JP2000239082A - 炭化肥料の製造方法およびその装置 - Google Patents

炭化肥料の製造方法およびその装置

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茂 淵井
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    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05FORGANIC FERTILISERS NOT COVERED BY SUBCLASSES C05B, C05C, e.g. FERTILISERS FROM WASTE OR REFUSE
    • C05F3/00Fertilisers from human or animal excrements, e.g. manure
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
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  • Incineration Of Waste (AREA)
  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動物糞を部分的に炭化することにより炭化肥
料を製造し、その有効利用をはかる。 【解決手段】 動物糞を乾燥したのち、回転軸の傾斜角
度が水平方向に対して3〜15度であり、かつ内面に少
なくとも1個の環状堰が設けられている回転ドラム中で
400〜850℃の温度で加熱することによる炭化肥料
の製造方法、該方法を行なうための装置および該方法に
より得られる炭化肥料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭化肥料の製造方
法およびその装置に関するものである。詳しく述べる
と、鶏糞、獣糞等の動物糞からの炭化肥料の製造方法お
よびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、鶏糞、獣糞等の動物糞は、乾燥し
て肥料として使用する以外にほとんど用途がなく、その
臭気のために公害問題を生じているのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、動物糞の有効な利用方法を提供することにあ
る。
【0004】本発明の他の目的は、鶏糞、獣糞等の動物
糞からの炭化肥料の製造方法およびその装置を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】これらの諸目的は、動物
糞を乾燥したのち、回転軸の傾斜角度が水平方向に対し
て3〜15度であり、かつ内面に少なくとも1個の環状
堰が設けられている回転ドラムの中で400〜850℃
の温度で加熱することを特徴とする炭化肥料の製造方法
により達成される。
【0006】これらの諸目的は、回転軸の傾斜角度が水
平方向に対して3〜15度になるように水平方向に対し
て傾斜した回転軸を有する回転ドラムと、該回転ドラム
の内面に設けられた少なくとも1個の環状堰と、該回転
ドラムの内面に設けられた動物糞供給口と炭化肥料排出
口と、該回転ドラムの周囲または内部に設けられた加熱
手段とよりなることを特徴とする炭化肥料の製造装置に
よっても達成される。
【0007】これらの諸目的は、乾燥した動物糞を、回
転軸の傾斜角度が水平方向に対して3〜15度であり、
かつ内面に少なくとも1個の環状堰が設けられている回
転ドラム中で400〜850℃で加熱することにより部
分的に炭化してなることを特徴とする炭化肥料によって
も達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明による炭化肥料の製造方法
は、動物糞を乾燥したのち、400〜850℃、好まし
くは500〜700℃の温度で加熱して該動物糞を部分
的に炭化することにより行なわれる。
【0009】動物糞としては、鶏糞、牛糞、豚糞等いず
れでもよいが、肥料としての価値、量の多さ等の点から
鶏糞が好ましい。
【0010】鶏糞としては、いかなるものでもよいが、
好ましくは鶏卵用鶏、例えば白色レグホン、名古屋コー
チン等の鶏糞である。すなわち、鶏卵用鶏の場合、飼料
としてカルシウムやカリウムを多量含有するものが使用
されるので、得られる鶏糞中にこれらの成分が多量含有
され、これが後述するような理由から、極めて、有効な
作用を有するからである。
【0011】動物糞の乾燥は、自然乾燥、加熱乾燥、そ
の他の乾燥方法で行なうことができるが、通常、自然乾
燥で充分である。
【0012】動物糞の炭化は、通常、乾留法により行な
われる。すなわち、系内に分子状酸素含有ガス、例え
ば、空気を供給せずに、また必要により窒素、炭酸ガス
等の不活性ガスを供給しながら400〜850℃の温度
に加熱して該動物糞中に含まれている有機物を部分的に
分解してガス成分とタール成分とを分離除去することに
より炭化肥料を得る。
【0013】このような動物糞の乾留を行なう装置とし
ては種々のものがあるが、一例を挙げると、例えば図1
〜3に示すような装置が好適に用いられる。
【0014】図1は、本発明方法を行なう装置の概略を
表わすフローシートである。まず、搬送装置1、例えば
ベルトコンベアより搬送されてくる予め乾燥された動物
糞(図示せず)をホッパー2に供給し、フィーダー3を
経て回転ドラム4aよりなる炭化炉4の先端より供給さ
れる。
【0015】該炭化炉4内では、例えば導管5より供給
される燃料をバーナー6より燃焼させて、外部より所定
の温度に加熱する。該炭化炉4内には分子状酸素、例え
ば空気は供給されていないので、乾留されることにな
る。加熱された動物糞は、該炭化炉4内で分解して部分
的に炭化し、排出口7よりホッパー8に排出され、該ホ
ッパー8より供給装置9を経て冷却装置10へ供給され
る。冷却装置10としては種々の形式のものが採用でき
るが、一例を挙げると、例えばスクリュータイプのコン
ベヤーの外側冷却域11に、冷却媒体、例えば水槽12
よりポンプ13および導管14より供給される水を供給
して冷却しながら排出口15より排出させる。排出され
た炭化肥料は、製品タンク16へ送られたのち、計量機
17により計量されたのち、袋詰機18により袋詰めさ
れる。
【0016】炭化炉で動物糞が分解されて発生したガス
状物は、熱交換器19でさらに加熱されたのち、導管2
5および送風機26を経て炭化炉4の外側の燃焼域24
へ循環されて、前記バーナー6より供給される燃料によ
り燃焼される。燃焼排ガスは導管20により排出され、
熱交換器19で冷却されたのち、排風機22を経て煙突
23により系外に放出される。
【0017】炭化炉4としては種々のものが採用できる
が、一例を挙げると、例えば図2および図3に示すよう
に、内側の回転ドラム4aと、これと同軸的に設けられ
た外側の固定胴部4bとよりなり、該固定胴部4bには
少なくとも1個のバーナー6が取付けられ、該回転ドラ
ム4aと該固定胴部4bとの間の空間は燃焼域24を形
成し、前記バーナー6は該燃焼域24に開口している。
【0018】該燃焼域24においては、バーナー6より
供給される燃料および空気および導管25により循環さ
れる分解排ガスの燃焼により、回転ドラム4a内に供給
された動物糞が400〜850℃、好ましくは500〜
700℃に加熱されて分解され、部分的には炭化され
る。
【0019】該炭化炉4は、水平方向A−Aに対してや
や傾斜した、例えば3〜15度、好ましくは、5〜12
度の角度に傾斜した回転軸B−Bを有する回転ドラム4
aと、該回転ドラム4aの両端には蓋部材28,29が
取付けられ、その一端、例えば上端は動物糞供給口30
を形成してホッパー2に連結している。該上部蓋部材2
8にはガス排出口31が設けられており、導管25に連
通している。一方、その一端、例えば下端は炭化肥料排
出口31を形成し、該炭化肥料排出口31には開閉自在
な下部蓋部材29が取付けられている。
【0020】該回転ドラム4aの外側には、加熱手段、
例えば、電熱コイルが設けられていてもよい。そして、
この回転ドラム4aが、軸受33,34により支承さ
れ、回転手段、例えば、回転ドラム4aの外側に設けら
れたスプロケット35、チェイン36およびモータ11
が設けられ、所定の回転数で回転するよう形成されてい
る。
【0021】また、該回転ドラム4aの内側には、少な
くとも1個、好ましくは複数個の環状堰37が設けられ
ている。さらに、該回転ドラム4aの内側には、少なく
とも1個、好ましくは複数個の縦状堰38が軸方向に設
けられている。この縦状堰38は、環状堰37より低い
ことが好ましい。
【0022】しかして、このような装置を用いて、動物
糞を炭化するには、例えば、動物糞供給口30より動物
糞を供給したのち、回転ドラム4aを所定の回転数、例
えば0.01〜5rpm、好ましくは0.05〜2rp
mで回転させながら、加熱手段により所定の温度に加熱
することにより動物糞はまんべんなく均一に加熱され、
動物糞中に含有されている有機物の大部分が分解され、
その大部分はガス化してガス成分としてガス排出口31
により排出させる。
【0023】回転ドラム4a内に供給された動物糞は、
回転により均一に高温加熱された回転ドラム4a内で、
炉内に設けられた環状堰37により均一に撹拌される。
すなわち、該回転ドラム4aは、水平に対して3〜15
度、好ましくは5〜12度傾斜しているので、その回転
に伴なって該回転ドラム内壁をつたって回転方向にある
程度持上げられるとともにその重力により落下しながら
下方に移動するが、この環状堰37の作用により一度に
下方に向うことなく、この部分である程度滞留しながら
撹拌されかつ徐々に下方に向うのである。さらに縦状堰
38のために、回転ドラム4aの内壁面に動物糞が固着
することなく、撹拌される。したがって、供給された動
物糞は均一に撹拌されて加熱されることになるので、熱
効率がよく、経済的にである。
【0024】
【実施例】つぎに、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明する。
【0025】実施例1 鶏卵用鶏(白色レグホン)の鶏糞を自然乾燥したのち、
図1〜3に示す装置の鶏糞供給口30より、水平に対し
て8度傾斜して取付けられている回転ドラム4aに連続
的に供給し、0.5rpmの回転数で回転するととも
に、導管5よりLPガスをバーナー6に供給して、回転
ドラム4a内の温度が600℃になるように加熱した。
【0026】この加熱により、鶏糞中に含まれている有
機物を部分的に分解させ、ガス成分をガス排出口31か
ら排出させ、熱交換器で加熱したのち、導管25を経て
燃焼域24に循環して燃焼させた。
【0027】部分的に炭化した鶏糞は、排出口7より連
続的に排出させ、スクリューコンベヤタイプの冷却機1
0に供給し、水槽12より供給される冷却水により冷却
し、得られる炭化肥料を製品とした。
【0028】得られた炭化肥料の分析値は、表1のとお
りであった。
【0029】
【表1】 参考例1 実施例1で得られた炭化肥料を用いてコマツナの生育に
対する影響を調べた。
【0030】 試験方法 1)供試作物 コマツナ 2)供試土壌 火山灰土 3)試験規模 9cmφ深さ4.5cmのスチロール製ポット 4連制 4)試験設計
【0031】
【表2】 5)管理状況 6月16日 肥料/炭の土壌混和,播種(10粒/ポット) 6月28日 間引き(5本/ポット) 7月11日 生育調査 試験結果 調査結果を表3に示した。統計処理は各ポット毎の平均
値を利用して4連制として計算した。
【0032】
【表3】
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による炭化肥
料の製造方法は、前記のごとき装置を用いて、動物糞を
乾燥したのち、回転軸の傾斜角度が3〜15度、好まし
くは5〜12度であり、かつ内面に少なくとも1個の環
状堰が設けられている回転ドラム中で400〜850℃
の温度で加熱することにより行なわれるものであるか
ら、該回転ドラムの回転により炉内を均一に高温化させ
るだけでなく、該回転ドラムが低速回転運動を続けるた
めに炭化に偏りがなく、また熱効率が優れているので経
済的である。
【0034】また、該回転ドラムの傾斜角度が3〜15
度であり、かつ400〜850℃に加熱されるので、動
物糞の部分的炭化による炭化肥料を製造できる。さら
に、内部に設けられた環状堰のために、その傾斜回転運
動と該環状堰の作用により炉壁および原料を充分に加熱
させることができ、ランニングコストを低減できる。
【0035】さらに、回転ドラム内壁には少なくとも1
個の縦状堰が軸方向に設けられているので、回転ドラム
の回転により供給された動物糞は該縦状堰により持ち上
げられ、ある位置に達すると自重により落下するので、
該動物糞が回転ドラム内壁に固着することはなく、均一
に加熱することができる。また、該縦状堰が前記環状堰
より低い場合には、該動物糞の各段階での滞留が充分と
なり、この点からも均一加熱が容易となる。
【0036】したがって、本発明によれば、各種動物糞
の質、含水量等により温度、回転ドラムの傾斜角度、滞
留時間等を調整することにより均一に部分的に炭化する
ことができる。また、このように、温度、傾斜角度、滞
留時間等を調整することにより、その出発原料である動
物糞の保有する窒素、リン酸、カリ等の肥料成分を残す
部分炭化方法で得られる炭化物は、肥料および土壌水分
の保水、土壌肥料保存、土壌水分の透水性等の土壌改良
改善剤になり、土壌改良改善肥料として植物の成育を助
長する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法を行なう装置の概略の一例を表わ
すフローシートである。
【図2】 本発明装置における炭化炉の一実施態様を示
す斜視図である。
【図3】 図2におけるa−a線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1…搬送装置、 2…ホッパー、 3…フィーダー、 4…炭化炉、 4a…回転ドラム、 4b…固定胴部、 5…燃料供給導管、 6…バーナー、 7…排出口、 10…冷却装置、 24…燃焼域。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年2月24日(1999.2.2
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【図3】
【図1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K061 AA08 AB02 AC11 BA01 BA07 BA08 CA01 CA12 FA04 FA08 FA12 3K078 AA01 AA07 AA08 BA08 BA09 BA21 CA09 CA21 4H012 HA03 4H061 AA01 AA02 AA03 CC36 CC38 GG16 GG18 GG19 GG24 GG47 GG67 HH13 HH14 LL02 LL30

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動物糞を乾燥したのち、回転軸の傾斜角
    度が水平方向に対して3〜15度であり、かつ内面に少
    なくとも1個の環状堰が設けられている回転ドラム中で
    400〜850℃の温度で加熱することを特徴とする炭
    化肥料の製造方法。
  2. 【請求項2】 該傾斜角度が5〜12度である請求項1
    に記載の方法。
  3. 【請求項3】 加熱温度が500〜700℃である請求
    項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 加熱は該回転ドラムの外周に設けられた
    燃焼域に燃料を供給して行なわれる請求項1〜3のいず
    れか一つに記載の方法。
  5. 【請求項5】 該回転ドラム内で加熱により分解して生
    成したガス状物は該燃焼域に循環して燃焼処理されてな
    る請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 動物糞が鶏糞である請求項1〜5のいず
    れか一つに記載の方法。
  7. 【請求項7】 回転軸の傾斜角度が水平方向に対して3
    〜15度になるように水平方向に対して傾斜した回転軸
    を有する回転ドラムと、該回転ドラムの内面に設けられ
    た少なくとも1個の環状堰と、該回転ドラムの内面に設
    けられた動物糞供給口と炭化肥料排出口と、該回転ドラ
    ムの周囲または内部に設けられた加熱手段とよりなるこ
    とを特徴とする炭化肥料の製造装置。
  8. 【請求項8】 該傾斜角度が5〜12度である請求項7
    に記載の装置。
  9. 【請求項9】 該加熱手段は、該回転ドラムの外側に設
    けられた燃焼域よりなるものである請求項7または8に
    記載の装置。
  10. 【請求項10】 該回転ドラム内の分解ガスが該燃焼域
    に循環するための手段を有してなる請求項9に記載の装
    置。
  11. 【請求項11】 乾燥した動物糞を、回転軸の傾斜角度
    が水平方向に対して3〜15度であり、かつ内面に少な
    くとも1個の環状堰が設けられている回転ドラム中で4
    00〜850℃で加熱することにより部分的に炭化して
    なることを特徴とする炭化肥料。
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