JP2000236633A - 電子機器及び電子機器の制御方法 - Google Patents

電子機器及び電子機器の制御方法

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JP2000236633A
JP2000236633A JP11287383A JP28738399A JP2000236633A JP 2000236633 A JP2000236633 A JP 2000236633A JP 11287383 A JP11287383 A JP 11287383A JP 28738399 A JP28738399 A JP 28738399A JP 2000236633 A JP2000236633 A JP 2000236633A
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    • GPHYSICS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 節電モードへ移行している際に発電装置の発
電状態を検出して確実に通常動作モードへ移行させる。 【解決手段】 発電電圧検出工程(ステップS2、S1
2)は、発電ユニットにおける発電電圧を検出し、動作
モード制御工程(ステップS3〜S7、S10〜S1
5)は、発電ユニットの発電状態あるいは操作手段の操
作状態に基づいて、前記被駆動ユニットの動作モードを
通常動作モードと節電モードとの間で相互に移行させ
る。そして、リミッタ制御工程(ステップS8)は、被
駆動ユニットの動作モードが節電モードにある場合に、
リミッタの動作を禁止する。この結果、節電モードにお
いて、発電電圧検出工程は、発電装置の発電状態を検出
して確実に通常動作モードへ移行させることが可能とな
る。さらにリミッタ禁止動作解除工程(ステップS1
3)は、通常動作モードへ移行後リミッタを再び動作さ
せることとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器及び電子
機器の制御方法に係り、特に発電機構を内蔵する電子制
御時計の制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、腕時計タイプなどの小型の電子時
計に太陽電池などの発電装置を内蔵し、電池交換なしに
動作するものが実現されている。これらの電子時計にお
いては、発電装置で発生した電力をいったん大容量コン
デンサなどに充電する機能を備えており、発電が行われ
ないときはコンデンサから放電される電力で時刻表示が
行われるようになっている。このため、電池なしでも長
時間安定した動作が可能であり、電池の交換の手間ある
いは電池の廃棄上の問題などを考慮すると、今後、多く
の電子時計に発電装置が内蔵されるものと期待されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような発電装置を
内蔵した電子時計においては、発電装置の発電電圧が大
容量コンデンサ等の蓄電機能を有する電源装置の耐圧を
越えないようにしたり、時刻表示回路に印加される電源
装置の電源電圧が当該時刻表示回路の耐圧を越えないよ
うにするために、印加電圧を制限するためのリミッタ回
路が設けられている。このリミッタ回路は、電源装置の
前段で発電装置と電気的に切り離したり、発電装置の出
力を短絡し、後段に発電電圧が伝わらないようにした
り、電源装置の後段で時刻表示回路と電気的に切り離す
ことにより、発電装置の発電電圧が電源装置の耐圧を越
えて印加されたり、時刻表示回路に印加される電源電圧
が当該時刻表示回路の耐圧を越えて印加されるのを防止
するようにされている。
【0004】一方、発電装置を内蔵した電子時計におい
ては、安定して電源を供給すべく、発電装置が所定時間
以上非発電状態におかれた場合には、その状態を検出
し、動作モードを時刻表示を行う通常動作モード(表示
モード)から時刻表示を行わない節電モードへと移行す
るように構成している。ところが、上記リミッタ回路が
動作状態(リミッタオン状態)にあると、発電装置の電
気的情報が全く後段に伝わらないため、一旦節電モード
に移行した場合に、発電装置の発電状態を検出すること
ができず、通常動作モードへ復帰することが出来なくな
ってしまうという問題点があった。そこで、本発明の目
的は、節電モードへ移行している際に発電装置の発電状
態を検出して確実に通常動作モードへ移行させることが
できる電子機器及び電子機器の制御方法を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の構成は、携帯用の電子機器におい
て、第1のエネルギーを第2のエネルギーである電気エ
ネルギーに変換することにより発電を行う発電手段と、
前記発電により得られた電気エネルギーを蓄える電源手
段と、前記電源手段から供給される電気エネルギーによ
り駆動される被駆動手段と、前記発電手段における発電
がなされているか否かを検出する発電検出手段と、前記
発電手段における発電電圧あるいは前記電源手段におけ
る蓄電電圧が予め定めた基準電圧を超過したか否かを検
出する電圧検出手段と、前記電圧検出手段の検出結果に
基づいて前記電源手段に供給される電気エネルギーの電
圧を予め定めた所定基準電圧に制限するリミッタ手段
と、前記発電検出手段の検出結果に基づいて前記被駆動
手段の動作モードを通常動作モードと節電モードとの間
で相互に移行させる動作モード制御手段と、前記被駆動
手段の動作モードが前記節電モードにある場合に、前記
リミッタ手段の動作を禁止するリミッタ制御手段と、を
備えたことを特徴としている。
【0006】請求項2記載の構成は、請求項1記載の構
成において、前記被駆動手段は、時刻表示を行う時刻表
示手段であることを特徴としている。
【0007】請求項3記載の構成は、請求項2記載の構
成において、前記動作モード制御手段は、前記節電モー
ド時には前記時刻表示手段における時刻表示動作を停止
させ、前記節電モードから前記通常動作モードへ移行さ
せるときには前記時刻表示手段に現時刻を表示させると
ともに時刻表示動作を再開させることを特徴としてい
る。
【0008】請求項4記載の構成は、請求項2または3
記載の構成において、前記時刻表示手段は、時刻のアナ
ログ表示を行うアナログ指針と、前記アナログ指針を駆
動する指針駆動手段と、を備え、前記動作モード制御手
段は、前記節電モード時においては、前記指針駆動手段
の動作を停止させる動作停止手段を備えた、ことを特徴
としている。
【0009】請求項5記載の構成は、請求項1ないし請
求項4のいずれかに記載の電子機器において、前記リミ
ッタ制御手段は、前記被駆動手段の動作モードが前記節
電モードから通常動作モードに移行する際に前記リミッ
タ手段の動作禁止を解除する動作禁止解除手段を備えた
ことを特徴としている。
【0010】請求項6記載の構成は、請求項1記載の構
成において、前記動作モード制御手段は、前記電圧検出
手段の検出結果に基づいて前記動作モードを移行させる
ことを特徴としている。
【0011】請求項7記載の構成は、請求項1記載の構
成において、ユーザが各種操作を行うための操作手段を
有し、前記動作モード制御手段は、前記操作手段の操作
状態に基づいて前記動作モードを移行させることを特徴
としている。
【0012】請求項8記載の構成は、第1のエネルギー
を第2のエネルギーである電気エネルギーに変換するこ
とにより発電を行う発電ユニットと、発電された前記電
気エネルギーを蓄える電源ユニット、前記電気エネルギ
ーにより駆動される被駆動ユニット及び前記発電ユニッ
トから前記電源ユニットに供給される前記電気エネルギ
ーの電圧を予め定めた所定基準電圧に制限するリミッタ
ユニットと、を有する携帯用の電子機器の制御方法にお
いて、前記発電ユニットにおける発電がなされているか
否かを検出する発電検出工程と、前記発電ユニットにお
ける発電電圧あるいは前記電源ユニットにおける蓄電電
圧が予め定めた基準電圧を超過したか否かを検出する電
圧検出工程と、前記発電検出行程における検出結果に基
づいて、前記被駆動ユニットの動作モードを通常動作モ
ードと節電モードとの間で相互に移行させる動作モード
制御工程と、前記被駆動ユニットの動作モードが前記節
電モードにある場合に、前記リミッタユニットの動作を
禁止するリミッタ制御工程と、を備えたことを特徴とし
ている。
【0013】請求項9記載の構成は、請求項8記載の構
成において、前記被駆動ユニットは、時刻のアナログ表
示を行うアナログ指針と、前記アナログ指針を駆動する
指針駆動ユニットと、を備えた時刻表示ユニットであ
り、前記動作モード制御工程は、前記節電モード時にお
いては、前記指針駆動手段の動作を停止させる動作停止
工程を備えた、ことを特徴としている。
【0014】請求項10記載の構成は、請求項8または
請求項9記載の構成において、前記リミッタ制御工程
は、前記被駆動ユニットの動作モードが前記節電モード
から通常動作モードに移行する際に前記リミッタユニッ
トの動作禁止を解除する動作禁止解除工程を備えたこと
を特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】次に図面を参照して本発明の好適
な実施形態を説明する。 [1] 概要構成 図1に、本発明の一実施形態に係る計時装置1の概略構
成を示す。計時装置1は、腕時計であって、使用者は装
置本体に連結されたベルトを手首に巻き付けて使用する
ようになっている。本実施形態の計時装置1は、大別す
ると、交流電力を発電する発電部Aと、発電部Aからの
交流電圧を整流するとともに昇圧した電圧を蓄電し、各
構成部分へ電力を給電する電源部Bと、発電部Aの発電
状態を検出する発電状態検出部91(図2参照)を備え
その検出結果に基づいて装置全体を制御する制御部23
と、秒針55をステップモータ10を用いて駆動する秒
針運針機構CSと、分針及び時針をステップモータを用
いて駆動する時分針運針機構CHMと、制御部23からの
制御信号に基づいて秒針運針機構CSを駆動する秒針駆
動部30Sと、制御部23からの制御信号に基づいて時
分針運針機構CHMを駆動する時分針駆動部30HMと、計
時装置1の動作モードを時刻表示モードからカレンダ修
正モード、時刻修正モードあるいは強制的に後述する節
電モードに移行させるための指示操作を行う外部入力装
置100(図2参照)とを備えて構成されている。
【0016】ここで、制御部23は、発電部Aの発電状
態に応じて、運指機構CS、CHMを駆動して時刻表示を
行う表示モード(通常動作モード)と、秒針運針機構C
S及び時分針運針機構CHMへの給電を停止して電力を節
電を行う節電モードとを切り換えるようになっている。
また、節電モードから表示モードへの移行は、ユーザが
計時装置1を手に持ってこれを振ることによって、発電
を強制的に行うことにより、所定の発電電圧が検出され
たことにより強制的に移行されるようになっている。
【0017】[2] 詳細構成 以下、計時装置1各構成部分について説明する。なお、
制御部23については機能ブロックを用いて後述する。 [2.1] 発電部 まず発電部Aについて説明する。発電部Aは、発電装置
40、回転錘45および増速用ギア46を備えて構成さ
れている。発電装置40としては、発電用ロータ43が
発電用ステータ42の内部で回転し発電用ステータ42
に接続された発電コイル44に誘起された電力を外部に
出力できる電磁誘導型の交流発電装置が採用されてい
る。
【0018】また、回転錘45は、発電用ロータ43に
運動エネルギーを伝達する手段として機能する。そし
て、この回転錘45の動きが増速用ギア46を介して発
電用ロータ43に伝達されるようになっている。この回
転錘45は、腕時計型の計時装置1では、ユーザの腕の
動きなどを捉えて装置内で旋回できるようになってい
る。したがって、使用者の生活に関連したエネルギーを
利用して発電を行い、その電力を用いて計時装置1を駆
動できるようになっている。
【0019】[2.2] 電源部 次に、電源部Bについて説明する。電源部Bは、過大電
圧が後段の回路に印加されるのを防止するためのリミッ
タ回路LMと、整流回路として作用するダイオード47
と、大容量コンデンサ48と、昇降圧回路49と、を備
えて構成されている。なお、図1に示すように、発電部
A側から順にリミッタ回路LM、整流回路(ダイオード
47)、大容量コンデンサ48と配置する他、整流回路
(ダイオード47)、リミッタ回路LM、大容量コンデ
ンサ48の順番で配置するようにすることも可能であ
る。昇降圧回路49は、複数のコンデンサ49a、49
bおよび49cを用いて多段階の昇圧および降圧ができ
るようになっており、制御部23からの制御信号φ11
によって秒針駆動部30S及び時分針駆動部30HMに供
給する電圧を調整することができる。
【0020】ここで、電源部Bは、Vdd(高電圧側)
を基準電位(GND)に取り、Vss(低電圧側)を電
源電圧として生成している。ここで、図3を参照してリ
ミッタ回路LMの一実施態様について説明する。リミッ
タ回路LMは、図3に示すように、等価的には発電部A
を短絡させるためのスイッチとして機能しており、発電
部Aの発電電圧VGENが予め定めた所定のリミット基準
電圧VLMを越えた場合に、オン(閉)状態となる。リミ
ッタ回路LMのスイッチ部はトランジスタにより構成さ
れ、図2に示した中央制御回路93から出力される制御
信号によってオン/オフが制御される。この結果、発電
部Aは、大容量コンデンサ48から電気的に切り離され
ることとなる。なお、本実施例では、発電部Aをショー
トすることでリミッタ制御をしているが、発電部Aの経
路をオープンにすることでリミッタ制御をしてもよい。
【0021】これにより、過大な発電電圧VGENが大容
量コンデンサ48に印加されることがなくなり、大容量
コンデンサの耐圧を越えた発電電圧VGENが印加される
ことによる大容量コンデンサ48の破損、ひいては、計
時装置1の破損を防止することが可能となっている。な
お、図3中のダイオードは、逆流防止ダイオードであ
り、リミッタ回路LMのオン時に大容量コンデンサ48
が短絡してしまうのを防止するものである。また、リミ
ッタ回路LMの他の実施態様としては、発電部Aと大容
量コンデンサ48の結線をスイッチで切断する構成も考
えられる。
【0022】[2.3] 運針機構 次に運針機構CS、CHMについて説明する。 [2.3.1] 秒針運針機構 まず秒針運針機構CSについて説明する。秒針運針機構
CSに用いられているステッピングモータ10は、パル
スモータ、ステッピングモータ、階動モータあるいはデ
ジタルモータなどとも称され、デジタル制御装置のアク
チュエータとして多用されている、パルス信号によって
駆動されるモータである。近年、携帯に適した小型の電
子装置あるいは情報機器用のアクチュエータとして小
型、軽量化されたステッピングモータが多く採用されて
いる。このような電子装置の代表的なものが電子時計、
時間スイッチ、クロノグラフといった計時装置である。
本実施形態のステッピングモータ10は、秒針駆動部3
0Sから供給される駆動パルスによって磁力を発生する
駆動コイル11と、この駆動コイル11によって励磁さ
れるステータ12と、さらに、ステータ12の内部にお
いて励磁される磁界により回転するロータ13を備えて
いる。
【0023】また、ステッピングモータ10は、ロータ
13がディスク状の2極の永久磁石によって構成された
PM型(永久磁石回転型)で構成されている。ステータ
12には、駆動コイル11で発生した磁力によって異な
った磁極がロータ13の回りのそれぞれの相(極)15
および16に発生するように磁気飽和部17が設けられ
ている。また、ロータ13の回転方向を規定するため
に、ステータ12の内周の適当な位置には内ノッチ18
が設けられており、コギングトルクを発生させてロータ
13が適当な位置に停止するようにしている。ステッピ
ングモータ10のロータ13の回転は、かなを介してロ
ータ13に噛合された秒中間車51及び秒車(秒指示
車)52からなる輪列50によって秒針55に伝達さ
れ、秒表示がなされることとなる。
【0024】[2.3.2] 時分運針機構 次に時分針運針機構CHMについて説明する。時分運針機
構CHMに用いられているステッピングモータ60は、ス
テッピングモータ10と同様の構成となっている。本実
施形態のステッピングモータ60は、時分駆動部30HM
から供給される駆動パルスによって磁力を発生する駆動
コイル61と、この駆動コイル61によって励磁される
ステータ62と、さらに、ステータ62の内部において
励磁される磁界により回転するロータ63を備えてい
る。また、ステッピングモータ60は、ロータ63がデ
ィスク状の2極の永久磁石によって構成されたPM型
(永久磁石回転型)で構成されている。ステータ62に
は、駆動コイル61で発生した磁力によって異なった磁
極がロータ63の回りのそれぞれの相(極)65および
66に発生するように磁気飽和部67が設けられてい
る。また、ロータ63の回転方向を規定するために、ス
テータ62の内周の適当な位置には内ノッチ68が設け
られており、コギングトルクを発生させてロータ63が
適当な位置に停止するようにしている。
【0025】ステッピングモータ60のロータ63の回
転は、かなを介してロータ63に噛合された四番車7
1、三番車72、二番車(分指示車)73、日の裏車7
4および筒車(時指示車)75からなる輪列70によっ
て各針に伝達される。二番車73には分針76が接続さ
れ、さらに、筒車75には時針77が接続されている。
ロータ63の回転に連動してこれらの各針によって時分
が表示される。さらに輪列70には、図示してはいない
が、年月日(カレンダ)などの表示を行うための伝達系
(例えば、日付表示を行う場合には、筒中間車、日回し
中間車、日回し車、日車等)を接続することももちろん
可能である。この場合においては、さらにカレンダ修正
系輪列(例えば、第1カレンダ修正伝え車、第2カレン
ダ修正伝え車、カレンダ修正車、日車等)を設けること
が可能である。
【0026】[2.4] 秒針駆動部及び時分針駆動部 次に、秒針駆動部30S及び時分針駆動部30HMについ
て説明する。この場合において、秒針駆動部30S及び
時分針駆動部30HMは同様の構成であるので、秒針駆動
部30Sについてのみ説明する。秒針駆動部30Sは、制
御部23の制御下でステッピングモータ10に様々な駆
動パルスを供給する。秒針駆動部30Sは、直列に接続
されたpチャンネルMOS33aとnチャンネルMOS
32a、およびpチャンネルMOS33bとnチャンネ
ルMOS32bによって構成されたブリッジ回路を備え
ている。
【0027】また、秒針駆動部30Sは、pチャンネル
MOS33aおよび33bとそれぞれ並列に接続された
回転検出用抵抗35aおよび35bと、これらの抵抗3
5aおよび35bにチョッパパルスを供給するためのサ
ンプリング用のpチャンネルMOS34aおよび34b
を備えている。したがって、これらのMOS32a、3
2b、33a、33b、34aおよび34bの各ゲート
電極に制御部23からそれぞれのタイミングで極性およ
びパルス幅の異なる制御パルスを印加することにより、
駆動コイル11に極性の異なる駆動パルスを供給した
り、あるいは、ロータ13の回転検出用および磁界検出
用の誘起電圧を励起する検出用のパルスを供給すること
ができるようになっている。
【0028】[2.5] 制御部 次に、制御部23の構成について図2を参照しつつ説明
する。図2に、制御部23とその周辺構成の機能ブロッ
ク図を示す。制御部23は、大別すると、パルス合成回
路22と、モード設定部90と、時刻情報記憶部96
と、駆動制御回路24と、を備えている。まず、パルス
合成回路22は、水晶振動子などの基準発振源21を用
いて安定した周波数の基準パルスを発振する発振回路
と、基準パルスを分周して得た分周パルスと基準パルス
とを合成してパルス幅やタイミングの異なるパルス信号
を発生する合成回路と、を備えて構成されている。次
に、モード設定部90は、発電状態検出部91、発電状
態の検出のために用いる設定値を切り換える設定値切換
部95、大容量コンデンサ48の充電電圧Vcを検出す
る電圧検出回路92と、発電状態に応じて時刻表示のモ
ードを制御するとともに充電電圧に基づいて昇圧倍率を
制御する中央制御回路93と、モードを記憶するモード
記憶部94と、を備えて構成されている。
【0029】この発電状態検出部91は、発電装置40
の起電圧Vgenを設定電圧値Voと比較して発電が検
出されたか否かを判断する第1の検出回路97と、設定
電圧値Voよりもかなり小さな設定電圧値Vbas以上
の起電圧Vgenが得られた発電継続時間Tgenを設
定時間値Toと比較して発電が検出されたか否かを判断
する第2の検出回路98とを備えており、第1および第
2の検出回路97および98にいずれか一方の条件が満
足すると、発電状態であると判断するようになってい
る。ここで、設定電圧値VoおよびVbasは、いずれ
もVdd(=GND)を基準としたときの負電圧であ
り、Vddからの電位差を示している。ここで、設定電
圧値Voおよび設定時間値Toは、設定値切換部95に
よって切換制御できるになっている。設定値切換部95
は、表示モードから節電モードに切り換わると、発電検
出回路91の第1および第2の検出回路97および98
の設定値VoおよびToの値を変更する。本例において
は、表示モードの設定値VaおよびTaとして、節電モ
ードの設定値VbおよびTbよりも低い値がセットされ
るようになっている。したがって、節電モードから表示
モードへ切り換えるためには、大きな発電が必要とされ
る。ここで、その発電の程度は、計時装置1を通常携帯
して得られる程度では足らず、ユーザが手振りによって
強制的に充電する際に生じる大きなものである必要があ
る。換言すれば、節電モードの設定値VbおよびTbは
手振りによる強制充電を検出できるように設定されてい
る。
【0030】また、中央制御回路93は、第1および第
2の検出回路97および98で発電が検出されない非発
電時間Tnを計測する非発電時間計測回路99を備えて
おり、非発電時間Tnが所定の設定時間以上継続すると
表示モードから節電モードに移行するようになってい
る。一方、節電モードから表示モードへの移行は、発電
状態検出部91によって、発電部Aが発電状態にあるこ
とが検出され、かつ、大容量コンデンサ48の充電電圧
VCが十分であるという条件が整うと実行される。この
場合において、節電モードへ移行している状態で、リミ
ッタ回路LMが動作し、オン(閉)状態となっている
と、発電部Aは短絡状態となり、発電状態検出部91
は、発電部Aが発電状態にあってもそれを検出すること
ができなくなってしまい、節電モードから表示モードへ
移行することができなくなってしまうこととなる。
【0031】そこで、本実施形態においては、動作モー
ドが節電モードにある場合には、発電部Aの発電状態に
拘わらず、リミッタ回路LMをオフ(開)状態として、
発電状態検出部91は、発電部Aの発電状態を確実に検
出することができるようにしている。また、本実施形態
の電源部Bは昇降圧回路49を備えているため、充電電
圧VCがある程度低い状態でも昇降圧回路49を用いて
電源電圧を昇圧することにより、運針機構CS、CHMを
駆動することが可能である。また、逆に充電電圧VCが
ある程度高く、運針機構CS、CHMの駆動電圧よりも高
い状態でも昇降圧回路49を用いて電源電圧を降圧する
ことにより、運針機構CS、CHMを駆動することが可能
である。そこで、中央制御回路93は、充電電圧VCに
基づいて昇降圧倍率を決定し、昇降圧回路49を制御し
ている。しかし、充電電圧VCがあまりに低いと、昇圧
しても運針機構CS、CHMを動作させることができる電
源電圧を得ることができない。そのような場合に、節電
モードから表示モードに移行すると、正確な時刻表示を
行うことができず、また、無駄な電力を消費してしまう
ことになる。
【0032】そこで、本実施形態においては、充電電圧
VCを予め定められた設定電圧値Vcと比較することによ
り、充電電圧VCが十分であるか否かを判断し、これを
節電モードから表示モードへ移行するための一条件とし
ている。さらに中央制御回路93は、ユーザにより外部
入力装置100が操作された場合に、予め定めた強制的
な節電モードへの移行の指示動作が所定時間内に行われ
たか否かを監視するための節電モードカウンタ101
と、常時サイクリックにカウントを継続するとともに、
カウント値=0の秒針位置が予め定めた所定の節電モー
ド表示位置(例えば、1時の位置)に相当する秒針位置
カウンタ102と、を備えて構成されている。こうして
設定されたモードは、モード記憶部94に記憶され、そ
の情報が駆動制御回路24、時刻情報記憶部96および
設定値切換部95に供給されている。駆動制御回路24
においては、表示モードから節電モードに切り換わる
と、秒針駆動部30S及び時分針駆動部30HMに対しパ
ルス信号を供給するのを停止し、秒針駆動部30S及び
時分針駆動部30HMの動作を停止させる。これにより、
モータ10は回転しなくなり、時刻表示は停止する。
【0033】次に、時刻情報記憶部96は、より具体的
にはアップダウンカウンタで構成されており(図示せ
ず)、表示モードから節電モードに切り換わると、パル
ス合成回路22によって生成された基準信号を受けて時
間計測を開始してカウント値をアップし(アップカウン
ト)、節電モードの継続時間がカウント値として計測さ
れることになる。また、節電モードから表示モードに切
り換わると、前記アップダウンカウンタのカウント値を
ダウンし(ダウンカウント)、ダウンカウント中は、駆
動制御回路24から秒針駆動部30S及び時分針駆動部
30HMに供給される早送りパルスを出力する。そして、
アップダウンカウンタのカウント値が零、すなわち、節
電モードの継続時間および早送り運針中の経過時間に相
当する早送り運針時間が経過すると、早送りパルスの送
出を停止するための制御信号を生成し、これを秒針駆動
部30S及び時分針駆動部30HMに供給している。この
結果、時刻表示は現在時刻に復帰されることとなる。
【0034】このように時刻情報記憶部96は、再表示
された時刻表示を現在時刻に復帰させる機能も備えてい
る。次に、駆動制御回路24は、パルス合成回路22か
ら出力される各種のパルスに基づいて、モードに応じた
駆動パルスを生成する。まず、節電モードにあっては、
駆動パルスの供給を停止する。次に、節電モードから表
示モードへの切換が行われた直後には、再表示された時
刻表示を現時刻に復帰させるために、パルス間隔が短い
早送りパルスを駆動パルスとして秒針駆動部30S及び
時分針駆動部30HMに供給する。次に、早送りパルスの
供給が終了した後には、通常のパルス間隔の駆動パルス
を秒針駆動部30S及び時分針駆動部30HMに供給す
る。
【0035】[3] 実施形態の動作 図4に実施形態の計時装置における動作フローチャート
を示す。まず、制御回路23は、節電動作モード中であ
るか否かを判別する(ステップS1)。ステップS1の
判別において節電動作モード中である場合には(ステッ
プS1;Yes)、後述するステップS8の処理に移行
する。ステップS1の判別において節電動作モード中で
はない、すなわち、通常動作モードである表示モード中
である場合には(ステップS1;No)、中央制御回路
93は、発電状態検出装置91の検出信号に基づいて、
起電力があるか否か、すなわち、発電装置40が発電し
ているか否かを判別する(ステップS2)。ステップS
2の判別において起電力があると判別した場合には(ス
テップS2;Yes)、処理をステップS15に移行
し、時刻表示を継続し(ステップS10)、再びステッ
プS1に処理を移行する。ステップS3の判別において
起電力がない、すなわち、発電をしていないと判別した
場合には(ステップS3;No)、中央制御回路93の
非発電時間計測回路99は、非発電時間Tnのカウント
アップを行う(ステップS3)。
【0036】そして中央制御回路93は、非発電時間T
nが所定の設定時間を越えて継続しているか否かを判別
する(ステップS4)。ステップS4の判別において、
非発電時間Tnが所定の設定時間を越えて継続していな
い場合には(ステップS4;No)、処理を再びステッ
プS2に移行し、ステップS2からステップS4の処理
を繰り返す。ステップS4の判別において、非発電時間
Tnが所定の設定時間を越えて継続している場合には
(ステップS4;Yes)、常時サイクリックにカウン
トを継続している秒針位置カウンタ102のカウントア
ップを行い(ステップS5)、秒針位置カウンタ102
の値が「0」、すなわち、秒針が予め定めた所定の節電
モード表示位置(例えば、1時の位置)に至ったか否か
を判別する(ステップS6)。
【0037】ステップS6の判別において、秒針位置カ
ウンタ102の値が「0」ではない、すなわち、秒針が
予め定めた所定の節電モード表示位置(例えば、1時の
位置)に至っていない場合には(ステップS6;N
o)、処理を再びステップS5に移行し、秒針位置カウ
ンタ102のカウントアップを継続する。ステップS6
の判別において、秒針位置カウンタ102の値が
「0」、すなわち、秒針が予め定めた所定の節電モード
表示位置に至った場合には、当該位置で秒針を停止する
とともに、時刻表示を停止して節電モードに移行する
(ステップS6)。この結果、ユーザは、秒針が節電モ
ード表示位置で停止していることを確認することによ
り、計時装置1が節電モードにあることを容易に把握す
ることが出来る。
【0038】次にモード記憶部94からの節電モード制
御信号が“H”レベルとなることにより、リミッタ回路
LMをオフ(開)状態として、発電状態検出部91が、
発電部Aの発電状態を確実に検出することができるよう
にしている。続いて中央制御回路93は、昇降圧回路4
9を制御し、昇圧制御を停止させる(ステップS9)。
ここで、節電モード時に昇圧制御を停止する理由につい
て説明する。一般に限られたエネルギーで計時装置の動
作電圧領域を長期間確保するために、電源装置において
は、昇降圧回路49を制御して昇圧制御を行う必要があ
る。表示モードにおいては、電源電圧が低下して、運針
を行うための駆動電圧が所定の駆動電圧を下回ると、昇
圧制御を行って駆動電圧を上昇させ、運針を継続させる
こととなる。一方、節電モードにおいては、後述する時
刻復帰処理(ステップS14)を行うために、時刻復帰
可能電圧を下回る電圧レベルでは、少しでもエネルギー
消費を抑えて節電モードから表示モードに移行した際に
素早く時刻復帰処理を行うことが可能な電圧状態になる
まで、充電を行えるようにしなければならない。そこ
で、本実施形態では、節電モード時に昇圧制御を停止す
るように構成しているのである。
【0039】次に時刻情報記憶部96は、後述する時刻
復帰処理(ステップS14)を行うための節電モードに
おける経過時間に対応する時刻情報のカウントアップを
行い(ステップS10)、ユーザが当該計時装置1の動
作モードを時刻修正モードに移行させるべく外部入力装
置(リュウズ及び位置検出装置)の操作を行ったか否か
を判別する(ステップS11)。ステップS11の判別
において、時刻修正モードに移行させるべく外部入力装
置100の操作を行っていない場合には(ステップS1
1;No)、発電装置40が表示モードへ移行するか否
かを判別するための所定の起電力以上の起電力で発電を
行っているか否かを判別する(ステップS12)。ステ
ップS12の判別において、発電装置40が表示モード
へ移行するか否かを判別するための所定の起電力以上の
起電力で発電を行っていない、すなわち、節電モードを
継続すべき場合には、処理を再びステップS10に移行
して節電モードにおける経過時間に対応する時刻情報の
カウントアップを継続する。
【0040】ステップS12の判別において、発電装置
40が表示モードへ移行するか否かを判別するための所
定の起電力以上の起電力で発電を行っている、すなわ
ち、表示モードへ移行すべき場合には(ステップS1
2;Yes)、リミッタ回路LMの制御を再開し(ステ
ップS13)、動作モードを節電モードから表示モード
に移行して、時刻を時刻情報記憶部96のカウント値に
基づいて復帰する時刻復帰処理を行う(ステップS1
4)。そして、時刻表示を継続し(ステップS15)、
再び処理をステップS1に移行して、同様の処理を繰り
返すこととなる。ステップS11の判別において、時刻
修正モードに移行させるべく外部入力装置100の操作
を行っている場合には(ステップS11;Yes)、時
刻情報記憶部96のカウント値をリセットする(ステッ
プS16)。そして、ユーザの外部入力装置の操作によ
り時刻修正モードが解除されると、処理を再び、ステッ
プS10に移行して、時刻復帰処理(ステップS14)
を行うための節電モードにおける経過時間に対応する時
刻情報のカウントアップを行い、節電モードが解除され
るまで、同様の処理を繰り返すこととなる。
【0041】[4] 実施形態の効果 以上の説明のように、本実施形態の計時装置1によれ
ば、動作モードを節電モードに移行させた場合には、リ
ミッタ回路LMをオフ(開)状態として、発電状態検出
部91が、発電部Aの発電状態を確実に検出することが
できるようにしているため、節電モードへ移行している
際に発電装置が短絡状態とされて、発電状態を検出でき
ない状態となることがなく、確実に通常動作モードへ移
行させることができる
【0042】[5]実施形態の変形例 [5.1] 第1変形例 上記実施形態においては、ステップモータ10及びステ
ップモータ60を用いてアナログ指針を駆動し、時刻表
示を行う計時装置を例に説明しているが、LCDなどで
時刻表示を行うディジタル計時装置に対しても適用でき
ることはもちろんである。
【0043】[5.2] 第2変形例 上記実施形態においては、節電モードに移行するに際
し、2つのステップモータ10,60を同時に駆動停止
する場合について説明したが、節電モードを複数段階設
定し、第1段階の節電モードでは、秒針に対応するステ
ップモータ10のみを停止し、第2段階の節電モードで
は、さらに時分針に対応するステップモータ60を停止
するように構成することも可能である。
【0044】[5.3] 第3変形例 上記実施形態においては、2つのモータで時分および秒
を表示する計時装置を例に説明しているが、時分および
秒を一つのモータを用いて時刻表示する計時装置につい
ても本発明の適用が可能である。逆に3個以上のモータ
(秒針、分針、時針、カレンダ、クロノグラフなどを個
別に制御するモータ)を有する計時装置についても本発
明の適用が可能である。
【0045】[5.4] 第4変形例 上記実施形態では、発電装置40として、回転錘45の
回転運動をロータ43に伝達し、該ロータ43の回転に
より出力用コイル44に起電力Vgenを発生させる電
磁発電装置を採用しているが、本発明はこれに限定され
ることなく、例えば、ゼンマイの復元力(第1のエネル
ギーに相当)により回転運動を生じさせ、該回転運動で
起電力を発生させる発電装置や、外部あるいは自励によ
る振動または変位(第1のエネルギーに相当)を圧電体
に加えることにより、圧電効果によって電力を発生させ
る発電装置であってもよい。
【0046】さらに太陽光等の光エネルギー(第1のエ
ネルギーに相当)を利用した光電変換により電力を発生
させる発電装置であっても良い。さらにまた、ある部位
と他の部位との温度差(熱エネルギー;第1のエネルギ
ーに相当)による熱発電により電力を発生させる発電装
置であっても良い。また、放送、通信電波などの浮遊電
磁波を受信し、そのエネルギー(第1のエネルギーに相
当)を利用した電磁誘導型発電装置を用いるように構成
することも可能である。
【0047】[5.5] 第5変形例 上記実施形態では、腕時計型の計時装置1を一例として
説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
腕時計以外にも、懐中時計などであってもよい。また、
電卓、携帯電話、携帯用パーソナルコンピュータ、電子
手帳、携帯ラジオ、携帯型VTRなどの電子機器に適応
することもできる。
【0048】[5.6] 第6変形例 上記実施形態においては、基準電位(GND)をVdd
(高電位側)に設定したが、基準電位(GND)をVs
s(低電位側)に設定してもよいことは勿論である。こ
の場合には、設定電圧値VoおよびVbasは、Vss
を基準として、高電圧側に設定される検出レベルとの電
位差を示すものとなる。
【0049】[5.7] 第7変形例 上記実施形態においては、表示モードから節電モードへ
は自動的に移行していたが、ユーザが外部入力装置を操
作することにより、例えば、リュウズに対し特定の操作
を行ったことを検出して、強制的に節電モードへ移行さ
せた際にも、リミッタ回路の動作を禁止するようにし、
逆に強制的に通常動作モードに移行した場合に、リミッ
タ回路の動作を再開させるように構成することも可能で
ある。
【0050】[6]実施形態の詳細構成例 図5を参照して、図2に示すモード記憶部94の周辺回
路の詳細構成の一具体例について説明する。図5におい
て、図2に示すものに対応する構成には同一の符号を付
している。図5に示すモード記憶部94は、2個のSR
フリップフロップ回路941,942と、各SRフリッ
プフロップ回路941,942の出力を入力信号とする
2入力NOR回路943と、を備えて構成されている。
SRフリップフロップ回路941は、2個のNOR回路
941a,941bを交差接続することで構成されてお
り、NOR回路941aの出力を正論理出力Qとした場
合に、NOR回路941aの入力信号がリセット信号R
に、NOR回路941bの入力信号がセット信号Sにな
る。SRフリップフロップ回路942は、2個のNOR
回路942a,942bを交差接続することで構成され
ており、NOR回路942aの出力を正論理出力Qとし
た場合に、NOR回路942aの入力信号がリセット信
号Rに、NOR回路942bの入力信号がセット信号S
になる。
【0051】ここで、SRフリップフロップ回路941
の出力Qが現時刻復帰制御信号(“H”で現時刻復帰モ
ード)となり、SRフリップフロップ回路942の出力
Qが通常動作モード制御信号(“H”で通常動作モー
ド)となり、そして、NOR回路943の出力が節電モ
ード制御信号(“H”レベルで節電モード)となる。こ
のNOR回路943から出力される節電モード制御信号
は、リミッタ回路LMへ入力され、節電モード制御信号
が“H”レベルのときリミッタ回路LMがオフ(短絡節
点が開)状態に制御される。時刻情報記憶部96は、図
2を参照して説明したように、節電モードの継続時間を
アップダウンカウンタのカウント値として計測するとと
もに、節電モードから通常動作モードに切り換わったと
きにカウント値をダウンカウントする。時刻情報記憶部
96には、NOR回路943から出力される節電モード
制御信号が入力されている。さらに図5に示す時刻情報
記憶部96からは、カウンタにカウント値(時刻情報)
が記憶されているときに“L”レベルになる出力信号O
1が出力される。この信号O1は、SRフリップフロッ
プ回路941へリセット信号Rとして入力されるととも
に、SRフリップフロップ回路942へセット信号Sと
して入力される。
【0052】携帯検出部201は、発電部Aの起電力V
genを入力信号として、起電力Vgenの値とその時
間変化の状態に基づいて、一致の条件が満たされたとき
に、計時装置1が携帯された状態であるとして、出力信
号O2を“H”レベルにする。携帯検出部201には、
発電状態検出部91を用いることができる。あるいは、
発電状態検出部91とは別体で、加速度センサ、接触セ
ンサ等の携帯状態を検出可能な携帯検出センサを用いる
ように構成することも可能である。携帯検出部201の
出力信号O2は2入力AND回路202の一方の入力端
子に入力される。AND回路202の他方の入力端子に
はNOR回路943から出力される節電モード制御信号
が入力される。AND回路202の出力信号は、RSフ
リップフロップ回路941にセット信号Sとして入力さ
れる。非発電時間計測回路99は、図2を参照して説明
したように発電状態検出部91による発電状態の検出結
果に基づいて非発電時間Tnが所定の設定時間以上継続
したときに“H”レベルになる出力信号O3を出力す
る。図5に示す構成では、さらに非発電時間計測回路9
9に節電モード制御信号と初期化信号が入力されるよう
になっていて、節電モード時および初期化時に時間計測
値が初期化される。この初期化信号は、内部の各回路を
初期化するための信号であり、外部からの入力や、内部
回路の状態に応じて、所定の条件で所定の時間幅を有し
て発生される。初期化信号は、非発電時間計測回路99
の他、RSフリップフロップ回路941にリセット信号
Rとして入力されるとともに、RSフリップフロップ回
路942にセット信号Sとして入力される。また、強制
PS(パワーセーブ)信号は、外部入力装置100に対
して強制的に節電モードに移行させるための指示操作が
行われた場合に発生される信号であり、RSフリップフ
ロップ回路942にリセット信号Rとして入力される。
【0053】以上の構成において、 (1) 初期状態では、所定の時間幅を有する初期化信
号パルスが入力されて、モード記憶部94は、通常動作
モード(RSフリップフロップ回路941がリセット状
態、RSフリップフロップ回路942がセット状態)に
設定され、通常動作モード制御信号が“H”レベル、現
時刻復帰制御信号が“L”レベル、節電モード制御信号
が“L”レベルとなり、動作モードは通常動作モードと
なる。 (2) 非発電状態が継続して非発電時間計測回路99
の出力O3が“H”レベルになる場合、または強制PS
信号(リュウズなどにより強制的に節電モードへの移行
が指示された場合に出力される強制的な節電モード移行
信号)が入力された場合、節電モード制御信号が“H”
レベルとなり、節電モード(RSフリップフロップ回路
941とRSフリップフロップ回路942がともにリセ
ット状態)に移行する。
【0054】(3) 節電モードにおいては、時刻情報
記憶部96が節電時の経過時間をカウントする。このと
き時刻情報記憶部96の出力信号O1は“L”レベルに
なる(時刻情報が記憶されている状態)。また、節電モ
ードでは、リミッタ回路LMがオフされる。 (4) 節電モードにおいて携帯されたことが携帯検出
部201によって検出されると、携帯検出部201の出
力信号O2が“H”レベルになるので、現時刻復帰制御
信号が“H”レベルになり(RSフリップフロップ回路
941がセット状態、RSフリップフロップ回路942
がリセット状態)、現時刻復帰動作が開始される。現時
刻復帰は、時刻情報記憶部96のカウンタをダウンカウ
ントしながら実行され、カウンタがゼロになると、時刻
情報記憶部96の出力信号O1が“H”レベルとなり、
動作モードが現時刻復帰モードから通常モードへ移行す
る(RSフリップフロップ回路941がリセット状態、
RSフリップフロップ回路942がセット状態とな
る)。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、発電手段(発電装置)
における発電電圧を検出し、発電手段の発電状態に基づ
いてあるいは操作手段の操作状態に基づいて、被駆動手
段の動作モードを通常動作モードと節電モードとの間で
相互に移行させることとなるが、被駆動ユニットの動作
モードが節電モードにある場合にはリミッタの動作を禁
止するので、節電モードにおいて、発電装置の発電状態
を検出して確実に通常動作モードへ移行させることが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る計時装置の概略構成
を示す図である。
【図2】 同実施形態に係る制御部とその周辺構成の機
能ブロック図である。
【図3】 リミッタ回路の原理説明図である。
【図4】 実施形態の動作フローチャートである。
【図5】 図2の計時装置1におけるモード記憶部94
の周辺回路の詳細を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…計時装置 23…制御回路 24…駆動制御回路 30S…秒針駆動部 30HM…時分針駆動部 40…発電装置 45…回転錘 48…高容量2次電源(大容量コンデンサ) 49…昇圧回路 90…モード設定部 91…発電状態検出部 93…中央制御回路 94…モード記憶部 95…設定値切換器 97…第1の検出回路 98…第2の検出回路 100…外部入力装置 101…節電モードカウンタ A…発電部 B…電源部 LM…リミッタ回路

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 携帯用の電子機器において、 第1のエネルギーを第2のエネルギーである電気エネル
    ギーに変換することにより発電を行う発電手段と、 前記発電により得られた電気エネルギーを蓄える電源手
    段と、 前記電源手段から供給される電気エネルギーにより駆動
    される被駆動手段と、 前記発電手段における発電がなされているか否かを検出
    する発電検出手段と、 前記発電手段における発電電圧あるいは前記電源手段に
    おける蓄電電圧が予め定めた基準電圧を超過したか否か
    を検出する電圧検出手段と、 前記電圧検出手段の検出結果に基づいて前記電源手段に
    供給される電気エネルギーの電圧を予め定めた所定基準
    電圧に制限するリミッタ手段と、 前記発電検出手段の検出結果に基づいて前記被駆動手段
    の動作モードを通常動作モードと節電モードとの間で相
    互に移行させる動作モード制御手段と、 前記被駆動手段の動作モードが前記節電モードにある場
    合に、前記リミッタ手段の動作を禁止するリミッタ制御
    手段と、 を備えたことを特徴とする電子機器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電子機器において、 前記被駆動手段は、時刻表示を行う時刻表示手段である
    ことを特徴とする電子機器。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電子機器において、 前記動作モード制御手段は、前記節電モード時には前記
    時刻表示手段における時刻表示動作を停止させ、前記節
    電モードから前記通常動作モードへ移行させるときには
    前記時刻表示手段に現時刻を表示させるとともに時刻表
    示動作を再開させることを特徴とする電子機器。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の電子機器におい
    て、 前記時刻表示手段は、時刻のアナログ表示を行うアナロ
    グ指針と、 前記アナログ指針を駆動する指針駆動手段と、を備え、 前記動作モード制御手段は、前記節電モード時において
    は、前記指針駆動手段の動作を停止させる動作停止手段
    を備えた、 ことを特徴とする電子機器。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の電子機器において、 前記リミッタ制御手段は、前記被駆動手段の動作モード
    が前記節電モードから通常動作モードに移行する際に前
    記リミッタ手段の動作禁止を解除する動作禁止解除手段
    を備えたことを特徴とする電子機器。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の電子機器において、 前記動作モード制御手段は、前記電圧検出手段の検出結
    果に基づいて前記動作モードを移行させることを特徴と
    する電子機器。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の電子機器において、 ユーザが各種操作を行うための操作手段を有し、 前記動作モード制御手段は、前記操作手段の操作状態に
    基づいて前記動作モードを移行させることを特徴とする
    電子機器。
  8. 【請求項8】 第1のエネルギーを第2のエネルギーで
    ある電気エネルギーに変換することにより発電を行う発
    電ユニットと、発電された前記電気エネルギーを蓄える
    電源ユニット、前記電気エネルギーにより駆動される被
    駆動ユニット及び前記発電ユニットから前記電源ユニッ
    トに供給される前記電気エネルギーの電圧を予め定めた
    所定基準電圧に制限するリミッタユニットと、を有する
    携帯用の電子機器の制御方法において前記発電ユニット
    における発電がなされているか否かを検出する発電検出
    工程と、 前記発電ユニットにおける発電電圧あるいは前記電源ユ
    ニットにおける蓄電電圧が予め定めた基準電圧を超過し
    たか否かを検出する電圧検出工程と、 前記発電検出行程における検出結果に基づいて、前記被
    駆動ユニットの動作モードを通常動作モードと節電モー
    ドとの間で相互に移行させる動作モード制御工程と、 前記被駆動ユニットの動作モードが前記節電モードにあ
    る場合に、前記リミッタユニットの動作を禁止するリミ
    ッタ制御工程と、 を備えたことを特徴とする電子機器の制御方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の電子機器の制御方法にお
    いて、 前記被駆動ユニットは、時刻のアナログ表示を行うアナ
    ログ指針と、 前記アナログ指針を駆動する指針駆動ユニットと、を備
    えた時刻表示ユニットであり、 前記動作モード制御工程は、前記節電モード時において
    は、前記指針駆動手段の動作を停止させる動作停止工程
    を備えた、 ことを特徴とする電子機器の制御方法。
  10. 【請求項10】 請求項8または請求項9記載の電子機
    器の制御方法において、 前記リミッタ制御工程は、前記被駆動ユニットの動作モ
    ードが前記節電モードから通常動作モードに移行する際
    に前記リミッタユニットの動作禁止を解除する動作禁止
    解除工程を備えたことを特徴とする電子機器の制御方
    法。
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