JP2000237352A - ゴルフボ−ルの製造方法 - Google Patents
ゴルフボ−ルの製造方法Info
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Abstract
塑性樹脂の外層を含むゴルフボ−ルを、均一に製造する
ゴルフボ−ルの製造方法を提供する。 【解決手段】外表面に平面視円形状または多角形状の多
数の突起を所定のスペ−スを置きほぼ均等に具備した球
状の弾性内層と、この内層を被覆した熱可塑性樹脂の外
層を含むゴルフボ−ルを製造するに当たり、内部に球状
キャビティを形成しその赤道相当位置にパ−ティング面
を有する上型と下型よりなり、これら上下型の各極区域
に、柱状の内層サポ−トピンを上記キャビティ内へ進退
可能に複数備えた金型を用い、上記サポ−トピンにより
上下方向から上記内層をその外表面上スペ−ス位置で金
型キャビティの中心部に支持し、しかる後内層とキャビ
ティ壁面間の空所に外層用樹脂を圧入することによって
内外層を一体に成形するゴルフボ−ルの製造方法。
Description
備えた球状の弾性内層と、その周囲を熱可塑性樹脂の外
層で被覆した構造を含むゴルフボ−ルの製造方法に関す
る。
けて形成した芯をバラタカッバ−で被覆した糸ゴムタイ
プと、反発係数が高い硬質ゴム製の球芯(コア)を引き
裂き抵抗及び耐摩耗性に優れる樹脂カバ−で被覆したソ
リッドタイプが一般的であるが、後者の方が飛距離の面
で優れているところから、ゴルファ−にはこのタイプの
方が圧倒的に好評である。
ヒットしたときの比較的硬い打感、ロフトの大きいショ
−トアイアンによる打球のスピンが比較的少ないなど、
未だ改良の余地があり、次のような改善例が知られてい
る。その第1は、コアとカバ−の間にカバ−よりも硬度
が低い比較的薄肉の中間層を1層、場合によっては2層
配置した構造である。そして第2は、外表面上に多数の
小突起を備えた中間層をコアとカバ−の間に配置した構
造である。この場合も中間層は、カバ−よりも硬度が低
い樹脂の層が通常用いられ、また突起の高さは、カバ−
の厚みより多少低く設定される場合が多い。そうするこ
とによって、中間層の突起相互間にはカバ−材が介在す
るため、ゴルフボ−ルの半径方向小突起の部分は、カバ
−と中間層をミックスした性質の第三の層が実質上存在
することとなる。またカバ−と中間層の物理的結合も、
強固となる利点がある。
る複数の異なる物性の層を、特に、多数の小突起を介し
て結合した構造は上に述べたように利点があるが、製造
する場合以下にに述べるように著しく困難を伴う。
脂カバ−を形成したり、樹脂製中間層の周囲に樹脂カバ
−を形成するに当たっては、内部に球状のキャビティ−
を備えた2分割モ−ルドを用いて行われる。より詳細に
は、球状キャビティの赤道に相当する位置にパ−ティン
グ面を有する上型と下型よりなり、上下各型の両極区域
に、パ−ティング面に向かってキャビティ内へ進退可能
に設けられた複数の柱状サポ−トピンを具備した金型を
用いて成形は行われる。
たは中間層を被覆したコアを挿入して上型と下型を閉
じ、しかる後に上型及び下型に備わるサポ−トピンを上
下からキャビティ内へ進出させることによってキャビテ
ィ中心に上記コアがセットされる訳であるが、この場合
コアの外表面が平滑な場合、サポ−トピンによる把持が
容易、且つ確実で、キャビティ中心位置へのセットは正
確に行われる。しかし外表面上に小突起を多数具備する
ようなコア、または中間層被覆コアの場合は、サポ−ト
ピンによる把持が安定せず、そのためキャビティ中心か
ら逸れた位置にセットされ勝ちとなる。キャビティ内偏
心位置にセットされたままカバ−材の射出が行われる
と、外観上はともかく、構造および性能面で均一性に欠
けたゴルフボ−ルが成形されることは改めて云うまでも
ない。
もので、外表面上に多数の小突起を備えたコア、または
中間層被覆コアよりなる内層を用い、均一性に優れるゴ
ルフボ−ルを製造する方法を提供することを目的とす
る。
たは多角形状の多数の突起を所定のスペ−スを置きほぼ
均等に具備した球状の弾性内層と、この内層を被覆した
熱可塑性樹脂の外層を含むゴルフボ−ルを製造するに当
たり、内部に球状キャビティを形成しその赤道相当位置
にパ−ティング面を有する上型と下型よりなり、これら
上下型の各極区域に、柱状の内層サポ−トピンを上記キ
ャビティ内へ進退可能に複数備えた金型を用い、上記サ
ポ−トピンにより上下方向から上記内層をその外表面上
スペ−ス位置で金型キャビティの中心部に支持し、しか
る後内層とキャビティ壁面間の空所に外層用樹脂を圧入
することによって内外層を一体に成形することを特徴と
するゴルフボ−ルの製造方法である。
て、内層が表面に突起を多数備えたゴム製のコアであ
り、一方上記外層は表面にディンプルを具えた樹脂カバ
−よりなる構造である。別の例として、内層が表面に突
起を多数備えたゴム製のコアである点は変わりないが、
外層はカバ−と上記ゴム製コアとの間に配置される樹脂
中間層よりなる構造である。もう一つの例として、内層
がゴム製のコア上に配置された樹脂製中間層であり、外
層は樹脂カバ−よりなる構造である。
また高さは0.3〜5mmの先細り形状よりなることが好
ましい。また上記突起は、内層の外表面上に50〜50
0個実質上均等に具備することが好ましい。上記内層サ
ポ−トピンは、上型及び下型の各極を中心とする半径1
2.5mmの円内に少なくとも3本(3〜8本)、等間隔
を置いて配置されていることが好ましく、特に4〜5本
等しく間隔を置いて配置されていることが更に好まし
い。またサポ−トピンの幅または直径は、0.5〜5mm
がこのましい。
実施するに当たり、好適に使用することができるゴルフ
ボ−ル金型断面図であり、図2は図1におけるピン部分
の内層平面拡大図である。図1において、金型1 は上型
2 と下型3 よりなり、内部に球状キャビティ4を有す
る。そしてキャビティ4 の壁面5 には、図示を省略して
いるがディンプル型付け用の突起が多数設けられてお
り、一方キャビティ4 の赤道相当位置に、上型2 と下型
3 のパ−ティング面P を備える。上型2 、下型3 はそれ
ぞれ、極Q を中心とする半径12.5mmで描いた円より
も内側に、3〜8本の円錐形状サポ−トピン6 をパ−テ
ィング面P と直行する向きに、且つキャビティ内へ進退
可能に取り付けられる。この実施例においては、半径1
2mmの円に外接するサポ−トピン6 を4本等しく間隔を
置いて設けられた金型を使用した。
キャビティ壁面5 に備わるディンプル型付け用突起と同
様の突起が形成されている。パ−ティング面Pの位置に
は、キャビティ4 を取り巻くように樹脂供給用のランナ
−7 と、これに連なる複数ゲ−ト8 が所定の間隔を置き
(この実施例においては8箇所、周上等間隔に)設けら
れている。また符号9は、両極Q の位置に設けられた排
気手段である。
心位置に、内層11 が上下サポ−トピン6 によってセッ
トされている。図示の例では内層11 は、中心部に配置
された硬質ゴム製コア12 の周囲に樹脂製の中間層13 が
同心円状に重なり、この中間層13の外表面に先細り形
状、この実施例では円錐形状の突起14 を所定のスペ−
ス15 を置き、ほぼ均等に設けている。この実施例にお
いて突起14 のベ−ス部直径r p および高さは、それぞ
れ1.8 mm および0.7 mmで、突起合計350個が
ほぼ均等に配置されている。
(中間層)11 の外表面上に、円錐状の突起14が、図示
の例では、千鳥状に配列され、これ等起14 のうちの互
いに近接する3個に囲まれたスペ−ス15 部分をサポ−
トピン6 が支持している。この場合、サポ−トピン6 の
幅または直径r S は、互いに近接する3個の突起14 の
中心を結ぶ三角形に内接する円S と同等またはそれ以下
であって、キャビティ壁面5 に設けられたディンプル型
付け用突起と同様の突起、を形成しているが好ましい。
しかし、この先端部は円錐、円錐台等単純な先細り形状
であってもよい。なおこの実施例において、突起のベ−
ス部直径r P は1.8mm、サポ−トピンの直径r S は
2.0mmである。
ゴム製のコア12 上に配置された樹脂製中間層13 の例で
あるが、これに限らず突起を備えた内層11 がゴム製コ
ア12よりなる一方、外層が樹脂中間層13 である場合、
或いは突起付き内層11 がゴム製コア12 よりなる一方、
外層が樹脂カバ−の場合等を含むものとする。このよう
にすることによって内層11 は、複数の突起間に延びる
スペ−ス14上でサポ−トピン6 によって容易に把持さ
れ、キャビティ4 の中心位置に確実にセットすることが
できるのである。その後は、内層11 とキャビティ壁面5
との間の空所10 に外層(カバ−、または中間層)用熱
可塑性樹脂を常法によって圧入し、その部分の成形は終
わる。
を含む中間層の厚みは、0.5〜5mmが好ましい。また
カバ−の厚みも0.5〜5mmが好ましい。本発明におい
て、コア12 中間層14 およびカバ−よりなる図1示す構
造の場合、コアの硬さは、100kgの荷重をコアに加え
たときの変形量として2〜6mmが好ましく、また中間層
およびカバ−は、ショアD硬度がそれぞれ25〜65°
および45〜65°であって、中間層の硬度をカバ−の
それよりも低く設定することが好ましい。この実施例に
おいては、コアの硬さ(変形量)は4mm、そして中間層
およびカバ−の上記硬度はそれぞれ40°および60°
である。またコアとカバ−よりなる構造の場合のそれぞ
れの上記硬さと硬度は、コアが2〜6mm、カバ−は45
〜65°の範囲が好ましい。突起14 の形状は、円錐
形、多角錐形、半球形等の形状に限らず、円錐台、多角
錐台等、先細り形状突起を適用することができる。また
目的を損なわない限り、四角柱、五角柱、六角柱等、多
角柱状突起も適用することができる。
ることによって、外表面に平面視円形状又は多角形状の
多数の突起をほぼ均等に具備した球状の弾性内層と、こ
の内層を被覆した熱可塑性樹脂の外層を含むゴルフボ−
ルを、均一性の面で著しく有利に製造することができる
のである。
とができるゴルフボ−ル金型断面図。
Claims (8)
- 【請求項1】外表面に平面視円形状または多角形状の多
数の突起を所定のスペ−スを置きほぼ均等に具備した球
状の弾性内層と、この内層を被覆した熱可塑性樹脂の外
層を含むゴルフボ−ルを製造するに当たり、内部に球状
キャビティを形成しその赤道相当位置にパ−ティング面
を有する上型と下型よりなり、これら上下型の各極区域
に、柱状の内層サポ−トピンを上記キャビティ内へ進退
可能に複数備えた金型を用い、上記サポ−トピンにより
上下方向から上記内層をその外表面上スペ−ス位置で金
型キャビティの中心部に支持し、しかる後内層とキャビ
ティ壁面間の空所に外層用樹脂を圧入することによって
内外層を一体に成形することを特徴とするゴルフボ−ル
の製造方法。 - 【請求項2】上記内層がゴム製のコアよりなる一方、上
記外層が表面にディンプルを備えたカバ−よりなること
を特徴とする請求項1記載のゴルフボ−ルの製造方法。 - 【請求項3】上記内層がゴム製のコアよりなる一方、上
記外層が表面にディンプルを備えた備えたカバ−と上記
コアとの間に配置される中間層であることを特徴とする
請求項1記載のゴルフボ−ルの製造方法。 - 【請求項4】上記内層がゴム製のコア上に配置された樹
脂製中間層であることを特徴とする請求項1記載のゴル
フボ−ルの製造方法。 - 【請求項5】上記突起が直径0.8〜3mm、高さ0.3
〜5mmの先細り形状なすことを特徴とする請求項1乃至
4記載のゴルフボ−ルの製造方法。 - 【請求項6】上記突起が内層の外表面上に50〜500
個具備することを特徴とする請求項1乃至5記載のゴル
フボ−ルの製造方法。 - 【請求項7】内層サポ−トピンが上型及び下型の各極を
中心とする半径12.5mmの円内に少なくとも3本、実
質上等間隔を置いて配置されていることを特徴とする請
求項1乃至6記載のゴルフボ−ルの製造方法。 - 【請求項8】内層サポ−トピンが4本配置されているこ
とを特徴とする請求項7記載のゴルフボ−ルの製造方
法。
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