JP2000241861A - ストロボ受光量ディジタル化回路及びストロボ発光量制御回路 - Google Patents

ストロボ受光量ディジタル化回路及びストロボ発光量制御回路

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JP2000241861A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ストロボの発光を電荷として蓄積し、蓄積し
た電荷を放電するとき、放電回路のスイッチングの影響
により、ストロボ発光量の測定精度の低下を防止する。 【解決手段】 ストロボからの光を受光し、受光した光
強度に応じた電流を出力する光電変換手段と、光電変換
手段から出力される電流を蓄積して電圧値に変換する電
流・電圧変換手段と、電流・電圧変換手段から出力され
る電圧値があらかじめ定められた閾値を超えた場合、所
定のサンプリング周波数に同期し、かつサンプリング周
期よりも短い所定の期間に、電流・電圧変換手段から定
電流を放電させ、電流・電圧変換手段の出力電圧をフィ
ードバック制御し、前記電流・電圧変換手段から出力さ
れる電圧値を一定電圧近傍に保持する定電流放電手段と
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ストロボ受光量デ
ィジタル化回路及びストロボ発光量制御回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術としては、特開平6−3085
85号公報に記載された発明が知られている。図18
は、上記公報に記載されている従来技術の第1の例を示
す回路図である。図18において、フォトダイオードP
D1は、ストロボ(図示せず)の発光強度に比例した光
電流を出力する。フォトダイオードPD1から出力され
る光電流は、キャパシタC1を充電し、キャパシタC1
の電位を徐々に上昇させる。キャパシタC1の電位は、
コンパレータCP1の−端子に入力されている。また、
抵抗R3とR4は、回路電源電圧Vccを分割して閾値を
作り、前記閾値はコンパレータCP1の+端子に入力さ
れている。
【0003】コンパレータCP1は、キャパシタC1の
電位が前記閾値より低いとHi、高いとLoを出力す
る。コンパレータCP1の出力は、発振器OSCの発振
出力の周期で、D型フリップフロップFF1にラッチ
(サンプル)される。したがって、キャパシタC1の電
位が前記閾値より高い場合は、D型フリップフロップF
F1は、出力QをLo、Qの反転出力をHiとする。そ
の結果、D型フリップフロップFF1の反転出力Hi
が、スイッチング素子(アナログスイッチ)K1に入力
され、スイッチング素子K1はオンする。
【0004】スイッチング素子K1がオンすると、キャ
パシタC1の電荷は抵抗R2を介して放電される。その
結果、キャパシタC1の電位は下降する。しかし、前記
閾値を下回ると、コンパレータCP1のQの反転出力が
Loになる。その結果、スイッチング素子K1はオフす
るので、キャパシタC1の放電は停止する。以上の説明
から明らかなように、図18に示す回路図は、フィード
バック系を構成しており、キャパシタC1の電位が閾値
近傍の値になるように制御される。従って、キャパシタ
C1の電位はおおよそ一定値に制御されるので、キャパ
シタC1の放電電流もほぼ定電流になる。このため、前
記放電電流値と放電期間の積は、フォトダイオードPD
1で単位時間当たりに発生する電荷量とほぼ等しくな
る。
【0005】オア回路OR1は、D型フリップフロップ
FF1のQ出力と発振器OSCの発振出力の論理和を取
る。オア回路OR1は、D型フリップフロップFF1に
ラッチされたコンパレータCP1の出力がLoの時、出
力OUTとして、発振器OSCの発振周期の半周期の期
間にだけ負のパルスを出力する。
【0006】D型フリップフロップFF1のQ出力がL
o,Qの反転出力がHiの期間と、オア回路OR1の出
力OUTに負のパルスが出力される回数とは、比例す
る。したがって、このパルス数はフォトダイオードPD
1の発生した電荷量におおよそ比例する。図19は、前
記特開平6−308585号公報に記載された従来技術
の第2の例を示す回路図である。図19は、図18に示
す回路を以下のように改良したものである。
【0007】すなわち、図18において、例えば、コン
パレータCP1からLo(キャパシタC1の電位が閾値
より低い場合)が2回連続してフリップフロップFF1
にサンプルされる場合と、Lo−Hi−Loのように不
連続にサンプルされる場合は、共に、コンパレータCP
1からLoが2回出力される。したがって、前記2つの
ケースにおいては、本来、キャパシタC1の放電電荷量
は同一でなければならない。しかし、図18に示す回路
では、スイッチング素子(アナログスイッチ)K1のオ
ン/オフ時の過渡特性の影響により、実際には同一にな
らない。すなわち、Loの出力が2回連続する場合に
は、スイッチング素子のオン/オフの過渡現象は1回し
か生じない。しかし、Lo−Hi−Loのように、不連
続に発生する場合は、スイッチング素子のオン/オフの
過渡現象は2回生じる。その結果、前記過渡現象の発生
回数の相違に起因して、前記連続してサンプルされる場
合と不連続にサンプルされる場合は、キャパシタC1の
放電電荷量が相違することになる。
【0008】図19に示す回路では、上記の問題点を軽
減するため、コンパレータCP1の出力をラッチするフ
リップフロップFF1に加え、フリップフロップFF1
の出力を半周期遅れてラッチするフリップフロップFF
2を設けている。フリップフロップFF1,FF2は、
それぞれ異なる半周期の間だけ、それぞれが制御するス
イッチング素子(抵抗R2,R6はスイッチング素子を
含む)をオンさせるようにしている。
【0009】これにより、図18の場合には、スイッチ
ング素子K1が連続してオンするような場合でも、図1
9の場合には、フリップフロップFF1,FF2が交互
にオンする。その結果、キャパシタC1からの放電は、
スイッチング素子を含む2つの抵抗R2,R6が交互に
オンして行われる。図19に示す回路によれば、キャパ
シタC1から連続して放電する場合と不連続に放電する
場合、前記過渡特性の影響は同一になり、一定電荷量の
放電が可能になる。その結果、ストロボ発光量の計測精
度が向上する。
【0010】また、光センサで受光したストロボ光に基
づいて、受光光量を示すディジタル信号を形成し、スト
ロボの発光を制御する従来技術としては、特開昭55−
93133号公報及び特公昭59−33842号公報に
記載された発明が存在する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術において
は、抵抗(R2,R6)を介しての放電が、スイッチン
グ素子(K1又はR2,R6)によって制御されている
ため、以下に述べる問題点がある。
【0012】第1に、フォトダイオード(PD1)の光
電流を蓄積したキャパシタ(C1)からの放電は、放電
回路のスイッチング素子の過渡特性の影響により、放電
時間と放電電荷量が正確に比例しない。したがって、ス
トロボ発光量の測定精度を低下させるという問題点があ
る。また、図19に示す改良された回路は、放電の際
に、2つの放電回路のスイッチング(R2,R6)が一
部で重なることがあり、放電電荷量に影響を及ぼす。し
たがって、図19に示す回路は、スイッチング素子の過
渡特性の影響を完全に除去することはできない。そこ
で、放電時間と放電電荷量が正確に比例しないため、ス
トロボ発光量の測定精度が不正確になるという問題点が
ある。
【0013】第2に、キャパシタ(C1)からの放電の
過程において、キャパシタ(C1)の充電電位は原理的
に変化する。そのため、定電流放電という仮定は、近似
的にしか成立しない。特に、フォトダイオード(PD
1)から出力される光電流が大きい場合には、キャパシ
タ(C1)の電位変動が大きく、ストロボ発光量の測定
精度を低下させる。
【0014】第3に、回路電源電圧(Vcc)の変動に応
じて、コンパレータ(CP1)の閾値が変動する。その
ため、キャパシタPcdからの放電電流が変動する。ま
た、回路電源電圧(Vcc)が変動すると、フォトダイオ
ード(PD1)の逆バイアス電圧が変動するので、その
光電変換特性に影響を与えたり、リーク電流を変動させ
る。その結果、ストロボ発光量の測定精度を低下させる
という問題点がある。
【0015】第4に、前記従来技術は、ストロボ発光量
をパルス数としてリアルタイムにディジタル値に変換す
る技術について、開示している。しかし、ストロボの発
光量制御(調光制御)に関しては、特に開示がない。し
たがって、従来、アナログ回路で行われていた各種の調
整がディジタル回路で行われていないという問題点があ
る。例えば、ストロボの発光を発光中に停止させる調光
制御は、ディジタル回路で実現されていないという問題
点がある。
【0016】本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑
み成されたもので、次の目的を有している。第1の目的
は、フォトダイオードなどの光電変換手段の出力を蓄積
する蓄積手段から、一定の蓄積量を放出させるとき、一
定量放出手段におけるスイッチングの影響により、スト
ロボ発光量の測定精度を低下させないストロボ受光量デ
ィジタル化回路を提供することにある。
【0017】第2の目的は、ストロボ発光量を電荷とし
て蓄積し、蓄積した電荷を放電させるとき、放電回路の
スイッチングの影響により、ストロボ発光量の測定精度
を低下させないストロボ受光量ディジタル化回路及びス
トロボ発光量制御回路を提供することにある。
【0018】第3の目的は、回路電源電圧の変動に対し
て、ストロボ発光量の測定精度を低下させないストロボ
受光量ディジタル化回路及びストロボ発光量制御回路を
提供することにある。第4の目的は、ストロボ発光を発
光中に停止させる調光制御に関し、高い精度を得られる
ように、ディジタル回路で実現するストロボ受光量ディ
ジタル化回路及びストロボ発光量制御回路を提供するこ
とにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のストロボ
受光量ディジタル化回路は、ストロボからの光を受光
し、受光した光強度に応じた出力を発生する光電変換手
段と、光電変換手段が発生する出力を蓄積する蓄積手段
と、蓄積手段の蓄積量があらかじめ定められた閾値を超
えた場合、所定のサンプリング周波数に同期し、かつサ
ンプリング周期よりも短い所定の期間に、蓄積手段から
一定蓄積量を放出させ、蓄積手段の蓄積量をフィードバ
ック制御して、蓄積手段の蓄積量を一定値近傍に保持す
る一定量放出手段と、蓄積手段の蓄積量があらかじめ定
められた閾値を超えた場合、パルス信号を出力する受光
量出力手段とから構成されることを特徴とする。
【0020】前記請求項1記載のストロボ受光量ディジ
タル化回路は、前記一定量放出手段が、常に所定のサン
プリング周波数に同期し、かつサンプリング周期よりも
短い所定の期間に、一定の蓄積量を放出するため、放出
時間と放出蓄積量が正確に比例する。したがって、スト
ロボ発光量、すなわち光電流の測定精度を大幅に向上さ
せることができる。
【0021】請求項2記載のストロボ受光量ディジタル
化回路は、ストロボからの光を受光し、受光した光強度
に応じた電流を出力する光電変換手段と、光電変換手段
から出力される電流を蓄積して電圧値に変換する電流・
電圧変換手段と、電流・電圧変換手段から出力される電
圧値があらかじめ定められた閾値を超えた場合、所定の
サンプリング周波数に同期し、かつサンプリング周期よ
りも短い所定の期間に、前記電流・電圧変換手段から定
電流を放電させ、電流・電圧変換手段の出力電圧をフィ
ードバック制御し、電流・電圧変換手段から出力される
電圧値を一定電圧近傍に保持する定電流放電手段と、電
流・電圧変換手段から出力される電圧値があらかじめ定
められた閾値を超えた場合、パルス信号を出力する受光
量出力手段とから構成されることを特徴とする。
【0022】前記請求項2記載のストロボ受光量ディジ
タル化回路は、前記定電流放出手段が常に所定のサンプ
リング周波数に同期し、かつサンプリング周期よりも短
い所定の期間に、定電流を放電するため、放電時間と放
電量が正確に比例する。したがって、ストロボ発光量、
すなわち光電流の測定精度を大幅に向上させることがで
きる。また、前記受光量出力手段から出力されるパルス
数は、ストロボ受光量を正確に示すことが可能になる。
【0023】請求項3記載のストロボ受光量ディジタル
化回路は、請求項2記載のストロボ受光量ディジタル化
回路において、電流・電圧変換手段からの定電流放電
は、サンプリング周期の半周期に亙って行われることを
特徴とする。前記請求項3記載のストロボ受光量ディジ
タル化回路は、電流・電圧変換手段からの定電流放電
は、サンプリング周期の半周期に亙って行われるため、
前記電流・電圧変換手段から連続して放電されることが
ない。したがって、1回の放電は必ず1回の過渡現象に
よって行われるため、過渡現象の重複による定電流放電
の誤差を確実に除去することができる。
【0024】請求項4記載のストロボ受光量ディジタル
化回路は、請求項2記載のストロボ受光量ディジタル化
回路において、定電流は、カメラの絞り値とフィルム感
度に応じて変化することを特徴とする。前記請求項4記
載のストロボ受光量ディジタル化回路は、前記定電流が
カメラの絞り値とフィルム感度に応じて変化するため、
ストロボ発光量の測定精度を絞り値とフィルム感度に応
じて適切な値に調整することができる。
【0025】請求項5記載のストロボ受光量ディジタル
化回路は、請求項4記載のストロボ受光量ディジタル化
回路において、カメラの絞り値とフィルム感度に応じて
変化する定電流は、あらかじめ定められた複数の電流値
から選択することを特徴とする。前記請求項5記載のス
トロボ受光量ディジタル化回路は、カメラの絞り値とフ
ィルム感度に応じて、容易に定電流を調整することがで
きる。
【0026】請求項6記載のストロボ受光量ディジタル
化回路は、請求項5記載のストロボ受光量ディジタル化
回路において、複数の電流値として、製造された回路固
有の複数の電流値を用いることを特徴とする。前記請求
項6記載のストロボ受光量ディジタル化回路は、複数の
電流値として、製造された回路固有の複数の電流値を用
いるので、回路上特別の工夫をする必要がない。
【0027】請求項7記載のストロボ受光量ディジタル
化回路は、請求項2記載のストロボ受光量ディジタル化
回路において、前記光電変換手段の逆バイアス電圧を安
定化させる手段と、前記閾値が回路電源電圧の影響を受
けない手段とを設けたことを特徴とする。前記請求項7
記載のストロボ受光量ディジタル化回路は、回路電源電
圧の変動に起因する、ストロボ発光量(光電流)の測定
精度の低下、及びストロボの調光精度の低下を有効に防
止することができる。
【0028】請求項8記載のストロボ発光量制御回路
は、ストロボからの光を受光し、受光した光強度に応じ
た電流を出力する光電変換手段と、光電変換手段から出
力される電流を蓄積して電圧値に変換する電流・電圧変
換手段と、電流・電圧変換手段から出力される電圧値が
あらかじめ定められた閾値を超えた場合、所定のサンプ
リング周波数に同期し、かつサンプリング周期よりも短
い所定の期間に、電流・電圧変換手段から定電流を放電
させ、電流・電圧変換手段の出力電圧をフィードバック
制御し、電流・電圧変換手段から出力される電圧値を一
定値近傍に保持する定電流放電手段と、電流・電圧変換
手段から出力される電圧値があらかじめ定められた閾値
を超えた場合、パルス信号を出力する受光量出力手段
と、パルス信号をカウントし、カウント値があらかじめ
定められた比較値を超えた場合、ストロボに対して発光
停止信号を出力するストロボ発光停止手段とから構成さ
れることを特徴とする。
【0029】前記請求項8記載のストロボ発光量制御回
路は、前記定電流放出手段が常に所定のサンプリング周
波数に同期し、かつサンプリング周期よりも短い所定の
期間に、定電流を放電するため、放電時間と放電量が正
確に比例する。したがって、ストロボ発光量、すなわち
光電流の測定精度を大幅に向上させることができる。ま
た、前記受光量出力手段から出力されるパルス数は、ス
トロボ受光量を正確に示すことが可能になる。さらに、
ストロボ発光停止手段がパルス数をカウントし、カウン
ト値があらかじめ定められた比較値を超えた場合、スト
ロボに対して発光停止信号を出力するため、ストロボ発
光を発光中に停止させる調光制御に関し、高い精度を得
ることができる。
【0030】請求項9記載のストロボ発光量制御回路
は、請求項8記載のストロボ発光量制御回路において、
比較値は、絞り値と撮影距離により定まる設計上の比較
値よりも小さな値に設定することを特徴とする。前記請
求項9記載のストロボ発光量制御回路は、発光停止信号
が出力された後に発光が続く増光と呼ばれるエラーの影
響を少なくすることができる。
【0031】請求項10記載のストロボ発光量制御回路
は、請求項9記載のストロボ発光量制御回路において、
比較値は、ストロボの発光開始後、時間の経過に伴っ
て、段階的に変化することを特徴とする。前記請求項1
0記載のストロボ発光量制御回路は、比較値がストロボ
の発光開始後、時間の経過に伴って段階的に変化するた
め、発光停止信号を出力するタイミングを調整すること
が可能になる。したがって、前記増光と呼ばれるエラー
の影響を少なくすることができる。
【0032】請求項11記載のストロボ発光量制御回路
は、請求項8記載のストロボ発光量制御回路において、
ストロボ発光停止手段が、ストロボが行う微小光量の発
光に基づくパルス信号の数をカウントし、カウント結果
に基づいて、微小光量に続く本発光時の定電流を、あら
かじめ定められた複数の電流値から選択することを特徴
とする。
【0033】前記請求項11記載のストロボ発光量制御
回路は、本発光前の微小光量の発光に基づくパルス信号
のカウント値に基づいて、本発光時の定電流を定めるた
め、前記増光と呼ばれるエラーの影響を少なくすること
ができる。請求項12記載のストロボ発光量制御回路
は、請求項11記載のストロボ発光量制御回路におい
て、あらかじめ定められた複数の電流値は、2のべき乗
の指数系列であることを特徴とする。
【0034】前記請求項12記載のストロボ発光量制御
回路は、複数の電流値は、2のべき乗の指数系列である
ため、IC化が容易になり、かつダイナミックレンジを
カバーすることができる。請求項13記載のストロボ発
光量制御回路は、請求項11又は請求項12記載のスト
ロボ発光量制御回路において、あらかじめ定められた複
数の定電流値と実際の回路で実現された複数の定電流値
の差を不揮発性メモリに格納するメモリ格納手段と、メ
モリに格納された定電流値の差に基づいて、あらかじめ
定められた比較値を補正する補正手段を有することを特
徴とする。
【0035】前記請求項13記載のストロボ発光量制御
回路は、あらかじめ定められた定電流値と実際の回路で
実現された定電流値の差に基づいて、前記比較値を補正
するので、ストロボの調光制御を正確に行うことができ
る。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を用いて本発明
の実施の形態について説明する。
【0037】図1は、本発明の第1の実施の形態を示す
回路図である。この実施の形態は、請求項1から請求項
3に記載の発明に対応する。図1に示すストロボ受光量
ディジタル化回路において、Vccは回路電源電圧、PD
はストロボ光検出用のフォトダイオード、Rpdはフォト
ダイオードPDのラッチ防止用抵抗、Cpdはフォトダイ
オードPDの発生電荷を電圧に変換するキャパシタ、C
MPはコンパレータ、BAはコンパレータCMPの−端
子に印加するバイアス電圧Vthを出力する電源、FFは
D型フリップフロップ、NANDはナンド回路、CS1
は定電流源を示す。
【0038】ここで、コンパレータCMPは、キャパシ
タCpdの電位が(Vcc−Vth)より高いとHi、低いと
Loを出力する。また、D型フリップフロップFFは、
サンプルクロックCKの立ち上がりでコンパレータCM
Pの出力をサンプリングする。また、ナンド回路NAN
Dは、D型フリップフロップFFの出力とサンプルクロ
ックCKの反転入力とのナンドを取っている。
【0039】具体的には、D型フリップフロップFF
は、コンパレータCMPの出力を毎回サンプルクロック
CKの立ち上がりでラッチする。コンパレータCMPの
出力がHiであるとすると、D型フリップフロップFF
はサンプルクロックCKの立ち上がりでHiをラッチ
し、Q出力としてHiを出力する。次に、サンプルクロ
ックCKが立ち下がってLoの期間に、D型フリップフ
ロップFFのQ出力がHiのときだけ、ナンド回路NA
NDはLoを出力する。
【0040】すなわち、サンプルクロックCKがLoの
半周期だけ、直前にサンプルされたコンパレータCMP
の出力がHiのとき、ナンド回路NANDの出力がLo
になる。前記条件を満たさない場合、ナンド回路NAN
Dは出力Hiを常に保持する。ナンド回路NANDの出
力がLoのとき、定電流源CS1はアクティブになる。
定電流源CS1がアクティブになると、キャパシタCpd
から一定電荷が放電される。
【0041】以上の構成において、特許請求の範囲に記
載する構成要件との対応関係は以下のとおりである。す
なわち、光電変換手段は、フォトダイオードPDが対応
する。蓄積手段及び電流・電圧変換手段はキャパシタC
pd、一定量放出手段と定電流放出手段は、コンパレータ
CMPとD型フリップフロップFFとナンド回路NAN
Dと定電流源CS1が対応する。受光量出力手段は、D
型フリップフロップFFとナンド回路NANDが対応す
る。
【0042】次に、図1に示す第1の実施の形態の回路
動作について、具体的に説明する。図1に示す回路にお
いて、フォトダイオードPDから発生する光電流はキャ
パシタCpdを充電する。充電の結果、キャパシタCpdの
電位が(Vcc−Vth)を上回ると、コンパレータCMP
の出力がHiとなる。コンパレータCMPの出力Hi
は、サンプルクロックCKの立ち上がりでD型フリップ
フロップFFにラッチされ、サンプルクロックCKの次
のLoの半周期において定電流源CS1がアクティブに
なる。したがって、キャパシタCpdはこの期間に一定電
荷を放電し、キャパシタCpdの電位は、この電荷に相当
する分だけ下がる。したがって、前記動作を繰り返すこ
とにより、キャパシタCpdの電位は自動的に(Vcc一V
th)のレベルに保持される。すなわち、図1に示す第1
の実施の形態の回路は、従来技術に示す図18と同様に
フィードハック回路を構成している。
【0043】図2は、図1に示す第1の実施の形態の動
作例を示すタイムチャートであり、一定の光電流がフォ
トダイオードPDから出力されている場合の回路動作を
示す。図2は、バイアス電圧VthとキャパシタCpdの電
位とコンパレータCMPの出力とサンプルクロックCK
とナンド回路NANDの出力を示す。図2に示すよう
に、サンプルクロックCKの立ち上がりで、コンパレー
タCMPの出力を検出する。次のサンプルクロックCK
立ち下がりで、前記検出結果がナンド回路NANDの出
力に現れる。したがって、コンパレータCMPの出力反
転が定電流のオン/オフにフィードバックされるまでに
は、最小サンプルクロックCKの1/2周期、最大サン
プルクロック1周期の遅れがある。
【0044】図1に示す回路では、ナンド回路NAND
の働きにより、キャパシタCpdに蓄積された電荷の放電
は、サンプルクロックCKがLoの期間に限って行われ
る。すなわち、定電流放電が行われる期間は、サンプル
クロックCKの半周期だけであり、連続的にオンするこ
とはない。また、一回の定電流放電の回路動作はいつも
同じであるので、電気的な放電波形の歪みに対しても、
放電回数と放電電荷量の比例関係を維持することができ
る。これは、請求項3に記載の発明に対応する。
【0045】したがって、従来の技術の欄に示す図19
のように、別々の半周期に放電を分割して行う複雑な回
路(FF1,FF2など)を設ける必要が無い。また、
ナンド回路NANDから出力される1つのパルス当たり
の放電量は、定電流源CS1の調整で可能である。ま
た、前記1つのパルス当たりの放電量を予め測定してお
き、不揮発性メモリ(図示せず)に記憶し、これを読み
出して定電流放電値として利用することもできる。
【0046】また、図1に示す第1の実施の形態は、回
路電源電圧Vccが変動しても、回路動作が不安定になら
ないように配慮されている。具体的には、フォトダイオ
ードPDへの印可電圧をVthで安定化し、キャパシタC
pdの放電用に回路電源電圧Vccに依存しない定電流を用
いているからである。このため、図1の回路によれば、
回路電源電圧Vccが異なっても、フォトダイオードPD
が同じ光電流を出力した場合、同じパルス数がナンド回
路NANDから出力される。もちろん、現実の電気素子
では、定電流回路の定電流性はVccに多少依存する。し
かし、従来の技術の欄に記載した図18、図19の例と
比較すれば、安定度は格段に高くなる。
【0047】なお、実際のストロボの発光は、数100
μsの短い閃光である。図1に示す回路が、前記閃光を
実時間でパルスに変換するためには、サンプルクロック
CKの周波数を高くし、回路の応答性を前記周波数に見
合うものにしなくてはならない。ストロボの調光制御で
は、前記パルス数をカウントして閾値と比較し、発光停
止信号を出力する。したがって、サンプルクロックCK
の分解能が、発光停止信号の発生タイミングの精度を決
めることになる。現実的には、サンプルクロックCKの
周波数は、4MHzから8MHz程度が適当である。4
MHzの場合は分解能が250ns,8MHZの場合は
分解能が125nsとなる。
【0048】なお、周波数をさらに高くすることで精度
を上げることは理論的には可能である。しかし、非常な
高速で定電流をスイッチングし、しかもその積算電荷量
を安定にすることは回路的に困難である。また、コンパ
レータCMPの入力は、バイアス電流を無視できるMO
Sトランジスタ入力が望ましい。しかし、コンパレータ
CMPの入力は、前記高速応答性を要求するとバイポー
ラトランジスタ入力となるのが通常である。例えば、コ
ンパレータCMPの入力段がPNPトランジスタ入力の
場合、人力端子のバイアス電流がフォトダイオードの電
流に加わるため測定誤差となる。通常、入力バイアス電
流は光電流と等価程度であり、キャパシタCpdを充電す
る。そのため、時々コンパレータCMPはHiに反転
し、ナンド回路NANDはパルスを出力する。したがっ
て、たとえ、暗黒状態で光電流がゼロの場合でも、前記
入力バイアス電流に起因する誤差は発生する。一般的に
は、回路設計上、応答性を確保しながらバイアス電流を
小さくするようにコンパレータCMPを設計するか、又
は市販のものからバイアス電流の小さいコンパレータC
MPを選択することになる。前記誤差の補正法について
は、後に詳しく説明する。
【0049】図3は、本発明の第2の実施の形態を示す
回路図である。この実施の形態は、請求項1から請求項
3に発明に対応する。図3は、図1に示す回路のIC化
を考慮し、図1に示す回路をより具体化したものであ
る。図3に示す定電流源CS1の動作について説明す
る。図3において、図1と同一部分には、同一符号を付
している。また、図3において、R1,R2,RLは抵
抗、REGは定電圧回路、RTは可変抵抗、Tr1,T
r2,Tr3,Tr4,Tr5はトランジスタ、D2は
2個直列に接続されているダイオード、D3は3個直列
に接続されているダイオード、D4は4個直列に接続さ
れているダイオードである。
【0050】前記定電圧回路REG、トランジスタTr
1,Tr2,Tr3,Tr4,Tr5、ダイオードD
2,D3,D4などが、図1に示す定電流源CS1を構
成している。さらに詳しく説明すると、定電圧回路RE
GとトランジスタTr3,Tr4,Tr5が定電流回路
を構成し、定電流はトランジスタTr3のコレクタ・エ
ミッタ間を流れる。また、以下の説明において、VFは
ダイオード1個の電位降下を意味する。また、ナンド回
路NANDは、出力がオープンドレインである。
【0051】以上の構成において、特許請求の範囲に記
載する構成要件との対応関係以下のとおりである。すな
わち、光電変換手段は、フォトダイオードPDが対応す
る。蓄積手段及び電流・電圧変換手段はキャパシタCp
d、一定量放出手段と定電流放出手段は、コンパレータ
CMPとD型フリップフロップFFとナンド回路NAN
Dと前記各素子から構成されている定電流源CS1が対
応する。受光量出力手段は、D型フリップフロップFF
とナンド回路NANDが対応する。
【0052】ナンド回路NANDの出力がHiの場合、
トランジスタTr1のべ一ス電位は、ダイオードD4の
存在により、電位降下VFの4倍となる。これに対し
て、トランジスタTr2のべ一ス電位は、ダイオードD
3の存在により、電位降下VFの3倍となる。したがっ
て、トランジスタTr3のコレクタ・エミッタ間を流れ
る定電流出力は、全てトランジスタTr1を流れる。し
たがって、ナンド回路NANDの出力がHiの場合、キ
ャパシタCpdからの放電は生じない。
【0053】これに対して、光電流がキャパシタCpdに
充電され、コンパレータCMPの出力がHiとなると、
前記したように、ナンド回路NANDはサンプルクロッ
クCKがLoの半周期だけLoを出力する。したがっ
て、トランジスタTr1のベース電位は、ダイオードD
2の存在により、ほぼ電位降下VFの2倍まで降下す
る。その結果、トランジスタTr3のコレクタ・エミッ
タ間を流れる定電流出力は、トランジスタTr1を流れ
ることなく、トランジスタTr2を流れるようになる。
トランジスタTr2を流れる電流は、キャパシタCpdに
充電された電荷を引き抜く。これによって、コンパレー
タCMPの出力が再びLoになると、ナンド回路NAN
DはHiを出力し、トランジスタTr1がオン、トラン
ジスタTr2がオフして、キャパシタCpdからの定電流
引き抜きが止まる。
【0054】図3に示す回路によれば、単にトランジス
タをオン/オフ制御して、定電電圧回路から定電流を取
り出すように構成した場合と比較して、次の利点を有す
る。すなわち、単にトランジスタをオン/オフ制御し
て、定電電圧回路から定電流を取り出す構成は、応答遅
れや過渡的な歪みが非常に大きい。これに対して、図3
に示す回路は、図1に示す定電流源CS1に差動回路の
原理を取り入れ、高速応答を実現している。また、図3
に示す回路は、過渡的な歪みに対して、比較的良好な特
性を示す。
【0055】また、図3に示す回路において、図1に示
すバイアス電圧Vthは、ダイオードDcと抵抗Rcとコン
デンサCcによって与えられている。ダイオードDcの逆
バイアス電位は安定しているので、前記バイアス電圧V
thは回路電源電圧Vccに依存しないで安定化する。ま
た、前記したように、キャパシタCpdの放電用に回路電
源電圧Vccに依存しない定電流を用いている。その結
果、図3に示す回路は、図1に示す回路と同様に、回路
電源電圧Vccが変動しても、回路動作が不安定にならな
いように配慮されている。これは請求項7に記載の発明
に対応する。
【0056】次に、前記定電流値の調整と測定精度、ま
た定電流の切替について説明する。図3に示す回路は、
ストロボ側に設けることも、カメラ側に設けることも可
能である。以下の説明では、図3に示す回路は、ストロ
ボ側に設けられているものとして説明する。この場合、
測光用のフォトダイオードPDは、いつも同じ開口で被
写体反射光を受光する。
【0057】図4は、図3に示すフォトダイオードPD
が受光する一般的なストロボの(フル)発光波形を示す
図である。横軸は時間を示し、縦軸は光電流を示してい
る。レンズ絞りの影響は、回路がストロボ側に設けられ
ているので生じない。したがって、図4に示す光電流の
波形は、距離によらず相似形になる。しかし、反射光は
被写体距離が近いほど強くなるので、被写体が遠くなる
にしたがって減少する。光電流は、原理的には、被写体
距離の2乗に反比例して増減する。
【0058】図3に示す回路を用いて、図4に示すよう
な波形のストロボ光を測定する場合、フォトダイオード
PDの光電流がピーク値のときでも、キャパシタCpdの
電位がVthに保たれるように、引き抜き用の定電流値を
決める必要がある。図3に示す回路では、サンプルクロ
ックCKの半周期に限って定電流を放電するため、前記
定電流値は光電流のピーク値の2倍以上の値に設定する
必要がある。したがって、最至近制御距離での光電流の
ピーク値の2倍以上を定電流値として設定する必要があ
る。
【0059】図4において、発光波形の面積(全受光
量)をS、ピーク電流をLpeak、サンプル周期を△
Tとし(△T=1/CK)、図3における定電流を2×
Lpeakに設定すれば、全パルス数Nは、 N=S/(Lpeak・△T)……(1) となる。
【0060】式(1)から、同じ全受光量Sをより多く
のパルス数Nに変換するには、Lpeak・△Tを小さ
くすればよいことが分かる。△Tはサンプル周波数を上
げれば小さくなり、また、Lpeakはピーク電流を下
げることで小さくなる。図5は、図4に示す例と比較し
て、距離を同一にして全受光量Sを同一にし、ピーク電
流を下げた場合の発光波形を示す図である。図5に示す
ように、発光波形は、フラットな波形になる。
【0061】このように、発光波形をフラットにするこ
とは、本実施の形態で説明しているストロボ受光量ディ
ジタル化回路に限らず、従来のアナログ方式でも制御し
易くなる改良である。しかし、同じ全受光量Sをより多
くのパルス数Nに変換するために、発光波形をフラット
にすることは、発光回路に直列に挿入するインダクタン
スを大きくすることになる。したがって、実用上は、イ
ンダクタの大きさとその電流容量からある程度妥協しな
ければならない。
【0062】また、定電流値は、サンプリング周期の半
周期だけ定電流の引き抜きが行われるものとすると、光
電流のピーク値Lpeakの少なくも2倍に設定する必
要がある。これにより、サンプリング以外の原因による
回路の遅れを防止することができ、検出能力を最も高く
することが可能になる。前記したように、図1及び図3
の回路の場合、定電流値は光電流のピーク値Lpeak
の少なくも2倍以上の値である必要がある。しかし、定
電流値を大きくするにしたがい、ナンド回路NANDか
ら出力される負パルスはだんだんまばらになって行く。
これは、図1や図3に示す回路において、ストロボが発
生する閃光検出の分解能が落ちていき、検出遅れが大き
くなるためである。したがって、前記定電流値は、あま
り大きくすることはできない。実用的には、回路の適性
動作や回路調整の余裕を考慮して、以下のように決定さ
れる。すなわち、定電流値は、最至近撮影距離(通常
0.5m〜0.75m)においてストロボ発光させた場
合の光電流ピーク値Lpeakを測定し、光電流ピーク
値Lpeakの3倍程度に調整するのが適当である。
【0063】次に、ストロボの外部調光制御、すなわち
ストロボ自身による発光量制御について説明する。スト
ロボ側が発光量制御を行う場合、被写体からの反射光を
ストロボ本体のフォトダイオードで受光し、受光量に応
じたパルスを発生させる。前記パルス数が所定値に達し
たとき、発光停止信号を出力する。この発光停止信号に
より、ストロボの発光管(キセノン管)をオフさせる。
これを“自動調光モード”と呼ぶ。ここで、“外部”と
はカメラ内の調光回路によらない外部(ストロボ側)の
調光回路という意味である。
【0064】図6は、本発明の第3の実施の形態を示す
回路図である。図6に示す実施の形態は、図1に示すス
トロボ受光量ディジタル化回路を用いて、発光停止信号
を発生させるストロボ発光量制御回路を示す。この実施
の形態は、請求項8に記載の発明に対応する。
【0065】図6は、図1に示すストロボ発光量制御回
路からの出力パルスをカウンタ10で計数し、所定の光
量に相当する比較値(ストップパルス数と呼ぶ)とカウ
ント値をディジタルコンパレータ11で比較し、比較値
にカウント値が一致すると、後段のワンショットタイマ
12から発光停止信号を出力する。図6に示すカウンタ
10は、カメラ側から出力される発光開始信号を受けて
クリアされるものとする。前記発光停止信号は、数μse
cの短い信号である。また、カウンタ10は、発光開始
信号を受けてクリア解除された後、ストロボ発光の光量
をゼロからカウントアップする。ストロボの発光を停止
させる回路技術については、多くの開示例や製品があ
り、周知であるため、ここでは説明を省略する。
【0066】なお、前記第3の実施の形態と請求項8に
記載する発明の構成要件との対応関係は、図1に示す第
1の実施の形態と基本的に同一である。ただし、請求項
8のストロボ発光停止手段は、カウンタ10とディジタ
ルコンパレータ11とワンショットタイマ12が対応し
ている。また、以下の説明においては、最至近撮影距離
が0.5m、定電流値が光電流のピーク値の2倍の電流
値、フル発光時におけるカウンタ11における最大パル
スカウント値(以下、フル発光パルス数と呼ぶ)が10
000パルスとする。前記各値は、サンプルクロックC
Kを4〜8MHzとした場合、現実的な数値である。
【0067】図7及び図8は、前記条件下における各絞
り値、各距離における、ストップパルス数とフル発光パ
ルス数の例を示すものである。ストップパルス数とフル
発光パルス数は、分数の形式で示している。分母がフル
発光パルス数、分子がストップパルス数である。フル発
光パルス数は、距離が一定ならば同一であり、距離の2
乗に反比例して増減する。
【0068】図7から明らかなように、フル発光パルス
数は、距離0.5mでは10000パルス存在する。し
かし、図8から明らかなように、フル発光パルス数は、
距離5.6mでは78パルスにまで減少する。また、カ
メラにおいて、適正露光量は、絞り値が同一であれば、
距離に拘わらず一定である。したがって、各絞り値での
ストップパルス数も一定になる。また、ISO値(フィ
ルム感度)を変えることは、光量制御の観点から、絞り
値を変えることと同一である。したがって、図7及び図
8では、各ISO値と絞り値とを左側に示している。
【0069】図7及び図8から明らかなように、ISO
値と絞り値が分かると、ストップパルス数が定まる。す
なわち、前記ストップパルス数は撮影距離には影響され
ない。また、ストップパルス数は、図6に示すディジタ
ルコンパレータ11に入力される比較値として設定され
る。フル発光パルス数に対するストップパルス数の比
は、ストロボ発光中における発光停止信号の出力タイミ
ングを表している。例えば、前記フル発光パルス数に対
するストップパルス数の比は、図7及び図8から明らか
なように、「ISO100において距離0.5m,絞り
値f32では、2500/10000」、また、「IS
O100において距離1m,絞り値f16では、625
/2500」、また、「ISO100において距離2
m,絞り値f8では、156/625」、また、「IS
O100において距離4m,絞り値f4では、39/1
56」となる。すなわち、前記各ケースにおけるフル発
光パルス数に対するストップパルス数の比は、全て1/
4になる。したがって、前記各ケースにおいては、発光
停止信号を出力するタイミングはすべて同一になる。
【0070】しかし、ストロボ発光量制御回路は、スト
ップパルス数が少なくなると、ストロボの調光制御を精
度よく行うことが困難になる。これは、ストロボ発光量
制御回路の受光センサ(フォトダイオードPD)の受光
量は、被写体が遠距離に位置するほど減衰するため(距
離の2乗に反比例)、例えば、図1又は図3又は図6に
示す回路において、前記定電流値が固定値であることに
起因して、前記出力パルスの発生回数が減少するためで
ある。
【0071】図9の(a),(b)は、近距離の被写体
と遠距離の被写体と対して、同一光量のストロボ光を照
射した場合におけるフォトダイオードPDの受光量を示
す図である。図9の(a)は近距離の被写体の場合を示
し、図9の(b)は遠距離の被写体の場合を示す。図1
及び図3及び図6に示す回路においては、遠距離になる
ほど、前記出力パルスの発生がまばらになり、時間的な
測定精度が劣化する。自動調光モードにおいては、遠距
離において、絞り値が明るく、またISO値が高い場合
に、特に制御精度が問題になる。例えば、図8から明ら
かなように、ISO400において、絞り値f2、距離
4mでは、フル発光パルス数に対するストップパルス数
の比は2/156となる。同じく、図8から明らかなよ
うに、ISO400において、絞り値f2、距離5.6
mでは、フル発光パルス数に対するストップパルス数の
比は2/78と非常にラフな値になる。
【0072】なお、撮影距離に応じたフル発光パルス数
を予め知ることにより、図1及び図3及び図6における
前記定電流値を、これに比例させて小さく設定すること
ができる。これによって、図1及び図3及び図6に示す
回路において、撮影距離によらずフル発光パルス数を同
一にすることができる。この手法が実現可能ならば、前
記制御精度の問題は解消する。
【0073】しかし、前記定電流値は、撮影距離が0.
5mから16mに至る10段の場合、1024倍の比率
で設定する必要がある。図1及び図3及び図6に示す回
路を前記した大きな電流範囲で動作させることは、現実
には困難である。また、撮影距離を知るには、カメラ側
からレンズの距離情報を送信してもらう必要がある。し
かし、前記距離情報は、誤差が大きいことがある。ま
た、同じ撮影距離でも、被写体の反射率や背景の状態に
よって、フル発光パルス数は大きく異なる。したがっ
て、図1及び図3及び図6に示す回路において、前記定
電流値を撮影距離に比例させて小さく設定することによ
り、制御精度を上げることは困難である。
【0074】また、図7及び図8から分かるように、各
絞り値に応じて、ストップパルス数がフル発光パルス数
に等しくなる撮影距離は異なる。なお、図7及び図8に
おいて、ストップパルス数がフル発光パルス数に等しく
なるのは、各距離における最も下の欄である。例えば、
距離0.5mならば10000/10000、距離0.
7mならば5000/5000である。絞り値が小さけ
れば、フィルム面上の光量は多くなるので、当然遠距離
までの撮影が可能になる。逆に、絞り値を1段大きくす
れば、ストロボ光の到達距離は0.707倍になり、遠
距離までの撮影は困難になる。
【0075】また、図7及び図8において、近距離の撮
影限界は各絞り値に応じて異なっている。例えば、距離
0.5mにおける撮影限界は、ストップパルス数とフル
発光パルス数の比が、39/10000の条件を満たす
各ISO値と絞り値の組み合わせである。例えば、IS
O100、絞り値4の組み合わせ、ISO200、絞り
値5.6の組み合わせなどである。
【0076】なお、ISO100、距離0.5m、絞り
値1.4の条件下においても、ストップパルス数は、計
算上存在する。しかし、この場合、ストロボの発光は、
極めて微少発光になり、制御も困難になる。このため、
図7及び図8では、ISO100、距離0.5m、絞り
値4を限界としている。また、近距離の撮影限界は、距
離が1段遠くなれば、絞り値が1段明るい値まで延び
る。図7においては、ストップパルス数:フル発光パル
ス数=39:10000を限界としたが、この比は制御
回路の実力に応じて変化する。
【0077】微少発光の制御が困難な理由は、主に発光
管(キセノン管)の性質と制御回路の遅延時間に起因す
る。すなわち、図6に示す回路から発光停止信号が出力
されてから実際に発光が停止するまでに、いくらかの時
間がかかる。図10の(a),(b)は、フォトダイオ
ードPDの受光量と時間の関係を示す図であり、特に発
光停止信号が出力されてから発光が停止するまでの状態
を示す。
【0078】図10の(a)は、ストロボの発光開始
後、比較的速いタイミングで発光停止信号が出力された
場合を示す。図10の(b)は、ストロボの発光開始
後、遅いタイミングで発光停止信号が出力された場合を
示す。図10の(b)は、ストロボの全発光量の内、発
光の大部分を終えた後で発光停止信号が出力された場合
である。
【0079】図10の(a),(b)において、面積S
1,S3は、ストロボの発光の開始から発光停止信号が
出力される発光量を示す。また、図10の(a),
(b)において、面積S2,S4は、発光停止信号が出
力された後の発光量であり、“増光”と呼ばれる制御エ
ラー量である。面積S2,S4がゼロならば、制御上の
工夫は必要ない。しかし、図7及び図8における分数比
(ストップパルス数/フル発光パルス数)が小さくなる
ほど、面積S2,S4が大きくなる。その結果、前記分
数比が小さくなると、ストロボの発光量が制御目標を大
幅に超える事態が生じる。したがって、前記分数比は、
ある値以上に設定し、この値を制御可能範囲の限界とす
る。前記事情は、従来のアナログ制御方式でも同じであ
り、アナログ制御方式の自動調光においても図7及び図
8と同様に、制御可能範囲に制限がある。
【0080】そこで、ストロボ発光量の調光(制御)精
度が、前記分数比が小さい範囲(例えば、絞り値が小さ
い撮影)において低下する事態を防止する手法について
説明する。この手法は、絞り値に応じて、図6(図1及
び図3でも同様)における前記定電流値を変化させるも
のである。図7及び図8においては、フル発光パルス数
を10000とした。これは、図6において、サンプル
クロックCKの周波数を決め、最短制御距離を0.5m
としたとき、フォトダイオードPDの光電流によりキャ
パシタCpdの回路が一瞬たりともオーバフローしないよ
う、前記定電流値を定めた結果、決まるものである。
【0081】フォトダイオードPDの光電流がピーク値
に達する前に、発光停止信号を出力することが予め分か
っていれば、定電流値をより小さい値に設定することに
より、発光量検出の分解能を上げ、調光(制御)精度を
上げることができる。例えば、ISO100,F16で
は、図7の分数比は625/10000であり、フル発
光量の10%の発光に至る前に発光停止信号を出力する
ことになるのは明らかである。前記分数比は、撮影距離
が長くなると大きくなる。しかし、ピーク電流自体が距
離の2乗に反比例して小さくなるので、光電流によりキ
ャパシタCpdの回路がオーバフローすることはない。
【0082】図11及び図12は、各ISO値、各絞り
値、各距離、各定電流比における、ストップパルス数と
フル発光パルス数の関係を示す図である。図11及び図
12では、光電流のピークをフル発光パルス数の約25
%〜35%程度とし、回路的に少し安全を見ながら、I
SO値と絞り値に応じて定電流値の設定を行った例を示
している。
【0083】図11及び図12に示す“定電流比”は、
図7及び図8に示す固定の定電流を“1”とした場合、
実際に回路に流れる定電流との比を示すものである。図
11及び図12では、例えばISO100において、絞
り値f4とf5.6において、定電流比を1/8に設定
している。したがって、光電流の検出分解能は、図7及
び図8の場合と比較して、8倍の精度向上が実現され
る。
【0084】前記図1、図3、図6に記載の回路によれ
ば、図11及び図12に示すように、定電流比を変化さ
せて、発光停止信号の出力タイミングの制御精度を高め
ることが可能である。しかし、従来の技術の欄に記載し
た抵抗を介しての光電流の放電では、このような制御精
度の向上は実現不可能であり、本実施の形態の利点が分
かる。
【0085】図11及び図12では、絞り値による定電
流比を2の指数系列(1、1/2、1/4…)に選んで
ダイナミックレンジをカバーしている。これは、請求項
12に記載の発明に対応する。しかし、本発明は前記2
の指数系列に限定されるものではなく、複数の定電流値
を用意して、選択できるように構成してもよい。これ
は、請求項4,5に記載の発明に対応する。
【0086】さらに、図1及び図3及び図6の回路に流
す前記各定電流を所定の所定の電流値(例えば、1/
2、1/4…の電流比)に調整するよりも、実際に回路
に流れる各定電流をそのまま用いる方が容易である。こ
れは、請求項6に記載の発明に対応する。そして、実際
に回路に流れる各定電流値又はある基準電流値に対する
比を不揮発性メモリに記憶し、前記メモリの記憶内容に
応じて、前記図6に示すディジタルコンパレータ11に
入力する比較値を設定するのが好ましい。例えば、図1
及び図3及び図6において、前記定電流の設計値と実際
にできあがった回路に流れる定電流が相違する場合、前
記ずれ量を不揮発性のメモリ(図示せず)に記憶し、記
憶されたずれ量に基づいて発光量を補正する。具体的に
は、図示しないストロボのCPUが、図6のディジタル
コンパレータ11に入力される比較値を、図示しないメ
モリから読み出される前記ずれ量に相当するパルス数分
だけ補正することにより実現される。以上の記載は、請
求項13に記載の発明に対応する。
【0087】前記絞り値に応じて定電流の値の設定を変
化させる事は、発光停止信号の出力タイミングの精度向
上に寄与する。しかし、図10の(a),(b)に関連
して説明した、増光による制御エラーの改善には寄与し
ない。前記増光をゼロにすることは物理的には不可能な
ので、従来のアナログ方式の制御では、各種の補正を行
うことにより、増光を少なくするように工夫した。簡単
に言えば、図10の(a),(b)において、増光分の
面積S2,S4を予測して、早めに発光停止信号を出力
し、発光量を面積S1,S3に近づけている。
【0088】しかし、図10の(a),(b)から分か
るように、発光停止信号が出力されるまでの発光時間に
応じて、面積S1に対する面積S2の割合と面積S3に
対する面積S4の割合は、大きく変わる。被写体がスト
ロボに接近するに従い、またISO値が高くなるに従
い、短い発光時間で発光停止させる必要がある。このよ
うな場合、増光分の面積(S2)が、面積(S1)に対
して無視できないからである。しかし、発光時間が、図
10の(b)に示すように長くなると、面積S4は面積
S1に対して無視できるようになる。
【0089】次に、増光分(S2,S4)を補正するた
めの手法について、いくつか説明する。第1に、ある閾
値から適当な固定値を差し引いて、図6のディジタルコ
ンパレータ11に入力する比較値を設定する手法につい
て説明する。これは、請求項9に記載の発明に対応す
る。
【0090】先に説明した増光の性質から、閾値から適
当な固定値を差し引いて比較値とするのは、原理的には
不完全である。しかし、この手法は、近距離と遠距離で
の調光誤差を平均化する点では効果がある。例えば、図
7及び図8から明らかなように、ISO100、F5.
6、距離0.5mでは、78パルスがストップパルス数
である。ここで、距離0.5mにおいて、S2/S1が
0.5(0.5EV相当)であり、しかも遠距離での誤
差がゼロである仮定する。この場合、通常の制御を行う
と、距離0.5mでは0.5EVオーバーになる。しか
し、閾値から適当な固定値を差し引いて比較値を設定す
ることにより、例えば、遠距離で−0.25EVアンダ
ー、0.5mで0.25EVオーバーと振り分けること
ができる。この方法は簡単であり、実用上もかなり有効
である。
【0091】前記ある閾値から適当な固定値を差し引い
て、図6のディジタルコンパレータ11に入力する比較
値を設定する手法を用いると、図7及び図8に示すよう
に、絞り値を1段暗くしたとき、比較値が2倍になると
いう規則が崩れる。実用的には、近距離から遠距離に至
る調光制御が、バランスを取って実行できるような値を
探し、不揮発性メモリに記憶させて調整要素とすること
になる。また、絞り値やISO値が変わった場合の比較
値からの減算値は、それぞれ異なるので、それぞれの値
を記憶させることになる。
【0092】第2に、比較値を時間と共に修正していく
方法について説明する。増光が制御エラーに寄与する率
(図10の(a)に示すS1に対するS2の比率)は、
発光停止信号の出力タイミングに影響される。したがっ
て、ストロボの発光開始後、時間の経過とともに、前記
比較値を動的に変化させる。これは、請求項10に記載
の発明に対応する。
【0093】CPUが比較値の設定を行うとすれば、比
較値の書き換えには、例えばおよそ10μsec程度に
時間がかかる。しかし、発光開始からピーク位置までお
よそ250μsec〜300μsecかかるので問題は
ない。また、実用上、実現可能な方法である。また、前
記比較値の変化量は、初めの補正量が一番大きく、補正
量は更新する度に徐々に小さくするのが望ましい。
【0094】図13の(a),(b)は、ストロボの発
光量の時間変化と比較値の時間変化の一例を示す図であ
る。ただし、CPUが比較値を書き換えるときに、瞬間
的に出力が不確定になり、誤ってディジタルコンパレー
タが一致信号を出力して発光停止信号が出る可能性があ
る。したがって、このような習慣的な一致信号を無効に
する回路的工夫が、必要になる可能性がある。
【0095】また、図6の回路から比較値の書き換え中
に出力パルスが2パルス以上発生した場合、カウンタ1
0のカウント値が新しい比較値を超えてしまうことがあ
る。この場合、ディジタルコンパレータ11は、一致信
号を出力することなく、さらにカウントアップしてしま
う。このカウントアップを回避するには、以下のように
すればよい。すなわち、比較値の増加値は、前記比較値
の書き換え中に生じるカウントの増加値より大きく設定
する。あるいは、CPUは、比較値を書き換えた後にカ
ウンタ10のカウント値を読み取る。そして、CPU
は、カウント値が書き換えられた比較値よりも大きな値
であり、しかも発光停止信号が出なかった場合、発光停
止信号を強制的に出力させる。さらに、比較値の更新を
ハードウェア化しておき、比較値のインクリメントの速
度をプログラマブルにする方法もある。
【0096】比較値の動的な更新に関連する事項とし
て、前記したコンパレータCMPの入力端子のバイアス
電流補償法について説明する。また、図1及び図3及び
図6のラッチ防止の高抵抗Rpdからの電流やフォトダイ
オードPDのリーク電流は、コンパレータCMPの入力
端子のバイアス電流と同じ作用を果たすので、以下の手
法によりまとめて補償することにする。
【0097】前記したように、コンパレータCMPの入
力端子からバイアス電流がフォトダイオードPDの電流
に加わるため、キャパシタCpdを充電する。そのため、
時々コンパレータCMPはHiに反転し、ナンド回路N
ANDはパルスを出力する。これを補償するためには、
前記バイアス電流に相応するだけ、図6に示すディジタ
ルコンパレータ11に入力される比較値を時間と共に増
加させればよい。
【0098】前記バイアス電流は、ストロボの発光前に
測定しておく必要がある。前記バイアス電流には、通常
の照明状態においてフォトダイオードPDから出力され
る光電流が含まれる。これらの電流は、原因は別であっ
ても、ストロボの発光によらない電流である。そこで、
図6の回路を用いて、ストロボ発光前に所定時間毎のパ
ルス数を測定し、増加速度を調べておく。そして、スト
ロボ発光後は、時間の経過と共に比較値をこの増加分だ
け補正して更新して行く。比較値の補正は、前述の増光
の補正のための比較値の更新と同時に行うこともでき
る。
【0099】第3に、予備測光を用いた手法について説
明する。これは、請求項11記載の発明に対応する。図
7及び図8に示すように、絞り値とISO値から、予め
フル発光パルス数が分かっていれば、ストップパルス数
が定まる。ストップパルス数が分かると、発光停止信号
が出力されるタイミングがほぼ分かり、増光分やバイア
ス電流の補正量(補正パルス数)を発光前に決めること
ができる。
【0100】このため、ストロボがフィルム露光に同期
して発光する本発光の前に、例えばフル発光の数十分の
一程度の発光を予備発光として行う。この予備発光によ
る反射光量を図1又は図3又は図6に示す回路を用い
て、出力パルスのパルス数として測定する。測定された
予備発光時のパルス数に基づいて、フル発光におけるパ
ルス数を推定する。
【0101】予備発光の光量は、十分小さければその値
はあまり問題にはならない。しかし、予備発光とフル発
光の光量比は比較的精度良く分かっている必要がある。
予備発光として微少発光を実現するには、所定時間(例
えば20μs程度)だけ発光を許可するようにストロボ
を制御する。すなわち、予備発光としての微少発光は、
発光時間の制御によって実現する。
【0102】微小発光量とフル発光量の比率は、予め実
験して調べることができる。発光エネルギは、大容量の
メインコンデンサと呼ばれるキャパシタに充電され、こ
の充電電圧が異なれば固定微少時間の発光でも発光量が
変化する。通常は、所定電圧までメインコンデンサを充
電させた後、ストロボを発光させて撮影する。しかし、
撮影を連続して行う場合には、十分な充電を待たずに撮
影を行う場合がある。この場合は、予備発光量とフル発
光量は共に十分充電した場合に比べて低下し、予備発光
量とフル発光量の光量比も変化する。この比率が大きく
変化する場合は、メインコンデンサの充電電圧を調べる
ことにより、発光量の比率を予測することができる。
【0103】図14は、予備発光を行う場合のタイムチ
ャートの一例を示す図である。図中、1は予備発光の発
光波形を示し、2は本発光の発光波形を示している。予
備発光は、ストロボのガイドナンバーをあまり小さい値
にしないように、微少光量で発光させる。
【0104】図14において、Fはシャッタの先幕の走
行を示し、Bはシャッタの後幕の走行を示す。また、T
oはシャッタの全開時間、すなわちフィルム全面が露光
されている期間を示す。予備発光を行った場合、フル発
光パルス数がおおよそ予測できる。したがって、予測し
たフル発光パルス数に応じて定電流の大きさを変化さ
せ、調光精度を上げる手法について説明する。
【0105】図7及び図8の例では、フル発光パルス数
を10000とした。これは、前記したように、最至近
撮影距離0.5mにおいてストロボを発光させた場合、
フォトダイオードPDの光電流のピーク時にも、キャパ
シタCpdの回路がオーバフローしないように定めたもの
である。予備発光によるフル発光パルス数と最至近撮影
距離でのフル発光パルス数の比は、予備発光と最至近撮
影距離発光とにおけるピーク電流の減衰率に相当する。
したがって、前記減衰率に基づいて、定電流を小さくす
れば、フル発光パルス数は最至近撮影距離の場合のフル
発光パルス数と同じになる。
【0106】回路的には、予備発光時の光電流と本発光
時の光電流の電流比を整数に選ぶことが好ましい。なぜ
ならば、前記電流比を整数に選ぶことは、IC化する上
で設計上容易になる。また、前記電流比を2の指数系列
にすることは、ダイナミックレンジをカバーする上で良
い方法である。また、複数の定電流の選択肢から適当な
定電流を選ぶことは、実用上も一種類の定電流だけの場
合と比較して、調光精度上大きな改善効果が出る。前記
した絞り値に応じて定電流を変化させる場合、前記複数
の定電流の選択肢の中から回路的に共通して利用でき
る。
【0107】しかし、予備発光はシャッタ開口の直前に
行う必要がある。したがって、ストロボとカメラは、撮
影シーケンスの同期を取る必要がある。最近のカメラ
は、ストロボとの間で通信を行うものが多い。したがっ
て、カメラは、ストロボに対して予備発光の開始を許可
するタイミング信号を送信する。一方、ストロボは、カ
メラに対して予備発光の終了までシャッタの走行を待機
させるシャッタ走行許可信号を送信する。なお、カメラ
とストロボは、レリーズ開始前に、双方が自動調光モー
ドでの予備発光に対応していることを通信により確認し
ておく必要がある。
【0108】図15は、前記予備発光による自動調光の
カメラ側における制御の概略を示すフローチャートであ
る。また、図16は、前記予備発光による自動調光のス
トロボ側における制御の概略を示すフローチャートであ
る。以下、図15と図16に示すフローチャートに基づ
いて、予備発光と本発光の手順について説明する。
【0109】図15に示すステップS1と図16に示す
ステップS101から明らかなように、カメラのCPU
とストロボのCPUはルーチンワークとして定期的に通
信する。ステップS2において、カメラのCPUは、ス
トロボとの通信を実施し、ストロボがカメラと通信を行
うタイプであるか否かを調べる。カメラのCPUは、通
信を行うタイプであると判定された場合、ステップS3
に進む。
【0110】ステップS3において、カメラのCPU
は、さらに自動調光撮影でプリ発光の同期信号に対応し
ているストロボであるか否かを調べる。ステップS2に
おいてストロボが通信を行うタイプではないと判定され
た場合、及びステップS3においてストロボがプリ発光
対応ではないと判定された場合には、ステップS5にお
いて、カメラのCPUは、非プリ発光ストロボであるこ
とをフラグに記憶する。
【0111】また、ステップS2においてストロボが通
信を行うタイプであると判定され、かつステップS3に
おいてストロボがプリ発光対応であると判定された場合
には、ステップS4において、カメラのCPUは、スト
ロボがプリ発光対応であることをフラグに記憶する。ス
トロボのCPUは、ステップS1O1からS105ま
で、カメラ側のステップS1からステップS5と全く同
様の動作を行う。すなわち、ステップS102におい
て、ストロボのCPUは、カメラがストロボと通信を行
うタイプであるか否かを調べる。また、ステップS10
3において、ストロボのCPUは、さらに自動調光撮影
でプリ発光の同期信号を要求するカメラであるか否かを
調べる。そして、ストロボのCPUは、カメラがプリ発
光対応である場合には、ステップS104において、そ
の旨をフラグに記憶する。また、ストロボのCPUは、
カメラがプリ発光対応ではない場合には、ステップS1
05において、その旨をフラグに記憶する。
【0112】なお、ストロボの調光モードとしては、自
動調光モードの他に、いくつものタイプがある。どのタ
イプの調光モードを選択するかは、通常、ストロボ側の
操作部材の設定により定まる。したがって、ステップS
1及びステップS101におけるカメラとストロボのハ
ンドシェイクにおいて、次のような通信を行う。ストロ
ボのCPUは、通信データの中に、“自動調光撮影モー
ドであること”及び“プリ発光の同期信号を要求するこ
と”を含めて、カメラ側に送信する。これに対して、カ
メラのCPUは、“自動調光モードでプリ発光の同期信
号を出力する事を了解する”旨をストロボ側に返信する
ことになる。前記ハンドシェイクが成立しないときは、
ストロボ側はプリ発光を用いた自動調光は実行できな
い。この場合、ストロボは、前記絞り値に応じて適当な
定電流を選択する方法を用いる。
【0113】図15に示すステップS6において、カメ
ラ側はレリーズの開始を検査する。レリーズは、通常、
カメラのレリーズボタンを押下することにより開始す
る。カメラのCPUは、レリーズの開始をストロボへ送
信する(図示せず)。図16に示すステップS106に
おいて、ストロボはカメラからの“レリーズの開始”を
検出する。
【0114】図16に示すステップS107において、
ストロボのCPUはステップS104及び105で設定
したフラグを参照して、カメラがプリ発光対応カメラか
否かを判定する。ストロボのCPUは、プリ発光対応カ
メラと判定した場合には、ステップS108において、
カメラからのプリ発光許可のタイミング信号を受信した
か否かを判定する。ストロボのCPUは、前記タイミン
グ信号を受信していない場合は、受信するまでステップ
S108の判定を繰り返す。なお、ステップS107に
おいて、プリ発光対応カメラではないと判定された場合
には、ステップS111に進む。
【0115】図15に示すステップS7において、カメ
ラとストロボがレリーズシーケンスの開始を認識した
後、カメラのCPUはメインミラーのアップとレンズの
絞り込みを行う。これらの処理が完了すれと、カメラは
シャッタを走行させることにより、フィルム露光が可能
となる。ステップS8において、カメラのCPUがステ
ップS4とS5のフラグを参照して、ストロボを非プリ
発光ストロボと判定した場合には、直ちにステップS1
0に進む。また、ステップS8において、プリ発光を行
うと判定された場合には、ステップS9に進む。
【0116】ステップS9において、カメラのCPUは
ストロボヘ予備発光許可のタイミング信号を送信する。
ストロボのCPUは、図16に示すステップS108で
前記タイミング信号を検出し、ステップS109におい
て、微少光量の予備発光を行う。ストロボは前記予備発
光による反射光の測定結果に基づき、本発光で用いる定
電流の選択を行う。
【0117】ステップS110において、ストロボのC
PUはストロボの予備発光の終了後、カメラに対してシ
ャッタ解放許可信号を出力する。図15に示すステップ
S9において カメラのCPUは、前記シャッタ解放許
可信号を受けて、後先幕シャッタを走行させ、露光を開
始する。続いて、ステップS11において、シャッタの
先幕と後幕の走行の制御を実行する。
【0118】なお、前記予備発光の所要時間は短時間で
あり、ステップS9から所定時間の経過後、先幕の走行
を開始してもよい。この場合は、ステップS110とス
テップS10は不要となる。この場合は、ステップS1
0の代わりに、所定時間の遅延が必要となる。以上にお
いて、ストロボの予備発光の制御は終了する。先幕が完
全に走行を完了すると、カメラのCPUはX接点から同
期信号を出力し、ストロボの本発光のタイミングを知ら
せる。この信号は直接ストロボヘ入力される。
【0119】図16のステップS111において、スト
ロボのCPUは前記同期信号を検出すると、直ちに本発
光を開始し、ストロボのCPUはステップS112にお
いて発光量を制御する。カメラはシャッタ時間の経過
後、後幕を走行させる。なお、シャッタの先幕と後幕の
走行の制御はまとめて、図15においてステップS11
として示した。
【0120】この後、カメラはフィルム巻き上げを行っ
てすべての撮影シーケンスを終了し再びステップS1に
戻る。また、ストロボもステップS113において、前
記巻き上げ完了を検出してステップS101に戻る。図
17は、カレントミラー回路を用いて、図1及び図6に
示す定電流源CS1を実現した図である。図17におい
て、定電圧回路REGは、抵抗Rを介して、定電流をト
ランジスタTr1のコレクタに供給する。トランジスタ
Tr2からTr5は、トランジスタTr1のべ一スとエ
ミッタに発生した電圧に応じて、それぞれのエミッタ面
積に応じた電流をそれぞれのコレクタから引き出す。ト
ランジスタTr1のエミッタ面積に対するトランジスタ
Tr2からTr5のベース面積比が、トランジスタTr
1のエミッタ電流(≒コレクタ電流)に対するエミッタ
電流の倍率となる。
【0121】図17では、トランジスタTr1のエミッ
タ面積を1sとして表し、各トランジスタTr2〜Tr
5のエミッタの面積を1s〜4sとして表してある。k
oreha,次のことを意味する。すなわち、トランジ
スタTr2はトランジスタTr1と同じエミッタ電流、
トランジスタTr3はトランジスタTr1の2倍のエミ
ッタ電流、トランジスタTr3はトランジスタTr1の
4倍のエミッタ電流、トランジスタTr4はトランジス
タTr1の8倍のエミッタ電流を引き出す。
【0122】トランジスタTr6は、トランジスタTr
1からTr5に対して、ベース電流を供給するものであ
る。マルチプレクサMPXは、図示しないストロボ側の
CPUからの選択信号の指示に基づいて、4つのトラン
ジスタ出力電流から1つを選択する。選択された定電流
は、例えば、図1におけるの定電流として使用さる。マ
ルチプレクサMPXによって選択されなかった他のトラ
ンジスタのコレクタは、回路電源電圧Vccに接続され
る。また、図17において、電流Isinkは、図3におい
て、キャパシタCpdから放電され、定電流源CS1に入
力される電流を示している。
【0123】以上の説明から明らかなように、前記した
各実施の形態によれば、次の効果を得ることができる。
第1に、キャパシタCpdの放電回数と放電電荷量を比例
させることができるので、ストロボの調光制御を正確に
行うことができる。第2に、フォトダイオードPDの逆
バイアス電圧を安定化し、キャパシタCpdから定電流放
電を実現することができるので、回路電源電圧の影響を
受けにくいストロボの調光制御を実現することができ
る。
【0124】第3に、ストロボ発光をストロボ側に設け
られたフォトダイオードで検出し、ISO値と絞り値か
ら発光停止信号を発生させる、いわゆる自動調光モード
では、特に、次の効果を得ることができる。 (a)光電流を放電させる定電流を撮影絞り値とISO
感度に応じて変化させることにより、調光精度を上げる
ことができる。
【0125】(b)ストロボの発光量をリアルタイムに
ディジタル値として検出し、これとディジタルコンパレ
ータ11で比較される比較値を発光開始から段階的に変
化させることにより、発光停止信号を出力するタイミン
グを調整することが可能になる。したがって、前記増光
と呼ばれるエラーの影響を少なくすることができる。
【0126】(C)撮影時フィルム露光直前に予め決め
られた微小光量を行い、これによる反射光を測定してこ
の測定値からフル発光した場合の検出パルスの予測値を
推定し、これに応じて光電流を放電させる定電流を変化
させることで、調光制御の精度を上げることができる。
【0127】
【発明の効果】請求項1記載のストロボ受光量ディジタ
ル化回路によれば、ストロボ発光量、すなわち光電流の
測定精度を大幅に向上させることができる。
【0128】請求項2記載のストロボ受光量ディジタル
化回路によれば、ストロボ発光量、光電流の測定精度を
大幅に向上させることができる。具体的には、前記受光
量出力手段から出力されるパルス数は、ストロボ受光量
を正確に示すことが可能になる。請求項3記載のストロ
ボ受光量ディジタル化回路によれば、1回の放電は必ず
1回の過渡現象によって行われるため、過渡現象の重複
による定電流放電の誤差を確実に除去することができ
る。
【0129】請求項4記載のストロボ受光量ディジタル
化回路によれば、ストロボ発光量の測定精度を絞り値と
フィルム感度に応じて定電流を適切な値に調整すること
ができる。請求項5記載のストロボ受光量ディジタル化
回路によれば、カメラの絞り値とフィルム感度に応じ
て、容易に定電流を調整することができる。
【0130】請求項6記載のストロボ受光量ディジタル
化回路によれば、回路上特別の工夫を行う必要がない。
請求項7記載のストロボ受光量ディジタル化回路によれ
ば、電源電圧の変動に起因する、ストロボ発光量(光電
流)の測定精度の低下、及びストロボの調光精度の低下
を有効に防止することができる。
【0131】請求項8記載のストロボ発光量制御回路に
よれば、ストロボ発光量、すなわち光電流の測定精度を
大幅に向上させることができる。また、前記受光量出力
手段から出力されるパルス数は、ストロボ受光量を正確
に示すことが可能になる。さらに、ストロボ発光を発光
中に停止させる調光制御に関し、高い精度を得ることが
できる。
【0132】請求項9及び10及び11記載のストロボ
発光量制御回路によれば、発光停止信号が出力された後
に発光が続く増光と呼ばれるエラーの影響を少なくする
ことができる。請求項12記載のストロボ発光量制御回
路によれば、複数の電流値は、2のべき乗の指数系列で
あるため、IC化が容易になり、かつ複数の定電流のダ
イナミックレンジをカバーすることができる。
【0133】請求項13記載のストロボ発光量制御回路
によれば、ストロボの調光制御を正確に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のストロボ受光量ディジタル化回路の第
1の実施の形態を示す回路図である。
【図2】図1に示す第1の実施の形態の動作を示すタイ
ムチャートである。
【図3】本発明のストロボ受光量ディジタル化回路の第
2の実施の形態を示す回路図である。
【図4】一般的なストロボのフル発光波形を示す図であ
る。
【図5】ピーク電流を下げた場合の発光波形を示す図で
ある。
【図6】図1に示すストロボ受光量ディジタル化回路を
用いて、発光停止信号を発生させるストロボ発光量制御
回路の第1の実施の形態を示す回路図である。
【図7】各ISO値、各絞り値、各距離における、スト
ップパルス数とフル発光パルス数の関係を示す図であ
る。
【図8】各ISO値、各絞り値、各距離における、スト
ップパルス数とフル発光パルス数の関係を示す図であ
る。
【図9】図9(a),(b)は、近距離の被写体と遠距
離の被写体とに対して、同一光量のストロボ光を照射し
た場合におけるフォトダイオードPDの受光量を示す図
である。
【図10】図10(a),(b)は、フォトダイオード
の受光量と時間の関係を示す図であり、特に発光停止信
号が出力されてから発光が停止するまでの状態を示す。
【図11】各ISO値、各絞り値、各距離、各定電流比
における、ストップパルス数とフル発光パルス数の関係
を示す図である。
【図12】各ISO値、各絞り値、各距離、各定電流比
における、ストップパルス数とフル発光パルス数の関係
を示す図である。
【図13】図13(a),(b)は、ストロボの発光量
の時間変化と比較値の時間変化の一例を示す図である。
【図14】予備発光を行う場合のタイムチャートの一例
を示す図である。
【図15】予備発光による自動調光のカメラ側における
制御の概略を示すフローチャートである。
【図16】予備発光による自動調光のストロボ側におけ
る制御の概略を示すフローチャートである。
【図17】カレントミラー回路を用いて定電流回路を実
現した図である。
【図18】従来技術の第1の例を示す回路図である。
【図19】従来技術の第2の例を示す回路図である。
【符号の説明】
BA 電源 Cpd キャパシタ CMP コンパレータ CS1 定電流源 CK サンプルクロック Cc コンデンサ Dc ダイオード D2 2個直列接続のダイオード D3 3個直列接続のダイオード D4 4個直列接続のダイオード FF D型フリップフロップ Isink キャパシタCpdからの放電電流 PD フォトダイオード MPX マルチプレクサ NAND ナンド回路 Rpd ラッチ防止用抵抗 Rc 抵抗 R1,R2,RL抵抗 REG 定電圧回路 RT 可変抵抗 Tr1,Tr2,Tr3,Tr4,Tr5,tr1,t
r2,tr3,tr4,tr5,tr6 トランジスタ Vcc 回路電源電圧

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ストロボからの光を受光し、受光した光
    強度に応じた出力を発生する光電変換手段と、 前記光電変換手段が発生する出力を蓄積する蓄積手段
    と、 前記蓄積手段の蓄積量があらかじめ定められた閾値を超
    えた場合、所定のサンプリング周波数に同期し、かつ前
    記サンプリング周期よりも短い所定の期間に、前記蓄積
    手段から一定蓄積量を放出させ、かつ前記蓄積手段の蓄
    積量をフィードバック制御して、前記蓄積手段の蓄積量
    を一定値近傍に保持する一定量放出手段と、 前記蓄積手段の蓄積量があらかじめ定められた閾値を超
    えた場合、パルス信号を出力する受光量出力手段とから
    構成されることを特徴とするストロボ受光量ディジタル
    化回路。
  2. 【請求項2】 ストロボからの光を受光し、受光した光
    強度に応じた電流を出力する光電変換手段と、 前記光電変換手段から出力される電流を蓄積して電圧値
    に変換する電流・電圧変換手段と、 前記電流・電圧変換手段から出力される電圧値があらか
    じめ定められた閾値を超えた場合、所定のサンプリング
    周波数に同期し、かつ前記サンプリング周期よりも短い
    所定の期間に、前記電流・電圧変換手段から定電流を放
    電させ、電流・電圧変換手段の出力電圧をフィードバッ
    ク制御し、前記電流・電圧変換手段から出力される電圧
    値を一定電圧近傍に保持する定電流放電手段と、 前記電流・電圧変換手段から出力される電圧値があらか
    じめ定められた閾値を超えた場合、パルス信号を出力す
    る受光量出力手段とから構成されることを特徴とするス
    トロボ受光量ディジタル化回路。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のストロボ受光量ディジタ
    ル化回路において、 前記電流・電圧変換手段からの定電流放電は、前記サン
    プリング周期の半周期に亙って行われることを特徴とす
    るストロボ受光量ディジタル化回路。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のストロボ受光量ディジタ
    ル化回路において、 前記定電流は、カメラの絞り値とフィルム感度に応じて
    変化することを特徴とするストロボ受光量ディジタル化
    回路。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のストロボ受光量ディジタ
    ル化回路において、 前記カメラの絞り値とフィルム感度に応じて変化する前
    記定電流は、あらかじめ定められた複数の電流値から選
    択することを特徴とするストロボ受光量ディジタル化回
    路。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のストロボ受光量ディジタ
    ル化回路において、 前記複数の電流値として、製造された回路固有の複数の
    電流値を用いることを特徴とするストロボ受光量ディジ
    タル化回路。
  7. 【請求項7】 請求項2記載のストロボ受光量ディジタ
    ル化回路において、 前記光電変換手段の逆バイアス電圧を安定化させる手段
    と、前記閾値が電源電圧の影響を受けない手段とを設け
    たことを特徴とする請求項2記載のストロボ受光量ディ
    ジタル化回路。
  8. 【請求項8】 ストロボからの光を受光し、受光した光
    強度に応じた電流を出力する光電変換手段と、 前記光電変換手段から出力される電流を蓄積して電圧値
    に変換する電流・電圧変換手段と、 前記電流・電圧変換手段から出力される電圧値があらか
    じめ定められた閾値を超えた場合、所定のサンプリング
    周波数に同期し、かつ前記サンプリング周期よりも短い
    所定の期間に、前記電流・電圧変換手段から定電流を放
    電させ、電流・電圧変換手段の出力電圧をフィードバッ
    ク制御し、前記電流・電圧変換手段から出力される電圧
    値を一定値近傍に保持する定電流放電手段と、 前記電流・電圧変換手段から出力される電圧値があらか
    じめ定められた閾値を超えた場合、パルス信号を出力す
    る受光量出力手段と、 前記パルス信号をカウントし、前記カウント値があらか
    じめ定められた比較値を超えた場合、ストロボに対して
    発光停止信号を出力するストロボ発光停止手段とから構
    成されることを特徴とするストロボ発光量制御回路。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のストロボ発光量制御回路
    において、 前記比較値は、絞り値と撮影距離により定まる設計上の
    比較値よりも小さな値に設定することを特徴とするスト
    ロボ発光量制御回路。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のストロボ発光量制御回
    路において、 前記比較値は、ストロボの発光開始後、時間の経過に伴
    って、段階的に変化することを特徴とするストロボ発光
    量制御回路。
  11. 【請求項11】 請求項8記載のストロボ発光量制御回
    路において、 前記ストロボ発光停止手段は、ストロボが行う微小光量
    の発光に基づく前記パルス信号の数をカウントし、前記
    カウント結果に基づいて、前記微小光量に続く本発光時
    の前記定電流を、あらかじめ定められた複数の電流値か
    ら選択することを特徴とするストロボ発光量制御回路。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のストロボ発光量制御
    回路において、 前記あらかじめ定められた複数の電流値は、2のべき乗
    の指数系列であることを特徴とするストロボ発光量制御
    回路。
  13. 【請求項13】 請求項11又は請求項12記載のスト
    ロボ発光量制御回路において、 前記あらかじめ定められた複数の電流値と実際の回路で
    実現された複数の電流値の差を不揮発性メモリに格納す
    るメモリ格納手段と、 前記メモリに格納された電流値の差に基づいて、前記あ
    らかじめ定められた比較値を補正する補正手段を有する
    ことを特徴とするストロボ発光量制御回路。
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