JP2000239197A - o−クロロスチレンの製造方法 - Google Patents

o−クロロスチレンの製造方法

Info

Publication number
JP2000239197A
JP2000239197A JP11039684A JP3968499A JP2000239197A JP 2000239197 A JP2000239197 A JP 2000239197A JP 11039684 A JP11039684 A JP 11039684A JP 3968499 A JP3968499 A JP 3968499A JP 2000239197 A JP2000239197 A JP 2000239197A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chlorostyrene
producing
ethylbenzene
reaction
zeolite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11039684A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Takiguchi
真 滝口
Shuji Ichikawa
修治 市川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP11039684A priority Critical patent/JP2000239197A/ja
Publication of JP2000239197A publication Critical patent/JP2000239197A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エチルベンゼンからo−クロロスチレンを一
段で且つ高反応率、高選択率で製造する方法の提供。 【解決手段】 反応開始剤及びゼオライト触媒の存在
下、エチルベンゼンを塩素化剤と反応させてo−クロロ
スチレンを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、o−クロロスチレ
ンの製造方法に関する。詳しくは、反応開始剤及びゼオ
ライト触媒の存在下にエチルベンゼンを塩素化剤と反応
させて、o−クロロスチレンを選択的に製造する方法に
関する。o−クロロスチレンは、医・農薬及び樹脂の原
料として有用である。
【0002】
【従来の技術】モノクロロスチレンの合成方法について
は、従来からいろいろ研究されている。例えば、エチル
ベンゼンを核塩素化し、次いで脱水素する方法(特公昭
35−2166号公報)、スチレンに塩酸を付加後、核
塩素化し、次いで脱塩酸する方法(Journal o
f the Society of Chemical
Industry,69,349(1950))、メチ
ルフェニルカルビノールの水酸基を塩素で置換した後、
核塩素化を行い、次いで脱塩酸する方法(特開昭48−
91021号公報)等が提案されている。
【0003】そして、モノクロロスチレンの中、用途の
広いp−クロロスチレン又はその前駆体の製造について
も、近年、多くの提案がなされている。例えば、ニッケ
ル・ホスフィン錯体を触媒とし、ハロゲン化ビニルをグ
リニヤール試薬と反応させてp−クロロスチレンを得る
方法(特開昭60−72833号公報)、L型ゼオライ
ト触媒の存在下、エチルベンゼンを塩素ガスと反応させ
て、p−クロロスチレンの前駆体であるp−クロロエチ
ルベンゼンを製造する方法(特公昭63−34129号
公報)等である。一方、エチルベンゼンを塩素化剤と反
応させて直接スチレンを製造する方法として、この反応
を塩化亜鉛系及び塩化銅系溶融塩中350〜450℃で
行う方法(工化.,73,964(1970)、日
化.,1,112(1974))が唯一報告されている
が、エチルベンゼンの転化率、モノクロロスチレンの収
率共に低い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、p−
クロロスチレンを含むモノクロロスチレンの従来の製造
法の殆どは少なくとも二工程を要し、また、唯一報告さ
れている一工程の方法については、反応条件も厳しく、
また、エチルベンゼンの転化率、モノクロロスチレンの
収率も低い。そして、o−クロロスチレンの製造法につ
いては今迄何も報告されていない。また、従来法を参照
して、o−クロロスチレンを含む混合物を製造し、同時
に生成するm−又はp−クロロスチレンを分離するに
は、精留が必要となる。本発明の目的は、エチルベンゼ
ンからo−クロロスチレンを一段で且つ高反応率、高選
択率で得る方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かゝる事
情に鑑み鋭意検討した結果、特定の条件下でエチルベン
ゼンを塩素化剤と反応させることによりo−クロロスチ
レンが一段で且つ高反応率、高選択率で得られることを
見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明の要
旨は、反応開始剤及びゼオライト触媒の存在下、エチル
ベンゼンを塩素化剤と反応させてo−クロロスチレンを
製造することを特徴とするo−クロロスチレンの製造方
法にある。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられる塩素化剤については、特に限定はさ
れないが、その具体例として、例えば、塩素ガス、塩化
チオニル、塩化スルフリル、ホスゲン、ヘキサクロロア
セトンのような有機塩素化物、塩化鉄、塩化銅のような
金属塩化物等が挙げられる。これらの中、塩素ガス、塩
化チオニル、塩化スルフリル及びホスゲンが好ましく、
塩素ガスが特に好ましい。塩素化剤は、エチルベンゼン
に対して少なくとも等量必要であり、塩素ガスの場合、
エチルベンゼン1モルに対して、通常、1〜10モル、
好ましくは2〜5モルである。
【0007】本発明で用いられる反応開始剤について
は、塩素化剤にラジカル反応性を付与し得るものであれ
ば、特に限定はされないが、その具体例としては、例え
ば過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、クメンヒドロ
ペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシドの
ような有機過酸化物、2,2′−アゾビス〔イソブチロ
ニトリル〕、2,2′−アゾビス〔2−メチルブチロニ
トリル〕、1,1′−アゾビス〔シクロヘキサンカルボ
ニトリル〕、4,4′−アゾビス〔4−シアノバレリア
ン酸〕、ジメチル−2,2′−アゾビス〔2−メチルプ
ロピオネート〕、2,2′−アゾビス〔2−アミジノプ
ロパン〕ジヒドロクロライドのような有機アゾ化合物等
が挙げられる。これらの中、有機アゾ化合物が好まし
く、その中でも2,2′−アゾビス〔イソブチロニトリ
ル〕(以下、単にアゾビスイソブチロニトリルと略記す
ることがある)が好ましい。
【0008】有機アゾ化合物の使用量は、アゾビスイソ
ブチロニトリルの場合、エチルベンゼン1モルに対し
て、0.0005モル以上が好ましく、0.001モル
以上がより好ましい。なお、この使用量が0.0005
モルより少ないと反応が途中で停止することがあり好ま
しくない。逆に多すぎても反応への影響は無いが経済的
に不利である。アゾビスイソブチロニトリルは反応開始
前に液中に直接添加することも、また予め不活性溶媒等
に溶解して反応中連続或いは逐次添加することも可能で
ある。
【0009】本発明で用いられるゼオライト触媒につい
ては、特に限定はされないが塩基性ゼオライトが好まし
く、その具体例としては、例えばKL型、NaL型及び
BL型ゼオライト等が挙げられる。これらの中、KL型
ゼオライトが特に好ましく、これを用いることにより高
反応率、高選択率でo−クロロスチレンを得ることがで
きる。ゼオライト触媒の使用量は、KL型ゼオライトの
場合、原料エチルベンゼン100重量部当り0.03〜
30重量部、好ましくは0.1〜10重量部で、回分式
及び連続回分式の場合は、反応液の攪拌が可能であれば
多くとも何ら限定されるものではない。
【0010】反応は、回分式でも、流通式のいずれでも
よい。回分式の場合、反応装置にエチルベンゼン、反応
開始剤及びゼオライト触媒を仕込み、加熱下に攪拌しな
がら、塩素化剤を供給することにより行われる。反応温
度は、通常、0〜150℃、好ましくは20〜100℃
であり、また、反応時間は、通常0.1〜50時間、好
ましくは1〜25時間程度である。また、反応圧力は、
通常常圧下で行われるが、加圧下又は減圧下でもよい。
反応終了後、反応混合物から触媒を濾別分離後、例えば
蒸留により目的とするo−クロロスチレンを精製単離す
ることができる。
【0011】
【実施例】以下に示す実施例により、本発明を更に具体
的に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、
これらの実施例により限定されるものではない。 実施例−1 リフラックスコンデンサー、ガス注入管及び攪拌機能を
備えた100ccのガラス製四つ口フラスコに、予め窒
素流通下300℃以上で活性化処理したKLゼオライト
(日揮ユニバーサル社:LZ−KL)1.48g、エチ
ルベンゼン35.6g及びアゾビスイソブチロニトリル
0.287gを仕込み、窒素流通下攪拌しつつ50℃に
昇温し30分間保持した。その後、窒素を毎分約40m
l流速の塩素ガスに切り替え2.2時間反応させた。反
応終了後、反応液は窒素ガス流通下室温まで冷却し触媒
ゼオライトを分離後、内部標準法によりガスクロマトグ
ラフィーにて分析した。その結果は、 エチルベンゼン転化率 94.7モル% o−クロロスチレン選択率 69.6モル% m−クロロスチレン選択率 0 モル% p−クロロスチレン選択率 0 モル% であった。また、その他の生成物としてGC−Mass
法により、エチルベンゼンのジクロロ体及びスチレンの
ジクロロ体がそれぞれ少量存在することが確認された。
【0012】比較例−1 アゾビスイソブチロニトリルを使用しない以外は実施例
−1と同様の方法で2時間反応を行った。その結果は、 エチルベンゼン転化率 56.4モル% o−クロロスチレン選択率 0.4モル% m−クロロスチレン選択率 0 モル% p−クロロスチレン選択率 0 モル% で、主たる生成物はモノクロロエチルベンゼンで o−クロロエチルベンゼン選択率 28.5モル% m−クロロエチルベンゼン選択率 1.7モル% p−クロロエチルベンゼン選択率 68.0モル% であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC30 BA51 BA71 BA93 BC10 BC19 BE51 BE52 BE53 BE61 BJ10 BM30 BM72 DA15 DA35 FE73 FE75 4H039 CA52 CD10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応開始剤及びゼオライト触媒の存在
    下、エチルベンゼンを塩素化剤と反応させてo−クロロ
    スチレンを製造することを特徴とするo−クロロスチレ
    ンの製造方法。
  2. 【請求項2】 塩素化剤が塩素ガス、塩化チオニル、塩
    化スルフリル、ホスゲン、有機塩素化合物及び金属塩化
    物から選ばれた少なくとも一種の化合物である請求項1
    に記載のo−クロロスチレンの製造方法。
  3. 【請求項3】 反応開始剤がラジカル反応開始剤である
    請求項1又は2に記載のo−クロロスチレンの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 ゼオライト触媒が塩基性ゼオライトであ
    る請求項1ないし3のいずれかに記載のo−クロロスチ
    レンの製造方法。
  5. 【請求項5】 ラジカル反応開始剤が有機アゾ化合物で
    ある請求項3に記載のo−クロロスチレンの製造方法。
  6. 【請求項6】 塩基性ゼオライトがKL型ゼオライトで
    ある請求項4に記載のo−クロロスチレンの製造方法。
  7. 【請求項7】 有機アゾ化合物が、2,2′−アゾビス
    イソブチロニトリルである請求項5に記載のo−クロロ
    スチレンの製造方法。
JP11039684A 1999-02-18 1999-02-18 o−クロロスチレンの製造方法 Pending JP2000239197A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11039684A JP2000239197A (ja) 1999-02-18 1999-02-18 o−クロロスチレンの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11039684A JP2000239197A (ja) 1999-02-18 1999-02-18 o−クロロスチレンの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000239197A true JP2000239197A (ja) 2000-09-05

Family

ID=12559912

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11039684A Pending JP2000239197A (ja) 1999-02-18 1999-02-18 o−クロロスチレンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000239197A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107473973A (zh) * 2017-07-31 2017-12-15 山东福尔有限公司 一种6‑氯‑2‑硝基甲苯制备方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107473973A (zh) * 2017-07-31 2017-12-15 山东福尔有限公司 一种6‑氯‑2‑硝基甲苯制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2928982B2 (ja) 4’−ブロモメチル−2−シアノビフェニルの製造法
EP0462514A1 (en) Process for preparing 1-chloro-2,2,2-trifluoroethane
JP2000239197A (ja) o−クロロスチレンの製造方法
US4420618A (en) Process for producing 5-chloro-β-trifluoromethylpyridines
EP1558560B1 (en) Process for the preparation of 2,6-dihalo-para-trifluoromethylaniline
US6580002B2 (en) Process for the preparation of trifluoromethyl-substituted biphenylcarboxylic acids and novel trichloromethyl-and trifluoromethyl-substituted biphenylcarbonitriles
JPH08143533A (ja) ハロチオフェノール類の製造方法
US5872291A (en) Process for producing benzoyl chlorides
JPH07233106A (ja) モノヨウ素化芳香族化合物の製造方法
EP0038052B1 (en) Method for the preparation of cis-alkenyl bromide and acetate
JPS6252730B2 (ja)
JP2556357B2 (ja) 3,5−ジー第三ブチル−2,6−ジクロロトルエンの製造方法
JP3857369B2 (ja) 塩素化炭化水素の製造方法
JP3161723B2 (ja) クロロスルホニルイソシアナートの製造方法
JP3664259B2 (ja) シアン化ハロメチルベンゾイルの製法
JPS604149A (ja) 2−アシルフエノ−ル類の製造方法
AU5329800A (en) Process for the synthesis of 1-(3,5-bis(trifluoromethyl)-phenyl)ethan-1-one
JP4662649B2 (ja) 新規なホスフィン化合物
EP0071833B1 (en) Process for producing 4-benzoylpyrazoles
JP3164284B2 (ja) 2−クロロ−4−トリフルオロメチルベンザルクロライドの製造方法
JP2016169192A (ja) 7−オクテニルハライドの製造方法
JPH0225896B2 (ja)
JP3788482B2 (ja) アルキルベンゾイルクロライドの製造方法
JP4731062B2 (ja) アルキル芳香族炭化水素の塩素化方法
JP4029447B2 (ja) 2−クロロ−1,4−ビストリクロロメチルベンゼンの製造方法