JP2000235243A - 熱現像性感光材料用ポリビニルアセタール樹脂及び熱現像性感光材料用変性ポリビニルアセタール樹脂並びに熱現像性感光材料 - Google Patents

熱現像性感光材料用ポリビニルアセタール樹脂及び熱現像性感光材料用変性ポリビニルアセタール樹脂並びに熱現像性感光材料

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JP2000235243A JP11138730A JP13873099A JP2000235243A JP 2000235243 A JP2000235243 A JP 2000235243A JP 11138730 A JP11138730 A JP 11138730A JP 13873099 A JP13873099 A JP 13873099A JP 2000235243 A JP2000235243 A JP 2000235243A
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悌之 郡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗工前溶液のポットライフ、生フィルムの保
存性、かぶり等を向上させ、画像及び階調部の鮮明度を
向上させることができる、熱現像性感光材料用ポリビニ
ルアセタール樹脂及び熱現像性感光材料用変性ポリビニ
ルアセタール樹脂並びに熱現像性感光材料を得る 【解決手段】 ポリビニルアセタール樹脂又は側鎖にカ
ルボキシル基等の親水基団からなる変性基を有する変性
ポリビニルアセタール樹脂であって、重合度が200〜
3000の範囲にあり、残存アセチル基の割合が0〜2
5モル%、残存水酸基の割合が17〜35モル%の範囲
にあり、酸化防止剤を含有せず、残存ハロゲン化物量が
100ppm以下である。特に、残存アルカリ性物質量
が、0.01重量%以下であるものが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱現像性感光材
料、特に有機銀塩及び現像の為の還元剤を同一組成中に
含有する熱現像性感光材料に用いられる熱現像性感光材
料用ポリビニルアセタール樹脂及び熱現像性感光材料用
変性ポリビニルアセタール樹脂並びに熱現像性感光材料
に関する。
【0002】
【従来の技術】熱現像性感光材料は、主に脂肪酸の銀
塩、有機還元剤、場合により少量の感光性ハロゲン化銀
を高分子バインダー中に分散して得られる組成物を支持
体上に塗工してなるものである。
【0003】従来から広範囲に用いられているハロゲン
化銀感光材料は、その優れた写真特性により、より広範
囲かつ高品質な素材として画像形成分野に利用されてい
るが、現像及び定着が複雑でしかも処理工程が湿式であ
るため、処理が煩雑かつ多量の化学廃液を排出するとい
う問題があった。その為、現在では現像工程を熱処理で
行う熱現像性感光材料が開発され、実用化されている。
【0004】例えば、特公昭43−4924号公報に
は、有機銀塩、還元剤及び有機銀イオンに対して触媒的
に接触しているハロゲン化銀からなる熱現像性感光材料
が開示されている。即ち、これら熱現像性感光材料は、
紙、プラスチックフイルム、金属箔、ガラス板等の支持
体上に、ポリビニルブチラール、ポリメタクリル酸メチ
ル、酢酸セルローズ、ポリ酢酸ビニル、酢酸プロピオン
酸セルローズ、酢酸酪酸セルローズ等の造膜性結合材を
用いて塗布して用いられることが記載されている。
【0005】上記造膜性結合材として、具体的にはポリ
ビニルブチラール樹脂が最適のものとして使用されてい
る。しかしながら、一般のポリビニルブチラール樹脂に
は種々の組成のものがあり、しかも製法上、微量の不純
物を含んでいるため、これら不純物の影響により、調製
したバインダー溶液が感光性を生じて着色したり、塗工
した後の画像特性に、かぶり、階調不良、感度不足、フ
イルムの生保存性不良等を生じる場合があった。
【0006】上記問題点を解決するために、銀塩、還元
性物質、添加剤等の改善が図られてきた。例えば、特開
昭49−52626号公報に開示されているように、独
立した安定化剤、安定化剤プレカーサ成分を含まず、チ
オン化合物の銀塩を用いることにより改善することが報
告され、バインダーとしてポリビニルブチラール樹脂も
用いられているが、用いられるバインダーの組成を特定
することにより問題解決を図った技術は開示されていな
い。
【0007】更に、熱現像性感光材料のうちの熱現像式
銀塩フイルムは、従来のウエット式のゼラチンを使用し
たX線感光フイルムに比べて画像特性、特に画像濃度、
画像/階調部の鮮明度がやや劣るためその向上が望まれ
ているが、その為には、加熱時の銀塩の核成長を厳しく
コントロールする必要があり、しかも、バインダー中に
分散させる銀塩の分散性を向上させる必要があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するため、結合材として用いるポリビニルアセ
タール樹脂を特定の組成とすることで、塗工前溶液のポ
ットライフ、生フイルムの保存性、かぶり等を向上させ
ることができる、熱現像性感光材料用ポリビニルアセタ
ール樹脂及びそれを用いた熱現像性感光材料を提供する
ことを目的とする。
【0009】また、本発明は、結合材として用いるポリ
ビニルアセタール樹脂にアセトアセタール部分を導入す
るか、更には親水性基団からなる変性基を導入すること
で、銀塩の分散性を向上させ、熱溶融性、冷却硬化性等
をシャープにし、銀塩の核成長を精度良く制御すること
が可能であり、結果として画像濃度、画像/階調部の鮮
明度を向上させることができる熱現像性感光材料用ポリ
ビニルアセタール樹脂及び熱現像性感光材料用変性ポリ
ビニルアセタール樹脂並びにそれを用いた熱現像性感光
材料を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明では、ポリビニルアルコール
とアルデヒドとのアセタール化反応により合成されるポ
リビニルアセタール樹脂であって、重合度が200〜3
000の範囲にあり、残存アセチル基の割合が0〜25
モル%、残存水酸基の割合が17〜35モル%の範囲に
あり、酸化防止剤を含有せず、残存ハロゲン化物量が1
00ppm以下であることを特徴とする熱現像性感光材
料用ポリビニルアセタール樹脂が提供される。
【0011】請求項2記載の発明では、ポリビニルアル
コールとブチルアルデヒドとのアセタール化反応により
合成されるポリビニルアセタール樹脂であって、重合度
が200〜3000の範囲にあり、残存アセチル基の割
合が0〜25モル%、残存水酸基の割合が17〜35モ
ル%の範囲にあり、酸化防止剤を含有せず、残存ハロゲ
ン化物量が100ppm以下であることを特徴とする熱
現像性感光材料用ポリビニルアセタール樹脂が提供され
る。
【0012】請求項3記載の発明では、ポリビニルアル
コールとブチルアルデヒドとアセトアルデヒドとのアセ
タール化反応により合成されるポリビニルアセタール樹
脂であって、重合度が200〜3000の範囲にあり、
残存アセチル基の割合が0〜25モル%、残存水酸基の
割合が17〜35モル%、アセタール化された部分全体
におけるアセトアルデヒドによりアセタール化された部
分の割合が30〜100%の範囲にあり、酸化防止剤を
含有せず、残存ハロゲン化物量が100ppm以下であ
ることを特徴とする熱現像性感光材料用ポリビニルアセ
タール樹脂が提供される。
【0013】請求項4に記載の発明では、ポリビニルア
ルコールとアルデヒドとのアセタール化反応により合成
され、側鎖に下記の変性基を有する変性ポリビニルアセ
タール樹脂であって、重合度が200〜3000の範囲
にあり、残存アセチル基の割合が0〜25モル%、残存
水酸基の割合が17〜35モル%の範囲にあり、変性基
の割合が0.1〜5モル%の範囲にあり、酸化防止剤を
含有せず、残存ハロゲン化物量が100ppm以下であ
ることを特徴とする熱現像性感光材料用変性ポリビニル
アセタール樹脂が提供される。
【0014】ここで、変性基は、−COOM、−CH2
COOM、−SO3 M、−OSO3M、−PO(OM)
2 、−P(=O)(R)(OM)、第三級アミン及び第
四級アンモニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも
1種の親水性基団からなる(但し、Mは、H、Li、N
a又はKを表し、Rは水素原子又は炭素数1〜20のア
ルキル基を表す。)
【0015】請求項5記載の発明では、ポリビニルアセ
タール樹脂中の残存アルカリ性物質量が、0.01重量
%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
1項に記載の熱現像性感光材料用ポリビニルアセタール
樹脂が提供される。
【0016】請求項6記載の発明では、変性ポリビニル
アセタール樹脂中の残存アルカリ性物質量が、0.01
重量%以下であることを特徴とする請求項4に記載の熱
現像性感光材料用変性ポリビニルアセタール樹脂が提供
される。
【0017】請求項7記載の発明では、請求項1〜6の
いずれか1項に記載の熱現像性感光材料用ポリビニルア
セタール樹脂又は熱現像性感光材料用変性ポリビニルア
セタール樹脂が用いられてなることを特徴とする熱現像
性感光材料が提供される。
【0018】本発明に用いられるポリビニルアセタール
樹脂又は変性ポリビニルアセタール樹脂は、重合度20
0〜3000のものが使用され、熱現像性感光材料に用
いられる銀塩の分散性、塗膜強度、塗工性等のバランス
を取り易い重合度300〜1000のものが好適に用い
られる。
【0019】また、上記ポリビニルアセタール樹脂又は
変性ポリビニルアセタール樹脂の残存アセチル基の量
は、0〜25モル%のものが使用される。残存アセチル
基の量が25モル%より多い場合は、得られる感光性フ
イルム同士のブロッキングが生じ、また画像が鮮明でな
くなる。より好ましくは、0〜15モル%である。
【0020】更に、上記ポリビニルアセタール樹脂又は
変性ポリビニルアセタール樹脂の残存水酸基量は、17
〜35モル%とされ、好ましくは19〜30モル%であ
る。残存水酸基量が35モル%より多い場合は、熱現像
性感光材料に用いる銀塩の分散性が悪く、銀塩が凝集
し、得られるフイルムの感度が低下したり、水分を吸着
し易いため、塗工溶液のポットライフが低下する。残存
水酸基量が17モル%より少ない場合にも、銀塩の分散
性が低下し、感度の低下が生じる。
【0021】本発明に用いられるポリビニルアセタール
樹脂又は変性ポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニル
アルコールと各種アルデヒドとのアセタール化反応によ
り合成されるが、ブチルアルデヒド及び/又はアセトア
ルデヒドでアセタール化されたものが好ましい。特に、
ポリビニルアセタール樹脂のアセタール化された部分の
うちアセトアルデヒドによりアセタール化された部分の
割合が、全アセタール化部分に対して30〜100%の
範囲にあることが好ましく、より好ましくは50〜10
0%である。アセトアルデヒドによりアセタール化され
た部分が30%より少ない場合は、得られるポリビニル
アセタール樹脂のガラス転移点が80℃以下となり、感
光性銀塩の核成長が進み過ぎ、且つ、銀塩の分散性も従
来のブチラールと何ら変わりなく、画像の解像度及び鮮
明度が従来のポリビニルブチラール樹脂と同等のままで
あることがある。
【0022】本発明に用いられるポリビニルアセタール
樹脂又は変性ポリビニルアセタール樹脂は、一般に、水
溶液中、アルコール溶液中、水/アルコール混合溶液
中、ジメチルスルホキシド(DMSO)溶液中等で、ポ
リビニルアルコール又は変性ポリビニルアルコールと各
種アルデヒドとを酸触媒を用いて反応させることにより
合成されるが、ポリ酢酸ビニル溶液又は変性ポリ酢酸ビ
ニルのアルコール溶液に酸触媒とアルデヒドとを添加す
ることによっても合成され得る。
【0023】ここで、アルデヒドとしては、ホルムアル
デヒド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド、プロピ
ルアルデヒドなどアセタール化できるアルデヒドであれ
ばどのようなアルデヒドを用いてもよい。特に、ブチル
アルデヒドとアセトアルデヒドとをそれぞれ単独で用い
るか、或いはブチルアルデヒドとアセトアルデヒドとを
併用するのが好ましい。
【0024】上記酸触媒としては、特に限定されず、有
機酸、無機酸のどちらでも使用可能であり、例えば、酢
酸、パラトルエンスルホン酸、硝酸、硫酸、塩酸等が挙
げられる。また、上記合成反応を停止するために、通常
アルカリ中和を行うが、その際使用されるアルカリとし
ては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ア
ンモニア、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素
ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等が挙げ
られる。
【0025】本発明のポリビニルアセタール樹脂中又は
変性ポリビニルアセタール樹脂中に残存するハロゲン化
物量は100ppm以下が好ましく、より好ましくは5
0ppm以下である。残存ハロゲン化物量が100pp
mを越える場合は、感光性ハロゲン化銀の生成物質とな
り、塗工溶液の保存性を低下させ、フイルムの生保存性
低下、かぶり等の原因になることがある。残存ハロゲン
化物量を100ppm以下とする方法としては、例え
ば、アセタール化に使用する触媒として非ハロゲン性の
ものを選択するか、ハロゲン性の触媒を使用した場合に
は、水、水/アルコールの混合溶液等による洗浄操作に
て精製し、規定量以下まで除去する方法等が挙げられ
る。
【0026】本発明において用いられるポリビニルアセ
タール樹脂中又は変性ポリビニルアセタール樹脂中に残
存するアルカリ性物質量は、0.01重量%以下が好ま
しく、より好ましくは0.005重量%以下である。残
存アルカリ性物質量が0.01重量%を越えると、塗工
溶液のポットライフが低下することがある他、フイルム
の生保存性の低下等を引き起こすことがある。残存アル
カリ性物質量を0.01重量%以下とする方法として
は、例えば、ポリビニルアセタール樹脂又は変性ポリビ
ニルアセタール樹脂の合成の際の中和後の過剰アルカリ
分を、水又は水/アルコールの混合溶液で洗浄する方法
等が挙げられ、揮発性のアルカリを用いる場合には、乾
燥により規定の量以下まで除去する方法等が挙げられ
る。
【0027】ポリビニルアルコール又は変性ポリビニル
アルコールとアルデヒドとのアセタール化反応において
は、通常、アルデヒドの酸化防止のため、或いは得られ
る樹脂の酸化防止及び耐熱性向上のために、反応系或い
は樹脂系に酸化防止剤が添加されるが、本発明のポリビ
ニルアセタール樹脂又は変性ポリビニルアセタール樹脂
の合成においては、通常、酸化防止剤として用いられる
ヒンダードフェノール系、ビスフェノール系、リン酸系
等の酸化防止剤を使用しない。このような酸化防止剤を
使用すると、これがポリビニルアセタール樹脂又は変性
ポリビニルアセタール樹脂中に残存し、塗工溶液のポッ
トライフの低下、生フイルムの生保存性の低下等を引き
起こし、かぶりや画像/階調部の鮮明性が損なわれるこ
とがある。
【0028】ポリビニルアセタール樹脂の側鎖に変性基
を有する変性ポリビニルアセタール樹脂を用いる場合、
変性基としては、−COOM、−CH2 COOM、−S
3M、−OSO3 M、−PO(OM)2 、−P(=
O)(R)(OM)、第三級アミン及び第四級アンモニ
ウム塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の親水性
基団が用いられる。但し、Mは、H、Li、Na又はK
を表し、Rは水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基
を表す。カルボキシル基としては、アクリル酸、マレイ
ン酸、イタコン酸等が挙げられる。アルキル基として
は、炭素数1〜10のものが好ましく、例えばメチル
基、エチル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル
基、シクロヘキシル基等が挙げられる。第三級アミンと
しては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、
トリエタノールアミン、トリプロピルアミン、トリブチ
ルアミン等が挙げられる。
【0029】このような変成ポリビニルアセタール樹脂
を得る方法としては、例えば、特開平2−220221
号公報に開示されているように、予め親水性基団を有す
るユニットを主鎖の形成位置に共存させておく方法、及
び主鎖の形成後にアルコール型ユニットの水酸基を利用
して親水性基団を導入する方法等が採用される。
【0030】変性ポリビニルアセタール樹脂中の変性基
の割合は、0.1〜5モル%とされる。この変性基の割
合が0.01モル%未満では、上記親水性基団を導入し
た効果、即ち、有機銀塩の分散性向上の効果が得られな
い。逆に、この変性基の割合が5モル%を超えると、有
機銀塩の分散性向上の効果が飽和するだけでなく、アセ
タール化後の溶剤に対する溶解性が低下する。
【0031】こうして、本発明の熱現像性感光材料用ポ
リビニルアセタール樹脂及び熱現像性感光材料用変性ポ
リビニルアセタール樹脂が得られる。このようなポリビ
ニルアセタール樹脂及び変性ポリビニルアセタール樹脂
を用いて熱現像性感光材料が製造される。熱現像性感光
材料の配合は、上述のポリビニルアセタール樹脂及び変
性ポリビニルアセタール樹脂を用いること以外は、従来
の熱現像性感光材料の配合と変わらない。例えば、上述
のポリビニルアセタール樹脂又は変性ポリビニルアセタ
ール樹脂に、有機銀塩、還元剤、必要に応じて少量の感
光性ハロゲン化銀或いはハロゲン化銀形成成分、その他
の添加剤が配合される。上述のポリビニルアセタール樹
脂又は変性ポリビニルアセタール樹脂は、有機銀塩に対
して重量比で1:10〜10:1が好ましく、より好ま
しくは1:5〜5:1である。
【0032】有機銀塩は、光に比較的安定な無色又は白
色の銀塩であり、感光したハロゲン化銀の存在下で80
℃以上に加熱された時に、還元剤と反応して銀を生ずる
ものであれば特に限定されない。
【0033】上記有機銀塩としては、例えば、メルカプ
ト基、チオン基又はカルボキシル基を有する有機化合物
の銀塩、ベンゾトリアゾール銀等が挙げられる。具体的
には、メルカプト基又はチオン基を有する化合物の銀
塩、3−メルカプト−4−フェニル1,2,4−トリア
ゾールの銀塩、2−メルカプト−ベンツイミダゾールの
銀塩、2−メルカプト−5−アミノチアゾールの銀塩、
1−フェニル−5−メルカプトテトラチアゾールの銀
塩、2−メルカプトベンゾチアゾールの銀塩、チオグリ
コール酸の銀塩、ジチオ酢酸の銀塩のようなジチオカル
ボン酸の銀塩、チオアミド銀、チオピリジン銀塩ジチオ
ヒドロキシベンゾールの銀塩、メルカプトトリアジンの
銀塩、メルカプトオキサジアゾールの銀塩、脂肪族カル
ボン酸の銀塩:カプリン酸銀、ラウリン酸銀、ミリスチ
ン酸銀、パルミチン酸銀、ステアリン酸銀、ベヘン酸
銀、マレイン酸銀、フマル酸銀、酒石酸銀、フロイン酸
銀、リノール酸銀、オレイン酸銀、ヒドロキシステアリ
ン酸銀、アジピン酸銀、セバシン酸銀、こはく酸銀、酢
酸銀、酪酸銀、樟脳酸銀等、芳香族カルボン酸銀、チオ
ンカルボン酸銀、チオエーテル基を有する脂肪族カルボ
ン酸銀、テトラザインデンの銀塩、S−2−アミノフェ
ニルチオ硫酸銀、含金属アミノアルコール、有機酸金属
キレートなどが挙げられる。
【0034】上記有機酸銀塩のうち、好ましくは脂肪族
カルボン酸の銀塩であり、より好ましくはベヘン酸銀で
ある。上記有機酸銀塩の粒子サイズは、直径0.01〜
10μmが好ましく、より好ましくは0.1〜5μmで
ある。
【0035】上記有機酸銀塩に感光性ハロゲン化銀が触
媒的に接触させられる場合がある。この場合は、例え
ば、予め調製された有機銀塩の溶液若しくは分散液、又
は、有機銀塩を含むフイルム材料に、ハロゲン化銀形成
成分を作用させて有機銀の一部をハロゲン化銀に形成す
る方法等が挙げられる。
【0036】感光性ハロゲン化銀形成成分としては、有
機銀塩に作用してハロゲン化銀を形成するものであれば
特に限定されず、有機銀塩100重量部に対して感光性
ハロゲン化銀0.0005〜0.2重量部用いられるの
が好ましく、より好ましくは0.01〜0.2重量部で
ある。
【0037】また、熱現像性感光材料には、上記有機銀
塩とともに、還元剤が利用される。このような還元剤
は、特に限定されず、併用される有機銀塩により適宜選
択され、例えば、置換フェノール類、ビスフェノール
類、ナフトール類、ビスナフトール類、ポリヒドロキシ
ベンゼン類、ジ又はポリヒドロキシナフタレン類、ハイ
ドロキノンモノエーテル類、アスコルビン酸又はその誘
導体、還元性糖類、芳香族アミノ化合物、ヒドロキシア
ミン類、ヒドラジン類等が挙げられる。中でも、光分解
性の還元剤が好ましく用いられるが、熱分解性の還元剤
も使用される。更には、光分解を促進する化合物を併用
することができるし、ハロゲン化銀と還元剤との反応を
阻害するための被覆剤を併用することもできる。
【0038】本発明のポリビニルアセタール樹脂又は変
性ポリビニルアセタール樹脂を用いて熱現像性感光材料
を調製する方法としては、例えば、ポリビニルアセター
ル樹脂又は変性ポリビニルアセタール樹脂、有機銀塩、
還元剤及び溶剤をボールミルで分散させた後、必要に応
じて、更にハロゲン化銀或いはハロゲン化銀形成成分、
各種添加剤を加えボールミルで分散させて調製する方法
等が挙げられる。
【0039】上記溶剤としては、ポリビニルアセタール
樹脂又は変性ポリビニルアセタール樹脂を溶解し、水分
の含有量がほとんどないものが好適に用いられる。中で
も、ケトン、エステル類が好ましく、より好ましくは、
ジエチルケトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等で
ある。溶剤として、エタノール、ノルマルプロピルアル
コール、イソプロピルアルコール等を用いる場合には、
脱水したものを用いることが好ましい。上記得られた分
散液を支持体上に有機銀塩が規定の量となるように塗布
し、溶剤を蒸発させて、熱現像性感光材料を得る。な
お、上記有機銀塩と還元剤とは、これ等を一括してポリ
ビニルアセタール樹脂又は変性ポリビニルアセタール樹
脂に配合し、これを支持体上に一層に形成してもよい
が、上記有機銀塩と還元剤とを各別にポリビニルアセタ
ール樹脂又は変性ポリビニルアセタール樹脂に配合し、
これ等を支持体上に各別に二層に形成してもよい。
【0040】支持体としては、例えば、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリ
ビニルアセタール、セルロースエステル、セルロースト
リアセテート、ニトロセルロース、ポリエチレンナフタ
レート等のプラスチックフイルム、ガラス、紙、アルミ
ニウム板等の金属板などが用いられる。
【0041】上記支持体上に塗布される銀は、支持体1
2 あたり0.1〜5gとなるように用いられることが
好ましく、より好ましくは0.3〜3gである。0.1
gより少ないと画像濃度が低くくなることがあり、5g
以上使用しても画像濃度の向上はみられない。
【0042】本発明において、銀により黒色画像を形成
させる場合には、添加剤として、色調剤が添加されても
よい。また、カラー画像を形成させる場合には、カラー
カプラー、ロイコ染料等が添加されてもよい。更に、場
合により増感剤等が添加されてもよい。
【0043】本発明の熱現像性感光材料用ポリビニルア
セタール樹脂及び熱現像性感光材料用変性ポリビニルア
セタール樹脂並びに熱現像性感光材料は、上述の構成と
されることにより、ハロゲン化物の発生による感光性の
増加、銀塩の異常成長反応が抑えられ、不純物による塗
工液のポットライフ低下、シートの生保存性の低下等が
抑えられる。
【0044】また、アセトアセタール部分を導入したポ
リビニルアセタール樹脂を用いる場合は、銀塩の分散性
が向上し、熱溶融性、冷却硬化性等がシャープとなり、
銀塩の核成長を精度よく制御することが可能であり、結
果として画像及び階調部の鮮明度が向上する。更には、
変性ポリビニルアセタール樹脂を用いる場合は、親水性
基団からなる変性基の作用により銀塩の分散性がさらに
向上して、画像及び階調部の鮮明度が向する。
【0045】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げて本発明を更
に具体的に説明するが、本発明は、下記実施例のみに限
定されるものではない。 (実施例1)重合度500、ケン化度98%のポリビニ
ルアルコール100gを700gの蒸留水に加温溶解し
た後、20℃に保ち、これに35%塩酸29gを加え、
更にブチルアルデヒド14gを添加した。次に、12℃
まで冷却し、ブチルアルデヒド64gを加えた。樹脂が
析出した後、30分間保持し、その後、塩酸108gを
加え30℃に昇温して10時間保った。反応終了後、蒸
留水にて洗浄し、水洗後のポリビニルブチラール樹脂分
散溶液に水酸化ナトリウムを添加し溶液のPHを7に調
整した。溶液を50℃で10時間保持した後冷却した。
このとき溶液のPHは6.7であった。
【0046】次に、固形分に対し100倍量の蒸留水に
より溶液を水洗した後、更に、溶液を50℃で5時間保
持した後10倍量の蒸留水で水洗し、脱水した後に乾燥
した。このようにして得られたポリビニルブチラール樹
脂の残存水酸基量は21モル%、残存アセチル基量は
1.7モル%であった。また、残存塩素化物量は50p
pm、残存アルカリ性物質量は0.002重量%であっ
た。
【0047】上記塩素イオンの残存量の測定は、下記の
方法により行った。前処理(パイロハイドロリシス
法):ポリビニルブチラール樹脂試料約0.3gを磁性
ボートに秤り取り、1250℃に加熱した管状電気炉内
の石英管に徐々に挿入し、水蒸気を通過した酸素ガス
(0.5L/分)を挿入して加熱した。発生したガスを
吸収液(2.25mM Na2 CO3 −2.8mM N
aHCO3)に吸収させる(約30分)。吸収液を10
0mlの定溶とし、イオンクロマトグラフ(DONEX
社製DX−500)で測定した。空試験は、磁性ボート
のみを用いて同様に操作した。
【0048】上記残存アルカリ性物質量の測定は、中和
滴定法により行った。試料として、ポリビニルブチラー
ル樹脂1gを、共通すり合わせ三角フラスコに1mgの
桁まで正確に秤り取り、エタノール30mlを加えて溶
解した。溶解後の溶液にフェノールフタレイン溶液3滴
を加え、溶液に0.02モル/Lの塩酸溶液で微紅色が
消失するまで滴定した。試料に加えた塩酸の量と等量と
なる水酸化カリウムの量を樹脂重量に対して算出し、残
存アルカリ性物質量とした。
【0049】ベヘン酸銀5g、ポリビニルブチラール5
g、ジエチルケトン40gを24時間ボールミルで混合
し、更に、N−ラウリル−1−ヒドロキシ−2−ナフト
アミド0.2gを加え、再びボールミルで粉砕して塗工
溶液を得た。得られた塗工溶液を、常温で3日間室内の
蛍光灯下に置き溶液の着色を観察したところ、白色のま
まで変化は無かった。
【0050】上記塗工溶液を、ポリエステル基材上に乾
燥後の厚みが10μmとなるように塗布して乾燥した。
この塗工面上に、N,N−ジメチル−p−フェニレンジ
アミン・硫酸塩0.5g、ポリビニルピロリドン2g、
メタノール30mlからなる溶液を乾燥後の厚みが1μ
mとなるように塗布して乾燥した。
【0051】このようにして得られた感光性フイルムを
階調パターンフイルムを通して250ワットの高圧水銀
等で20cmの距離で0.3秒間露光後、120℃の熱
板を用いて5秒間加熱してシアン色の良好なパターン画
像を得た。得られた画像は、白色光に曝しても、パター
ンのコントラストの変化は殆どなかった。
【0052】(実施例2)残存ハロゲン化物量90pp
mのポリビニルブチラール樹脂を使用した以外は実施例
1と同様にして塗工溶液を調製し、感光性フイルムを作
製した。得られた塗工溶液の着色、及び、感光性フイル
ムの感光後のフイルムの画像変化等は殆ど起こらなかっ
た。
【0053】(実施例3)残存アルカリ性物質量0.0
09%のポリビニルブチラール樹脂を使用した以外は実
施例1と同様にして塗工溶液を調製し、感光性フイルム
を作製した。得られた塗工溶液の着色、及び、感光性フ
イルムの感光後のフイルムの画像変化等は殆ど起こらな
かった。
【0054】(実施例4)ブチラール化度69モル%の
ポリビニルブチラール樹脂を使用した以外は実施例1と
同様にして塗工溶液を調製し、感光性フイルムを作製し
た。得られた塗工溶液の着色、及び、感光性フイルムの
感光後の画像変化等は殆ど起こらなかった。
【0055】(実施例5)残存アセチル基量11モル
%、残存水酸基量21モル%のポリビニルブチラール樹
脂を使用した以外は実施例1と同様にして塗工溶液を調
製し、感光性フイルムを作製した。得られた塗工溶液の
着色、及び、感光性フイルムの感光後の画像変化等は殆
ど起こらなかった。
【0056】(実施例6)残存アルカリ性物質量0.0
3%のポリビニルブチラール樹脂を使用した以外は実施
例1と同様にして塗工溶液を調製し、感光性フイルムを
作製した。得られた塗工溶液は僅かに着色しており、得
られた感光性フイルムも感光後にはかぶりがやや発生し
た。
【0057】(実施例7)重合度500、ケン化度98
%のポリビニルアルコール132gを1600gの蒸留
水に加温溶解した後、20℃に保ち、これに35%塩酸
110gを加え、更にアセトアルデヒド30gを添加し
た。次に、12℃まで冷却し、ブチルアルデヒド40g
を加えた。樹脂が析出した後、30分間保持し、その後
60℃に昇温して4時間保った。反応終了後、蒸留水に
て洗浄し、水洗後のビニルアセタール樹脂分散液に炭酸
水素ナトリウムを添加して溶液のPHを8に調整した。
溶液を70℃で5時間保持した後冷却した。このときの
溶液のPHは8であった。
【0058】溶液を固形分に対し100倍量の蒸留水に
より再び水洗した後、溶液を50℃にて5時間保持した
後10倍量の蒸留水で水洗し、脱水した後に乾燥した。
このようにして得られたポリビニルアセタール樹脂の残
存水酸基量は24モル%、残存アセチル基量は1.5モ
ル%、アセトアセタール化度は39モル%(全アセター
ル化部分における割合は52.3%)、ブチラール化度
は35.5モル%であった。また、残存塩素化物量は2
0ppm、残存アルカリ性物質量は0.002重量%で
あった。なお、得られた塗工溶液は白色のままであり、
得られた感光性フイルムにおける画像は、白色光に曝し
てもパターンのコントラストの変化が殆どなく、得られ
た階調パターンは、パターン原板と比べて、最薄色階調
部で4%程度濃度が濃くなっているのみであった。
【0059】(実施例8)残存ハロゲン化物量80pp
mのポリビニルアセタール樹脂を使用した以外は実施例
7と同様にして塗工溶液を調製し、感光性フイルムを作
製した。得られた塗工溶液の着色、及び、感光性フイル
ムの感光後のフイルムの画像変化は殆ど起こらなかっ
た。また、得られた階調パターンは、最薄色階調部で5
%程度濃度が濃くなっているのみであった。
【0060】(実施例9)残存アルカリ性物質量0.0
09重量%のポリビニルアセタール樹脂を使用した以外
は実施例7と同様にして塗工溶液を調製し、感光性フイ
ルムを作製した。得られた塗工溶液の着色、及び、感光
性フイルムの感光後の画像変化は殆ど起こらなかった。
また、得られた階調パターンも最薄色階調部で5%程度
濃度が濃くなっているのみであった。
【0061】(実施例10)アセトアセタール化度74
モル%(全アセタール化部分に対するアセトアセタール
化部分の割合は100%)のポリビニルアセタール樹脂
を使用した以外は実施例7と同様にして塗工溶液を調製
し、感光性フイルムを作製した。得られた塗工溶液の着
色、及び、感光性フイルムの感光後の画像変化は殆ど起
こらなかった。また、得られた階調パターンは、鮮明度
が実施例7と同等以上であり、最薄色階調部の濃度はパ
ターン原板とほぼ同一であった。
【0062】(実施例11)残存アセチル基量11モル
%、残存水酸基量24モル%、アセトアセタール化度6
5モル%(全アセタール化部分に対するアセトアセター
ル化部分の割合は100%)のポリビニルアセタール樹
脂を使用した以外は実施例7と同様にして塗工溶液を調
製し、感光性フイルムを作製した。得られた塗工溶液の
着色、及び、感光性フイルムの感光後の画像変化は殆ど
起こらなかった。また、得られた階調パターンは、鮮明
度が実施例7と同等以上であり、最薄色階調部の濃度が
パターン原板とほぼ同等であった。
【0063】(実施例12)重合度500、残存水酸基
量22モル%、残存アセチル基量1.5モル%、全アセ
タール化度76.5モル%、アセトアセタール化度20
モル%(全アセタール化部分に対するアセトアセタール
化部分の割合は26%)、ブチラール化度56.5モル
%、残存ハロゲン化物量20ppmのポリビニルブチラ
ール樹脂を使用した以外は実施例7と同様にして塗工溶
液を調製し、感光性フイルムを作製した。得られた塗工
溶液の着色、及び、感光性フイルムの感光後の画像変化
は殆ど起こらなかった。また、得られた階調パターン
は、実施例7に比べて階調部の鮮明度がやや劣ってお
り、最薄色階調部の濃度がパターン原板より10%程度
濃くなっており、階調のパターン変化がやや大きくなっ
ていた。
【0064】(実施例13)重合度500、ケン化度9
7%のイタコン酸変性ポリビニルアルコール132gを
1600gの蒸留水に加温溶解した後、20℃に保ち、
これに35%塩酸110gを加え、次に、12℃まで冷
却し、ブチルアルデヒド80gを添加した。樹脂が析出
した後、30分間保持し、その後、30℃に昇温して7
時間保った。反応終了後、蒸留水にて洗浄し、水洗後の
変性ポリビニルブチラール樹脂分散溶液に水酸化ナトリ
ウムを添加し溶液のPHを8に調整した。溶液を60℃
で5時間保持した後冷却した。このとき溶液のPHは8
であった。
【0065】次に、固形分に対し100倍量の蒸留水に
より溶液を水洗した後、更に、溶液を50℃で5時間保
持した後10倍量の蒸留水で水洗し、脱水した後に乾燥
した。このようにして得られたイタコン酸変性ポリビニ
ルブチラール樹脂の残存水酸基量は21モル%、残存ア
セチル基量は1.5モル%、ブチラール化度は25.5
モル%であった。また、残存塩素化物量は20ppm、
残存アルカリ性物質量は0.002重量%であった。
【0066】ベヘン酸銀5g、イタコン酸変性ポリビニ
ルブチラール5g、ジエチルケトン40gを24時間ボ
ールミルで混合し、更に、N−ラウリル−1−ヒドロキ
シ−2−ナフトアミド0.2gを加え、再びボールミル
で粉砕して塗工溶液を得た。得られた塗工溶液を、常温
で3日間室内の蛍光灯下に置き溶液の着色を観察したと
ころ、白色のままで変化は無かった。
【0067】上記塗工溶液を、ポリエステル基材上に乾
燥後の厚みが10μmとなるように塗布して乾燥した。
この塗工面上に、N,N−ジメチル−p−フェニレンジ
アミン・硫酸塩0.5g、ポリビニルピロリドン2g、
メタノール30mlからなる溶液を乾燥後の厚みが1μ
mとなるように塗布して乾燥した。
【0068】このようにして得られた感光性フイルムを
階調パターンフイルムを通して250ワットの高圧水銀
灯で20cmの距離で0.3秒間露光後、130℃の熱
板を用いて5秒間加熱してシアン色の良好なパターン画
像を得た。得られた画像は、白色光に曝しても、パター
ンのコントラストの変化は殆どなかった。また、最白色
階調部の濃度は原板より2%濃くなっているのみであっ
た。また、階調部の境界ははっきりしていた。
【0069】(実施例14)残存ハロゲン化物量が80
ppmであること以外は実施例13と同様のイタコン酸
変性ポリビニルブチラール樹脂を使用した。それ以外
は、実施例13と同様にして塗工溶液を調製し、感光性
フイルムを作製した。得られた塗工溶液の着色、及び、
感光性フイルムの感光後のフイルムの画像変化等は殆ど
起こらなかった。また、得られた階調パターンも最薄色
階調部でパターン原板と比べて3%程度濃度が濃くなっ
ていた。
【0070】(実施例15)残存アルカリ性物質量が
0.009%であること以外は実施例13と同様のイタ
コン酸変性ポリビニルブチラール樹脂を使用した。それ
以外は、実施例13と同様にして塗工溶液を調製し、感
光性フイルムを作製した。得られた塗工溶液の着色、及
び、感光性フイルムの感光後のフイルムの画像変化等は
殆ど起こらなかった。また、階調パターンは実施例14
と同等であった。
【0071】(実施例16)アセトアセタール化度が7
4モル%(全アセタール化度に対するアセトアセタール
化部分の割合が100%)であること以外は実施例13
と同様のイタコン酸変性ポリビニルブチラール樹脂を使
用した。それ以外は、実施例13と同様にして塗工溶液
を調製し、感光性フイルムを作製した。得られた塗工溶
液の着色、及び、感光性フイルムの感光後の画像変化等
は殆ど起こらなかった。また、階調部の鮮明度は実施例
13と同等以上で、階調パターンの最薄色階調部の濃度
はパターン原板とほぼ同じであった。
【0072】(実施例17)残存アセチル基が11モル
%、残存水酸基が24モル%、アセトアセタール化度6
5モル%(全アセタール化度に対するアセトアセタール
化部分の割合が100%)であること以外は実施例13
と同様のイタコン酸変性ポリビニルブチラール樹脂を使
用した。それ以外は、実施例13と同様にして塗工溶液
を調製し、感光性フイルムを作製した。得られた塗工溶
液の着色、及び、感光性フイルムの感光後の画像変化等
は殆ど起こらなかった。また、階調パターンの画像も実
施例16と同じであった。
【0073】(比較例1)残存ハロゲン化物量150p
pmのポリビニルブチラール樹脂を使用した以外は実施
例1と同様にして塗工溶液を調製し、感光性フイルムを
作製した。得られた塗工溶液は僅かに着色しており、得
られた感光性フイルムも感光後にはかぶりがやや発生し
た。
【0074】(比較例2)酸化防止剤として2,2’−
メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェ
ノール)を、ポリビニルブチラール樹脂中で500pp
mとなるように添加した以外は比較例1と同様の方法で
塗工溶液を調製し、感光性フイルムを作製した。得られ
た塗工溶液は大きく着色しており、得られた感光性フイ
ルムも感光後にはかぶりが多く発生した。
【0075】(比較例3)残存水酸基量37モル%、残
存アセチル基量1.5モル%のポリビニルブチラール樹
脂を用いた以外は実施例1と同様にして塗工溶液を調製
し、感光性フイルムを作製した。得られた塗工溶液はや
や着色しており、得られた感光性フイルムも感光後には
かぶりがやや発生した。
【0076】(比較例4)残存水酸基量10モル%、残
存アセチル基量30モル%のポリビニルブチラール樹脂
を用いた以外は実施例1と同様にして塗工溶液を調製
し、感光性フイルムを作製した。得られた塗工溶液に着
色はなかったが、得られた感光性フイルムを重ねて保管
しておいたところ、35℃でブロッキングを起こし、得
られた感光後の画像も境界面で鮮明さがなくなった。
【0077】(比較例5)酸化防止剤として2,2’−
メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェ
ノール)を、ポリビニルアセタール樹脂中に500pp
m添加した以外は実施例7と同様にして塗工溶液を調製
し、感光性フイルムを作製した。得られた塗工溶液は大
きく着色しており、感光性フイルムは感光後かぶりが多
く発生した。
【0078】(比較例6)残存水酸基が22モル%、残
存アセチル基が1.5モル%、全アセタール化度が7
6.5モル%、アセトアセタール化度20モル%(全ア
セタール化度に対するアセトアセタール化部分の割合が
26%)であること以外は実施例13と同様のイタコン
酸変性ポリビニルブチラール樹脂を使用した。それ以外
は、実施例13と同様にして塗工溶液を調製し、感光性
フイルムを作製した。得られた塗工溶液の着色、及び、
感光性フイルムの感光後の画像、階調パターンの画像も
比較例7とほぼ同様であった。
【0079】(比較例7)酸化防止剤として2,2’−
メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェ
ノール)を、ポリビニルブチラール樹脂中で500pp
mとなるように添加した。それ以外は実施例13と同様
にして塗工溶液を調製し、感光性フイルムを作製した。
得られた塗工溶液は大きく着色しており、得られた感光
性フイルムも感光後にはかぶりが多く発生した。
【0080】(比較例8)残存水酸基量が37モル%、
残存アセチル基量が1.5モル%であること以外は実施
例13と同様のイタコン酸変性ポリビニルブチラール樹
脂を使用した。それ以外は、実施例13と同様にして塗
工溶液を調製し、感光性フイルムを作製した。得られた
塗工溶液はやや着色しており、得られた感光性フイルム
も感光後にはかぶりがやや発生した。
【0081】(比較例9)残存水酸基量が20モル%、
残存アセチル基量が28モル%であること以外は実施例
13と同様のイタコン酸変性ポリビニルブチラール樹脂
を使用した。それ以外は、実施例13と同様にして塗工
溶液を調製し、感光性フイルムを作製した。得られた塗
工溶液は溶解性が不良であった。得られた感光性フイル
ムも感光後の画像も境界面で鮮明さがなくなっていた。
【0082】
【発明の効果】本発明の熱現像性感光材料用ポリビニル
アセタール樹脂及び熱現像性感光材料用変性ポリビニル
アセタール樹脂並びに熱現像性感光材料は、上述の構成
とされることにより、塗工溶液の保存性に優れ、また生
フイルムの保存性にも優れ、しかも得られる感光性フイ
ルムの感光後の保存性が良好で、優れた画像特性を示
す。
【0083】また、銀塩の分散性が向上し、熱溶融性、
冷却硬化性等がシャープとなり、銀塩の核成長を精度よ
く制御することが可能であり、結果として画像及び階調
部の鮮明度が向上する。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアルコールとアルデヒドとの
    アセタール化反応により合成されるポリビニルアセター
    ル樹脂であって、重合度が200〜3000の範囲にあ
    り、残存アセチル基の割合が0〜25モル%、残存水酸
    基の割合が17〜35モル%の範囲にあり、酸化防止剤
    を含有せず、残存ハロゲン化物量が100ppm以下で
    あることを特徴とする熱現像性感光材料用ポリビニルア
    セタール樹脂。
  2. 【請求項2】 ポリビニルアルコールとブチルアルデヒ
    ドとのアセタール化反応により合成されるポリビニルア
    セタール樹脂であって、重合度が200〜3000の範
    囲にあり、残存アセチル基の割合が0〜25モル%、残
    存水酸基の割合が17〜35モル%の範囲にあり、酸化
    防止剤を含有せず、残存ハロゲン化物量が100ppm
    以下であることを特徴とする熱現像性感光材料用ポリビ
    ニルアセタール樹脂。
  3. 【請求項3】 ポリビニルアルコールとブチルアルデヒ
    ドとアセトアルデヒドとのアセタール化反応により合成
    されるポリビニルアセタール樹脂であって、重合度が2
    00〜3000の範囲にあり、残存アセチル基の割合が
    0〜25モル%、残存水酸基の割合が17〜35モル
    %、アセタール化された部分全体におけるアセトアルデ
    ヒドによりアセタール化された部分の割合が30〜10
    0%の範囲にあり、酸化防止剤を含有せず、残存ハロゲ
    ン化物量が100ppm以下であることを特徴とする熱
    現像性感光材料用ポリビニルアセタール樹脂。
  4. 【請求項4】 ポリビニルアルコールとアルデヒドとの
    アセタール化反応により合成され、側鎖に下記の変性基
    を有する変性ポリビニルアセタール樹脂であって、重合
    度が200〜3000の範囲にあり、残存アセチル基の
    割合が0〜25モル%、残存水酸基の割合が17〜35
    モル%の範囲にあり、変性基の割合が0.1〜5モル%
    の範囲にあり、酸化防止剤を含有せず、残存ハロゲン化
    物量が100ppm以下であることを特徴とする熱現像
    性感光材料用変性ポリビニルアセタール樹脂。ここで、
    変性基は、−COOM、−CH2 COOM、−SO
    3 M、−OSO3M、−PO(OM)2 、−P(=O)
    (R)(OM)、第三級アミン及び第四級アンモニウム
    塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の親水性基団
    からなる(但し、Mは、H、Li、Na又はKを表し、
    Rは水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表
    す。)
  5. 【請求項5】 ポリビニルアセタール樹脂中の残存アル
    カリ性物質量が、0.01重量%以下であることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱現像性感
    光材料用ポリビニルアセタール樹脂。
  6. 【請求項6】 変性ポリビニルアセタール樹脂中の残存
    アルカリ性物質量が、0.01重量%以下であることを
    特徴とする請求項4に記載の熱現像性感光材料用変性ポ
    リビニルアセタール樹脂。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱
    現像性感光材料用ポリビニルアセタール樹脂又は熱現像
    性感光材料用変性ポリビニルアセタール樹脂が用いられ
    てなることを特徴とする熱現像性感光材料。
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