JP2000241234A - ロードセル秤 - Google Patents

ロードセル秤

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JP2000241234A
JP2000241234A JP11047417A JP4741799A JP2000241234A JP 2000241234 A JP2000241234 A JP 2000241234A JP 11047417 A JP11047417 A JP 11047417A JP 4741799 A JP4741799 A JP 4741799A JP 2000241234 A JP2000241234 A JP 2000241234A
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temperature
span
load cell
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zero point
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JP11047417A
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English (en)
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Yoshihisa Nishiyama
義久 西山
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Toshiba TEC Corp
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Toshiba TEC Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スパンやゼロ点調節用の抵抗の抵抗値の煩雑
な調整作業を不要として、ロードセル秤の製造コストを
低減することができ、しかも、急激な温度変化のある環
境下においても速やかに温度測定を行うことができるよ
うにする。 【解決手段】 ロードセル1に温度センサ21を形成
し、ロードセル1のゼロ点の出力及びスパンの出力並び
に前記温度センサ21の出力の各値をいずれも同一の複
数の温度条件下で検出した検出値に基づいて求めた、ゼ
ロ点、スパン及び温度センサ21の出力に関する温度係
数を予め記憶しておく。温度センサ21の出力と前記各
温度係数を用いた演算を行ない、ゼロ点、スパンについ
ての温度補正値を求める。スパンの温度変化は、ストレ
ンゲージ抵抗3〜6のホイートストーンブリッジ回路に
直列接続されたスパン温度補正抵抗7である程度除去
し、残りのスパンの温度変化は前記温度補正値を用いた
温度補正で除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ストレンゲージ
抵抗を起歪体に形成したロードセルを用い、このロード
セルに加わる荷重によって生じる歪量に応じたストレン
ゲージ抵抗の抵抗値に応じた出力により秤量対象物の荷
重を測定するロードセル秤に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は従来のロードセル秤に使用され
ているロードセル1の斜視図である。同図に示すよう
に、従来のロードセル1は、直方体状の起歪体2に起歪
部2aを形成し、この起歪部2aの表面に、ストレンゲ
ージ抵抗3、4、5、6を貼付ている。符号9は、図示
しない秤量皿およびベース部をロードセル1に取り付け
るためのねじ孔である。
【0003】図11に示すように、ロードセル1には起
歪体2に沿って配線用のプリント基板10が取り付けら
れるが、このプリント基板10と前記ストレンゲージ抵
抗3、4、5、6とは電気的に接続されていて、ストレ
ンゲージ抵抗3、4、5、6は図12に示すようにホイ
ートストーンブリッジ回路11を形成する。前記秤量皿
と、この秤量皿に載置される秤量対象物の荷重を受けて
ロードセル1は歪み、このときの歪み量に応じてホイー
トストーンブリッジ回路11の端子12、13間から取
り出される出力電圧により前記秤量対象物の荷重を測定
する。
【0004】秤量皿をロードセル1に取り付けた状態
で、この秤量皿に秤量対象物は載置していない状態、す
なわち秤量対象物の荷重がゼロであるとみなされるとき
のホイートストーンブリッジ回路11の出力(「ゼロ
点」という)や、そのロードセル秤で秤量可能な最大荷
重が加えられたときのホイートストーンブリッジ回路1
1のゼロ点を基準としたときの出力の大きさ(「スパ
ン」という)は、温度条件により変動する。これは、前
記ストレンゲージ抵抗3、4、5、6の抵抗値や、アル
ミニウムやステンレス製の起歪体2の弾性率(ヤング
率)が、温度により変わるからである。
【0005】そのため、従来のロードセル1は、図1
1、図12に示すように、起歪体2にスパン温度補正抵
抗7及びゼロ点温度補正抵抗8を形成している。このス
パン温度補正抵抗7及びゼロ点温度補正抵抗8は、図1
2に示すようにホイートストーンブリッジ回路11の回
路要素として接続されているものである。すなわち、ス
パン温度補正抵抗7及びゼロ点温度補正抵抗8は、抵抗
温度係数が比較的大きな薄膜抵抗であり、その抵抗値の
温度変動により、温度変動に基づくゼロ点やスパンの変
動を許容範囲内に抑えるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ホイートス
トーンブリッジ回路11に直流電圧VEを印加したとき
の、端子12、13間の出力電圧Vdeは、 Vde=VE×{Rg/(Rs+Rg)} ×{R3/(R3+R4)−R2/(R1+R2+Rz)} ……(1) と表わされる。
【0007】但し、R1、R2、R3、R4は、各々ス
トレンゲージ抵抗3、4、5、6の抵抗値、Rgは図1
2のa、b間の合成抵抗値、Rsはスパン温度補正抵抗
7の抵抗値、Rzはゼロ点温度補正抵抗8の抵抗値であ
る。
【0008】次に、ロードセル1に荷重を加えたときの
Vdeの変化分ΔVdeは、 ΔVde=VE×{Rg/(Rs+Rg)}×(ΔRg/Rg) ……(2) と表わされる。
【0009】但し、ΔRgはRgの荷重による変化分で
あり、R1=R2=R3=R4=Rgであるものとす
る。
【0010】ここで、ロードセル1の感度Kの定義に従
って、ΔRg/Rgを用いて示すと、ストレンゲージ抵
抗3、4、5、6の長さLの荷重による変化分をΔLと
して、 K=(ΔRg/Rg)/(ΔL/L) であり、これは、 ΔRg/Rg=K×(ΔL/L) となる。
【0011】そのため、(2)式は、 ΔVde=VE×{Rg/(Rs+Rg)}×K×(ΔL/L) ……(3) となる。
【0012】(3)式の(ΔL/L)はロードセルに加
えた荷重に比例するので、(ΔL/L)を定格荷重Fn
における値とすると、任意の荷重FxにおけるΔVde
の値は、 ΔVde=VE×{Rg/(Rs+Rg)}×K×(Fx/Fn)……(4) となる。
【0013】次に、ロードセル1が無荷重のときには、
抵抗値R1〜R4のバラツキにより電圧が発生する。こ
れをブリッジバランス出力電圧VLBとし、そして、R
zにより発生する電圧をVRzとすると、前記(1)式
は、次の(5)式で表わすことができる。
【0014】 Vde=ΔVde+VLB+VRz =VE×{Rg/(Rs+Rg)} ×{(Fx/Fn)×K+kLB+kRz} ……(5) この(5)式で、 kLB=VLB/[VE×{Rg/(Rs+R
g)}]、 kRz=VRz/[VE×{Rg/(Rs+Rg)}] である。
【0015】このkLBは、ホイートストーンブリッジ
回路11のゼロバランスを示すものである。また、VR
zはゼロ点温度補正抵抗8により発生する電圧である。
【0016】前記(5)式で、温度変化により値が変化
する項は、K、kLB、kRzであるので、これを温度
tの関数として、K(t)、kLB(t)、kRz
(t)と表わすことにすると、K(t)はスパンの温度
変化を生じる要因となり、kLB(t)、kRz(t)
はゼロ点の温度変化を生じる要因となるものである。
【0017】K(t)はロードセル1のヤング率の温度
変化を示すものであり、kLB(t)はR1〜R4の抵
抗値の温度変化で変動し、kRz(t)はRzの温度変
化で変動する。
【0018】以上の説明から明らかなように、スパン温
度補正抵抗7及びゼロ点温度補正抵抗8は、温度により
変動するその抵抗値Rs、Rzにより、K(t)、kL
B(t)、kRz(t)の温度変化を相殺し、スパンと
ゼロ点の温度変化を許容範囲内に納めるための抵抗であ
る。
【0019】そして、従来のロードセル秤を製造するに
あたっては、ホイートストーンブリッジ回路11の出力
電圧の温度特性を測定しつつ、スパン温度補正抵抗7及
びゼロ点温度補正抵抗8にレーザで切り込みを入れるこ
とで抵抗値Rs、Rzを少しずつ大きくなるように調節
するという作業を繰返し、抵抗値Rs、Rzを漸近的に
適正値に近づけるようにしている。
【0020】しかしながら、近年はロードセル秤の精度
が向上している。そのため、抵抗値Rs、Rzを前記の
ような作業で何度も調節する必要があり、その作業には
熟練を必要とするため、製造コストを釣り上げてしまう
という不具合がある。
【0021】この発明の目的は、スパンやゼロ点調節用
の抵抗の抵抗値の煩雑な調整作業を不要として、ロード
セル秤の製造コストを低減することができ、しかも、急
激な温度変化のある環境下においても速やかに温度測定
を行うことができるようにすることである。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ストレンゲージ抵抗を起歪体に形成したロードセル
を備え、このロードセルが荷重を受けて生じる歪量に応
じた前記ストレンゲージ抵抗の抵抗値に応じた出力によ
り秤量対象物の荷重を測定するロードセル秤であって、
前記ストレンゲージ抵抗に接続され温度変化に基づくス
パンの変動を抑制する補正抵抗と、前記ロードセルに形
成されている温度センサと、ゼロ点及びスパンの前記ス
トレンゲージ抵抗の抵抗値に応じた出力並びに前記温度
センサの出力の各値をいずれも同一の複数の温度条件下
で検出した検出値に基づいて求めた、前記ゼロ点及びス
パンの出力並びに前記温度センサの出力に関する温度係
数を予め記憶している記憶手段と、前記温度センサの出
力と前記各温度係数を用いた演算式に基づく演算によ
り、前記ゼロ点、前記スパンについての温度補正値を求
める演算手段と、を備えていることを特徴とするもので
ある。
【0023】従って、予めゼロ点の出力、スパンの出
力、温度センサの出力の各値を複数の温度条件下で検出
し、記憶させておけば、ゼロ点、スパンについての温度
補正値を求めることができるので、スパンやゼロ点調節
用の抵抗の抵抗値の煩雑な調整作業を不要とし、ロード
セル秤の製造コストを低減することができる。しかも、
温度変化に基づくスパンの変動をスパン温度補正抵抗に
よりある程度抑制しておいて、残りのスパンの変動はス
パンについての温度補正値を求めることで対応できるの
で、急激な温度変化があっても頻繁にスパンの温度補正
値を求める必要が無く、急激な温度変化のある環境下に
おいても速やかに温度測定を行うことができる。
【0024】なお、温度係数の算出は、例えば、後述の
(15)(16)式を用いて、ゼロ点出力、スパン出力
の温度補正値を求め、後述の(13)(14)式で求め
たゼロ点出力、スパン出力を補正するようにすることが
できる。
【0025】
【発明の実施の形態】図1〜図4は、この発明の一実施
の形態を示すロードセル秤のロードセル1を示すもので
ある。同図において、図10〜図12をと同一符号の部
材は前記従来のロードセル秤の場合と同様の部材であ
り、同一符号を用いて説明し、詳細な説明は省略する。
【0026】この実施の形態では、図1〜図3に示すよ
うに、スパン温度補正抵抗7が設けられておらず、これ
に代えて、起歪体2の表面に温度検出用抵抗21が形成
されている。そして、この温度検出用抵抗21は、図4
に示すように、プリント基板10に形成されている温度
検出用抵抗22と直列に接続されていて、温度センサ回
路23を形成している。すなわち、この温度センサ回路
23は温度検出用抵抗21の分圧の温度変化から温度検
出するものである。
【0027】図5は、このロードセル秤の全体的な回路
構成を示すブロック図である。同図に示すように、ロー
ドセル秤に内蔵されたマイクロコンピュータ31は、C
PU、ROM、RAMがバスで接続された周知の構成で
ある。このマイクロコンピュータ31には、EEPRO
M32(記憶手段)、ロードセル秤を操作するキーボー
ド33、LCDなどのディスプレイ装置34、A/D変
換器35が接続されている。切り替えスイッチ36はリ
レーなどから構成され、マイクロコンピュータ31の制
御信号により動作する。この切り替えスイッチ36は、
アンプ37により増幅されたホイートストーンブリッジ
回路11の出力と、温度センサ回路23の出力との間
で、A/D変換器35に対する入力を切り替えるもので
ある。なお、マイクロコンピュータ31、EEPROM
32、A/D変換器35、切り替えスイッチ36、アン
プ37、温度センサ回路23からなる電子回路部分38
はプリント基板10に取り付けられている。
【0028】マイクロコンピュータ31のROMには、
ロードセル秤の各部を制御するための各種プログラム
や、固定データが格納されている。
【0029】また、EEPROM32には、後述する、
個々のロードセル秤の固有の温度係数や、秤量皿の初荷
重などのデータが予め格納されている。 1.温度係数の算出について 前記のとおり、EEPROM32には所定の温度係数を
予め格納しておく。以下では、この温度係数をどのよう
に求めるかについて説明する。
【0030】まず、ロードセル1のゼロ点と、スパン
と、温度検出用抵抗21の両端間の出力電圧を、基準温
度t2(20℃)、基準温度t2より低い第1の温度t
1(0℃)、基準温度t2より高い第2の温度t3(4
0℃)で測定し、これをマイクロコンピュータ31に記
憶させる。t℃のときのゼロ点、スパン、温度検出用抵
抗21の両端間の出力電圧を、各々、Z(t)、S
(t)、T(t)とすると、これらは、図6の表のよう
になる。
【0031】図6のデータからマイクロコンピュータ3
1により、温度係数を計算して求める。すなわち、ロー
ドセル1のゼロ点の2種類の温度係数αL、αU、ロード
セル1のスパンの2種類の温度係数βL、βU、温度検出
用抵抗22の2種類の温度係数γL、γUを、次のように
求める。
【0032】すなわち、 αL={Z(t2)−Z(t1)}/S(t2)/(t2−t1) αU={Z(t3)−Z(t2)}/S(t2)/(t3−t2) βL={S(t2)−S(t1)}/S(t2)/(t2−t1) βU={S(t3)−S(t2)}/S(t2)/(t3−t2) γL={T(t2)−Z(t1)}/T(t2)/(t2−t1) γU={T(t3)−Z(t2)}/T(t2)/(t3−t2) である。
【0033】ところで、例えばゼロ点Z(t)の場合、
温度係数を単一の温度係数βで示すこともできる。すな
わち、 β={S(t3)−S(t1)}/S(t1)/(t3
−t1) である。
【0034】しかしながら、例えばゼロ点が図7に示す
ような温度特性を示す場合、基準温度t2より低い温度
では、ホイートストーンブリッジ回路11の出力電圧は
上昇し、基準温度t2より低い温度では、ホイートスト
ーンブリッジ回路11の出力電圧は下降しているので、
第1の温度t1と第2の温度t3の平均をとったので
は、図7の温度特性曲線の特徴を温度係数βに充分に反
映することはできない。
【0035】これに対して、基準温度と、この基準温度
より高い温度と、低い温度における測定値を用いて、前
記のように複数の温度係数βL、βUを求め、温度特性曲
線の特徴をより充分に反映させることができるので、後
述する温度補正に及ぼす誤差を小さくすることができ
る。
【0036】なお、以上のように、ロードセル1のゼロ
点と、スパンと、温度検出用抵抗21の両端間の出力電
圧を、基準温度t2(20℃)、基準温度t2より低い
第1の温度t1(0℃)、基準温度t2より高い第2の
温度t3(40℃)で測定し、これに基づいて上記の温
度係数を求めるわけであるが、この各温度における、ゼ
ロ点と、スパンと、温度検出用抵抗21の両端間の出力
電圧は、各温度ごとに同一で短時間の測定期間内のうち
に行なうのが望ましい。そうでないと、各温度での各測
定項目間の相対誤差が増加し、温度補正後の温度特性が
悪くなるからである。
【0037】2.温度補正について .温度補正とは、前記した基準温度、t=t2(℃)
を用いて、他の温度におけるスパンS(t)、ゼロ点Z
(t)の値を、スパンS(t2)、ゼロ点Z(t2)の
値に一致させるための補正を行なうことである。以下で
は、この温度補正の手法について説明する。
【0038】まず、この実施の形態におけるロードセル
1の特性式を前記(5)式を基礎にして求めると、
(5)式で、Rs=0、Rz=0とおいて、 Vde=VE×{(Fx/Fn)×K+kLB} ……(6) と表わされる。
【0039】(6)式のFxを秤量皿の荷重fpと、こ
の秤量皿の上に載置される秤量対象物の荷重fxとに分
けて表記すると、 Vde=VE×[{(fp+fx)/Fn}×K+kLB] ……(7) となる。
【0040】さらに、前記のように、K、kLBは温度
特性をもつので、各々K(t)、kLB(t)と表記す
ると、 Vde=VE×[{(fp+fx)/Fn}×K(t)+kLB(t)] ……(8) となる。
【0041】この(8)式から、スパンS(t)、ゼロ
点Z(t)を求めると、 S(t)=VE×(fx/Fn)×K(t) ……(9) Z(t)=VE×{(fp/Fn)×K(t)+kLB(t)}……(10) となる。
【0042】温度補正を行なうにあたって使用する温度
係数については既に説明した。そして秤量の際の温度t
が基準温度t2より低いときは温度係数αL、βL、γL
を、高いときは温度係数αU、βU、γUを、用いて演算
し、温度補正を行なう。しかし、以下の説明では、便宜
上、温度係数を単に、α、β、γと表記する。
【0043】前記(9)(10)式から、基準温度t2
(℃)のときのスパンS(t2)とゼロ点Z(t2)の
値は、 S(t2)=VE×(fx/Fn)×K(t2) ……(11) Z(t2)=VE×{(fp/Fn)×K(t2)+kLB(t2)} ……(12) となる。
【0044】そこで、t2(℃)を基準として温度変化
量Δtを用いて表わすと、t(℃)=t2(℃)+Δt
(℃)として、 S(t)=S(t2+Δt) =VE×(fx/Fn)×K(t2)×(1+β×Δt) ……(13) Z(t)=Z(t2+Δt) =VE×{(fp/Fn)×K(t2)×(1+β×Δt) +kLB(t2)×(1+α×Δt)} ……(14) (13)(14)式から、温度補正値は、「S(t)−
S(t2)」、「Z(t)−Z(t2)」、として求め
られる。これを、各々、ΔS(t)、ΔZ(t)、とす
ると、ゼロ点、スパンの温度補正値は、 ΔS(t)=VE×(fx/Fn)×K(t2)×(β×Δt)……(15) ΔZ(t)=VE×{(fp/Fn)×K(t2)×(β×Δt) +kLB(t2)×(α×Δt)} ……(16) となる。
【0045】. 前記(16)式で、秤量皿を交換す
ると、秤量皿の荷重fpが変化する。このような場合に
は、前記(16)式で示される、ゼロ点の温度補正値Δ
Z(t)における、 (fp/Fn)×K(t2)×(β×Δt) の項が、変化してしまうので、温度補正を正常に行なう
ことができない。
【0046】この点を解決するため、ホイートストーン
ブリッジ回路11の出力信号をA/D変換器35でA/
D変換するに際し、A/D変換器31の感度Q(t2)
を、 「Q(t2)/(1+β×Δt)」 に変更してからA/D変換すると、前記(13)(1
4)式は、 S(t)/(1+β×Δt)=VE×(fx/Fn)×K(t2) ……(17) Z(t)/(1+β×Δt)=VE×{(fp/Fn)×K(t2) +kLB(t2)×(1+α×Δt)/(1+β×Δt)}……(18) のようになる。
【0047】この(18)式における、 「(fp/Fn)×K(t2)」、 の項には、 「(1+β×Δt)」 の項を含んでいないため、温度依存性を除去することが
できる。
【0048】従って、温度によるスパンの変化量は、 ΔS(t)=0、 となり、また、 ΔVLB(t)=kLB(t2)×{(1+α×Δt)
/(1+β×Δt)} となって、fpの変化は温度特性に無関係となる。
【0049】.前記(18)式において、ストレンゲ
ージ抵抗3、4、5、6の抵抗値R1、R2、R3、R
4は、経年により湿気でばらばらに変化し、これによっ
て、kLB(t2)が変化して、 「kLB(t2)+k`LB(t2)」 となったときは、ゼロ点の温度補正値ΔZ(t)は、 「k`LB(t2)×{(1+α×Δt)/(1+β×
Δt)}」 の誤差を生じるため、温度特性が悪くなる。
【0050】これを防止するため、予めEEPROM3
2に秤量皿の荷重(初荷重)fpを記憶しておく。この
データにより、ゼロバランスの変化分である、k`LB
(t2)、を検出できるので、 「k`LB(t2)×{(1+α×Δt)/(1+β×
Δt)}」 も温度補正量に加えることができ、温度特性の悪化を防
止することができる。
【0051】次に、この実施の形態のロードセル秤の秤
量の際の動作について説明する。
【0052】図8は、この実施の形態のロードセル秤の
秤量作業を説明するフローチャートである。
【0053】まず、マイクロコンピュータ31のCPU
は、時間Nが経過したか否かを判断する(ステップS
1)。時間Nは、切り替えスイッチ36を温度センサ回
路23側に切り替えて、温度センサ回路23による温度
測定を行なうインターバル時間間隔であり、予め、例え
ばN1、N2、N3の3種類が用意されていて、この時
間は、N1>N2>N3の関係にある。すなわち、時間
Nが経過したか否かの判断(ステップS1)は、現在設
定されているN1、N2、N3のうちのいずれかの時間
が経過したか否かの判断である。秤量作業の開始時にお
いては、時間Nの初期値(例えば、=N2)を用いて判
断する。
【0054】時間Nが経過していないときは、切り替え
スイッチ36をホイートストーンブリッジ回路11側に
切り替えておいて、ホイートストーンブリッジ回路11
の出力検出と、この検出出力と温度センサ回路23によ
る前回の検出出力とに基づいて、ゼロ点、スパンを求
め、秤量のための所定の演算を行なう(ステップS
2)。
【0055】すなわち、ステップS2では、前記(1
3)(14)式〔あるいは、(17)(18)式〕で表
わされるアルゴリズムで、ゼロ点Z(t)、スパンS
(t)を求め、これを(15)(16)式で表わされる
温度補正値ΔZ(t)、ΔS(t)(前記2..の手
法を用いることもできる)で補正して、このゼロ点、ス
パンの補正後の値と、ホイートストーンブリッジ回路1
1の出力を用い、周知のアルゴリズムにより秤量対象物
の荷重を求め、これをディスプレイ装置34に表示す
る。
【0056】時間Nが経過したときは、切り替えスイッ
チ36を温度センサ回路23側に切り替えて温度検出を
行ない、今回の検出温度tn+1と前回の検出温度tnか
ら、現在の時間Nの間の検出温度の単位時間あたりの値
Mを、 (tn+1−tn)/N=M で算出する(ステップS3)。
【0057】この単位時間あたりの値Mについては、こ
の値Mについて、予め設定された値q1、q2(q1<
q2)と比較される(ステップS4、S5、S6)。
【0058】そして、M<q1であるときは、時間Nと
してN1を設定する(ステップS4、S7)。q1≦M
<q2であるときは、時間NとしてN2を設定する(ス
テップS5、S8)。そして、q2≦Mであるときは、
時間NとしてN3を設定する(ステップS6、S9)。
【0059】このように、単位時間あたりの値Mの大き
さにより温度検出のインターバルの時間Nを変化させる
ことで、単位時間あたりの温度変化が大きいときは、温
度測定時間の間隔を小さくして、温度変化に対する温度
補正の追従性を向上させることができ、また、秤量動作
のされていない期間を減少させることができる。
【0060】また、切り替えスイッチ36を用い、ホイ
ートストーンブリッジ回路11からの出力のA/D変換
と、温度センサ回路23からの出力のA/D変換を、別
々のA/D変換器で行なったとすると、ホイートストー
ンブリッジ回路11に入力する電源電圧VEの変化に対
して、A/D変換器自体のスパン、ゼロ点の変化率が異
なってしまう。
【0061】これに対し、この実施の形態では、切り替
えスイッチ36を用い、ホイートストーンブリッジ回路
11からの出力のA/D変換と、温度センサ回路23か
らの出力のA/D変換を、単一のA/D変換器35で行
なう構成としたので、各測定値の間の相対的な誤差を除
去することができる。
【0062】3.スパン温度補正抵抗について ロードセル1には、スパン温度補正抵抗7が設けられて
いる。このスパン温度補正抵抗7は、図3に示すよう
に、ホイートストーンブリッジ回路11に直列に接続さ
れている抵抗である。この抵抗は、図10〜12を参照
して前記した従来のロードセル1に用いられているスパ
ン温度補正抵抗7と同様に、温度変化に基づくスパンの
変動を抑制するためのものである。
【0063】図9には、大気温度およびスパン(のカウ
ント値)の大きさの時間変化をグラフで示している。同
図に示すように、大気温度が20℃から突然0℃に低下
すると、スパンの値も変動する。つまり、スパン温度補
正抵抗7を用いない場合(Rsなしの場合)は、急激に
スパンの値が変動する。これに対し、固定抵抗値のスパ
ン温度補正抵抗7を用いる場合(Rs有りの場合)は、
スパンの値の変動は緩やかである。
【0064】そこで、この発明の実施の形態では、急激
な温度変化に基づく急激なスパンの変動をスパン温度補
正抵抗7によりある程度除去し、除去し得なかったスパ
ンの変動については前記のように温度補正を行って除去
する。
【0065】すなわち、スパン温度補正抵抗7を用いず
に、温度変化に基づくスパンの変動を温度補正のみによ
り除去することも可能である。しかし、その場合は、図
9のグラフに示すように、急激な温度変化による単位時
間当たりのスパンの変動も大きいため、ロードセル秤が
温度補正を行う時間間隔が小さくなり、温度補正を行っ
ている時間は秤量ができないので、秤量待ち時間が無視
できないほど大きくなる不具合がある。これに対し、こ
の発明の実施の形態では、スパン温度補正抵抗7を用い
てスパンの変動をなだらかなものにしているので、ロー
ドセル秤が温度補正を行う時間間隔を大きくでき、秤量
待ち時間を小さくできる。
【0066】スパン温度補正抵抗7は、スパンの変動を
ある範囲内に収めることができる適当な固定抵抗値のも
のを用いればよい。温度変化に基づくスパンの変動の正
確な補正は前記の温度補正により行うため、従来のよう
に、スパン温度補正抵抗7にレーザで切り込みを入れる
ことで抵抗値を漸近的に適正値に近づけるようにする作
業も不要である。
【0067】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、予めゼロ点の
出力、スパンの出力、温度センサの出力の各値を複数の
温度条件下で検出し、記憶させておけば、ゼロ点、スパ
ンについての温度補正値を求めることができるので、ス
パンやゼロ点調節用の抵抗の抵抗値の煩雑な調整作業を
不要とし、ロードセル秤の製造コストを低減することが
できる。しかも、温度変化に基づくスパンの変動をスパ
ン温度補正抵抗によりある程度抑制しておいて、残りの
スパンの変動はスパンについての温度補正値を求めるこ
とで対応できるので、急激な温度変化があっても頻繁に
スパンの温度補正値を求める必要が無く、急激な温度変
化のある環境下においても速やかに温度測定を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態であるロードセル秤に
用いるロードセルの斜視図である。
【図2】前記ロードセルにプリント基板を取り付けたと
きの斜視図である。
【図3】前記ロードセルのホイートストーンブリッジ回
路の回路図である。
【図4】前記ロードセルの温度センサ回路の回路図であ
る。
【図5】前記ロードセルの全体的な回路構成を示すブロ
ック図である。
【図6】この発明の一実施の形態で温度係数を求める際
の測定データ項目を示す表である。
【図7】スパンの温度特性曲線の例を示すグラフであ
る。
【図8】前記ロードセル秤で秤量する場合の動作を説明
するフローチャートである。
【図9】大気温度およびスパンの大きさの時間変化を示
すグラフである。
【図10】従来のロードセルの斜視図である。
【図11】従来のロードセルにプリント基板を取り付け
たときの斜視図である。
【図12】従来のロードセルのホイートストーンブリッ
ジ回路の回路図である。
【符号の説明】
1 ロードセル ストレンゲージ抵抗 7 補正抵抗 11 ホイートストーンブリッジ回路 21 温度センサ 32 記憶手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ストレンゲージ抵抗を起歪体に形成した
    ロードセルを備え、 このロードセルが荷重を受けて生じる歪量に応じた前記
    ストレンゲージ抵抗の抵抗値に応じた出力により秤量対
    象物の荷重を測定するロードセル秤であって、 前記ストレンゲージ抵抗に接続され温度変化に基づくス
    パンの変動を抑制する補正抵抗と、 前記ロードセルに形成されている温度センサと、 ゼロ点及びスパンの前記ストレンゲージ抵抗の抵抗値に
    応じた出力並びに前記温度センサの出力の各値をいずれ
    も同一の複数の温度条件下で検出した検出値に基づいて
    求めた、前記ゼロ点及びスパンの出力並びに前記温度セ
    ンサの出力に関する温度係数を予め記憶している記憶手
    段と、 前記温度センサの出力と前記各温度係数を用いた演算式
    に基づく演算により、前記ゼロ点、前記スパンについて
    の温度補正値を求める演算手段と、を備えていることを
    特徴とするロードセル秤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108955969A (zh) * 2018-08-31 2018-12-07 纳恩博(北京)科技有限公司 电阻应变片、感应组件、力传感器和滑板

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