できる。
【0013】電極材100重量部に対するバインダーの
配合量は好ましくは0.1〜30重量部、さらに好まし
くは1〜15重量部である。樹脂の量が少なすぎると電
極の強度が低下する。樹脂の量が多すぎると電極中の空
隙量が低下し、後述するイオン移動相の占める割合が低
下する。正極材や負極材を集電体上に形成する手法とし
ては、例えば、粉体状の電極材をバインダーとともに溶
剤と混合し、ボールミル、サンドミル、二軸混練機など
により分散塗料化したものを、集電体上に塗布して乾燥
する方法が好適に行なわれる。この場合、用いられる溶
剤の種類は、電極材に対して不活性であり且つバインダ
ーを溶解しうる限り特に制限されず、例えばN−メチル
ピロリドン等の一般的に使用される無機、有機溶剤のい
ずれも使用できる。
【0014】また、電極材をバインダーと混合し加熱す
ることにより軟化させた状態で、集電体上に圧着、ある
いは吹き付ける手法によって電極材層を形成することも
できる。さらには電極材を単独で集電体上に焼成するこ
とによって形成することもできる。正極材、負極材内に
は通常イオン移動相が形成される。電極中におけるイオ
ン移動相のしめる割合は、高い方がイオン移動が容易に
なり、レート特性上は好ましい一方で低い方が容量的に
は高くなる。好ましくは10〜50体積%である。ま
た、正極材および負極材の膜厚は容量的には厚い方が、
レート上は薄い方が好ましい。膜厚は通常20μm以
上、好ましくは30μm以上、さらに好ましくは50μ
m以上、最も好ましくは80μm以上である。一方、電
極材膜厚の上限としては、通常200μm以下、好まし
くは150μm以下である。イオン移動相の材料として
は、後述する非流動性電解質層の材料と同様のものが使
用できる。
【0015】なお、上記においては、電極が、電極材と
その空隙に形成されるイオン移動相とからなる場合につ
いて説明したが、勿論、電極としての機能を有する限り
その構造に制限はなく、例えば負極をリチウム金属のみ
で負極とすることもできる。正極材1と負極材2間に介
装する非流動性電解質層3は、通常の電解液と同様に正
極と負極を電気化学的に結合する機能を有し、流動性が
低く形状保持性を有するものが使用される。
【0016】非流動性電解質層に用いられる支持電解質
としては、電解質として正極材及び負極材に対して安定
であり、かつリチウムイオンが正極材あるいは負極材と
電気化学反応をするための移動をおこない得る非水物質
であればいずれのものでも使用することができる。具体
的にはLiPF6 、LiAsF6 、LiSbF6 、Li
BF4 、LiClO4 、LiI、LiBr、LiCl、
LiAlCl、LiHF2 、LiSCN、LiSO3
2 等のリチウム塩が挙げられる。これらのうちでは特
にLiPF6 、LiClO4 が好適である。
【0017】これら支持電解質を非水系溶媒に溶解した
状態で用いる場合の濃度は、一般的に0.5〜2.5m
ol/Lである。これら支持電解質を溶解する非水系溶
媒は特に限定されないが、比較的高誘電率の溶媒が好適
に用いられる。具体的にはエチレンカーボネート、プロ
ピレンカーボネート等の環状カーボネート類、ジメチル
カーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカ
ーボネートなどの非環状カーボネート類、テトラヒドロ
フラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメトキシエ
タン等のグライム類、γ−ブチルラクトン等のラクトン
類、スルフォラン等の硫黄化合物、アセトニトリル等の
ニトリル類等が挙げられる。またこれらの1種または2
種以上の混合物を使用することもできる。
【0018】これらのうちでは、特にエチレンカーボネ
ート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート
類、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エ
チルメチルカーボネートなどの非環状カーボネート類か
ら選ばれた1種又は2種以上の溶媒が好適である。また
これらの分子中の水素原子の一部をハロゲンなどに置換
したものも使用できる。またこれらの溶媒に、添加剤な
どを加えてもよい。添加剤としては例えば、トリフルオ
ロプロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、
1,6−Dioxaspiro[4,4]nonane
−2,7−dione、12−クラウン−4−エーテル
などが電池の安定性、性能、寿命を高める目的で使用で
きる。
【0019】非流動性電解質層として、ゲル状の電解質
を用いることができる。ゲル状電解質とは主として支持
電解質と溶媒とを含有する電解液に、ゲル化のための高
分子を含み、電解液が高分子のネットワーク中に保持さ
れて全体としての流動性が著しく低下したものである。
イオン伝導性などの特性は通常の電解液に近い特性を示
すが、流動性、揮発性などは著しく抑制され、安全性が
高められている。ゲル状電解質中の高分子の比率は好ま
しくは1〜50%である。低すぎると電解液を保持する
ことができなくなり、液漏れが発生する。高すぎるとイ
オン伝導度が低下して電池特性が悪くなる。
【0020】ゲル状電解質層を形成させるためには、
(1)重合性ゲル化剤を含有する電解質原料を使用し、
これを重合させて高分子化させる方法を挙げることがで
きる。このような反応をおこなえる高分子としては、ポ
リエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミ
ドなどの重縮合によって生成されるもの、ポリウレタ
ン、ポリウレアなどのように重付加によって生成される
もの、ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル誘導体系
ポリマーやポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニルなどのポリ
ビニル系などの付加重合で生成されるものなどがある
が、重合の制御が容易で重合時に副生成物が発生しない
付加重合により生成される高分子を使用することが望ま
しい。特に反応性不飽和基を有する重合性ゲル化剤を重
合する方法は、生産性に優れ好ましい。
【0021】このような反応性不飽和基を有する重合性
ゲル化剤の例としてはアクリル酸、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、エトキシエチルアクリレート、メト
キシエチルアクリレート、エトキシエトキシエチルアク
リレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、
エトキシエチルメタクリレート、メトキシエチルメタク
リレート、エトキシエトキシエチルメタクリレート、ポ
リエチレングリコールモノメタクリレート、N,Nジエ
チルアミノエチルアクリレート、N,Nジメチルアミノ
エチルアクリレート、グリシジルアクリレート、アリル
アクリレート、アクリロニトリル、N−ビニルピロリド
ン、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレ
ングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコー
ルジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレ
ート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエ
チレングリコールジメタクリレート、テトラエチレング
リコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジ
メタクリレートなどが使用でき、反応性、極性、安全性
などから好ましいものを単独、または組み合わせて用い
ればよい。
【0022】これらの重合性ゲル化剤を重合する方法と
しては、熱、紫外線、電子線などによる手法があるが、
紫外線による手法の場合、生産性を向上させることがで
きる。この場合反応を効果的に進行させるため、電解液
に紫外線を反応する重合開始剤をいれておくこともでき
る。利用できる紫外線重合開始剤としては、ベンゾイ
ン、ベンジル、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ミヒ
ラーケトン、ビアセチル、ベンゾイルパーオキサイドな
どが使用でき、反応性、極性、安全性などから好ましい
ものを単独、または組み合わせて用いればよい。また熱
による重合では、反応の速度の制御が容易で、特に熱重
合開始剤の種類、量、モノマー量とモノマー中の反応基
数、種類を変えることにより、ゲルの構造制御ができイ
オン伝導度などを向上させることができる。また全体の
反応が一様に進むため均一なゲルができる。
【0023】熱重合に際して、反応を制御するため、重
合開始剤をいれておくこともできる。利用できる熱重合
開始剤としては、1,1−ジ(ターシャルブチルパーオ
キシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,
2−ビス−〔4,4−ジ(ターシャルブチルパーオキシ
シクロヘキシル)プロパン〕、1,1−ジ(ターシャル
ブチルパーオキシ)−シクロヘキサン、ターシャリブチ
ルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノネー
ト、ターシャリブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノ
ネート、ジベンゾイルパーオキサイドなどが使用でき、
反応性、極性、安全性などから好ましいものを単独、ま
たは組み合わせて用いればよい。
【0024】また、ゲル状電解質層を形成させるために
(2)冷却によってゲル化可能な高分子が含有された電
解質原料を使用し常温迄高分子を冷却する方法も採用す
ることができる。この場合使用できる高分子としては、
電解液に対してゲルを形成し、電池材料として安定なも
のであればどのようなものであっても使用できるが、例
えばポリビニルピリジン、ポリ−N−ビニルピロリドン
などの環を有するポリマー;ポリメタクリル酸メチル、
ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポ
リアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアク
リル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミドなどの
アクリル系ポリマー;ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビ
ニリデン等のフッ素系樹脂;ポリアクリロニトリル、ポ
リビニリデンシアニドなどのCN基含有ポリマー;ポリ
酢酸ビニル、ポリビニルアルコールなどのポリビニルア
ルコール系ポリマー;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デンなどのハロゲン含有ポリマーなどがあげられる。ま
た上記のポリマーなどの混合物、変成体、誘導体、ラン
ダム共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体、ブロ
ック共重合体などであっても使用できる。
【0025】リチウム電池に使用される電解液、電解質
は極性を有するのが通常であるから、上記(1)、
(2)いずれの方法であっても高分子もある程度の極性
を有する方が好ましい。これらの高分子の重量平均分子
量は好ましくは10000〜5000000の範囲であ
る。分子量が低いとゲルを形成しにくくなる。分子量が
高いと粘度が高くなりすぎて取り扱いが難しくなる。高
分子の電解液に対する濃度は、分子量に応じて適宜選べ
ばよいが、好ましくは0.1重量%から30重量%であ
る。濃度が0.1重量%以下ではゲルを形成しにくくな
り、電解液の保持性が低下して流動、液漏れの問題が生
じることがある。濃度が30重量%以上になると粘度が
高くなりすぎて工程上困難を生じるとともに、電解液の
割合が低下してイオン伝導度が低下しレート特性などの
電池特性が低下することがある。
【0026】非流動性電解質層として固体状の電解質層
を用いることもできる。固体電解質としては、これまで
知られている種々の固体電解質を用いることができる。
たとえば、上述のゲル状電解質で用いられる高分子と支
持電解質塩を適度な比で混合して形成することができ
る。この場合、伝導度を高めるため、高分子は極性が高
い物を使用し、側鎖を多数有する様な骨格にすることが
好ましい。非流動性層として、ゲル状電解質、固体電解
質を多孔性フィルムか不織布等のスペーサに含浸したも
のを用いてもよい。電解質層の厚みは、通常5〜200
μm、好ましくは10〜100μmである。
【0027】かかる正極材1、負極材2および非流動性
電解質層3からなる電池要素4は、目的に応じた構造と
することができる。例えば、図1に示すように、集電体
5に正極材組成物を積層して板状の正極材1を得る。負
極材2も同様の手法で板状に成形され、板状に成形され
た正極材1と負極材2は、非流動性電解質層3を介して
積層される。大容量電池あるいは高電圧電池を目的とす
る場合は、図2に示すように、正極材1と負極材2が非
流動性電解質層3を介して交互に積層される。
【0028】積層される正極材1と負極材2の枚数は任
意であるが正極材1と負極材2が同数とされるのが一般
的である。電極材の平面形状は、円形、四辺形、多角等
任意である。また、棒状と円筒状の組合せであってもよ
い。四辺形板状の場合、正極材1の集電体5に、図3に
示すように、電極の一辺の片側に正極材1より突出する
突片5aを形成し、負極材2の集電体5にも同じ辺の反
対側に突片5bを形成して、これ等を交互に積層した上
で突出形成された突片5aと突片5bを図4に示すよう
に、夫々を上下に結合して正極と負極のリード線結合端
子を形成することによって大容量化することができる。
【0029】このように構成された電池要素4は合成樹
脂製のハウジング内に吸湿剤と共に封止される。吸湿剤
としては、合成ゼオライト(モレキュラーシーブ)、シ
リカゲル、塩化カルシウム、酸化カルシウム、五酸化リ
ン、酸化バリウム、過塩素酸マグネシウム、過塩素酸バ
リウム等の吸湿性の強い材料が用いられる。好ましくは
高温でも吸着能力が高く、潮解性のない、合成ゼオライ
ト、五酸化リン、酸化バリウム、酸化カルシウムが用い
られる。ただし、樹脂やパルプ等担体に混合あるいは担
持させる場合は、潮解性のある乾燥剤(例えば塩化カル
シウム)であってもよい。
【0030】これ等吸湿剤は、粉末あるいはペレットも
しくはシート状に成形した単体を用いることができ、あ
るいは、後述の合成樹脂製ハウジングに用いられる合成
樹脂中に混練することもできる。また、吸湿剤の粉末を
両面感圧粘着テープの片面に付着させてこれをハウジン
グ内面に添着させることもできるが、好ましくは、吸湿
剤の粉末をバインダーを用いて成形された成形体が用い
られる。形状としてはシート状が一般的であるが目的に
応じて棒状、リング状等とすることができる。
【0031】吸湿剤のバインダー樹脂としては、例えば
熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー類、熱硬化性樹
脂、プラスチックアロイ、天然高分子(植物繊維、パル
プ)を使用することができる。熱可塑性樹脂には、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、変性ポリオレフィン、アイ
オノマー、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体(EVA)、エチレン−酢酸ビニル−ビニル
アルコール三元共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリ塩化ビニル、非晶性ポリオレフィン(透明性
良好、例えば日本ゼオン/商品名:ゼオネックス)、ポ
リアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ス
チレン系共重合体(ABS樹脂、AS樹脂、SMA樹
脂、ACS樹脂、ASA樹脂等)、ポリアクリロニトリ
ル、ポリオキシメチレン、ポリメチルメタクリレート、
ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、
ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテ
ルケトン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミ
ドイミド、フッ素樹脂(ポリ四フッ化エチレン、四フッ
化エチレン六フッ化プロピレン共重合体、フッ化ビニリ
デン等)、液晶ポリマー(例えば芳香族ポリエステル系
の三菱エンジニアリングプラスチックス/商品名:ノパ
キュレート)、ポリアリレート、ポリメチルペンテン、
ポリスルホン、ノルボルネン系樹脂(例えばJSR/商
品名:アートン)、セルロース樹脂等を挙げることがで
きる。
【0032】熱可塑性エラストマー類は熱可塑性樹脂と
同様の加工ができ、成形品がゴム弾性を示す素材の総称
であり、分子構造中にハードセグメント(硬質相)とソ
フトセグメント(軟質相)を有する。スチレン系では硬
質相がポリスチレン、軟質相がブタジエン、イソプレン
などが使用される。ポリエステル系では硬質相がポリエ
ステル、軟質相がポリエーテル、ポリアミド系では硬質
相がポリアミド、軟質相がポリエーテルなどが使用され
る。その他オレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ウレタン
系、塩素化ポリエチレンがある。
【0033】熱硬化性樹脂にはフェノール樹脂、フェノ
ールアラルキル樹脂、フラン樹脂、アミノ樹脂(ユリア
樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂)、不飽和
ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ
樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリウレ
タン、シリコーン樹脂がある。プラスチックアロイは、
上記、熱可塑性材料同士を任意に溶融混合したものであ
る。商品化された例としてポリカーボネート系ではポリ
カーボネートとABS樹脂、ポリアミド、ポリフェニレ
ンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、などとのア
ロイまた、ポリアミド系ではポリアミドとABS樹脂、
ポリフェニレンエーテル、ポリオレフィンとのアロイが
知られている。また、パルプ、木綿、麻等と混抄するこ
とによって担体に保持された吸湿剤を得ることができ
る。こうして得られた電池要素4と吸湿剤は合成樹脂製
ハウジング内に封入される。
【0034】ハウジングを形成する合成樹脂としては単
層であってもよいが、補強用合成樹脂とガスバリヤー性
の合成樹脂を積層した複合体を用いることができる。ま
た、好ましくは、合成樹脂層と金属層が積層された複合
体が用いられる。金属層を用いた複合体としては、図5
(A)に示すように金属層7に合成樹脂層8が積層され
た積層シートが用いられる。合成樹脂層は金属層7の内
側面に積層されるが、図5(B)に示すように両面に積
層することもできる。
【0035】本発明において、内側面とは、電池要素4
を被覆したとき内側となる面を意味し、反対の側を外側
面とする。金属層は金属箔、金属蒸着膜、金属スパッタ
ー膜等を利用できる。金属はアルミニウム、鉄、銅、ニ
ッケル、チタン、モリブデン、金、等の単体金属やステ
ンレス、ハステロイ、等の合金、または酸化アルミニウ
ム等の金属酸化物でもよい。特に加工性の優れたアルミ
ニウムが好ましい。
【0036】複合体は、図6に示すように、合成樹脂層
の内側面に溶封を容易とするために合成樹脂層8の合成
樹脂より融点の低い合成樹脂からなる熱シール層9を形
成することができ、また、外側面には金属層7または合
成樹脂層8を保護するために保護層10を積層すること
ができる。熱シール層9および保護層10は合成樹脂を
用いて形成することができる。
【0037】本発明において、合成樹脂は複合体として
用いられるときは弾性率、引張り伸び率は制限されるも
のではない。従って本発明における合成樹脂は一般にエ
ラストマーと称されるものも含むものとする。合成樹脂
としては、熱可塑性プラスチック、熱可塑性エラストマ
ー類、熱硬化性樹脂、プラスチックアロイが使われる。
これらの樹脂にはフィラー等の充填材が混合されている
ものも含んでいる。
【0038】熱可塑性樹脂には、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、変性ポリオレフィン、アイオノマー、ポリビ
ニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)、エチレン−酢酸ビニル−ビニルアルコール三元共
重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビ
ニル、非晶性ポリオレフィン(透明、例えば日本ゼオン
/商品名:ゼオネックス)、ポリアミド、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカ
ーボネート、ポリスチレン、スチレン系共重合体(AB
S樹脂、AS樹脂、SMA樹脂、ACS樹脂、ASA樹
脂等)、ポリアクリロニトリル、ポリオキシメチレン、
ポリメチルメタクリレート、ポリフェニレンエーテル、
ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケト
ン(PEEK)、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポ
リエーテルイミド、ポリアミドイミド、フッ素樹脂(ポ
リ四フッ化エチレン、四フッ化エチレン六フッ化プロピ
レン共重合体、フッ化ビニリデン等)、液晶ポリマー
(例えば芳香族ポリエステル系の三菱エンジニアリング
プラスチックス/商品名:ノパキュレート)、ポリアリ
レート、ポリメチルペンテン、ポリスルホン、ノルボル
ネン系樹脂(例えばJSR/商品名:アートン)を挙げ
ることができる。
【0039】熱可塑性エラストマーは熱可塑性樹脂と同
様の加工ができ、成形品がゴム弾性を示す素材の総称で
あり、分子構造中にハードセグメント(硬質相)とソフ
トセグメント(軟質相)を有する。スチレン系では硬質
相がポリスチレン、軟質相がブタジエン、イソプレンな
どが使用される。ポリエステル系では硬質相がポリエス
テル、軟質相がポリエーテル、ポリアミド系では硬質相
がポリアミド、軟質相がポリエーテルなどが使用され
る。その他オレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ウレタン
系、塩素化ポリエチレンがある。
【0040】熱硬化性樹脂にはフェノール樹脂、フェノ
ールアラルキル樹脂、フラン樹脂、アミノ樹脂(ユリア
樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂)、不飽和
ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ
樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリウレ
タン、シリコーン樹脂がある。プラスチックアロイは、
上記、熱可塑性材料同士を任意に溶融混合したものであ
る。商品化された例としてポリカーボネート系ではポリ
カーボネートとABS樹脂、ポリアミド、ポリフェニレ
ンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、などとのア
ロイまた、ポリアミド系ではポリアミドとABS樹脂、
ポリフェニレンエーテル、ポリオレフィンとのアロイが
知られている。
【0041】本発明ハウジングは、これ等の合成樹脂か
ら目的に応じてヒートシール性、機械的強度等に応じて
選択使用することができ、例えば、複合体の場合、合成
樹脂層としては、強靱で耐衝撃性に優れた合成樹脂が好
ましく、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフ
ィン、ポリエステル、ポリアミド等が好ましい。保護層
に使用する樹脂は、好ましくはポリエチレン、ポリプロ
ピレン、変成ポリオレフィン、アイオノマー、非晶性ポ
リオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミ
ド等耐薬品性や耐突刺し性に優れた樹脂が望ましい。
【0042】熱シール層には、比較的低温(200℃以
下)で溶融する樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロピ
レン、変性ポリオレフィン、アイオノマー、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、等を用いることができる。保護層
10と金属層7の積層は押出ラミネーション、ドライラ
ミネーション、金属蒸着、スパッタリングを用いること
ができ、合成樹脂層8と熱シール層9は押出ラミネーシ
ョン、ドライラミネーションにより積層することができ
る。
【0043】上記の合成樹脂を用いて電池要素4を収容
するハウジングが形成される。ハウジングとしては特に
制限はなく各種の構造とすることができ、例えば、合成
樹脂がフィルム状に成形されたときは、図7に示すよう
に袋状のハウジング12とすることができ、シート状に
成形されたときは図8に示すように絞り加工を行って電
池要素収容部13を形成して、該収容部に電池要素4を
装填して封止することができる。
【0044】また、図9に示すように射出成形等によっ
て箱型のハウジング12を形成してこれに装填すること
もできる。吸湿剤14は、ハウジング内あるいはハウジ
ングの合成樹脂層に添加される。ハウジングの合成樹脂
に混練するときはガスバリヤー層より内面の合成樹脂層
に添加され、図6の複合体においては内側の耐熱性の合
成樹脂層8に添加することが望ましい。また、賦形され
た吸湿剤14を装填するときは、図8、図9に示すよう
に電池要素4の側部、好ましくはハウジング12のシー
ル部と電池要素4間に装入することが望ましい。
【0045】
【発明の効果】本発明二次電池は、電池要素と共に吸湿
剤を封入したから、外部から侵入する水分によってリチ
ウムが失活したり危険なガスが発生して留まるおそれが
なく、サイクル特性、レート特性にすぐれ、特に安全で
耐久性に優れた二次電池を得ることができる。また、小
型化・軽量化が可能であり、重量エネルギー密度、体積
エネルギー密度に優れた二次電池を得ることができる。
【0046】
【実施例】実施例1 下記の方法によって図1に示す正極材と負極材を形成し
た。 正極活物質の製造 厚さ25μmのアルミ箔の上にLiCoO2 、アセチレ
ンブラックおよびPVDF(ポリフッ化ビニリデン)か
らなる溶液を塗布、乾燥し、厚さ65μmの正極活物質
シートとした。なお、アルミ箔の一部は延長され幅3m
mの端子とした。
【0047】負極活物質の製造 厚さ25μmの銅箔の上に、グラファイトとPVDFか
らなる溶液を塗布、乾燥し、厚さ50μmの負極活物質
シートとした。なお、銅箔の一部は延長され幅3mmの
端子とした。
【0048】積層 LiPF6 をプロピレンカーボネートとエチレンカーボ
ネートの1:1混合溶媒に1mol/Lの濃度で溶解さ
れた液に重合性ゲル化剤としてのジエチレングリコール
エチルエーテルアクリレートとテトラエチレングリコー
ルジアクリレートとを溶解させ、開始剤としてt−ブチ
ルパーオキシ−2−エトキシヘイサノエートを前述の溶
液に添加して電解質原料を得た。正極材シートに厚さ6
0μmのポリプロピレン/ポリエチレン混合不織布を載
置した後、それらに上記電解質原料を含浸させた。同様
に負極材にも電解質原料を含浸した後、両者を集電体が
外側になるように積層し、さらにこれを90℃で20分
間加熱重合することにより電解質原料をゲル化し、正
極、負極、ゲル状電解質からなる略四角形板状の電池要
素を得た。
【0049】吸湿剤シートの製造 高密度ポリエチレン(日本ポリケム(株)ノパテックH
D HF410)のペレットに対し、粉砕した合成ゼオ
ライト(モレキュラーシーブス3A)を重量分率で20
%になるように露点−50℃のドライルームでブレンド
し、70tonプレス機(王子機械工業製)で200℃
の熱プレスを行い、0.5mm厚のシートを成形した。
このシートを20mm角に切り出した。
【0050】電池の製造と評価 変性ポリプロピレン/アルミニウム/変性ポリプロピレ
ンの構成による厚さ130μmの3層ラミネートフィル
ムを用意し、これらの間に前述の電池要素を挟み、さら
に吸湿剤入り樹脂シート片を電池要素とラミネートフィ
ルムの間に挟みこんだ。これを真空下、150℃〜18
0℃の電熱プレスで外装材の外側から3秒間加圧するこ
とで外装材(ハウジング)の外縁を熱融着し、電池要素
を封止して、形状可変性を有するシート状電池を製造し
た。この際、端子のみが外装材の間から突設するように
外装材の間に電池要素を挟んだ。
【0051】この電池を40℃、90%RHの環境下
で、延べ4日間かけて充電と放電をC/24のレートで
繰り返し2回行い、2回目の充電量に対する放電量を充
放電効率として算出した。結果を表−1に示す。表−1
に示すように充放電効率は高く、電池特性として優れて
いる。また、充放電効率特性の保持率としてさらに30
日後に3回目の充放電をC/8のレートで行い、3回目
充放電効率の2回目の効率に対する割合を算出した。表
−1に示すように3回目の充放電は2回目と同等の効率
であり、充放電特性に優れた保持性を有することがわか
る。
【0052】実施例2 前述の乾燥剤入り樹脂シート片を幅2mmで短冊状に切
り出し、電池要素の端子側を除く、残り3辺の周囲に装
着して、ラミネートフィルムに挟み込んだ以外は実施例
1と同様にして、電池要素を封止したシート状の電池を
得た。実施例1と同様の電池の充放電試験を実施した。
結果を表−1に示す。
【0053】実施例3 乾燥剤入り樹脂シートとして天然パルプと塩化カルシウ
ムで出来た市販のシート((株)アイディ製 商品名:
アイディシートP)を用いたこと以外、実施例1と同様
にして、電池要素を封止したシート状の電池を得た。実
施例1と同様の電池の充放電試験を実施した。結果を表
−1に示す。
【0054】比較例1 電池要素をラミネートフィルムで封止する際に、電池要
素とラミネートフィルムとの間に乾燥剤入り樹脂シート
を挟まずに電熱プレスで封止すること以外は、実施例1
と同様にして電池を製造した。充放電試験の結果を表−
1に示す。実施例に比べて充放電効率は低目で、2回目
充放電から3回目の効率低下も大きい結果となり、電池
性能の劣化が明らかである。
【0055】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用される電極の一例を示す縦断面
図。
【図2】本発明に使用される電池要素の一例を示す縦断
面図。
【図3】図2電池要素の平面図。
【図4】集電体の引出端子部を示す斜視図。
【図5】(A)(B)はそれぞれ本発明に使用される複
合体の構造を示す縦断面図。
【図6】本発明に使用される複合体の他の例の構造を示
す縦断面図。
【図7】本発明二次電池の一例を示す斜視図。
【図8】本発明二次電池の他の例を示す斜視図。
【図9】本発明二次電池の更に他の例を示す分解縦断面
図。
【符号の説明】
1 正極材 2 負極材 3 非流動性電解質層 4 電池要素 5 集電体 5a,5b 集電体突片 6 複合体 7 金属層 8 合成樹脂層 9 熱シール層 10 保護層 12 ハウジング 13 電池要素収容部 14 吸湿剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H011 AA01 AA03 AA04 AA10 AA13 AA17 BB03 CC02 CC06 CC10 CC12 DD13 FF02 GG09 HH02 5H029 AJ03 AJ05 AJ06 AJ11 AJ12 AK01 AK02 AK03 AK05 AK16 AL01 AL02 AL04 AL06 AL07 AL11 AL12 AM02 AM03 AM04 AM05 AM07 AM16 BJ04 BJ12 CJ05 CJ06 DJ01 DJ02 DJ10 DJ13 DJ16 EJ03 EJ05 EJ12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集電体に電気的に結合した正極材と負極
    材が非流動性電解質層を介して積層されイオン性金属成
    分を含有する電池要素と、吸湿剤とを、合成樹脂製ハウ
    ジングで封止したことを特徴とする二次電池。
  2. 【請求項2】 イオン性金属成分がリチウムである請求
    項1に記載の二次電池。
  3. 【請求項3】 合成樹脂製ハウジングが、補強用の合成
    樹脂とガスバリヤー性の合成樹脂との複合体によって形
    成されてなる請求項1または2記載の二次電池。
  4. 【請求項4】 合成樹脂製ハウジングが合成樹脂層と金
    属層とが積層された複合体によって形成された請求項1
    または2記載の二次電池。
  5. 【請求項5】 吸湿剤が、合成ゼオライト、シリカゲ
    ル、五酸化リン、酸化バリウムまたは酸化カルシウムで
    ある請求項1〜4いずれかに記載の二次電池。
  6. 【請求項6】 吸湿剤が、吸湿剤粉末をバインダーで結
    合したものである請求項1〜5いずれかに記載の二次電
    池。
  7. 【請求項7】 吸湿剤が、吸湿剤粉末がバインダーで結
    合されてシート状に成形され、電池要素の側部に添装さ
    れてなる請求項1〜6いずれかに記載の二次電池。
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