JP2000239814A - 銀の製造方法 - Google Patents

銀の製造方法

Info

Publication number
JP2000239814A
JP2000239814A JP11041566A JP4156699A JP2000239814A JP 2000239814 A JP2000239814 A JP 2000239814A JP 11041566 A JP11041566 A JP 11041566A JP 4156699 A JP4156699 A JP 4156699A JP 2000239814 A JP2000239814 A JP 2000239814A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silver
finishing
product
processing
hardness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11041566A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshifumi Iizuka
恵文 飯塚
Yoshiharu Ozawa
義春 小沢
Tomihisa Daiko
富久 大港
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP11041566A priority Critical patent/JP2000239814A/ja
Publication of JP2000239814A publication Critical patent/JP2000239814A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adornments (AREA)
  • Contacts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】純度の高い銀について、加工した後の硬度がビ
ッカース硬度にて84を超え、加工製品を常温にて放置
しても硬度劣化を示さない製造方法を提供する。 【解決手段】銀を加工する際の処理方法において、仕上
げ加工前の加熱処理を施した後の加工率を49〜80%
とする。好ましくは、仕上げ加工前の加熱処理を施した
後の加工率を49〜70%とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、装身具、宝飾品、
電気接点の分野で利用される銀の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】古来、ブローチ、ネックレス、イヤリン
グなどの装身具及び仏具、宝飾品、神事用具などについ
ては、外見の失われることの無い輝きを示す美しさと、
希少価値の保持を顕示することの欲求から、銀製品の導
入が多く成されてきた。また、銀地金としては純度のよ
り高いものほどその価値があるものとして評価され、純
度99.99重量%以上の地金を純銀と称して別扱いし
ている。これらの銀製品を仕上げるに際しては、銀地金
を溶解してのち、板、線、棒などの形状に加工した中間
製品を一度は加熱し、加工素材としての中間製品を軟化
させて、最終仕上げ加工に入る。しかしながら、純度の
高い銀材料はいかに強加工しても最終強度は低い。した
がって、製品表面は僅かの打ち傷、掠り傷に対しても対
応しにくく、折角の鏡面仕上げも容易に光沢を損なうよ
うになり易い。また、中間製品を製品形状に仕上げる段
階で、中間製品を切断加工するに際して、切断面にダレ
現象を生じやすく、仕上げ加工に際しては、このダレ部
を取り除くための余分な研磨工程を必要とする事が多
く、その対策が望まれていた。
【0003】特に、純度が99.99%を超える銀につ
いては、加工に際して加工硬化の程度が低い事から、製
品強度を得るために必然的に強加工を要求されるし、ま
た、実際に強加工が容易であることから、作業途中での
加熱による軟化処理は最低の回数で処理している。この
ため仕上げ加工率は90%を超える状態で製品化してい
た。しかしながら、仕上げ加工率が90%を超える製品
を室温に長時間、例えば10日以上放置する場合、製品
が自然と軟化し、硬度を下げる現象が認められる。この
現象による弊害は、製品、中間製品を問わず発生する問
題であり、現場からはその解決方法の提示が求められて
いる。
【0004】これらに対応するものとして、単に軟化を
防止するにはCu、Bi、Beなどの元素を添加するこ
とにより目的を達成し得るが、高純度を保っての製品強
度保持は解決されない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上に記述
したような事態に鑑みて案出された対応策を具現化せん
としたものであって、加工工程における処理状況を考慮
することにより、純度の高い銀について、加工した後の
硬度がビッカース硬度にて84を超え、加工製品を常温
にて放置しても硬度劣化を示さない製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を解決するため、各種の実験を重ねた結果、加工工程
における素材の仕上げ加工前加工率に着目し、その実験
結果から、仕上げ加工前の加熱処理を施した後の加工率
を調整することにより目的の達成される事を見出し本発
明に至った。すなわち、硬度の高い銀製品を供給するた
めの手段として、銀を加工する際の処理方法の1つであ
る、仕上げ加工前の加熱処理を施した後の加工率を49
〜80%とすることにより課題は解決される。この場
合、加熱処理を施した後の加工率を49〜70%とする
事がより好ましい。また、仕上げ加工前の加熱処理温度
を480〜560℃とすることがより好ましい。さら
に、仕上げ加工前の加熱処理温度を480〜560℃と
して加熱処理を施した後の仕上げ加工率を49〜70%
とすることがより好ましい。以上の条件は、純度が高い
99.99重量%以上の純銀についてより有効である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態に関して、本
発明は、純度の高い99.99重量%以上の純銀地金を
加工して製作する銀製品の仕上げ強度を保持するための
手段として、銀を加工する際の処理方法の1つである仕
上げ加工前の加熱処理を施した後の加工率及び仕上げ加
工前の加熱処理温度を検討することにより課題を解決せ
んとするものである。以下に実施例と比較例の対比にお
いて本発明の成果を示す。
【0008】
【実施例】[実施例1]本発明にて開示する銀の製造方
法として、先ず、純度99.99重量%以上の純度の地
金を横型連続鋳造機に投入し、黒鉛鋳型を用いて8mm
φの線材を溶製し、この線材の表面を清浄化したのち、
伸線機を用いて4.5mmφの線材にまで線引き加工
し、この線材を500℃にて30min加熱し、その後
2mmφまで80.1%の断面減少率での線引き加工を
再度施して製品とした。この場合、仕上げ加工時の加工
率は80%であり、仕上げ加工時に採取した試料の断面
について測定したビッカース硬度は88.5であり、仕
上げ加工した日から14日を経過して測定したビッカー
ス硬度は86.2であり、仕上げ加工した日から35日
を経過して測定したビッカース硬度は84.8であっ
た。日数の経過にて若干の軟化現象を呈しているかにも
みられるが、特に作業上問題はなく利用し得る。
【0009】[実施例2]仕上げ加工前の線材太さを
3.7mmφとし、製品仕上げ加工時の断面減少率を7
1%とし、加熱温度を480℃とした以外は実施例1と
同様に処理した結果、仕上げ加工時に採取した試料の断
面について測定したビッカース硬度は88.6であり、
仕上げ加工した日から14日を経過して測定したビッカ
ース硬度は88.2であり、仕上げ加工した日から35
日を経過して測定したビッカース硬度は88.1であっ
て、仕上げ加工後日数を経ても、製品線材には軟化現象
は示されなかった。
【0010】[実施例3]仕上げ加工前の線材太さを
3.0mmφとし、製品仕上げ加工時の断面減少率を5
6%とした以外は実施例1と同様に処理した結果、仕上
げ加工時に採取した試料の断面について測定したビッカ
ース硬度は89.5であり、仕上げ加工した日から14
日を経過して測定したビッカース硬度は89.6であ
り、仕上げ加工した日から35日を経過して測定したビ
ッカース硬度は89.8であって、仕上げ加工後日数を
経ても、製品線材には軟化現象は示されなかった。
【0011】[実施例4]仕上げ加工前の線材太さを
2.8mmφとし、製品仕上げ加工時の断面減少率を4
9%とし、加熱温度を560℃とた以外は実施例1と同
様に処理した結果、仕上げ加工時に採取した試料の断面
について測定したビッカース硬度は87.5であり、仕
上げ加工した日から14日を経過して測定したビッカー
ス硬度は87.4であり、仕上げ加工した日から35日
を経過して測定したビッカース硬度は87.7であっ
て、仕上げ加工後日数を経ても、製品線材には軟化現象
は示されなかった。
【0012】[比較例1]仕上げ加工前の線材太さを
8.0mmφとし、製品仕上げ加工時の断面減少率を9
4%とした以外は実施例1と同様に処理した結果、仕上
げ加工時に採取した試料の断面について測定したビッカ
ース硬度は88.8であったものの、仕上げ加工した日
から14日を経過して測定したビッカース硬度は59.
3であり、仕上げ加工した日から35日を経過して測定
したビッカース硬度は50.2であって、仕上げ加工後
14日を経た時点にて、製品線材は大幅な軟化現象を示
し、製品としては全く好ましくない結果を示した。
【0013】[比較例2]仕上げ加工前の線材太さを
2.6mmφとし、製品仕上げ加工時の断面減少率を4
1%とした以外は実施例1と同様に処理した結果、仕上
げ加工時に採取した試料の断面について測定したビッカ
ース硬度は82.5であり、仕上げ加工した日から14
日を経過して測定したビッカース硬度は82.2であ
り、仕上げ加工した日から35日を経過して測定したビ
ッカース硬度は82.4であって、仕上げ加工後日数を
経ても、製品線材には軟化現象は示されなかった。しか
しながら、仕上げ加工した製品のビッカース硬度は83
に及ばず、製品としては好ましくない。
【0014】[比較例3]仕上げ加工前の線材太さを
3,0mmφとし、製品仕上げ加工時の断面減少率を5
6%とし、加熱温度を300℃とした以外は実施例1と
同様に処理した結果、仕上げ加工時に採取した試料の断
面について測定したビッカース硬度は83.9であり、
仕上げ加工した日から14日を経過して測定したビッカ
ース硬度は86.4であり、仕上げ加工した日から35
日を経過して測定したビッカース硬度は85.0であっ
て、仕上げ加工後日数を経ても、製品線材には軟化現象
は示されなかった。しかしながら、仕上げ加工した製品
のビッカース硬度は89に及ばず、実施例3に示した製
品と同様の製品仕上げ加工時の断面減少率56%を与え
られながらその能力を十分に発揮して居ない状態にあり
好ましくない。
【0015】以上記載の如く、本発明によるときは、9
9.99重量%を超える純度の純銀であっても、製品仕
上げ加工後35日を経ても製品の硬度として、ビッカー
ス硬度にて85以上の値を得ることが可能で材料加工時
の課題点を大幅に改善し得た。
【0016】測定結果を表1に纏めて表示する。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】本発明を実施し、仕上げ加工前の加熱処
理温度を低温領域に設定することにより、高純度銀製品
の製品強度を安定した状態で供給可能にすると共に、ダ
レ除去またはバリ除去など、製造工程における付加的作
業の削減が可能となり生産性の向上も図れるようになっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22F 1/00 686 C22F 1/00 686Z 691 691B 694 694A (72)発明者 大港 富久 千葉県松戸市松飛台439−2 株式会社日 本橋徳力松戸事業所内 Fターム(参考) 3B114 AA02 JA00 5G050 AA01 BA12 EA06 EA14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銀を加工する際の処理方法において、仕
    上げ加工前の加熱処理を施した後の加工率を49〜80
    %とすることを特徴とする銀の製造方法。
  2. 【請求項2】 銀を加工する際の処理方法において、仕
    上げ加工前の加熱処理を施した後の加工率を49〜70
    %とすることを特徴とする銀の製造方法。
  3. 【請求項3】 銀を加工する際の処理方法において、仕
    上げ加工前の加熱処理温度を480〜560℃とするこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の銀の製造方法。
  4. 【請求項4】 銀の組成が99.99重量%以上の純度
    を有し、仕上げ加工前の加熱処理温度が480〜560
    ℃であることを特徴とする請求項1または2記載の銀の
    製造方法。
JP11041566A 1999-02-19 1999-02-19 銀の製造方法 Pending JP2000239814A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11041566A JP2000239814A (ja) 1999-02-19 1999-02-19 銀の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11041566A JP2000239814A (ja) 1999-02-19 1999-02-19 銀の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000239814A true JP2000239814A (ja) 2000-09-05

Family

ID=12612006

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11041566A Pending JP2000239814A (ja) 1999-02-19 1999-02-19 銀の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000239814A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012049198A (ja) * 2010-08-24 2012-03-08 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 銀ボンディングワイヤ
WO2020179309A1 (ja) * 2019-03-01 2020-09-10 株式会社ミスティー・コレクション 銀製品及び銀製品の製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012049198A (ja) * 2010-08-24 2012-03-08 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 銀ボンディングワイヤ
WO2020179309A1 (ja) * 2019-03-01 2020-09-10 株式会社ミスティー・コレクション 銀製品及び銀製品の製造方法
JPWO2020179309A1 (ja) * 2019-03-01 2021-03-11 株式会社ミスティー・コレクション 銀製品及び銀製品の製造方法
JP2021151782A (ja) * 2019-03-01 2021-09-30 株式会社ミスティー・コレクション 銀製品
JP7160396B2 (ja) 2019-03-01 2022-10-25 株式会社ミスティー・コレクション 銀製品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07150274A (ja) チタン合金およびその製造方法
CN1194671A (zh) 高强度钛合金及其制品以及该制品的制造方法
CN105349826B (zh) 一种黄铜带及其制备方法
CN111575539B (zh) 一种热加工态钴基合金棒丝材的制备方法
JP2001049364A (ja) 硬質貴金属合金部材とその製造方法
CN109112451B (zh) 一种提高tc25钛合金大规格棒材组织均匀性的方法
JP2003055749A (ja) 高強度および低ヤング率のβ型Ti合金並びにその製造方法
CN113695538A (zh) 一种高成形性镜面铝板带材的制备方法及镜面铝板带材
CN115011894A (zh) 一种紧固件用tb3钛合金冷轧丝材的生产方法
JP2000239814A (ja) 銀の製造方法
JPH1017961A (ja) 高強度チタン合金およびその製品並びに該製品の製造方法
CN113145681A (zh) 一种钛合金棒材的锻造方法
JP2987314B2 (ja) プラチナまたはプラチナ合金の硬化方法、およびパラジウムまたはパラジウム合金の硬化方法
JP2020188901A (ja) 白金材料,装飾品及びその製造方法
JPH0820830A (ja) 高い硬度を有する装飾用純白金の製造方法
JP2000239813A (ja) 金の製造方法
JP2003342704A (ja) α+β型チタン合金の短時間2段階熱処理方法
JP7344855B2 (ja) 意匠性に優れた物品及びその製造方法
CN110079703B (zh) 一种提高铂金硬度的补口及其加工方法
CN112869329A (zh) 美甲片及其制备方法
JP3709130B2 (ja) 白金合金の製造方法
JPS62151551A (ja) チタン合金冷間加工材の製造方法
TW200829707A (en) Copper alloy material for electric and electronic instruments and method of producing the same
JP3190771B2 (ja) 精密鋳造装飾品用Pt素材
JPH0135911B2 (ja)