JP3953592B2 - ロードセルのスパン温度補償装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、計量装置の重量センサとして使用する歪ゲージ式ロードセルの出力の、温度変化によるスパン変化を補償するロードセルのスパン温度補償装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の上記歪ゲージ式ロードセルのスパン温度補償装置として、図8に示すように、歪ゲージG1 〜G4 からなるブリッジ回路の正負の各入力電圧端に、それぞれ直列に温度依存性の高い補償抵抗体1、2を挿入したものがある。この補償抵抗体1、2によると、補償抵抗体1、2の温度変化に伴う抵抗値Rm の変化によってブリッジ回路に入力する入力電圧を変化させることができ、これによって、ロードセルを構成する起歪体の温度変化に基づくヤング率の変化を相殺してブリッジ回路の出力電圧(荷重電圧)の温度変化に基づくスパン変化を補償することができ、その結果、補償済みの荷重電圧(Vp −Vm )を出力させることができる。
【0003】
上記従来のスパン温度補償装置によると、スパン変化を補償抵抗体1、2によって補償しているので、スパン変化を高精度に補償しようとすると、その補償精度に応じて高精度の抵抗値、及び温度特性が高精度の補償抵抗体1、2を接続する必要がある。
しかし、高精度の補償抵抗体1、2にもその抵抗値と温度特性にばらつきがあるので、高精度の補償抵抗体1、2を採用しても、スパンの温度補償の高精度化には或る一定の限界がある。そして、高精度の補償抵抗体1、2は高価であるという問題もある。
【0004】
そこで、スパン変化を上記温度補償装置よりも高精度に補償することができるスパンの温度補償装置が開示されている(特開平8−166297号参照)。
【0005】
図9に示す上記従来のスパンの温度補償装置によると、補償抵抗体3により荷重電圧を粗補償しているので、高精度の補償抵抗体を使用する必要がなく経済的である。そして、マイクロコンピュータ6が温度データを使用して粗補償済みの荷重電圧に対して数値計算処理を行うことにより比較的高精度のスパンの温度補償を実現することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図9に示す従来のロードセルのスパン温度補償装置によると、温度によって変化する要素が、起歪体のヤング率、補償抵抗体3の抵抗値RN 、及び温度センサ5の感度の3種類があり、起歪体のヤング率は、物理的にひじょうに安定しているので各温度補償装置に設けられているそれぞれの起歪体の間でも一定とみなすことができるので、スパンの温度補償の高精度化の妨げとなっていないが、補償抵抗体3によるブリッジ回路の入力電圧の変化量(ヤング率補償量)と温度センサ5により計測された温度データは、互いに全く別の物理量であり、かつ、温度センサ5の温度特性及び補償抵抗体の抵抗値RN の温度特性にばらつきがあるために、互いの関数関係(デジタル補償関数又はデジタル補償係数)を高精度に決定することが困難である。従って、マイクロコンピュータ6は、正確であるとはいえない上記デジタル補償関数又は係数を使用して数値計算処理を行うこととなるので、高精度にスパン変化の温度補償を行うことができないという問題がある。
【0007】
ただし、荷重を計測する前に、ロードセル4に予め定めた荷重を掛けた状態で、予め定めた温度だけ変化させてそのときのスパン変化を記憶させるというラーニングを行っておくことにより、上記デジタル補償関数又は係数を高精度に決定することができ、これにより、高精度のスパンの温度補償を実現することが可能と考えられる。しかし、この方法には、ロードセル4に予め定めた互いに相違する荷重を異なる温度において正確に負荷すること自体が困難であるという問題がある。
【0008】
そして、補償抵抗体3と別個に温度センサ5を設ける必要があるので、その温度センサ5により構造が複雑となるし、その温度センサ5の分だけコスト高になるという問題もある。
【0009】
本発明は、温度センサ5が不要であり、簡単なラーニングによりロードセルの温度補償関数又は係数を求めることができ、高精度にスパンの温度補償を行うことができるロードセルのスパン温度補償装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係るロードセルのスパン温度補償装置は、起歪体と、この起歪体に設けられている歪ゲージで構成されたブリッジ回路とを、備えるロードセルにおいて、上記ブリッジ回路の入力側に直列接続され、温度変化によって抵抗値が変化し、この抵抗値の変化によって上記ブリッジ回路の両方の出力端に生成される荷重に対応する上記ロードセルの出力電圧(以下、「荷重電圧」という。)の温度変化に基づくスパン変化を粗補償する補償抵抗体と、上記ブリッジ回路の両方の出力端に生成される上記粗補償済み荷重電圧に含まれている温度変化に基づくスパン変化を、演算によって細かく補償して、微補償済みの荷重に対応するデジタル信号(以下、「微補償済みデジタル荷重信号」という。)を生成する温度補償手段と、を具備し、上記演算は、
X=〔S/(1+ε)〕・(Rx,t/Rs, tS)
ε=K・(Px,t−Pz, tS−C・Rx,t )
K=〔α・(t2−t1)・Pz,t1+Pz,t2−Pz,t1〕/〔(Pz,t2−Pz,t1)・Pz,t1〕
として表される。
【0012】
但し、Xは被計量物の微補償済みデジタル荷重信号、Sは秤量荷重若しくはそれに近い荷重のデジタル値、Rx,tは荷重計測時の温度と基準温度との温度差がtにおいて計測荷重を負荷した時の上記粗補償済み荷重電圧をアナログ・デジタル変換して得たデジタル値、Rs,tsはスパン調整時の温度と基準温度との温度差がtSにおいて秤量荷重若しくはそれに近い荷重を負荷した時の上記粗補償済み荷重電圧と風袋荷重を負荷した時の上記粗補償済み荷重電圧との差の電圧をアナログ・デジタル変換して得たデジタル値、Kはラーニング時に一定荷重が負荷された一定荷重状態における上記ブリッジ回路の一方の出力端に生成する温度によって変化する電位(以下、「温度電位」という。)に基づいて決まる固定係数、Px,tは荷重計測時の温度と基準温度との温度差がtにおいて計測荷重を負荷した時の上記ブリッジ回路の一方の出力端に生成する温度電位をアナログ・デジタル変換して得たデジタル値、Pz,tSはスパン調整時の温度と基準温度との温度差がtSの温度において風袋荷重が負荷されている時の上記温度電位をアナログ・デジタル変換して得たデジタル値、Cはスパン調整により求められる固定係数、αは補償抵抗体を除くロードセル自体の出力の温度変化係数(/°C)、(t2−t1)はラーニング時の温度t1とt2の温度差(°C)、Pz,t1はラーニング時の基準温度に対する温度差t1の温度における上記一定荷重が負荷された状態の上記温度電位をアナログ・デジタル変換して得たデジタル値、Pz,t2はラーニング時の基準温度に対する温度差t2の温度における上記一定荷重が負荷された状態での上記温度電位をアナログ・デジタル変換して得たデジタル値であり、上記t1及びt2と、Pz,t1と、Pz,t2とは、上記ラーニング時に測定されている
【0013】
第2の発明に係るロードセルのスパン温度補償装置は、起歪体と、この起歪体に設けられている歪ゲージで構成されたブリッジ回路とを、備えるロードセルにおいて、上記ブリッジ回路の入力側に直列接続され、温度変化によって抵抗値が変化し、この抵抗値の変化によって上記ブリッジ回路の両方の出力端に生成される荷重に対応する上記ロードセルの出力電圧(以下、「荷重電圧」という。)の温度変化に基づくスパン変化を粗補償する補償抵抗体と、上記ブリッジ回路の両方の出力端に生成される上記粗補償済み荷重電圧に含まれている温度変化に基づくスパン変化を、演算によって、細かく補償して微補償済みの荷重に対応するデジタル信号(以下、「微補償済みデジタル荷重信号」という。)を生成する温度補償手段と、を具備し、上記演算は、
X=Rx,t・Pt
であり、Xは被計量物の微補償済みデジタル荷重信号、Rx,tは荷重計測時の温度と基準温度との温度差がtにおいて計測荷重を負荷した時の上記粗補償済み荷重電圧をアナログ・デジタル変換して得たデジタル値、Ptはラーニング時に決まる二次以上の高次のデジタル補償関数の上記温度差tにおけるデジタル値であり1/(α(t)・β(t))のデジタル値で表され、α(t)は補償抵抗体を除くロードセル自体の出力の温度変化関数、β(t)は上記ブリッジ回路の一方の出力端に生成される温度によって変化する電位(以下、「温度電位」という。)の温度変化関数であり、上記二次以上の高次のデジタル補償関数は、少なくとも3つの上記温度差における上記二次以上の高次のデジタル補償関数は、一定荷重が上記ロードセルに負荷された状態での少なくとも3つの上記温度差における補償抵抗体を除くロードセル自体の出力のデジタル値、上記ブリッジ回路の一方の出力端に生成される温度によって変化する電位のデジタル値値に基づいて予め定められている。
【0014】
第3の発明に係るロードセルのスパン温度補償装置は、第1、第2、又は第3の発明において、上記温度電位は、上記ブリッジ回路の両方の各出力端に生成される温度電位の平均値であることを特徴とするものである。
【0016】
第1の発明は、ロードセルと補償抵抗体が一次の温度特性を持つものとしたものである。Xは、微補償済みデジタル荷重信号である。この微補償済みデジタル荷重信号は、補償抵抗体によって粗補償された粗補償済み荷重電圧を、温度補償手段によって更に細かくスパン変化の温度補償が行われてこの温度補償手段によって出力される出力信号である。Kはラーニング時に決まる固定係数(デジタル補償係数)である。この固定係数Kは、ロードセルの異なる各温度において一定荷重が負荷されている時に出力される温度電位Pz, t1、Pz, t2の各デジタル値と(t2−t1)とに基づいて求めることができる。
【0017】
第2の発明は、ロードセルと補償抵抗体が二次以上の高次の温度特性を持つものとしたものである。Xは、微補償済みデジタル荷重信号である。温度補償手段は、補償抵抗体によって粗補償された粗補償済み荷重電圧Rx,tにデジタル補償関数Ptを乗算して更に細かくスパンの温度補償を行い微補償済みデジタル荷重信号Xを生成する。このPtは、ラーニング時に決まる二次以上の高次のデジタル補償関数であり1/(α(t)・β(t))のデジタル値で表され、α(t)は一定荷重が負荷されている時における補償抵抗体を除くロードセル自体の出力の温度変化関数、β(t)は上記一定荷重が負荷されている時における上記ブリッジ回路の一方の出力端に生成される温度電位の温度変化関数である。
【0018】
ロードセルの温度変化関数β(t)を温度差tに対応する変数値とし、1/(α(t)・β(t))を関数γ(t)の関数値として、このβ(t)とγ(t)の各組合せに対して二次以上の高次の回帰分析を行い、関数γ(t)を所定の高次関数として求める。このγ(t)は、荷重計測時における温度電位β(t)を関数γ(t)に代入してこの関数値γ(t)を計算することができ、X=Rx,t ・Ptによりスパンの温度補償された微補償済みデジタル荷重信号を生成することができる。Ptはγ(t)のアナログ・デジタル変換値である。
【0019】
このように、デジタル補償関数Ptはラーニング時に、一定荷重が負荷された状態で得られた関数α(t)とβ(t)の積の逆数として求めることができ、そして、このデジタル補償関数Ptの荷重計測時における値は、荷重計測時の温度における風袋荷重が負荷されて、計測荷重が負荷されていない時に出力される温度変化関数β(t)のデジタル値に基づいて生成することができる。
【0020】
第3の発明によると、ブリッジ回路の両方の各出力端に生成される温度電位の平均値を温度電位とし、この平均温度電位に基づいて粗補償済み荷重電圧に含まれている温度変化に基づくスパン変化を細かく補償して微補償済みデジタル荷重信号を生成することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明に係るロードセルのスパン温度補償装置の第1実施形態を各図を参照して説明する。図1は、この実施形態のロードセルのスパン温度補償装置を備えた計量装置の電気回路を示すブロック図である。このロードセルのスパン温度補償装置は、同図に示すように、ロードセルのホイートストンブリッジ回路11の入力側に補償抵抗体12を直列接続し、補償抵抗体12の抵抗値Ry の変化が、ロードセルのブリッジ回路11の出力端14、15に生成される荷重に対応するロードセルの出力電圧(以下、「荷重電圧」という。)(Vp −Vm )の温度変化に基づくスパン変化を粗補償し、中央演算処理装置(以下、CPU20という。)が構成する温度補償手段が、ブリッジ回路11の一方の出力端15に生成される温度によって変化する出力と入力電源のグランド側との電位差(以下、「温度電位」という。)Vp に基づいて上記粗補償済み荷重電圧(Vp −Vm )に含まれている温度変化に基づくスパン変化を細かく補償して微補償済みの荷重に対応するデジタル信号(以下、「微補償済みデジタル荷重信号」という。)を生成する構成である。
【0022】
ブリッジ回路11は、従来公知の起歪体に設けた例えば4つの歪ゲージG(G1 〜G4 )からなるものであり、また、補償抵抗体12は、歪ゲージGの温度係数よりも十分に大きい温度係数の銅、ニッケル、チタン等で形成され、その抵抗値Ry は、ブリッジ回路11の温度による出力スパン変化を粗補償し得る値に設定されている。例えば、歪ゲージGの抵抗値Rが350Ωとすると、補償抵抗体12の抵抗値Ry は約48Ωとなる。ただし、G1 〜G4 の各抵抗値をRとする。
【0023】
また、ブリッジ回路11の両方の出力端14、15の電圧差として生じる粗補償済みの荷重電圧Vp −Vm は、増幅器16で増幅され、その出力は、スイッチ回路18のスイッチSW1を介してA/D変換回路19に入力し、このデジタル荷重信号は、CPU20に入力してスパン変化を細かく補償する演算処理がなされる。
【0024】
そして、ブリッジ回路11の一方の出力端15に生成する温度電位Vp は、増幅器21とスイッチSW2を介してCPU20に入力して上記粗補償済みの荷重電圧(Vp −Vm )のスパン変化を細かく補償する演算処理に使用される。また、スイッチ回路18のスイッチSW1、SW2は、CPU20から出力する切換信号Sによってa接点側とb接点側とに切換制御されるように構成されている。つまり、重量を計測する重量計測モードのときは、SW1がON、SW2がOFFとなり、温度を計測する温度計測モードのときは、SW1がOFF、SW2がONとなる。
【0025】
そして、ロードセルのスパン変化の温度補償に際しては、補償抵抗体12がロードセルの温度を検出する温度センサとして使用され、この補償抵抗体12の抵抗値Ry の変化に基づいて変化する出力端15に生成する温度電位Vp は、増幅器21、スイッチSW2を介してCPU20に入力して処理される。従って、ロードセルのスパン変化の温度補償用として別の感温素子は不要となる。
【0026】
次に、上記構成のスパンの温度補償装置によるスパン変化の温度補償について説明する。図1に示す計量装置に電源が投入されると、ブリッジ回路11と補償抵抗体12には温度に左右されない電源電圧Vが印加され、これによってブリッジ回路11からは、起歪体の歪量に比例する荷重電圧(Vp −Vm )が出力される。そして、ロードセル温度が何らかの原因で次第に上昇すると、起歪体のヤング率の減少によって起歪体の歪量が増加し、その結果、ブリッジ回路11の負荷をかけた状態の荷重電圧は、ロードセルの温度t(温度tは、基準温度t0 に対する温度差である。)の上昇と共に上昇する。即ち、荷重とロードセル出力(Vp −Vm )との関係においてロードセルの出力スパンが増加していく。また、補償抵抗体12の抵抗値Ry も温度上昇と共に上昇していく。そして、補償抵抗体12の抵抗値の上昇によって、ブリッジ回路11に加えられている電圧Ec (図1参照)が減少するので、ブリッジ回路11の荷重電圧V0 (x,t)(=Vp −Vm )は下降する。V0 (x,t)のxは荷重、tは基準温度t0 に対する温度差である。
【0027】
ここで、荷重電圧V0 (x,t)の上昇率と補償抵抗体12の抵抗値の上昇による荷重電圧V0 (x,t)の下降率とが、略等しくなるように補償抵抗体12の抵抗値Ry を設定してあるので、ブリッジ回路11の荷重電圧V0 (x,t)の温度変化に基づくスパン変化を補償抵抗体12により粗補償することができ、粗補償済みの荷重電圧V0 (x,t)を生成することができる。また、ロードセルの温度が下がる場合は、上記と逆の作用によって同様にして温度による荷重電圧V0 (x,t)のスパン変化を粗補償することができる。従って、ロードセルの出力スパンは、ブリッジ回路11の荷重電圧V0 (x,t)において、電気的に粗補償されたものとして出力される。
【0028】
次に、上記構成のロードセルのスパン温度補償装置において、粗補償済みの荷重電圧V0 (x,t)(=Vp −Vm )に含まれているスパン変化を更に細かく温度補償を行う温度補償手段について説明する。温度補償手段は、CPU20と記憶部22に記憶されている図7に示すフローチャートを内容とするプログラムとから構成されている。
温度補償手段は、ブリッジ回路11の両方の出力端14、15に生成される粗補償済みの荷重に対応する電圧(粗補償済み荷重電圧)(Vp −Vm )に含まれている温度変化に基づくスパン変化を下記の式により表せられる演算によって細かく補償して微補償済みの荷重に対応するデジタル信号(微補償済みデジタル荷重信号)Xを生成する手段である。
Figure 0003953592
として表すことができる。
【0029】
但し、Xは被計量物の微補償済みデジタル荷重信号、Sは秤量荷重若しくはそれに近い荷重のデジタル値(以下、「秤量荷重等のデジタル値」という。)、Rx,t は荷重計測時の温度と基準温度t0 (例えば20°C)との温度差がtにおいて計測荷重を負荷した時の上記粗補償済み荷重電圧をアナログ・デジタル変換して得たデジタル値(デジタル荷重信号)、Rs, ts はスパン調整時の温度と基準温度t0 との温度差がtS において秤量荷重(風袋荷重を含む)若しくはそれに近い荷重を負荷した時の上記粗補償済み荷重電圧と風袋荷重を負荷した時の上記粗補償済み荷重電圧との差の電圧をアナログ・デジタル変換して得たデジタル荷重信号、Kはラーニング時に一定荷重が負荷された一定荷重状態における上記ブリッジ回路11の一方の出力端15に生成する温度によって変化する電位(以下、「温度電位」という。)に基づいて決まる固定係数、Px,t は荷重計測時の温度と基準温度t0 との温度差がtにおいて計測荷重を負荷した時の上記ブリッジ回路11の一方の出力端15に生成する温度電位をアナログ・デジタル変換して得たデジタル値(デジタル温度信号)、Pz, tS はスパン調整時の温度と基準温度t0 との温度差がtS の温度において風袋荷重が負荷されている時の上記温度電位をアナログ・デジタル変換して得たデジタル値(デジタル温度信号)、Cはスパン調整により求められる固定係数、αは補償抵抗体12を除くロードセル自体の出力の温度変化係数(/°C)、(t2 −t1 )はラーニング時の温度t1 とt2 の温度差(°C)、Pz, t1 はラーニング時の基準温度t0 に対する温度差t1 の温度における上記一定荷重が負荷された状態の上記温度電位をアナログ・デジタル変換して得たデジタル値(デジタル温度信号)、Pz, t2 はラーニング時の基準温度t0 に対する温度差t2 の温度における上記一定荷重が負荷された状態での上記温度電位をアナログ・デジタル変換して得たデジタル値(デジタル温度信号)である。
【0030】
次に、温度補償手段が粗補償済み荷重電圧(Vp −Vm )に含まれている温度変化に基づくスパン変化を細かく補償して微補償済みデジタル荷重信号Xを生成する手順を図7に示すフローチャートに従って説明する。
まず、CPU20の制御により、図1に示すスイッチSW1がON、スイッチSW2がOFFの状態に夫々設定されて、ブリッジ回路11の出力端14、15に生成されるアナログ荷重電圧V0 (x,t)(=Vp −Vm )は、増幅器16、スイッチSW1、A/D変換回路19を介してCPU20に入力し、この入力した信号はCPU20によって演算処理されて重量が算出される。そして、電源投入直後の初期状態の時に入力したブリッジ回路11のデジタル荷重信号Rx,t が秤の零点として記憶される。次に、この計量装置の載台上に被計量物が載置されると、粗補償済みデジタル荷重信号Rx,t がCPU20に入力して、このCPU20が粗補償済みデジタル荷重信号Rx,t を記憶する(S100)。このRx,t は零点重量が差し引かれているものとする。そして、温度計測タイミングであるか否かを判定して、温度計測タイミングであり、YESと判定したときは、この被計量物の荷重計測時の温度と基準温度t0 との温度差がtにおいて被計量物を負荷した時のブリッジ回路11の一方の出力端15に生成する温度電位VP (x,t)のデジタル温度信号Px,t を、前回の温度計測タイミング時に演算して記憶されているデジタル温度信号を消去して記憶部22に記憶する(S104)。しかる後に、上記演算により得られた粗補償済みデジタル荷重信号Rx,t 及びデジタル温度信号Px,t を(1)式に代入して演算を行い、微補償済みデジタル荷重信号Xを生成する(S106)。
【0031】
ただし、ステップS102において、温度計測タイミングでなくてNOと判定したときは、記憶部22に記憶されている前回の温度計測タイミング時に演算して得られたデジタル温度信号Px,t と粗補償済みデジタル荷重信号Rx,t を(1)式に代入して演算を行い、微補償済みデジタル荷重信号Xを生成する。
【0032】
なお、(1)式の上記但し書きで説明したように、t2 、t1 、Pz, t1 、Pz, t2 は、ロードセル製作時におけるラーニングの段階で得られ、Ps, tS 、Pz, tS 、Rs, tS は、計量装置の調整時におけるスパン調整時に得られており、秤量荷重等のデジタル値S、及びCの各係数も予め得られてそれぞれ記憶部22に記憶されている既知の値である。
【0033】
次に、上記ラーニングにおいてt1 、t2 、Pz, t1 、Pz, t2 を求めて(1)式の固定係数Kを演算して、このKを記憶部22に記憶する手順を図5に示すフローチャートを参照して説明する。このフローチャートに示すプログラムは、図には示さないがラーニング用の別個のマイクロコンピュータと接続する記憶部に記憶されており、このプログラムに従ってラーニング用マイクロコンピュータが処理する。なお、t1 は基準温度t0 に対する温度差であり、この温度差t1 の時の温度は、計量装置の使用温度範囲の下限温度である。t2 は基準温度t0 に対する温度差であり、この温度差t2 の時の温度は、計量装置の使用温度範囲の上限温度である。そして、ラーニングにおいては例えばロードセルの自重のみが負荷されている一定荷重が掛かっている状態でPz, t1 、Pz, t2 の計測が行われる。
【0034】
まず、図1に示す補償抵抗体12が接続されているロードセルの温度を温度計(図示せず)で測定して基準温度t0 との温度差がt1 となっているか否かを判定し(S200)、温度差がt1 でありYESと判定したときは、この一定荷重状態におけるブリッジ回路11の一方の出力端15に生成する温度電位VP z(t1 )のデジタル値、即ち、デジタル温度信号Pz, t1 を記憶部22に記憶する(S202)。次に、ロードセルの温度を上昇させて、ロードセルの温度を温度計で測定して基準温度t0 との温度差がt2 となっているか否かを判定し(S204)、温度差がt2 でありYESと判定したときは、この一定荷重状態におけるブリッジ回路11の一方の出力端15に生成する温度電位VP z(t2 )のデジタル値、即ち、デジタル温度信号Pz, t2 を記憶部22に記憶する(S206)。そして、デジタル温度信号Pz, t1 及びPz, t2 が記憶部22に記憶されたか否か、即ち、ラーニングが終了したか否かを判定して(S208)、ラーニングが終了しYESと判定したときは、固定係数Kを、
Figure 0003953592
の演算を行って記憶部22に記憶する(S210)。これでラーニング及び固定係数Kの演算を終了する。
なお、αは補償抵抗体12を除くロードセル11自体の出力の温度変化係数(/°C)であり、予め求められて記憶部22に記憶されている。
また、ステップS200でNOと判定したときは、ステップS204に進み、ステップS204でNOと判定したときは、ステップS208に進む。そして、ステップS208でNOと判定したときは、Pz, t1 とPz, t2 の両方が得られるまでラーニングを続ける。
【0035】
次に、計量装置の秤調整時におけるスパン調整において、Rz, tS 、Pz, tS 、Rs, tS 、Ps, tS を求めて記憶部22に記憶すると共に、(1)式の固定係数Cを演算して求めて記憶部22に記憶する手順を図6に示すフローチャートを参照して説明する。なお、tS は基準温度t0 に対する温度差であり、この温度差tS の時の温度は、スパン調整時の温度である。そして、スパン調整においてはロードセルに風袋荷重が負荷された状態でRz, tS 、Pz, tS が計測され、ロードセルに秤量荷重若しくはそれに近い荷重が負荷された状態でRs, tS 、Ps, tS の計測が行われる。ただし、以下の説明では、ロードセルに秤量荷重を負荷した状態でRs, tS 、Ps, tS の計測を行うこととする。また、図6に示すフローチャートに示す処理は、記憶部22に記憶されているプログラムに従ってCPU20が行う。
【0036】
まず、図1に示すロードセルに載台の荷重(特許請求の範囲に記載の風袋荷重は、載台の荷重(ロードセルの自重を含む)を言い、この載台の荷重を風袋荷重と言う。)のみが負荷されている状態でオペレータがこの計量装置に設けられている零調整ボタンを押し、この零調整ボタンが押されたか否かをCPU20が判定し(S300)、零調整ボタンが押されてYESと判定したときは、CPU20がこの風袋荷重負荷状態におけるブリッジ回路11の両方の出力端14、15に生成されている粗補償済みアナログ荷重電圧V0 (z,tS )(=Vp −Vm )のデジタル値、即ち、デジタル荷重信号Rz, tS を零荷重として記憶部22に記憶する(S302)。更に、この風袋荷重負荷状態におけるブリッジ回路11の一方の出力端15に生成するアナログ温度電位VP z(tS )のデジタル値、即ち、デジタル温度信号Pz, tS を記憶部22に記憶する(S304)。次に、オペレータがロードセルに秤量荷重を負荷し、スパン調整ボタンを押し、このスパン調整ボタンが押されたか否かをCPU20が判定し(S306)、スパン調整ボタンが押されてYESと判定したときは、CPU20がこの秤量荷重負荷状態におけるブリッジ回路11の両方の出力端14、15に生成される粗補償済みアナログ荷重電圧V0 (sP ,tS )のデジタル値、即ち、デジタル荷重信号RsP ,tS を記憶部22に記憶する(S308)。更に、この秤量荷重負荷状態におけるブリッジ回路11の一方の出力端15に生成されるアナログ温度電位VP (s,tS )のデジタル値、即ち、デジタル温度信号Ps, tS を記憶部22に記憶する(S310)。しかる後に、CPU20が(RsP ,tS −Rz, tS )=Rs, tS の演算を行ってRs, tS を求め(S312)、更に、(1)式の固定係数Cを、
C=(Ps, tS −Pz, tS )/Rs, tS
の式の演算を行うことにより求めて記憶部22に記憶する(S314)。これでスパン調整が終了する。
なお、Rs, tS は、スパン調整時の温度と基準温度との温度差がtS において秤量荷重を負荷した時の粗補償済み荷重電圧RsP ,tS と風袋荷重を負荷した時の粗補償済み荷重電圧Rz, tS との差の電圧のデジタル値である。
【0037】
ただし、ステップS300でNOと判定したときは、零調整ボタンが押されてYESと判定と判定するまでステップS300の判定を繰り返し行い、ステップS306でNOと判定したときは、スパン調整ボタンが押されてYESと判定するまでステップS306の判定を繰り返し行う。
そして、ステップS306において、秤量荷重(S)を負荷した時の粗補償済み荷重電圧RsP ,tS を求めたが、秤量荷重の代わりに、秤量荷重に近い予め定めた所定の荷重を負荷してその時の粗補償済み荷重電圧を求めてもよい。
【0038】
上記構成のロードセルのスパン温度補償装置によると、補償抵抗体12により、温度変化に基づくロードセル出力(荷重電圧)のスパン変化を粗補償して、この粗補償された荷重電圧V0 (x,t)をブリッジ回路11の一方の出力端15に生成される温度電位VP (x,t)に基づいて更に細かくスパンの温度補償を行い微補償済みデジタル荷重信号Xを生成することができる。このように、上記実施形態の温度補償装置では、図9に示す従来のスパンの温度補償装置に設けられている温度センサ5を使用していないので、温度センサ5に基づく誤差は全く存在せず、(1)式に示すデジタル補償係数を正確に求めることができ、これによって、高精度にロードセルのスパン変化の温度補償を行うことができる。そして、温度センサ5を省略した分だけコストの低減を図ることもできる。
【0039】
そして、(1)式におけるデジタル補償係数である固定係数Kは、ロードセル製作時におけるラーニングにおいて、ロードセルを異なる2つの各温度(基準温度t0 に対する温度差t1 とt2 の2つの温度)における一定の荷重が負荷された状態で演算して得られるデジタル温度信号Pz, t1 、Pz, t2 と、(t2 −t1 )と、に基づいて求めることができる。このように、ロードセルに互いに相違する荷重を正確に掛ける必要がなく、一定の荷重を負荷した状態で温度補償係数である固定係数Kを求めることができるので、この固定係数Kを正確に求めることができ、従って、スパン変化の正確な温度補償を行うことができる。
【0040】
次に、(1)式を導き出す手順を説明し、これによって(1)式が粗補償済み荷重電圧Rx・tに含まれている温度変化に基づくスパン変化を正確に補償して微補償済み荷重電圧Xを生成することができることの証明を行う。
まず、ロードセル出力の温度変化係数α(/°C)と基準温度t0 に対する温度差t(°C)の積α・tは、
【0041】
【数1】
Figure 0003953592
【0042】
の式で表せられる。αはロードセル出力の温度変化係数であり、起歪体のヤング率Eの温度変化に依存する係数であり、ゲージ抵抗の抵抗温度係数をも含むものである。βは補償抵抗体12の温度変化係数(/°C)、R0 は基準温度t0 時の補償抵抗体12の抵抗値、Rは基準温度t0 時の歪ゲージGの抵抗値、γはデジタル補償係数である。
つまり、ロードセル出力の温度変化に基づくスパン変化α・tは、補償抵抗体12によるアナログ補償量R0 ・β・t/(R+R0 )とCPU20によるデジタル補償量γ・tにより補償することができる。
そして、ラーニングというのは、夫々のロードセルに対する固有のγに対応する補償係数を求めて記憶部22に記憶することである。上記実施形態では、このγに対応する補償係数Kを求めて、このKを使用して粗補償済み荷重電圧Rx,tに含まれている温度変化に基づくスパン変化を正確に補償して微補償済み荷重電圧Xを生成する。以下、(1)式を導く説明をする。まず、γは、
【0043】
【数2】
Figure 0003953592
【0044】
となる。上式でαは既知の値であるから、(3)式の第2項を求めればγを求めることができる。
そこで、(3)式の第2項を求める。
ここで、図3において、温度差tにおける温度において、無負荷時の正側出力温度電位VP z(t)は下記(4)式で表せられる。ただし、以下、基準温度t0 に対する温度差tの温度を単に温度tという。
【0045】
【数3】
Figure 0003953592
【0046】
ここで、温度t1 及びt2 における無負荷時の正側出力アナログ温度電位VP z(t1 )及びVP z(t2 )の各A/D変換値をPz, t1 及びPz, t2 とすると、Pz, t2 /Pz, t1 は、
【0047】
【数4】
Figure 0003953592
【0048】
となる。(5)式で表せられる比を(4)式により一次近似すると、
【0049】
【数5】
Figure 0003953592
【0050】
このように、γは、ロードセルの温度変化係数αと、互いに異なる温度t1 、t2 における無負荷時の各正側出力アナログ温度電位VP z(t)のA/D変換値Pz, t1 、Pz, t2 と、その温度差(t2 −t1 )によって求めることができる。
ここで、図1に示すブリッジ回路11の出力端14、15に生成されるアナログ荷重電圧V0 (x,t)=Vp −Vm は、
【0051】
【数6】
Figure 0003953592
【0052】
で表せられる。
ただし、E0 は基準温度t0 時の起歪体のヤング率(kg/mm2 )、R0 は基準温度t0 時の補償抵抗体12の抵抗値、KG は歪ゲージGのゲージ率、Rは歪ゲージGの抵抗値、Vはロードセルの入力電圧、σ(x)は荷重Xに対する応力関数(kg/mm2 )である。
次に、(3)式を(9)式に代入すると、
【0053】
【数7】
Figure 0003953592
【0054】
で表せられる。
ここで、任意の温度tにおける秤量負荷を掛けた時のロードセル出力のアナログ・デジタル変換値をRs,t とし、スパン調整時の温度をtS 、温度tS で秤量負荷時のロードセル出力のアナログ・デジタル変換値をRs, tS とすると、
【0055】
【数8】
Figure 0003953592
【0056】
の関係が得られる。また、任意の温度tにおける荷重Xを掛けた時のロードセル出力のアナログ荷重電圧をV0 (x,t)、そのA/D変化値であるデジタル荷重信号をRx,t とし、秤量荷重若しくはそれに近い荷重のデジタル値をSとすると、ロードセル出力は荷重に対して線形性を持つから、
【0057】
【数9】
Figure 0003953592
【0058】
の関係が得られる。そして、(11)式を(12)式に代入すると、荷重Xは、
【0059】
【数10】
Figure 0003953592
【0060】
により求めることができる。
また、荷重計測時の温度tは、その時点におけるVP z(t)のA/D変換値Pz,t から、(6)式と同様に次のようにして求めることができる。
【0061】
【数11】
Figure 0003953592
【0062】
更に、スパン調整時の温度tS における無負荷時の正側出力温度電位VP z(tS )のA/D変換値をPz, tS とすると、任意の温度tとスパン調整時の温度tS との差は、(17)式より、
【0063】
【数12】
Figure 0003953592
【0064】
この(19)式がデジタル補償の一般式であるが、現実のデジタル処理において、荷重計測の際に、ロードセルに風袋荷重が負荷されていない状態でのVP z(t)のアナログ・デジタル変換値Pz,t を計測して処理することは困難であるので、荷重計測時の任意の温度tにおいて荷重Xを負荷した状態の正側出力温度電位VP x(t)のA/D変換値のPx,t と、荷重計測時の任意の温度tにおいて荷重Xを負荷した状態の荷重電圧V0 (x,t)のA/D変化値のRx,t と、を使用してPz,t を求めることとする。即ち、Pz,t は、
【0065】
【数13】
Figure 0003953592
【0066】
となる。ただし、(20)式のRx,t S は、スパン調整時の温度tS において荷重Xを負荷した時のロードセル出力の荷重電圧であるので、このRx,t S とRx,t とは互いに相違する値であるが、(Ps, tS −Pz, tS )/Rs, tS が非常に小さいこと(約1/1000)、Rx,t S 及びRx,t がPx,t と比較して比較的小さいこと、更に、Rx,t S とRx,t の差が極めて小さいことにより、(20)式の近似式が成立する。つまり、物理的には、歪ゲージGの歪み量が非常に小さく、その温度変化による歪み量の変化量は更に小さいので、その温度変化による歪み量の変化量はデジタル温度電位Px,t の変化量と比較して無視することができるからである。
このようにして、(20)式を(19)式に代入することにより(1)式が得られる。
【0067】
次に、第2実施形態のロードセルのスパン温度補償装置を備えた計量装置を説明する。第2実施形態と第1実施形態の計量装置が相違するところは、ロードセルのスパン温度補償装置のスパン補償手段が、第1実施形態では、ロードセルと補償抵抗体12が一次の温度特性を持つものとして(1)式に基づいて微補償済みデジタル荷重信号Xを生成する演算を行ったが、第2実施形態では、ロードセルと補償抵抗体12が二次以上の所定の高次の温度特性を持つものとして微補償済みデジタル荷重信号Xを生成する演算を行うところである。これ以外は、第1実施形態と同等であり、同等部分の詳細な説明を省略する。
【0068】
即ち、上記(9)式のロードセルの荷重電圧の一般式V0 (x,t)は、
0 (x,t)=Vk ・σ(x)・α(t)・β(t)・・・・(21)
k =V・K・R/E0 ・(R+R0
として表せられる。
ただし、tは基準温度t0 に対する温度差、α(t)は補償抵抗体12を除くロードセル自体の出力の温度変化関数、β(t)は上記ブリッジ回路の一方の出力端に生成される温度電位の温度変化関数、E0 は基準温度t0 時の起歪体のヤング率(kg/mm2 )、R0 は基準温度t0 時の補償抵抗体12の抵抗値(Ω)、Kは歪ゲージGのゲージ率、Rは歪ゲージGの抵抗値(Ω)、Vはロードセルの電源電圧(V)、σ(x)は荷重Xに対する応力関数(kg/mm2 )である。
【0069】
上記(21)式では、α(t)・β(t)が温度変化を生じる要素となる。そこで、補償関数γ(t)を下記(22)式で表せられる関数とし、
γ(t)=1/〔α(t)・β(t)〕 ・・・・(22)
このγ(t)を(21)式の両辺に掛けると、
Figure 0003953592
となり、右辺には温度tに関する項がなくなるために、粗補償済み荷重電圧V0 (x,t)を完全に温度補償することができる。
ここで、V0 (x,t)をA/D変換した粗補償済みデジタル荷重信号をRx,t とし、γ(t)をA/D変換したデジタル補償関数をPtとし、微補償済みデジタル荷重信号をXとすると、微補償済みデジタル荷重信号Xは、
X=Rx,t ・Pt ・・・・(24)
で表せられる。
但し、Rx,t は荷重計測時の温度と基準温度との温度差がtにおいて計測荷重を負荷した時の上記粗補償済み荷重電圧のデジタル値、Ptはラーニング時に決まる二次以上の高次のデジタル補償関数であり1/(α(t)・β(t))のデジタル値で表せられる。
即ち、(22)式で表せられるγ(t)を予めラーニングによって求めて記憶部22に記憶しておき、荷重計測時に得られた粗補償済み荷重電圧Rx,t にそのγ(t)をCPU20が乗算することにより微補償済みデジタル荷重信号Xを生成することができる。
【0070】
次に、γ(t)を例えば二次関数として補償するときは、次のようなラーニングを行えばよい。なお、以下、基準温度t0 に対する温度差tの時の温度を温度tという。
まず、少なくとも3点の各温度t1 、t2 、t3 において、無負荷時の正側出力電圧VP z(t)の各A/D変換値Pz, t1 、Pz, t2 、Pz, t3 を求める。これらPz, t1 、Pz, t2 、Pz, t3 は、関数β(t)の夫々の温度におけるデジタル値である。
そして、予め求められているロードセル自体の出力の温度変化関数α(t)の各温度t1 、t2 、t3 に対応するデジタル値At1 、At2 、At3 を求める。これらは、関数値α(t)の夫々の温度におけるデジタル値である。
次に、(22)式に基づき、Pz, t1 、Pz, t2 、Pz, t3 とAt1 、At2 、At3 のそれぞれの積の逆数を計算する。
しかる後に、Pz, t1 、Pz, t2 、Pz, t3 を温度tに対応する変数値、Pz, t1 、Pz, t2 、Pz, t3 とAt1 、At2 、At3 のそれぞれの積の逆数をγ(t)に対応する関数値として、それぞれの値の組合せによる二次の回帰分析を行い、γ(t)を二次関数として求め、それらの係数値を記憶部22に記憶する。
これら回帰分析等の数値計算処理は、ラーニングをコントロールするコンピュータが行う。
そして、実際の荷重計測時における温度補償では、上記ラーニング時に記憶したγ(t)に基づき、第1実施形態と同様に、一定の荷重が負荷された時の正側出力温度電位VP z(t)のA/D変換値Pz,t を温度tとして関数γ(t)の値を求め、前記(24)式よりそのγ(t)の値とロードセル出力の粗補償済みデジタル荷重信号Rx,tとの積を温度補償された微補償済みデジタル荷重信号Xとして生成する。
【0071】
ただし、上記第2実施形態では、γ(t)を二次関数として求めた例を示したが、上記β(t)とα(t)の各データを採る温度点を多くすることにより、上記と同様の手順で三次以上のN次関数のγ(t)を求めることができ、このN次関数のγ(t)により粗補償済みデジタル荷重信号Rx,tのスパン変化の温度補償を行う構成とすることができる。
【0072】
そして、上記第1実施形態では、スパン補償手段は、図1に示すブリッジ回路11の一方の出力端15に生成される正側出力温度電位Px,t を(1)式に代入してこの(1)式の演算を行って粗補償済みデジタル荷重信号Rx,tの温度補償を行い、微補償済みデジタル荷重信号Xを生成する構成としたが、ブリッジ回路11の両方の出力端14、15に生成される正側出力温度電位Px,t と負側出力温度電位Mx,tとの平均値をCPU20が演算して求め、この平均温度電位を(1)式に代入してこの(1)式の演算を行って粗補償済みデジタル荷重信号Rx、tの温度補償を行い、微補償済みデジタル荷重信号Xを生成する構成としてもよい。また、第2実施形態では、正側出力温度電位Px,t と負側出力温度電位Mx,tとの平均値をCPU20が演算して求め、この平均温度電位をβ(t)に代入する構成としてもよい。
これにより、荷重計測の際に、ロードセルに負荷される荷重の違いにより生じる温度電位の誤差を解消することができる。
【0073】
また、第1及び第2の各実施形態では、図1に示すようにアナログ荷重電圧(Vp −Vm )とアナログ温度電位Vp を1台のA/D変換回路19によってデジタル値に変換する構成としたが、これに代えて、図2に示すように、スイッチ回路18を省略して、アナログ荷重電圧(Vp −Vm )とアナログ温度電位Vp を夫々専用のA/D変換回路19、23によってデジタル値に変換する構成としてもよい。
【0074】
つまり、第1及び第2実施形態では、スイッチSW1、SW2を切り換えることにより荷重電圧(Vp −Vm )と温度電位Vp を1台のA/D変換回路19でA/D変換することができ、ローコストとなるが、荷重電圧(Vp −Vm )と温度電位Vp をA/D変換するために一定の時間を要するために、荷重電圧(Vp −Vm )と温度電位Vp の計測を同時に行うことができない。その為に、温度変化の速度が非常に速い場合は、スパン変化の温度補償に若干の時間遅れが生じ、その結果、温度補償に誤差が生じることがある。これに対して、図2に示すように、A/D変換回路19と23を設けた構成とすることにより、荷重電圧(Vp −Vm )と温度電位Vp を夫々別個に同時にA/D変換することができ、各A/D変換して得られたデジタル値を別個に随時記憶部22に記憶しておくことができるので、スパン変化の温度補償に時間遅れが全く生じず、その結果、スパン変化を正確に温度補償することができる。
なお、第1及び第2実施形態では、荷重電圧(Vp −Vm )と温度電位Vp をA/D変換器19によりA/D変換したが、A/D変換器19を設けずに、CPU20内に荷重電圧(Vp −Vm )と温度電位Vp の両方又はそのいずれか一方をA/D変換する機能を設けた構成としてもよい。
【0075】
更に、図4に示すように、上記第1及び第2の各実施形態のブリッジ回路11の電源の接地側に温度によって抵抗値が変化しない固定抵抗体26を直列に挿入してもよい。これにより、ブリッジ回路11の出力端14、15の電位を、図1の場合と比較して上昇させることができ、荷重電圧(Vp −Vm )と温度電位Vp の出力電圧の電位を変更してA/D変換をし易くすることができる。
【0076】
また、第1、第2実施形態のロードセルのスパン温度補償装置は、例えば電子秤、組合せ秤、重量チェッカー等に適用することができる。
【0078】
【発明の効果】
第1の発明によると、固定係数Kは、ラーニングにおいて、ロードセルを異なる2つの各温度(基準温度に対する温度差t1とt2の2つの温度)で一定の荷重が負荷された状態で出力される温度電位の各デジタル値と(t2−t1)とに基づいて求めることができるデジタル補償係数である。つまり、図9に示す従来のスパンの温度補償装置では、荷重を計測する前に、ロードセルに互いに相違する予め定めた荷重を掛けた各状態で、予め定めた温度だけ変化させてそのときのスパン変化を記憶させてデジタル補償関数又は係数を求めるというラーニングを行う必要があり、この互いに相違する予め定めた荷重をロードセルに正確に掛けること自体が困難であるので、デジタル補償関数又は係数を正確に求めることができなかったが、第1の発明によると、ラーニング時に、一定の荷重を負荷した状態で、予め定めた温度だけ変化させてそのときの温度電位の各デジタル値と温度差(t2−t1)とに基づいて固定係数Kを求めることができる。このように、異なる各温度においてロードセルに互いに相違する荷重を掛ける必要がないので、温度補償係数である固定係数Kを正確に求めることができ、これにより、スパン変化の正確な温度補償を行うことができる。そして、このラーニング時のロードセルに掛かる一定の荷重は、ロードセルに何も荷重が掛かっていない、いわゆる無負荷の状態とするのがよい。
【0079】
第2の発明によると、Ptは、ラーニング時に決まる二次以上の高次のデジタル補償関数であり1/(α(t)・β(t))のデジタル値で表され、α(t)は一定の荷重が負荷されている一定荷重状態における補償抵抗体を除くロードセル自体の出力の温度変化関数、β(t)は上記ロードセルの一定荷重状態における上記ブリッジ回路の一方の出力端に生成される温度電位のデジタル値である。つまり、第1の発明と同様に、ラーニング時に、ロードセルに一定の荷重が負荷されている一定荷重状態で、予め定めた温度だけ変化させてそのときの各温度電位のデジタル値(デジタル温度信号)と補償抵抗体を除くロードセル自体のデジタル出力値とに基づいて高次のデジタル補償関数Ptを求めることができる。このように、従来のように異なる各温度においてロードセルに予め定めた互いに相違する各荷重を正確に掛ける必要がないので、デジタル補償関数Ptを正確に求めることができ、スパン変化の正確な温度補償を行うことができる。
【0080】
第3の発明によると、ブリッジ回路の両方の各出力端に生成される温度電位の平均値を温度電位として使用することにより、ロードセルに負荷される荷重の違いにより生じる温度電位の誤差を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態に係るロードセルのスパン温度補償装置を適用した計量装置の電気回路を示すブロック図である。
【図2】同発明の他の実施形態に係るロードセルのスパン温度補償装置を適用した計量装置の電気回路を示すブロック図である。
【図3】同第1実施形態のブリッジ回路のブロック図である。
【図4】同発明のブリッジ回路の他の例を示すブロック図である。
【図5】同第1実施形態に係る同スパン温度補償装置のラーニングの手順を示すフローチャートである。
【図6】同第1実施形態に係る同スパン温度補償装置のスパン調整の手順を示すフローチャートである。
【図7】同第1実施形態に係る同スパン温度補償装置により荷重電圧を温度電位に基づいてスパン変化の温度補償を行う手順を示すフローチャートである。
【図8】従来のロードセルのスパン温度補償装置の一例を示すブロック図である。
【図9】従来のロードセルのスパン温度補償装置の他の例を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 ブリッジ回路
12 補償抵抗体
G 歪ゲージ
14、15 出力端
20 CPU

Claims (3)

  1. 起歪体と、この起歪体に設けられている歪ゲージで構成されたブリッジ回路とを、備えるロードセルにおいて、
    上記ブリッジ回路の入力側に直列接続され、温度変化によって抵抗値が変化し、この抵抗値の変化によって上記ブリッジ回路の両方の出力端に生成される荷重に対応する上記ロードセルの出力電圧(以下、「荷重電圧」という。)の温度変化に基づくスパン変化を粗補償する補償抵抗体と、
    上記ブリッジ回路の両方の出力端に生成される上記粗補償済み荷重電圧に含まれている温度変化に基づくスパン変化を、演算によって細かく補償して、微補償済みの荷重に対応するデジタル信号(以下、「微補償済みデジタル荷重信号」という。)を生成する温度補償手段と、を具備し、上記演算は、
    X=〔S/(1+ε)〕・(Rx,t /Rs, tS)
    ε=K・(Px,t−Pz,tS−C・Rx,t)
    K=〔α・(t2−t1)・Pz,t1+Pz, t2−Pz,t1〕/〔(Pz,t2−Pz,t1)・Pz,t1〕
    として表され、
    但し、Xは被計量物の微補償済みデジタル荷重信号、Sは秤量荷重若しくはそれに近い荷重のデジタル値、Rx,tは荷重計測時の温度と基準温度との温度差がtにおいて計測荷重を負荷した時の上記粗補償済み荷重電圧をアナログ・デジタル変換して得たデジタル値、Rs, tsはスパン調整時の温度と基準温度との温度差がtSにおいて秤量荷重若しくはそれに近い荷重を負荷した時の上記粗補償済み荷重電圧と風袋荷重を負荷した時の上記粗補償済み荷重電圧との差の電圧をアナログ・デジタル変換して得たデジタル値、Kはラーニング時に一定荷重が負荷された一定荷重状態における上記ブリッジ回路の一方の出力端に生成する温度によって変化する電位(以下、「温度電位」という。)に基づいて決まる固定係数、Px,tは荷重計測時の温度と基準温度との温度差がtにおいて計測荷重を負荷した時の上記ブリッジ回路の一方の出力端に生成する温度電位をアナログ・デジタル変換して得たデジタル値、Pz,tSはスパン調整時の温度と基準温度との温度差がtSの温度において風袋荷重が負荷されている時の上記温度電位をアナログ・デジタル変換して得たデジタル値、Cはスパン調整により求められる固定係数、αは補償抵抗体を除くロードセル自体の出力の温度変化係数(/°C)、(t2−t1)はラーニング時の温度t1とt2の温度差(°C)、Pz,t1はラーニング時の基準温度に対する温度差t1の温度における上記一定荷重が負荷された状態の上記温度電位をアナログ・デジタル変換して得たデジタル値、Pz,t2はラーニング時の基準温度に対する温度差t2の温度における上記一定荷重が負荷された状態での上記温度電位をアナログ・デジタル変換して得たデジタル値であり、
    上記t1及びt2と、Pz,t1と、Pz,t2とは、上記ラーニング時に測定されている
    ロードセルのスパン温度補償装置。
  2. 起歪体と、この起歪体に設けられている歪ゲージで構成されたブリッジ回路とを、備えるロードセルにおいて、
    上記ブリッジ回路の入力側に直列接続され、温度変化によって抵抗値が変化し、この抵抗値の変化によって上記ブリッジ回路の両方の出力端に生成される荷重に対応する上記ロードセルの出力電圧(以下、「荷重電圧」という。)の温度変化に基づくスパン変化を粗補償する補償抵抗体と、
    上記ブリッジ回路の両方の出力端に生成される上記粗補償済み荷重電圧に含まれている温度変化に基づくスパン変化を、演算によって、細かく補償して微補償済みの荷重に対応するデジタル信号(以下、「微補償済みデジタル荷重信号」という。)を生成する温度補償手段と、を具備し、上記演算は、
    X=Rx,t・Pt
    であり、Xは被計量物の微補償済みデジタル荷重信号、Rx,tは荷重計測時の温度と基準温度との温度差がtにおいて計測荷重を負荷した時の上記粗補償済み荷重電圧をアナログ・デジタル変換して得たデジタル値、Ptはラーニング時に決まる二次以上の高次のデジタル補償関数の上記温度差tにおけるデジタル値であり1/(α(t)・β(t))のデジタル値で表され、α(t)は補償抵抗体を除くロードセル自体の出力の温度変化関数、β(t)は上記ブリッジ回路の一方の出力端に生成される温度によって変化する電位(以下、「温度電位」という。)の温度変化関数であり、
    上記二次以上の高次のデジタル補償関数は、一定荷重が上記ロードセルに負荷された状態での少なくとも3つの上記温度差における補償抵抗体を除くロードセル自体の出力のデジタル値、上記ブリッジ回路の一方の出力端に生成される温度によって変化する電位のデジタル値値に基づいて予め定められている
    ロードセルのスパン温度補償装置。
  3. 請求項1又は2に記載のロードセルのスパン温度補償装置において、上記温度電位は、上記ブリッジ回路の両方の各出力端に生成される温度電位の平均値であることを特徴とするロードセルのスパン温度補償装置。
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