JP2000234494A - シールド掘進機 - Google Patents

シールド掘進機

Info

Publication number
JP2000234494A
JP2000234494A JP3564899A JP3564899A JP2000234494A JP 2000234494 A JP2000234494 A JP 2000234494A JP 3564899 A JP3564899 A JP 3564899A JP 3564899 A JP3564899 A JP 3564899A JP 2000234494 A JP2000234494 A JP 2000234494A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
muddy water
shield
shield machine
cutter
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3564899A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Yoshioka
保弘 吉岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP3564899A priority Critical patent/JP2000234494A/ja
Publication of JP2000234494A publication Critical patent/JP2000234494A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】チャンバからカッタシールへの土砂進入を防止
すると共にシール前面の圧力を下げ、長寿命、高圧対
応、信頼性向上を図ることができるシールド掘進機を提
供する。 【解決手段】カッタシール1よりもチャンバ8側に注入
配管5、排水配管209、流路抵抗手段206を設け、
この注入配管5から土砂搬送用の泥水あるいは掘削土砂
の塑性流動化のための泥水が噴出される。排出管209
は低圧のタンク210に接続されてカッタシール前面の
圧力は十分低くなっているが、注入配管5と排出管20
9の間に設けられた流路抵抗手段206のため、注入配
管5から排出管209への泥水の流れは制限される。残
りの泥水はチャンバ8へと流れ、カッタシール1への掘
削土砂の進入を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールド掘進機に
係わり、例えば、地山を掘削して生じた土砂を撹拌し、
塑性流動化させて地山を保持する泥土式のシールド掘進
機や、掘削土砂を泥水の形で搬送排出する泥水シールド
掘進機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のいわゆる中間支持方式のシールド
掘進機50の全体概略構造を表す側断面図を図6に示
す。図6において、シールド掘進機50は、撹拌・塑性
流動化させた掘削土砂で地山を保持するいわゆる泥土式
のシールド掘進機であり、その胴体であるシールド本体
12を備えている。シールド本体12には、シールド本
体12内部をチャンバ8内の泥土(後述)から隔離する
隔壁14が設けられており、さらに隔壁14にはカッタ
3が回転可能に支持されている。
【0003】このカッタ3はまた、径方向中心部と外周
部との中間部3Cにおいて複数本(例えば6本)のカッ
タアーム10により中間支持され、隔壁14を貫通して
配置される略円環状のカッタリング11を介してベアリ
ング2に装着されている。ベアリング2の外輪側にはギ
ア15が設けられている。このギア15に複数個(例え
ば4個)のカッタ駆動装置4(例えば電動モータや油圧
モータ)に装着されたピニオン16が噛合している。こ
れらカッタ駆動装置4は、隔壁14に固定されており、
特に図示しないが、等間隔に環状に配置されている。
【0004】またシールド本体12内のやや反掘進方向
側には環状支持壁17が設けられている。この環状支持
壁17には複数本(例えば4本)のシールドジャッキ1
9が取り付けられている。これらのシールドジャッキ1
9は、特に図示しないが、等間隔に環状に配置されてい
る。これらシールドジャッキ19を伸長することで、シ
ールドジャッキ19先端に設けられたスプレッダ18を
既設のセグメントリング20に押し付けることにより、
カッタ3に推進力が付与されるようになっている。さら
に、シールド本体12内には、チャンバ8内に生成され
た掘削土砂を反推進方向側に搬送し排出するスクリュー
コンベア21が設けられており、このスクリューコンベ
ア21の吸い込み口21aは、チャンバ8の下部に開口
している。
【0005】なお、以上において、カッタ駆動装置4が
カッタ回転駆動手段を構成し、チャンバ8が隔壁のカッ
タ側に形成される掘削室を構成する。また、ベアリング
2、カッタアーム10、カッタリング11、ギア15、
及びピニオン16が、隔壁を貫通して、掘削室内とシー
ルド本体内部とにまたがって配置され、回転駆動手段か
らの回転力をカッタへ伝達する回転伝達手段を構成す
る。さらに、カッタシール1が回転伝達手段の隔壁の貫
通部に設けられたシール手段を構成する。
【0006】上記構成において、カッタ駆動装置4で回
転駆動されるカッタ3により地山が掘削され、この掘削
土砂がチャンバ8内で撹拌される。またこのとき、必要
に応じ、カッタ3のスポークに設けられた図示しない注
入口から、掘削土砂の塑性流動化を促進するための作泥
剤が注入される。塑性流動化した土砂は、スクリューコ
ンベア21により排土される。掘削中においては、チャ
ンバ8内には塑性流動化した掘削土砂が満たされる一
方、隔壁14を挟んで反対側の、カッタ駆動部の一部で
あるピニオン16・ギア15・ベアリング2の周囲には
潤滑油が満たされていることから、それらの間のシール
が、カッタリング11まわりに配置されたカッタシール
1により行われている。この部分の詳細構造を図7に示
す。
【0007】以上のようにして掘削した後、エレクタ1
3でセグメントリング20を組み立て、これを反力とし
てシールドジャッキ19によりシールド本体12を推進
させる。また、セグメントリング20の周囲にできる空
洞部分には図示しない注入手段で裏込め剤が注入され、
これによりこの空洞部分が埋められシールドジャッキ1
9の推進反力に対抗させる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構造には、以下の課題が存在する。上述したように、
掘削中は、チャンバ8側の掘削土砂と、隔壁14を挟ん
で反対側のカッタ駆動部側とのシールがカッタシール1
により行われている。ここで、チャンバ8内の土砂は地
山の土水圧に対抗し、また地山の崩壊を防止するため
に、きわめて高い圧力となっている。そしてこのチャン
バ8内の高圧がカッタシール1に直接加わることから、
チャンバ8からカッタシール1に侵入する土砂噛込みに
よる摩耗や高圧による反転・発熱を低減し長寿命化・信
頼性向上を図るという点で、改善の余地があった。また
特に、大深度掘削を行おうとする場合には、チャンバ8
内がさらに高圧となることから、通常のシールでカッタ
シールとしての機能を果たすのが困難であり、高価な高
性能シールを使用しなければならなかった。
【0009】本発明の目的は、チャンバ側からカッタシ
ールへの土砂侵入を防止し長寿命化・信頼性向上を図る
ことができる、シールド掘進機を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、坑内に配置されるシールド本体
と、このシールド本体の掘進方向側に設けられ坑内の切
羽を掘削するカッタと、前記シールド本体内に設けられ
該シールド本体内部を隔離する隔壁と、前記シールド本
体内に設けられたカッタ回転駆動手段と、前記隔壁を貫
通して、前記隔壁の前記カッタ側に形成される掘削室内
と前記シールド本体内部とにまたがって配置され、前記
回転駆動手段からの回転力を前記カッタへ伝達する回転
伝達手段と、この回転伝達手段の前記隔壁の貫通部に設
けられたシール手段とを有するシールド掘進機におい
て、前記貫通部における前記シール手段より前記掘削室
側に泥水を噴出する泥水供給手段を設けたことを特徴と
するシールド掘進機が提供される。すなわち、カッタ回
転駆動手段から発生された回転力が、隔壁を貫通部で貫
通して設けられた回転伝達手段を介してカッタに伝達さ
れ、カッタが回転し坑内の切羽が掘削される。そしてこ
の掘削土砂は、シールド本体内部を隔離する隔壁のカッ
タ側に位置する掘削室に流入した後、例えば別途設けた
土砂吸い込み配管等から排出される。このとき、掘削室
内の土砂は、地山の土水圧に対抗しまた地山の崩壊を防
止するために、きわめて高い圧力となっている。しかし
ながら、本発明においては、泥水噴出手段によって、貫
通部のシール手段より掘削室側に泥水を噴出することに
より、噴出された泥水がシール手段の直前を満たすとと
もに掘削室側へ向かって流れるので、掘削室側からシー
ルド本体内部へ向かう流れを低減し、シール手段内への
土砂の侵入防止を図ることができる。
【0011】好ましくは、前記シールド掘進機におい
て、前記泥水供給手段は、前記掘削室内に生成された掘
削土砂を塑性流動化させる作泥剤を含んだ泥水を供給す
ることを特徴とするシールド掘進機が提供される。
【0012】また好ましくは、前記シールド掘進機にお
いて、一端が前記掘削室内に開口し、前記掘削室内に生
成した掘削土砂を泥水として搬出するために該掘削室内
に水を供給する送水配管をさらに有し、かつ、前記泥水
供給手段は、上流側で該送水配管から分岐して設けられ
るとともに、増圧用ポンプを備えていることを特徴とす
るシールド掘進機が提供される。
【0013】また好ましくは、前記シールド掘進機にお
いて、前記泥水供給手段から噴出された泥水のうち少な
くとも一部を、前記貫通部における前記泥水供給手段と
前記シール手段との間から排出する泥水排出手段と、前
記貫通部における前記泥水供給手段と前記泥水排出手段
との間に設けられ、該泥水供給手段から供給された泥水
に対して圧力降下を与える流路抵抗手段とをさらに有す
ることを特徴とするシールド掘進機が提供される。すな
わち、貫通部の掘削室側からシールド本体側に向かっ
て、泥水供給手段、流路抵抗手段、泥水排出手段、シー
ル手段の順に配置されることとなることから、泥水供給
手段から噴出された泥水は、貫通部においてシールド本
体側の泥水排出手段へと流れるとき、その途中で流路抵
抗手段を通過する。これにより圧力損失が発生し、シー
ル手段直前の圧力が掘削室側に比べて低くなってシール
前面の圧力を減らすことができる。
【0014】さらに好ましくは、前記シールド掘進機に
おいて、前記流路抵抗手段は、ラビリンスであることを
特徴とするシールド掘進機が提供される。
【0015】また好ましくは、前記シールド掘進機にお
いて、前記泥水供給手段は、泥水が貯留されたタンク
と、このタンクの下流側に接続され前記泥水を吐出する
供給ポンプを備えており、前記泥水排出手段は、前記タ
ンクと前記供給ポンプとの間に接続され、泥水を前記泥
水供給手段に還流させることを特徴とするシールド掘進
機が提供される。
【0016】さらに好ましくは、前記シールド掘進機に
おいて、前記泥水供給手段の噴出口近傍の圧力が前記掘
削室内の圧力より所定圧だけ高くなるように、前記供給
ポンプを制御する供給ポンプ制御手段をさらに有するこ
とを特徴とするシールド掘進機が提供される。
【0017】また好ましくは、前記シールド掘進機にお
いて、一端が前記掘削室内に開口し、前記掘削室内に生
成した掘削土砂を吸い込み泥水として搬出する土砂吸込
配管をさらに有し、前記泥水排出手段は、下流側で該土
砂吸込配管に合流することを特徴とするシールド掘進機
が提供される。
【0018】また好ましくは、前記シールド掘進機にお
いて、前記泥水排出手段の下流側に排出ポンプを設けた
ことを特徴とするシールド掘進機が提供される。
【0019】さらに好ましくは、前記シールド掘進機に
おいて、前記シール手段近傍の圧力が、所定の圧力以下
になるように前記排出ポンプを制御する排出ポンプ制御
手段をさらに有することを特徴とするシールド掘進機が
提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しつつ説明する。本発明の第1の実施形態を図1及
び図2により説明する。本実施形態のシールド掘進機
は、図6及び図7に示した従来技術と同様、いわゆる泥
土式かつ中間支持方式のシールド掘進機の実施形態であ
る。図6及び図7と同等の部材には同一の符号を付し、
適宜説明を省略する。本実施形態のシールド掘進機10
0の全体概略構造を表す側断面図を図2に示し、本実施
形態の要部であるカッターシール1付近の詳細構造を表
す拡大側断面図を図1に示す。これら図1及び図2にお
いて、カッタシール1は、カッタリング11が隔壁14
を貫通する略環状の孔である貫通部22に設けられてい
る。そして、この貫通部22におけるカッタシール1よ
りもチャンバ8側(図示左側)に注入配管5が接続され
ており、この注入配管5から、掘削土砂の塑性流動化を
促進するための作泥剤を含み所定水質に管理された泥水
が噴出される。噴出された泥水の一部はカッタリング1
1に形成された孔11Aを介しカッタリング11の反対
側へも流れるので、泥水は貫通部22のカッタリング1
1まわりをまんべんなく流れて、最終的にチャンバ8内
に流入する(図中矢印参照)。
【0021】なお、上記において、注入配管5、孔11
Aが、貫通部におけるシール手段より掘削室側に泥水を
噴出する泥水供給手段を構成する。
【0022】以上の構成において、カッタ駆動装置4で
回転駆動されるカッタ3により地山が掘削され、この掘
削土砂がチャンバ8内で撹拌される。またこのとき、注
入配管5から作泥剤を含んだ泥水が噴出され、貫通部2
2を介してチャンバ8内に供給される。そして、チャン
バ8内で塑性流動化した土砂は、スクリューコンベア2
1により排土される。このとき、図6の従来構造同様、
チャンバ8内の土砂は、地山の土水圧に対抗しかつ地山
の崩壊を防止するためにきわめて高い圧力となっている
が、本実施形態によれば、注入配管5を介して貫通部2
2のカッタシール1よりチャンバ8側に泥水を噴出する
ので、噴出された泥水をカッタシール1の直前に満たす
とともにチャンバ8側へ向かって流すことができる。し
たがって、チャンバ8側からシールド本体12内部へ向
かう流れを低減し、カッタシール1内への土砂の侵入防
止を図ることができる。よって、土砂噛み込みによるカ
ッタシール1の摩耗を低減し長寿命化・信頼性向上を図
ることができる。
【0023】なお、上記第1の実施形態は、作泥剤入り
泥水のすべてを注入配管5を介し供給し、すなわち作泥
剤供給系の供給口側を注入配管5として構成したが、こ
れに限られない。すなわち例えば、公知のシールド掘進
機同様、カッタ3のスポーク内に設けた注入口から作泥
剤入り泥水の大部分を供給するとともに、この作泥剤供
給系から分岐して注入配管5を設け、作泥剤入り泥水の
一部を注入配管5から噴出しても良い。また、作泥剤は
掘削中常時必要となるとは限らないことから、作泥剤供
給系とは別個独立した形で、作泥剤を含まない泥水を注
入配管5から供給しても良い。これらの場合も、同様の
効果を得る。また、上記第1の実施形態は、撹拌・塑性
流動化させた掘削土砂で地山を保持するいわゆる泥土式
のシールド掘進機に関する実施形態であったが、これに
限られず、例えば、掘削土砂を泥水の形で搬送排出する
泥水シールド掘進機にも適用できる。このときに、一端
がチャンバ8内に開口しチャンバ8内に水を供給する送
水配管から分岐して注入配管5を設けても良い。但しこ
のときは、この注入配管5に増圧用のポンプを設け、送
水配管側よりも高圧にして供給する必要がある。これら
の場合も同様の効果を得る。本発明の第2の実施形態を
図3及び図4により説明する。本実施形態も、第1の実
施形態同様、泥土式かつ中間支持方式のシールド掘進機
の実施形態であり、噴出泥水の排出手段を設けた実施形
態である。本実施形態のシールド掘進機200の全体概
略構造を表す側断面図を図3に、図3中、カッタシール
1近傍の詳細構造を示す拡大側断面図を図4に示す。第
1の実施形態と同等の部材には同一の符号を付す。
【0024】図3及び図4において、シールド掘進機2
00が第1の実施形態のシールド掘進機100と異なる
主要な点は、注入配管5から噴出された泥水の一部を、
貫通部22における注入配管5の接続位置とカッタシー
ル1との中間部から排出する排水配管209を設けたこ
とと、貫通部22における注入配管5の接続位置と排水
配管209の接続位置との間に、ラビリンス206(例
えば鋼製や樹脂製のもの)を設けたことと、カッタリン
グ11に孔11B及び仕切り壁11Cが形成されている
こととである。そして、排水配管209の下流側は、作
泥剤を含んだ泥水が貯留されているタンク210と、タ
ンク210の下流側に接続され作泥剤を含んだ泥水を吐
出する作泥剤供給ポンプ207との間に接続され、泥水
を還流させる閉ループを形成するようになっている。す
なわち、注入配管5から噴出された作泥剤を含んだ泥水
のうち一部は、第1の実施形態と同様に、カッタリング
11まわりを流れてチャンバ8内に流入する。残りは、
貫通部22内を前述と反対方向に流れてラビリンス20
6を通過した後、一部は孔11Bを介して排水配管20
9に流入して作泥剤供給ポンプ207の上流側に供給さ
れる。このとき、チャンバ8内に流入した分の作泥剤入
り泥水がタンク210から補われ、作泥剤供給ポンプ2
07から再び注入配管5から吐出される。このときの吐
出圧は、リリーフ弁211によって、所望の圧力に設定
可能である。なお、作泥剤供給ポンプ207は、注入配
管5の噴出口近傍の圧力P0がチャンバ8内の圧力P1
りも所定圧だけ高くなるように、図示しない供給ポンプ
制御手段によって例えばその回転数が制御されている。
また、図4中では概念的に示しているが、作泥剤供給ポ
ンプ207、リリーフ弁211、及びタンク210を配
置する場所は、注入配管5や排水配管209との接続関
係が保たれていれば、シールド本体12内(例えば作業
デッキ)でも、シールド本体12外(例えば後続台車)
でもよい。但し、配管損失を低減する観点等からは、シ
ールド本体12内スペースに余裕がある場合には、シー
ルド本体12内のカッタ3側に設けることが好ましい。
【0025】その他の構成は、第1の実施形態のシール
ド掘進機100とほぼ同様である。
【0026】なお、上記において、孔11B及び排水配
管209が、泥水供給手段から噴出された泥水のうち少
なくとも一部を、貫通部における泥水供給手段とシール
手段との間から排出する泥水排出手段を構成する。ま
た、ポンプ207が、タンクの下流側に接続され泥水を
吐出する供給ポンプを構成する。さらに、ラビリンス2
06が、貫通部における泥水供給手段と泥水排出手段と
の間に設けられ、泥水供給手段から供給された泥水に対
して圧力降下を与える流路抵抗手段を構成する。
【0027】本実施形態によれば、注入配管5から噴出
された泥水の一部が、貫通部22においてシールド本体
12内部側の排水配管209へ向かって流れる際、その
途中のラビリンス206を通過するときに圧力が降下さ
れる。よって、カッタシール1直前の圧力がチャンバ8
側に比べて低くなってカッタシール1前面の圧力を減ら
すことができる。したがって、高圧によるカッタシール
1の反転・発熱を確実に防止でき、さらにカッタシール
1の長寿命化・信頼性向上を図ることができる。また地
山の土水圧の高い大深度掘削にも、比較的安価な通常深
度のシールで対応できるようになる。
【0028】なお、上記第2の実施形態は、撹拌・塑性
流動化させた掘削土砂で地山を保持するいわゆる泥土式
のシールド掘進機に関する実施形態であったが、これに
限られず、例えば、掘削土砂を泥水の形で搬送排出する
泥水シールド掘進機にも適用できる。このときに、一端
がチャンバ8内に開口し掘削土砂を吸い込んでチャンバ
8から搬送排出する土砂吸い込み配管に排水配管209
を合流させても良い。また、一端がチャンバ8内に開口
しチャンバ8内に水を供給する送水配管から分岐して注
入配管5を設けるとともにこの注入配管5に排水配管2
09からの泥水を還流させても良い。但しこのときは、
この注入配管5に増圧用のポンプを設け、送水配管側よ
りも高圧にして供給する必要がある。さらに、図5に示
すように、排水配管209の下流側に排出ポンプ212
を設けるとともに、図示しない排出ポンプ制御手段で、
カッターシール1近傍の圧力が所定の圧力以下になるよ
うにこの排水ポンプ212を制御してもよい。
【0029】以上の場合も、同様の効果を得ることがで
きる。また、上記第1及び第2の実施形態は、カッタの
径方向中間部を支持するいわゆる中間支持方式のシール
ド掘進機であったが、これに限られず、カッタの中心付
近を支持する中心支持方式や、カッタの径方向外周付近
を支持する外周支持方式のシールド掘進機においても、
その支持部分が隔壁を貫通するシール構造部分に対し
て、上記実施形態の構造を適用することができる。これ
らの場合も同様の効果を得ることができる。
【0030】さらに、上記第1及び第2の実施形態は、
横坑シールド掘進機に関する実施形態であったが、これ
に限られず、立坑シールド掘進機に対しても適用するこ
とができ、この場合も、同様の効果を得る。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、泥水噴出手段によっ
て、貫通部のシール手段より掘削室側に泥水を噴出する
ので、噴出された泥水がシール手段の直前を満たすとと
もに掘削室側へ向かって流れる。よって、掘削室側から
シールド本体内部へ向かう流れを低減し、シール手段内
への土砂の侵入防止を図ることができる。したがって、
土砂噛み込みによる摩耗を低減し長寿命化・信頼性向上
を図ることができる。
【0032】また、泥水供給手段から噴出された泥水
は、貫通部においてシールド本体側の泥水排出手段へと
流れるとき、その途中で流路抵抗手段を通過するので、
圧力損失が発生し、シール手段直前の圧力が掘削室側に
比べて低くなってシール前面の圧力を減らすことができ
る。したがって、掘削室内の高圧が直接シール手段に加
わる従来構造より、高圧による反転・発熱を確実に防止
でき、さらにシール手段の長寿命化・信頼性向上を図る
ことができる。また地山の土水圧の高い大深度掘削にも
高価な高性能シールを用いることなく比較的安価な通常
深度のシールで対応できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態によるシールド掘進機
のカッタシール近傍の詳細構造を表す拡大側断面図であ
る。
【図2】図1の構造を備えたシールド掘進機の全体概略
構造を表す側断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態によるシールド掘進機
の全体概略構造を表す側断面図である。
【図4】図3に示されたシールド掘進機のカッタシール
近傍の詳細構造を表す拡大側断面図である。
【図5】図4に示された構造に対し排水配管の下流側に
排出ポンプを設けた変形例を表す図である。
【図6】従来技術によるシールド掘進機の全体概略構造
を表す側断面図である。
【図7】図6に示されたシールド掘進機のカッタシール
近傍の詳細構造を表す拡大側断面図である。
【符号の説明】
1 カッタシール(シール手段) 2 ベアリング(回転伝達手段) 3 カッタ 4 カッタ駆動装置(回転駆動手段) 5 注入配管(泥水供給手段) 8 チャンバ(掘削室) 10 カッタアーム(回転伝達手段) 11 カッタリング(回転伝達手段) 11A 孔(泥水供給手段) 11B 孔(泥水排出手段) 12 シールド本体 14 隔壁 15 ギア(回転伝達手段) 16 ピニオン(回転伝達手段) 22 貫通部 100 シールド掘進機 200 シールド掘進機 206 ラビリンス(流路抵抗手段) 207 作泥剤供給ポンプ(供給ポンプ) 209 排水配管(泥水排出手段) 210 タンク 212 排出ポンプ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】坑内に配置されるシールド本体と、このシ
    ールド本体の掘進方向側に設けられ坑内の切羽を掘削す
    るカッタと、前記シールド本体内に設けられ該シールド
    本体内部を隔離する隔壁と、前記シールド本体内に設け
    られたカッタ回転駆動手段と、前記隔壁を貫通して、前
    記隔壁の前記カッタ側に形成される掘削室内と前記シー
    ルド本体内部とにまたがって配置され、前記回転駆動手
    段からの回転力を前記カッタへ伝達する回転伝達手段
    と、この回転伝達手段の前記隔壁の貫通部に設けられた
    シール手段とを有するシールド掘進機において、 前記貫通部における前記シール手段より前記掘削室側に
    泥水を噴出する泥水供給手段を設けたことを特徴とする
    シールド掘進機。
  2. 【請求項2】請求項1記載のシールド掘進機において、
    前記泥水供給手段は、前記掘削室内に生成された掘削土
    砂を塑性流動化させる作泥剤を含んだ泥水を供給するこ
    とを特徴とするシールド掘進機。
  3. 【請求項3】請求項1記載のシールド掘進機において、
    一端が前記掘削室内に開口し、前記掘削室内に生成した
    掘削土砂を泥水として搬出するために該掘削室内に水を
    供給する送水配管をさらに有し、かつ、前記泥水供給手
    段は、上流側で該送水配管から分岐して設けられるとと
    もに、増圧用ポンプを備えていることを特徴とするシー
    ルド掘進機。
  4. 【請求項4】請求項1記載のシールド掘進機において、
    前記泥水供給手段から噴出された泥水のうち少なくとも
    一部を、前記貫通部における前記泥水供給手段と前記シ
    ール手段との間から排出する泥水排出手段と、前記貫通
    部における前記泥水供給手段と前記泥水排出手段との間
    に設けられ、該泥水供給手段から供給された泥水に対し
    て圧力降下を与える流路抵抗手段とをさらに有すること
    を特徴とするシールド掘進機。
  5. 【請求項5】請求項4記載のシールド掘進機において、
    前記流路抵抗手段は、ラビリンスであることを特徴とす
    るシールド掘進機。
  6. 【請求項6】請求項4記載のシールド掘進機において、
    前記泥水供給手段は、泥水が貯留されたタンクと、この
    タンクの下流側に接続され前記泥水を吐出する供給ポン
    プを備えており、前記泥水排出手段は、前記タンクと前
    記供給ポンプとの間に接続され、泥水を前記泥水供給手
    段に還流させることを特徴とするシールド掘進機。
  7. 【請求項7】請求項6記載のシールド掘進機において、
    前記泥水供給手段の噴出口近傍の圧力が前記掘削室内の
    圧力より所定圧だけ高くなるように、前記供給ポンプを
    制御する供給ポンプ制御手段をさらに有することを特徴
    とするシールド掘進機。
  8. 【請求項8】請求項4記載のシールド掘進機において、
    一端が前記掘削室内に開口し、前記掘削室内に生成した
    掘削土砂を吸い込み泥水として搬出する土砂吸込配管を
    さらに有し、かつ前記泥水排出手段は、下流側で該土砂
    吸込配管に合流することを特徴とするシールド掘進機。
  9. 【請求項9】請求項4記載のシールド掘進機において、
    前記泥水排出手段の下流側に排出ポンプを設けたことを
    特徴とするシールド掘進機。
  10. 【請求項10】請求項9記載のシールド掘進機におい
    て、前記シール手段近傍の圧力が、所定の圧力以下にな
    るように前記排出ポンプを制御する排出ポンプ制御手段
    をさらに有することを特徴とするシールド掘進機。
JP3564899A 1999-02-15 1999-02-15 シールド掘進機 Pending JP2000234494A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3564899A JP2000234494A (ja) 1999-02-15 1999-02-15 シールド掘進機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3564899A JP2000234494A (ja) 1999-02-15 1999-02-15 シールド掘進機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000234494A true JP2000234494A (ja) 2000-08-29

Family

ID=12447707

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3564899A Pending JP2000234494A (ja) 1999-02-15 1999-02-15 シールド掘進機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000234494A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115898433A (zh) * 2022-12-15 2023-04-04 盾科工程装备有限公司 一种盾构机主驱动结构

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115898433A (zh) * 2022-12-15 2023-04-04 盾科工程装备有限公司 一种盾构机主驱动结构

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4425299B2 (ja) 地盤改良方法およびシールド
JP2000234494A (ja) シールド掘進機
JP2002213181A (ja) 土圧式シールド機
JP3260715B2 (ja) 泥土圧式シールド掘進機とその掘削方法
JP3315676B2 (ja) ジェットポンプ泥水加圧兼用型トンネル掘削機
JP4039989B2 (ja) 下向き掘削機における掘削ズリの排出方法
JP3184456B2 (ja) 到達立坑へのシールド掘進機の受入方法
JP4085722B2 (ja) シールド掘進機の裏込材注入装置用の先行カッタ装置
JPH11217991A (ja) 横孔掘削装置
JP2648490B2 (ja) 泥水加圧推進工法
JPS6126469Y2 (ja)
JP3306709B2 (ja) 横穴構築機
JP2963666B2 (ja) 海底ケーブルや送水管の埋設機
JPS6011997Y2 (ja) シールド掘進機の裏込め注入装置
JP3551272B2 (ja) 噴射口切換機構
JP4007219B2 (ja) 掘削工具および鋼管先受け工法
JPH0258697A (ja) 水圧バランス式圧送排土シールド工法及びシールド掘進機
JPS6023598A (ja) トンネル掘進機
JP2006348639A (ja) 掘進機
JP3150298B2 (ja) トンネルの掘進方法およびシールド機
JPH0634470Y2 (ja) シールド掘進機閉塞解除装置
JP2001115778A (ja) シールド掘進機のカッタ面板閉塞防止方法
JP2002038880A (ja) 地中埋設管敷設装置
JPH07127378A (ja) 泥水式シールド掘進機及びその前面の礫障害物除去方法
JP2024022355A (ja) トンネル掘削機