JP2000236561A - 立体映像表示装置 - Google Patents

立体映像表示装置

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JP2000236561A
JP2000236561A JP11034668A JP3466899A JP2000236561A JP 2000236561 A JP2000236561 A JP 2000236561A JP 11034668 A JP11034668 A JP 11034668A JP 3466899 A JP3466899 A JP 3466899A JP 2000236561 A JP2000236561 A JP 2000236561A
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JP11034668A
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Naoki Fukaya
直樹 深谷
Naoki Matsumoto
直樹 松本
Kenji Yamamoto
健詞 山本
Akito Toyoda
章人 豊田
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Denso Corp
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 観察者に対する正確なセルフトラッキングを
確保しつつ、映像表示用液晶パネルを介さずに観察者像
を撮像することで、明るい観察者画像のもと観察者の位
置ずれとは関わりなく、良好な立体映像を表示するよう
にした立体映像表示装置を提供する。 【解決手段】 時分割点灯位置可変光源10は複数の光
源部11のうちの各両左右隣接光源部から左眼用及び右
眼用の各可視光を出射してフレネルレンズ20、液晶パ
ネル30及びビームスプリッタ40を通して観察者Mの
両眼に入射する。イメージセンサ60は、観察者Mの顔
部により反射される照明光源70の近赤外光をビームス
プリッタ40及びフレネルレンズ50を介して受光す
る。この受光結果を用いて観察者Mの位置に対応する時
分割点灯位置可変光源10において点灯すべき両左右隣
接光源部11を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は立体映像表示装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の立体映像表示装置として
は、例えば、特開平6−225344号公報にて開示さ
れたものがある。この立体表示装置においては、時分割
点灯位置可変光源として、観察者画像を表示可能な白黒
テレビジョンを用い、この白黒テレビジョンと観察者と
の間に当該白黒テレビジョン側から凸レンズ及びカラー
液晶板を配置する。そして、観察者の位置をCCDカメ
ラ等を用いて画像情報として取り込み、撮影した観察者
画像を上記白黒テレビジョンに表示することで、上記凸
レンズに対して観察者に共役な位置をセルフトラッキン
グにて点灯するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記立体映
像表示装置では、観察者撮影系であるCCDカメラ等が
カラー液晶板の光軸上にない場合には、上記凸レンズが
大型化するに伴い、観察者撮影系の設置位置が光軸から
離れざるを得ない。このため、撮影される観察者画像に
は、観察者追従のために必要な上記凸レンズによる観察
者の共役像と比べて、視差が発生する。従って、撮影さ
れた観察者画像を上記白黒テレビジョンに表示しても、
上記凸レンズにより集光される光束の位置は、観察者の
顔の位置には正確に一致しない。
【0004】従って、時分割点灯位置可変光源の観察者
位置追従精度が低下し、観察者に対するセルフトラッキ
ングが困難になる。これに対しては、特開平8−160
356号公報にて示すような立体映像表示装置が提案さ
れている。この立体映像表示装置では、上記凸レンズと
時分割点灯位置可変光源の間にビームスプリッタを配置
して、このビームスプリッタで折り返された光軸上に観
察者画像撮影系を配置している。
【0005】これにより、観察者画像撮影系と時分割点
灯位置可変光源は、等価的に同一光軸上に配置されるこ
とになり、上記凸レンズに対して観察者と光源上に表示
される観察者映像が、正確に共役関係を保つこととな
る。従って、観察者に対する正確なセルフトラッキング
は可能となる。しかし、この立体映像表示装置では、観
察者画像は画像表示用液晶パネルを通して撮像される。
ここで、画像表示用液晶パネルの透過率が低いため、観
察者画像は暗くならざるを得ない。また、各種環境条件
で立体映像表示装置を使用することを考えると、観察者
画像を取り込むために、立体映像表示装置に付属した照
明光源により観察者を照明することが望ましい。この場
合、透過率の低い画像表示液晶パネルを通して観察者画
像を取り込むためには、全光束の非常に多い光源が照明
光源として要求される。
【0006】そこで、本発明は、以上のようなことに対
処するため、観察者に対する正確なセルフトラッキング
を確保しつつ、映像表示用液晶パネルを介さずに観察者
像を撮像することで、明るい観察者画像のもと観察者の
位置ずれとは関わりなく、良好な立体映像を表示するよ
うにした立体映像表示装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題の解決にあた
り、請求項1に記載の発明によれば、左右方向にそれぞ
れ点灯可能に配列してなる複数の光源部(11)を有
し、これら光源部のうち各両左右光源部のいずれかを点
灯することで観察者に向け左眼用可視光及び右眼用可視
光を出射する光源(10)と、この光源と同一の光軸
(以下、第1光軸という)上に配置されて当該光源から
の左眼用及び右眼用の各可視光を指向性のある左眼用及
び右眼用の各集光光として観察者の左右の眼にそれぞれ
入射する第1集光光学系(20)と、この第1集光光学
系と観察者との間にて第1光軸上に配置されて第1集光
光学系からの各集光光を透過することで視差を含んだ立
体映像を表示する液晶パネル(30)と、観察者に向け
て照明光を出射する照明光源(70)と、観察者から反
射される照明光源からの照明光を第1光軸に直交する第
2光軸に沿い反射するとともに第1集光光学系から液晶
パネルを透過する左眼用及び右眼用の各集光光を観察者
に向けて透過するように液晶パネルと観察者との間に傾
斜状に配置されるビームスプリッタ(40)と、第2光
軸上に配置されてビームスプリッタにより反射される照
明光を集光する第2集光レンズ(50)と、第2光軸上
に配置されて第2集光光学系からの集光光を受光して観
察者の位置を検出する観察者位置検出手段(60、60
A、60B、80)と、ステレオビデオ信号に基づき同
期信号を光源に出力する同期信号出力手段(100)
と、ステレオビデオ信号に基づき液晶パネルに視差を含
んだ映像を表示するように当該液晶パネルを駆動する駆
動手段(110)とを備えて、光源は、観察者位置検出
手段の検出位置に対応する左右両光源部を同期信号に基
づき点灯するようにした立体映像表示装置が提供され
る。
【0008】これにより、観察者に対する正確なセルフ
トラッキングを確保しつつ、液晶パネルを介さずに観察
者像を撮像することで、明るい観察者画像のもと観察者
の位置ずれとは関わりなく、良好な立体映像を表示でき
る。ここで、照明光源別途採用するので、この照明光源
の全光束は少なくてもよく、省電力化に役立つ。
【0009】また、請求項2に記載の発明によれば、請
求項1に記載の発明とは異なり、同期信号出力手段(1
00)は、ステレオビデオ信号に基づき逆位相の同期信
号を光源に出力する手段であり、光源(10)は、複数
の光源部(11)のうち各両左右光源部のいずれかを交
互に点灯することで観察者に向け左眼用及び右眼用の各
可視光を出射する光源であって、観察者位置検出手段の
検出位置に対応する左右両光源部を逆位相の同期信号に
基づき交互に点灯する。
【0010】このように、光源が時分割で点灯する場合
でも、請求項1に記載の発明と同様の作用効果を達成で
きる。また、請求項3に記載の発明によれば、請求項1
乃至4のいずれか一つに記載の発明において、照明光源
は、近赤外光を前記照明光として出射し、ビームスプリ
ッタは、少なくとも近赤外光以上の波長領域の光を反射
し、可視光を透過するビームスプリッタである。
【0011】これにより、光源からの可視光のすべてが
ビームスプリッタを通り観察者の左右両眼に入射すると
ともに、観察者からの反射近赤外光の全てがビームスプ
リッタにより第2集光光学系に向け反射される。従っ
て、光源の出射光に対する利用率を高めつつ観察者像を
明るい像として得ることができ、その結果、請求項1乃
至4のいずれか一つに記載の発明の作用効果をより一層
向上できる。
【0012】また、請求項4に記載の発明によれば、請
求項1乃至3のいずれか一つに記載の発明において、観
察者位置検出手段は、ビームスプリッタの反射波長領域
に感度をもち第2集光光学系からの集光光を受光して観
察者を撮像して撮像データを出力するイメージセンサ
(60)と、このイメージセンサの出力に基づき観察者
の位置を決定する位置決定手段(80)とを備えて、こ
の位置決定手段の決定位置を、観察者の位置として検出
する。
【0013】これによっても、請求項1乃至3のいずれ
か一つに記載の発明の作用効果を達成できる。また、請
求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明に
おいて、イメージセンサは、前記光源と同一の大きさ以
上である。これにより、観察者の左右方向の位置ずれを
広くしても、当該ずれ位置の観察者像をイメージセンサ
により撮像することができる。このことは、観察者の左
右方向の位置ずれが広くても、撮像手段の出力に基づき
光源において点灯すべき両隣接左右光源部を精度よく選
定できる。その結果、請求項4に記載の発明の作用効果
をより一層向上できる。
【0014】また、請求項6に記載の発明によれば、請
求項1乃至3のいずれか一つに記載の発明において、観
察者位置検出手段は、第2集光光学系からの集光光を拡
散する光拡散板(60A)と、ビームスプリッタの反射
波長領域に感度をもち光拡散板からの拡散光を受光面に
て受光して観察者を撮像して撮像データを出力する撮像
手段(60B)と、この撮像手段の出力に基づき観察者
の位置を決定する位置決定手段(80)とを備えて、こ
の位置決定手段の決定位置を、観察者の位置として検出
する。
【0015】これによっても、請求項1乃至3のいずれ
か一つに記載の発明と同様の作用効果を達成できる。ま
た、請求項7に記載の発明によれば、請求項6に記載の
発明において、光拡散板は、光源と同一の大きさ以上で
あり、撮像手段の受光面は、光拡散板の前面を見込む大
きさである。
【0016】これにより、観察者の左右方向の位置ずれ
を広くしても、当該ずれ位置の観察者像を撮像手段によ
り撮像することができる。このことは、観察者の左右方
向の位置ずれが広くても、撮像手段の出力に基づき光源
において点灯すべき両隣接左右光源部を精度よく選定で
きる。その結果、請求項6に記載の発明の作用効果をよ
り一層向上できる。
【0017】また、請求項8に記載の発明によれば、請
求項1乃至7のいずれか一つに記載の発明において、第
1集光光学系は第1フレネルレンズであり、第2集光光
学系は第2フレネルレンズである。これにより、集光光
学系としての集光レンズの大型化が容易になる。また、
請求項9に記載の発明によれば、請求項8に記載の発明
において、第1及び第2のフレネルレンズは共に同一で
あり、第1フレネルレンズとビームスプリッタとの間の
第1光軸に沿う距離は、ビームスプリッタと第2フレネ
ルレンズとの間の第2光軸に沿う距離と等しい。
【0018】これにより、第1及び第2のフレネルレン
ズが、ビームスプリッタに対して、互いに共役な位置に
あることとなり、その結果、観察者位置検出手段による
検出位置を補正しなくても、この検出位置をそのまま利
用すれば、光源において点灯すべき両隣接左右光源部を
正しく選定できる。その結果、請求項8に記載の発明の
作用効果をより一層向上できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1及び図2は、本発明に係る立
体映像表示装置の全体構成を示している。この立体映像
表示装置は、光学系D(図1参照)と、電気回路E(図
2参照)とにより構成されている。
【0020】光学系Dは、時分割点灯位置可変光源1
0、フレネルレンズ20、映像表示用液晶パネル30及
びビームスプリッタ40を備えており、これら時分割点
灯位置可変光源10、フレネルレンズ20、映像表示用
液晶パネル30及びビームスプリッタ40は、時分割点
灯位置可変光源10からビームスプリッタ40にかけて
観察者Mに向け光軸Lに沿い順次配列されている。
【0021】細板状時分割点灯位置可変光源10は、複
数の光源部11を光軸Lに対して直交するように左右方
向に水平状に配列して構成されている。各光源部11
は、その点灯により、出射面11aから可視光をビーム
状にフレネルレンズ20に向け出射するようになってい
る。ここで、時分割点灯位置可変光源10の左右方向中
心線(図1にて符号a参照)及び上下方向中心線(図1
にて符号b参照)の交点Oが光軸Lに一致している。
【0022】フレネルレンズ20は、時分割点灯位置可
変光源10に平行に配置されており、このフレネルレン
ズ20の中心は光軸Lに一致している。ここで、フレネ
ルレンズ20の物点側焦点は、時分割点灯位置可変光源
10の交点Oよりも手前に位置している。これにより、
時分割点灯位置可変光源10の両左右隣接光源部11毎
に、当該両左右隣接光源部11からの各出射光は、フレ
ネルレンズ20により指向性のある光に集光されて左眼
用及び右眼用の各集光光として液晶パネル30及びビー
ムスプリッタ40を通り観察者Mの左右両眼に入射す
る。
【0023】液晶パネル30は、フレネルレンズ20か
らの各集光光をバックライトとして受け、左眼用及び右
眼用の各画像を視差を含んだ立体像として表示する。ビ
ームスプリッタ40は、図1にて示すごとく、その前面
41により、観察者Mの両眼及び後述するフレネルレン
ズ50を臨み、その後面42にて、液晶パネル30を臨
むように、傾斜状に配置されており、このフレネルレン
ズ40の中心は、光軸Lとこれに鉛直状に直交する光軸
L1との交点に一致している。
【0024】ここで、ビームスプリッタ40は、後述の
ように観察者Mの顔部から反射させる近赤外光をフレネ
ルレンズ50に向けて反射し、また、液晶パネル30か
らの表示画像を含む可視光を観察者Mに向けて透過す
る。但し、ビームスプリッタ40の反射光の波長領域
は、近赤外光の波長以上の領域であり、ビームスプリッ
タ40の透過光の波長領域は、可視光の波長領域以下で
ある。
【0025】フレネルレンズ50は、光軸L1に直交し
て配置されており、このフレネルレンズ50の中心は、
光軸L1と一致している。また、フレネルレンズ50の
中心とビームスプリッタ40の中心との間の光軸L1上
の距離は、ビームスプリッタ40の中心とフレネルレン
ズ20の中心との間の光軸L上の距離と等しい。しかし
て、フレネルレンズ50は、ビームスプリッタ40の反
射赤外光を細板状イメージセンサ60の受光面61上の
一部に集光させる。
【0026】イメージセンサ60は、複数のCCD素子
を左右方向に直線状に配列して構成されており、このイ
メージセンサ60は、その受光面61を通して、フレネ
ルレンズ50からの集光近赤外光を複数のCCD素子の
いずれかにより受光し観察者Mの顔部の映像を受光信号
として発生する。ここで、イメージセンサ60はビーム
スプリッタ40の反射波長領域で感度を有する。また、
イメージセンサ60の受光面61は、水平状に位置して
おり、当該イメージセンサ60の左右方向中心線(図1
にて符号c参照)と前後方向中心線図1にて符号d参
照)との交点O1は、光軸L1上に一致している。な
お、イメージセンサ60は時分割点灯位置可変光源10
と同一のサイズを有する。
【0027】板状の照明光源70は、近赤外発光ダイオ
ードアレイからなるもので、この照明光源70は、その
発光面71を、観察者Mの顔部に対向させて配置されて
いる。これにより、照明光源70は、その近赤外発光ダ
イオードアレイから生ずる近赤外光を発光面71を通し
て観察者Mの顔部に入射する。電気回路Eは、図2にて
示すごとく、受光位置決定回路80を備えており、この
受光位置決定回路80は、イメージセンサ60からの受
光信号に基づき受光CCD素子に基づき、当該受光信号
の受光位置(観察者Mの左右方向の位置に対応する)を
決定し、受光位置決定信号を時分割点灯位置可変光源1
0に出力する。
【0028】ビデオレコーダ90は、例えば、奇数フィ
ールドに左眼用画像を記録し偶数フィールドに右眼用画
像を記録したNTSC方式のビデオ信号をステレオ同期
信号抽出回路100及び液晶パネル駆動回路110に出
力する。ステレオ同期信号抽出回路100は、ビデオレ
コーダ90のビデオ信号からNTSC方式のSYNC信
号をもとにステレオ同期信号を抽出して時分割点灯位置
可変光源10に出力する。これにより、この時分割点灯
位置可変光源10は、受光位置決定回路80からの受光
位置決定信号及びステレオ同期信号抽出回路100から
のステレオ同期信号に基づき、時分割点灯位置可変光源
10の複数の光源部のうち観察者Mの顔部の左右方向の
位置に対応する両隣接左右光源部の各々を逆位相にて点
灯させる。このことは、当該両光源部は、交互に点灯す
ることを意味する。
【0029】液晶パネル駆動回路110は、ビデオレコ
ーダ90のビデオ信号を駆動信号として液晶パネル30
に出力する。ここで、ビデオ信号は、上述のごとく、奇
数フィールドに左眼用画像を記録し偶数フィールドに右
眼用画像を記録した時分割のステレオ画像となってい
る。これにより、液晶パネル30は、フレネルレンズ2
0からの各集光光をバックライトとして受けて、液晶パ
ネル駆動回路110からの駆動信号に基づき時分割にて
駆動されて、ステレオ画像を表示する。
【0030】以上のように構成した本実施形態におい
て、観察者Mの顔部が図1にて示すように、光軸Lより
も左側にずれて位置するものとする。このような状態に
て、照明光源70が観察者Mの顔部に向け近赤外光を出
射すると、この出射近赤外光は、観察者Mの顔部により
反射されて、ビームスプリッタ40に入射する。する
と、このビームスプリッタ40は、観察者Mの顔部から
の近赤外光を光軸L1に沿い、フレネルレンズ50を通
してイメージセンサ60の受光面61に入射する。
【0031】これに伴い、イメージセンサ60は、フレ
ネルレンズ50からの集光近赤外光を複数のCCD素子
のいずれかにより受光し観察者Mの顔部の映像を受光信
号として発生する。すると、受光位置決定回路80は、
イメージセンサ60からの受光信号に基づき、当該受光
信号の受光位置(観察者Mの左右方向の位置に対応す
る)を決定し、受光位置決定信号を発生する。
【0032】また、ビデオレコーダ90がビデオ信号を
発生すると、このビデオ信号がステレオ同期信号抽出回
路100及び液晶パネル駆動回路110に入力される。
すると、ステレオ同期信号抽出回路100がビデオレコ
ーダ90のビデオ信号に基づきステレオ同期信号を発生
し、また、液晶パネル駆動回路110がビデオレコーダ
90のビデオ信号を駆動信号として発生する。
【0033】以上のようにして、受光位置決定回路80
から受光位置決定信号が発生されるとともにステレオ同
期信号抽出回路100からステレオ同期信号が発生され
ると、時分割点灯位置可変光源10は、ステレオ同期信
号に同期して、時分割点灯位置可変光源10の各受光部
のうち受光位置決定信号により決定される両隣接左右光
源部を点灯する。ここで、当該両隣接左右光源部は、観
察者Mの顔部の光軸Lから左方へのずれ分だけ、光軸L
から右方へずれている。
【0034】このため、時分割点灯位置可変光源10の
うち両点灯光源部から出射される各光がフレネルレンズ
20により指向性のある左眼用及び右眼用の各集光光と
して液晶パネル30及びビームスプリッタ40を順次通
り観察者Mの左右両眼に精度よく入射される。また、上
述のように、液晶パネル駆動回路110から駆動信号が
発生されると、液晶パネル30は、フレネルレンズ20
からの各集光光をバックライトとして受けて、液晶パネ
ル駆動回路110からの駆動信号に基づき時分割にて駆
動されて、ステレオ画像を表示する。
【0035】この場合、上述のごとく、観察者Mの顔部
により反射される照明光源70からの近赤外光をビーム
スプリッタ40によりフレネルレンズ50を通してイメ
ージセンサ60に受光させるので、観察者Mの顔部の映
像は、液晶パネル30を通すことなく、イメージセンサ
60にて得ることができる。従って、観察者Mの顔部の
映像を明るい像としてイメージセンサ60にて得ること
ができる。
【0036】しかも、上述のごとく、ビームスプリッタ
40の反射光の波長領域は、近赤外光の波長以上の領域
であり、ビームスプリッタ40の透過光の波長領域は、
可視光の波長領域以下である。従って、観察者Mの顔部
により反射された照明光源70からの近赤外光は全てビ
ームスプリッタ40により反射されてイメージセンサ6
0に受光されるので、イメージセンサ60において得ら
れる観察者映像をより一層明るい像として得ることがで
きる。この場合、上述のように照明光源70を別途採用
するので、この照明光源70の全光束は少なくてもよ
く、省電力化に役立つ。
【0037】ここで、ビームスプリッタ40により折り
返された光軸、即ち光軸L1上にて、フレネルレンズ2
0から時分割点灯位置可変光源10の出射面までの距離
と等距離に位置にて、時分割点灯位置可変光源10と同
一サイズのイメージセンサ60を配置するので、フレネ
ルレンズ50による観察者Mの画像がイメージセンサ6
0の受光面上に投影される。しかも、フレネルレンズ5
0はフレネルレンズ20と同一に形成されている。
【0038】このため、フレネルレンズがもつ収差によ
る画像の歪みまで含めて、フレネルレンズ20による観
察者Mと観察者Mの映像の正確な共役関係を再現でき
る。従って、観察者Mの顔部が上述のように光軸Lの左
に位置ずれした場合、この位置ずれに追随して、フレネ
ルレンズ50からの近赤外光がイメージセンサ60の受
光面61上に入射する位置を当該イメージセンサ60に
検出し、このイメージセンサ60の出力に基づき受光位
置決定回路80において時分割点灯位置可変光源10の
対応位置の両光源部を決定して点灯することとなる。
【0039】これにより、イメージセンサ60の出力を
特に補正しなくても、分割点灯位置可変光源10の対応
位置の両隣接左右光源部の光を液晶パネル30を通して
観察者Mの両眼に直線的に入射することができる。この
ことは、観察者Mは、その顔部の左方への位置ずれによ
る視差を伴うことなく、液晶パネル30の表示画像を立
体視できることを意味する。なお、以上の作用効果は、
観察者Mの顔部の位置が光軸Lの右方へずれても同様に
達成できる。
【0040】ここで、イメージセンサ60は時分割点灯
位置可変光源10と同一の大きさを有するから、イメー
ジセンサ60による観察者Mの顔部に対する位置検出
は、時分割点灯位置可変光源10により可視光を出射で
きる視域全域に亘り、可能である。従って、観察者Mの
顔部の左右方向への位置ずれ範囲を広くとりつつ上記作
用効果を達成できる。なお、このようなことは、イメー
ジセンサ60が時分割点灯位置可変光源10よりも大き
くても同様である。
【0041】また、上述のごとく、ビームスプリッタ4
0の反射光の波長領域は、近赤外光の波長以上の領域で
あり、ビームスプリッタ40の透過光の波長領域は、可
視光の波長領域以下である。従って、時分割点灯位置可
変光源10の両光源部から出射して液晶パネル30を透
過する可視光は、全てビームスプリッタ40を透過して
観察者Mの顔部に到達するので、時分割点灯位置可変光
源10の出射光に対する利用率を高めることができる。
【0042】図3は、上記実施形態の変形例を示してい
る。この変形例においては、光拡散板60A及びCCD
カメラ60Bが、上記実施形態にて述べたイメージセン
サ60に代えて、採用されている。光拡散板60Aは、
上記イメージセンサ60に代えて、このイメージセンサ
60と同一の位置にて、光軸L1上に配置されており、
この光拡散板60Aは、フレネルレンズ50からの集光
近赤外光を拡散しつつCCDカメラ60Bの受光面に入
射する。ここで、フレネルレンズ50からの集光近赤外
光の光拡散板60Aへの入射位置は、観察者Mの光軸L
からの左右方向へのずれ分だけ、光軸L1からずれる。
【0043】CCDカメラ60Bは、光拡散板60Aを
その前面に亘り見込む受光面を有しており、このCCD
カメラ60Bは、光拡散板60Aからの拡散近赤外光を
受光して観察者Mの顔部の映像を受光信号として受光位
置決定回路80に出力する。但し、CCDカメラ60B
はビームスプリッタ40の反射波長領域に感度を有す
る。
【0044】受光位置決定回路80は、CCDカメラ6
0Bからの受光信号に基づき、光拡散板60Aへのフレ
ネルレンズ50からの光の入射位置(観察者Mの顔部の
位置に対応)観察者Mの顔部の位置を決定し位置決定信
号を発生する。その他の構成は上記実施形態と同様であ
る。このように構成した本変形例においては、上記実施
形態にて述べたと同様にビームスプリッタ40により反
射されてフレネルレンズ50により集光される近赤外光
は、光拡散板60Aにより拡散されてCCDカメラ60
Bにより受光される。
【0045】これに伴い、CCDカメラ60Bは、フレ
ネルレンズ50から光拡散板60Aへの光の入射位置に
おける観察者Mの顔部の映像を受光信号として発生す
る。すると、受光位置決定回路80は、CCDカメラ6
0Bからの受光信号に基づき、当該受光信号の受光位置
(観察者Mのずれ位置に対応)を決定し、受光位置決定
信号を時分割点灯位置可変光源10に出力する。
【0046】これによっても、上記実施形態と同様に時
分割点灯位置可変光源10の対応の両隣接左右光源部を
点灯させることで、イメージセンサ60に依存すること
なく、上記実施形態と同様の作用効果を達成できる。こ
こで、光拡散板60Aがフレネルレンズ50からの近赤
外光を拡散するので、光拡散板60Aへのフレネルレン
ズ50からの光の入射位置がずれても、CCDカメラ6
0Bは、光拡散板60Aからの拡散光を確実に受光でき
る。
【0047】従って、観察者Mの顔部の左右方向への位
置ずれが大きくても、上記作用効果を確実に達成でき
る。なお、本発明の実施にあたり、上記実施形態やその
変形例にて述べたフレネルレンズ50の中心とビームス
プリッタ40の中心との間の光軸L1上の距離は、ビー
ムスプリッタ40の中心とフレネルレンズ20の中心と
の間の光軸L上の距離と異なるようにしてもよく、この
場合には、イメージセンサ60の出力を、上記両距離を
なくするように補正して受光位置決定回路80に入力す
ることで、上記実施形態と同様の作用効果を達成でき
る。
【0048】また、本発明の実施にあたり、上記実施形
態や変形例にて述べたビームスプリッタ40として、例
えば、ハーフミラーを採用してもよい。また、本発明の
実施にあたり、フレネルレンズ20、50は、通常の凸
レンズであってもよい。また、本発明の実施にあたり、
時分割点灯位置可変光源10に代えて、複数の光源部を
左右方向に配列した光源であって両左右隣接光源部を共
に点灯する光源を採用して実施してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る立体映像表示装置の一実施形態を
示す光学系の概略図である。
【図2】上記実施形態の電気回路を示すブロック図であ
る。
【図3】上記実施形態の変形例を示す光学系の概略図で
ある。
【符号の説明】
10…時分割点灯位置可変光源、20、50…フレネル
レンズ、30…液晶パネル、40…ビームスプリッタ、
60…イメージセンサ、60A、光拡散板、60B…C
CDカメラ、70…照明光源、80…受光位置決定回
路、90…ビデオレコーダ、100…ステレオ同期信号
抽出回路、110…液晶パネル駆動回路。
フロントページの続き (72)発明者 山本 健詞 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 豊田 章人 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 2H088 EA05 HA06 HA20 HA22 HA27 HA28 MA01 MA06 5C061 AA08 AA13 AA20 AB14 AB18

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右方向にそれぞれ点灯可能に配列して
    なる複数の光源部(11)を有し、これら光源部のうち
    各両左右光源部のいずれかを点灯することで観察者に向
    け左眼用可視光及び右眼用可視光を出射する光源(1
    0)と、 この光源と同一の光軸(以下、第1光軸という)上に配
    置されて当該光源からの左眼用及び右眼用の各可視光を
    指向性のある左眼用及び右眼用の各集光光として前記観
    察者の左右の眼にそれぞれ入射する第1集光光学系(2
    0)と、 この第1集光光学系と前記観察者との間にて前記第1光
    軸上に配置されて前記第1集光光学系からの各集光光を
    透過することで視差を含んだ立体映像を表示する液晶パ
    ネル(30)と、 前記観察者に向けて照明光を出射する照明光源(70)
    と、 前記観察者から反射される前記照明光源からの照明光を
    前記第1光軸に直交する第2光軸に沿い反射するととも
    に前記第1集光光学系から前記液晶パネルを透過する前
    記左眼用及び右眼用の各集光光を前記観察者に向けて透
    過するように前記液晶パネルと前記観察者との間に傾斜
    状に配置されるビームスプリッタ(40)と、 前記第2光軸上に配置されて前記ビームスプリッタによ
    り反射される前記照明光を集光する第2集光レンズ(5
    0)と、 前記第2光軸上に配置されて前記第2集光光学系からの
    集光光を受光して前記観察者の位置を検出する観察者位
    置検出手段(60、60A、60B、80)と、 ステレオビデオ信号に基づき同期信号を前記光源に出力
    する同期信号出力手段(100)と、 前記ステレオビデオ信号に基づき前記液晶パネルに視差
    を含んだ映像を表示するように当該液晶パネルを駆動す
    る駆動手段(110)とを備えて、 前記光源は、前記観察者位置検出手段の検出位置に対応
    する左右両光源部を前記同期信号に基づき点灯するよう
    にした立体映像表示装置。
  2. 【請求項2】 左右方向にそれぞれ点灯可能に配列して
    なる複数の光源部(11)を有し、これら光源部のうち
    各両左右光源部のいずれかを交互に点灯することで観察
    者に向け左眼用及び右眼用の各可視光を出射する光源
    (10)と、 この光源と同一の光軸(以下、第1光軸という)上に配
    置されて当該光源からの左眼用及び右眼用の各可視光を
    指向性のある左眼用及び右眼用の各集光光として前記観
    察者の左右の眼に入射する第1集光光学系(20)と、 この第1集光光学系と前記観察者との間にて前記光軸上
    に配置されて前記第1集光光学系からの各集光光を透過
    することで視差を含んだ立体映像を表示する液晶パネル
    (30)と、 前記観察者に向けて照明光を出射する照明光源(70)
    と、 前記観察者から反射される前記照明光源からの照明光を
    前記第1光軸に直交する第2光軸の方向に反射するとと
    もに前記第1集光光学系から前記液晶パネルを透過する
    前記左眼用及び右眼用の各集光光を前記観察者に向けて
    透過するように前記液晶パネルと前記観察者との間に傾
    斜状に配置されるビームスプリッタ(40)と、 前記第2光軸上に配置されて前記ビームスプリッタによ
    り反射される前記照明光を集光する第2集光レンズ(5
    0)と、 前記第2光軸上に配置されて前記第2集光光学系からの
    集光光を受光して前記観察者の位置を検出する観察者位
    置検出手段(60、60A、60B、80)と、 ステレオビデオ信号に基づき逆位相の同期信号を前記光
    源に出力する同期信号出力手段(100)と、 前記ステレオビデオ信号に基づき前記液晶パネルに視差
    を含んだ映像を表示するように当該液晶パネルを駆動す
    る駆動手段(110)とを備えて、 前記光源は、前記観察者位置検出手段の検出位置に対応
    する左右両光源部を前記逆位相の同期信号に基づき交互
    に点灯するようにした立体映像表示装置。
  3. 【請求項3】 前記照明光源は、近赤外光を前記照明光
    として出射し、 前記ビームスプリッタは、少なくとも前記近赤外光以上
    の波長領域の光を反射し、前記可視光を透過するビーム
    スプリッタであることを特徴とする請求項1乃至4のい
    ずれか一つに記載の立体映像表示装置。
  4. 【請求項4】 前記観察者位置検出手段は、 前記ビームスプリッタの反射波長領域に感度をもち前記
    第2集光光学系からの集光光を受光して前記観察者を撮
    像して撮像データを出力するイメージセンサ(60)
    と、 このイメージセンサの出力に基づき前記観察者の位置を
    決定する位置決定手段(80)とを備えて、 この位置決定手段の決定位置を、前記観察者の位置とし
    て検出するようにしたことを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれか一つに記載の立体映像表示装置。
  5. 【請求項5】 前記イメージセンサは、前記光源と同一
    の大きさ以上であることを特徴とする請求項4に記載の
    立体映像表示装置。
  6. 【請求項6】 前記観察者位置検出手段は、 前記第2集光光学系からの集光光を拡散する光拡散板
    (60A)と、 前記ビームスプリッタの反射波長領域に感度をもち前記
    光拡散板からの拡散光を受光面にて受光して前記観察者
    を撮像して撮像データを出力する撮像手段(60B)
    と、 この撮像手段の出力に基づき前記観察者の位置を決定す
    る位置決定手段(80)とを備えて、 この位置決定手段の決定位置を、前記観察者の位置とし
    て検出するようにしたことを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれか一つに記載の立体映像表示装置。
  7. 【請求項7】 前記光拡散板は、前記光源と同一の大き
    さ以上であり、 前記撮像手段の受光面は、前記光拡散板の前面を見込む
    大きさであることを特徴とする請求項6に記載の立体映
    像表示装置。
  8. 【請求項8】 前記第1集光光学系は第1フレネルレン
    ズであり、前記第2集光光学系は第2フレネルレンズで
    あることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに
    記載の立体映像表示装置。
  9. 【請求項9】 前記第1及び第2のフレネルレンズは共
    に同一であり、 前記第1フレネルレンズと前記ビームスプリッタとの間
    の前記第1光軸に沿う距離は、前記ビームスプリッタと
    前記第2フレネルレンズとの間の前記第2光軸に沿う距
    離と等しいことを特徴とする請求項8に記載の立体映像
    表示装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100420924B1 (ko) * 2001-12-27 2004-03-02 유니보스아이젠텍 주식회사 3차원 입체영상표시장치
JP2013137686A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Fujitsu Ltd ポインティング検出装置
JP2017223988A (ja) * 2017-08-31 2017-12-21 株式会社デンソー 照明用レンズ、照明ユニット及びヘッドアップディスプレイ装置
CN108957769A (zh) * 2018-08-24 2018-12-07 张树森 一种裸眼3d图像自动生成显示系统

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